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「福島原発事故による放射能汚染とどう付き合うべきか?」(川島隆太教授講演会講演録)<暴かれた極左・マスゴミのデマ>
http://www.asyura2.com/13/cult11/msg/378.html
投稿者 会員番号4153番 日時 2013 年 6 月 13 日 06:41:26: 8rnauVNerwl2s
 

「放射能に関してメディアの報道が過敏すぎているといいますか、偏りすぎています。私達の放射能の防護の知識からすると、メディアの言っていることはおそらく皆さんを不安にさせたいだけです。それでメディアに注目を集めたいだけで、人々の幸せのことを一つも考えていません。メディアに登場する専門家と称する学者たちに対してひどい憎しみを感じています。我々のことを、どうなってもいいと思っているとしか思えないというふうに考えています。」


放射線医学の専門家の発言より、怪しい左翼の活動家・外国人や商業メディアのデマばかり追いかける人々。

放射能の被害を証言する人は必ず活動家か「外国人」。

何かおかしいと思います。


川島隆太教授講演会講演録から
http://www.city.kakuda.miyagi.jp/contents/200162949.pdf#search='%E6%9D%B1%E5%8C%97%E5%A4%A7%E5%AD%A6+%E5%B7%9D%E5%B3%B6+%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A'


「福島原発事故による放射能汚染とどう付き合うべきか?」

●はじめに
みなさんこんにちは、東北大の川島です。今日は脳の話ではなくて、放射能の話をします。1時間ちょっとの話をします。その後に質疑応答の時間がありますので、私はそうは思わない、でもやっぱり心配という方ぜひ発言なさってください。
私自身も皆さんがどこにどう心配をしていて、それにどの程度危ないのかということを一緒に考えていきたいと思います。

●私の基本的な立場
なぜ「脳トレ教室の川島」が放射能の話をしているのかということを、ちょっとだけ説明させてください。

私達は脳の研究をしているのですが、実は10年位前までは、脳の研究をするために放射能を扱っていました。放射能を血管から注射をして体から出てくる放射線を測定するという方法で、大学生達の脳の働きを計測するということを世界中でやっていました。私はそれの日本でのパイオニアというふうに言われています。

実は、脳の研究者は健康な人に被ばくをさせながら研究をしていたので、逆に言うと医学の医療の人よりも原子力関係の人よりも、誰よりも尐量の被ばくが人にどういう影響をあたえるかということと真剣に向き合って、一番勉強してきた種族です。研究のために人をガンにする訳にはいかないからです。

ですので、私達はどの程度被ばくしたら、どれくらいの影響があるかの見極めに関してはプロ中のプロでありました。過去形です。というのは、そういった放射能を使わなくても10年前ぐらいから研究ができるようになったので、今は使っていません。ですから、そういう意味では、10年前までは一番の専門家だったという立場にあります。

それから、もう一つ私の立場としては、私は東京電力を守ろうなどという気持ちは一つもありません。今回の原発事故は、天災を元にした人災だというふうに考えています。要は処置を誤った。だから私自身はもう週刊誌に活字になっているので立場は明らかなのですが、ある週刊誌上で東電の幹部と当時の政府首脳は人柱として福島の原発の敷地内に埋めてしまえという発言をしています。それぐらい憎んでいます。

さらに、これも大事なことですが、私自身、何でこんなところにしゃしゃりでてきて、人から叩かれるかもしれないというようなことをしているかというと、現状を放っておけないからです。

放射能に関してメディアの報道が過敏すぎているといいますか、偏りすぎています。私達の放射能の防護の知識からすると、メディアの言っていることはおそらく皆さんを不安にさせたいだけです。それでメディアに注目を集めたいだけで、人々の幸せのことを一つも考えていません。メディアに登場する専門家と称する学者たちに対してひどい憎しみを感じています。我々のことを、どうなってもいいと思っているとしか思えないというふうに考えています。

そして最後に、重要なことですが、私は電力会社と何の関係もありません。ですから、ここで危なくないよと話をしたからといって、私の懐にお金が入ったり、大学にお金が入ったりするということは一切ないという立場だということを押さえておいてください。

●そもそも放射線って何?
まず放射線とは何か、放射能とは何かという話をします。放射線というのは目に見えないから怖いと言われます。実は、放射線は光の仲間です。

太陽から届く光の中でも、例えば紫外線と放射線のエックス線というのはほとんど区別がつきません。ほとんど親戚みたいなものです。さらに遠い親戚を見ていくと電波です。テレビやラジオ、電子レンジで使っている電波、これも全部親戚で、仲間内です。ただ、エネルギーが尐しずつ違ってきている。放射線はエネルギーが強いということで問題視されていますが、いずれも我々の体に何らかの影響を与えます。

●原発事故で問題となる放射能
放射能というのは、放射線を出す能力を意味します。放射能から放射線が飛んできます。この放射線を飛び出させる放射能については、今回の原発事故では3つ知っていればお釣りがきます。1つ目はヨウ素131、もう1つは有名なセシウム、もう1つはストロンチウム、この3つです。

この中で、最初の問題になったのがヨウ素です。ヨウ素の半減期が8日と書いてありますが、半減期とは何かというと、例えば放射能の量がもともと100だった時にこれが50に減るまでにどれぐらい時間がかかるか、ということを示しています。
ですから、ヨウ素は8日たつと半分、16日たつと4分の1、24日たつと8分の1になっていくというふうに考えてください。もう約10カ月たちましたから、ここには原発から出たヨウ素はありません。全くない。ですので、このヨウ素の放射能を心配する必要はありません。

逆に考えると、もし新聞やテレビで宮城県や福島県からヨウ素131が出ましたと言われたら、我々は東電と政府をギッっと睨み付けなくてはいけません。要は漏れている、ということです。漏れ続けなくてはヨウ素というのは飛んでこないというふうに考えてください。現状では、東北大学の測定でもヨウ素は測れていませんから漏れてはいないでしょう。

続いてセシウムですが、今、セシウムが話題です。何が、根が深いかというと半減期が約30年ですので、30年たたないと半分にならない。ということは1年や2年ではずっとそこに同じだけあるのです。

だから怖い、ということがあります。ただ、セシウムにはもう1つ面白い性質があります。これは体内被ばくに関する話なのですが、生物学的半減期と呼ばれているものがあります。体の中に入ったときにどれぐらい体の中にいるかということが測定されています。
セシウムは怖い怖いと言いますが、なんと70日で半分が体から出て行きます。どこから出て行くかというと排泄物として出て行きます。ですので、1年もたてば体の中にあるセシウムはなくなってくれる。30年も体の中にいるというのは大嘘です。居続けられないのです。どんどん出て行ってしまいます。

一方、メディアがあまり話をしないので私もちょっと不安なのですが、ストロンチウムという物質があります。これは半減期が約29年でセシウムと一緒ですが、体の中に入ると消えません。骨にひっつきます。ですから、これの内部被ばくをすると骨にずっとストロンチウムがいて放射線を出し続けるということになります。メディアはなかなかこれについて触れませんが、実測値はそんなに高くないということがわかっています。

セシウムの方がかなり多いという現状ではありますが、ストロンチウムも出ています。どちらかというと内部被ばくを考えるとストロンチウムの方が要注意になってきます。

●原発事故で主に問題となる放射線
放射線はベータ線、ガンマ線という2つが問題になってきます。
これはあまり詳しく話しをすると混乱するのであまりふれませんが、この2種類が放射能から出てくると思ってください。

そのうちベータ線と呼ばれているもの、これはすぐ止まります。例えばアルミ箔1枚でベータ線をストップすることができます。ですから、家の外にある放射能からベータ線が家の中に飛んでくることは100%ありません。放射能に手をふれたり体にふれたりしないかぎり、その放射線はぶつかってこない。かつ、皮膚で止まりますので体の中を放射能が傷付けることはありません。

一方、ガンマ線と呼ばれているものがあります。これは理論上どこまででも飛びます。ここに放射能があって、ピッと出すと宇宙の果てまで理論上は飛んでいきます。これは分厚い鉛でも止めることが出来ません。ですから、家の外にある放射能から出てきたガンマ線は家を通り抜けて宇宙の果てまで実は飛んでいきます。我々の体も全部通り抜けてどこかに飛んでいくという種類です。

●シーベルトにベクレル??
放射能の報道でずいぶん有名になりましたが、シーベルトにベクレルという話があります。最初の頃はずいぶん混乱されたのではないでしょうか。今でもシーベルトでものを言う時と、ベクレルでものを言う時があります。

