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1月 11日(金)  「新 ウーマンパワー〜輝く女性が日本を変える〜」(特報首都圏)
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/274.html
投稿者 gataro 日時 2013 年 1 月 13 日 00:27:12: KbIx4LOvH6Ccw
 




特報首都圏 「新ウーマンパワー... 投稿者 gataro-clone


1月 11日(金)  「新 ウーマンパワー〜輝く女性が日本を変える〜」


女性の9割近くが結婚・出産後も働きたいと望みながら、多くの人たちが辞めざるを得ず、再就職も近年はとりわけ厳しい。
そんな中「ママさん起業家」のセミナーは数千人が集まる盛況となり、次々と“社長”が誕生している。
売上1億円を超える会社や、地域の女性10人ほどが共同経営者になる大きな店も。
働き方や社員同士のサポートもアイデア満載。
地域の福祉分野にも発展しているケースや、伝統工芸の担い手となる「超パートタイマー」も登場。
女性が輝く最新事情を見ていく。


出演: 佐々木かをりさん (イー・ウーマン社長)
 

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コメント
 
01. 2013年1月13日 14:30:50 : AOEmWx7ck2
保育士が不足しているのは給料が安いからだと自民党政府は保育所に補助金を出すと言っている。
それでは民主党のバラ撒き政策と何ら変わりは無いではないか。
児童手当はバラ撒く、保育所に手当は出す、子あり世帯を甘やかし過ぎ。
甘やかしからは不良しか生まれない。
私の近所には、昼間子供を保育所に預けて、その間に近所に有害物質を撒き散らしている犯罪主婦がいる。
今の甘やかし制度を悪用している訳だ。
その夫婦も児童手当目当てでご多分に漏れず子供を3人繁殖している。

大人の資本主義の社会では、需要と供給、受益者負担が原則だ。
保育士1人で20人の幼児の世話をするのなら、子を預ける親から取る保育料を一ヶ月当たり5000円値上げすれば足りる。
そうすれば保育士の給料が10万円アップする。
保育所が無くて働けないとか不平を言っている親の中から保育士に転職する者も出るだろう。
無関係な者に消費増税で負担を掛けることなく問題は速やかに解決する。


02. 2013年1月13日 18:14:48 : BnZEbGDBC6
>>1

いや、通報すればいいだろ?犯罪なんだろ?


03. 2013年1月15日 01:17:41 : KjDe3Re6QA
「女は景気の道具?」 管理職の数値目標に透けるブラックな“狙い”

誰もTime machoな働き方を理想としていない

2013年1月15日(火)  河合 薫

 2013年は、本格的な『女性力』の時代なのだそうだ。

 自民党は先の衆院選の公約で、「社会のあらゆる分野で2020年までに、指導的地位に女性が占める割合を30%以上にする目標を確実に達成する」とし、それを実現するための取り組み第1弾として、今月に召集される通常国会で、「国等により男女共同参画事業者からの物品調達の特例に関する法案(通称・ダイバーシティ促進購入法案)」を提出すると明言している。

 だが、その法案の中身、それに対する安倍晋三総理の思惑、さらには先日、新聞やネットなどで“女のバトル”などと揶揄され話題となった、女性管理職の数値目標に対する野田聖子総務会長と高市早苗政調会長のやり取りを聞いていると、いったい何を見据えた「30%」なのかが、ちっとも分からない。

 30%という数値目標は、“女性のため”の数値なのか、はたまた“経済のため”の戦略なのか?

 そこで今回は「数値目標のゴール」について考えてみようと思う。

“女のバトル”と揶揄された2人のやり取り

 ご存じない方もいるかもしれないので、話題となったフジテレビの報道番組に出演していた高市政調会長と野田総務会長のやり取りから紹介しよう。

 番組ではこれからの具体的な政策や公約の実行について、あれこれ説明やら議論がされていたのだが、政府与党の政調会長である高市さんが、自民党が掲げた件の数値目標に疑問を呈したことからちょっとした議論が巻き起こった。

 「女性に下駄を履かせて結果平等を作り、法的拘束力を持たせ数値目標を実行するのはあくまでの過渡期的な施策であるべき。社会で活躍する女性の絶対数を増やせば、自然と管理職も増える。法的拘束力を持たせれば、女性の絶対数が少ないので人事に無理が出る。米国では黒人や女性を優遇した政策に対して逆差別だという議論も出た。慎重にしなければならない」

 高市さんがこう数値目標に懸念を示したのに対し、数値目標推進派の野田さんが次のように強く反発したのだ。

 「強制的に枠を作らないと女性が活躍する場所が生まれてこない。数値目標を持たないと、いつまでも有能な女性を生かしきれない社会が続く。韓国では女性に下駄を履かせる形で女性議員を増やした結果、女性大統領が誕生できたと私は推察している。まずは数を確保すること。社会の中枢で働く人たちが女性であり、職場で結婚、妊娠、出産、育児が当然のものになれば、あえて無理をしなくとも社会で女性が活躍できるように移行していくのではないか」

 まぁ、かなり意地悪な見方をすれば、自民党の政務三役が発表された時から何となくお2人には「仲悪そ〜」って雰囲気はあったし、夫婦別姓問題の時にも、高市さんが「反対」、野田さんが「賛成」で対立したこともあった。

 いやいやそれ以上に、女同士の議論は男性陣にとって格好のネタ。「おいおい女同士はやっぱりすごいぞ!」と言わんばかりに、お2人の議論を翌日メディアは、“バトル”なんてレッテルを張って報道したのである。

 で、女でもある私がその議論を聞いていて感じたのが、「そもそも政府が掲げようとしている『数値目標』の目的って、いったい何なのだろう?」ということ。数値目標の是非ばかりが先行していように見え、達成しようとしているゴールが全く分からなくなってしまったのだ。

 何しろ冒頭で記した、「社会のあらゆる分野で2020年までに、指導的地位に女性が占める割合を30%以上にする目標を確実に達成する」ための取り組み第1弾とされている特別法案の骨子が、人(=女性)ではなく経済のためと見て取れるものだったのである。

 年4兆〜5兆円の規模で推移している国の物品調達にも『女性力』の活用を促し、制度面で企業に優遇策を設けて、経済活性化につなげたいという思惑の下、女性の役員や管理職の割合、出産・育児への支援措置などを基準に、首相が優れた企業を「男女共同参画事業者」に認定し、国などが物品調達時に優遇するとされているのだ。

 内閣府の男女共同参画会議の試算では、出産を機に女性が退職する損失は産休後に復職するより大きいとされ、女性の就業希望者(約342万人)が全員就業できれば報酬総額は約7兆円に上り、それが消費に回れば実質国内総生産(GDP)は1.5%増加するとされている。そんな女性力が示す数値は、経済成長命の安倍政権には魅力だったと考えることができる。

経済成長のために女性の労働力が不可欠?

 しかも、この手の話題が公になった時に、必ずメディアが取り上げるのは、女性管理職の割合とその経済効果だ。

 日本の女性管理職は少ないだの、経済成長している韓国では急速に伸びているだの、経済成長のためには女性の労働力が不可欠だの、¥マークばかりが飛び交う始末。いつの間にか女性のための施策が、経済のためのものにすり替わっていやしないか? そう釈然としない気分になってしまったのである。

 確かに、日本の企業における女性管理職の割合は緩やかに増えつつあるとはいえ、いまだに先進国の中でも最低水準だし、役職が上に行けば行くほど激減している現実はある。

 厚生労働省の平成23年(2011年)度の雇用均等基本調査の結果によれば、管理職全体に占める女性の割合は6.8%(2009年度は6.2%)。係長相当職以上に広げてみても、わずか8.7%(同8.0%)と1割を切っている。

 役職別では、課長相当職では5.5%(同5.0%)、部長相当職ではわずか4.5%(同3.1%)で、係長相当職の11.9%(同11.1%)の半数程度にまで下がってしまうのである。

 「でもさ、そんなの経済のためでも女性のためでも、どっちでもいいじゃん。だって、これからどんどん労働力は激減していくわけだし、どっちにしたって女性には働いてもらわなきゃ困るんだからさ」

 そんな意見もあるかもしれない。

 だったら、何も「指導的地位」だの、「管理職」だのにこだわる必要など全くない。出産や育児を機に、「ホントは仕事を続けたいのに続けらない」女性たちが辞めずに済む施策にポイントを絞って、「女性就業率〇〇%」といった数値を掲げて取り組めばいい。

 「そうは言っても女性管理職が多い会社ほど売上高利益率が高いし、東証株価指数だって平均を上回るっていう試算もあるというから、デフレを脱却して経済を成長させるためには必要でしょ」

 「そうそう。だいたい消費動向に女の人の視点って大切だからさ。女性ならではの視点を生かすためにも、リーダーとなる女性を増やすことが企業にもプラスになるじゃん」

 そう苦言を呈す人もいることだろう。

 もちろん女性ならではの視点がヒット商品につながった事例はいくつもあるし、欧米でも日本でも女性社員の比率が高い会社ほど売上高利益率が高く、その傾向は市場支配率の高い企業ほど高いという結果が得られている。

 だが、実はその結果にはカラクリがあって、様々な要因を加えて分析すると、女性比率と利益率の相関はなくなることが分かっている。「男女勤続年数の格差」が小さく、「再雇用制度」が男女の別に関係なく設けられている会社が、女性比率と利益率の両方を高めているのである。

公民権法に根差す米国発の「ポジティブアクション」

 「ポジティブアクション(アファーマティブアクション)」──。

 この言葉をご存じだろうか。もし仮にその言葉を知らずして、数値目標の是非を議論していたとしたならば……。それこそ困ったことになる。

 もともとポジティブアクションは、米国のリンドン・ジョンソン元大統領の演説がきっかけとされ、人種差別を禁じた1964年成立の公民権法の精神を基本とし、これに実効力を持たせるため、主として大統領令に基づき推進されてきた「差別を積極的に是正する措置」のことである。

 どんなに「人種差別はいけません」とか、「肌の色の違いで機会が奪われるようなことがあってはいけません」と啓蒙したところで、差別を根絶することは難しい。そこで強制的に差別される人たちが抱える“重し”を見える化し、それを軽減するための措置や、不利な立場に置かれる人たちの視点がしっかりと生かされるような法令や制度を作ったのだ。

 要は、「仕方がない」とあきらめられていたり、「そこに何もない」かのごとく無視されたり、ないがしろにされていた問題点を是正し、すべての人がより良く生きられるための、すべての人の尊厳を守るための、強制的な動きを意味しているのである。

 で、時代の移り変わりとともに、人種などのマイノリティーへの施策から、ジェンダー(性別)の視点がクローズアップされるようになり、女子差別撤廃条約が国連で採択された。ここでは、「事実上の男女の平等を促進することを目的とする暫定的な特別措置」と定義し、これが国際的なジェンダー視点におけるポジティブアクションの定義と理解されている。

