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ガザ虐殺を支持するユダヤ人の道徳的感性
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/502.html
投稿者 けたぐれ后王 日時 2012 年 11 月 26 日 10:01:42: UvPT7J.Q47XFw
 

テロ国家イスラエルの日常的な蛮行を見ていれば、「被害者が被害者のままでいることの困難」を思い知らされる。もちろん「被害者が被害者のままでいる」ことの方が圧倒的に多いのであるが、少ないながらも悲しき例として、拉致被害者のテロ国家アメリカへのイラク侵略支持とか9・11事件の被害者のテロ国家アメリカのアフガン侵略支持とかがあり、その悲しき究極の典型例がイスラエルがホロコーストを利用して日々行うユダヤナチの蛮行なのである。

▼『イスラエルとは何か』(ヤコブ・M・ラブキン 菅野賢治・訳 平凡社新書 2012年) 

頁201――

ワルシャワ・ゲットー蜂起の際に闘士であった父親を殺害されたあるユダヤ人の娘は、のちに以下のような胸の痛む問いを投げかけています。

 たとえパスティナ人たちが、〔かつてナチス時代にユダヤ人がそうされたように〕 一列に並ばされて一斉に射殺されているわけではなく、一日に一人ずつイスラエル軍に殺されているだけであるからといって、私たちユダヤ人は、道義性や正義について思い煩う必要がないということになるでしょうか。ナチズムなるものがユダヤ人にとって悪を裁定する際の唯一の基準になったからといって、いかなる行為も、それが完全なまでにナチズムの複製でない限りにおいて道義的に許容される、という意味になるのでしょうか。ホロコーストは、ユダヤ人の道徳的感性にその程度のものしかもたらさなかったのでしょうか(イレナ・クレプフィシュ『不眠症患者の夢』、1990年)。

***
 
 ホロコーストでさえ、ユダヤ人にその程度の道徳的感性しかもたらさないのです。ということはパレスチナ人なら虐殺されても仕方がないとユダヤ人の多くが考えているということです。よって例えばホロコーストの経験からの想像力でガザの惨状が想起できても、パレスチナ人だから仕方がないという結論になるわけですから、ここでは想像力など無意味です。よってことの元凶(ガザ虐殺を止めることができない要因)はイスラエルの人種差別政策だともいえます。そのうえ欧米がこのアパルトヘイト植民地主義国家を熱烈支持しているために、人種差別政策はもちろん土地泥棒さえ奨励されてしまっているのです。 

 国連独立専門家によれば――「しかし、今日、イスラエル入植地は、西岸地区の40%を支配し、50万から60万人のイスラエル市民がパレスチナ領に居住している」「過去12ヶ月間だけでも、入植者人口は1万5000人以上増加した」。ガザでは虐殺、ヨルダン川西岸では土地泥棒、あのアパルトヘイト国家南アフリカでも一カ所に閉じ込めた上での空爆などあり得なかったのに、南アのアパルトヘイトに反対した人はなぜ今沈黙しているのでしょうか?
 また占領されるという意味が分からない人も多いようで、我が家を壊されてそれに抵抗すればテロリストにされるし、我が家を放火されても井戸に毒を入れられても泣き寝入りをするということです。検問所での長時間に渡る屈辱にも無抵抗で耐えることです。
 テロ国家イスラエル問題の解決など簡単なことで、人種差別は駄目、土地泥棒は駄目とみんなが言うことなのです。 


▼[第16回]ユダヤ教徒がシオニズムに反発する理由

ヤコブ・ラブキン Yakov Rabkin モントリオール大教授(歴史学)

http://globe.asahi.com/meetsjapan/091019/01_01.html

パレスチナの地にユダヤ人のホームランド(祖国)づくりを目指す「シオニズム」(Zionism)は、聖地エルサレム(シオン)に由来するが、これは宗教イデオロギーではなく、政治的イデオロギーとして19世紀後半に欧州で生まれた。戒律を守り、律法に従う人々の宗教的共同体だったユダヤ人社会に欧州のナショナリズムを当てはめたものだ。独自の言語(ヘブライ語)を持つ国民、民族として「ユダヤ人」(The Jews)を位置づけ、彼ら自身の国民国家を持つべきだという新しい考え方だった。


ヤコブ・ラブキン氏日本人は、お寺に参拝しなくても「日本人」という民族的アイデンティティーを持つことができる。だが、世俗化した東欧系ユダヤ人(アシュケナジム)は、シオニズムによって、民族的アイデンティティーを持ち、欧州の反ユダヤ主義(anti−Semitism)に対抗して少数者としての権利を主張できるようになったのだ。イスラエルのある学者はこう述べた。「我々がこの土地を求める理由は単純だ。神は存在しない。だが、神はこの土地を我々に約束したのだ」と。この発言はシオニズムが非宗教的な政治的主張であることをよく示している。


20世紀のドイツ系ユダヤ人の政治思想家ハンナ・アーレント(1906〜75)は、自身もシオニストだったが、シオニスト国家の樹立には否定的だった。彼女はイスラエルが建国された1948年の段階で、シオニスト国家を作れば、絶え間ない紛争が続くと見ていた。60年後、事態はまさにその通りになっている。昨年暮れから今年初めにガザで起きたイスラエルの軍事行動は、彼女の見通した事態が現実化したものなのだ。