ベクレルからいきましょう。ベクレルとは、放射能から放射線がどのくらい出てきているかをベクレルといいます。お肉が何ベクレル放射能を持っていましたということはお肉の中からどれだけ放射線が出てくるか、という放射線の量を示しています。

一方、シーベルトの方が我々にとって重要かもしれません。このシーベルトというのは、出てきた放射線で我々の体がどれだけ傷つくかという事を数値化しています。ですから、例えばどこかに1万ベクレルあってもそこから距離をとっていれば放射線はほとんど飛んでこないので、10キロ先の1万ベクレルのものは、0シーベルト。でも自分の体にくっついてしまった1ベクレルのものというのは、何シーベルトかの影響を体に与えます。ですから、何マイクロシーベルトという方を主に気にしてください。

●外部被ばくと内部被ばく
外部被ばく、内部被ばくという言葉もよく出てきます。これは言葉の通りです。
外部被ばくというのは、体の外に放射能があります。内部被ばくは呼吸や食べ物で体の中に放射能が入ってしまいました、という違いです。

どういう影響の違いがあるかというと、ガンマ線に関しては何の違いも有りません。置かれたものをピュッと通りすぎてしまいます。中にあろうと外にあろうとガンマ線の影響は全部一緒です。

一方、内部被ばくに関して問題になるのは、2点あります。
その一、放射能の種類によっては体のある場所に集まりやすい性質をしています。例えば、ヨウ素は甲状腺で喉、ストロンチウムはさっき言った骨です。そこに集まりやすい性質をしているので、そこの放射線量が高くなるという心配があります。

その二、ベータ線は体の外にあると皮膚を焼くだけで終わります。体の中に影響は与えません。でも体の中にあるとベータ線は、皮膚がないですから内臓を直接傷つける心配があるという違いがあります。内部被ばくの方がちょっと危ないというのは、ある場所に集まるということとベータ線の影響も受けるということで、ちょっと危ないという風に言われています。

●ベクレルとシーベルトの換算
その内部被ばくの危なさをどう計算するかというと、計算式があります。この計算式を知ると結構面白いことがわかります。この計算式では、まずどれだけ食べたかということ、その中に放射能がどれだけあるかということが頭にきます。

これがベクレルです。牛肉の中に何ベクレルあった、牛乳の中に何ベクレルあったという値があります。それをどれ位飲んだか食べたか、一口飲んだのと浴びるほど飲んだのではまったく意味が違います。ベクレルの方は大体1キロ当たり何ベクレルあります
という情報が出ますし、それを我々は一回もしくは一日何キロ食べるかという計算をします。

さらにここに換算係数というのがあって、この掛け算をして最終的に何シーベルトの影響を受けますという計算が行われます。どれだけの放射能があってどれだけ食べて、それにある換算係数を掛けたのが答え、体を傷つけるシーベルトになります。

この換算係数ですが、例えばヨウ素131は乳幼児が0.18、幼児も0.18、成人は0.022です。何を意味しているか?要は成人よりも乳幼児の方が、10倍影響が強いですということを意味しています。子どもの方が危ないと言われている理由はここにあります。子どもの方が傷つきやすい、ヨウ素に関しては子どもの方が傷つきやすい、10倍危ないです。

今、我々の身近に最もあるのはセシウムです。セシウムの換算係数は乳児が0.02、幼児は0.01、二歳から上の子どもは0.0096、大人は0.013ということは、乳児は大人よりも1.5倍〜2倍位影響があるのですが、それ以降の子どもたちは大人より影響が尐ないです。子どもの方が危ないというのは嘘です。大人の方が危ないです。

なぜかというと子どもの方が、代謝が高いので体の中に入ってきても排泄物と一緒に出ていってしまうのです。我々大人は代謝がちょっと鈍いので体の中にすこし長くセシウムを抱えています。そういう意味では子どもの方が危なくありません。

一方、メディアが報道しないストロンチウム。これは乳児が0.245、幼児が0.131、成人は0.028、大人の10倍小さい子どもが危ないのです。

●年齢別の放射能の影響
危ない放射能は何かというと、ヨウ素とストロンチウムであるということが見えてきます。グラフにして直感的にわかりやすくしたのがこれでヨウ素が青です。大人への影響がこれだけだとすると、子どもはこれだけあるし乳幼児はこれだけあります。

セシウムに関して言うと、大人も子どももほとんど変わりがありません。子どもの方が危ないという図式はありません。

ストロンチウムも大人がこれだけだとすると、子ども、幼児、乳児と小さくなるほど影響が強く出ますという事が見えてきます。

これでセシウム以外は子どもたちの方が、影響が強いということが科学的に判っているということがまず見えてきます。

●放射線を浴びるとどうなるか
何が怖いでしょう?放射線を浴びて我々に何が起こるのかということですが、放射線を大量に浴びると、例えば脳の細胞が死んだり、腸の細胞が死んだりして、ひどいときには即死しますし、腸がやられるとだいたい一週間位で死にます。

原爆の後に人が亡くなったのはそれです。大量に浴びた事による影響です。

●放射線被ばくにより何が起こるか?
ただこの影響を皆さんがこうむる事は幸いにしてありません。一発で100ミリシーベルト以上を浴びないとこの影響は出てきません。

でも、ほんの尐しでも放射線を浴びるとその浴びた量に相関して遺伝子が壊れるということをみんなが心配しています。体の細胞の中に遺伝子というものがあって、その遺伝子をガンマ線が突き抜けると遺伝子を作っているタンパク質を弾き飛ばしてしまい、間違った遺伝子が偶然にできてしまう。

それは、放射線を浴びる量によって相関的に増えていくということが予想され、だから尐量でも危ないと考える人たちがいるわけです。

遺伝子が壊れると何が起こるかというと、実は私たちの体はそんな馬鹿じゃないので、ほとんど治します。正常な細胞にほとんど治しきってしまいます。

ただどうしてもミスが起こります。治しきれない物が出てきます。治しきれないものはどうなるかというと、遺伝子の中におかしいものは自殺しろという命令が書いてある場所があり、治しきれない物のほとんどは自殺します。

でも自殺しろという命令を出している所まで壊れていたらどうなるか?偶然残ったらどうなるか?異常な細胞になります。いわゆる、ガン細胞を作り出す可能性が出てきます。ガン細胞ができたら、すぐみんなガンになるかというとそうでもありません。実際には今度は、免疫細胞が出動してきて、その異常なガン細胞を、プチプチと潰してくれて、排泄物として体の外に出してくれます。

でもそれでも潰しきれない、頑固なやつらがたまに出てくる。それが増殖すると、ガンになります。これがどれ位の割合で、ここに落ちてくるのかということが、非常に重要な問題なわけです。実際に、例えばみなさんがお日様を浴びたりとか、排気ガス吸ったりだとか、それだけでガン細胞は体の中にできています。毎日、約5,000個ガン細胞ができていることがわかっています。

でも多くの方が、ガンにならない。
日本人の30%の方がガンになりますが、残りの70%の方がガンにならないのは、要は一日5,000個ガン細胞ができても、潰してそのガンとして塊を作るまでに育たないからならないのです。ですからガンになるというのも、なかなか時間もかかるし大変なことではあります。

ほとんどは、潰しきるということは判っています。では、どの位リスクがあるかということが大事なのですが、先ほど言った放射線を浴びる量によっておそらくリスクは変わるだろうという風に科学者は想定しています。

ただ、現状の科学で判っていることは、100ミリシーベルト以上を一発で浴びる、細切れではなくて一度にドカーンと100ミリ浴びる。ただ普通は、それはできません。

●確定的影響とは
100ミリ以下、今心配しているのは年間1ミリ以下の所を心配しているのですけれども、ここでは何が起こりえるかといいますと、ガンになる可能性が増えるだろうと予測されています。ただし、実際にこれまでの私達人類が持っている非常に多くの知識の中では、ガンの確率が増えていくのは100ミリシーベルト一発で浴びた時以上だということが硬いデータとしてあります。

●確率的影響とは
それ以下の場合、ここの場合は実はガンの自然発生率の方が、よほど大きいので数値に表れないのです。ですから数値として見えてきません。科学的には、ですからここから下は推測でしかないのです。

