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外国人に家事を任せれば、働く女性が増える?!香港で見た「外国人家政婦」の光と陰(上)
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/582.html
投稿者 rei 日時 2015 年 5 月 13 日 09:31:35: tW6yLih8JvEfw
 

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150420/280197/?ST=top 
外国人に家事を任せれば、働く女性が増える?!香港で見た「外国人家政婦」の光と陰(上)
2015年5月13日(水)  野村 浩子

 「外国人の家事労働者を特区で受け入れる」ことが4月に閣議決定され、今国会で通る見込みだ。その目的は「働く女性の支援」のためだという。外国から家事労働者を迎えれば、働く女性が増えるって本当だろうか?
 確かに海外に事例はある。欧米、中東、そしてアジアでは香港、シンガポール、台湾などで、数多くの外国人家事労働者が働いている。はたして日本でも、女性が働くなら、家事・育児は外国人にお願いするのが当たり前という時代がくるのだろうか。家事育児の助っ人が得られれば、生活はどう変わるのか。アジアでの受け入れ先進国・香港で、共働きの日本人家庭を取材した。3回シリーズの1回目は、実際に外国人ヘルパーを雇う日本人家庭の実態と、その背景にある施策を紹介しよう。

香港郊外にある緑豊かな住宅街ディスカバリー・ベイ。学校、ショッピング街、レストランも揃っている(左)。大城さん一家が住む、ディスカバリーベイのマンション群(右)
 香港の中心部から1時間弱、外国人世帯が多く住む緑豊かな住宅地ディスカバリー・ベイにある高層マンション。大城なつみさん(40歳)が夜8時過ぎに、「ただいま」と自宅のドアを開けると、夕食もお風呂も終えたパジャマ姿の3人の息子が「ママ、おかえりなさい」と出迎えた。用意された夕食を手早く済ませれば、あとは8歳、6歳、2歳の息子とお喋りを楽しんでから寝かしつけるだけだ。
 香港で祖父の代からのカバン製造販売会社を経営する大城さんにとって、子育てのパートナーといえば、住み込み家政婦であるフィリピン人のピンキーさん(39歳)。なつみさん自身は、朝6時過ぎに起きて、長男、次男の弁当を作り、学校に送ってから出勤。朝昼晩の食事のメニュー作りから料理、そして掃除洗濯、日中の子どもの世話はピンキーさんに頼んでいる。ただし食材にはこだわりたいので、買いものは自分でするという。夫は中国に単身赴任しており、週末は帰宅して息子たちと一緒にスポーツで汗を流すものの、平日の家事育児の支援は望めない。
 長男が生まれた直後は子連れ出勤をしていたが、職場のパソコンの電源を消してしまうといったいたずらもあり、「もう限界だ」と外国人ヘルパーを雇うことにした。今のヘルパーは3人目で、相性のいい人に出会えてからは精神的にも、肉体的にもゆとりができて「子どもを怒ることもなくなった」。ヘルパーの休みは日曜のみ、土曜日も掃除洗濯、料理を任せることができるので、時間に追われることなく、子供とゆったり過ごすことができる。週末、自宅に迎えてくれたなつみさんはリラックスした表情で、気持ちに余裕のある生活ぶりがうかがえた。