 よく取り沙汰されるクオーター制なども、「女性だから」、「小さな子供がいるから」、「結婚しているから」といった理由で、雇用や昇進の機会が失われてしまうことを是正するための強制的な措置として作られたのである。

ポジティブアクションの3つの大まかなレベル

 また、ポジティブアクションにはいくつかのレベルがあって、次のように大まかに分けることができる。

第1レベル:穏健な取り組み
 一定の地位に対する応募の奨励、そのために必要な研修の実施、家庭と仕事の両立の支援やそれに向けた環境整備など。例えば、多くの女性が目にする雑誌やネット広告などに求人情報を出すことや女性向けのキャリアアップセミナーなどが該当する。

第2レベル:中庸な取り組み
 ある時期までに一定の目標達成を示したゴール・アンド・タイムテーブル方式など。「○年までに待機児童ゼロ」とか、「2020年に女性管理職30%」などの数値目標は、ゴール・アンド・タイムテーブル方式になる。

第3レベル:厳格な取り組み
 性別などを基準に一定の枠を法律で決める施策など。性別や人種を基準に一定領域に対する人数や比率を割り当てたクオーター制などが代表例。ちなみにクオーター制はもともと政治の舞台から始まっている。政治家が国民の代表であるとするなら、国と同じように政治領域でも男性と女性が同じような割合でいるべきだという発想に基づき、女性一般の利益が害されないためという理由で取り入れられた。

 何だかやたらと数値目標だの、ポジティブアクションだの、クオーター制などの言葉が飛び交い、その是非ばかりが取り沙汰されているけれども、ここで重要なのは、いかなる施策を掲げるにしても、「ゴールは何か?」を明確にしなければ意味がないということ。いかなる数値目標もゴールが“人”の尊厳と生活を守るものでない限り、真のポジティブアクションとは言えないのである。

 では、いったい私たちはどんな社会を望んでいるのか?

 少なくとも、Time machoな働き方・生き方など、理想としていない。私はそう理解している。

 ちなみにTime machoというのは、以前にこのコラムの記事でも取り上げたが、アン・マリー・スローター米プリンストン大学教授が、「why women still can’t have it all」という論文の中で用いた言葉で、「マッチョ」という男らしさを意味する時に使う言葉を皮肉って、男社会の働き方を示すのに用いた言葉である。

 管理職となる女性もいれば、普通に育児休暇を取れる男性もいる。親やパートナーの介護が必要となった時にも、誰に遠慮することなく休みを取ることができる。そんな「仕事だけ」じゃない家庭も中心にした社会を理想としているんじゃないのか? 

 経済成長といった言葉ばかりが飛び交っている中で繰り広げられる、「女性登用に関する数値目標」は、ポジティブアクションという聞こえのいい施策に名を借りて、Time machoな働き方に女性を巻き込もうとしているだけじゃないかと思えてならないのである。

経済のために人がいるわけじゃない

 経済至上主義の人たちは景気さえ良くなれば、すべてがうまくいくと考えているようだがホントにそうなのだろうか? エリートたちが大好きな新自由主義的なアプローチで、私たちの生活はホントに豊かになるのだろうか?

 「おまえは経済の専門家ではないだろ?」と突っ込まれてしまえばそれまでなのだが、私にはどうも納得できないのである。

 経済のために人がいるわけじゃない。経済が先にあるのではなく、人があってこそ。『女性力』という言葉を乱用して、女性たちをtime machoな世界に強制的に巻き込まないでくれよ、と。本来、私たちがより良く暮らすための国民経済でなくてはならないのに、「もっともっと」と尻をたたかれ、経済成長という数字のために女性たちを利用しないでほしい。  

 だいたい経済界にとやかく言う前に、大臣を30%以上にすることから始めればいいし、「数値目標に拘束力を持たせないと、いつまでも有能な女性を生かしきれない」と言うが、管理職にならなくとも有能ぶりを発揮し、企業に貢献している女性たちは大勢いる。

 何だか少しばかり言い過ぎてしまったかもしれない。でも、やたらと「経済成長、経済成長」という言葉ばかりが飛び交っているだけに、余計にそんな思いが募ってしまうのである。

 先月に内閣府が行った世論調査で、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」という考え方を支持する人が、全体で52%と過半数に達した。賛成派の増加は、1992年の調査開始以来、初めてだった。

 特に20代の伸び率は高く、前回(2009年)と比べると男性は21ポイント増えて56%、女性は16ポイント増えて44%だった。男性の多くは、「子供が小さい間は」と条件を付けるケースが多く、女性たちの間では、専業主婦志向が強まっているという。

 なぜ、「夫は仕事、妻は家庭」と考える人が増加したのか?

 なぜ、20代の男性たちは「子供が小さい間は妻は家庭にいた方がいい」と願うのか?

 なぜ、女性たちは専業主婦に憧れるのか?

 様々な要因があるのだろうけど、恐らく多くの人たちが、Time machoな働き方じゃない働き方、生き方を模索し、そんな社会を理想にしたいと願っている。そう思えてならない。

「パパ・クオーター制」を導入したノルウェー

 だとすれば、男性の育児休暇を実現するような数値目標があってもいいし、イクメンプロジェクトのような第1レベルのポジティブアクションから、次のレベルのゴール・アンド・タイムテーブル方式を取り入れればいい。

 「社会のあらゆる分野で2020年までに、指導的地位に女性が占める割合を30%以上にする目標を確実に達成する」だけじゃなく、「社会のあらゆる分野で2020年までに、育児休暇を半年以上取る男性の割合を30%以上にする目標を確実に達成する」としてもいい。

 女性が活躍している国として上げられるノルウェーは1993年に世界に先駆けてパパ・クオーター制を導入している。所得補償率100%で42週間の育児休暇を保障し、その間、男性は最低4週間の休暇を取ることが義務付けられ、休暇を取らない場合にはその分の休暇は差し引かれる制度になっている。

 その結果、導入前の男性の取得率は5%程度から、現在では80%以上まで上昇したと報告されているのだ。

 いったいゴールはどこにあるのか? いま一度原点に立ち戻ってもいいのではないだろうか。

 人生最後の時を過ごす患者たちの緩和ケアに数年携わった、オーストラリアの ブロニー・ウェアさんによると、死を間近に控えた人々が口にした後悔の中で多かったトップ5は、以下のものだったそうだ。

(1)「自分自身に忠実に生きればよかった」
(2)「あんなに一生懸命働かなくてもよかった」
(3)「もっと自分の気持ちを表す勇気を持てばよかった」
(4)「友人関係を続けていればよかった」
(5)「自分をもっと幸せにしてあげればよかった」

 さて、これを見てみなさんはどう思うでしょうか?

 今回のコラムにはいつも以上に、反発の声が大きいかもしれない。でも、私はやっぱり後悔したくない。自分の気持ちを表す勇気を振り絞った。それだけなのだ。


河合 薫(かわい・かおる)

博士(Ph.D.、保健学)・東京大学非常勤講師・気象予報士。千葉県生まれ。1988年、千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。2004年、東京大学大学院医学系研究科修士課程修了、2007年博士課程修了。長岡技術科学大学非常勤講師、東京大学非常勤講師、早稲田大学エクステンションセンター講師などを務める。医療・健康に関する様々な学会に所属。主な著書に『「なりたい自分」に変わる9:1の法則』(東洋経済新報社)、『上司の前で泣く女』『私が絶望しない理由』(ともにプレジデント社)、『を使えない上司はいらない!』(PHP新書604)


河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学

上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは、上司の立場、部下の立場をふまえて、真のリーダーとは何かについて考えてみたい。


04. 2013年1月15日 01:23:44 : mHY843J0vA

男性正社員の総労働時間を減らし、総賃金は減らすが、仕事の効率と時給をアップして、定時帰宅、家事、子供の世話を可能にする

そうすれば女性の雇用を増やすこともでき、税制の累進性のせいもあって

結果として、子育て世帯の実質生活水準と生活満足度は大きく上昇する



05. 2013年1月15日 01:38:10 : KjDe3Re6QA

【第17回】 2013年1月15日 高野秀敏 [株式会社キープレイヤーズ代表取締役]
競合への転職で嫌がらせ、訴訟の恐れも!
35歳以上だから気をつけたい同業転職の落とし穴
大手から中小へ、中小から大手へ
それぞれ異なる同業転職の注意点

 転職をする際には、同じ業界に転職するのか?他の業界に転職するのか?という2つの選択があります。年齢が上がると、自分の業界に対する愛着も湧きますが、その一方で、どうしても他の世界を見てみたい、もっと他に良い道があるのではないか?と考える方も数多くいらっしゃいます。

 同業への転職の際に比較的多いのが、業界大手から中堅や業界下位の会社への転職です。このときに気をつけたいことがあります。それは、今までの自分の実績が、今の会社だから、もっといえば会社が大手だから、看板があるから、達成できていたということもままあるということです。別の会社、特に規模の小さな会社に転職した途端、おつきあいしてくれなくなる顧客やパートナー企業も少なくありません。そのために自分自身がどれだけ通用するのか、見極めをしておく必要があります。

 私が以前勤めていた会社はいわゆるベンチャー、中小企業でしたが、辞めるときは大手に成長していました。ですから、会社を辞めたら本当に自分が通用するのかどうか不安でした。取引先などに対して率直に、自分が会社を辞めても付き合いを続けてくれるのか聞いてみることも、覚悟が決まっていれば必要です。ただ、そのようなことを口にすれば、現職の企業に知られてしまう可能性もあるわけですから、そのリスクを覚悟する必要があります。

 また同業転職であっても、中小から大手に転職する方もいます。実力が認められ、業界上位の会社から声がかかるということもあるでしょう。その場合にも気をつけることがあります。大手企業の場合は個人で動くというよりもチームで仕事を行うケースがほとんどです。ですから、一匹狼的になんでもやるというよりは、周囲をできるだけ活かして仕事をしていくということが大事です。中小から大手にいくほど、業務が細分化されることが多いといえます。ですから、転職後にその点をストレスに感じる方もいます。

 その一方で、大手に転職すれば、大手でしかできないスケールの大きな仕事に巡りあうこともできます。転職を決断する際は、自分が何を大事に、大切にしているのか知ることが必要です。

中小企業にはアシスタントがいない!?
営業マンも雑用するのが当たり前

【事例】
Aさん(37歳)
外資系大手IT関連企業・営業部長
⇒日系IT関連企業・執行役員(営業本部長)

 1000人以上の規模の会社から、100人未満の会社へ転職したAさん。転職してまず驚いたことは、アシスタントがほぼおらず、営業マンがほとんどの庶務業務を引き受け、営業、提案、契約、請求などを行っているということ。これでは非効率だと考えたAさんが、事務系社員を増やそうとしたら、社長は「コストをあげたくない」と言ってきました。