どう推測しているかというと0なら0だ。100以上だと0.5%ガンになる確率が増えていくということがわかっているので、100だと0.5%増えるとしよう。それで0なら0だからもうこの際データがどこにもないので、科学的に正しいかどうかは判らないが、直線的に割り振ってしまいましょうという風にしてリスクを計算しています。

ですから、100ミリシーベルト、一発だったら、0.5%ガンになる確率が増えるという事だけが科学的な事実です。それ以下に関してはその知ったような事を言う人は全員嘘つきです。データは一つもありません。ですから推測値になります。

●電離放射線障害防止規則による規制
この規制値というのが実は法律で決まっています。これはそれぞれ今まで、人間が放射能と付き合ってきた経験からこのぐらいだったら、まずまず何とか許せるでしょうという線です。

皆様方一般人は年間1ミリシーベルトまでというのはご存知のとおりです。
私たちは放射線科医でもありますが、放射線科医は年に50ミリシーベルトまで浴びていいです、というふうになっています。

皆様方は1ミリシーベルトですが、我々医者は年に50ミリシーベルト浴びて、尐なくとも60歳まで仕事続けられるというふうに国はすでに判断している。法律で決まっているのです。

女性であっても3カ月に5ミリシーベルトまで浴びていいですということになっている。たとえ妊娠していても9カ月の間に2ミリシーベルトまで浴びても大丈夫ですということが法律で決まっているのです。

我々も皆さんと同じ人間ですから、同じようにリスクがあります。ガンになります。医療関係者がみんなガンになって死んでしまったら、医療は潰れます。

そういう意味では、実は1ミリシーベルトまで、普段放射線を扱わない人は1ミリシ−ベルトまでといっていますが、多分科学的には年50ミリシーベルトまでなら目を半分くらいつむれるでしょう。尐なくとも年に5ミリシーベルトとか、10ミリシーベルトとか全然どうでもいいのではないかということを考えながら法律は出来ている。

しかし、判らないからとりあえず危ないものは危ないとしておきましょうというのが現状です。

●どのくらい放射能がばら撒かれたのか?
今回原発の事故ではどれ位放射能が出たのかというと、これは例えば仙台市では3月17日の時点で空間には0.25マイクロシーベルト位の放射能があります。それが青の線のように減ってきている。一方これが全部ヨウ素だったらどうなるかということを計算したのがこの赤の線なのですが、原発から出たのが全部ヨウ素だったら、ひゅっと無くなって今頃はもう全然無いはずなのですが、ずっとだらだら続いているということは、セシウムもしくはストロンチウムがあるという事を示しています。それだけです。

●ちなみに福島原発事故当初の環境放射能の動き(千葉市のデータ)
一つ非常に面白いのが、宮城県や福島県の放射能モニターは地震と停電の影響で実は原発が爆発した頃のデータがありません。

一方、離れた千葉県のあたりではちゃんと稼動していたのです。千葉県千葉市の環境放射能の動きをみると面白いことがわかります。

3月11日で最初の水素爆発が起こり、爆発して高いところに跳ね上がって一時的にひゅっと上がる。ところがずんと下がります、空気中の放射能が。一方、ここからぐっと上がってそのまま高いレベルになります。

ここで何があったかというと、雤が降ったのです。要はこの3月21日までは、実は本格的な雤が無かったので原発から吐き出された放射能が、風に乗って、空気中をあっちへ行ったりこっちへ行ったりしていました。

これが、雤が降ったおかげでやっと地面に落ちて木の葉っぱにくっつき、地面にくっつき、屋根にくっつき、そしてそのままの状態でいます。ということを、このデータは意味しています。ですから、今私たちが測ることができる放射能は空中で測っていますが、空気中に放射能はありません。もしくは、あったとすれば土が巻き上げられてその土を測っているだけです。

ほとんどのセシウムなどは、一つは屋根の上、雤によって屋根に引っ付いています。多くは木の葉っぱにくっついています。それから地べた地面にくっついています。地面にくっついた後に深くはあまり入っていきません。実は、表面にずっと残っているということが判っています。ですので、例えば乾燥して土の表面が飛べば、それと一緒にセシウムは飛びます。

それから、冬になって落ち葉がわーと落ちました。落ち葉はセシウムがいっぱいくっついています。それがどんどんどこかに吹かれて集まってくると、そこは高濃度の放射能があるというふうに測れます。

ドブとか谷間の線量が高いのは、主に落ち葉や泥がそこに集まったので高いのです。除染をするのであれば、実は壁をきれいにしたり、屋根をきれいにしたりするよりも、この時期一番いいのは落ち葉を何とかするということですが、これも困ったことに落ち葉はもう放射能だらけだということはわかっているのです。それを焼却場に持っていって焼くと焼却灰は落ち葉などよりもよほど濃い放射線が集められるということにはなります。

それをどうするかは国の問題ですが、私は原発の敷地内に持っていって埋めてもらうのが一番だと思います。もともとたくさんあるわけですし、彼らが出したものですから。

●測定する場所によって放射線量は変わる
実際にご自身で放射線のモニターを買って自治体の発表、例えば角田市の発表とうちのデータが違うといって怒る人がいますが、放射線量は測り方によって違います。

放射能から放射線は360度ばらばらに適当な方向に飛び散ります。どこかに狙っていくわけではありません。いろいろな方向に飛びます。ですから例えば、近くで測ったときと遠くで測ったときでは、もちろん測る装置の面積は決まっていますから、その装置の中を通る放射線の量もまったく違います。何となく感覚でわかりますね。

いろいろな方向に出てくるわけですから、近くで測ればたくさんこの中を放射線が通りますし、遠くで測れば拡散しますから尐ししか測れないわけです。ですから、1メートルの距離で測ったものと10センチの距離で測ったものとでは、全然意味が違ってきます。距離の二乗に反比例するということが科学でわかっています。

ですから、ここで測ったデータが0.01ミリシーベルトで、こちらで測ったデータが0.5ミリシーベルトであっても、何ら不思議はないわけです。

そこを皆さんご存知ないので、その大本営の発表は1メートルで測っているのに、うちの庭を10センチで測ったら全然高い。国は嘘ついているというふうにおっしゃるのですが、嘘ついているのでもなんでもない。測定方法が違うだけの話です。

ですから、いま基準としているのは、1メートルの距離で測るのが全国大体の基準にしているか、違う距離で測っている場合は1メートルで測ったらどうなるという数値が新聞などでは発表されています。我々も大学で測っていますが、新聞の発表とそんなに大きな差はないので、恣意的に自治体がデータを隠すということはなさそうです。

自治体が嘘をつく必要はないので自治体から出ているデータというのは信じて間違いないでしょう。

●放射能は危険なレベルか?
どれぐらいの放射能が今我々のもとにあるかという話です。
それを世界の各都市の自然の放射能と福島県、宮城県と並べてみます。例えばイランのラムサールとかブラジル、ここはものすごく高いと世界的に有名ですが、ここに住んでいる人の発ガン率はすごく低いです。この放射線はどこから出ているかというと岩からバンバン出ています。

例えば玉川温泉という温泉があります。なぜ皆さんがあそこに行くかというと、あの岩盤から放射線がバンバン出ていて、その放射線を浴びに皆さん行くのです。それによって免疫機能が高まってガンが治るということが民間で言われていて皆さん浴びに行くわけです。

角田市はこれです。宮城県内では丸森町の次に高いですが、香港とほぼ同じです。皆さん角田から逃げようという方がいらっしゃると聞いたのですが、その方がそうだと香港の方みんな他に逃げなければいけなくなります。

ヨーロッパで有名なローマ、全然高いです。ですから、私たちがすごくナーバスになっている放射線の、今我々身の回りにある量はその程度です。

いいですか。普段もっともっと浴びている人たちが、例えばローマといっても大都市にいらっしゃって、彼らは皆知っています。テレビ番組でもローマ市民をつかまえて、あなた福島より高いと言われてもしょうがないというインタビューをしてきたものがありますが、その程度の放射能が今ここにあります。

ローマよりよっぽど低い、香港並みの環境に我々は住んでいて、住めないじゃないかと心配をしているのが現状です。これがまず科学的な事実です。ただ、もちろん落ち葉が集まっているところや濃くなっている場所はあります。ですから平均的に言うとそんなものだということです。

普通の人が普通に8時間程度仕事をしてその家に住んでいた時にどれだけ被ばくするかということの換算式は、県のホームページで東北大の医学部を中心に式をつくりました。皆さん自分たちでも見てみてください。

