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 「自分から勉強できる子」に育てることは可能か? ビッグデータ分析によるeラーニング革命 現代日本の教育と社会問題  
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/423.html
投稿者 SRI 日時 2013 年 10 月 07 日 15:12:34: rUXLhToetCnYE
 

「自分から勉強できる子」に育てることは可能か?

ビッグデータ分析によるeラーニング革命

2013年10月7日(月)  田中 知美

 近年、アメリカやイギリスをはじめとする先進国で、大学のコースを無償でオンライン上に提供する動きが始まり、eラーニングが大きなブームを迎えている。3大オンライン講座と言われるコーセラ(coursera)、エデックス(edX)、ユーダシティー(Udacity)の利用者は、それぞれ400万人、100万人、75万人にのぼる。日本でも東京大学と京都大学がそれぞれコーセラとエデックスに参加し講義を無料提供し始めることが決まり、注目されている。

 大学生・成人を対象としたeラーニングが世界的に注目を浴びる一方、日本では、小学生・中学生・高校生を対象としたeラーニング学習塾が急速に発達している。従来の学習塾に比べ、eラーニング学習塾には以下のような利点がある。

課題は、いかに自己管理を促すか

 第1に、それぞれの生徒の理解度にあわせたレベルで学習指導ができるため、理解が遅れている生徒も気後れすることなく学習に取り組める。4年生の生徒が2年生の算数からつまずいていたとしても、従来の集団指導型の塾では、その生徒だけ2年生の教材に戻って指導することは難しかった。

 第2に、学習時間と学習場所に自由度があり、自宅からオンラインの教材にアクセスして学習することができる。したがってやる気のある生徒は自宅での学習時間を増やし、どんどん先に進んでより難しい課題に取り組むことができる。

 第3に、個々の生徒の学習行動や成績のデータがすぐ得られるため、教師はつまずいている生徒に早期に気づくことができ、それらの生徒に対するタイムリーな個別指導が可能となる。第4に、個々の生徒の学習行動や成績のデータを分析することで教材の内容が改良でき、個々の生徒のレベルに教材の難易度を自動調整することも可能である。これら数々の利点がある一方、生徒の自主性にその利用が大きく左右されるeラーニング学習塾は、自己管理が難しい生徒や学習意欲のない生徒に対していかに学習するよう促すかという点で、大きな課題をもつ。

 筆者は、小中高生向けオンライン学習教材「すらら」を運営するすららネットと計量経済学を専門分野とする東京大学の萱場豊氏とともに、生徒の学習行動や成績のデータを分析する「ビッグデータ分析研究プロジェクト」を立ち上げた。すららネットは各生徒ごとにカスタマイズされた学習内容を自動的に提供する「アダプティブ・ラーニング」で既に特許を取っている、最先端のオンライン学習教材サービスである。

 この研究プロジェクトでは、オンライン学習教材「すらら」を利用する生徒の日々蓄積される膨大な学習履歴情報のログデータから、生徒の学習行動を詳細に分析し、成績が伸びる生徒と伸び悩む生徒の学習行動の差を明らかにする。伸び悩む生徒の学習行動のパターンを把握した上で、その行動を修正し成績向上に導くようなサポートシステムの構築を目指す。また、生徒に学習時間の自己管理をいかに促すことができるか、学習の習慣性をいかに身につけさせるかについて研究する。

 行動経済学では、自己管理(self control)、意欲(incentives)、習慣性(habit formation)について様々な研究がなされてきた。行動経済学においては、自己管理(self control)問題は、一般的に時間割引率(time discounting)から生じる問題として議論される。時間割引率が高いほど現在を重視した行動をとるため、目先の欲求(遊び、お菓子等)が、努力を要する行動(学習等)より優先されがちになる。

