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週のはじめに考える 一票は銃弾より強い 東京新聞社説 
http://www.asyura2.com/12/senkyo142/msg/795.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 1 月 20 日 12:33:15: AtMSjtXKW4rJY
 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013012002000104.html

 参院選の年です。一票の格差是正、選挙制度、定数削減、公選法改正、低投票率対策など民意をもっと反映できる仕組みへの改革を急ぐべきです。

 小選挙区比例代表並立制の下で六回目の選挙だった昨年の衆院選結果をあらためて分析して驚いたことがあります。三百小選挙区のうち約百区で二人当選が出ているほか中選挙区かと錯覚する三人当選区が栃木2区、神奈川9区、愛知12区など十区ありました。これは過去最高です(それまでの最高は一九九六年の七区)。

 比例代表との重複立候補が認められているので、小選挙区で落選しても「惜敗率」という救済措置で比例から復活できるからです。

◆惜敗率は違憲との主張

 さすがに四人当選区はありませんでしたが、「惜敗率」は小選挙区制導入直後から批判の的でした。首相になる前の小泉純一郎氏は「新選挙制度は憲法違反だ」と主張していました。「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する」(憲法四三条)に照らして「小選挙区で落選した候補が比例で復活するのは違憲ではないか」というわけです。でも小泉内閣当時の二〇〇五年、郵政改革を争点にした衆院選で自民党は圧勝したのですから皮肉です。

 憲法前文には「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」とあります。

 この表現は「一票の格差」是正要求の根拠にもなっていますが、前記の複数当選区には山梨県(1、2区は二人、3区は三人当選)も含まれています。前国会で成立した定数の「〇増五減」案では山梨県も定員減の対象ですから、選挙結果は格差是正に逆行する事態を招いたといえます。

 一方、七月に予定される参院選では「一票の格差」が最大五倍以上になっており、昨年衆院選の最大二・四二倍以上にひどい「違憲状態」です。

◆参院が先行した比例制

 このため昨年の国会では「四増四減」法を成立させました。しかし、これも衆院の「〇増五減」と同様に小手先細工で、抜本解決にはほど遠い内容です。

 参院では八二年に拘束名簿式比例代表制(後に非拘束式に変更)が導入されました。この背景には「従来の全国区が『銭酷区』といわれるほど選挙運動にカネがかかり過ぎる」「参院は『衆院のカーボンコピー』との批判が強い」などの指摘を踏まえて、初の政党名投票を導入することで参院の独自性を示す狙いもあったのです。だが逆に参院の政党化が進み、現憲法施行後の緑風会といった非政党・良識派の集まりや故市川房枝さんのような理想選挙を追求する議員など「党より人」の参院議員像は姿を消したのです。

 九四年、衆院の選挙制度が中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に変わったことによって参院の独自性はまた薄れました。いま与野党に求められるのは最高裁の違憲判断をかわすための「一票の格差」是正策に限らず、衆参両院それぞれの独自性を生かす選挙制度を構築することではないでしょうか。最近、衆院に関しては中選挙区制復活論が政界だけでなく経済界、学界からも出ていますが、衆参バラバラの制度論議ではなく一体的に検討してほしいものです。

 時代の変化に伴って対応を急がなければならない公選法上の問題も浮上しています。

 一つはネット選挙の解禁問題です。お隣の韓国では先の大統領選でツイッターなど交流サイトの活用が選挙戦を盛り上げたと本紙ソウル特派員のリポートにありました。日本では昨年の衆院選で橋下徹日本維新の会代表代行(大阪市長)が公示後のツイッターを更新した問題で公選法の文書図画頒布規定に抵触するのではないかと話題になりました。

 緩和策としては選挙管理委員会が提供する公的サーバーの範囲内でネット選挙を認める案も浮上しています。

 もう一つは選挙権年齢です。世界的に見ても十八歳が多数派で、日本のような二十歳は少数です。〇七年に公布された国民投票法では投票権を十八歳と規定しています。高齢世代が急増していることから世代的バランスを考えると若い世代の声を政治により反映する必要性を感じます。昨年の衆院選では小選挙区の投票率が59・3%と戦後最低でした。選挙権年齢の引き下げで投票率向上も望めたら一石二鳥ですが。

◆リンカーンの「名言」

 「投票用紙は銃弾より強い」という名言があります。米国の第十六代大統領リンカーンの言葉ですが、戦争で明日を決めていた時代より、投票で決める民主主義政治を大事にすべきだという主張です。民意をより反映する選挙制度へ英知を集める時です。

 

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コメント
 
01. 2013年1月21日 07:11:04 : KZWsL1KpwQ
『拝啓<東京新聞様>。』

論旨は仰る通りですが、では何故、約半世紀にわたり「民主主義選挙制度改革」=「国の行政改革の抜本」が行われなかったのでしょうか?
その最大の元凶は、<ご都合主義の政治家>と<馴れ合い司法>と<バカメディア>と<ヘドロ官僚機構>が釣るんで‘ナァナァ’でやってきたからなんでしょう?
その本体は、世界大戦で大惨敗した‘大日本帝国像’を未だに払拭できない、何等の反省も無い‘ゾンビ集団’であることは明々白々なんですよ?

そうした‘既得権益族の本質と病弊’に対する<東京新聞様>の切り込み具合は未だ甘い!と、購読者の一人として切歯扼腕しています。
例えば『惜敗率は違憲との主張』こそが、現今の「選挙制度」の欺瞞の本質を突いた論理的指摘なのであるにも拘わらず、そのことを法理的に論破しようとしない或いは出来ない或いは対案を提示出来ないって辺りが<東京新聞様>総体の現状なんでしょう…。
でもさぁ、頑張っちくんなまし<東京新聞様>、これからも期待してまっせ!


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