それで計算すると仙台市で年間約200マイクロシーベルトぐらい浴びそうです。角田市で普通に暮らしている人は650マイクロシーベルトぐらい一年間に浴びそうです。国の規制値は1ミリシーベルトですから現状でいうと国の規制値以下しかありません。

他に何か比べるものないかと思って調べたのですが、例えば飛行機に乗ると飛行機は非常に高いとこを飛びますが、空気は放射能を守る非常に強い役割があります。空気がないと我々は太陽から来る放射線でみんな死に絶えます。みんな遺伝子があっという間に壊されてしまうのですが、我々が生きていられるのは空気の層があるからで、その空気の層の薄い所を飛ぶので、例えば東京からニューヨークを1往復すると約180マイクロシーベルトぐらい被ばくができてしまいます。

ぼくは年に5回ぐらい海外出張するので、そういう意味では皆さんが1年に浴びるぐらいの量は常に余計に浴びて暮らしています。ビジネスマンは年に20回30回ぐらい海外に行く人がいますが、彼らがガンになって死に絶えているかということを考えてもらうとわかりやすいかもしれません。その程度の量です。

これを、ほかのリスクと比較してみましょう。
角田の人で言うと年に0.6ミリシーベルト浴びるかもしれないということで心配しています。例えば、皆さんが放射能に汚染された野菜が危ないと思い野菜を食べないようにしたらどうなるか。野菜を食べないという影響が年間にして100から200ミリシーベルト被ばくしているのと同じくらい発ガンの確率が高まります。我々0.6ミリシーベルトの心配をしていますが、野菜を食べる量が減ると100から200ミリシーベルト放射能を浴びたのと同じだけ発ガン確率が高まります。

ご自宅で煙草吸う人と暮らしている方はもう環境放射能の心配をしてもしょうがないです。受動喫煙だけで100から200ミリシーベルト浴びているのと同じだけガンになる確率があります。それにプラス0.6ミリシーベルト分加わって何か見えてくるかといえば何も見えないでしょう。

太りすぎの方、やせすぎの方、しょっぱい食べ物が好きな方、200から500ミリシーベルト浴びたのと同じぐらいガンになる確率があります。今、皆さんは0.6ミリシーベルトの心配をしています。

お酒を毎日2合飲まれる方、積極的に除染活動に関わってください。500から1,000ミリシーベルト浴びているのと同じぐらいガンになりやすくなっています。除染活動して1ミリ2ミリシーベルト浴びてもガンになる確率は動きません。もうすでにかなりガンになる確率が高いところにさらに上乗せというのはほとんどないです。

煙草吸われている方、1,000から2,000ミリシーベルト浴びているのと同じぐらいガンになる確率が高いです。ですから煙草吸っている人が放射能怖いと言う資格はいっさいありません。煙草の方がずっと怖いのです。

ガンになるという出口で考えると煙草とか酒のほうがよっぽど怖い。煙草の煙、アルコールそれから紫外線太陽の光、これは発ガンするということがわかっています。明らかにガンになります。その次にガンになる可能性が高いのが排ガスです。

それで、今私たちが心配しているものはどれぐらいのリスクかというと、コーヒーを飲んだり、携帯電話を使ったりしているときのガンになる確率と同じか、それよりも低いところで大騒ぎをしています。

●内部被ばくは怖い!?
内部被ばくは怖いという専門家の方がいらっしゃいます。
特にはヨウ素が甲状腺に溜まって甲状腺ガンになると盛んに言われています。実際にチェルノブイリの周囲では子どもの甲状腺ガンがたくさん増えたということで、丸森でも福島でもその甲状腺の調査を一生懸命おこないました。ただ、マスコミが口を閉じている事実があります。

大人が甲状腺ガンになった例はありません。チェルノブイリ周囲で大人は甲状腺ガンになっていません。増えていません。

それからヨウ素剤を飲んだ地域では小児の甲状腺ガンも増えていません。これは雑学ですがヨウ素剤は、ちゃんとしたタイミングで飲まないと駄目です。適当に飲むとかえって甲状腺がヨウ素を取り込むようになって被害が広がるというのがわかっています。
もう一つこれがとても重要ですが、甲状腺ガンが多発した地域はきわめて特殊な地域のみです。これは土の中にヨウ素がほとんどないというきわめて特殊な環境にいた子どもたちが甲状腺ガンになっています。甲状腺というのはヨウ素を取り込んでホルモンを作ります。その地域の子どもたちは食べ物でヨウ素をほとんど取れないので外からヨウ素が入ってくると積極的に甲状腺に集めてしまいます。そこの地域の子たちが甲状腺ガンになってしまいました。

一方、我々日本人は海に囲まれていますから海草を食べなくても、土壌にたくさんヨウ素が含まれていますので、普段食事をしている人は、甲状腺はヨウ素で満たされています。ということで、日本とは環境のまったく違うところでガンが多発しました。

もう1つは今更慌ててもしょうがないです。ガンがでてくるのは5年10年もっと後ろですから心配をしてもしょうがありません。

それよりもちょっと怖いのは、私はストロンチウムだと思っています。子どもへの影響が強くてなぜかメディアが騒ぐ割には報道してくれなくて、これが世の中にたくさんあったとすると結構深刻だというふうに思っていますが、現状で測定した報告例では割りと尐ないというのが言われているので安心かとは思っています。けれど、ストロンチウムはこれからも注意してください。

セシウムに関してですが、よくメディアに言われていて牛乳の中にいくらあるとか、牛肉の中にいくらあるとかという話がありますが、セシウムの内部被ばくでガンになったという例は世界中ありません。これも覚えておいてください。理由は排泄物で全部出るからです。ガンを作ろうとたくさん長い間体の中にいることができないということです。食べ物にセシウムが入っているからといって怖がる必要は科学的には一切無いということが分かっています。

●メディアが伝えたがらない科学的事実 この道はいつか来た道!
怖いものは怖いというのは分かります。しかし、本当にどれだけ怖いのかということについては、これもメディアが言いたがりませんが、私などの世代、今40代後半から60代ぐらいまでの方々、今以上に放射能に汚染された環境の中ですでに10数年暮らしています。1954年から1962年アメリカ、ロシア、イギリス、フランスが核実験を大気圏内でやってくれました。この後、大気圏内の核実験が禁止されて、日本もあわてて測定を始めたのがこの実験が終わって1963年、実験が華やかなころはこのデータが隠されているのか残っているのかわからないですが、手元にはありません。

大気圏内で核実験を行ったので、福島原発とは比較にならない放射能が空気中に振り撒かれて、それが偏西風などに乗って世界中にばら撒かれました。

実際にこれは新宿のデータですが、実験が終わったところで普段の一万倍の放射能が新宿にありました。さらに実験中はもっと高かったので、十万倍、百万倍高かったでしょう。今の放射能のレベルは4、5月の東京のレベルとあまり変わらないので、そういう意味では核実験が終わったレベル以下のところしかありません。ですので、人体実験は実は終わっています。我々はすでにこの時期にセシウムまみれの水を飲み、セシウムまみれの米を食べて、セシウムのプールで泳いで暮らしてきたわけです。というのは国民誰も知りませんでしたから。今の子たちはよほど恵まれています。除染、除染とやってくれますから。我々はその中でずっと暮らしてきました。

それから、これはストロンチウムですけどこれも同じです。今のおそらく一万倍から十万倍ある中で私たちは暮らしてきました。

もっと怖いことに、プルトニウムが劇毒だということを聞いたりしたと思いますが、プルトニウムはやっぱり実験終わった後でも千倍以上ありました。おそらく、実験中はもっと高いところに残念ながらありました。ですから実は、世の中プルトニウムまみれの、ストロンチウムまみれの、セシウムまみれの中で私たちは暮らしてきました。

そして、その世代に発ガン率が高いかどうかということを医療統計で調べると、まだ若いということもあるのですが、他の世代と比べて発ガン率の上昇はありません。ですからそういう意味では、尐量の被ばくの影響を我々は知りません。

実際、我々がどの位浴びたかというデータはありませんが、想像するに今の我々以上に浴びた世代の人たちの発ガン率が高くないというデータは、すでにもう計算的には出ていて、私が恐るるに足らないといっている一番の大きな根拠もここにあるのです。もう人体実験は終わっている。私たちが何を心配しなければいけないか、リスクは何か、どの程度のものかということを心配しなければいけません。