4歳時点の自己管理能力が、その後の人生を左右

 子供の時に自己管理の態度を身につけられるかどうかがその後の人生に大きく影響することは、1972年に米スタンフォード大学のウォルター・ミシェル氏が4歳の子供達を被験者にしたいわゆる「マシュマロ実験」とその追跡調査で明らかにされている。72年の最初の実験では、子供達は個室に入れられ、それぞれの子供の一番お気に入りのお菓子(マシュマロ、クッキーあるいはプレッツェル)が机の上に置かれた。子供達はそのお菓子をすぐに食べることもできるが、もし15分間食べずに我慢すれば、ご褒美に2倍のお菓子が与えられた。その後行われた追跡調査の結果、子供の時にお菓子に手を出さずに15分我慢できた人達は、大学進学適性試験(SAT)の点数が高く、両親から優秀で自己管理ができる人間だと高く評価されていることが明らかになった。

 また、コーネル大学のB.J.キャセイ氏らがfMRIを用い、40歳代になった「マシュマロ実験」の被験者の脳活動を計測した結果、子供の時にすぐにお菓子に手を出さずに我慢できた人と我慢ができなかった人では、腹側線条体(Ventral striatum)と前頭前皮質(Prefrontal cortex)の活動に明らかに差異があることが分かった。

 こうして、子供の時に待てずにお菓子に手を出した人は短期的報酬に反応する腹側線条体が過剰に活発で、子供の時にお菓子を我慢して待つことができた人は、短期的な満足感を犠牲にして長期的に満足のいく結果を得るための行動を制御する前頭前皮質が活発に活動することが明らかになった。

 マシュマロ実験とその後の追跡調査の結果から、子供の時に培った自制心・自己管理能力は、その後の将来に大きく影響することが明らかにされた。しかしながら、自制心・自己管理能力は果たして学習によって身につけることができるのか、もしできるのならば、どのような方法で身につけさせることができるのかは、いまだ研究課題として残されている。その理由の1つは、長期間にわたって子供の自制心や自己管理能力に影響を与えるようなプログラムを実行することは難しく、またその成果を長期的に測定することも大変困難なことにある。

 すららネットは、生徒の学習行動をログデータとして長期間保存し、定期的にテストを行うことで学習の効果も測定している。このような詳細な学習・学力データをもっている組織は世界的にも稀である。

 では、どのようにして生徒に自己管理能力を身につけされることができるのだろうか。すららネットは今までの指導経験から、学習時間と成績には強い正の相関関係があると考え、学習時間に最も注目し、学習時間を競うコンテストを行ってきた。成績ではなく学習時間を競うコンテストにすれば、成績のよくない生徒にも積極的な参加を促すことができる。それが、成績ではなく学習時間を競わせる利点の1つでもある。

一時的なインセンティブで習慣性は身に付くのか?

 本研究では、実際に学習時間と成績に関連があるのか、また学習時間の増加がどれくらい成績向上に寄与するのか、またどのような学習方法を選んでいる生徒は成績向上に成功しているのかを、ログデータを分析することで明らかにするとともに、学習時間コンテストの参加による一時的な学習時間の増加によって、学習の習慣性(habit formation)が身に付くのか、つまり、コンテストの後も学習の習慣を継続できるのかを明らかにする。

 近年、行動経済学者は、様々な分野で習慣性(habit formation)の研究を行ってきた。米カリフォルニア大学サンタバーバラ校のギャリー・チャーネス氏とカリフォルニア大学サンディエゴ校のウリ・グニージー氏や、カリフォルニア大学バークレー校のダン・アクランド氏と米ハーバード大学のマシュー・レヴィ氏が行った研究によると、一定期間金銭的なインセンティブをもらってジムに通った人は、ジムに行く習慣を短期間は持続できるが、その習慣を長期的に継続することはできないことがわかっている。

 筆者がホームレスシェルターで行った貯蓄実験でも、貯蓄コンテストに参加したホームレスの人達は短期的に貯蓄率を増やすことはできたが、その習慣を長期的に持続することはできなかった。このように、努力を要する習慣は長期的に継続することが大変困難であることが、既存の行動経済学の実験結果で明らかにされている。学習時間コンテスト期間中の学習時間の増加が、その後の学習の習慣形成に結びつく、そしてそれが学力向上につながるとの結果が出れば、世界中の子供の成績向上のために大変重要な政策提言が出来ると考えられる。また行動経済学の実証研究に大きく貢献する。