 アシスタントがいる・いない、どちらの方が効率が良く、最終的に成果が出るかということを社長に説明、説得する必要があり、既存のメンバーもその点には気づいているものの、なかなか社長が納得してくれないだろうとあきらめていたり、新卒者にいたっては、これが普通だと思っているようです。

 組織を拡大するにあたっては、分業が必要だと社長はわかっていて、より大きな組織にいたAさんをスカウトしたはずですが、やはり実務に落とし込む段階で、リーマンショックのときの恐怖から事務系社員を増やすと言う意思決定ができないようでした。

 そこでAさんは、一気に社内を分業化するのではなく、トライアルで小さく分業をはじめ、その効果を検証し、うまくいったところから徐々に全社へ広げていくということにしました。

 結果として大手企業がもっている分業化、仕組み化していくことで効率をあげ、成果をだしていく組織作りに貢献することができました。社長のみならず、同僚、部下からも信頼され、1年半後に正式に取締役に就任することとなりました。

現職の人脈をごっそり持っていったら…?
“義理堅い”日本人ならではの問題

 同業転職の場合、転職先の企業が期待しているのは、「即戦力である」ことです。技術者のなかでも、特殊な技術を持っている方については、同業への転職を完全に禁止するなどの特殊な契約を現職の企業と結んでいる方がいます。このような方についていえば、サインをしている以上は完全な競合他社への転職は控えるべきでしょう。もし転職してしまった場合は、訴訟を起こされるリスクがあります。

 実際には周辺で、競合他社に転職して、訴訟になったというケースを聞いたことはありません。ただし、競合に転職をすると告げたことで、その本人を誹謗中傷する嫌がらせの手紙を受け取ったというケースを聞いたことはあります。

 また、会社を辞め、競合会社を設立した元社員に対して探偵を雇い、調べ上げ、「いま弁護士と相談しているけど、顧客を奪っていくようなことをしていいのか?」などとしつこく問いただしたり、「あの人とつきあってはいけない」という旨の全社メールを経営者が送ったというケースもありました。

 一方でほとんどの方は、そこまでの機密情報を持っていないはずですし、そのような契約も結んでいないことかと思います。しかし、会社としては競合他社に転職されれば、自分たちの戦力はマイナスになり、ライバルがプラスになりますので、それをさせないように競合他社への転職を禁じる趣旨のことを社員にお話ししているケースがよくあります。とはいっても日本には職業選択の自由がありますので、一般の社員の方については、大きな問題はありません。

 ただそのときに、現職の会社で付き合いのあった全てのお客様を自分の転職と同時に転職先に連れてきてしまったなど、明らかに会社に損害を与える行為を率先して自ら行ったとなると、法律的な問題もさることながら、「あの人のやり方はどうなのだろう」と取引先や同業界などから思われることもあるでしょう。

 このあたりは、個人の生き方、考え方の問題になってきます。日本人の場合、多くの人が欧米や他のアジアと比べて、義理堅く、現職に対して非常に高い忠誠心を持つ方が多いといえます。この点が日本人の良さである反面、もしかするとグローバルスタンダードではない考え方でもあるなとも感じます。転職に関してはまだまだ他の国と比べて否定的で、採用についてもまだまだ新卒採用中心の会社も沢山あることからも明らかです。

 非常にドメスティックな業界については、日本風の考え方で動いたほうが良いでしょうし、グローバル環境にさらされている業界であれば、考え方を少し変えていく必要もあるのかもしれません。

 そうは言っても気づいてみれば、どの業界もかなりグローバル化してきており、国際競争にさらされています。ますますどの会社からも声がかかる人になっていく必要がありますよね。


【13/01/19号】 2013年1月15日 週刊ダイヤモンド編集部
寺・墓・葬式のトラブルに巻き込まれない!
経営破綻リスクが高まる「互助会」の内情
経営破綻リスクが高まる互助会
規制強化で迫る2015年問題

 京都府に住むAさんの父親は長年にわたり、大手互助会の契約者として毎月数千円のカネを払い続けてきた。その額は合計40万円以上。さらに「年利7%相当の割り増しサービスも付く」と言われていた。

 将来の葬儀代はすべて賄えるものと安心していた。

 そして昨年末にAさんの父親が亡くなった。葬儀後、大手互助会から送られてきた請求書を見て、Aさんはあぜんとする。葬儀代の不足額が70万円というのだ。

 だが、請求内容を見ると、互助会契約者の特典として、勝手に葬儀の祭壇をランクアップするなど、不明朗な点が多い。葬儀の混乱からようやく冷静さを取り戻したAさんは、だまされたとの思いから怒りが込み上げてきた。

 全国の互助会数は1986年3月末の415社をピークに、2012年3月末で292社にまで減少している。

 一方で、業界の規模は年々拡大している。契約者が積立金として払い込んだ前受金の総額は約2兆3000億円で、契約者数は実に約2400万人に上っている。

 それに伴い、互助会に関する消費者トラブルも増加している。国民生活センターによれば、互助会に関わる苦情・相談の件数は、02年度に2844件だったが、11年度には3767件と3割増加。今年度はさらに件数が増えている。

 トラブルになるのは大きく3つのケースだ。

 1つ目は契約時である。特に代理店方式で契約を獲得する互助会の一部では、代理店が加入手数料を得るために強引な勧誘を行うケースが少なくない。

 保険代理店などと異なり、厳しい販売員資格を求められないため、「葬儀事情に詳しくない人や、中には詐欺まがいの営業を行う人もいる」(業界関係者)という。

 契約後にトラブルが起きても、すでに担当した営業マンは退職しており、責任の所在がわからなくなるケースも少なくない。

 2つ目は、解約時だ。かつては「解約の電話連絡をしても音声ガイダンスばかりで担当者につながらない」「担当者につながっても、解約書類を送ると言ったきり連絡がない」などの“解約渋り”が横行した。

 最近は減少傾向にあり、代わって解約手数料の高さが大きな問題となっている。詳細は後述するが、解約手数料の返還訴訟も起きている。

 3つ目が葬儀施行時である。冒頭のAさんのように、いざ葬儀の段になって、多額の請求をされるケースが少なくない。

 立派な葬儀会館等の建設費用、代理店への手数料等による契約コストなど、互助会の葬儀は高くならざるを得ない要因がある。

「互助会で満期まで払い込んでも、30万円や50万円では最低限の葬儀すら難しい」(葬儀を考えるNPO東京の高橋進代表)というのが現実のようだ。

互助会経営を襲う
3つの懸念要素

 長らく右肩上がりで成長してきた互助会だが、すでに葬儀社などとの競争の激化や単価の下落で経営環境は厳しくなりつつある。さらに懸念すべき3つの事態が進行している。

 1つ目は解約手数料をめぐる訴訟である。多くの互助会では解約の際、「平均で積立金の20%弱」(全日本冠婚葬祭互助協会〈全互協〉)の解約手数料を差し引いている。

 たとえば50万円を積み立てたにもかかわらず、そのカネを互助会の冠婚葬祭費用に使わずに解約しようとすると10万円もの額が差し引かれてしまうのだ。

 とはいえ裁判を起こすほどの高額被害ではないため、契約者は泣き寝入りするケースが多かった。

 だが、07年6月に改正消費者契約法が施行され、一定の消費者団体(適格消費者団体)が業者に対して不当行為の差し止め請求をすることが可能となった。

 こうした中、適格消費者団体のNPO法人、京都消費者契約ネットワークが大手互助会のセレマに対し、解約手数料の契約条項の使用差し止めを求めて提訴。京都地方裁判所は11年12月、セレマに対して条項の使用差し止めと元契約者への解約手数料の返還を命じた。同裁判の2審判決は1月25日に下される予定だ。

 さらに適格消費者団体のNPO法人、消費者支援機構福岡も11年12月末、大手互助会の日本セレモニーに対し、解約手数料条項の使用差し止め訴訟を起こした。

 消費者支援機構福岡の理事で司法書士の安河内肇氏は、「使用差し止めが認められれば、過去にさかのぼって解約手数料の過払い返還訴訟が相次ぐ可能性がある」と語る。

 1人当たりの返還額は数万円でも、2400万人という契約者の一部が解約に乗り出せば、互助会各社への影響は甚大だ。

 2つ目は中断契約の取り扱いだ。多くの互助会では契約者に対して定期的な通知などを行っておらず、そのため、契約者が満期に至る前に死亡等で中断する契約は相当数に上るとみられている。

 こうした「長寿会員」や「不在会員」などと呼ばれる契約者数について「全体の約1割に上るのではないか」(業界関係者)との憶測も飛び交う。

 中断契約について、経済産業省は数年前から、前受金を一定期間後に営業外収入に計上し、同時に実績に基づいた引当金を積むことを迫っている。

 先述のように、互助会の前受金は2兆3000億円。仮に1割を雑収入として計上すれば、支払う税金も莫大だ。

 事実、国税庁は新たな「埋蔵金」として、100歳以上の所在不明会員等については課税対象とするよう求めている。「長寿会員」等の水増し部分が剥がれ落ちれば、規模の縮小を迫られる互助会も出てくるだろう。

弱小互助会の廃業を
促す2015年問題

 3つ目が互助会の監督官庁である経産省による財務改善の要求だ。経産省は10〜15年度の「立ち入り検査方針」として、各社に財務改善を求めている。

 指標の1つが「純資産対前受金比率を100%」、つまり、純資産と前受金を同額にすることである。

 多くの互助会では契約者に対して財務情報の開示を積極的には行っていないが、純資産がマイナスという債務超過の互助会も少なくないとみられ、目標と実態の差は大きいようだ。

 期限が迫るにつれ、弱小互助会の危機が顕在化する「15年問題」だ。

 経産省が財務改善を求める背景には、互助会の前受金の保全状況への懸念があるとみられる。

 そもそも、割賦販売法により互助会に義務付けられている前受金の保全額は50%にすぎない。そして残る50%については事業資金等にあてがうことができる。

 そのため、互助会が経営破綻すれば、契約者の前受金は全額を保全されない可能性がある。

 業界では、破綻互助会の引受先に対して資金援助を行うなどのセーフティネットを設けており、「年間1〜2社が破綻しているが、それに伴う消費者トラブルはなく、対策は万全だ」(全互協)という。

 しかし、破綻が相次ぎ、さらに解約者が増加すれば、いつまでも全額保全できるかは疑問だ。

 互助会にとって喫緊の課題は経営の健全化と信用の回復である。トラブルの続発、情報開示の消極姿勢、それを長らく放置してきた経産省などの実態が改善されない限り、互助会への不信感が高まるのは必至であり、その結果、互助会離れが増加する可能性がある。