まとめになりますが、ごく尐量の被ばくでガンになる確率だけを考えればいいというのがまず一つ。毛がぬけたり、脳が死んだり、腸が死んだりというのを考えても仕方がありません。ガンになる確率だけ心配すればいい。そしてガンになる確率がどれ位上がるかというと一度に10万マイクロシーベルト浴びると、人口の中で0.5パーセントの人がガンになっていきますという事だけが判っています。

一度に皆さんはそんなに浴びません。年間に600マイクロシーベルトくらい浴びると計算されています。一度に10万マイクロシーベルト以上浴びた時にはガンになる確率が0.5パーセント増えます。こっちからまっすぐ線を下ろしていくと、何パーセント位になるかっていうことは計算で分かると思いますけど、角田の人口で直線的に0なら0というふうに計算していくと、角田市で今回の放射能の影響でガンが出る人数は1人以下だと思います。
そして、ただ今言ったように何らかの影響があるということも科学者は否定してはいけない。ぼくも否定はしていません。ごくごくちょっぴりだけども影響はあるはあります。0ではありません。0ではないけれども、それがどれ位危ないかを考えながら暮らさないと損をします、というのがぼくの考えです。

●リスクは何であり、どの程度のものなのか?
繰り返しになりますがストロンチウムは心配です。ですから、そのストロンチウムに関してはメディアの報道には注意してください。

セシウム、セシウムと騒いでいる方々がいますがセシウムは心配してもしかたがありません。内部被ばくはほとんどしません。体から出ていきます。

●リスクの度合いは深刻か?
どれぐらいのリスクかという事を先ほどお見せしました。今の放射能の危なさは、煙草とかアルコールと比べたら目に見えないくらいの危なさしかないということを是非知っておいてください。

ですから、活動家の方とかいらっしゃいますが放射能と騒ぐなら排気ガスを何とかしろ、それから煙草を人に吸わせるな、煙草の値段を一箱10,000円位にして、どうしても命を縮めても吸いたい人だけ吸って、それも周りに受動喫煙でガンになる迷惑をかけますから、隔離して周りにまったく煙がこないところで吸わせるという事をした方がよっぽど寿命が延びる。その方が、放射能の除染をするよりもよほど我々の命は延びます。

アルコールを飲むなというとこれは暴動が起こるかも知れませんから飲みたい人は飲めばいいです。飲みたい人はリスクがあって飲んでいるということも知っておくといいでしょう。

煙草を吸っている方、アルコールを飲んでいる方、それから年齢が50歳、60歳よりも上の方はすごく積極的に除染活動に参加してもらって問題ありません。ガンになるのに大人ですと20年から30年は最低かかりますから。まったく心配なさらずに、地元のものをバンバン消費して頂きたい。たくさん食べてもらってなんら問題ありません。皆さんの寿命に影響を与えません。どちらかというと産業を守るのは、もしかしたら中高年の人間が、どちらにしろ、風評被害で宮城県のもの福島のもの岩手のもの買ってもらえないですから、我々が内側でバンバン消費するしかないので、そういう意味ではその中高年の人は何のリスクもありませんから。特に煙草吸う人、アルコール摂取する人は完璧に0です。ですから、がんがん地元の野菜食ってがんがん地元の魚食ってバンバン地元の肉食って暮らしてください。

それから若い人たちにとってもどれくらい怖いかというということが重要ですが、感覚としてはコーヒーを飲んだり、携帯電話を持ったりするのと同じかそれ以下だと思ってください。ですから、子どもが心配だ、自分がガンになるのが心配だという人が携帯電話持っていたら指差して笑えばいい。あなたちょっと違っているということです。
大人の皆さんは、どちらかというと今の環境放射能がみなさんの寿命に与える影響は無いということをぜひぜひ知っておいてください。

長生きしようと思ったら、禁煙、節酒、適度な運動、バランスの良い食事、これをしていただくのが一番です。このバランスを崩すとまずいです。何か食べてはいけない、飲んではいけない。水にセシウムが入っているから尐し水を飲むのをやめようなんていうと、あっという間に血管が詰まってパッともっていかれますから、そんなことは絶対しないでください。

●現状を分析しての私の見解
それでも心配な人は、煙草もお酒もやるなということです。後は、もともと浴びているので、何今さら心配しているのかはちょっと疑問です。

心配すると逆に悪いことが起こることも知っておいてください。われわれは放射能が心配だと思うと血圧が上がります。そうすると、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞の一番のリスクになりますから、どちらかというと今のリスクを考えると心配するほうが危ないです。ぼやらーんとして普段通り暮らしていく方が安心です。怖い怖いと思っているだけで寿命を縮める方の影響が強い。これが私の中でのバランスです。今の放射能の直接の影響よりも心配するほうが、影響が強いです。

子どもたちに関して言うと、長生きするとガンになる確率は尐し上がってくるのですが、ストロンチウムだけ心配しておけばいいかなというふうに思っています。

でも、それよりも親の態度のほうが実は危ないです。そっちを本当に心配しています。いまだにマスクをさせて、登下校させている親がいます。インフルエンザだったらいいですけど、そうじゃなくて空中に放射能があると勘違いして、体育の授業でもマスクをさせている。かわいそうです。ここにありません。無いのに何をマスクして防ぐのか。子どももバカじゃないですからマスクして苦しいですからずらしたりしています。それで周りから、なんか、あいつだけちょっとやっているといじめにあっているわけです。

給食を食べさせない親がいます。県や市は気をつけています。給食の中にたくさん放射能が入っていることありません。でも、測れば0ということはありません。必ずあるのです。なぜなら、50年前から放射能まみれの土壌に住んでいます。それを、いや、うちだけは給食を食べさせないで他のものを食べさせます、というのは親心としてはわかります。でも、子ども心がわからない親のエゴです。いじめにあいます。なんでおまえだけ弁当食ってんだ。それは言わなくてもみんなそういう眼で見ています。無言の圧力があります。
また、重要なのは、心配しても文句言っても出たものは無くならないということです。ですから、この環境でいかに付き合うかということを考えるのが健全でしょう。

そして、最近我々が見つけた怖いデータを教えます。心配している人、今回の震災で心配の大きい人の脳に影響がすでに出始めている。脳の一部がちっちゃく縮み出しているのです。放射能の影響でガンなど一切出ていないにもかかわらず放射能騒動で心配をするあまり脳が縮み始めている。ですので、どちらのリスクが大きいかというのは、私は科学者として、今の環境放射能であれば心配するほうがリスクが大きいということを、胸を張って言うことができます。

ですので、普段通りに暮らす。もしくは、何の後顧の憂いもなく放射能も何も無い南半球に家族そろってバーッと行っていただいて幸せに暮らしていただくしかないでしょう。南半球でもたぶん風の流れを考えると昔の放射能はありますから、南極あたりはおすすめです。

ただそれも南半球に行くときに飛行機に乗ったらアウトです。被ばくします。ですから、そういった過敏に考える人は飛行機に乗ったらいけません。矛盾しています。放射能が怖かったら、飛行機に乗るというのは危ないです。今より被ばくします。ですから、船で行っていただくのがベストかなというふうに思いますし、ご両親が煙草吸っていたりしたら、これもうアウトです。何の意味もありません。ご両親が携帯電話を持っていてもほとんど同じだけリスクがすでにあります。紫外線が強いのは尐し心配ではあります。

野菜不足になったり、運動不足で太ったりすると、これまた放射能と比べものにならないくらいリスクが上がってしまいますからこれも危ないです。そういう意味では、結構幸せに暮らす道は遠いかもしれません。

また、妊娠中の方は特に心配されると思います。これは心配の気持ちはわかります。医学の常識でも胎児の放射線感受性が非常に高いということからレントゲンの写真一枚撮るのもちょっと気をつけるくらいです。どれくらい放射線の感受性が高いのかというとだいたい一度に10万マイクロシーベルトくらいやると胎児に異常が出るということがわかっています。10万マイクロです。そこを心配しています。

本当の意味で計算していくと出るとは言えないですけれども、リスクが高まる可能性は高いですが、普段通りに家で暮らしている分には現状では胎児にそれが元で影響が出ることはありません。