 行動経済学者は自己管理における計画の有効性も議論してきた。すららネットでは先生が生徒一人ひとりのために毎日学習計画を立てる。計画の立て方によってどう学習行動や学習時間が影響されるのか解明することは、子供達の成績向上のメカニズムを解明するための重要な一歩となる。

 米コーネル大学のテッド・オドノヒュー氏とカリフォルニア大学バークレー校のマシュー・ラビン氏は先延ばしの行動を理論化し、大きな課題を達成しようとするとすべてを先延ばしにして結局何も達成できなくなるので、小さな課題のみを与えた方がいいと提案している。課題の大きさ、難易度が違うと目標達成にどのような影響ができるのかを実証研究として明らかにすることは、大変意義があるだろう。

 学習時間を増やさせ、学習の習慣を持続させるためには、教材のコンテンツの面白さと、意欲を向上させるメカニズムのデザインが鍵となる。すららネットは、教育に「ゲーミフィケーション」を導入したことでも注目されている。生徒は、小さな課題をクリアする度に「クリアユニット」を手に入れ、勉強時間のコンテストの他にも、クリアユニット数を競うコンテストも開催されている。コンテストが意欲を向上させるのに大変有効であることは、様々な行動経済学の研究で明らかにされてきた。

成人女性はコンテスト参加を避ける傾向

 しかしながら、スタンフォード大学のムリエル・ニーデルレ氏とピッツバーグ大学のリス・ヴェスターランド氏が大学生に対して行った実験結果からは、女性はコンテストの参加を避ける傾向にあることが明らかにされている。その理由は、男性と比べて女性は自信がないことが挙げられる。このコンテストに対する男女の態度の違いは、子供の時から存在するのか、あるいはある程度の年齢になってから発達するものなのかは、既存の研究で明らかになっていない。

 また、成績等の能力を競うコンテストと、能力ではなく努力を競うコンテスト(例えば勉強時間コンテスト)では、競争に対する態度が違うのかどうかも明らかになっていない。すららネットを利用する生徒は主に中学生、高校生なので、本研究では、既存の研究では明らかにできなかった10代の発達時期における男女間の競争への態度の違いの解明が期待できる。

 行動経済学・脳神経経済学では、好奇心と記憶の関係についても実験研究をしてきた。米カリフォルニア工科大学のミン・ジョン・カン氏らの実験によると、好奇心を持っている話題について自分の答えが間違っていた場合は、答えが合っていた場合よりもかえって学習や記憶を司る脳の部位が、より活発になることが明らかにされた。

 さらに好奇心が強い人ほど、答えを間違えた問題の正しい答えを長期間に渡って覚えていることも明らかにされた。これらの実験から、生徒が答えを間違えた時は、それは正しい答えを長期的な記憶として残すチャンスであること、そして好奇心を持たせることが、正しい答えを長期間記憶させるうえで重要な役割を果たすことが分かった。これらの研究成果を参考に、生徒にどう好奇心を持たせるか、また問題を間違えた時に正しい答えをどうやって長期的な記憶として保存させることができるか、その学習メカニズムを研究することは大変重要な課題である。

 世界銀行や国連を始めとする国際機関も、途上国における劣悪な学校教育問題の解決策として、eラーニングに注目している。しかしながら、教師のトレーニングなどの問題もあり、効率的な利用方法はいまだ模索中だ。本研究は、日本の子供達の学力向上だけではなく、世界中の子供達の学力向上に貢献する教育システムを構築することに貢献できる、大きな可能性を持っている重要な研究だと思っている。

このコラムについて
最前線! 行動する行動経済学

どんどん進化する行動経済学。米国の大学院の教員を辞め、バングラディシュなどの女性に雇用を創るため起業した経済学者の田中知美さんが、行動経済学を生かした教育支援、貧困層の自立支援などについて最前線の話題を提供します。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131002/254110/?ST=print

