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東大出身の人間が経営に関わり出すと組織が崩壊する
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/761.html
投稿者 中川隆 日時 2017 年 1 月 23 日 20:12:32: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 「日本のホワイトカラーは生産性が低い」という都市伝説に騙されるな 投稿者 中川隆 日時 2017 年 1 月 10 日 14:58:54)

2017-01-23
東芝のように投資家を裏切る経営者は、経営者の資格はない


長期投資家が手を出してはいけない企業は、信頼できない経営者がいる企業である。

信頼できない経営者というのは、巡回取引のような奇妙な取引を行ったり、粉飾決算を行ったり、巨額損失を隠したり、社長がそれをごまかしたりする企業のことを言う。

どんなに株価が安くなっても買ってはいけない企業というのは、たとえば現在の「東芝」はその典型的な企業である。

西田厚聰、佐々木則夫、田中久雄と、三代に渡って社長が粉飾決算に関わって会社に大損害を与えた。利益の嵩上げは721億円に達していたというのだから、尋常ではない。

室町正志は、経営者の器ではない3人の社長の後任として選ばれたのだが、適当にやり過ごしてその場を収めようとして失敗して、順送りで綱川智を社長にして自分はさっさと降りた。

室町正志は一連の粉飾決算の問題にケリをつけたと言っていたのだが、本当はその逆でアメリカの米原子力子会社ウエスチングハウスの買収に伴う損失問題が残っていて、その責任を負いたくなかったのではないかとも言われている。

結局、2016年12月27日に綱川智社長は、2017年3月期にも7000億円規模の損失を計上する可能性がある」と発表し、関係者を呆れさせた。

典型的な無能サラリーマン社長が続いた東芝の悲劇

東芝がどうなるのかは誰にも分からない。

なぜなら、歴代社長3人は粉飾決算を進んで行う愚かな経営者で、その後を継いだ社長は現状を把握できていない経営者で、巨額損失をどう穴埋めするつもりなのか、まったく道筋を示せていないからだ。

道筋を示すと言っても、子会社や資産を叩き売って会社をどんどん縮小させて、正社員を軒並みリストラするくらいしか道は残されていない。

東芝は粉飾決算で株主に莫大な損害を与え、1万人を超えるリストラや人員整理を行い、さらに給料の削減を行い、その上でやっと「何とか問題解決した」と宣言した。

ところが、その舌の根も乾かぬうちに、また7000億円規模の損失が発生するというのだから、典型的な「巨大企業崩壊」の道に突き進んでいると言っても過言ではない。

東大や早稲田出身の人間が経営に関わり出すと組織が崩壊するとはよく言われることだが、西田厚聰は東大で、佐々木則夫は早稲田だ。東芝もそのジンクスから逃れられなかったと指摘する人もいる。

これらの人間は、自分がトップに君臨して自己陶酔するのが目的で、組織そのものをさらに飛躍させようとするような経営者スピリットはないことが多い。

自分が社長になったり、経団連のお偉方になるのが目的なのである。

だから、自分が社長の時は滞りなくやり過ごせればいいという発想になり、企業はそのまま地盤沈下していく。

歴代社長3人は粉飾決算も、自分が社長の時は滞りなく大過なくやり過ごせればいいと思っていたわけで、それが粉飾決算の隠蔽の連鎖につながっていった。

問題と失敗は隠蔽し、トラブルが露呈して自分が責任を取らされそうになったら、さっさと自分だけは逃げて次期社長や社員にツケを払わせる。これが典型的な無能サラリーマン社長の特徴である。


こんな企業に長期投資する意味を見出すのは難しい

現在、東芝は仕手や空売り勢や安物買いのトレーダーのおもちゃの道具になって株価も乱高下している。東芝がこうした胡散臭い人間が群がる株式になったというのは、東芝がボロ株同然になったという証拠である。

東芝については、本来は2015年の時点で東証一部から追い出して上場廃止にすべきだったという意見もあったが、歴史があったが故に温情でそのまま上場が維持された。

今後、政府やステークホルダーの銀行団が「大きすぎて潰せない」と介入して助けるのか、それとも見捨てて倒産させるのかは、様々な利害がぶつかり合って最終的に決まることになる。

上場廃止で最も痛手を被るのは株主である。上場廃止になった時点で、経営者に騙された上に株式を売ることもできなくなって大きなダメージを食らう。

だから、足元がフラフラのまま東芝は東証一部で上場を続けているのだが、上場が続けられているから買っていいという話ではない。投資どころか、投資家から集団訴訟を起こされても仕方がない会社でもある。

むしろ、長期投資家はこうした「名ばかりの企業」に金を賭けるべきではない。いくら株価が安くても関係ない。単に株価が安いと飛びつくのはサヤ取りをするギャンブラーである。

決算は信頼できず、経営者は信頼できず、配当もゼロになり、確固たる事業基盤もあるわけではなく、今後はどのように成長できるのか将来が描けない企業に賭けるというのは、まともな投資家のすることではない。

どのみち、7000億円規模の損失が発生する可能性があると言われているので、東芝は今後さらに過激なリストラと子会社清算の嵐に見舞われる可能性が高まっており、下手すれば会社の存続にも関わってくることになる。

「不祥事は買い」とは言われるが、こんな企業に長期投資する意味を見出すのは難しい。そもそも、信頼できない経営者になぜ自分の大切な資金をあずけなければならないのか、という話である。


無能なサラリーマン社長がいる一流企業が凋落する

東芝はすべてが駄目なわけではない。技術と歴史のある数多くの子会社を持ち、半導体やヘルスケアやインフラ部門では東芝の技術力は燦然と輝くものがある。

そのため、無能な経営者が一掃されてまともな経営者の下で再建が行われた場合、東芝は再び日本を代表する優良企業として歴史を刻むシナリオもゼロではない。

しかし、そのような起死回生のシナリオがあったとしても、現在の東芝を買うという決断には問題が多い。

なぜなら、無能な経営者がまだ残っているし、債務超過の激震はこれからも続くし、優良資産としての子会社を切り売りしたら、最後に東芝本体に何が残るのか分からないからだ。

要するに何もかも不透明であり、不安定である。

このような、どうなるのかよく分からない会社を拾い、配当も出ないのに持ち続けるというのは馬鹿げている。

こんな会社の株式を買うくらいなら、きちんと配当を出して安定した経営がなされている企業の株価を長期で持った方が報われる確率が高い。

わざわざ難しいところに賭けなくても、簡単なところに賭けた方がよっぽど報われる。

信頼できない経営者に金を預けて信頼できる結果が戻って来ると思う感覚がどうかしている。

普通は、まともな経営をして利益もきちんと出している信頼できる経営者に金を預けたいと思うはずだ。そうなっていないのだとしたら、その時点で頭がどうかしているとしか言いようがない。

「信頼できる経営者が会社を率いている」というのは、とても重要なことだ。今の日本は、大過なくやり過ごそうと考えている無能なサラリーマン社長が老舗企業にあまりにも多すぎる。

今後も、そんな無能なサラリーマン社長がいる一流企業が凋落していくことになるはずだ。投資家を裏切る経営者は、経営者の資格はない。


東芝の経営者はあまりにも投資家を裏切り過ぎる。今後も、そんな無能なサラリーマン社長がいる一流企業が凋落していくことになるはずだ。投資家を裏切る経営者は、経営者の資格はない。
http://www.bllackz.com/?m=c&c=20170123T1741520900  

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コメント
 
1. 中川隆[7781] koaQ7Jey 2017年4月15日 20:53:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8271]

日本人は4つのブレーキに縛られて個人も企業も窒息状態だ



日本はまだ多くの人々がきちんと生活していけている素晴らしい社会であり、さらに途上国のように社会の混乱や暴力が蔓延しているわけでもない。

日本にはまだ底力があり、それなりに国際的地位もある。頭がおかしい指導者が独裁する北朝鮮や、暴力と無法が蔓延する中東や南米の国々とは違って、秩序も保たれて人々は安心して生きている。

しかし、この秩序と安心が長く保たれていくと、人々はやがて過度に「空気を読む」ようになり、秩序と安心を乱すことができなくなる。

その結果、自分の心を無意識に縛る心理的なブレーキが生まれる。「風波を立てるようなことはしたくない」とか「現状維持したい」とか「みんながやっている通りにしたい」という空気に縛られてしまうのだ。

そうなると、環境が激変して自分も変わらなければならない時が来ても変われない。シャープや東芝のサラリーマン社長たちの醜態を見ても分かる通り、足元が崩れても何もできない。

サラリーマン社長は現状維持はうまいのだが、現状を変えるのは苦手だ。今の日本には閉塞感、無力感、先の見えない不安感、自信喪失が蔓延しているのだが、それは理由がある。

日本を縛り付ける4つのブレーキとは?