もっと影響があるとすると、心配する親の心や体のホルモンの変化の方が悪い影響を確実に与えます。ですので、よく放射能の反対派の人が危ない危ないと言ってきますが、私は彼らに聞きたいのは、何のために危ないとおっしゃっているのかをぜひ聞きたいです。この中にいたらぜひお聞きしたいと思っております。というのは、その人たちが危ないということが実は周りの人にすごい逆のリスクを与えています。放射能よりも危ないリスクを与えているのです。心配させていろいろな影響を周りの人たちに与えていて、その影響のほうが科学的にはリスクが高いということがこれだけ証拠が出てきてわかっています。
それでも危ないと人前で宣伝工作する人は何のためにしているのだろう。おそらく、私たちの幸せを願ってしているのではないのだろうと思います。

メディアもそうです。メディアに関してもわれわれの幸せを願って放射能が危ないと過敏に反応する親がいると報道しているのでは無ないのだろうというふうに思ってしまいます。もし、本当に私たちの幸せを願っているのであれば、今のレベルの放射能の量であったら別に普段通りで大丈夫ですよ、普段通りみんな暮らしていますよということを報道してくれればいいのであって、それ以外というのは実はわれわれを苦しめようとしてやっているとしか思えません。

現実的に考えると、東北だけではなくて、角田よりも栃木とか群馬の方が汚れています。東京の方も地域によっては、ここよりも放射能濃度が高いです。何となく福島に近いというだけで、みなさんこう我々が汚れているような感じで見ていますけれども、どちらかというと被ばくの量はあちらのほうが高いところがたくさんあります。

●子どもの将来を現実的に考えよう
子どもを被ばくから守ろうとする過剰な態度は慎むべきでしょうという風に思います。それが子どもを幸せにすることにはつながりません。不幸せにすることには確実につながります。ですから、これ以上放射能が出てこなかったことを考えれば過敏に我々が何かするのは間違っているというのが私の考えです。

ただ、放射能は先に話したように土や葉っぱが集まった場所は、局所的に非常に高いです。そこで子どもがずっと趣味で遊ばないとも限りません。ですから、そういったところの除染活動をするというのは当たり前です。ごみが溜まるところ、落ち葉が溜まるところ、水が流れこむところに溜まります。そこの泥や葉っぱをさらってビニールなどに入れて近づかないようにすればいいです。距離の二乗に反比例します。

河原の放射能が高いのが分かっていたらちょっと離れていればいいです。要は距離をとることが一番の防護ですから、除染でも持って行き先が無ければとりあえず人が近づかないところに拡散しないようにビニールに入れて置いておけばそれで全部おしまいです。ただ、そうなった場合に無くなるのには、20年以上かかってしまうので結構大変かもしれませんがそうするべきだというふうに思います。

●結語
結論としては、今は健康被害を与えるレベルでは無いということです。それで飯を食っているメディアの方々、学者の方々には大変申し訳ないですけれども、彼らがやっている行為というのは、逆に人間を苦しめる非常に不幸にする行為であるというのが私の結論です。

ただこれは個人的な感覚ですが、今回東電に1兆円の公的資金が投入されるなんて戯けたことを政府がやっていますが、まず東電の社員たちが自分たちの全財産を吐き出して仮設住宅に入っていただいて、それでも足りなければ自分たちの持っているもの全部売り出して、当時の政府の連中は全部財産投げ出して仮設に入ってもらってそれでも足りなければ税金出してもいいですが、まずそこからやりなさいと私自身は実は思っています。

一つ言い忘れた大事な点があります。これを見てもらうともう一つ面白いことがわかるのですが、セシウムは30年で半分になります。例えばこのときの東京でこれだけあったのが30年で半分になる。実はよく見ていくと、だいたい10年で10分の1になるぐらいの勢いで減っています。これは自然の浄化力、さきほど言ったように、葉っぱとか、土についているので、大雤が降れば川に集まって海に流れていきます。海はでっかくてまだまだ、われわれ人間が犯した過ちを治めてくれるだけの力がありますから、現状で言うと海まで流れていって環境が20年、30年できれいになりました。福島の周りに百年住めませんといっている人は、過去のデータを知らない人たちです。10年で10分の1くらいの勢いで地上からどうも放射能というのは無くなっていくくらい、地球には自浄能力があります。この角田にしても特に除染活動をしなくても10年で10分の1のスピードで減っていくことはほぼ保障されていますから、まずまず10年後われわれ何を騒いでいたかねとみんなで笑える日が来るというふうに私は思っております。

ということで話を終わりたいと思います。ぜひここ聞き足りないとか聞き落とした、もしくはお前はこう言ったがおれはこう考える、こんな話がありましたら、次の質疑の中でおっしゃっていただけると幸いでございます。
ご清聴ありがとうございました。


【質疑】
Q1.薪ストーブを使っていますが今までのように普通にあたっていてもいいものでしょうか。27,300ベクレル出ました。シーベルトも測ってもらいましたがシーベルトはそんなに高く無い。

A1.申しました通り、距離の問題です。薪を抱いていれば浴びるかもしれませんが、ストーブからの距離が遠くなれば遠くなるだけ自分には放射能は来なくなることが一つ。おそらくその程度の量で普通に使ってらっしゃるのでしたらお見受けしたところ生涯の寿命に影響が出ることはありません。

Q2.先生の話を聞いていると2重丸、3重丸あるいは花丸いただいたような気がします。私は先日、市役所の方の簡易測定器を借りて測定してみました。金曜、土曜とお借りして測りました。家の前にある庭、あるいは犬小屋、隣の塀の下、それはまあまあの数字でした。ところが残念なことに、私、朝晩散歩していますが、家の中、奥座敷もそうなのですが、玄関入ったロビー、ここら辺が若干ですけど数字が出てきている。コンマ001かコンマ002、その辺の原因はそれなりに素人で判断しましたが散歩行ったときに上着に付いているほこりとか、そういうものが影響しているのか。それともワンちゃんとか散歩したりして土を運んできてそういうのが運んでくるのかと思いましたがその辺はどうでしょう。
A2.まず、外よりは家の中の方が低いです。その程度でしたら、多分どなたもお測りになると家の中でその程度は出ます。ガンマ線は外に放射能がある場合、家なんか簡単に通過しますから、庭とか外にあるものが家の中に入ってきて若干は測れるというのが実は私たちはわかっています。そうじゃないとおかしい。

その中で測れているのは宇宙からきた宇宙線も測れています。あとは、もしおうちの下が岩盤だったら、地震に強いところだったら、下に大きな岩盤地帯があったとすると他のうちよりは高くなるります。岩は放射線が高いです。ですから、そこら辺が原因だと思います。ですから、特別高いわけではないだろうと思います。

これも雑学ですけど、同じモニターを持って新幹線に乗っていただくと新幹線のトンネルの中がぶわっと高くなります。要は山の中で岩をくりぬいているので、岩から出ていたものがしっかり測れるくらい、今おっしゃったのより高く値が出るくらい出てきます。ですから多分その程度の量なのでそんなに心配する必要はありません。

Q3.先生の話を聞いて尐ない放射能については心配することは無いのだろうということで話されたのですが、除染する意味があるのでしょうか。それよりも別な下水道の復旧とかそういうのにお金をかけた方がよっぽどコスト的にプラスになるのではないかとそういう風にさえ聞こえる内容でした。実際、角田は緑いっぱいの地域ですから、うちの前とか平なところは除染できたとしても、田んぼ、山を含めて除染なんか可能でしょうか。その辺の先生の答えを聞きたいのが一つ。

後一つは、私は女房と一緒に行きますけど、女房の実家は福島県の富岡町で、今埼玉県に避難しています。警戒区域なので個人の意志に関係なく逃げざるを得ないです。先生の話を聞いていると埼玉県に逃げること自体は、さっきの話ですと、南極以外無意味のようですから家族バラバラになって職場も何も全部失って政府の命令で逃げているわけですけど、これって何なのかなというふうに手を挙げたところが降ろすところ無くなる感じで、ずっと富岡町に住んでいた方が長生きするのではないかという風に聞こえてくるような内容だったので、この逃げ惑っている家族にしてみれば、今の話を本当にどういうふうに聞いたらいいのか。実際8万人以上の人が逃げているわけです。そのことが事実あるわけですから、私らも心配になります。先生の話を聞くとあっ大丈夫だなと思いますが、実際片方では逃げている。何日か前の新聞で、4号炉で何かあれば170キロ圏まで全部強制退去になるというシミュレーションが河北新聞で発表されました。170キロというと宮城県全部入ります。それがうちの女房の実家と同じように、ここ角田も逃げさせられるのかというのが実際商業新聞に載るわけですから、先生のいうそのそれで飯を食っている人たちの意見なのかもしれませんけれども、私はそれをみるとやっぱり心配です。だから私の脳も多尐小さくなっているかもしれませんけど、それを先生にぜひ戻してもらいたいと思います。よろしくお願いいたします。

