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欠陥指摘の炉で深まる疑惑(東京新聞:特報)
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/152.html
投稿者 みょん 日時 2013 年 2 月 05 日 08:39:23: 7lOHRJeYvJalE
 

欠陥指摘の炉で深まる疑惑
2013年2月5日 東京新聞[こちら特報部]
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013020502000114.html


「こちら特報部」で既報の通り、福島原発事故で放射性物質に汚染されたごみの量を減らそうと、環境省は焼却実証実験の準備を福島県鮫川村で進めている。現在、焼却施設を建設中だが、近隣住民に十分な説明はない。県条例などに違反して着工したことで不信を膨らませたが、また一つ疑惑が発覚した。性能が不評で、普及していない焼却炉を採用するというのだ。住民の懸念は頂点に達しつつある。(出田阿生)


◆性能不評の炉を採用 環境アセス不要の小型

茨城県との県境、鮫川村の端にある牧場跡地。ここが焼却施設の建設現場だ。近くに住む福島県塙町の農業男性(67)は「近所に建設されるのに、自治体が違うと私らには何の説明もない。さらに妙な焼却炉を使うという話も聞いたし…」と、不信感をあらわにした。

放射性廃棄物の扱いは従来、原子力施設に限られていた。鮫川村での実験計画に反対する元東電社員の吉川彰浩さん(32)は「環境省は農家の野焼きと同じレベルで、放射能汚染物を処理しようとしている」と話す。

これまで放射性廃棄物は原子力基本法など放射能三法で、一般ごみとは全く別ルートで厳重に管理、処理されてきた。

原発内の焼却炉には、排気筒に放射性物質の濃度を測る常時監視装置がつけられ、負圧(内部圧力を低くし、損傷しても外に放射性物質が漏れ出さないようにする)を保ち、炉は建屋内に設置する─といった具合だ。

ところが、福島原発事故により、放射性廃棄物が各地で発生。環境省は昨年1月、対策のために急ぎ放射性物質汚染対処特措法を施行した。

同法によると、1キログラム当たり8,000ベクレル超の高濃度汚染ごみは「国が責任を持って処理」しなくてはならない。だが、処分場を確保できず、作業ははかどらない。除染により、高濃度に汚染された落ち葉や木の枝などの量はかさむばかりだ。

鮫川村での焼却実験の狙いについて、環境省は「8,000ベクレル超の落ち葉や堆肥を低汚染の牧草や稲わらと混ぜて焼却し、焼却灰を基準値以下に抑える」と説明する。

しかし、放射性物質の処理は凝縮が基本。薄めて、拡散することはご法度ではなかったのか。住民からも「国は低汚染のごみで薄め、高濃度汚染物の処理責任から逃れようとしている」という批判が上がっている。

環境省は昨春、村にこの計画を持ちかけ、村議会も了承。ところが村民には、昨年10月発行の広報誌上のお知らせ欄に簡単に書かれていただけだった。建設予定地の住所も「非公表」とした。

建設の同意を取ったのは、周辺1キロの村民計30世帯のみ。建設予定地から半径1〜2キロの範囲には、茨城県北茨城市や福島県塙町も入るが、住民説明はなかった。福島県条例などに定められた審査が完了する前に着工し、その慌てぶりが住民の不信をより高めた。

そして、ここに来て、もうひとつの疑惑が見つかった。近隣住民が県に情報公開請求した環境省の届け出書から、採用される焼却炉が「傾斜回転床炉」だと判明した。

◆国内では普及せず

傾斜回転床炉とは、どんな焼却炉なのか。

設計図などによると、おわん形の炉が回転し、ごみをかき混ぜながら燃やす仕組み。しかし、中部地方のある産廃業者は「国内では普及しておらず、民間でも使われているのは全国で数カ所程度のはず。理由は構造的な問題があるからだといわれている」と語る。