日本は「前例主義」である。それは、前例がないことをやると批判されるという意味である。

新しいことをしようとすると、前例がないので誰もが「自制」する。あるいは自制させられる。つまり、自分の行動にブレーキがかけられる。

日本は「横並び主義」である。それは、まわりを見回して、まわりと違うことはしないということだ。あるいは、敢えてまわりに合わせるということだ。

まわりに合わせるために、自分の行動を調整する。つまり、自分の行動にブレーキがかけられる。

日本は「事なかれ主義」である。それは、衝突が起きそうになると衝突を起こさないように我慢するということだ。正しいか間違っているかはともかく、自分が我慢して場を収める。

あえて軋轢や衝突を起こさないために、自分を抑制する。つまり、自分の行動にブレーキがかけられる。

日本は「先延ばし主義」である。それは、サラリーマン社長のやっていることを見てもよく分かる。自分の任期中は「つつがなく」過ごせればいいので、面倒なことやリスキーなことはすべて先に延ばしてしまう。

先に延ばすことによって自分の身分を保身する。つまり、自分の行動にブレーキがかけられる。

(1)前例主義
(2)横並び主義
(3)事なかれ主義
(4)先延ばし主義

そのどれもが、自分自身の行動を縛り付けるものであることに気付いてもいい。日本の社会にこの4つが強固に機能しているということは、つまり日本人は強固に抑圧されているということなのである。


社会が機能していない途上国の方が幸せな理由とは

日本の社会はあまりにも、秩序を重視するあまり、それが人々を強烈に縛る「見えない鎖」と化して閉塞感や無力感に追いやっている。

どんなに才能や能力があっても、人間にブレーキをかけさせる4つの主義が働いていると、行動することができないほど縛られてしまう。これが、日本に根深い閉塞感を生み出していると言える。

自分の行動がいちいち漠とした社会の空気に抑制されるのだから、やる気が削がれて無気力になり、将来が不安になっても仕方がない。

そう考えると、なぜ経済破綻しているような南米の国家や、途上国に分類される国の国民が、逆に幸せを感じているのかも分かってくる。

途上国では、幸か不幸か国家や社会の規制力が弱い。前例があろうがなかろうが生き延びるために「何でもしなければならない」し、「何でもしろ」という行動が求められている。

他人と同じでなければならないという規制力もない。生きるのに必死だから、他人と衝突することも厭わない。先延ばしなどしていたら死んでしまうから、常にやるべきことをやる。

もともと物を持っておらず、失敗しても失うものもないので、思いきって行動ができる。

つまり、経済破綻しているような国では社会が脆弱なので、逆に国民は規制に縛られることもなく、思いきり自分を解放できているのである。

秩序もなく、物質的豊かさもなく、法的規制も弱く、治安も悪いのだが、だからこそ皮肉なことに「やりたいことを全力でできる」という社会になっている。


「新しいタイプの日本社会」を模索する時代に

日本は組織や国家に「何でもかんでも規制してもらう」ことによって安全や秩序や安心を手に入れたとも言える。しかし、その社会的秩序は、他人を法や常識で縛ると同時に、自分もまたそれに縛られる元になる。

日本の治安は素晴らしいが、その素晴らしさを維持するために、自分もまた縛られている。しかし、社会を安全に清潔に規則正しくするために、日本人は自分も縛られることを敢えて受け入れたのだ。

「本当はこんなことをしたいのだが、前例はあるのだろうか。なければやめておこう」

「こんなことをしている人はいないので、他人がしていないのならやめておこう」

「こんなことをしたら風波を立てるからやめておこう。何を言われるか分からないから先延ばしにしよう」

これらは、すべて自分を縛るものなのである。日本の一流企業の経営者もサラリーマン社長なので、まったく同じ発想と行動パターンをする。そのため、東芝のように会社が自滅していっても現状維持する発想しか思い浮かばないのである。

日本国内では、あまりに社会全体がこの4つのブレーキが強く効きすぎた結果、日本人すらも社会に対して閉塞感を感じるようになり、今やそれを通り過ぎて「窒息感」にもなっているようにも見える。

また、日本の社会は今、激変する世界の動きの中で、急激に取り残されようとしており、それが経済の衰退や日本の尊厳の低下となって現れている。

いよいよ日本の今までの社会は時代遅れになって規格に合わなくなっている。新しいタイプの日本社会を模索していかなければならない局面に来ている。

それには、日本を縛り付けている「4つのブレーキ」を大胆に取り外して、跳躍することが求められている。

幕末・明治維新の混乱期は、名もない下級武士が歴史を変えたのと同様に、新しい時代はまだ何も持っていない人間が変える。社会が激動するときは、いつも名もない人間が既存社会を打ち壊して新たな社会を作り出す。

日本の閉塞感は極まっている。いよいよ、日本を変える一群が生まれても不思議ではない。


いよいよ日本の今までの社会は時代遅れになって規格に合わなくなっている。新しいタイプの日本社会を模索していかなければならない局面に来ている。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/04/20170415T1755570900.html


2. 中川隆[-7709] koaQ7Jey 2017年5月09日 08:04:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

大塚家具、「残念な」久美子社長が危機脱出のネックに…ダメ企業がダメな本質的原因
http://biz-journal.jp/2017/05/post_19011.html
2017.05.09 構成=小野貴史/経済ジャーナリスト Business Journal


 ここ数年、東芝やシャープなど日本を代表する企業の経営危機が立て続けに起こるなか、「プロ経営者」の存在が注目を浴びることが多くなった。そこで今回は、プロ経営者としてこれまで数多くの企業再建に携わり、4月に『残念な経営者 誇れる経営者』(ぱる出版)を上梓した山田修氏に、企業再生に必要な条件や具体的手法について話を聞いた。

――山田さんは本書で「9割の日本の社長は経営戦略を勘違いしている」と指摘されています。

山田修氏(以下、山田) 戦略的な思考とは、構造的に物事を見られるかどうかで、日本の経営者にはこれが欠けていることが多いのです。日本の経営者は創業社長、サラリーマン社長、プロ経営者に分けられますが、創業社長とサラリーマン社長が90%以上を占めています。

 創業社長は情熱とエネルギーをもって遮二無二働き、直感勝負をします。構造的分析や戦略的立案などのアプローチではなく、エネルギーのままに突っ走って、成功と失敗に分かれてしまいます。戦略なき経営でも成功して、会社が成り立っている場合もあるのです。

 一方、サラリーマン社長は出世の報酬として社長という職位に就くので、従来の経営を踏襲し、ほかのことはやらないのが基本的なパターンです。社長に指名してくれた先輩を裏切れないことも踏襲の理由で、しかも多くの場合、先輩は会長や顧問、相談役などに就いて影響力を発揮しています。従って戦略的な決断ができにくい環境にあるわけです。こうした意味で、「9割の日本の社長は経営戦略を勘違いしている」といえます。

――残りの1割は、どのような社長なのですか。

山田 1割もいませんが、プロ経営者です。たとえば、元LIXILグループ社長の藤森義明氏、資生堂社長の魚谷雅彦氏、カルビー会長の松本晃氏。それから私は必ずしもプロ経営者だとは思っていませんが、ローソン会長の玉塚元一氏(5月末で退任)も、世間ではプロ経営者として扱われています。要するに他の業種に移っても、それまで培ってきた本人が築いてきた実績の再現性を期待され、実際にうまく経営できる人で、外資系出身が多いですね。

 どの業界に行っても状況分析ができて、こういう手段を打てばよいと判断できて、実績を上げるのがプロ経営者です。口はばったいのですが、私も外資系4社と日系2社で社長を務め、すべて異なる業種でした。私が社長を務めていた時代にプロ経営者という言葉はなく、私は「企業再生経営者」と呼ばれていました。

――Aという業界では実績を上げても、Bという業界では通用しなかったでは、プロ経営者とは呼べないわけですね。

山田 それからプロ経営者には重要な要素があります。それは資本家との関係で、プロ経営者は雇われ経営者なのです。藤森氏が退任したのは、LIXILグループの前身であるトステム創業家出身でLIXILグループ取締役会議長の潮田洋一郎氏の主導による人事です。
 
 プロ経営者は高額な報酬のほかにストックオプションを与えられているので、株価を上げれば億単位の収入を手にできますが、株価を上げられなければ資本家から冷徹に退場を促されます。資本家とはドライな関係です。

■戦略セオリー

――山田さんがプロ経営者として持たれている、構造的分析と戦略的立案に関する独自のフレームワークについて教えてください。

山田 私には社長に就任した業界の知識も、会社の知識も、技術の専門知識もありませんが、経営のセオリーを知っています。そこで、まず幹部から平社員まで面談を行ってから、幹部一人ひとりに宿題を出しました。これから売上の上がる分野、商品、技術について理由も併せて、2〜3週間後に私と1対1でプレゼンテーションしてもらうのです。プレゼンを受けても、私には知識がないので、内容を理解できません。何を判断するのか。それは人物です。

 立論に整合性が取れていて私がスーッと理解できるプレゼンをした人の評価はA、私が「ちょっと待ってくれ」と所々質問をはさんでギクシャクしてしまう人はB、私の質問に対して埒も明かない答えをした人はCと評価しました。Cの人は「今までこのようにやってきた」「この業界のやり方はこうだ」などと抗弁してくるものです。私は業界の素人ですが、プロ経営者には判断力があります。プレゼンを受けて幹部を判断しました。