 

 

現代日本の教育と社会問題
http://okwave.jp/qa/q2958681.html

http://www.jtuc-rengo.or.jp/kurashi/kyouikukaikaku/mondai.html
日本の教育が直面している問題点
 
 これまでの日本の戦後教育が機会均等の理念を実現し、国民の教育水準を高め、社会・経済発展の原動力になってきたなどの点は評価できる。
 しかし、1980年前後を境にして、日本は経済的な豊かさを達成し、国民の多くが物質的な豊かさを享受できるようになったが、一方で、進学率の上昇や豊かな社会で育った子どもの増加など、子どもと教育をめぐる環境は大きく変化し、社会や経済の発展にともなった、構造的とも言える新たな教育問題を抱えることになった。
 特に、近年の社会・経済の変化や子どもをとりまく環境の変化にともなう子ども自身の意識の変化に、現在の教育は十分対応していない。また、今後、日本が本格的な“生涯学習社会”に向かっていくなかでの、新しい時代を担う人材の育成や学びの場の拡大・多様化等を進めていく観点から見た場合の問題点も、次のとおり指摘できる。

家庭教育と子育て・子育ちの面から見た問題点
母親任せの子育てと家庭の教育機能の低下
子どもの体験不足と社会性の欠如
小・中・高校での学校教育の面から見た問題点
学ぶ意欲や主体性の欠如した子どもの増加
学級崩壊、校内暴力、不登校等の増加
閉鎖的な学校対応と教師の負担増
政府の教育投資の低下と学校施設の老朽化の進展
高等教育と職業教育の面から見た問題点
二極分化と学生の学力低下が進む高等教育機関
高等教育機関での重い学費負担
地域の教育と生涯学習の面から見た問題点
過度の年齢主義による入学・就職システムの弊害
遅れている地域の体制づくり
十分機能していない教育委員会  

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コメント
 
01. 2013年10月11日 04:51:34 : weoASZQm6g

ttp://www.youtube.com/watch?v=KDD9v8Lz9BE

頭にhをつけてくだちゃい

やはり教育勅語を見直すべきではないのか


02. 2013年10月14日 23:26:01 : niiL5nr8dQ
(中年ひきこもり)ありのままの娘を受け入れられた
 ひきこもりの子の親の集いで、笑顔を絶やさずに話を聞いている女性(61)がいる。通い始めて15年ほどになる。
私が死んだら息子は…母さんが払えるのは来月までよ強い子でないと、やっていけない?
 笑えるようになったのは数年前。ひきこもる長女が30歳を過ぎたころだ。それまでは、自分は「娘の奴隷」、不幸な人生と思い詰めていた。
 女性は1970年、万博に沸く大阪で進学。短大卒業後は料理学校を経営する会社に勤め、24歳で結婚と同時に退職。27歳で長女が生まれた。
 長女は中2で不登校になった。進学したが、高校の周りをぐるぐる歩いて「今日も学校に入れなかった」と帰宅。間もなく退学し、20歳で自宅から出なくなった。
 女性は、「娘を軌道に乗せないと大変なことになると切羽詰まっていた」。カウンセリングに通ったり、学校以外の施設に通わせたり。思いつくことは何でもやった。マンション住まいだったが、「足が土に着いていない子は外出が苦手になる」という話を聞けば、引っ越しまで考えた。
 当時は娘を誰かと比べてばかりいた。駅前で高校生を見れば「普通の18歳は学校に通う」とうらやましがり、長女が20代半ばになれば「私は結婚していた」という具合。人には年相応にクリアすべきことが決まっていると思い込み、その尺度と長女の成長をいつも比べ、焦り、落胆していた。「口に出さなくても態度には出てしまっていたはず」と今は思う。
 夫は他界し、長男(28)は独立。母娘2人で暮らす。
 結局、解決してくれたのは時間だった。長女が30歳を過ぎ、「人生あきらめも大切」と思うようになった。他人と比べることもなくなり、「最近は幸せを感じることまであるんですよ」。
 朝起きると台所から玄米の香りがする。長女がご飯を炊いている。きちんとおわんに盛り、ラップも掛けてある。「娘が私のこともやってくれるようになった。周りには『それだけ?』と言われるかもしれないけど、うれしい」
 長女本人からも焦りは消えたように見える。朝6時に起床し、昼間は室内で運動したり、読書したり。「ひきこもる娘を育てた苦労を本に書いてみたら」。そんな冗談まで口にするようになった。
 「だいぶ時間はかかったけど、ありのままの長女を受け入れることができるようになった。私のバイト代と年金で暮らし、長女にはマンションを残します」
 部屋着しか持っていなかった長女が最近、通販でワンピースを買った。お笑い芸人のライブに興味があるようだ。女性はこの秋、長女を外出に誘ってみようと思っている。
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• (中年ひきこもり)私が死んだら息子は…悩む老親(10/11)
• (中年ひきこもり)費用を母さんが払えるのは来月までよ(10/12)
• (中年ひきこもり)強い子でないと、やっていけないの?(10/13)
• 朝日新聞デジタルトップ

