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考える力を失った日本人 (信勇会 松野恭信)
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投稿者 秀五郎 日時 2012 年 3 月 24 日 13:45:20: mdRqkn6zfpc6k
 


http://shinyu-kai.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-c6a6.html


 民主主義とは、国民が政治や行政や司法の主役であるということ。そのため国民は三権の府に対して、国民自身が選挙で選んだ代表者(議員)を送り、その代表者がさらに選挙で府長を決める。そのような直接選挙と間接選挙によって民主主義が実行される。

ここで問題になるのは、私たち国民がどういう尺度で代表者を選んでいるのかという点である。本来ならば、代表者たる人間的資質や、経験と見識や、所属政党とそこにおける立場などを勘案して選ぶのが当たり前なのだが、日本では民主主義政治を取り入れる先進国と比較して、それがほとんど行われていない。

現在では多くの日本人は、メディア特にテレビの影響を大きく受けているため、その偏った報道に流される形で投票する場合が多い。それ以上に、テレビや雑誌によく出てくる有名人であれば当選する場合も多い。そのため、売れなくなった(稼げなくなった)タレントや歌手やスポーツ選手の行き着く先が議員(政治家)ということにもなりやすい。その傾向は、当然、他の先進国でも見られるが、特に日本では顕著である。

日本国民の大多数がそのようないい加減な気持ちで選んでいるのだから、政治が機能しなくなるのは当然のことである。自分たちのことを棚に上げ、政治家だけが悪いように言うのは、天に向かって唾を吐くのと同じことだ。素人政治家を多数、国会に送っている張本人は日本国民自身なのだから。


 以下の文章は、2010年9月(執筆は同年1月)に出版した「日本復活の鍵」の第3章の中で書いた文章だが、現在の民主党のありようを見れば、当然という気がする。

「もし仮に二大政党制を善しとしても、自民党と民主党では二大政党制とは言えないであろう。何故ならば、両党共に基本的には保守政党であるからだ。民主党の議員の中には、以前は自民党で働いていた者は多数いる。さらに、民主党には自民党出身者から日本社会党出身者までおり、日本社会党出身者の中には左派であった者さえいるのである。それでは寄せ集めの政党と言われても致し方ない。そのように現在の民主党は脆弱な基盤を持つ政党であると言わざるを得ない。数合わせによる政権奪取を第一としたためこのようになってしまったのだろうが、今後は期待を込めて党運営を見守っていきたい。」

民主党には、先の衆議院議員総選挙でメディアが煽って当選させた素人政治家が多数いる。また、元人権派弁護士や元市民運動活動家や元労働組合員も多数いるし、頭でっかちで修羅場に弱い政治塾出身者もいる。確かに、その世界では優れていたのかもしれないが、政治家としての資質に疑問を抱かせる者があまりに多過ぎる。今の民主党政権を見ていると、小学校の学芸会を連想してしまう。


 東日本大震災以降、「暴動も起さず逆境に耐える日本人はすばらしい」「日本人は礼儀正しく真面目」「まだまだ日本も捨てたものじゃない」などの賛辞が、特にメディアをとおして伝わってくる。しかし、本当にそうなのだろうか?

私が「信勇会」という勉強会を約2年前に立ち上げたのは、大げさだと思うかもしれないが、日本社会に対する危機感からである。「考えない人」が年々、自分自身の周囲に増え続けている。企業など所属組織の中でも、電車内や駅構内や道端などですれ違う見知らぬ人でも、あまりに物事や事象を考えず、独善的態度や暴力的態度をとる人が増え続けている。ここ10年、特に5年くらい前からそのような雰囲気を強く感じ始めたが、東日本大震災以降さらに顕著になった気がする。私自身、何度も嫌な思いをしたし、被害にあったこともある。

そして、まともに働くことのできない者が年々、増加している。政府発表の労働力調査による完全失業率は、日本社会の実態を反映なんかしていない。毎日、100人程度が自殺し続けている。駅での飛び込み自殺により電車がストップするのは日常茶飯事、今ではほとんどの鉄道路線で見かけるようになった。不可思議な事件が多発している。そして、いまや本当に怖いのは、暴力団員などではなく一般人だという。何も考えない一般人による残虐な殺人事件が増え続けている。


 考える力が弱いため、言われたことしかやらない。自分独自のオリジナリティを出そうともしない。しかし、ここ10年、言われたことすらできない者が続出している。さらに、最近では、言われたことをやろうともしない者も顕著になってきた。注意されても、しらを切りとおせばなんとでもなると思っているらしい。

そのような人材が日本のあらゆる場所で増え続けている。日本企業の実力が、韓国や台湾や中国に追い抜かれようとしている。日本の昨年の貿易収支が31年ぶりに赤字に転落したと報道があったが、そんなことは既に想像できたことである。大震災や原発事故の影響もあったが、日本人の質の低下を考えれば遅かれ早かれといったところだ。

日本のあらゆる分野で、職業意識、すなわちプロ意識が希薄になっている。プロ野球の元日本ハムのダルビッシュ投手は、日本のプロ野球にはプロ意識が欠如しているため、自身のモチベーションを維持するにはメジャーリーグに行くしかないと言っていた。米国メジャーリーグに好きで行くわけではないという。

そのように、あらゆる分野で、優れた人材が高みを求めて日本を出て行く。また、企業も日本の今の環境に耐え切れずに日本を出て行く。


 考える力がない。想像する力もない。だから、事前に想定しておいた事象にしか対応できない。マニュアルどおりにしかできない。全体像をとおして仕事することができない。最後まで粘り強くやり抜くことができない。途中で諦める。そんな多くの日本人を一つの方向へとメディア(テレビ)を使って操作するのは容易い。民主主義の盲点といってしまえばそうだが、その意味で、今の日本に民主主義は早すぎる。もっと日本人が、個人としての精神的成熟度を高めない限り、日本では民主主義が機能しない。

政治は社会の鏡である。まともな政治家が少ないのは、日本社会が病んでいるからであり、私たち国民が正常ではないからである。大半の政治家は、国のことより再選のことばかり気にする。選挙で当選することを至上命題とし、政党も数の論理を至上命題にする。それが、日本国民が何も考えないことを巧みに利用して、メディアと共に大衆迎合型政治や劇場型政治へと誘う。そして、そんな状況下で当選した政治家がまともに仕事できるわけもなく、自分たちの責任であるにもかかわらず、多くの日本人は政治家を非難する。


 日本は島国で国境という概念が希薄である。日本には正式な軍隊がなく、世界最強の米軍の庇護の下にいる。憲法で戦争放棄が謳われている。日本には徴兵制がない。それらのことから、日本人は平和ボケし、国体を意識することがほとんどない。普通の国であれば国体を中心に国民がつながりあう求心力のある状態なのだが、いつしか日本は求心力のない国へと変化してしまった。それでは、経済が回っていた時には良かったかもしれないが、一旦、経済が低迷し始めた段階ではあらゆるところで、ほころびが出る。

今の日本に本当に必要なことは、「考える力」を取り戻すことであり、そのための教育である。家庭教育と学校教育の両輪を機能させることが全てに優先する。単に、進学校や大企業や官庁に進ませるための受験テクニックなどではなく、もっと根本的な思想や道徳や考える力のことである。そうしないと本当に、日本は崩壊しかねない。
 

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