 課題を抱えるのは、こうした互助会に限ったことではありません。

 形式としての葬儀や墓なら“カネをかけない”で済ませたいと考える人が増え、業界の収益性は急収縮しています。

 かくして生き残りをかけ、非常識なビジネスを展開する葬儀や墓の関係業者が増え、トラブルが多発し、公的機関への相談件数は増えています。

 一方で、かつては、この分野での中心的存在だった寺は、経済的基盤としての檀家制度が崩れ、存続の危機にあります。

 寺、墓、葬儀すべての在り方が大きく崩れているのです。

 とは言え、愛する人の亡失へのブリーフ(悲嘆)ケアや死に対峙する宗教的ニーズはなくなりません。ありがたいと思えることへの対価は惜しくないものです。

『週刊ダイヤモンド』1月19日号の特集「カネをかけずに納得の寺・墓・葬儀」では、こうした現状を踏まえ、多額のカネをかけずに、後悔のない葬儀を行う方法、納得のいく墓を買う方法、そして、心の不安をやわらげてくれる寺を紹介しています。

(『週刊ダイヤモンド』副編集長 大坪 亮)


06. 2013年1月18日 23:12:51 : Pj82T22SRI
女性はなぜ出世すべきなのか? 
東洋経済オンライン 1月18日(金)13時30分配信
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女性はなぜ出世すべきなのか?
男女雇用機会均等法の施行から27年が経ち、ビジネス界で女性と男性が競うのは当たり前になりつつある。しかし、他の先進国と比べると、日本の女性管理職の比率は低いままだ。「なぜ女性は出世できないのか」「どうすれば女性は出世できるのか」――。『抜擢される人の人脈力』の著者である岡島悦子プロノバ社長が、自らの半生やヘッドハンターとしての経験を基に、 出世のために知っておくべき掟をつづる。
■ ヘッドハンターとして感じること

【詳細画像または表】

 女性が生涯にわたって働くことが当たり前になってずいぶん経ちました。「結婚した女性は寿退社するもの」という時代もあったことを思えば、ずいぶん変わったものだと思います。

 しかし、わが国では女性の管理職や経営者はまだまだ少ないのが現状です。世界経済フォーラムがまとめた2012年の男女平等ランキングによれば、日本はなんと135国中101位。ほかの先進国に比べ、企業幹部に女性が少ないことが響いているようです。多様性が受容されている組織からはイノベーションが生まれやすいという観点から考えても、これは意識的に改善されていくべき課題だと思います。

 私はもともと仕事においては男も女もないと思っていますし、「女性(男性)というのは、こうだ」というように、性別で決め付ける考え方が好きではありません。性別の差異を語る前に、ビジネスへの「プロフェッショナリズム」ということが求められていると思っています。

 しかしヘッドハンターの仕事を通じて働く女性たちを見ていると、男性社会の暗黙の掟を単に知らないというだけで、機会をつかみ損ねたり、つまずいたりしているケースがあまりにも多いように感じます。

■ 「オヤジ社会の掟」を知らない

 本来は女性にも、いわゆる「出世」ができるだけの能力は絶対にあります。ただ、まだマネジメントレベルで働く女性の数が少なく歴史も浅いために、「感情が高ぶったときこそ低い声でゆっくり話すべきだ」とか、「プレゼンのときはダークスーツを着るべきだ」とか、そういう小さな決まりごとを知らないだけで損をしている方が多いようです。

 こういうことは誰かが教えてくれればラッキーだけれど、周囲の人たちは「あなたが知らないということを知らない」ので、教えようがないのではないかと思います。

 私自身は24年間のビジネス人生の中で、ラッキーなことに周囲にすばらしいメンターが多く、失敗しながらもたくさんのことを教えていただいてきました。

 ただ、マネジメントレベルの仕事をするようになって初めて気づいた「オヤジ社会の掟」が多々あります。そしてその知識の欠如が「ビジネス上の信頼貯金」不足を招いていたのではないかと思い当たるフシがいくつもあったのも事実です。

 そこで私の知っている範囲で伝えられることは広く伝えたほうがいいと思い、この連載を始めることにしました。私もまだまだ悩みも多く、また修行中の部分もあるわけですが、最近特に経営者の方々からのご相談の多い「なぜ女性は出世できないのか」「どうすれば出世できるのか」ということをはじめ、女性と仕事にまつわる諸問題について、皆さんと一緒に考えていければと思っています。

 この連載の内容は、縦社会での付き合いが減少している若手男性の方にとっても、いくつかの気づきがあるかもしれません。加えて、「女性の活用が急務にもかかわらず、ウチの女性は出世したがらない」とお悩みのマネジメント層の方にも、何らかのヒントをご提供できれば幸いです。


 出世できないのは、女性にも一因がある

 女性が出世できないのは、社会構造の問題もありますが、女性のほうにも一因があるように思います。優秀で仕事ができるにもかかわらず、「別に偉くならなくてもいい」「出世したくない」と思っている人が多いからです。せっかく上司が昇進を打診してくれても、女性のほうで断ってしまうことも少なくありません。

 出世したくない理由としては、いろいろなことが考えられるでしょう。たとえば以下のような理由があるのではないかと思います。

 「家庭と仕事の両立は無理だと思う」

 「下手に偉くなって、重い責任を負わされたくない」

 「男性並みに働いて、おじさん化するのはゴメン」

 「偉くなったりすると男性に敬遠されてモテなくなりそう」

 「部下を育てたり、マネジメントしたりすることに自信がない」

 「会社の中で変に目立ちたくない」

 女性の社会進出先進国である米国でさえも、女性は自分の能力を過小評価しがちで、出世が遅れる傾向がある、とのことです。

 でも私はあえて、「女性も出世を目指すべき」だと言いたい。これは男性も同じですが、企業の中で、自分のやりたいことをやりたいスタイルでやるには、ある程度上のポジションに就いたほうがいいからです。

 それに私の周りの働く女性たちを見ていると、結婚や子育てと仕事を両立させている人はいくらでもいますし、会社で高い地位にいる女性はプロフェッショナリズムを究めておられますが、皆さん非常にチャーミングです。「出世したからといって、男性化しなくてはならないことはないんだな」と納得できます。

■ 出世すると、たくさんの情報にアクセスできる

 具体的にいえば、出世することの利点は2つあります。まず1つは自分が意思決定者になって、たくさんの選択肢の中からこれだというものを選べるようになるということ。

 もう1つは、たくさんの情報にアクセスする権利が持てるということです。できるだけたくさんの情報を基に意思決定したほうが判断を誤りにくくなるのは当然でしょう。

 「意思決定ができる」とは、別の言い方をすれば、他人が下した意思決定に左右されないで済むということでもあります。多くの女性たちは、難しいことは誰かに決めてもらって、それに従うほうが楽だと思っているところがありますが、でもそれは違います。

 たとえばあなたが製薬会社の研究所に勤めていて、精魂込めて新薬開発に取り組んでいるとしましょう。ところがある日突然、上層部が、「その新薬は完成したところでそれほど儲からないだろう」という理由で、開発を中止すると言ってきました。

 その薬をどんなに待っている人がいるか、それがどんなに世の中の役に立つかを知っていて、説明できるのはあなただけ。しかしあなたはヒラ社員なので、社内で発言権がないに等しく、それにノーと言えないとしたらどうでしょう。上司にプロジェクト継続を訴えても、「上が決めたことだから」とスルーされてしまいます。

■ 出世すると、選挙権が得られる

 しかしあなたが多少なりとも、社内で高い地位にいたとしたら、話は違ってきます。プロジェクトが中止されるかもしれないという情報は早めに耳に入ってくるし、それが本決まりになりそうになったら、経営の意思決定の場で自分の意見を言うこともできるのです。社内での地位が低いばかりに、意思決定の場にいられないとしたら、こんなに残念なことはありません。

 もちろん組織全体で話し合った結果、希望が通らないこともよくあります。でも仮にそうだとしても、意に沿わない案件については反対の意を表明できるとか、その案が意思決定の俎上に載ったことを知っているというだけでも、すごく意味のあることです。

 つまり選挙権がなければ、政治に文句を言いたくても言う方法すらない。しかし選挙権があれば、少なくとも一票を投じることはできます。出世をするということは、選挙権を得るようなものです。いい仕事をするためには、まじめにコツコツやるだけではなく、権力を持って、権力者同士の話し合いの「場」に上がることもまた必要なのです。

 「でもうちの会社の幹部なんて、全然うらやましくない。あの人たちの仲間にはなりたくない」と思うかもしれません。

 でもいざ出世してみると、高いところに上った人にしか見えない、今までよりもっと広い世界が見えてきます。前述したように出世すると入ってくる情報の量が違いますから、「私が手掛けている薬の開発より、再生医療に注力したほうが世の中のためになる」と思い直すかもしれない。

 さらに言えば、今の時代はリスクを取らないことがリスクです。もし自分たちの上に、あまりにもリスクを取らない人たちがたくさんいたら、自分たちの世代は先送りにしてきた負の遺産を押し付けられる可能性もあります。そういう経営判断をさせないためにも、「場」に上がることは重要です。

■ 出産前に「信頼貯金」を貯めておく

 そのためにはやはり出世したほうがいい。ではどうすれば出世できるかといえば、前倒しでキャリアを「意識的に」構築することが必要です。

 終身雇用の時代は、極端にいえば、結果を出すのは50代以降でも構いませんでした。しかし今の時代、抜擢される人になるには、人より早回しで成長する必要があります。20代がインプットの時代だとしたら、30代からはインプットと並行しながらそれを拡張していき、遅くとも40代からは結果を出すことが求められる。

 しかし女性の場合、結婚・出産でキャリアが中断されますから、それをもっと早めにやっておくことです。体力のある20代のうちに男性よりも頑張って、できれば出産前の28〜32歳ごろまでに「潜在可能性を立証できるような、わかりやすい実績」を1つ2つつくっておく。「この人はこれだけの実績を出せているのだから、今後の成長も見込めるだろう、だから投資(次の成長の機会の提供)しておかなければ」と思わせるだけの実績です。

 そうやって「信頼貯金」の残高を貯めておけば、結婚・出産しても会社から戻ってきてほしいと言ってもらえますし、戻ってきてからも「子どものお迎えがあるので5時で帰ります」という働き方を認めてもらえる。若いうちに頑張っておけば、後になって自分が仕事の内容や働くスタイルを選べる側に立て、自由度が増すのです。

 出世は目的ではなく、自分の人生を自分で決めるための手段です。まずは女性たちも、「出世」を敬遠せず、「健全な」出世欲を持つことからスタートしてはいかがでしょう。男性に比べて速いサイクルでキャリア上の意思決定を求められる女性こそ、「早回しのキャリア形成」が向いています。それこそが、生涯にわたって、自らの価値観に合致したワーク・ライフ・バランスを勝ち取る大きな武器になるのではないかと私は考えているのです。

 (構成:長山清子、撮影:今井康一)

