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岐路に立つジャパン・イノベーション ロンドンでは世紀の祭典、東京では“生活世紀末”の祭典  (世相を斬る あいば達也)
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投稿者 メジナ 日時 2012 年 7 月 28 日 17:18:01: uZtzVkuUwtrYs
 

岐路に立つジャパン・イノベーション ロンドンでは世紀の祭典、東京では“生活世紀末”の祭典
 2012年07月28日 :(世相を斬る あいば達也)


 ロンドン・オリンピックが開会した。誰もが平和を謳歌しているような感じにケチをつける気はない。存分に好みの競技を愉しむことである。筆者も、あれもこれもと興味はあるが、何時ものことだが臨場感のないダイジェスト版で済ませる事になりそうだ。あまりにも暑い日が続く所為でコンクリートが冷える暇がないらしく、気温に関係なく日毎寝苦しい夜が続いている。そんな折、清涼感のある話題にでも接すれば、少しは気分も変わるのだろうが、東京にいる分には、不快指数は増すばかりのようである。

 27日金曜日に内閣府から、平成24年度の年次経済財政報告(経済財政白書)が公表された。詳しく読んでいる暇はなかったが、到底日本の経済財政を導く羅針盤とはなりえない、例年通りの糞拍車であるころは、“イノベーション”と云う言葉を軽々に語り、目についた分野の産業を“成長分野”だと言い、この分野の成長が日本経済の“鍵”だと、高校生並のレポートを作成したに過ぎない。何ひとつ、目を奪われるような重要と思える指摘が見当たらない。

 古川元久経済財政政策担当大臣と仙谷由人が最終チェックした白書だが、オヤ?と思う部分は、「再生可能エネルギーの買取り価格が高過ぎ、いわば公共料金の値上げになるのは問題だ」くらいのものである。この部分が異様に白書のイノベーション精神から逸脱、取ってつけた文言だと云う部分くらいである。筆者の憶測だが、原発推進利益マフィア代表の仙谷由人が無理やり古川を脅して挿入させた一文に違いないと思っている。

 再生可能エネルギーの買い取り制度は、謂わば“哲学倫理”の範疇から生まれた、脱原子力思考が背景にあるわけで、今さら“電力料金が高くなる”と云う低レベルの議論に持ち込むのは、卑劣低俗過ぎるのである。間違っても、“白書”に書くべき事ではない。敢えて書くなら、電力料金算定の総括原価方式にメスを入れるとか、発送電分離が急務だとか、LNG輸入価格の適正化が課題だと書くべきである。欧米各国の5〜10倍の価格で輸入すれば高額になるのは当たり前だ。LNG輸入口銭で商社がボロ儲けしたのは周知の事実だ!

 そもそも“イノベーション”と云うものの本質は≪イノベーションとは、物事の「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」を創造すること。一般には新しい技術の発明と誤解されているが、それだけでなく新しいアイディアから社会的意義のある新たな価値を創造し、社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。つまり、それまでのモノ、仕組みなどに対して、全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことを指す。(ウィキペディア参照)≫

 さらに筆者的思考でつけ加えるなら、「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」を創造する為に必要なものは、単に技術の発明改善、新発見等々に由来することがなくても、国家や社会のあり方を“社会哲学”の見地から眺望する事で切り拓かれる社会そのものを生みだす事でもある。筆者の“輸出製造大企業切捨て論”は主たる論調に真っ向刃向かっているわけだが、“イノベーション”と云うものの重要性を指摘するなら、この発想に至らなければ奇妙なのである。グローバル経済の是非を論じることも重要だが、今は残念ながら、その真っ只中にある。つまり、グローバル経済下の貿易立国堅持論は無謀なのである。

 マスメディアの論調も、経団連も政府も学者も皆同じことしか言わない。彼らが既存の枠組みで権力を握っているのだから、その枠が壊れる事を望むわけもない。この勢力が、こぞって同様の言葉を発した時は、“それは嘘だ!騙している!”と断じても良いのだ。世の中と云うものは、本当に面白いが、嘘の方が本当のことのように思えてしまう“システム”が常に作動するようだ。今や製造業の最大の関心事は“購買市場”が何処かである。そして、製造するコストは何処が一番安いかである。当然、日本も米国も該当しない地域に属する。

 既に日本の製造大企業は自国生産に執着する構造の維持はグローバル経済の中では無謀な挑戦になるのである。円高と潤沢な資金の行き場は国内ではなく海外なのは間違いがない。現実、日本企業のM&Aは増加の一途である。日本企業が海外の利益を国内に還元して行けば、それで良い話だ。今さら“メイド・イン・ジャパン”に拘泥するのは時代遅れだ。にも拘らず、経団連は円高阻止を異様なトーンで喧伝する。何か、異なる狙いを定めているのではないか?と疑いたくもなる。勿論、そこに雇用の喪失という問題は残される。それこそが、“白書”等が力説しなければならない「社会構造のイノベーション、職業のあり方への国民の意識改革イノベーション」なのである。このようなオピニオンを主導するのが、本来首相の理想の姿である。働く職業、働き方、働く場所等々は個人の勝手だが、存在しないものに群がることはない。失うことで、新たに見えてくる世界は必ず存在する。

 現実の我が国の首相を観察していると、冗談を言うものではない!と言われてしまうが、本来は“本質論”を個別の政策説明と同時に行っていくのが、リーダーの務めなのだが、たしかにないものねだりの感もある(笑)。なにせ、「『三丁目の夕日』の時代は、今日より明日がよくなると皆思っていた。そういう時代をつくりたい」なんて事を真顔で昼日中、国会で語ってしまうのだから、何をかいわんやである。これでは酔っ払いの情緒論に過ぎない。“今日より明日がよくなる」その為に必要なことは「変わることである」次に何が現れるか怖くて仕方がないのだろうが、天と地がひっくりかえるような事態は起きない。


元記事リンク:http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/d3d6a87197d02514894d322f70501293

 

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