甘利経財相は、安倍首相ともどもこれまでも同様の発言をしているが、消費税増税先送りの可能性に再び言及している。先般も書いたが、財務省の意向を汲んだ発言と忖度する。

　また、ＴＰＰについて、「「例外なき関税撤廃」という前提条件が変わらない限りは、交渉参加に入れないと改めて主張した。そのうえで「米国はＴＰＰを東アジアに入ってくるための懸け橋にしようとしているが、経済大国である日本が入らないと懸け橋にならない」と述べ、米国側に理解を求めた」というのも、どういう背景があるにしろ、ＴＰＰ交渉への参加を決めた野田政権には見られなかった姿勢である。

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甘利経財相「日銀との目標共有が重要」 総裁後任、財務省ＯＢ排除せず

　甘利明経済財政・再生相は28日、デフレ脱却に向けて「政府と日銀の連携と意志の強さを市場に明示することが大事」と述べ、日銀と政策協定（アコード）を結ぶことの意義を強調した。日銀の次期総裁については「財務省ＯＢでも適任の方と不適任の方がいる」と話し、財務省ＯＢを排除しない考えを示した。

　政府と日銀のアコードは安倍晋三首相が求める２％の物価上昇率目標を念頭に議論する見通し。甘利氏は目標実現までの期限を区切る案には消極的な考えを示したうえで、「政府と日銀が政策目標をどれくらい強固に共有しているか、それを達成する強い意志を市場が受け止めているか」が重要と強調した。

　2014年４月に予定する消費税率上げの是非を来年秋に最終判断する際は「デフレ状況が改善していることなどを総合的に判断する」とした。

　環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）は「例外なき関税撤廃」という前提条件が変わらない限りは、交渉参加に入れないと改めて主張した。そのうえで「米国はＴＰＰを東アジアに入ってくるための懸け橋にしようとしているが、経済大国である日本が入らないと懸け橋にならない」と述べ、米国側に理解を求めた。

[日経新聞１２月２９日朝刊Ｐ．５]

コメント
01. 2012年12月31日 10:10:58 : jXaTmXcG3s ＞甘利経財相、ＴＰＰで米国政権に物申す姿勢 　売国新聞・日経は「甘利を生け贄に差し出す」準備（情報操作）を始めたようだな。 甘利さんよ、「調子に乗っていると消されるよ」という脅かしか！ とにかく、売国奴の官僚組織に雁字搦めの日本の政治家たちは、「命がけ」で政策に取り組まないと「背後から刺客」が来る。
02. xyzxyz 2012年12月31日 11:52:21 : hVWJEmY6Wpyl6 : hMsRcRvT0w 何も考えずとにかく参加を標榜してた民主よりは安心出来る。 TPPに関しては妥協してほしくないな。
03. 冷徹な人 2012年12月31日 13:11:53 : tcgFDe61JhAvA : glTLVAsoDE 　現憲法と日米安保の基で、最終的なTPP不参加は有り得ないでしょう。 ただ、不参加も辞さないという姿勢で、最低限の条件を勝ち取ることと、現在実施中の円安施策を容認してもらう事の条件闘争しかないでしょう。 ＞米国はＴＰＰを東アジアに入ってくるための懸け橋にしようとしているが 　これはそういうレベルの話ではないでしょう。 　東アジアには、今でもどんどん入っているでしょう。 　中国の拡大を抑えるためのしっかりしたブロック（経済と軍事面）を作ろうとしているのだと思います。 　その先には、米国の日本を含む東南アジア地区の軍事費を抑制していきたい狙いもあると思います。

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