――すると、A評価の幹部の案を採用し、C評価の幹部の案は却下するのですか。

山田 A評価の幹部が担いできたプロジェクトや商品・技術とか、推奨している技術なら良いのではないかと判断しました。フィリップスライティング(現日本フィリップス)の社長に就任したときには、150億円から半減していた年商を就任3年後に3倍に増大させましたが、これはと思う幹部が推奨してきた商品が6つあったので、6つ全部を拡販してみようじゃないかと判断して、戦略商品群と位置付けました。

 すると6つのうち、自動車用ヘッドランプとポータブルプロジェクターの2つがものすごく走り出したので、2つを強化したら大ヒットして、年商3倍増に対して半分ぐらいに寄与しました。戦略上で大事なことは、状況はいつも動いているので、固定的でなく走りながら柔軟に考えることで、これは戦略セオリーとしても正しいのです。

 私の場合、社長に就任した6社とも部下を連れていかず、1人で入社しました。その会社従来の土俵で、方法と組み合わせを変えることが戦略です。

■抵抗勢力の扱い方

――他の業界から来た社長には、抵抗勢力も出てくると思います。どんな業界でも、他の業界で実績を上げた人に対して「うちの業界を知らない」とか「この業界は甘くない」とか、そういう見方をする人は極めて多いですね。

山田 そうです。社長に着任したときに、部下から面と向かって、そう言われることは珍しくありません。私も何社かで経験しました。部長会で着任の挨拶をしたときに「社長、何々についてはご存じですか?」と抵抗勢力が業界知識を試してきたのです。私は「いえ、知りません。皆さんのほうが詳しいですよね」と。

 相手は、その道数十年ですから、今から私が勉強しても対抗できません。専門知識で勝負するのではなく、専門知識は部下に任せて、それを判断するのが社長の仕事です。多くの場合、選択と集中が有効でした。

――抵抗勢力には、どのように対処したのですか。

山田 こんな出来事がありました。2人の副社長と管理本部長の3人が抵抗勢力だった米国系の会社では、3人に辞めてもらいました。副社長の1人が次は自分が社長になれると思っていたのですが、米国の本社はその副社長では力不足と判断して、外部から私を送り込んだのです。すると、この3人が私を着任させまいとして、本社に「山田じゃダメだ」と連絡したりしました。ところが、就業規則に厳密に照らし合わせて叩けば、たいていの経営幹部は何かしら違反を犯しているもので、現にその3人が重大な違反を犯している動かぬ証拠が見つかりました。

――金銭に関する違反ですか。

山田 そうです。そこで本社に「抵抗されているので着任できない。どうするのか?」と報告しました。本社は「就業規則違反のエビデンスもあるし、山田をサポートするから3人を解雇してくれ」と回答してきたので、解雇しました。3人が地位保全の仮処分を裁判所に申請したところ、労働裁判では会社側の敗訴が多いのに、証拠があったので会社側が勝訴したのです。

 抵抗勢力への対処法は、こうした毅然とした方法もあれば、今までよりも処遇を良くするから安心してくださいと笑顔で対処する方法もあります。要するにアメとムチの使い分けです。

――外部からの経営者の招聘に対して、若い社員は期待することがあっても、幹部になると抵抗したがるのでしょうね。

山田 プロ経営者から見れば、この道数十年の人たちがやってきて、これだけひどい状況になってしまったんじゃないの? と。つまり、これまでのやり方が間違っていたのだから、別のやり方を探しましょうよと。これがプロ経営者の見方です。

――ところで、プロ経営者にとって最も大変な仕事はなんでしょうか。

山田 企業文化を変えることです。これは大変な仕事です。成功した例に稲盛和夫氏が日本航空の企業文化を変えたことが挙げられますが、稲盛氏はプロ経営者として禁じ手を使いました。それは社長在任中に無報酬だったことです。無報酬で懸命に働きかければ、社員はついてきます。しかし、仕事として経営を引き受けるのですから、普通は無報酬で働くわけはいきません。

――やはり無報酬は禁じ手ですか。

山田 それは禁じ手ですよ(笑)。

■大塚家具

――本書では、大塚家具にかなりのページを割いて取り上げています。山田さんが大塚家具の再建を依頼されたら、どんな手を打ちますか。

山田 大塚家具は価格のポジショニングを間違えて失敗しました。元会長の大塚勝久氏の時代には高価格帯で手厚い接客という整合性がありましたが、大塚久美子氏が社長になって中価格帯に切り替えて接客も担当制を廃止したら、富裕層に逃げられ、中間層も取り込めませんでした。課題は、価格のポジショニングとターゲット層をどう設定するかです。

 中価格帯と低価格帯に移行すると、ニトリとイケアが待ち構えていますが、ニトリとイケアは製造小売業なので、流通小売りだけの大塚家具は構造的に勝負できません。そう考えると勝久氏の路線は悪くなかったのです。ところが店舗数が多すぎました。反面教師はカッシーナです。富裕層を対象にして日本に4店舗しか設けていません。大塚家具の店舗数は17店舗ですが、縮小均衡を図るべきです。店舗数を減らせば売り上げも減りますが、固定費を削減できて黒字に転換できる道が開けます。

 じつは、3月24日の大塚家具の株主総会に出て今後の店舗展開について質問したら、久美子社長はスクラップ・アンド・ビルドによって、いくつかのジャンルの店を計60店舗出店する計画だと回答してきました。

 一方で、久美子社長の業況説明では、固定経費で一番足を引っ張っているのは家賃だというのです。これだけでも戦略的に辻褄が合いません。もし私が経営会議に出席すれば「それはおかしいでしょう。売り上げが伴わなかったらどうするのか?」と質問しますが、答えられない経営者はバツ印です。大塚家具の場合、店舗数をカッシーナの倍の8店舗ぐらいに減らして、富裕層にターゲットを絞れば利益が出るようになると思います。

――その戦略を実施するには、久美子社長の存在がネックになりませんか。

山田 そうです。久美子社長には、経営者の資質がないのではないでしょうか。一昨年に勝久氏を放逐して全権を握り、初めてフリーハンドで経営に当たった最初の通期決算である2016年12月期に、売上高が前期比20%減の463億円、営業利益は前期に4億円でしたが、マイナス46億円に転落させてしまいました。社長としてダメでしょう。

――今後の大塚家具はどうなりそうでしょうか。

山田 ファンドの傘下に入って、ファンドがプロ経営者を送り込んで再建するか、あるいは経営悪化がさらに進行して転落していくか。どちらかになるのではないでしょうか。

■三越伊勢丹

――今年3月に社長が交代した三越伊勢丹ホールディングスは、どのような手段で再建すればよいと考えていますか。

山田 小売業界で最も業績が優れている大手はイオングループですが、イオングループの収益構造を見ると、小売りよりもテナントの賃料で収益を上げています。イオンモールをつくってテナント料を得るという安定した収益構造になって、いわば小売業からデベロッパーに転換したわけです。

 同じように三越伊勢丹ホールディングスも事業構造を入れ替えて、デベロッパーやショッピングセンターへの転換を図るべきです。これができれば人件費など固定費を大幅に削減することも可能です。

――多くの社長人事を見て思うのは、社長に就任させる人材は育てるものではなく、見つけるものであることです。

山田 確かにそういう面はあると思いますが、それは日本のビジネススクールのあり方にも問題があります。アメリカと違って日本のビジネススクールはこれから経営者を目指す30歳前後の人たちを対象にしていますが、彼らが独立しても成功するかどうかはわかりません。この現状に対して、私が「リーダーズブートキャンプ」を主宰して取り組んでいるのは経営者の教育です。受講者には、一部上場企業の経営者や、受講を経てIPOを果たした経営者などもいます。

 経営者の必須要件は、リーダーシップ、戦略策定力、マネジメント力の3つです。社長になるような人はリーダーシップを身に付けていますし、マネジメント力はルーティンワークが対象なので、これも修得しています。経営者が伸びるには戦略策定力を強化することで、MBA流を叩き込むことが有効です。

――いろいろとリアルなお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。


[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理

3. 中川隆[-7314] koaQ7Jey 2017年7月04日 21:23:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

一流大学の学生が大量に入り込む企業が衰退する理由とは?



