数年しか使うことができない『仮設タンク』の実態に目を向けさせるのがメディアの役割。　⇒【福島民友】　『地盤沈下』で接合部劣化か？　汚染水タンク、移設して再利用
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■地盤沈下で接合部劣化か　汚染水タンク、移設して再利用

　東京電力福島第１原発で高濃度汚染水が漏れた地上タンクについて、東電は２４日、このタンクを当初、別の場所に設置したが基礎部分が　『沈下した』ため解体　現在の場所に移して再利用していたことを明らかにした。
　漏えいとの因果関係は不明だが、沈下でタンクの一部がゆがんだり、接合部が劣化した可能性がある。
　東電はタンクの移設経緯を同日まで把握しておらず、管理能力が厳しく問われる状況だ。

　基礎部分の沈下で解体・移設したタンクは、漏えいの１基を含め計３基。他の２基も漏えいの恐れがあり、２５日から汚染水を別のタンクに移送する。

　東電によると、３基は２０１１（平成２３）年６月に別のエリアに設置。水張り試験の後、基礎部分が約２０センチ沈下したため解体し、同９月に現在の場所で組み立て直した。元請け施工会社が「再利用しても問題ない」と判断したという。
　しかし、３基を移設する際、当初はさらに『別のエリアに設置する予定だった』のに、現在の場所に設置されたことも判明。

　東電はこの経緯を「現時点で不明」とするなど、社内調査が進むにつれ、タンク製造や設置をメーカーや施工会社に任せきりの姿勢が明らかになってきた。

（２０１３年８月２５日　福島民友ニュース）