 
強い子でないと、やっていけないの?

ひきこもりになったきっかけ
 バタン。午前4時ごろ、大阪府内のマンション一室に冷蔵庫の扉が閉まる音が響く。台所にいるのは、ひきこもって昼夜が逆転している長男(36)。おなかをすかせて食べ物を探している。
私が死んだら息子は…母さんが払えるのは来月までよありのままの娘を受け入れられた
 この音に母親(62)は寝室で気づく。一日2食を用意するほか、牛丼の具などの冷凍食品、焼きそばのカップ麺などの補充を欠かさない。
 自立を促すためには生活支援を減らすべきだとの考えがあることは知っているが、「私にはできない、食を断てば、親子の縁も切れてしまう気がする」。母親はそう話した。そして沈黙の後、「そんなむごいことできますか」と語気を強めた。食料が見つからず困った息子の後ろ姿を想像したという。
 長男がひきこもるとは、想像すらしていなかった。友人が自転車のカギをなくせば、真っ暗になるまで捜す。性格も穏やかで小中高と友人に囲まれ、学生時代は東京でルームシェア。ところが就活の失敗を機にひきこもった。
 母親には理解ができなかった。「あんなに優しく、友人も多い子がなぜ」
 母親は1972年に大学を卒業し、苦労なく就職した。当時、就職に失敗した話を聞いた記憶はない。3歳上の夫は新卒で採用された金融機関に定年まで勤めた。社員は会社に尽くし、会社は社員の暮らしを守る。夫は独身寮に5年、結婚後は家族で3カ所の社宅に10年住んだ。家賃はわずかで済み、貯金して自宅を購入。定年後も企業年金が支えてくれる。
 長男が卒業した00年が就職氷河期だったことは知っていた。だが、実家に戻った長男のバッグに、返送されてきた履歴書の束を見つけるまでは、今の若者が直面する厳しさを理解できていなかった。
 2年前、長男が警備会社に働きに出た。うれしくて一日も欠かさず弁当を持たせた。「心の鉛がとれた。桜ってこんなにきれいなのかと感じたほどです」。しかし仕事は長続きしなかった。厳しい仕事で、打ちのめされてしまったようだ。「強い子でないと、今の社会ではやっていけないのでしょうか。あの子も30年前、私たちの時代ならやっていけたと思うのですが」
■「仕事が原因」増加
 不登校の延長と見られてきたひきこもり。しかし就労環境が悪化する中、社会人になってからひきこもる人が増えている、というのが支援者の実感だ。ここ5年間で1700人を支援した「コネクションズおおさか」の高崎大介所長(35)は「3人に2人は、就職の失敗や企業のリストラがきっかけ」と話す。年3千人を支援するNPO「育て上げ」ネット(東京)の工藤啓・理事長(36)は「働くことに希望をなくし、恐怖心を持つ人までいる」と話す。