1876年、スコットランド生まれの科学者グラハム・ベルは世界初の「電話」を発明した。

グラハム・ベルは、それを電報会社、送金業務会社として巨大な企業となっていたウエスタンユニオン社に特許の購入を持ちかけたところ、当時の社長だったウィリアム・オートンはそれを見て嘲笑し、電話を「電気製のおもちゃ」と言った。

「電話」という得体の知れないものの真価が分からなかった。そのため、ウエスタンユニオン社は莫大な儲けを取り損ねたばかりか、その後の電話の普及によって存在価値がどんどん低下してしまったのだった。

その後、電話は長い間、形も機能も変わらなかったが、やがては携帯電話が普及するようになっていった。

さらに時代が変わってアップル社のスティーブ・ジョブズが「電話を再発明する」と言ってスマートフォンという概念を打ち出した。

マイクロソフト社の当時の会長であるスティーブ・バルマーはそれを見て「世界一高い。キーボードもない」と鼻でせせら笑った。

しかし、このアップルのスマートフォンは歴史を変えて、マイクロソフトのPCを瞬く間に時代遅れにした。マイクロソフトのバルマーは「スマートフォン」という得体の知れないものの真価が分からなかった。

「わけのわからない存在」が、のし上がっていく

そういうマイクロソフトが独占を欲しいままにしているPCも、1970年代当初は「わけのわからない存在」で、一部のマニアが遊んでいるような玩具そのものだった。

確かにIBMの大型コンピュータのような存在があって、コンピュータそのものは畏怖されていた。しかし、パソコンとなると、それは単なるおもちゃ扱いだったのである。

だから、アップルやマイクロソフトが出てきたとき、こんなものが世の中を変えると思った人はほとんどいなかった。

しかし、表計算やワープロのようなソフトが実は非常に役に立つと分かったら、多くの人たちがPCに殺到するようになり、1980年には早くもPC時代がやって来ている。

IBMはこんなものが自分たちを脅かす存在になるとは思ってもいなかったので、PCの中枢であるOSをマイクロソフト社に作らせてマイクロソフトの台頭を許し、IBMは没落を余儀なくされた。

インターネットもまた1990年代には「わけのわからない存在」で、こんなものが現代文明の中で最重要のインフラになるとは一部の慧眼な人間たち以外には分からなかった。

「リンクをクリックして別のネットワークにある文書に飛ぶことができる」と説明しても、当時の大多数の人にはその意味も、さらには重要性も理解できなかった。

新聞業界も、音楽業界も、こんなものが自分たちのビジネスを窮地に追いやるなど夢にも思わなかった。しかし、気が付いた時は、もう遅かった。

時代は変わっていて、「わけのわからない存在」だったものが、今やすべてを飲み込む「王者」として君臨するようになっているのである。

世の中を変えるパラダイムシフトは静かにやってくる。最初は小さくて奇妙で理解ができないものである。だから、生まれたての時は誰もがそれが巨大なものになるとは気付かない。

エリート? エリートはそんなわけのものには見向きもしない。エリートはプライドがあるので、すでに名声が確立された業界や企業でないと興味を示さないのである。


君臨しているものは、その時がピークである

「わけの分からない存在」は、最初はいかにも怪しく、安っぽく、説明不可能で、理解不可能な「形」で現れる。

内容が怪しげなものだから、こういったものを扱っている人間、集団、会社もまた怪しげだ。だから、大多数の人間はそれを見落とす。エリートも近寄らない。

知名度もあって、評価も高く、現在の世の中に君臨していると誰もが認知するものは、みんなそこで働きたいと思う。しかし、難関をくぐり抜けて社員になれるのはエリートが占める。だからエリートの自尊心は満たされる。

ところが、そこにワナがある。

トップ企業は往々にしてその時がピークであって、これからは下り坂になっていく可能性が高い。パラダイムシフトでも起きようものなら一気に凋落する。

自動車が出る前の馬の飼育ビジネス、ムチ製造会社は、史上最強だった。馬ビジネスは、自動車が出てくるまで世の中に君臨していたのである。

テレビが爆発的に売れる前の映画会社もそうだ。映画会社は娯楽の王として世の中に君臨していた。コンピュータが出る前のタイプライター企業もまたそうだ。タイプライターはビジネスに欠かせない道具だった。

インターネットが出る前の新聞会社もそうだ。まさか、新聞ビジネスが時代に叩きのめされるなど、いったい誰が想像しただろうか。

もちろん、今でも映画会社も、タイプライターも、新聞もなくなっていないし、なくなることもない。馬のビジネスでさえも細々と生き残っている。

写真の時代になっても絵画は生き残ったし、Tシャツとジーンズの時代になっても、相変わらず着物が残っているのと同様に、古いものに惹かれる層は一定数いて、規模を縮小させながら生き残る。

しかし、パラダイムシフトに乗れなかった業界や企業は規模が小さくなるばかりである

マイクロソフト社はコンピュータ業界の覇者となって長らく時代に君臨して「帝国」とも言われた存在だった。今でもマイクロソフトは強大な力を持っているのは間違いないが、かつてほどの影響力は持っていない。

検索の時代、SNSの時代、スマートフォンの時代になっても、マイクロソフトはそのすべてに出遅れた。


「わけのわからない存在」に、やがて打倒される

頂点に君臨しているものは、敵がいないような状態になったところから終わりが始まる。今は「わけのわからない存在」だと思われているものに、やがては打倒される。

やがて打倒されそうな存在というのは、どのように見抜けばいいのだろうか。簡単だ。その国のエリートが大量に入り込んでいく企業は、やがて近いうちに衰退を迎える。

日本で言えば、旧帝大卒業の人間が大量に入り込む業界や企業は、衰退が約束されたと言ってもいい。

1950年代は繊維・紡績の時代だった。繊維は作れば作るほど売れてその時代の覇者となった。だから、当時の旧帝大卒業はみんな繊維・紡績の会社に入った。すると、繊維・紡績の業界は没落していった。

1960年代は、電機業界の時代だった。当然、旧帝大卒業は電機業界を目指した。すると1970年代には石油ショックが起きて電機業界は大苦境に落ちるようになった。

1980年代は金融の時代だった。すると旧帝大卒業が銀行や証券会社に入り込んでいく。1980年代はそれが顕著になった時代だった。するとバブルが崩壊して1990年代には銀行も証券会社も地盤沈下を引き起こした。

なぜ、こんなことになってしまうのか。

一流大学の学生は、その当時の最も「羽振りの良い業界・会社」に向かうからだ。彼らはエリートであり、エリートは抜け目ない。抜け目ないからその時代の最強の企業に入る。

しかし時代は変わるのだ。羽振りが良いその時がその業界・会社の頂点で、その後は時代の大きなパラダイムシフトが起きて、トップ企業のビジネスモデルを破綻させてしまう。

エリートが大量に集まって徒党を組む企業は、その時代では最強の企業なのだ。

しかし多くの企業は最強を極めれば、そこからのピークアウトを避けることができない。さらに時代のパラダイムシフトにも乗り遅れる。

だからエリートはピークアウトの波をまともにかぶることになって一緒に沈んでいくのである。

そして、エリートが寄りつかなかった「得体の知れない企業」が次の時代の覇者となる。歴史はそれを繰り返している。


電話を発明したグラハム・ベル。「おもちゃ」と嘲笑された電話は、その後の社会を大きく変えるパラダイムシフトになった。今後もパラダイムシフトは必ず起きる。「得体の知れない企業」が次の時代の覇者となる。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/07/20170704T0140580900.html


4. 中川隆[-6493] koaQ7Jey 2017年9月06日 17:39:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

「美意識が低い」日本の受験エリート達の末路
オウム真理教が体現する、受験エリートの闇
山口 周 : コーン・フェリー・ヘイグループ 2017年08月31日
http://toyokeizai.net/articles/-/186380


世界のトップエリートたちは現在、必死に美意識を鍛えています。一方、日本では偏差値は高いが美意識が低く、それが看過できない問題の元凶になっているようです(撮影:今井康一)

現在、世界のエリートは必死になって「美意識」を鍛えています。グローバル企業が世界的に著名なアートスクールに幹部候補を送り込む、ニューヨークやロンドンの知的専門職が、早朝のギャラリートークに参加するのは、こけおどしの教養を身に付けるためではありません。彼らは極めて功利的な目的で、「美意識」を鍛えているのです。

なぜならば、これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足を置いた経営、いわばサイエンス重視の意思決定では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない、ということをよくわかっているからです。

「偏差値は高いが美意識は低い」エリートたち

一方、残念ながら現在の日本企業の多くは、経営にかかわる人たちの美意識がほとんど問われません。すなわち、日本のエリート組織の多くは「偏差値は高いが美意識は低い」という状態で、計測可能な指標だけをひたすら伸ばしていく、一種のゲームのような状態に陥っています。ここでは「真・善・美」が問われず、それが、DeNAのコンプガチャやWELQ問題をはじめとして、続発する企業のコンプライアンス違反の元凶になっています。

「偏差値は高いが美意識は低い」という問題の闇を語るうえで避けては通れないのは、オウム真理教です。この宗教集団の特徴の一つとして、幹部が極めて高学歴の人間によって占められていた、という点が挙げられます。有罪判決を受けたオウム真理教幹部のリストを並べてみると、東大医学部を筆頭に、おそらく平均の偏差値が70を超えるのではないかというくらい、高学歴の人物を幹部に据えていたことがわかります。

地下鉄サリン事件が世間を震撼させたとき、これらの名だたる有名大学を卒業したエリートたちが、なぜあのように邪悪で愚かな営みに手を染めたのか、ということがしきりにワイドショーなどで騒がれました。しかし私は、当初からこの問いの立て方はポイントを外していると思っていました。