「うまく燃やすための調節作業が難しい。ごみがうまく混ざらないと、炉の底にたまったごみが、上部にかぶさったごみにふたをされる形になり不完全燃焼しやすい」

焼却施設でしばしば問題となるダイオキシンの生成を抑えるには「800度の高温で2秒以上の焼却」が必要とされているが、不完全燃焼だと発生の危険性が高まる。

さらに別の業者も「重油を焼却する炉として使う例は知っているが、落ち葉や稲わらを焼くなんて初耳だ」と言う。

環境省は「(焼却施設建設工事を受注した)日立造船が選んだ炉で安全だと聞いている」とし、独自に安全性を確認したわけではないと説明。

その日立造船は取材に対し、「撹拌により燃焼が促進される」 「回転数によりごみと空気との接触を制御することで燃焼の制御が可能」 などの特徴を挙げ、「さまざまな被焼却物を十分燃焼させやすい」と説明する。

しかし、環境省が県に提出した届け出書では稲わらや牧草などに必ず含まれている塩分を「ゼロ」と表記した資料を添付するなど、そのずさんさは際立っている。

建設予定地から1.5キロの福島県塙町に住む北村孝至さん(56)は「こんないいかげんな書類を出すようでは、国を信用できない」と憤る。環境省がようやく鮫川村で説明会を開いたのは、着工後の昨年末。「その場でも、炉の型については全く説明がなかった。『フィルターにより、99%以上の放射性物質は除去できる』と繰り返すだけだった」(北村さん)

さらにこの焼却炉は1時間当たりの焼却能力が「199キロ」。環境省が公募した際に、処理能力を「200キロ未満」と指定したためだが、これは何を意味するのか。

実は焼却能力が200キロ未満だと、「産業廃棄物処理法」と「大気汚染防止法」の規制がかからなくなる。その結果、事前に大気や土壌、地下水などへの影響を調べる環境評価(アセスメント)を実施しなくても建設できるのだ。ある産廃業者は「まるきり規制逃れとしか思えない」と話す。

加えて、炉には放射性物質監視装置は設置されず、建屋もない。放射性物質の測定は、公道からの出入り口にモニタリングポストがあるだけ。万が一、施設で事故が発生しても緊急に対応できるとは思えない構造だ。

焼却灰について、環境省は焼却施設付近に一時保管するという。予定地から1キロの北茨城市の牧場で約1,000頭の肉牛を飼育する山氏徹さん(63)は「実際は最終処分場にするつもりではないか。鮫川村を先例に、環境アセスがいらない小型炉を各地につくり、市町村に処理させる気ではないか」とその真意をいぶかる。

廃棄物問題が専門の環境運動家関口鉄夫さんは「放射性廃棄物を焼却すれば、大気中に拡散して環境汚染のリスクが高まる。他のごみと混ぜて焼却して放射性物質の濃度を薄める─という発想自体に現実性が欠けている」と指摘している。


[高濃度放射能汚染ごみの処理]
国は1キロ当たり8,000ベクレルを超える汚染ごみの最終処分場を各自治体につくる方針だが、具体名が挙がった茨城県高萩市や栃木県矢板市はこの計画に猛反発。同10万ベクレル以上の汚染物については福島県内に中間貯蔵場を設けるとしているが、設置場所のメドは立っていない。


[デスクメモ]
環境相の石原伸晃氏は自民党幹事長時代に福島第一原発を「第一サティアン」と失言した。サティアンとはあのオウム真理教の教団施設である。自動小銃やサリンを密造していたが、強制捜査まで実態は謎だった。謎多い点ではこの焼却施設も同じだ。「環境省のサティアン」ではしゃれにならない。(牧)
 

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コメント
 
01. 2013年2月05日 18:10:57 : aeinJkw312
日立造船は過去にも確か、新聞に大きく取り上げられた反社会的前科があったな〜。

02. 2013年2月06日 08:04:15 : jB2C6sHBmE
旧ソ連「山火事は絶対におこすな」(放射能をとばすな)

日本「混ぜて薄めて燃やそう」


03. 恵也 2013年2月06日 09:57:49 : cdRlA.6W79UEw : PeDvMFpsaM
>> 性能が不評で、普及していない焼却炉を採用するというのだ。

セシウムなど放射性物質の除去なんて、今までの焼却炉の目的じゃなく
まったく新分野の性能を追求しないといけない。
時間がまったく足らないよ!