(中年ひきこもり)私が死んだら息子は…悩む老親

「親の高齢化は確実に進む。現実的な助言が必要」と話す畠中雅子さん=東京都
 「私が死んだら家にひきこもっている息子は生きていけるでしょうか」。東京都のファイナンシャルプランナー畠中雅子さん(50)は15年ほどこんな相談を受けてきた。訪れるのは年老いた親たちだ。
母さんが払えるのは来月までよ強い子でないと、やっていけない?ありのままの娘を受け入れられた
 1年前の夏。電車を2時間ほど乗り継ぎ、関東地方に住む女性(70)が訪ねてきた。夫は他界し、40代前半の息子と暮らす。就職して間もなく失職し、20年近くひきこもる息子のことを話し始めた。
 「ネットでCDやゲームソフトを代引きでどんどん注文し、私が払うんです。でも本当に必要でもないみたいで、未開封の箱が部屋の前に積まれていて……」
 家計の収支があいまいなのは明らかだ。畠中さんは女性宅の全資産を聞き取って紙に書き出し、息子が80歳まで1人で生きると仮定して1カ月に使える金額をはじいた。
 「生活費に上限が必要です。『浪費をやめれば今の貯金で生きていけるが、このままでは65歳で底をつく』と紙に書いて渡して下さい」。貯蓄残高が減っていく様子を表にし女性を説得した。その後どうなったか、連絡はない。
 相談に来るのはほとんどが母親だ。60〜70代が多い。「道連れにしたい」と泣き出す人や、「おまえの育て方が悪い」と夫から暴力を受けている人もいる。医師やカウンセラーに相談しても前進できず、親族からも心ない言葉を投げつけられる。
 向き合うのは重い仕事だけにひきこもりの相談は月2、3件にしている。就労を断念した40歳以上の子を持つ親を優先する。原則39歳までは行政の就労支援策があり親が子の就労をあきらめきれない。
 ひきこもりの親向けの講演会では「お子さんのサバイバルプランを作ろう」「不公平な相続をきょうだいに納得してもらって」と話す。どこの講演会でも終わると数人の母親が列を作り、「実はうちにも」と話を始める。助言は細部に及ぶ。水道などが親の死亡後に閉鎖されないよう引き落とし口座の名義を子に変えておく。米を一度に多く炊き、ラップに小分けして冷凍庫に並べる訓練をする。
 親の世代が次々と年金生活に突入し、現実を直視しなければならない段階に来た。余裕のない家庭では子が生活保護を受けるしかなくなると感じる。「次に世間がひきこもりに関心を向けるとき、当事者がバッシングの対象になる気がしてならない」
    ◇
 1990年代に国のひきこもり対策が始まり20年が過ぎた。国の推定で約70万人。100万人との指摘もある。
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• 朝日新聞デジタルトップ

• (中年ひきこもり)費用を母さんが払えるのは来月までよ

ひきこもり支援施設の冊子などをリュックに詰め込んで親の会に通う女性=大阪府
 平日の昼下がり、大阪府内の会議室に中高年9人が集まった。ひきこもりの子を持つ親たちだ。白髪が目立つ。
私が死んだら息子は…悩む老親強い子でないと、やっていけない?ありのままの娘を受け入れられた
 水色のスカーフを巻いた女性が話す。「四国八十八カ所のお遍路はなかなかですよ、何かが浄化される。6人の相部屋にしたら皆さん、ご家族が病気だったり、旦那さんを亡くされたり。幸せな方はいませんでした」
 うつむいていた男性(59)が顔をあげた。「僕も行ったんです。最初は子どものことばかり願って歩いていた。でも最後はね、世の中みんな仕事で忙しいのに、自分はここまで来ることができたと感謝する気持ちになれた。そしたらね、子どもへの態度にもなんか余裕が出てきてですね」
 子育てに悩む親の集いとして、1992年に始まった。ひきこもりという言葉が社会に定着する少し前だ。子といっても30〜40代。60〜70代の親がいたわり合う。
 静かに座っていた女性(65)が話し始めた。高卒後の就職活動がうまくいかず、ひきこもる30代の息子を支援施設に入れている。
 「先日、息子に言いました。『費用を母さんが払えるのは来月までよ』って。なのに息子は『風邪薬を送って』と。だから『薬にも、送るのにもお金がかかるのよ』と言ってしまいました」