週末くつろぐ大城さん一家。中国に単身赴任中の夫が帰り、にぎやかになる(右上)。大城なつみさん(中央)とフィリピン人ヘルパー。2歳の三男はやはりママが大好き(左)
子どもとの時間も、自分の時間も一気に増える
 日本でワーキングマザーといえば、会社勤めに家事育児とフル稼働して時間に追われているイメージだ。実際に、東京で3人の子どもを育てながらフルタイム勤務をした経験があり、現在は香港に住む別のワーキングマザー(49歳)は、香港でヘルパーを頼むようになり「子どもと向き合う時間が一気に増えた」と言う。
 東京で子育てしていた頃は、子どもを電動自転車の前と後ろに乗せて別々の保育園に送り迎え。シーツを替える週明けの朝など保育園への送りだけで1時間もかかってしまい、会社に遅刻しそうになったこともある。お迎えをして急いで帰宅してから夕食の準備をしようにも、幼い子どもが足にまとわりついてままならない。週末は山のような洗濯物で洗濯機を8回は回し、もうヘトヘトだった。
 香港に引っ越してからは在宅ワークと外での仕事が半々くらいだが、朝7時から夜8時まで週6日、フィリピン人ヘルパーの助けを借りる。思い切って三食の料理も洗濯もヘルパーに任せている。ヘルパーが夕食を作る間、帰宅した子どもとゆっくり会話できるのが嬉しいという。
 時には、仕事が一段落したところで、平日のんびりSPAでマッサージを受けることもあれば、カフェで一休みすることもある。子どもとの時間だけではなく、自分ひとりの時間も確実に増えた。日本で子育てをしていた時には、考えられなかったほど精神的にも、体力的にもゆとりが持てるようになったという。
「外国人ヘルパーは、香港の経済成長を下支えしている」
 現在、香港で働く外国人家事労働者は33万人ほど。フィリピン人が最も多く52%ほど、続いてインドネシア人で45%、その他はタイ人、スリランカ人、バングラデシュ人などである。香港では60年代からの経済成長に伴い働く女性が増加、香港政府は1973年から正式に外国人の家事労働者の受け入れを始め、女性の就業支援のために受け入れを進めてきた。女性の労働参加率は、96年の47.8%から2014年は54.6%にまで増えている。それに呼応するように外国人家事労働者の数は、96年の約16万4000人から、2014年には33万人へとほぼ倍増している。
 「外国人ヘルパーのおかげで、女性はキャリアを取るか、家族を取るかという悩みから解放された」と、香港労働省の公共政策アシスタント・コミッショナー、ニコラス・チャンさんは話す。とりわけ90年代に入り、目覚ましい経済成長で高学歴のための職が増えた。女性の教育レベルが上がり、働き続けたいという女性も増えている。そこで外国人ヘルパーの存在は「必要不可欠なものとなった」という。さらに「香港の経済成長は、外国人ヘルパーにより支えられている」とまでチャンさんは言い切る。

香港労働省の公共政策アシスタント・コミッショナー、ニコラス・チャンさん
 香港の日本人共働き家庭からも、チャンさんの言葉を裏付けるかのように「外国人ヘルパーがいなければ、キャリアを諦めざるをえなかった」という声が聞こえてくる。
 夫とともにベビー用品や雑貨の企画製造販売を行うアジア健康堂を経営する川崎睦美さん(40歳)もまた、住み込みのインドネシア人ヘルパー、スワティさん(28歳)と、まさにタッグを組んで両立をはかってきた。会社を立ち上げたばかりで軌道に乗せるまで踏ん張らないといけない時期に、出産が重なった。加えて生まれたばかりの娘に血便が続くという心配事も重なったとき、「救ってくれた」のがスワティさんだったと言う。睦美さんとスワティさんの1日のスケジュールは、下にご覧のとおり。もはや「香港と同じようなヘルパーさんの制度がない限り、帰国できない」と笑う。
川崎家の妻・睦美さんと外国人ヘルパーの1週間のスケジュール
睦美さん ヘルパー
月〜金曜日 6時 起床、娘のお弁当作り 6時 起床、娘の朝食作り
7時25分 娘を学校に送りに行く 7時半頃〜9時半頃 仮眠
8時半 出勤 9時半 川崎さん夫婦のお弁当作り
仕事 10時 睦美さんの会社にお弁当を届け、3食分のメニューの打ち合わせ
10時半〜11時半 買い物
11時半〜12時 昼食
16時半頃まで 夕食と翌日の朝食の下ごしらえ、掃除やアイロンがけ
17時半 学校に娘のお迎え、習い事の送り迎え
19時頃 帰宅、娘と夕食 19時頃 夕食(家族とともに)
22時頃まで シャワー、娘の宿題、テレビを見るなど 22時頃まで 後片付けや洗濯、テレビを見るなど
23時頃 就寝 24時頃まで 睦美さん夫の帰宅が遅いため、夕食を温めるために起きていることも
土曜日 8時頃 起床、娘と朝食 8時頃 起床、朝食用意
8時半 娘を日本語学校に送っていく
9時半頃 帰宅、食事の打ち合わせと買い物
12時 日本語学校に娘のお迎え 11時半 昼食作り
13時 帰宅して昼食 13時 昼食
18時まで 娘と宿題や仕事、夕食作り 18時まで 夕食作り
19時 夕食(家族全員で) 19時 夕食
22時頃まで シャワー、娘の宿題、テレビを見るなど 22時頃まで 後片付けや洗濯、テレビを見るなど
23時頃 就寝 23時頃 就寝
★日曜日はヘルパーはお休み