04. 2013年2月06日 11:18:04 : 7mwn86o4bo
それでも、鮫川村村長 大楽勝弘死は国を信じるw
信じるしかない!東電からの牧草等の賠償金を受け、
自社を通して牧草等を仕入れているから・・・
利益供与?????

05. 2013年2月06日 23:18:20 : E55ZeyXtp2
鮫川村は原子力村の毒まんじゅうを食らったのか?

福島県が8000Bq/kg以下の廃棄物を農産物の肥料として使い、農産物を販売する (まっちゃんのブログ) 
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/157.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 2 月 05 日 16:07:00: igsppGRN/E9PQ

http://ameblo.jp/misininiminisi/entry-11463858060.html
2013-02-04 22:53:36 まっちゃんのブログ


06. 2013年2月07日 12:39:23 : yQAsopSZjw
2さん ソ連は山火事で放射能に汚染された灰が撒き散らされないように指示してたのでしょうか、それにしても日本という国は...

07. 2013年2月07日 22:46:37 : mHucQNhfvE
焼却炉や焼却施設という名称では 住民反対で稼働が難しいと考えてか 
国は名称や機能を変えて 推し進めようとしている

広野町・富岡町の瓦礫処理施設も焼却過程が組み込まれているし
 
そして鮫河村のすぐ近く 茨城県との県境 塙町には
木質バイオマス発電施設を作るというが 
伐採木を燃やすわけで燃焼施設と変わらない

あらゆる手を使って放射性物質がついた樹木や瓦礫を 
燃やしてい行くつもりだが 
除去計画も技術も半端な中で稼働するつもりだ

これを許しては 本当に 放射性廃棄物が原発からだけでなく
立地地域1か所でなく この各地の施設から放出されます

全国の皆さん! 止めてください!

2/14 (木) いわき市 田人支所内 田人ふれあい館於
18:00開会       環境省の説明会がありますが

環境省は30万都市のいわき市への説明会を
わざわざ 市の最西端 (鮫川村に近いという理由だけで)
山間部の田人で 一般人が行きにくい18:00に
開催するという 非常識極まりない態度で
説明会を開催します

石原伸晃氏が中国のPM2.5が日本に及ぼす影響は 全国に広がると
今日テレビで発言し 
マスコミも2週間ほど前から ずっといい続けていますが 

福島県各地で燃やされ、濃縮される放射性物質の
大気への放出を 隠すためと思われます

石原良純も一緒になって 空気の悪さを強調していましたが
中国じゃなくて日本の 原発処理のまずさが 
環境省の方針が
日本の空を汚す

「東京には空がない」
ではなく
「日本には空がなくなる」?

児玉竜彦先生 これでいいんでしょうか?
先生の講演会に行ったとき
廃棄物処理場にはきちんとした放射性物質の除去装置を付けてから
と言っていましたよね

瓦礫にしたって この浜通りの町では 
一般の処理場にフィルターつけただけの物で
全国が嫌がる瓦礫を 去年の秋から 何%かずつ燃しています
だからこの冬は 去年よりも空気も悪いし 線量も上がっているのに
発表では下がったままの線量です

私たちは もう 原発の第2次被曝をさせられています
それは野田政権であろうが 安倍政権であろうが同じことでした

酷い話です  まったく酷い話です

全国の皆さん! 中国のPM2・5どころか
原発被害は全国に波及します

茨城県と東京北部 栃木県 宮城県も 好むと好まざるとにかかわらず
もう近県も 事故直後からこれからも
そうした被害に福島同様 付き合わされるのですから団結して
環境省の 放射性物質拡散の方針を 変えさせましょう
処理は 第一原発で拡散しないことです

 


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