ワイドショーのコメンテーターに言わせれば、オウムの幹部連中は、受験エリートである「にもかかわらず」、愚かで邪悪な宗教に帰依した、つまり二つの事実を整合性の取れないものとして逆接でつないだわけですが、私は逆に、彼らがまさに受験エリートである「からこそ」、オウム真理教に帰依していったのだろうと思っていました。

その理由は、オウム真理教が提唱していた奇妙な位階システムにあります。オウム真理教では、修行のステージが、小乗から大乗、大乗から金剛乗へと上がっていくという非常に単純でわかりやすい階層を提示したうえで、教祖の主張する修行を行えば、あっという間に階層を上りきって解脱することができる、と語られていました。

これはまさに、オウム真理教に帰依していった受験エリートたちが、かつて塾で言われていたのと同じことです。オウム真理教幹部の多くが、事件の後になんらかの手記や回想録を著しています。これらを読むと、彼らのほとんどが、大学を出た後に社会に出たものの、世の中の理不尽さや不条理さに傷つき、憤り、絶望して、オウム真理教に傾斜していったことがわかります。

オウム真理教における「著しい美の欠如」

このように、わかりやすい位階システム、つまり強く「サイエンス」が支配している組織において、どのように「アート」が取り扱われていたのか。オウム真理教における「アート」について、小説家の宮内勝典氏は著書『善悪の彼岸へ』の中で、次のように指摘しています。

オウムシスターズの舞いを見たとき、あまりの下手さに驚いた。素人以下のレベルだった。呆気にとられながら、これは笑って見過ごせない大切なことだ、という気がしてならなかった。オウムの記者会見のとき、背後に映し出されるマンダラがあまりにも稚拙すぎることが、無意識のままずっと心にひっかかっていたからだ。(中略)

麻原彰晃の著作、オウム真理教のメディア表現に通底している特徴を端的に言えば、「美」がないということに尽きるだろう。出家者たちの集う僧院であるはずのサティアンが、美意識などかけらもない工場のような建物であったことを思い出してほしい。

偏差値教育しか受けてこなかった世代は、あれほど美意識や心性の欠落した麻原の本を読んで、なんら違和感もなく、階層性ばかりを強調する一見論理的な教義に同調してしまったのだ。後にオウムの信者たちと語りあって、かれらがまったくと言っていいほど文学書に親しんでいなかったことに気づかされた。かれらは「美」を知らない。仏教のなかに鳴り響いている音色を聴きとることができない。言葉の微妙なニュアンスを汲みとり、真贋を見ぬいていく能力も、洞察力もなかった。

宮内勝典『善悪の彼岸へ』

宮内氏のこれらの指摘をまとめれば、オウム真理教という組織の特徴は、「極端な美意識の欠如」と「極端な階層性」ということになります。これを本書の枠組みで説明すれば、アートとサイエンスのバランスが、極端にサイエンス側に振れた組織であったと言い換えることができます。


情緒や感性を育む機会を与えられず、受験勉強に勝ち残った偏差値エリートたち。彼らは、いわば「極端に単純化された階層性への適応者」でした。極端に単純化されたシステムの中であれば、安心して輝いていられる人たち。

しかし、実際の社会は不条理と不合理に満ちており、そこでは「清濁併せ呑む」バランス感覚が必要になります。彼らはそのような社会にうまく適応できず、オウム真理教へと傾斜し、やがて外界をマーヤー(幻)として消去させようとしました。

さて、ここまで、オウム真理教という、かつて日本を震撼させた新興宗教集団の特徴について考察してきましたが、読者の皆さんは、なぜビジネスとはまったく関係のないカルト教団の話をしているんだろう?と思われたかもしれません。

しかし、私は、宮内氏が指摘した「美意識の欠如」と「極端なシステム志向」というオウム真理教という組織の特徴が、ある種の組織と非常に類似している点に以前から引っかかっていました。

戦略コンサル、新興ベンチャーとの類似点

「業界の特性」ということでひっくるめられると迷惑だという反論もあるかと思いますが、あえて名指しで、オウム真理教と類似しているなと筆者が感じる二つの業界を挙げるとすれば、それは戦略系コンサルティング業界と新興ベンチャー業界ということになります。

私が電通を退職して米国の戦略系コンサルティングの会社に転職したのは2002年のことです。オウム真理教が地下鉄サリン事件を起こしたのは1995年のことで、私はこの事件をきっかけにしてカルト教団に興味を持ち、研究をするようになったのですが、2002年に戦略コンサルティングの会社に転職し、昇進や評価のシステムに関する説明を入社時研修で受けた際に、すぐに「この組織はオウムの仕組みとそっくりだな」と感じたことを、よく覚えています。

いくつかの具体例を挙げて説明してみましょう。たとえば、極端に階層的でシステマティックである、という側面です。通常の企業ではだいたい8〜9程度の等級が設定されていることが多いのですが、コンサルティング会社には基本的に4階層しかありません。新卒で入るとアナリストになり、やがて中堅のアソシエイトへと昇格し、その中のごく一部がさらにマネジャーへと昇進し、さらに選び抜かれた人が最終的にはパートナーになるという、極めてシンプルな仕組みです。


最近ではさまざまな組織で「多様性」が大きなテーマになり、その要請を受けて複数のキャリアのハシゴを用意する、いわゆる「複線型人事等級制度」の導入が進んでいますが、戦略コンサルティングの業界というのはその真逆で、極めて単線的かつ階層の明確な等級制度になっているわけです。

その階層性の明確さがはっきりと表れているのが報酬制度です。ざっくりとまとめれば、戦略系コンサルティング会社での報酬水準は、一階層上がるごとに倍になります。つまり新卒を1にすれば、中堅は2、マネジャーは4、パートナーが8ということになります。一般的な企業の昇給水準が数%程度であることを考えると、各ステップに100%の階差があるというのはちょっと驚きですが、これも階層性を明確にするための一つの要因となっています。

昇進のためには「生産性」だけが問われる

そしてさらに、ここが非常に重要なポイントなのですが、「何ができれば階層を上がれるか、どうすれば上がれるか」が非常に明確です。昇進の条件は極めてメカニカルなもので、人望や見識といった情緒的な側面はほとんど含まれません。具体的な説明は守秘義務があるので割愛しますが、大まかに説明すれば、コンサルティングに求められる全般的なスキルの項目に対して、どれくらいの充足度があるかによって判定されるという考え方で、一言で言えば「生産性」だけが問われ、人望や美意識は問われない、ということです。

こういったわかりやすい階層性、どうすれば上に行けるのかが明確なシステムは、前述したオウム真理教の仕組みと非常に類似しているんですね。

オウム真理教の教祖だった麻原彰晃が、弟子に対して語った講話の記録が残っているのですが、これを読んでみると非常に興味深い。というのも、麻原はことあるごとに「小乗、大乗、金剛乗」の3ステージを示し、どのような修行をすればこのステージを駆け上がっていけるかを繰り返し帰依者に訴えているのですが、これはコンサルティングファームの上級役員の語り口と非常に似ています。

同様のわかりやすさは新興ベンチャー企業においても見られます。そこで問われるのは見識や人望ではなく「早く結果を出すこと」でしかありません。以前、DeNAが主催した投資家向けの説明会に参加させてもらったことがあるのですが、事業の起案や投資に関する意思決定は徹頭徹尾、経済的な側面に基づいており、事業の意義やビジョンについては「それが経済的利益に結びつくと考えられる際には作成されるだけで、別に必要ない」とのコメントに慄然(りつぜん)とさせられたことがあります。

システムとしてわかりやすいと言えば、これ以上にわかりやすい仕組みはないわけで、とにかく結果さえ出せれば、大手企業に勤めている人が数十年かけて上るようなキャリアの階段を、数年で一挙に駆け上がって高額の報酬を得ることができる仕組みになっているわけです。


さらに指摘すれば、一見すると人材の交流があまりないように思われる「戦略コンサルティング業界」と「新興ベンチャー業界」ですが、昨今では「新卒で戦略コンサルティング会社に入り、途中から新興ベンチャー企業に転職する」というのは一つのキャリアパターンになりつつあります。

たとえば、DeNAの創業メンバーのほとんどが、戦略コンサルティング会社の出身者であったことを思い返せば、これらの業界に集まる人たちに共通する「思考の様式」がおわかりいただけると思います。その思考様式とはつまり「社会というシステムの是非を問わず、そのシステムの中で高い得点を取ることだけにしか興味がない」という考え方です。

「システムによく適応する」≠「よりよい人生」


『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』(光文社)。
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4334039960/asyuracom-22


ここにこそ「エリートこそ美意識を鍛えるべきである」というアイデアの根幹につながる問題があります。エリートというのはシステムに対して最高度の適応力を持っている人たちです。この「システムへの適応力」こそが、彼らをエリートたらしめているわけですが、ここに問題がある。「システムによく適応する」ということと「よりよい生を営む」というのは、まったく違うことだからです。

多くのエリートは、システムに適応し、より早く組織の階段を駆け上がって、高い地位と年収を手にすることを「よりよい人生」だと考えています。しかし、そのような志向の行き着く先には、多くの場合、破綻が待ち受けていることになります。

わかりやすいシステムを一種のゲームとして与えられ、それを上手にこなせばどんどん年収も地位も上がっていくというとき、システムに適応し、言うなればハムスターのようにカラカラとシステムの歯車を回している自分を、より高い次元から俯瞰的に眺める。そのようなメタ認知の能力を獲得し、自分の「ありさま」について、システム内の評価とは別のモノサシで評価するためにも「美意識」が求められる、ということです。


5. 中川隆[-5715] koaQ7Jey 2018年1月09日 17:13:28 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


実力主義が日本企業から実力を失わせた

実力主義の結果東芝では「うまい嘘をつける」ほら吹きが社長になった
引用:http://tk.ismcdn.jp/mwimgs/2/3/-/img_23ca3cb4b4263438c640db43b4cc5996291780.jpg

実力主義にすると無能な人が選ばれる?