川崎睦美さん(右)と、娘の祐利華さん(中央)、インドネシア人のヘルパー、スワティ・ミャートゥさん(左)。夕食後は三人で、自宅リビングでくつろぐことが多い
 航空会社の客室乗務員の三好真由子さん(44歳)の場合は、2年前に双子を出産。会社経営者の夫の帰りは連日遅く、住み込みのフィリピン人ヘルパーの助けを得て、宿泊も伴う海外フライトをこなす。
 シングルマザーの明美さん(仮名、42歳)は、7年前に長男を出産したときから、外国人ヘルパーの手を借りながら、仕事を続けてきた。出産当時は、日系企業で営業職についたばかりで、「いま日本に帰ったら、中途半端なキャリアになってしまう」と香港にとどまり、ひとりで子育てをする道を選んだ。ときには帰宅が夜10時を回る仕事をこなして営業ディレクターにまで昇進、この7年で年収は3倍になった。朝6時から帰宅するまで、家事子育て一切を引き受けてくれた、ヘルパーのお蔭でもある。
日本の相場では月60万円前後から100万円かかる!
 では、日本もまた香港のように外国人ヘルパーを受け入れれば、働く女性の仕事と家庭の両立問題が一気に解決するかといえば、事はそう単純ではない。社会保障のあり方や家事サービスの仕組み、そして何より意識が大きく異なる。
 香港では、住み込みヘルパーを頼むのはとりわけ裕福な家庭とは限らない。月収1万5000香港ドル以上(1香港ドル15.5円の場合=以下同、日本円で23万2500円ほど)の中所得層以上であれば、住み込みヘルパーの雇い主になることができる。そもそも「保育所や老人ホームは低所得層向けのもの。中所得層以上の家庭ならば、保育や介護は外国人家事労働者に頼んでほしい」(労働省のチャンさん)というのが社会保障の方針だ。

日曜日、故郷に送金するフィリッピン人ヘルパーが窓口に列をなす(右)。スーパーの掲示板には、「ヘルパー求む」という張り紙も(左)
 法律上は、雇用主の自宅での「住み込み」が原則。実態としては「通い」のヘルパーも多くいるものの、これは違法である。原則「住み込み」とするのは「香港では住宅不足、ヘルパーの住まいを確保するのも難しい」ことなどを政府は理由としてあげるが、これに反対する団体らは「他の職業に就くことを規制したいのではないか」とみている。
 中所得層以上なら誰でもサービスを使えるようにするためか、外国人ヘルパーの法定最低賃金は1カ月4110香港ドル(月6万円強)に抑えられている。これに年1回ほど母国に帰省するときの飛行機代が加わり、家庭によっては食費やボーナスなどを上乗せする。医療費も雇い主の負担となる。外国人ヘルパーの賃金を1日16時間労働として時給換算すると8香港ドル(約124円)ほどで、香港人の法定最低時給32.5香港ドル(約503円)の4分の1ほどである。ただし、「住み込みヘルパーは住居費、食費もかからず、医療費の負担もない。こうした『パッケージ』で考えると、香港人ヘルパーと同等だ」というのが、労働省の主張である。
 それでも、1日13〜16時間、週6日労働の対価にしては雇い主にとっては割安だ。つまり、「中流以上の女性は、出産後も働き続けたいなら住み込みヘルパーを雇うべし、利用しやすいように法定賃金は抑えておく」というのが、政府の方針なのだ。また、普及した要因には、育児休暇が日本よりも短く、出産間もなく復帰するという事情もあるだろう。
 翻って日本を見ると、早ければこの夏にも特区で解禁される外国人ヘルパーは、「賃金は日本人と同等」という条件だ。もしも、日本で香港並みに1日13時間の家事育児を外注したら、どのくらいの料金になるのだろう。日本の家事代行会社2社に試算をしてもらった。シェブ社(東京・赤坂)によると、通常の時給3000円で計算すると1日3万9000円、1カ月(日曜のみ休み)でなんと100万円強に上る。ただし、現在でも高年収の外国人高度人材なら個人契約ができるため、この場合の時給相場1500円ほどで計算すると1日1万9500円、月約53万円となる。
 もう1社、ベアーズ(東京・中央区)にも問い合わせてみた。週5日、1日7時間以上利用する場合のサービス料金に当てはめて計算すると1日2万3624円、月66万1472円となる。香港の10倍の料金である。同社の高橋ゆき専務は「そもそも外国人労働者の賃金を抑えないと利用が進まない。現状の特区案では、家事代行が日本に根付く日は遠いと言わざるを得ない」と指摘する。
 日本での外国人家事労働者の受け入れにあたり、利用層を広げるには料金体系が大きな壁となりそうだ。香港で働く日本人女性が「もしも月20万円を超えていたら、私も辞めて専業主婦になっていたかもしれない」という声も、ひとつ参考になるかもしれない。
「働く女性の支援のため」は、ちぐはぐな謳い文句
 今回の特区構想は、日本の家事代行業者が外国人を正規雇用し、語学や日本食の料理法といった研修を行った上で、各家庭に派遣するというもの。賃金は「日本人と同等」を条件にしている。受け入れ対象は単身者に限り、滞在期間は最長3年とする。現在特区に名乗りを上げているのは大阪府と神奈川県で、自治体ごとに管理の仕組みを作ることになる。早ければ今年の夏から、派遣が実現するかもしれない。
 導入にあたっては、日本人の雇用を圧迫しないように、また日本人の賃金引き下げにつながらないように慎重な枠組み作りが求められる。
 香港を訪ねてみて、家事労働を外部に頼むことがいかに働く女性の助けになるか、痛いほどわかった。しかし、利用しやすい料金体系でなければ普及しない、一方で外国人労働者の基本的人権も守らなければならない、この二律背反を解く解はなかなか見つかりそうにない。香港のように「住み込み直接雇用」のスタイルは、日本にはとうてい導入できないと思われるので、新しい日本型を探る必要がある。政府はあくまでも受け入れは「働く女性の支援」のためと謳う。ただし、外国人家事労働者を「付加価値のある専門家人材」として扱うため、中所得層の家庭にとっては二の足を踏むような高い料金設定となる。どう考えてもちぐはぐなこの謳い文句を、今一度問い直し、議論する必要があるだろう。