岡島 悦子
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最終更新:1月18日(金)22時35分

 

ソフトバンク“汐留の母”の、超時間術
ド迫力の「ワーク・ワーク・バランス」人生
佐藤 留美:ジャーナリスト2013年1月16日
ソフトバンクグループの人事部で課長を務める沢田清恵さん(39歳)の朝は早い。まだ夜も明けない4時には、起床。1人息子(4歳)と夫が寝ている静かな内に、英語の勉強を開始する。

ソフトバンクは、昨年末、米携帯電話3位のスプリント・ネクステルを買収すると発表。世界3位の携帯事業会社に躍進する計画だから、そのための準備なのだろうか。早朝、脳が冴えわたる時間帯は勉強に向いている。


勉強が一段落したら、家族の朝食の準備や家事。そして、6時半過ぎには家を出る。早くも出社だ。

沢田さんの住まいは横浜で、会社がある汐留までは電車でおよそ40分。通常なら、満員電車に揺られることになる。だが、沢田さんはここで第1の「ワーキングマザー・サバイバル戦略」を講じる。それは、“グリーン車通勤”することだ。

「当たり前ですが、グリーン料金なんて会社から支給されません。片道750円はもちろん自腹です。でも、これは“生き金”だと思っています」

往復で1500円。出社日数を計算すれば、月におよそ3万円強の出費だが、行き帰りの40分、合計1時間20分が唯一の「自分時間」だと思えば惜しくはない。他の贅沢を控えればいいことだ。

「会社に行けば、人事部内でのブレストや、人材開発、研修などでの関係部署との調整、取引先との打ちあわせなど、朝9時から夜まで1日8〜10件のミーティングの連続。家に帰れば帰ったで、小さな息子がまとわりついてくるので自分の時間などない。

でも、会社やチームに貢献するためには、情報をインプットしたり、1人で考えをアウトプットしたりする時間が絶対に必要。私の場合、通勤時間をこの時間に充てることにしたのです」

この時間をスケジュールの組み立てに使うこともあれば、会社から支給されるアイフォーンのアプリで英語の勉強をすることもある。やるべきことはいくらでもあるから、寝る間も惜しい。

7時〜7時半に出社すると、定時の9時までにはまだ時間の余裕がある。この時間は、「“1人ブレスト”や、会議で発表することを“闇練(やみれん=闇練習)”する時間」と決めた。つまりは、各種ミーティングや交渉の準備をする。

ルーチンワークに流されるだけでは、働いている気になっていても、それ以上の付加価値は出せない。用意周到、準備万端は、ミスやトラブルの減少にもつながり、その後の処理を考えるとかえって時間の節約にもなる。だから、沢田さんは1人熟考する時間をねん出するのに心を砕く。

2000人の新人研修という巨大プロジェクトを経験

「私は子どもを産むという1つの選択をしただけ。それをアピールして、ここまでしか働けない、無理ですとは言いたくない」
 「私のせいでチームの仕事が滞るのは、絶対に嫌」
 「育児しながら働くには、体を壊すほど無理することはないが、ちょっとの無理はしたほうがいい」

沢田さんの言葉からは、ストイックな仕事ぶりで、30代にして大組織の課長になった人特有の、責任感と矜持を感じる。


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新卒で入ったシステム会社で人事担当になって以来、フリーランスの採用コンサルタント、そしてソフトバンクに転職してからも、一貫して人事畑を歩んできた。

転職は、「将来的に人事分野で独立・起業するためのスキルアップ」が目的だったが、「来るもの拒まず。変化がモチベーションのドライバー」だという沢田さんと、凄まじいスピードで変化を遂げるソフトバンクは「水が合った」。

そのせいか、入社2年でマネジャーに昇進。翌05年には、「2000人の新入社員研修を1カ所で一斉に行う」という、前代未聞のプロジェクトの責任者に抜擢された。

「2000人を新たに受け入れることは、まるで1つの会社を立ち上げるくらい大変でした。ビルを1棟借りして、学校のように、1クラス30人で70組ほどのクラスに分け、それぞれ“クラス担任”を入れ、事故はないかリスク管理するのです。

これだけの人数が集まれば、緊張で具合が悪くなる人、泣いちゃう子が出てくるなど、毎日何らかの問題が起きます。当時は、毎日、レシーバーを付け、研修クラスを慌ただしく回りながら、トラブルシューティングに当たっていました」

2000人の一斉新人研修は無事に終了。その後の配属までキッチリ見届け、社長肝いりのプロジェクトは見事、成功に終わった。この仕事で得たものは大きかった。気がつけば、各部署に配置された2000人の新入社員から慕われ、「汐留の母」と呼ばれる存在になっていたのだ。

横浜市長に、理路整然と直訴

私生活では00年、前の会社の2年先輩のエンジニアと結婚していたが、子どもを作るのは、「2000人プロジェクトが終わってから」と控えていた。


妊娠がわかったのは07年10月。翌08年7月に出産し、汐留の母は実生活でも母になった。

産休・育休は、出産の2カ月前から1年8カ月、たっぷり取得した。「ワークライフバランスというより、私の場合、ワークワークバランス」と自認する仕事第一主義の沢田さんにしては意外に思えるが、深い事情もあった。

住まいのある横浜市は当時、待機児童数が日本一多い、子育て支援ワースト地区。子どもを認可保育園に預けたくとも、入れなかった。だから、育休を半年延長せざるをえなかったのだ。

だが、問題を前に、ただ指をくわえて見ているタチではない。沢田さんはなんと横浜市長の林文子氏に、2回も手紙を書き、待機児童ゼロを直訴したという。

「『財政事情もおありだと思いますが、今後、労働人口が減少するなら、女性の労働人口を増やすことは急務であり……』といったように、感情には訴えず、理路整然と書きました」

返事はもらえなかったというが、この効果もあったのか、2度目の認可保育園のエントリーでは入園が認められた。

それだけではない。横浜市の待機児童問題はその後、急ピッチで改善が進み、林市長は13年4月に「待機児童ゼロ」を宣言。12年4月時点でも待機児童数は179人と、2年前から88%も減った。もしかしたら、沢田さんの大塩平八郎ばりの直訴の効果も、少しはあったのかもしれない。

住まいは、実家と会社から30キロ圏内に

沢田さんが、長い通勤時間をかけ、待機児童問題に直面しながらも、横浜市に住み続けるのには理由がある。横浜にある実家に住む母親に、育児をサポートしてもらうためだ。

「育児と仕事を両立するサバイバル戦略として、自宅と私たち夫婦の勤務地と実家の3カ所を、30キロ圏内に収めようと考えました。正直、母親の支えがなければ、今の私の生活は、成り立ちません」


朝、息子を保育園に送るのは夫の担当だが、夜10時11時まで働く日もザラの沢田さんは、夫ばかりにお迎えまで頼めない。そこで、頼りになるのが母親だ。

「毎週日曜日は、今週は誰が何曜日にお迎えに行くか、手帳を広げてのスケジュール会議です。3人の分担が決まると、グーグルカレンダーに入れて夫婦で共有。母は紙のカレンダーでと、全員で予定を共有しています」

現状では、週3〜4回は母親に子どものお迎えを頼み、食事まで作って食べさせてもらう。その後、夫にバトンを渡してもらっているという。まさに「綱渡りの毎日」だ。

「万が一、母が出動できない時のために、同じマンション内のママ友と日頃から飲み会をやるなどして仲良くしてもらい、いざというときは、彼女らに子どもを預かってももらうようお願いもしています」

両立のカギは、ストレス耐性

まさに全力投球で仕事に驀進し、その結果、育休取得後の12年に11人のメンバーを束ねる課長に昇進した。今後も「出世欲もゼロじゃない。上に行きたい思いはある」が、その一方で、「将来のキャリア戦略はあえて立てない」とも言う。

子供の小学校入学後は、保育園のように延長保育ができなくなり、子どもが「カギっ子」になるリスクが生じ、かえって仕事と育児の両立が難しくなる「小1の壁」が控える。また、仕事を優先するあまり、子どもが荒れるなどの問題が起きて、時短勤務にシフトした先輩らも知っている。

「今までアクセルを踏みっぱなしだったのが、ブレーキを踏んでセカンドローに入れるときがくるかもしれない。もしそうなったら……。理不尽なことにも我慢して、その時々のベストを尽くすしかないですね。私、ストレス耐性は強いので、我慢ならできると思います」

実は、沢田さんの最大の「ワーキングマザー・サバイバル」の源は、この「我慢する力」だ。確かに、仕事も育児も楽しいことばかりではない。むしろ、つらいことのほうが多い。調子よく、おいしいとこ取り……なんて話は土台、無理。そのことを沢田さんは教えてくれた。

(撮影:梅谷 秀司)


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07. 2013年1月21日 03:02:14 : mb0UXcp1ss
【第9回】 2013年1月21日 永田公彦 [Nagata Global Partners代表パートナー]
「女性が日本を救う」と叫ばれながら
男性社会が崩れない、その本当の理由
「女性の社会進出が日本の経済成長のカギ」(IMF報告書)、「2020年までに各分野で指導的立場の女性を30%に」(内閣府男女共同参画局)…いずれも頷ける話です。しかし、福沢諭吉が男女同権論を唱えて150年、なかなか日本社会の男性優位は崩れません。それは、国内の政策議論や人事制度議論では見落とされる、日本ならではの理由があるからです。

オジサンたちが怖い
〜外国人女性に好かれない日本の男性社会

 第1回コラムをさらに充実させるかたちで昨年末に出版した「日本人こそ見直したい、世界が恋する日本の美徳」(ディスカバー携書)で書いたとおり、私たちが、自信をもって世界に発信すべき日本の素晴らしい点は数多くあります。しかし、日本の極度な男性優位社会については、多くの外国人女性が好感を持っていません。例えば、資本提携など何らかの理由で、日本の企業と仕事をせざるを得なくなった欧米系企業の役員や部課長級の女性が、よく筆者に次のような質問をしてきます。

「日本の企業を訪問したら、受付で若い女性が可愛い笑顔で迎えてくれる。次に指の先まで綺麗にした中年女性がやってきて会議室まで案内してくれる。ところが、会議室に入ってくるのは年配の男性ばかり。なぜ、ここまで男女の役割分担がはっきりしているの?」

「日本のパートナー企業からでてくる人たちは、皆年配の男性。私のような若手の外国人女性との交渉や協業はやりにくいのでは?」

「日本出張中に飲みニケーションに誘われた時、お断りしたらまずいかしら?日本人男性の中に私が紅一点というのは変じゃない?日本人女性みたいに私から男性にお酌しないとだめかしら?」