 「息子さん大丈夫かしら」。周囲の声に、女性は言った。「こちらも年ですし、どこかで(支援を)切らないと。今か数年後かの違いなら早い方がいいってカウンセラーの先生にも言われて。私、自分の意見っていうのがわからなくなってしまって。もう親は死んだものと思ってもらって結構と決めました」
 決意の口調だったが涙ぐんでいた。終了後、世話人の女性(70)が声を掛けた。
 「また来て下さいね」
 世話人の女性は約20年間、親の話を聞いてきた。自身の息子(44)もひきこもっている。集いは当初、10代の中卒や中退の相談が大半だった。そのうち、「ツッパリさん」はほとんどいなくなり、いつの間にか「中年ひきこもりの親の集い」になっていた。

 「ツッパリさんはまだ良かった」と世話人は言う。「職場でのおじさんのエッチな話にも入っていける。食べていくにはそういうのが大切」

 変わらなかったこともある。家族で解決するしかないと、もがく親の姿だ。どの親もせきを切ったように話し始める。世間が見向きもしない悩みに、黙って耳を傾ける。「他人の話を聞くと助言できる。するとその助言が自分にも当てはまることに気づく。人の話が鏡になるんです」
http://digital.asahi.com/


03. 2013年10月24日 01:57:11 : Un6heX4IUI
>eラーニング革命

言っとくけど、それを日本で導入すると

官僚や日教組全教が反対起こして封じてくるよ?

他人の子供をまともにさせたくないってことと、教組サイドは自分たちの食い扶持が脅かされるっていうくだらない理由でね

もちろん自分たちはその情報をいち早く知っているわけだから、格差つけさせようと仲間内で自分の子供らだけでさせることは積極的だけどね

義務教育なのに死人出してるところで務めているフリしてる奴らが他人の子供の人権を大事にすると思う?

(笑)


04. 2014年3月13日 14:12:31 : Un6heX4IUI

私立中の息子に渡しているお小遣いが足らなかったようで私のへそくりから抜かれてた
【チラシより】カレンダーの裏 144 □【大きめ】  http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/ms/1385280194/

488 名前:可愛い奥様:2013/11/26(火) 12:10:07.57 ID:7IOx2Wxy0

うちなんて中学生の息子に私のへそくり取られてたよー!
家計費から自分用の財布に毎月数千円入れて、
急なランチとか美容院用にしてたんだけど、
まさかそこから抜かれてたとは。
なかなか貯まらないと思ったよorz

489 名前:可愛い奥様:2013/11/26(火) 12:11:29.49 ID:8A2/IiDr0

それは、手癖が悪いからがっつり怒らんと

492 名前:可愛い奥様:2013/11/26(火) 12:16:35.52 ID:7IOx2Wxy0

>489
ガッツリ叱ったら(怒鳴ったりはしなかった)
スミマセンでしたって書き置きして一晩帰ってこなかった。
極端な性格で困る。
520 名前:可愛い奥様:2013/11/26(火) 13:09:16.51 ID:VU+H3vjxi

教育関係で働いているんだけど、
中学生になったら、少し手を離すのがポイントだと保護者には話しているよ。

親になにかしてもらっているのを、他の子に見られたくないんだよね。
パン買わせずにおにぎり持たせるなんでいいお母さんだと思うけれど、
子供同士の世界では
「なんでもかんでもママがしてくれるのね」と笑われちゃうっていうさ。

ただ、信じてあげればいいのさ。
お金渡して、うまく使えないのもまた経験だし。

526 名前:488:2013/11/26(火) 13:17:54.08 ID:7IOx2Wxy0

>520
ありがとうございます。
そうですね>手を離す
最初の子なので、つい心配でつきまとってしまいますが、
その分下の子は手を抜かれて自由にやってます。
下の方が世渡りも上手いです。



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