A3.まず、除染すべきかどうかということに関してはおっしゃった通り角田のレベルであれば、除染に使うお金を他に使う方が、効果が高いとは私も思います。ただし、国がこれは後のともかぶりますが、ルールを決めた。これよりも環境放射能が高いところは除染した方がいいですというルールを決めてしまった。これよりも放射能が高いところは逃げなきゃいけませんというルールを決めてしまった。そうなってくると法律を守らなくてはいけないという法治国家にいる我々に義務が生まれてきて、これは科学とは違います。科学の問題でも何でもありません。単なる法律の問題です。

実際に除染活動に関して言うと、おうちの周りだけ一応高いところ、高いところはさっき言ったようにドブと葉っぱの吹き溜まるところとあとは屋根です。ここだけちょっときれいにしてもらえれば、あとは山の中に放射能がいっぱいあっても山の中で365日暮らさなければ大丈夫です。距離をとれば放射能は怖くないです。そういう意味では自分の普段暮らすところの近くにたくさん無ければいいという感覚を持っていてもらえばいいでしょう。ただ今こう言った言葉も今までの話と矛盾しています。それは放射能があると危ないという立場に立って話をしている。何故かというとメディアが皆さんに放射能は危ないということを刷り込んでしまって、不安を刷り込んでしまっている。皆さんは不安で、不安で仕方が無いから、県も仕方なくパフォーマンスとして除染しますということをしないと不安の方が大きくなってそのリスクが膨らむ一方だというのも除染活動する理由です。
なぜ今、除染活動しているか、皆さんの不安を取り除くためです。皆さんの寿命を放射能影響によるガンから守るための影響はありません。ただ、皆さんが不安に思って高血圧になったりうつ病になったりするのを守る効果は除染活動にはあります。ですから、どちらかというとメディアによって我々が刷り込まれてしまった情報から守るために除染活動をしているという風に考えてください。

福島の、避難しなくてはいけない地域というのは法律の問題です。法律を決めた人たちは学術的な根拠があるところで話をしていません。学術的な根拠というのは一度に100ミリシーベルト浴びたらガンが0.5%増えるということだけしかない。人類の知恵はそこしか無いのでそこからみんな想像力をたくましくして、こうだら、こうだ、ああだら、こうだというのを決めて動かしています。

そういった中でも実は日本に対して、非常に厳しいレベルを国民に与えないといけないというプレッシャーをかけている国があります。これは今言った170キロという話もそこからきています。ドイツです。ドイツはそういったことを我々に対しても、国にもきましたし、日本中にプレッシャーをかけています。彼らは我々日本人のことを思って言ってくださるのかなと最初は思っていたのですが、どうもバックには放射能の測定装置のメーカーがしっかりついていることを私は知っています。不安になってみんなが測定器買えばぼろ儲けする人が実は世の中にいます。ですので、ぼくも性格がひねているのかもしれないですけど、今回の騒動で誰が得したということを考えていくと、誰がこの騒動を作ったかというのが尐し見えてきます。

一番はメディアです。メディアが騒げば騒ぐほど皆さん心配してテレビを見る、新聞を買う、週刊誌を買う。たくさん儲かります。危ないと言えば言うほど儲かります。あと、ものすごく伸びている、ぼろ儲けしている企業は実は放射能の測定器、日本よりもドイツが精密機をどんどん輸出して高いのを今日本人に買わせていますからその辺は騒動を作った主の一人だろうなとうがっています。これは科学ではないです。私のうがりです。
まやかしたようなことを言いましたが、除染活動自体は科学的根拠があると私は思っています。根拠があるとすれば、皆さんの不安を取り除いてその結果として皆さんの寿命を伸ばすという効果はあるのではないかと推測はします。

福島の避難地域ということに関しては、これは法律です。法律は科学ではありません。

Q4.今回の原発事故は、ちょっと他の話で長崎、広島の爆発とはレベルが違いますけど、それを除いて放射能のレベルで見たら、今回の原発と原子力爆弾の放射能というのはどの程度のレベルのものですか。

A4.これも実は福島原発はある地域で爆発しましたから、そこからの距離によって話が違います。角田で話しましょう。角田で言うと当時の方が高いです。昔の原子爆弾の実験をしていたときの方が角田で言うとその時の方が高いです。ただ、福島の飯館とかになってくるとやはり今の方が高いです。そういうレベルの話ではあります。間違いなくすでにこれ以上浴びた中をくぐられてきています。

Q5.先生の話を聞いていますと、放射能なんてどうってこと無いよとそんなにビクビクしなくても普通に生活して大丈夫ですというふうに聞こえまして大変ありがとうございました。

質問というより非常に幼稚なことですけど先生の話で岩盤だとか山の中だとか地球上に放射能の無いところは無い。南極以外は無い。地球自体が持っている自然の放射能でしょう。ところが、広島にしろ、福島の原発にしろ、自然というよりも人間が作為的に作ったものじゃないですか。私が聞いているものによると放射能は原子だって一応聞いている。詳しいことはわかりませんけれど。そこで、人為的に作ったものと地球自体が持っている自然のものと何か差があるのではないか。それとも全く原子は同じなのか、その辺の科学的なお話が聞けたらいいということが一点です。

A5.違いがあります。自然からくるのはガンマ線だけです。今、福島から出てきた放射能はガンマ線とベータ線を出す。ですからベータ線の分だけは人工放射能の影響があります。ベータ線は先ほど説明したようにアルミ箔一枚で止まります。それから体の外にあっても皮膚でそこから先に影響することはできません。そういう意味では総量で考えると誤差の範囲、ほぼ同じ。科学的に同じか違うかということを厳密に勘案するとベータ線の分だけ、ちょこっと違います。95%同じです。

Q6.半減期というのが1週間とか30年とかお話ありましたけど、これは先生の話聞いていると自然に消滅するという風に受け取りましたが、東北大学のようなところで半減期が30年も50年もあるものをそこらに置いとかないでもっと早く消滅できるようなことを科学者さんとして研究していただければ、我々ももっと安心できるのではないのかなと思います。

A6.我々科学者も手をこまねいているわけではありません。体の中に入った放射能をどうすれば早く出すことができるかという研究はたくさん今始まりだしています。ですから手は打っています。セシウムを放射能出なくしようということは研究できるかというとできます。ただそれをするにはもっと大量の放射能をそこに浴びせないとできません。要は原子核を作り替えるくらいの強いエネルギーを当てれば違うものになります。でもそれはもっと危険なことですから、危険が無い方法でそれをするというのは論理的にはまだ無理です。これから大天才が現れて論理的には無理だということを解いてくれれば別ですが、現状の科学では天才を持ってしてもそこにあるセシウムから放射能を無くすということは不可能です。

Q7.今回の福島の中でプルトニウムは無かったのですか。

A7.これはぼくも報道によるしか無いのですが、プルトニウムは出ていないはずがありません。なぜならメルトダウンをして水素爆発を起こしていますからプルトニウムは飛び散ったはずです。プルトニウムの計測結果というのがあまりきれいに出てないです。東北大学でも測っていますが、尐なくともこっちには飛んできてはいません。理由は重たいからです。だから相当大きな爆発、ボカンと無い限り遠くには飛ばないです。福島原発の敷地の中で出てきたという報道はありましたけど、これも原発から出たものか、50年前の実験で出たものかは区別がついてないです。ごく尐量です。だからわからないというのが答えです。普通に考えると出たはずだけども測れるだけのものが我々の身近にあるという情報は無いというのは言えます。

Q8.一つだけお聞きしたい。先ほど学生の方を対象に放射能の不安で脳が萎縮するという話がありましたが、人間はそれだけで生活しているわけじゃないから、あの結論は何人で測って、あそこの結論を導きだしたのはちょっと乱暴な結論ではないかと言うふうに思ったのですがその辺はどうですか。