実力主義、能力主義、成果主義と呼ぶ考え方が、現在の日本企業や行政では正しいとされています。

採用や昇進は実力によるべきだとされ、予算は成果や実績などによって決められるとされています。

こういう考え方が広まったのはバブル崩壊後の1990年代からで、それまでは年功序列や伝統主義が重視されていました。



ところが「能力主義」などに替わったとたん、企業でも政治でも「能力が劣る人」が昇進するようになった。

年功序列の昭和時代の政治家にくらべて、平成の政治家の『小物感』は目を覆うものがあります。

昭和の時代の総理大臣(=自民党総裁)は当選回数だけで決められていて、そこには能力評価が入る余地はまったくなかった。


竹下登という人はノートに全ての議員の当選回数を書き、自分より上は後何人いるか、指折り数えて待ったという。

竹下登は1987年11月6日に総理大臣に選ばれたが、理由は彼より当選回数が多く、健康でスキャンダルが無い人が他にいなかったからでした。

田中角栄も佐藤栄作も中曽根康弘もみんなこうして総理になったが、平成の総理達より高く評価されている。


能力主義が適用されるようになったのは1991年の宮澤喜一(当選8回)からで、皮肉な事に「無能だ」と不評で自民党最後の総理になり下野した。

次の1993年細川護熙(初当選)から本格的な能力主義、実力主義が始まったが、この『能力の低さ』は如何ばかりだろうか。

羽田孜、村山富市、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦と続いた。


昭和の総理大臣は長期的視野や戦略性があったのに対し、能力主義で選ばれた平成の総理は、目先の選挙しか考えない。

能力評価でおべんちゃら人間が出世する

これらの顔ぶれを見ると「実力主義」よりは従来の当選回数順に総理を選んでいたほうが、よほど『能力が高い人』が選ばれていたに違いないと思えます。

役所や企業でもこれと同じ事が起きていて、能力や実力で選んだら、一番能力が劣る人が社長になる企業が続出した。

東芝やシャープの歴代社長はなぜあんな人達だったのか、優秀な人材を集めたのにもっとマシなのは居なかったのかと、誰もが疑問に思ったでしょう。


総理大臣を当選回数で選ぶ制度は、不合理なようでいて「もっとも有権者から信頼されている人」を選んでいたので、実力者を選んでいたのだと言えます。

企業の社長選びも年功序列によって、本当は「最も実力ある人」を自動的に選んでいたかも知れません。

時には失敗するが、それでも能力評価で選ばれた後の時代の社長よりは、皆有能だった気がします。


なぜこうなるかというと「能力」を評価するといっても、評価する人の判断力が低ければどうしようもないからです。

政界の政争劇を見ると分かるように、有力政治家は有能な人物よりも「自分に都合が良い人」を引き立てます。

日本がどうなろうが、自分にオベンチャラを言い、ペコペコしてくる人間を引き立てて、党の有力者にしてしまいます。


企業も同じで、次期社長は社長を選ぶ人達に好都合な人が選ばれ、「有能な人」は選ばれません。

また「有能な人」が能力で選ばれたとしても、その評価が本当に正しいのか疑問を感じる場合が多い。

年功序列時代には上司の評価なんか気にせず堂々としていた日本企業の社員は、「能力主義」の結果常に上司の評価を気にするようになった。

長期的な成果より目先の自分の評価を優先する人が増えた結果、「なぜあの人が?」と首を傾げる人が社長に成る企業が続出した。
http://www.thutmosev.com/archives/74420650.html

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6. 中川隆[-5589] koaQ7Jey 2018年3月03日 15:28:55 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2018年03月03日
大塚家具 資金ショートで存続危機か

新しいスタイルは高級家具を買う層には受け入れられず、安い家具が欲しい人はニトリに行く
引用:流通ニュースhttps://www.ryutsuu.biz/images/2017/03/20170303ootsuka-2.jpg

薄利多売路線が裏目

親子喧嘩で娘の久美子社長が経営権を握った大塚家具が、2年連続の赤字で倒産の危機にあると言われている。

赤字なのに無理をして配当を出していて、資金繰りが悪化してショートする恐れもあると報道されています。

2016年に45億円の赤字だったのに続き2017年は72億円の赤字になり、それまでに蓄えた潤沢な資金もなくなりつつある。



関係者によると毎月5億円が運転資金の赤字で消えていて、年間60億円になり計算は合う。

久美子社長は経営権争奪戦のとき、株主に1株80円の配当を約束して委任状を得て社長になった経緯があった。

配当金は40円に引き下げられたが、半分に減らしても配当金7億5000万円が大きな負担となっている。


2年前に340億円だった自己資本は176億円に半減し、3月下旬の株主総会まで持たないのではという声すら出ている。

ピーク時の2006年には売上高700億円で経常利益53億円だったが、2017年は売上高410億円で純損失72億円となった。

家具は回転の悪い商品で売れるまでに1年もかかり、仕入れと在庫、商品説明などに有形無形のコストがかかる。

父親の匠大塚は少数高級路線

父親で創業者の大塚勝久氏の伝統重視に対し、娘の久美子新社長は安い商品を大量に仕入れて回転を早くするプランを示した。

だが大塚家具は地価の高い地域に狭い店舗という高級家具に向いた店舗展開をしていたので、イケアやニトリのような広い敷地はなかった。

狭い店舗にどこにでもある安い商品を並べても品揃えが少なく、イケアやニトリほど安くもできなかった。


久美子社長が提示した経営プランは今までのところ行き詰っていて、父親の勝久氏が立ち上げた「匠大塚」より早く倒れる可能性も出てきた。

その匠大塚は経営状態はわからないものの、東京日本橋にオフィス、春日部に本店を構えて高級家具の販売をしている。

経営方針はかつての大塚家具より、より一層高級に振っていて、来店客1人に店員1人がつきっきりで応対する。


逆にずっと付いて来られると冷やかしでは入店しにくいので、入店するのは購入意思がある人だけになる。

入店するとアンケートの記入を求められ住所氏名を記入し、後日「案内状」が届けられるので、事実上の会員制に近い。

匠大塚のスタイルの方が、規模が小さくても少数の顧客を満足させ、一定の利益を上げるのに向いていると考えられる。


対する大塚家具は薄利多売にシフトした以上、数を売らねばどうにもならないが、その売上がむしろ以前より低下している。

売上が低下した上に利益率も低くなったので、非常に苦しい経営を強いられている。
http://www.thutmosev.com/archives/75130342.html


7. 中川隆[-6615] koaQ7Jey 2018年3月29日 19:41:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-9358]
「一流大学の優秀な人材が集まった業界は衰退するというが、それほど優秀な人材がいたのであれば、なぜ会社は躍進できなかったのか?」

「本当に優秀なら先を読んで手を打てたのに、それができないとすると、実のところ集まった人材は優秀ではなかったのではないのか?」


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「体制が望む方向」に勤勉だったということ

昔から現在まで、日本で「優秀な人材」というと、まぎれもなく「有名大学を良い成績で卒業した人」という意味だ。学歴社会のコアになっている考え方がここにある。

一流大学の成績優秀者であればあるほど「良い人材」なのである。これらの学生は、必死に勉強し、熱心に暗記し、勤勉であるのは間違いない。

重要なのは、「体制が望む方向」に勤勉だったということだ。体制が作り上げた価値感に従順だったという言い方もできる。

与えられた課題を一生懸命にこなすという意味で優秀だったのだ。「なぜ、こんなものを覚える必要があるのか?」「なぜ、課題を与えられてこなす必要があるのか?」とは考えない。