ここが間違い、女性の攻め方
 働く女性を後押ししよう――、あちこちで「女性活躍推進」の大合唱が聞かれる。ところが、そこには大きな壁がある。「勘違い」や「思い込み」である。2013年4月、安倍晋三首相は「働く女性の環境を整えることこそ、成長戦略の大きな柱」とスピーチ、その中で「3歳まで抱っこし放題」を実現すると発言した。「ああ、わかってないな」、多くの女性がため息をついたものだ。企業はいま、女性社員が働き続けるための環境を整え、女性管理職の登用を進めるものの、経営幹部の「刷り込み」がネックになることも少なくない。
 一方、消費の場面に目を転じると、女性顧客の力が増している。しかし、従来の発想では、女性市場は攻めきれない。家族のあり方が大きく変わり、女性の経済力も増すなかで、ライフスタイルが大きく変化しているからだ。
 女性社員を、女性市場を、企業はどう攻めればいいのか。「ダイバーシティ推進」「ワークスタイル」「ライフスタイル」の3つの柱を軸に、働く女性の心理を読み解いていく。
 

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コメント
 
01. 2015年5月14日 13:38:06 : mAKWjxKjsw
女性の経済力が上がっている、というのは間違えなのでは?
今週の週刊誌には「女性の貧困化」を特集していたよ。
結婚していない女性は購買意欲があるでしょうが、
人間が生物だとして、子孫を残すことをあきらめた時点で生物失格です。

結婚もしない、子どももいないで
「働いて好きなことをして、自分の人生は満足だった」
という老人女性がテレビに出ていたけど、
ボケて社会に迷惑をかけるんだろうな。

本題に戻ります、ある家事代行業者はこう言っていた
「日本のお金持ちは、絶対に外人を家にあげません」
外人を雇ったことがあるが、うまくいかなかった、と言う。
香港のようにはいかないよ。
そして家事代行を使うのは、やはりお金持ちだけだと言う。
いっぱんの人が使うには、バカ高い料金だ。

それに、家事代行が繁盛しているのは東京ばかり。
その東京では、仕事がありあまっていて人手不足。
こんな仕事をしようという日本人は少ない。
仕事が大変なのに時給は安い。
家事代行という仕事自体が衰退すると思うよ。


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