 このように彼女たちは、オジサン達に違和感を覚え戸惑います。中には、一緒に仕事するのは怖いと言う人さえいます。それもそうです。上級管理職に関する国際比較データでも明らかですが、彼女たちは自国でも他の多くの国々でも、相手(部課長クラス以上)が女性である確率が10人に3〜5人という環境で働いています。これが日本だと、その確率が20人に1人となり、よほど運が良くない限り相手は全員男性です。また、この傾向は、企業に限らず、公務員や政治家の世界でも同じです。

 日本で指導的立場の女性を増やすには、こうした世界がおののく日本の男性優位社会を崩す必要があります。しかし、そう簡単には崩れません。理由は、以下に述べるような、世界では見られない日本人社会独特の文化・価値観があるからです。

離婚しないから自立しない
〜役割夫婦が女性の社会進出を妨げる

 社会全体で責任ある地位につく女性が増えるには、女性就業者の底辺を拡大する必要があります。フルタイムで男性と同等の労働条件で継続的に働く女性の絶対数です。そのためには、結婚、出産、子育て期に長期的に仕事を中断する女性を減らす必要があります。

 それを妨げる要因としてよくあげられるのが役割分担意識です。以前より減ってはいるというものの、日本では、国民の約半数が「男は仕事、女は家庭」の考えに賛同しています(女性47%、男性57%。内閣府の平成21年度調査による)。欧米諸国でも、以前はこの役割分担意識は一定の支持を得ていました。しかし今では、国により差はあるものの5〜20%と激減しています。それには3つの理由があります。

 1つ目は1970年あたりから活発化した女性解放運動による女性の自立意識の高まりです。背景には、女性の高学歴化に伴う就業と昇進意欲の高まりがあります。同時に、家庭と仕事を両立させるための男性の理解と、社会環境が整ってきたことがあります。一方、日本では、女性の高学歴化は進んでいますが、必ずしも彼女たちの上昇意欲が結果に現れていません(短大・大学・大学院卒の女性比率46%に対し、企業の女性係長比率は12%)。

 2つ目は、シングルインカム(夫1人の収入)では生活が苦しい、不安だ、または理想的な生活ができないという金銭的制約です。この点は、雇用や収入の不安定化が進行する日本でも今後同じようなインセンティブが働くでしょう。

 3つ目は、ここが最も大きく日本と異なる部分ですが、夫婦関係の淡白化です。「愛想を尽かす→セックスレス→離婚」の構図です。離婚への備えが経済的自立を促しています。

 一方、日本は、前回コラムでお伝えしたように役割夫婦の文化があります。「愛想を尽かしても、役割(夫・妻、父・母、祖母・祖父)と情でつながる夫婦」です。日本がセックスレス夫婦大国になっている大きな原因の1つです。女性は、妻、母、祖母の役割を果たすことに価値観を見いだします。夫に愛想を尽かしても別れない方々が多くなります。

 他方、仕事に忙殺される夫は、家事・育児・家計管理の大半を任う妻に去られてはライフラインを絶たれるようなものです。また世間体もよろしくないので、役割夫婦を続けます。このように離婚の可能性が低いので、女性の経済的自立に対する強いインセンティブが働きません。

社員の自己犠牲で成り立つ企業経営
〜世界に類を見ない献身的な社員

 日本の企業経営者は恵まれています。世界で類を見ない献身的な社員に支えられているからです。欧米はもとより世界の多くの人たちが理解に苦しむ、自己を犠牲にした働き方です。当たり前と思って、または、いやいやながらかは別にして、「私生活や家族」よりも「会社や仕事」、「社員としての権利」よりも「組織に対する義務」を優先します。

 例えば、上司やお客さんが、明朝までに商品や報告書が欲しいと言えば、夜中まで残業してでも要望に応えることを是とします。時には、無償で残業や休日出勤をし、有給休暇や育児休暇を返上して働きます。こうして長時間労働が常態化します。その結果、男女問わず、趣味どころか家事や育児時間の確保すらままならず、睡眠時間も減ります。これに加え、多くの日本人は、「個人の意志」よりも「会社の命令」を優先します。

 例えば、本人の希望とは異なる内部移動命令でも受け入れます。総合職を中心に、日本全国、世界各地への転勤命令を受け入れ、一家または単身で新天地に引っ越します。日本企業では、こうした転居を伴う移動の対象社員が、女性であることは稀です(独身を除く)。「男は家庭、女は仕事」と腹をくくり、会社を辞め奥さんについていく、または、奥さんの単身赴任を受け入れ、自分は残って子育て付きの単身生活をする男性は皆無に等しいからです。したがって、家族持ちの場合、移動が命じられるのは男性です。その奥さんは、旦那についていこうが居残ろうが定職を持ちにくくなるのは当然です。

 以上のように、社員とその家族の自己犠牲の精神を前提に成り立つ日本企業の特質が、日本における女性の社会進出を妨げ、彼女たちの昇進意欲を削いでいます。

ベテラン会社人間が偉くなる
〜社内人脈と年功が出世の第一条件

 筆者は仕事の中で、企業の文化的特徴を、ヒアリングやアンケートを通じて割り出す作業をすることがあります。企業文化アセスメントです。例えば「ある欧州企業があるアジアの企業を買収した後」「ある日本の企業があるアジアの企業と合弁事業を始めようとする時」などです。両社の企業文化を分析し、双方の相性や、両社がハッピーになるための有効なお付き合いのしかたを特定するためです。

 アセスメントには、複数のツールや切り口がありますが、1つだけ紹介します。「経営幹部になるために必要なもの」として次の3項目を重要なものから並べてもらいます。

@知性(学歴、コンセプチャルスキル、ディベート力、プレゼン力等)
A社内調整力(年功、自社に関する知識、社内人脈等)
B実績(営業成績、業務目標達成度等の数値実績)

 するとアングロサクソン系企業では、Bが最も重要、フランス企業では@かBが最も重要との答えが多くなります。一方、多くの日本企業では、Aの社内調整力が最も重要との答えが比較的多くなり、その後に業績と知性がきます。

このように、一般的に日本の会社では(役所、学校など全ての団体や政治の世界でも同じ傾向でしょうが)、知識能力の高さや実績よりも、いわゆる「会社人間」が偉くなる傾向があります。つまり、長年にわたり様々な部署で社内経験を積み、自社の歴史や文化を熟知する。そして、社内人脈が豊富で、会社とともに生きてきた年配者です。

 したがって、家族をもつ女性は、いくら優秀で目立つ実績を残していても昇進面では不利になります。それは、日本企業で人脈づくりと本音の議論が、昼間の会議室やランチの場ではなく、夜の飲みニケーションの場になるからです。家事と子育てにほとんど関わらない旦那を抱える女性は、これに参加できる回数も、はしごできる軒数も限られます。また、女性は出産や育児休暇で一定期間会社を離れます。その間、社内での業務経験も人脈づくりもお休みせざるを得ないからです。

変に男と女を意識する
〜仕事仲間として自然に交われない

 日本に行く度に感じることがあります。まず、男女差別ならぬ年々エスカレートしている感すらある「男女区別」です。

 例えば、世界も驚く、女性専用車両(+男性専用車両構想)、ホテルの女性専用フロア、女性専用マンション、女性専用バス、男性専用ネイルサロン、男性専用シェアハウスなどです。また、仕事の休憩時間や昼食時に男女別々に固まる傾向もあります。女子会は、今やブームを越えすっかり定着しているかのようです。

 これに加え、変に異性を意識します。電車やエレベーターの中で、同性同士だと体が触れてもさほど気にしないのに、相手が異性だと変に気を使います。深夜のオフィスで、残業で最後に残ったのが男女2人だと、互いに変に異性を意識してしまいます。

 職場でもテレビのバラエティ番組でも、「女子はこうだ」「男の人って…」と男と女を集団的に区別した発言が飛び交います。夫婦参加のパーティーや食事会では、旦那さんチームと奥さんチームで固まりがちです。他人の妻と話をする男性や、他人の夫と手が触れた女性は、居心地悪そうに周りを気にします。

 異性を意識せず、他人の奥さんや旦那さんと自然に会話を楽しむ欧米のパーティーとは対照的です、この男と女の変な異性意識が、仕事仲間としての男女の自然な交わりを妨げ、女性が男の牙城に入ることを難しくしています。

肩書きなくては居場所がない男たち
〜名刺なくとも平気な女たち

 第4回コラム「脱・肩書き社会〜僕らは名刺なしで生きられるか?」で書きましたが、日本は、世界で有数の肩書き社会です。毎秒、日本のあちこちで多くの名刺が交換される名刺消費社会です。個人の中身(資質や考え)よりも社会的な立場(職業、勤務先、タイトル、出身校など)で人を見てしまう社会です。しかも、2つの特徴がある肩書き社会です。1つは、肩書きが、四六時中しかも現役引退後もついてまわるということです。例えば、名誉職です。名誉会長、名誉顧問、名誉理事、名誉教授などです。また、元や前が頭につく肩書きです。経済団体や業界団体の役員が典型例です。元○○商事会長、前××省事務次官、元○○会社相談役などの肩書きの人が名を連ねます。

 企業でも、社長の上に幾重もの層が控えています。会長、名誉会長、相談役、名誉相談役などです。こうした日本のピラミッド社会の頂上に名を連ねる皆さんは、9割9分男性です。しかも相当なご年配者です。現役を引退されたのだから、一人の市民として好きな仲間と好きなことをして暮らせばいいものを、肩書き、名刺、ネクタイをなかなか捨てられません。

 2つ目は、男性偏重の肩書き社会です。「男は仕事、女は家庭」という伝統的価値観もあり、肩書きへの依存度は、女性よりも男性に強くなります。男性は、仕事以外のプライベートな場面でも様々な人たちから肩書き(勤務先と職位)を聞かれます。例えば、付き合う彼女やその家族、自分の親戚、学生時代の仲間、たまたま飛行機で横に乗り合わせた人から聞かれたりもします。

 このように、世間は、肩書きフィルターを通じて男性を見ます。男性は、名刺なしには居場所がなく生きづらい社会なのです。ですから、少しでも世間体のいい肩書きを求め必死になります。また、一旦手に入れた肩書きを手放そうとしません。一方、女性の場合は、名刺がなく、自分の名前、××の妻、○○の母親という立場であっても、世間で自然に通じます。

 このように、肩書きが男性を中心に生涯つきまとう社会なので、「男は家庭、女は仕事」というのは言語道断、「夫はヒラ、妻は部長」では体裁悪いとなり、これが女性の社会進出と昇進意欲を高めないのです。

怖いオジサンたちは自然に減る
〜ただし、少しでも早く減らしたければ法的な強制も

「役割夫婦に見られる共同体的夫婦感」「献身的な社員で成り立つ会社」「会社人間が偉くなる構図」「男女が自然に交わらない文化」「男性にまとわりつく強い肩書き」…これ以外にも、日本の男性優位社会を崩れにくくしている日本人社会独特の文化的要因は数多くあります。

