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チベット人の高地適応能力、絶滅人類デニソワ人から獲得か
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投稿者 中川隆 日時 2014 年 7 月 04 日 23:36:30: 3bF/xW6Ehzs4I
 


チベット人の高地適応能力、絶滅人類系統から獲得か 国際研究

AFP=時事 7月3日(木)12時52分配信


【AFP=時事】チベット人が高地で暮らすことができるのは、現在は絶滅した謎の人類系統から受け継いだ特殊な遺伝子のおかげだとする研究論文が、2日の英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。

ネアンデルタール人が別のヒト属と関わりか、同系交配も 研究

 中国、チベット、米国の国際研究チームによると、現在のチベット人の祖先は、血液中の酸素量を調整する重要な遺伝子変異を、デニソワ人(Denisovans)と呼ばれる人類種と交配した際に獲得したという。

 ネアンデルタール人と同時代に生きていたデニソワ人の存在が明らかになったのは、わずか4年前のことだ。デニソワ人もネアンデルタール人と同様に、解剖学的現代人の現生人類(ホモサピエンス)によって絶滅に追い込まれた可能性がある。

 デニソワ人の存在は、ロシア・シベリア(Siberia)南部のアルタイ山脈(Altai Mountains)にあるデニソワ洞穴(Denisova Cave)で発掘された、約8万年前の指節骨の破片1個と臼歯2個によって判明した。

 デニソワ人は、分岐した系統の一つとして姿を消す前に、ホモサピエンスと交配して、現在のヒトDNAプール中に残存している特徴を残したことが、遺伝子配列の解読によって分かった。

 研究チームは、チベット人40人と中国漢民族40人のゲノム(全遺伝情報)の比較を行った。

 その結果、血液に酸素を行き渡らせるヘモグロビン分子の生成を調整する「EPAS1」と呼ばれる遺伝子の特異な変異が、チベット人の遺伝子コードに埋め込まれているのを研究チームは発見した。

 EPAS1は、血液中の酸素濃度が低下した場合に発現し、ヘモグロビンの生成量を増加させる。

 高地では、EPAS1の一般的な変異によってヘモグロビンと赤血球が過剰に生成され、血液が濃くドロドロになる。これは高血圧症や、新生児の低体重および死亡の原因になる。

 だが新たに見つかった変異は、生成量の増加を過剰にならないように抑制するため、標高4000メートルを超える場所に移住する多くの人々が経験する「低酸素症」の問題を防いでいる。

 米カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のラスムス・ニールセン(Rasmus Nielsen)教授(統合生物学)は「われわれは、EPAS1のこの変異がデニソワ人に由来するという非常に明白な証拠を手にした」と語る。

「人類は他の人類種から遺伝子を獲得することで進化し、新しい環境に適応するようになったことを、これは非常に明確に、そして直接的に示している」


■チベット人の例外

 チベットの人々が持つEPAS1の変異は、デニソワ人のサンプルで見つかった変異とほぼ同じものだった。

 だがこの変異の痕跡は、漢民族以外の、デニソワ人の名残を受け継ぐとされる他の民族集団には全く存在しない。デニソワ人由来のゲノムの割合が5%と民族の中で最も高いメラネシア人にも、その痕跡はみられない。

 アフリカを出たホモサピエンスのグループは、中国へ向かう途中でアジア中部を通過した際にデニソワ人と交配したとの説を論文は提唱している。

 中国に移住したホモサピエンスのグループは、その後2つに分裂した。一つはチベットに移動し、もう一つは低地に残り今日の漢民族となった。

 研究によると、種族間で交配を重ねた結果、チベット人の87%がEPAS1の貴重な変異を獲得するに至ったという。それに対し漢民族は、共通の祖先を持っているにもかかわらず、全体の9%しかこの変異を持っていない。【翻訳編集】 AFPBB News
 

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コメント
 
01. 2014年7月04日 23:40:10 : 3cdYZYbVIc

人類の免疫系を強くしたのは、ネアンデルタール人らとの性交渉

2011年08月26日 18:08 発信地:ワシントンD.C./米国


人類の免疫系を強くしたのは、ネアンデルタール人らとの性交渉


【8月26日 AFP】現生人類が病気と闘う上で不可欠な遺伝子は、ネアンデルタール人やデニソワ人などの原始人類との性交渉を通じて継承されたとする米仏などの研究チームによる論文が、25日の米科学誌サイエンス(Science)に発表された。

「交雑は決して行き当たりばったりの出来事だったのではなく、現生人類の遺伝子プールに有益な影響をもたらした」と、研究に参加した米スタンフォード大(Stanford University)のピーター・パーハム(Peter Parham)氏は言う。

■共通の遺伝子を探せ

 研究チームは、約3万年前に絶滅したネアンデルタール人と、前年ロシアの洞くつで歯と指の骨が発見されたデニソワ人のゲノムに関する情報を基に、双方に共通する遺伝子についてデータを精査した。

 ネアンデルタール人、デニソワ人と現生人類は約40万年前に共通の祖先から分岐したと考えられているが、現生人類は約6万5000年前にアフリカからアジア、ヨーロッパへと生息域を広げていき、2つの近縁種を凌駕した。既に、ネアンデルタール人のDNAの約4%、デニソワ人のDNAの最大6%が現生人類の一部に引き継がれていることが分かっている。

 今回の研究では、新たな病原体を撃退できるよう免疫系の適応を助ける「白血球抗原(HLA)クラスI遺伝子」に着目。その結果、遺伝子変異体「HLA-B*73」の起源がデニソワ人まで遡ることを発見した。デニソワ人は西アジア付近で現生人類と交雑した可能性が高いとされているが、HLA-B*73は現代アフリカ人に見つかることはまれな一方、西アジアでは一般的だ。

 研究チームでは、古代のHLA遺伝子が現生人類の間で増殖していき、現代のユーラシア人の半分以上に広がったと考えている。

■現代病の新たな治療法にも?

 現生人類のDNAに残された証拠から、異種間交雑が行われたことは確実とみられているが、性交渉が暴力的なものだったのか、合意の上だったのか、関係が長続きしたのかなどについては分かっていない。

 論文主筆者の仏研究者、ロラン・アビラシェド(Laurent Abi-Rached)氏は、「性交渉はそんなに頻繁ではなかったかもしれないが、現生人類の免疫系を形成する上で大きな役割を果たした」と述べた。

 アビラシェド氏は、研究が進めば、人類が生き残ってきた上でHLA遺伝子がどのような役割を果たしたかに加え、今日の人類が直面する自己免疫疾患におけるHLA遺伝子の働きなども明らかになるだろうと期待を示した。

 古代の祖先が現代人の体内に残した遺産の研究には、現代病の新たな治療法への道が開かれる可能性も秘められていると、研究者らは胸を踊らせている。(c)AFP/Kerry Sheridan
http://www.afpbb.com/articles/-/2822445?ctm_campaign=outbrain


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