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日本から「愛」は消えたのか ことばが映す時代の真相 
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投稿者 rei 日時 2015 年 6 月 24 日 09:26:07: tW6yLih8JvEfw
 

日本から「愛」は消えたのか

ことばが映す時代の真相

2015年6月24日(水)宮沢 徹

ことばは社会を映し出し、時には社会を大きく動かす。こんな問題意識から、博報堂はドラマの題名や流行語など、時代を代表する2000語を選び出し、ウェブ上でテーマごとに年表形式で編集した「ことば社会年表WEBサイト」を開設した。そこから、意外な社会の変遷と、今の時代が浮き彫りになってきた。作成に携わった研究開発局の手塚豊主席研究員、春名宏樹上席研究員、杉山摩美主任研究員に聞いた。
(聞き手は、宮澤徹)

左から杉山摩美(すぎやま・まみ)氏、手塚豊(てづか・ゆたか)氏、春名宏樹(はるな・ひろき)氏
今回、「ことば社会年表WEBサイト」を開設されました。きっかけは何ですか。

手塚:ことばが社会をつくるということについて、3年くらい前から研究を続けてきました。その集大成と言えます。社会が動いたときには、いつもそれを表わすことばがありました。どんな問題意識なのか、ひとつ例をあげます。地球温暖化という言葉が日本では浸透しました。だんだん暖かくなると思うから、みんなネクタイを外すとか、打ち水大作戦みたいなことが広がるわけです。

 これを、英国などでは、ロー・カーボン・エコノミー、すなわち低炭素経済と呼んだわけです。まったく同じ事象にもかかわらず、どういうことばで社会の中に定着するかで、人の行動は全く変わります。欧州は経済システムをどう変えるか、という問題意識があり、その方向に動いた。これに対し、日本人は良くも悪くも、ネクタイを外すところから始めたんです。

日本人はもともと気候の話が好きだという面もあるんでしょうか。

手塚:「集合無意識」という言い方をしますが、私たちは無意識の中でことばを選び取っているわけです。ことばは何となく使っているようでいながら、どんなことばを選ぶかによって、自分たちの行動をある程度、律しています。そういうメカニズムが、社会の中で働いています。日本人はこの問題を、経済よりもまず生活環境の問題として受け止めた、ということでしょう。

 それを私たちは「ことば社会」と呼ぶことにしています。今回、その研究の発展形として、時系列にちゃんと言葉を並べたら、社会が見えてくるんじゃないかと考えました。以前であれば、広告年表を作れば、だいたい時代の変化が分かったんですけど、今はそれでは十分ではありません。

 であれば、ドラマや流行語、漫画、歌謡曲のタイトルだとか、社会で、少なくともそのとき共有されたであろう、ありとあらゆることばを集めてみようということで、始めました。

家族の自由度が広がった

代表例としてドラマの題名の変遷を取り上げています。社会のどんな変化が見えてきましたか。

杉山:今でも多くの人の中に印象が残っているようなテレビドラマの題名を、「家族」という切り口で見てみると、ある傾向が分かりました。例えば60年代、70年代は、「いじわるばあさん」「肝っ玉母さん」「寺内貫太郎」など、年長者の名前がタイトルになっていたり、三世代家族を前提としたタイトルだったりしました、彼ら、彼女らが真ん中にいて、大家族ゆえに安定した家族というものが紡がれていた時代です。

 80年代になると、核家族化が進んだことでタイトルも変わっていきます。例えば「うちの子」とか「不良少女」など、子供がタイトルに入ってくる。おじいさん、おばあさんといった年長者が家族からいなくなり、家族の関心が1人の子供に集中し、それゆえに非常に不安定になっていく様子をドラマでは描くようになります。

 一方、「金曜日の妻」「パパはニュースキャスター」「ママはアイドル」というように、親に親以外の肩書を持たせたドラマも増えていきました。子供に関心が集中する一方で、親は家の外に出始めたんです。家から誰もいなくなり、親自体も不在になり始めた。

 90年代前半は「ひとつ屋根の下」「スイート・ホーム」など、家屋が強調されるタイトルが並びます。散っていく家族を何とか家の中でまとめたい、という願望が表れているんじゃないでしょうか。

最近も家族ものは多いですね。特に、頼りないお父さんが描かれている内容が目立つ気がします。

杉山:2000年以降、そして最近は「週末婚」、「○○妻」などですかね。夫婦や家族のありようが、これまでに比べてバラエティーに富んで来ました。例えば、普段一緒にいない家族もありなんじゃないかと。「明日、ママがいない」でも、当然いるはずのママがいなくなります。それも家族の一形態として捉えられるようになるなど、自由度が広がったんです。

 今の時代は既成概念や、私たちが常識だと思っていた縛りみたいなものをリセットし始めているんじゃないか。家族だけでなく、社会もそうした方向へ動いているように、ドラマの変遷を分析していると思うんです。

10年くらい前から韓流ドラマがはやり、今でもBS放送の番組表は韓流でかなり埋まっています。これはどう考えればいいんでしょう。韓流ではだいたい、祖父・祖母、親、孫という3世代がそれぞれ延々とストーリーを展開していきます。今や日本の都会ではあまり見られない姿です。でも、一定の人気を保ち続けているということは、それを求めている人がいるということでしょうか。