不良学生は、逆にこう考える。「なぜ、学校は俺に命令する権利があるのか?」「なぜ、興味のないことを覚える必要があるのか?」

不良学生が不良であるのは、体制に従順ではないという意味で不良であり、優秀な学生が優秀であるのは、体制に従順であるという意味で優秀なのだ。

そう考えると、日本人の優秀な人材とは、必然的に体制に従順であることが分かる。そして、体制を疑わない人間ばかりがトップに集まるということになる。

体制を疑わないということは、体制のあり方に疑問を持って、それを変えて行こうとはしないということでもある。

そういう人間をわざわざ選んだのだから、体制のあり方に疑問を持てという方が間違っている。

世の中が変わっても、体制に従順なので、世の中に合わせようとする発想がない。それが変化できない大きな理由になる。

日本のあちこちが「先延ばし」「事なかれ」「優柔不断」になっているのは、要するに体制に従順な人間がトップにいるということであり、いよいよその弊害が現れているということでもある。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2013/09/20130927T1750000900.html#QnfqO1N.google_plusone_ninja_m


8. 中川隆[-13761] koaQ7Jey 2018年8月16日 11:05:07 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-17887] 報告

大塚家具、久美子社長の辞任拒否で再建計画進まず…辞任が条件の支援元候補と交渉難航
https://biz-journal.jp/2018/08/post_24439.html
2018.08.15 文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント Business Journal

 大塚家具が8月14日に2018年12月期上期決算(1−6月期)を発表した。この決算に注記事項として「当社には継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在しております」と明記された。

 この「継続企業の前提に関する注記」を契機として、マスコミは一斉に大塚家具の経営問題を取り上げた。私も8月15日放送のテレビ番組『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日)に出演して解説したが、3年連続の赤字決算を受け、大塚久美子社長の経営責任は免れない。

■倒産可能性のイエロー・カードが出た

 同番組での解説コメントは以下のとおり。

――3年前の経営権争いの結果、娘の久美子社長が勝利して、父の大塚勝久氏は幹部を引き連れて新会社を設立しました。結果として大塚家具に何をもたらしたでしょうか?

山田 大塚家具にとっては何もいいことはありませんでした。まず、親子喧嘩によるイメージダウンがとても大きなホディブローとして残りました。次に、匠大塚を創業した勝久氏を慕って、大塚家具から多くの幹部や社員が移籍しました。これにより、大塚家具側の経営力、組織力は間違いなくダウンしました。移籍した社員たちに付いていた固定客も、大塚家具から離れて行ったと思われます。

 それと直接的なことは、匠大塚は創業の翌年である2016年に埼玉県春日部市に匠大塚本店をオープンさせます。春日部は大塚家具の創業地で、大塚家具の大型旗艦店があったところです。この店に勝久氏は真っ向から競合をかけたわけです。

――どうなりましたか?

山田 この前、つまり2018年の5月のことですが、大塚家具は春日部店を閉鎖してしまいました。

――「業績の悪化で経営の先行きに不透明感が高まっている」として投資家に注意を促したというのはどういう意味ですか?

山田 これはずいぶん重大な指摘でして。わかりやすく言うと、「場合によってはつぶれる恐れがある」ということなので、この会社の株を買おうとしている人は気をつけなさい、ということです。

――そんなに見かけないことですね。

山田 はい。会社側としては好んでこんな注記を付けたいとは思わないわけです。その会社を監査している監査法人が、「その注記を付けないと監査を終了できない」と強行に出た場合のみ付く注記です。

――その会社があとになって倒産した場合、なんの注記もなければ今度は監査法人が責任を問われてしまうからですね。

山田 そのとおりです。いわば、監査法人からその企業の存続についてイエロー・カードが出たわけです。

■高級家具という企業イメージを毀損した久美子社長

――久美子社長体制になったのは2015年ですが、その年の業績は良かったわけですが。

山田 その年は、「感謝セール」を大々的にやった効果が出ました。しかし、大塚家具としてはセールなどやってはいけなかった、つまり禁じ手だったのです。

――というと?

山田 高級家具、それを扱う大塚家具自体が高級ブランドだったわけです。高級ブランドが安売りセールをしてはいけない。従来顧客は幻滅してしまいます。2016年からの売上急減は、2015年の反動と見ることができます。

――大塚家具はこれからどうしたらよいのでしょう? ニトリやイケアと競合するということは可能でしょうか?

山田 ニトリ、イケアと戦ってはいけません、勝つ見込みはありません。というのは、ニトリもイケアも自社でつくってそれを販売するという「製造小売」という業態です。一方、大塚家具は流通業で、「仕入れて売る」わけですから、ビジネス構造が違うわけです。

――久美子体制を続けていくとなると?

山田 独自路線で生き残るには、縮小均衡しかないでしょう。店舗数を減らす、あるいは大型店舗の床数を少なくするなどです。というのは、大塚家具で最大の出費項目は店舗の家賃だからです。

■経営権に固執する久美子社長、しかし業績を見れば

 大塚家具は現在、複数社と支援を求めて交渉をしていると報じられているが、すでに提携関係があるティーケーピー(TKP)もその一社だ。TKPの主要事業は貸し会議室で、大塚家具の大型店舗の上層階を貸し会議室に転用するなどの協業が行われている。同社は大塚家具の株式の6%ほどをすでに保有していることから、支援元候補として取りざたされている。

 TKPの場合で私が危惧するのは、その規模感だ。同社の年商は200億円台で、大塚家具の今年度予想の半分程度である。小が大を飲むということはないではないが、貸し会議室化によりどれだけ業績が好転するのか、私は大きな確信を持てない。

 父である勝久氏が久美子社長のことを心配していて、「電話一本でもくれれば」としているそうだ。しかし、勝久氏のことを放逐した立場の久美子氏としては、一番お願いしたくないのが勝久氏だろう。それに匠大塚の側でも、企業としての大塚家具を救済するほどの企業ステージにはないはずだ。勝久氏の出番があるとすれば、大塚家具を救済した事業会社なりファンドから指名要請されて「雇われ経営者」として復帰する道筋しかありえないだろう。

 問題はTKPの場合に限らず、他の支援元候補として報じられた企業が一様に久美子社長の退陣を条件としたのに、久美子社長がそれを頑なに拒んで案件が前に進まない、と報じられていることだ。

 今回の決算での「継続企業の前提に関する注記」を持ち出すまでもなく、2015年の社長再着任以降の同社業績の急激な悪化は明らかで、現経営陣の経営責任はとても免れない。今の状態で久美子社長が退任してもよし、そうでなければ買収などで支援元になった企業やファンドが新社長を送り込む、あるいは外部から招聘する、このようなスキームを久美子社長が受け入れることが、社長をのぞくすべてのステークホルダーの望むところだろう。

 今年度も引き続き大幅な営業赤字が予想されている。優良企業だった大塚家具の現預金は10億円強まで減ってしまって、今期の赤字によりマイナスに転換する。これは、現在は無借金経営の同社が金融機関からの融資に頼る普通の会社に成り下がることにほかならない。大塚家具にとっても、久美子社長にとっても、残された時間はいよいよ少なくなった。


9. 中川隆[-13722] koaQ7Jey 2018年8月20日 09:35:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-17950] 報告

支援企業が呆れる「大塚家具」かぐや姫 久美子社長の無理難題
8/17(金) 6:01配信 デイリー新潮

絶体絶命


 5人の貴公子から言い寄られる『竹取物語』のかぐや姫は、相手に諦めさせようと、それぞれに無理難題を持ちかける。父娘の親子喧嘩から3年が経ち、身売り話が持ち上がる大塚家具の“かぐや姫”こと、大塚久美子社長(50)もまた、無理難題を吹っかけて、周囲を呆れさせているのだ。
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 その苦境について、経済部記者が解説する。

「久美子社長はお父さんの勝久前会長が進めていた高級家具路線を転換し、イケアやニトリとも競合する中価格路線を目指しました。ですが、昨年は最終損失が72億円という大赤字を叩きだし、今年も店舗売上で15から20%ほどのダウン。昨年以上に業績が悪化しています。仕事をすればするほど損している状況です」

 3年前に100億円以上あったキャッシュはすでに10億円にまで減少。自主再建は困難で、支援先を探さざるを得ないのだ。実際、大塚家具の顧客の一人は、

「8月5日まで最大60%オフのセールのポスターが張られていた割には、店内は閑散としていて、客より店員の方が多かったですね。店員しかいないフロアーもあったくらいです」

 店内を見れば、先の数字も納得できるというわけ。
.

東京湾に…

 ところが、

「この状況でも、久美子社長は我儘を言っています」

 と、先の記者。

「性格は父親と瓜二つで、一度決めたものは曲げない。以前から“自分の手で黒字化”と話していた通り、今回も、支援企業に増資を引き受けてもらうことによって、“真水”である資金を確保した上で、経営権を譲渡することは渋っているのです。昨年もある企業が援助に名乗りを上げたのですが、断っています」

 彼女に振り回されたのは社員も一緒だ。

「一橋大学から銀行に就職した彼女はエリート意識が強い。ある幹部社員はミスを責められ“東京湾に沈めるわよ”と罵倒されていました。特におじさん社員が嫌いで、店長にねぎらいの言葉もかけません。現場の士気は下がるばかりで、“あの人はド素人だ”とこき下ろす社員もいましたね」(大塚家具関係者)

 その癖、自身の周りは“お友達”で固めようとする。

「社員と話が合わないので、社外取締役に自身の知人を起用したり、幹部社員をヘッドハンティングしてきたこともありました。しかし、その幹部の多くは辞めてしまいました」(同)

 さらに身内とも、

「お父さんとは絶縁状態で、相談している様子もありません」(同)

 作中のかぐや姫は求婚を断り続け、月へ帰る。一方、こちらの姫が戻る場所はもうない。

「週刊新潮」2018年8月16・23日号 掲載

10. 中川隆[-13733] koaQ7Jey 2018年8月21日 09:29:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-17998] 報告

2018年08月21日
大塚家具 久美子社長はなぜうまくいかなかった?