日本人に理解してほしいのは、中東紛争はイスラム教徒とユダヤ教徒との宗教紛争ではない、ということだ。実際には、両者は何世紀にもわたって共生、共存してきた。一握りのシオニストが武力を行使して、そこにいた居住者(パレスチナ人)を彼らの意思に反して、家から追い出した。武力で国家を樹立したために起きた、極めて単純な人権問題なのだ。パレスチナ自治政府やハマスのせいで紛争が続いているのではない。

妥協の余地を持たないクリスチャン・シオニズム
イスラエルの指導者はあらゆる戦争に勝ってきたが、残念ながら平和を勝ち取ることはできなかった。それは、彼らが、パレスチナ人に対して、不公正なことをしたことを決して認めようとしないからだ。イスラエル社会は多様で、世俗的か宗教的か、東欧出身か、アラブ・北アフリカ出身(セファルディム)かで分かれ、明確な統一の核といったものがない。指導者は「アラブの脅威」を使うことで国家の結束を維持してきたのだ。


宗教が中東和平の妨げになるとすれば、その最大の要因は、米国の宗教右派に信奉者が多いクリスチャン・シオニズムだろう。彼らにとって、この問題は純粋に宗教的な問題であり、妥協の余地がない。キリストの再臨(the Second Coming)を早めるためにユダヤ教徒をイスラエルに集めなければならない、と考えている。そして、キリストが再臨すれば、ユダヤ教徒は二つの選択を迫られる。ユダヤ教徒はキリストをメシア(救世主)ではないと考えているが、キリストをメシアと認めて、キリスト教に改宗するか、あるいは最後の審判を受けて、死ぬかだ。彼らのシナリオでは、我々ユダヤ教徒は全5幕の演劇の第4幕で消えてしまう。


極めて危ないのは、宗教右派やイスラエルロビーの影響が大きい米国やいくつかの国において、彼らが政治的に大きな力を持っているために「親イスラエル政策」をとっているということだ。米国で最も影響力のある宗教右派団体「アメリカ・キリスト教徒連合(CCA)」はブッシュ前大統領と密接な関係を保っていた。


いま、イスラエル国内にも、米国が主導する「パレスチナ国家とイスラエルとの2国家共存案」にかわり、ひとつの国のなかでユダヤ人とパレスチナ人が共生する「1国家解決案」を主張する意見がある。

(次ページへ続く)

ヤコブ・ラブキン氏の略歴
45年、旧ソ連レニングラード(現サンクトペテルブルク)生まれ。レニングラード大、ソビエト科学アカデミーなどで学ぶ。カナダに移住し、73年からモントリオール大でユダヤ人の歴史や歴史学を教える。敬虔なユダヤ教徒で、宗教と政治の関係に関する発言が多い。
著書『A THREAT FROM WITHIN』(邦訳は『トーラーの名において──ユダヤの内なる反シオニズムの歴史』〈仮題〉として平凡社から近刊予定)で注目される。
08、09年に来日。英、仏、ロシア、スペイン語のほか、ヘブライ語に堪能。

.▼[第18回]
「ユダヤ人」はシオニズムによる発明。
歴史の見方では妥協しません

『ユダヤ人の起源』 The Invention of the Jewish People

シュロモー・サンド Shlomo Sand 歴史家

http://globe.asahi.com/author/100614/01_01.html

イスラエルはユダヤ人の国であると規定されている。ユダヤ人とは預言者モーセ(モーゼ)に率いられてエジプトを脱出し、約束の地カナンに戻ったユダヤの民の子孫であり、ローマ帝国に反乱して追放され、世界に離散した民だと信じられている。しかし、イスラエルの歴史家シュロモー・サンドさんは「ユダヤ人という民族は存在しない」という。


――過激な本ですね。

サンド いえ、政治的には過激ではありません。私は歴史分析によって「(現在の)ユダヤ人に聖書のユダヤの民とつながる起源はない」とユダヤ人というアイデンティティーを否定しました。その点では過激です。

ダビデの時代、王国は存在せず エルサレムは当時、小さな村


――聖書の記述は事実ではないと書かれていますね。


シュロモー・サンド氏=川上泰徳撮影サンド イスラエルでは普通の学校で聖書の物語を宗教としてではなく、歴史として教えます。モーセの「出エジプト」は紀元前13世紀とされます。しかし、考古学の発掘の結果、そのころのカナンはエジプトの支配下にあったことが分かっています。「出エジプト」はなかったのです。私がそれを知ったのは12年前です。衝撃でした。

 考古学的発掘によってダビデやソロモンの時代とされる紀元前10世紀に、強大な王国が存在したという証拠は何ひとつ出ていない。エルサレムは小さな村に過ぎなかったことが分かっています。

――ユダヤ人の追放も否定しています。

サンド ユダヤ人はユダヤ人追放を誰もが事実として信じています。しかし、それを記した歴史書は一冊もないのです。ユダヤ考古学の研究者に質問しました。彼は「追放ではなく破壊に伴う移民だ」というのです。しかし、大量な難民が出たことを示す記述はないのです。本のなかで「追放の発明」として書きました。


(次ページへ続く)

シュロモー・サンド
テルアビブ大学歴史学教授。
1946年、オーストリアの難民キャンプで生まれる。
48年、2歳で両親とともにイスラエルに移住し、テルアビブ大学で歴史を専攻。
84年からテルアビブ大学で現代ヨーロッパ史を教える。
著書に「スクリーンに見る20世紀」「言葉と土地――イスラエルの知識人」。



 

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