春名:今、三世代ものを日本のドラマにしてしまうとリアリティーは全くないんですけど、異国を舞台にするからこそリアリティーが感じられるのではないでしょうか。日本のドラマとは違い、過剰なまでに人が家族に向き合う感じがありますね。視聴者は、韓国は日本と違ってこうなんだ、でもそういうのもいいよね、というふうに納得しているのでしょう。

80年代は愛のインフレだった

ドラマ以外に注目している言葉の変遷は何でしょう

杉山:私は「意識高い系」というようなことばに注目しています。最近みんなが使い始めたなと思って。漠然と思っていた人たちの様子、ちょっとネガティブに言われていたような人たちのことをあえてくくったことばです。鼻持ちならない人、痛い人というと、ちょっと抵抗がありますが、こういうことばができて、呼びやすくなりました。

 存在がこのことばによって顕在化された、ということだと思います。広がり方も特徴があります。たぶんソーシャルメディアなど無記名のコミュニティーから出てきたことばだと思いますが、それをマスメディアがドラマのタイトルにしたりして、拡散していった。

手塚:私は「愛」ということばに注目しています。バブルに向かう80年代、愛ということばがものすごくインフレ化していきました。「24時間テレビ 愛は地球を救う」、「愛しあってるかい!」という題名やことばが生み出されたことが象徴するように、愛するということが常態化したんです。 

 極め付けが、クリスマスイブの盛り上がりでしょう。イブが迫ると、相手がまだいないのよと言って、みんなそわそわしていましたね。要するに、愛する相手がいることが常態化していたからです。とち狂った時代じゃないですか。80年代って、全員が愛さなきゃいけない。

 その後、変遷がありますが、今はもしかしたら、愛さないというのが常態化している時代だと考えられないでしょうか。

愛さないですか。

手塚:何でそんなに愛し合っていなきゃいけないんだ、というような気持ちです。満腹が常態化しちゃうからみんな糖尿病になるわけで。むしろ空腹であった方がいい。別にイブを一緒に過ごす人なんていなくていいというのが、当たり前であるような。そこからもう1回、人とのつながりや、愛ということを考えていったらどうなるのでしょうか。やはり、ある種のリセットがされている時代なのでしょう。

日本から愛がなくなったということですか。

手塚:愛というのはちゃんとあり続けているんでしょうが、それを愛というよく分からないことばで言うのはもうやめようと。日本人が得意な、間接的な手法で表現していくようになっていくのかもしれません。

このコラムについて
キーパーソンに聞く

日経ビジネスのデスクが、話題の人、旬の人にインタビューします。このコラムを開けば毎日1人、新しいキーパーソンに出会えます。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/238739/062300005/  

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コメント
 
1. 2015年7月28日 08:38:41 : ChxPlDUmWE
消えた?またか。
消したんでしょ?
ドーハの悲劇以来酷いな。油断したから負けただけだろ。それを悲劇だとは 藁

2. 2015年9月19日 01:15:41 : jXbiWWJBCA
愛もエロも排除して突き詰めた「はじめての不倫学」
竹内誠人2015年9月12日21時00分 
坂爪真吾さん=麻生健撮影
■著者に会いたい「はじめての不倫学」《坂爪真吾さん(33)》

 性の問題が正面からなかなか語られない現状に一石を投じる一冊だ。『失楽園』『昼顔』など小説やドラマのネタとして今も話題を集める不倫。だが、原因や防止策を学術的に論じた本はそうそうない。「貧困など現代の社会問題は、離婚を引き起こす不倫の影響も大きい。この本が議論のたたき台になればいい」

 不倫を誰にでも起こり得る「感染症」とみなし、有効なワクチンがないかを模索。不倫専門SNSやオープンマリッジ(開放型結婚)、交際クラブ、スワッピング(夫婦交換)、それらを前提にした夫婦関係のありかたなどを、愛やエロを排除して冷静に検討していく。なかでも、「希望には十分なり得る」というポリアモリー(複数恋愛)の概念が興味深い。

 緊急回避的な処方箋(せん)として導かれる結論には賛否が分かれること必至だが、多少の誤解は織り込み済みという。「もちろん不倫の肯定ではない。難しい問題に対して0点だったところを、まず10点くらいまでもっていくことが大事ですから」

 社会学を学ぼうと決めたのは高校1年の頃。宮台真司さんの本に感化された。東大文学部に進み、女性学やジェンダー学の第一人者である上野千鶴子さんのゼミに所属。性の問題は「まだ言語化されていない部分が多い」と気づき、研究対象にした。新宿・歌舞伎町などの繁華街にある風俗店で取材を重ね、性風俗は「関わった人全員が、もれなく不幸になるシステム」だという思いに至ったという。

 2008年に地元・新潟で非営利組織「ホワイトハンズ」を設立。代表理事を務め、3年後に一般社団法人化した。性の問題を社会的な視点で捉える「性の公共」づくりを目指し、重度の男性身体障害者の射精介助や、今後の性風俗産業のありかたを議論する「セックスワーク・サミット」などに従事。来月、風俗店で働く女性たちの待機場に弁護士やソーシャルワーカーを送り、無料の法律相談会を開く取り組みも始める。

 「世間の認識をがらっと変えるのは難しい。対象者に不利益が及ばないよう、最低限必要なことを支援する側に理解してもらう。まずはそこをきちんと固めていきたいと思っています」(光文社新書・886円)(竹内誠人)

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