久美子氏は優秀な部下ではあったがオーナー社長には向いていなかった


画像引用:https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/storage.withnews.jp/2015/02/27/c/78/c78fb8f8-l.jpg


エリート社長が失敗する例

大塚家具は経営難から父親の勝久社長がしりぞき、親子対決の末に長女の久美子社長が経営権を握りました。

だが2018年に資金難が表面化して銀行からも融資を断られ、買収先を探しているといわれています。

久美子社長は決して放漫経営でも実績がなかったわけでもなく、成功が確実視されていたのにどうしてこうなったのでしょうか。




久美子社長は大卒後に邦銀の総合職を務めた後で大塚家具に入社し、10年間重役をを歴任したあとコンサルティング会社で独立しました。

5年後の2009年に復帰して代表取締役に就任し2015年に社長に就任、社長になるまで15年間大塚家具で重役を務めました。

重役としては極めて優秀で株主からの信頼も厚く、だからこそ勝久氏を退けて社長に就任できた。


久美子社長は2009年から2014年まで5年間、株主らに請われて大塚家具に復帰し社長に就任し、この時は不振だった業績を立て直した。

厳格な会員制の勝久氏に対し、久美子社長は気軽に入れる店を目指し、好評を得ていた。

最初は良かったが業績が悪化すると親子対立が表面化し、ついに勝久氏を追放して久美子体制になった。

エリート社員は社長に向かなかった

だが勝久氏がいなくなって、自身が社長に就任してみると一回目の社長就任時ほどうまく行かなかった。

一つは創業からの社員の多くが勝久氏について退社してしまい、人材不足に陥ってしまった。

残ったのは商品や家具についての知識に乏しい人が多く、外部からヘッドハンティングしたりした。


二つ目は久美子社長のカジュアル路線は勝久氏の高級路線と組み合わせて有効だったが、カジュアルだけでは機能しなかった。

「高級家具なのにカジュアルな雰囲気」なら支持されたが、ただカジュアルなだけではイケアやニトリと同じになってしまった。

久美子社長が掲げる低価格大量販売はモデルとして古くなっていたうえに、大塚家具には合っていなかった。


三つ目は久美子社長は社員や重役として優秀だったが、社長には向いていなかった。

報道では久美子氏はかんしゃくを起こしやすく、古参社員に怒鳴ったり口を極めて非難していた。

自身にエリート意識が強すぎて部下を圧迫してしまい、社内は戦々恐々としているとも報道されている。
http://www.thutmosev.com/archives/77267978.html

11. 中川隆[-13650] koaQ7Jey 2018年8月31日 09:10:59 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18139] 報告

2018年08月30日
採用されてすぐ転職する人が増加


即ヤメ社員が増加

失業率が下がり人手不足が深刻化していますが、就職してもすぐ退職する「即ヤメ」が増加しています。

大卒で正社員に採用されたが、思っていた仕事内容や条件ではないと言って、すぐやめてしまうという。

これには採用する企業側の問題点と、就職する若者側の両方に原因があります。



まず企業側ですが日本企業は昔から職業の専門性を重視せず、何でも屋を育ててきました。

典型的な例が「お茶くみ」「コピー取り」で有名大学を優秀な成績で卒業しても雑用をやらせています。

男性社員なら「段ボール運び」「上司の荷物持ち」など専門性とは無関係な仕事をやらせます。


果ては上司の引っ越しの手伝いとか、際限のない雑用を延々とやらされる事が多い。

こうした雑用を何年やってもその人のキャリアにならず、意味がないので辞めてしまう。

ITエンジニアとして採用されたのに会社の都合で営業や別の仕事をやらされるなども日本企業では普通です。


終身雇用の時代にはどんな仕事をしようが会社の中で出世することができたが、10年間段ボール運びしても他の会社は評価してくれません。

現在は会社の都合で明日にも解雇される時代なので、「石の上にも3年」という価値観はなくなりました。

若者はいま直ぐに自分のキャリアを上げたいので、今日自分の希望職をやらせてもらえないなら、明日はもう出社しません。

日本企業の専門性軽視

若者側の事情としては失業率が下がりどの企業も募集しているので、希望と違う仕事を我慢してやる必要がなくなった。

また今の会社が将来を保証してくれるわけではないので、同じ会社で長く働くことに意味がなくなってしまいました。

今はチヤホヤされても再び景気悪化すれば「はいリストラね」とすぐ解雇されるのは目に見えているからです。


転職サイトでは入社後1か月から数か月で再び求職活動する人が急増している。

雇う側の企業にも「何でも屋」を育てた弊害が現れていて、最近不祥事を起こしたり経営危機になった企業のトップは「総合職」出身者が多い。

総合職は日本では出世コースだが専門性には乏しく、つぶしが効きにくい。


試しにアメリカの有名企業を思い浮かべてみてほしいが、その大半は専門職の人がトップを務めている。

米IT企業のトップはITエンジニア、専門職として優秀な人が技能や経験によって昇進する例が多い。

対して日本ではその会社の専門性とは関係が薄い人が社長になり、質問されても技術的な回答ができない人が多い。


専門性の軽視が日本企業に悪影響を与えているのは確かで、最近不祥事を起こした企業の社長は例外なく専門知識に欠けていた。

求人では専門職を募集しておいて実際には無関係なことをやらせるのでは、今後も転職者は増加していくでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/77358947.html

12. 中川隆[-13412] koaQ7Jey 2018年10月07日 12:42:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19063] 報告

エリート社長の元に優秀社員が集まると、だめ企業になってしまう


外からは優良企業に見えて内情は真っ黒な会社もある

危ない会社とは

デフレ不況のころに「危ない企業の見分け方」のような方法がネットやメディアで流行りました。

その頃は毎週のように企業の不祥事や巨額赤字、隠し債務や破綻が報道され「明日は我が身」という人が多かった。

現在は倒産件数こそ少なくなったものの、一見健全に見えるがブラック企業だったり、隠れた問題を抱える企業が多い。




有名企業で突然不祥事が発覚したり、実はその不祥事は数十年続いていて、会社ぐるみだったなどというケースが多い。

パワハラが常態化しているブラック企業でも、業績好調で株価が高ければマスコミの評判は極めて良い。

ましてテレビCMを大々的に打っている企業だと、その企業への批判はテレビ界のタブーになっています。


多いのは募集条件と実際の待遇が大きく違うことで、ITエンジニアとして採用されたのに倉庫整理だったという事例もある。

良く募集広告で見かけるキャッチコピーに「家族的な社風」「みんな仲良し」「未経験でも親切」などがある。

そういう確認しようがない美しい言葉が並べられているほど、その正反対の場合がある。


突然不祥事が発覚したり経営悪化する会社の特徴として「みんなが優秀」、エリートだけを集めた会社というパターンがある。

玉石混合だったときはうまく行っていたのに、有名企業になって有名大学の成績優秀な人だけになると、おかしくなり始める。

伸びる企業には変わり者や反逆児が居るが、全員がエリートの会社は潰しが効かない人が多い。

優秀社員にエリート社長

同じようなことで社員が勤め先を「XXに勤務しています」と自慢する会社もだめ。

有名企業に勤務しているから自分は優秀なんだと自慢したいわけで、ほぼロクなのが居ない。

東芝、シャープ、財務省など社員がエリート風を吹かしていたら内情はズタズタと思っていい。


大塚家具を含めて最近破綻した会社の社長は全員がいわゆるエリートで、一から会社を作り上げた人は居ない。

有名企業の創業者と比べて、その後に社長になった人たちの無責任ぶりが際立っている。

最近会社を潰した社長たちの共通点は、スティーブジョブズのように揃ってスピーチが上手かった。


流ちょうな英語やビジネス用語を駆使して、うまいスピーチで株主やメディアを説得するのがとてもうまい。

良く日本企業の社長はアメリカや中国の社長より劣っているような評論を見かけるが、自分もそう思います。

違いは日本の有名企業のほとんどは創業数十年から数百年で、創業者社長はほとんど居ない。


中国企業のほとんどは創業者が現在の社長で、アメリカの有名IT企業の多くもまだ創業者が社長か、創業時のメンバーが生存している。

やはり創業者とその後を継いだ人では様々な点が違い、例えばホンダの社長がどれだけ頭が良くても、本田宗一郎ほどではない。

会社は創業から時間が経つと無駄が多くなり官僚的になり、社員は威張り散らし、失敗を隠して外見を飾るようになる。
http://www.thutmosev.com/archives/77703117.html


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