 例えば、変化に対する姿勢です。一般的に日本人は、社会や自分の立場の変化に慎重です。相対的に、「チェンジ!」を好み肯定的に捉える傾向が強い北欧、中国、アングロサクソン系の人たちとは対称的です。

 異質な人たちへの姿勢も独特です。会社でも役所でも大学でも、日本人は、長年同じ釜の飯を食べツーカー関係にある内輪仲間との仕事を好みます。逆に、そうではない外の人たち、例えば、女性、外国人や外部コンサルタント等と仕事をするのは苦手です。これは異質な人達との出会い、衝突、融合の歴史を繰り返してきた欧米や多くのアジア諸国の人々とは対称的です。

 さらに重要な点は、日本人はルールに従順ということです。ルールとは、社会の掟で、これを守らないと皆から相手にされなくなりますよという法律、制度、暗黙の了解などです。日本人社会は、前述したように変化に慎重かつ集団のコンセンサス社会なため、時代に合わなくなったルールを捨てる、変える、また新しいルールをつくるには時間がかかります。しかし、一旦できあがったルールには素直に従います。逆にいうと、ルールが変わると一気に変わる社会です。

 筆者は、その理由は別の機会に示すとして、今後日本でも男性優位社会は自然に崩れてゆくと考えています。しかし、「ルールに従順」という日本人の特質を考えると、少しでも早く日本の男性優位社会を崩すには、法律で強制するのも1つの方法と考えます。政治(議員)、行政(公務員)、企業(取締役)、学校(教員、職員、生徒)など多くの分野で女性比率を設定確保するクォーター制の導入です。

 ただし、前述したように、既にこうした制度を設けている国々では見られない、日本人社会独特の文化的な壁が多くあります。したがって、他国以上に、時間をかけ段階的に女性の比率をあげていく方が賢明ではないでしょうか。

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08. 2013年1月23日 10:33:01 : mHY843J0vA
【第7回】 2013年1月23日 辻太一朗 [大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(DSS)代表]
「就活だから」が大学教授、学生の免罪符に
誰でも簡単に単位が取れる秋学期試験の実態
 現在、多くの大学では就職活動が本格化する1月中旬〜2月初めにかけて、秋学期の期末試験を実施しています。この自分の将来がかかっている非常に忙しい時期に3年生は大学の単位をどのように取得しているのでしょうか。果たして本当に学業に力を入れることができているのでしょうか。

 今回は、1月というとても大変な時期に、どのようにして就職活動をしながら単位を取得できたか、慶應義塾大学法学部法律学科に在籍しているある4年生に取材しました。

就活のために履修は春学期に集中
秋学期はレポート提出の授業ばかり

 そもそも就職活動を控えた3年生は、春学期と秋学期で履修の配分を上手に分けています。まだ就職活動が解禁されない7月末に期末試験が行われる春学期に履修を固めて、秋学期の期末試験やレポートの負担を減らそうとしているようです。この学生は春学期に30単位、秋学期に16単位履修していました。詳しく話を聞いてみると下記のようなものでした。

 春学期の期末試験がある7月末は、企業のサマーインターンの選考と重なり、勉強時間は減るものの、試験問題が指定された語句を用いた論述問題であった労働法の2単位を落とすだけで28単位取得できました。また、周囲にも春学期でしっかり進級単位を獲得してから就職活動を始めたいという学生が多いようです。

 秋学期においては、期末試験がある授業を10単位(うち6単位は持込み可)、出席と2000字程度の簡単な期末レポートで評価が決まる授業を6単位履修していたそうです。持込み不可の4単位分を除くと、ほとんど勉強時間を割いておらず、期末試験はあまり負担にならなかったそうです。セミナーなどが行われず、比較的まとまった時間が取れる年末年始においても、期末試験の勉強には全く触れず、むしろ就職活動で企業が参考にするテストセンターの勉強に力を注いでいたといいます。

 さらに、確実に単位が取れる自信があって、期末試験の前後の時間にもセミナーを入れて、リクルートスーツで大学の試験を受けるくらい就職活動優先で動いていたと語っていました。それでも16単位すべて取得することができました。

秋学期は春学期よりも
単位が取りやすくなっていた!?

 実は秋学期は春学期に比べてより単位を取得しやすくなっているようです。

 まず、秋学期の試験問題は春学期と比べて簡単になることが多いそうです。例えば、会社法の試験は、春学期は持込み不可の論述であったのに対して、秋学期は持込み可で実質、教科書の対応しているページを丸写しすればAがもらえる内容のものでした。履修した学生は全く勉強しないままでも試験会場に教科書を持ち込めば、全員単位が取れるようになっていました。

 他にも、春学期は定期試験の結果のみで単位の取得の可否が決まったのに対して、秋学期は試験を受けずとも救済レポートを事前に提出すれば単位を与えるという授業もありました。ほとんどの学生が事前レポートを提出して、試験日の予定を空けて、セミナーの予約をできるようにしていました。

 さらに、出席を毎回とる交渉学というワーク型の授業でも、就職活動のためと伝えれば公欠扱いになると秋学期最初の授業で指示されたため、本当に就職活動の人も、そうでないサボりの人も「就職活動で欠席します」という理由を伝える3年生が大量発生する現状がありました。秋は春の4分の1程度の人数で授業が進んでいきました。

 原則、出席が必要とされるゼミにおいても「就職活動のセミナーだから」と言われて欠席されてしまうと、担当教授も何も言えないような状況にあります。就職活動が始まる12月からは、この学生のゼミにおいても21名のうち10名程度しか来ないことも多々ありました。一生懸命ゼミに来ている学生も周囲のゼミ員の行動の変化に焦りを感じて、自身の勉強にも身が入らなくなるような日々が何日か続きました。それでもゼミの担当教授は、すべての学生に同じようにAをつけるのです。これでは真剣にゼミに取り組んでいる方が損しているような気がしてしまいます。

なぜ単位取得はあまりにも簡単なのか
教授と学生たちの“思惑”

 取材をした学生は1人ですが、他の学生も同じような行動をしているようです。であれば、大学で単位を取得するのはあまりにも簡単すぎるように感じます。なぜ、大学はいま、このような状況になっているのでしょうか。

 ひとつには、「先生の学生への好意と、それが先生のメリットになっている」ということです。学生が就職活動で忙しいことは、授業への出席率や、キャンパス内で見かけるリクルートスーツの学生の割合から教授の目からでも一目瞭然です。そのような学生に対してプレゼントのような気持ちで、簡単な試験問題や負担にならないレポートを課することで、楽に単位を与えて喜んでもらおうと考えているのです。

 これは来年以降の授業の運営も視野にいれての行動だと思います。一度、単位取得が厳しいという噂が立ってしまうと、来年以降の履修者が激減するのは容易に想定できます。ならば、楽な授業であると噂をたててもらって1人でも多くの履修者に来てもらった方が教授としても嬉しいものです。そのため評価方法を甘くしているのです。

 ふたつ目は、「学生が楽をしたい」ということです。学生は、どうせ単位がくるなら楽な授業が良いし、就職活動の負担にならないようにしておきたいと考えているものです。なぜなら、学業や単位よりも就職活動の方が大事という意識がほとんどの学生にも芽生えているからです。

 就職活動中に単位の修得状況や成績の良し悪しはほとんど評価されませんが、セミナーの出席率やOB訪問の回数は評価されるという噂が学生の間で広まっていますし、事実そのような現状もあります。学生は自分の将来を見据えた時に、目の前の試験は楽にパスして、一生を左右する就職活動で有利に行動できるよう時間を配分するのは、非常に当然のことであるように感じます。

「就活のせい」にして
大学・学生が教育の質を下げている

 先生にも、学生にもこうした理由があって、あまり難易度の高くない、比較的単位の取りやすい試験内容になっています。しかし俯瞰してみてみると、最高学府である大学でこのような試験内容や評価方法で単位を取得できている状態は果たしていかがなものでしょうか。

 このような状態になってしまうのは企業の採用の手法に問題がある、というような意見もあります。しかし、就職に就職活動の影響がない、春に多くの単位を詰め込んでも、ほとんど落とすことなく取得可能な時点で、大学の単位取得そのものが簡単すぎるようにも思えます。

 4年制大学の卒業に必要な単位数は124単位です。ということは、平均すると年間で30単位をとることができると卒業することができます。この学生は半年間で28単位を取得していますから平均の倍を取得し、かつ就職活動時にも平均的な16単位をとることができていることになります。

 そして秋学期は、さらに甘い評価で単位と認めて良いのか、怪しいくらい簡単に単位取得ができる授業が出現します。「就職活動があるから」という理由のせいにして、学生と先生の双方で教育の質を低下させていっているように思わずにはいられません。


09. 2013年1月23日 20:59:18 : xEBOc6ttRg
アラサー女子の未婚率の高さは、草食男子のせい?
 ニッポン女児をめぐって、さまざまなテーマについて語ってきましたが、今回は番外編として、私の新刊『ニュースの裏を読む技術 「もっともらしいこと」ほど疑いなさい』(PHPビジネス新書)から、「ニッポン女児を巡る“もっともらしいニュースの裏側”」を紹介していきます。
イタリア、韓国でも少子化が問題に
 「未婚率の高さと少子化の問題」について、「草食男子のせいですか?」という取材を、私は国内外から受けてきました。
 実はその答えは「NO」なのです。
 たしかに、未婚率の増加だけでなく、合計特殊出生率(以下、出生率)も2010年に1.39と、過去最低だった2005年の1.26よりは回復しているものの、まだまだ低い状態です。
 「やっぱり恋愛に積極的じゃない草食男子が結婚や子供をもつことをためらっているんだろう」と思うかもしれません。
 しかし「恋愛に積極的な男性が多い国」のイメージがあるイタリアや韓国でも、少子化は問題になっています。イタリアの出生率は回復しつつあるものの、1.41(2009年)、韓国に至ってはなんと1.23(2010年)と日本よりも低いのです。