A8.これは偶然震災の前に脳の計測をしていた学生たちで震災後に心理学の調査を全部行って、どれだけ不安に思っているかを全部点数化してきちっと調べて、不安に思う思い方と脳の体積の変化を調べるという科学的には間違いが無い方法で行った実験でのデータをもとにして話をしています。ですから乱暴でも何でも無いという風に私たちは思っています。これは恐ろしい科学のデータだと逆にぼくなどはそれを見て怯えたくらいです。ぼく自身も震災の後いろいろ不安に思った一人ですから、そういう意味ではぼくの脳もこうなっているかなと非常に悲しくなったデータです。ですからどちらというと柔らかく言ったつもりですけど事態は非常に深刻です。ぼくが言った以上に深刻なのを実はお見せしたという風に思っていただいた方がいいかもしれません。

Q9.お医者さんは先生のように意外と楽観的というか厳しく見ながらもどちらかというと楽観的です。物理学者というかそちらの方は大変厳しく評価されています。その辺の違いはどういう風に考えられているのでしょうか。

A9.実はこれ医者だけじゃなくて、私の研究所も私のように人間と付き合ってきた、これ臨床といいますが、臨床医と基礎研究しかしてないお医者さんがいます。基礎研究しかしてないお医者さんはヒステリックに言います。放射能が危ない、危ない、遺伝子壊すと。物理的に言うと放射能がちょっとあれば先ほど言ったように遺伝子を壊す。それは量が増えれば増えるだけ、量は確率的に増えていく。これはもうわかっています。そこを取り上げて危ないと言います。ぼくたち人間を見ている立場の人間は遺伝子が壊れてもガンにならなければいいという立場です。要は寿命が縮まるようなことが起こらなければそれはリスクでも何でも無いというふうにとらえるのが人間を見ている医者の考え方です。

一方で、体の中で何か変化が起こるのが気持ち悪いと考えるのが分子や遺伝子しか見ていない、もしくは原子核しか見てない人たちの考え方です。これは科学の両面性だと思っています。科学的に精緻な事実で言えば、遺伝子が壊れる量が増えるのでそれはそれで気持ちが悪いと言って危ないではないかという理論が成り立つ。それは正しい。ぼくたちはガンで死ぬという出口にどれだけ人がたどり着くかというデータから考えると影響が無い。これも科学的に正しいわけです。そういう意味ではそこの差だと思います。

物理屋さんたちはどちらかというと遺伝子、分子を見ている人と同じ感覚。一個ガンマ線が通れば、それが遺伝子のどこかのタンパク質に当たってはじき飛ばして、それが悪いことを起こす数が増えてきますという立場の考え方でしかありません。

ぼくたちが正しいと思っているのは、人間がガンになって死ぬ確率が増えなければ遺伝子がどこか痛んでも別にいいではないか、自分の子どもを作ったときに奇形を作らなければそれでいいのではないか、そういう感覚でしかありません。そこの温度差が多分、言葉で出てきていると感じます。
(H24.3.14)


 

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コメント
 
01. 2013年6月13日 09:09:13 : RhObaNecBo
「実は10年位前までは、脳の研究をするために放射能を扱っていました。放射能を血管から注射をして体から出てくる放射線を測定するという方法」

このデータは論文になっているのでしょうか。被験者に対して充分な情報公開がなされていたのでしょうか、疑問があります。被験者のその後の被曝追跡調査も必要です。もし、被験者が、脳に関する患者でない健常者に対してのものなら、倫理問題が絡みます。こういう実験は、自分の身体を使ってやるべきでしょうね。


02. 2013年6月13日 09:26:28 : RhObaNecBo
あまり相手にする人もいないようですが、「怪しい左翼の活動家・外国人や商業メディアのデマ」を具体的に掲げて、それに反論すべきです。

「それから、もう一つ私の立場としては、私は東京電力を守ろうなどという気持ちは一つもありません。今回の原発事故は、天災を元にした人災だというふうに考えています。要は処置を誤った。だから私自身はもう週刊誌に活字になっているので立場は明らかなのですが、ある週刊誌上で東電の幹部と当時の政府首脳は人柱として福島の原発の敷地内に埋めてしまえという発言をしています。それぐらい憎んでいます。」

というのが川島隆太教授の立場です。

川島隆太教授も、勝手に原発推進のネタに引用されては迷惑だと感じると思いますよ。原発は必要悪だという洗脳からはやく脱してほしいですね。原発で莫大な税金を着服できる電力会社は非常に問題で、補償を電気料に転化する態度は許されません。


03. 2013年6月13日 21:11:19 : GogggJbCZw
酒、タバコと放射線を同一に扱う神経が信じられない。

確かに酒の飲み過ぎで死ぬ人は居る。死ぬほど酒を浴びる人は精神が病んでると思う。
タバコの吸い過ぎで死んだ人は身の回りに居ない。


04. 2013年6月14日 00:24:57 : fwBvPSadUE
くだらん講演。

原発用語しか頭にないバカが探すのはこの程度の講演か。

2013/06/08 講演 西尾正道氏(北海道がんセンター 名誉院長)「放射線の健康障害の真実」
の方が100倍、1000倍真実を語る素晴しい内容。
  YouTubeでご覧あれ。
http://www.youtube.com/watch?v=x82gFW2ls58&feature=player_embedded

西尾さんを批判するやつは、原発の回し者と考えたら良いでしょう。



05. 2013年6月14日 00:26:23 : fwBvPSadUE
>04

原発用語→擁護のまちがい


06. 2013年6月14日 04:49:10 : o7nKybo4VQ
復興庁の幹部&安倍首相
・・・都合の悪い批判にぶつけるのは底の薄っぺらな左翼発言
親分も同じ発言しているよwww

07. 2013年6月24日 22:44:53 : CHhzswvl0A
東京電力とオウム真理教     2012-12-04

 「たかじんのそこまで言って委員会」(平成24年11月25日放送)で、元オウム真理教のスポークスマンであった上祐史浩氏が、ヒナ壇に並んだパネラーから悪口雑言を浴びせられ、袋叩きにあっていた。
 眼を三角にして怒りまくっていたパネラー達、そこまで言うのなら、何故東電に対して怒りをぶつけないのか不思議である。オウム真理教が行ったことはもちろん許されることではないが、東電はオウムとは比較にならないほどに悪辣な存在ではないか。
 オウムによる地下鉄サリン事件が、無差別殺人をひき起こしたテロとするならば、東電による福島第一原発事故も単なる事故ではなく、テロである。原発建設の当初から、極めて危険な施設であることが当事者によって認識され、かつ、シビア・アクシデントが発生した場合には、甚大な人的・物的被害が想定されていたにも拘らず、その対応策を怠り、敢えて建設し稼働させていたのであるから、未必の故意によるテロである。断じて不測の事故ではない。
 以下、オウムと東電(原発)とを対比して示すことにする。

オウムと東電(原発)


No. オウム真理教 項目 東電(原発)

1.    仏    神 国際的シンジケート、アメリカの産軍コングロマリット

2.  麻原彰晃  教祖 保守本流(東大法学部)

3.ハルマゲドンからの人類救済、ポア 教義(マインド・コントロール)安全神話にもとづく平和利用、安い電力

4.薬物とマントラ マインド・コントロールの手段 麻薬としての金と安全・平和利用・安い電力の呪文

5. オウムの幹部 テロの実行部隊 原子力ムラの面々(東大原研と東電)

6. オウム広報(上祐史浩氏)スポークスマン 読売新聞をリーダーとする全てのマスコミ

7. 毒ガス(サリン)危険物の製造 兵器(プルトニウム)、放射能

8.サティアン(農薬工場にカムフラージュした毒ガス工場)危険物の製造所 原発(発電所にカムフラージュした核兵器工場)、原発自体が時限バクダン。

9.地下鉄サリン事件 テロの実現 福島第一原発事故と使用済核燃料のタレ流し。

10. 局所的、一時的 テロの程度 広域的、半永久的(人間の生存基盤−空気、水、土、海、山−の破壊)

 上記の通り、原発の建設と稼働は、テロの実行行為であり、仮に卒原発となってすべての原発が廃炉に至ったとしても、テロ行為による成果物であるプルトニウムと使用済核燃料は半永久的に残ることになる。すでにプルトニウム(核兵器)の保有量は、アメリカ、ロシアに次いで世界第3位。自民党政権の置き土産である核兵器の保有を追認するかどうかは、全国民の判断に委ねられている。いまだテロ行為が続いている日本の国民は、まさに、燃えさかる火の中で無邪気に遊んでいる「火宅の人」(法華経、譬喩品第三)である。(「認知会計からのつぶやき−2」、「闇に挑む−原発とは何か」参照のこと)

http://ma-bank.com/item/1436


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