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 これには、いくつかの理由が考えられますが、日本、イタリア、韓国の共通点として、“女性の労働率が低いこと”が挙げられます。30代前半の女性の労働率は、日本とイタリアは7割程度、韓国に至っては5割程度です(2005年)。意外に思うでしょう。
 少子化の原因には“女性の社会進出”もあると思われていますが、実は女性が働かなければ、子供を育てるための費用、ことに教育費が足りないのです。だから、女性が働き続けられて、教育費を賄うことができるようになれば、子どもを1人ではなく2人作ろうという家庭が増えるとも考えられます。
 実際、女性の労働率の高いフランスやスウェーデン(30代前半でそれぞれ8割以上、2005年)は、出生率もフランスで2.00、スウェーデンで1.91(2008年)ととても高いのです。
 日本では、「働く女性が多い県ほど、出生率が高い」という報告もあります(「少子化と男女共同参画に関する専門調査会」)。経済的な安定ができることで、子供をもちやすくなるのでしょう。
 そしてこの傾向は都会で低く(意外かもしれませんが、東京は、出生率も労働率も低いのです)、地方で高いのです。これは地方の方が、育児支援や女性の正規雇用の支援などが多い傾向があるからです。
 内閣府の少子化資料にも、「欧米は女性の労働力率が上昇し、出生率も高いのに対し、日本は出生率が低下し、女性労働力率の上昇幅も小さい」と明記されていて、日本政府もこの問題は把握しているのですが、対策を打てていないのです。
女性上司の人気はニュースになりにくい
女性上司の人気はニュースになりにくい
 しかし、「女性に『働け』と言っても、『女性は男性よりも仕事に向いていない』」と思う人もまだいるかもしれません。
 ここに面白いデータがあります。
・女性上司は部下のやる気を高め、部下からの評価も高い
・女性上司がいる男性は、男性上司がいる男性よりも、「今の仕事が好きである」(63.2%)
・女性上司がいる男女の方が、男性上司のいる男女よりも、「今の上司の下にいると、やる気になる」
・女性上司がいる女性は、上司の能力、リーダーシップ、部下への対応などを高く評価
・男性上司がいる女性の33・5%が、上司に対し、「リーダーシップがない」という不満を持つ
(JTBモチベーションズ2009年6月)

 私が初めて男性の部下を持ったのは15年前でしたが、とても悩んだ記憶があります。「女性上司と男性部下はうまくいかない」ともよく言われていました。
 しかしバブル世代の男性上司よりも女性上司の方が、家庭との両立や、男女差別との戦いなど、さまざまな問題を解決しながら仕事を続けている分、具体的に部下を指導できるので、男女問わず支持される時代になったのです。
 また、週刊文春(2012年7月11日発売号)では、「女性取締役がいる会社は株価が上がる」という特集で、資生堂や大塚製薬などを取り上げていました。これについては「鶏が先か、卵が先か」という面もあります。つまり、女性を取締役にするぐらいの余裕のある会社だから株価があがるということかもしれません。
 それでも、結果として、取締役が男性ばかりの会社より、女性の取締役がいる会社の方が市場の評価は高くなるわけです。同時に、そもそも資生堂も大塚製薬も、女性消費者が重要な会社ですから、取締役に女性が多いのは当たり前とも言えるのです。
 「女性上司の方がいい」「女性取締役が多い方がいい」という記事やデータは、インパクトのあるニュースなのですが、古い価値観を持つ人々には受け入れにくいという側面もあって、話題になりにくいのかもしれません。
男性「夫婦の時間を充実させたい」10%増
また、夫婦関係にも変化が起きています。「夫婦一緒の時間を充実させたい」という男性が増えているのです。
 これは生活総研(博報堂生活総合研究所)の調査で20年分もの蓄積があるので、データとして興味深いものです。マスコミで話題になりやすいデータには、蓄積がないため過去と比較できないデータも多いので、生活総研のこのデータは貴重です。
 たとえば、「夫婦の時間を充実させたい」が、20年前と比べ、男性で10ポイント増の約40%。一方、女性では35%から26%に10ポイントも下がっています。20年で夫婦の意識が逆転したというのは、かなり大きな変化です。

 また、昔は男性は結婚指輪をしないものでしたが、結婚指輪をする男性が20年前の15%から34%にまで増えています。女性は逆に43%から38%に減っています。おそらくこれも、10年後には逆転するでしょう。
 「どんなことがあっても離婚しないほうがいい」については、男性の数字は68%→64%とあまり変わらないのですが、女性は59%→39%と減っています。これは、母と娘の仲が良い現代では、「お母さんの納得できない相手とは結婚したくない」「結婚を続けたくない」という「母親の呪い」=「離婚してもいい」が影響していると考えられます。
 「妻や夫を異性として意識する」では夫が8割、妻は5割。男は結婚すると、妻を女として意識しないと言われてきましたが、実は夫の方が妻を異性として意識しています。
 男性が家庭志向になっています。他のいろいろな調査を見ても、「結婚して子供がほしい」と思っている割合は男性の方が高いのです。これは未婚男性も同じです。
 一方で女性は「実家志向」に向かっていて、「結婚して子供がいれば幸せ」とはあまり思わなくなっているわけです。このミスマッチも問題なのですね。
 こんなふうに、女性を巡るニュースもよく読むと、面白い裏側がたくさんあるのです。
※『ニュースの裏を読む技術 「もっともらしいこと」ほど疑いなさい』(3章)より
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http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20121219/142181/?P=3


10. 2013年2月27日 01:48:44 : xEBOc6ttRg
【第4回】 2013年2月27日 片岡敏彦 [三菱総合研究所事業予測情報センター主任研究員]
増える働く女性、高い消費性向…
女性市場が注目される3つの理由
――三菱総合研究所主任研究員 片岡敏彦
本シリーズの1〜3回では、今後、急速に人口の拡大するシニア市場を取り上げた。4〜6回は拡大・多様化する女性消費をどう取り込むかについて検討する。今回はどうしていま女性市場が注目されるのか。その3つの理由を述べる。

男性の雇用者数は減
一方、働く女性は増加


かたおか・としひこ
早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了。1993年三菱総合研究所入社。専門は消費者動向分析、市場調査・予測。共著に『フロネシス06「消費のニューノーマル」』(丸善プラネット)、『3万人調査で読み解く日本の生活者市場―ニューノーマルがわかる88のポイント』(日本経済新聞出版社)。
 女性市場に注目すべき理由の1つ目が、働く女性が増加していることである。総務省「労働力調査」をみると、男性の雇用者数は1997年をピークにすでに減少している一方、女性の雇用者は増加を続けていることがわかる(図1)。

 そして、女性の就業率は、将来的にも上昇していくと予測される。

 既婚者においては、共働き世帯数が、片働き世帯を1997年に逆転している。女性が社会とのつながりをもちたいという意識を高めたこと、仕事を通じて自己実現を図りたいと考えるようになったこと、また、妻が働くことで家計を補うようになったことなどが、その背景にある。特にボリュームとして大きいのが、結婚や出産で仕事を辞めた人が、職場に復帰するケースである。

 さらに、シングルにおいては、結婚しないという選択をしたり、晩婚化が、就業率を向上させる(図2)。

 こうした就業率の向上によって、女性は所得、つまり購買力を持つようになった。給与所得者の給与全体において、女性の給与が占めるシェアは、2010年には全体の1/4を占めるまで拡大している(図3)。

単身世帯の可処分所得でも
女性が男性を上回る

 単身世帯においては、30歳未満では女性の可処分所得が、男性よりも高くなるという現象が生じている(図4)。


 こうした若い男女の年収の逆転現象は、実は、2005年のアメリカにおいても起こっている。その背景には、女性の高学歴化が進展したこと、および、女性が就職する業種の所得が高いことがあげられている。それでは、日本はどうか。

 まず、日本においても、女性の高学歴化が進んでいる。大学を卒業して就職する女性が増加し、大学新卒で就職した人の数は、この20年の間で、男性は減少しているのに対し、女性は2倍にまで増えている。つまり、大学に進学する女性が増加したことで、女性の所得は底上げされた(図5)。


 また、2009年の「全国消費実態調査」はリーマンショック発生直後に実施されているが、リーマンショックで、業績に負の影響が大きく生じたのが、米国向けを中心とした海外に輸出を行う製造業であった。勤務先の業種をみると、男性は製造業で働く人が2割に達しており、より男性において、所得の伸びが抑制されたと考えられる(図6)。

 このように、まさに、日本でも、アメリカと同じ理由で、男女の年収逆転現象が起こったと考えられるのである。

やっぱり財布のひもは妻
購入決定権は女性が持つ

 女性市場に注目すべき理由の2つ目が、既婚世帯において妻が購入決定権を持っていることである。


 三菱総合研究所・生活者市場予測システム(mif)でみると、電子レンジや洗濯機といった主に女性が使う商品では、女性の購入決定割合が9割に達している。一方、自動車、ノートパソコンや液晶テレビなど、夫も使う商品においても、妻の購入決定割合が4割〜6割も占めている(図7)。


 既婚世帯で妻が家計管理をしている割合は、mifでみると年代を問わず7割を超えている。妻が財布のひもを握っている世帯では、一般的に妻の購入決定権の割合が高いと考えられるが、このデータからも、妻が、依然として「家庭の大蔵大臣」になっている様子がうかがえる(図8)。

年収が同じでも
女性の方が消費性向が高い

 女性市場に注目すべき理由の3つ目が、女性の消費性向が高いことである。

 消費性向、つまり可処分所得のうち、どのくらいの割合を消費支出に回しているかを2009年総務省「全国消費実態調査」でみると、女性88%に対し、男性は72%と女性の方が10ポイント以上高い。

 このデータには、女性の可処分所得が相対的に少ないことが影響しているが、その影響を排除するため、男女同じ年収クラスで消費性向を比較したのが下図である。これをみても、女性の消費性向の方が高いことがわかる。やはり、女性の方が消費を活発に行っているといえる(図9)。


 どうして女性の消費性向が高いのか。mifの分析結果から見えてくるのが、「友人との交流」の影響である。友人と余暇を楽しむ人とそうではない人の間では、支出額が6万円の差にもなる(図10)。


 また、友人と余暇を楽しむ人が、男女どちらに多いかというデータをみると、明らかに女性の方が多くなっている(図11)。これらのデータから、「女性の方が友人と余暇を楽しむ人が多い」、それによって、女性の方が可処分所得から消費に回す額が多くなる、という関係が浮かび上がってくる。

 全国消費実態調査からは、女性は男性に比べて、食費は少ないが、交際費の支出が多いこともわかる。普段は、自炊やお弁当持参で食費を抑えるが、たまに開催される女子会などの友人との交際にはお金をかける、といったライフスタイルが垣間見える。

 以上みてきたように、 働く女性が増加し女性の所得が向上している。家計の購買決定者は女性である。さらに、女性は消費性向が高い。こうした要因から、高い女性の消費パワーが生まれているのである。

多様化する女性をとらえる視点
「ライフコース」

 いまや女性の市場は多様化し、消費・生活行動にもさまざまな特徴がみられる。女性は、就業や結婚、出産といった選択がいくつもあり、その時々の立場や状況でニーズが異なってくるからである。

 こうした多様化する女性を捉える視点が、「ライフコース」だ。ライフコースとは、「個人が一生の間にたどる道筋」のことで、就学(学歴の選択)、就業(職業の選択)、結婚(配偶者の選択)、出産(家族の選択)といった人生のイベントでの選択の結果(職業的・家族的な役割の取得の仕方)によって、さまざまな行路が描かれるのである(図12)。

 次回は、このライフコースの視点から、高い消費パワーを持ち、経済活性化の牽引役として期待される女性の行動を読み解いていく。


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