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週のはじめに考える 科学者よ、屈するな 東京新聞社説 
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/423.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 2 月 24 日 10:05:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013022402000118.html
2013年2月24日 東京新聞社説


 科学は進歩をもたらすが、時に害悪ももたらします。公害や原発事故などです。それらを避けるには、科学者たちの屈しない姿勢がまず欠かせません。

 原発については目下、活断層の評価などで、原子力規制委員会と電力会社との間で意見が分かれたりしています。日本は地震国なのだから、国民の納得のゆく結論がぜひほしいところです。

 国策でもあった原子力をめぐっては、当初から学者たちの激しい議論が起きていました。

◆湯川、坂田の委員辞任

 日本初のノーベル賞受賞者湯川秀樹は、請われて就任した原子力委員会の委員(非常勤)を短期で辞任し、やはり物理学者の坂田昌一が原子力委員会の専門部会委員を中途で辞めています。

 湯川の場合、病気静養を理由とし、また引き受けても一年程度という約束もしていたのですが、早期の原子炉導入にはもともと慎重な立場でした。

 坂田の場合、辞任の理由は明白でした。

 自ら委員を務める、原子炉導入を審議する委員会にあてて手紙を出していた。英国コールダーホール型原子炉の東海村導入をめぐり近隣住民の退避を決める際の放射線量の明示と、それをどういうふうに決めたかの審議の内容が公開されないままでは国民に責任がもてない、という内容でした。

 学者として、安全を保証できない、というのです。

 当時科学者らに原子力発電への反対は見られなかったのですが、世界に遅れまいとする積極派と、それよりも安全を重視する慎重派とがありました。積極派は原発推進の政治に同調的でした。

 慎重派は坂田らに代表される動きですが、原子炉ならその設計から材料、万一の放射能漏れへの対処まで自分たちでしっかりとつくるべきだという立場です。

◆政治に負かされたよう

 しかし残念ながら、湯川も坂田も辞めるという行動でしか抗議の意思を表明できなかった。その後を見れば、まるで政治に打ち負かされたようにも思われます。

 いくつもの公害の中でも熊本・水俣病はひどいものでした。

 住民に、メチル水銀の被害が現れ、一九五六年に熊本大医学部は原因としてチッソの工場排水に着目した。その三年後、厚生省(当時)の部会が原因は有機水銀化合物との答申を出す。ところが毒の廃水は海に流され続け、政府の公害認定はさらに九年後でした。

 一体、医師は、科学者は何をしていたのか。科学は人の苦しむのを見て見ぬふりをしていたのか。

 一体、政治、行政、またメディアは何をしていたのか。科学者の責任だけにしておいたのか。

 化学肥料を量産するチッソ水俣工場とは、食料増産を支える国策に違いなかった。しかし、それは苦しむ人々を放置したことにおいて、技術の進歩でも国家の発展でもなかったといえるでしょう。

 原子力は、より大きな国家的目的を与えられてきました。草創期は被爆国ゆえの核の平和利用、オイルショック後には石油の代替、最近の温暖化対策ではクリーンエネルギーであるというように。

 夢のような言葉によって危険は覆い隠されてきたのです。

 原子力規制委は、原発の新基準をつくりつつあります。

 冷ややかに見るのなら、欧州などの国際基準並みにするということなのですが、基準が厳しいほどその達成には当然ながら多額の費用と時間を要します。過去の“欠陥”を直さねばならないのです。

 田中俊一委員長は、「コストがいくらかかるかについて私は全く頭にない」と会見で言い切った。脳裏には科学者の責任があるでしょう。

 思い出されるのは、昨年の米国原子力規制委、ヤツコ委員長の辞任です。福島の事故の後、原発の電源喪失対策を厳しく求め、米国の原子力業界と対立していました。規制委の中で孤立していたともいわれます。

 彼自身に業界や政治を説き伏せるだけの力量がなかったのかもしれません。それは、あまりにも巨大な敵でもありました。

◆科学技術は人のため

 しかし、どうでしょう。

 もし、科学者が日和見になったり、骨抜きにされたら、科学は害悪をもたらすのではないか。

 それこそが公害の歴史でした。見るべきものを見逃し、唱えるべきことに沈黙してきたのです。

 現代科学の巨大化複雑化は、もはや科学自身が解決できないことすら生んでいるのではないか。そんな議論も聞きます。中でも核エネルギーとは恐るべき破壊力と消えない毒性をもたらすのです。

 科学技術とは、人のためにあるべきものです。だから今度こそ科学者が屈することなどあってはならないと強く思うのです。


 

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コメント
 
01. 2013年2月24日 10:45:01 : yWJRFD9wyQ
正論だと思います。
ただ現在の大学にいる人たちはまったく別の方向を向いています。
「自分がどんな研究をしたいか」ではなく「どうやったらインパクトボイントの高い論文が書けるか」です。
もちろん大学内の「倫理委員会」などで問題にならないようには考えますが、これは良心とは本質的に無関係です。(犯罪にならなければそれでいいという発想)


02. 2013年2月24日 12:45:30 : 5JYTFPsPzU
 記事本文・コメントともに賛同します。

 


03. 2013年2月24日 15:14:58 : bxNBtJUgJ6
独立行法人の研究所(旧国立研究所)の研究員です。記事に賛同します。
私は決して屈したくありませんが、屈することを強いられている現実もあります。そのことを書いてみました。

この10数年ほどの間に、研究所の予算のうち黙っていてももらえる予算(経常予算=自由に研究に使える)は極端に減らされてきました。ところが、日本の科学・技術予算の総額はあまり減っていません。なぜなら、使い道を限定した「ひも付き」予算が大幅に増えたからです。それを獲得しないと、大学も研究所も研究活動ができないように仕組まれています。

私の分野で具体的に言えば、地球温暖化をテーマにして「将来こんな恐ろしいことが起きる」と宣伝することを成果として出す研究をやらないと予算がもらえないようになっています。申請すれば予算がもらえるのではなく、申請書類に具体的にどのような方法でどんなメンバーが何をして、どんな成果を出すか書かないといけません。その競争倍率は高いものでは数倍になり、ずっと獲得できないとほとんど研究ができません。すると、「お前の研究所(大学)は成果(論文)が出ない」とお上から言われて、人員や予算をさらに削られます。

元来、大学も研究所もその多くは国が管理して税金で養ってもらっているとはいえ、政府が意図的に学問の自由・良心の自由をわい曲しているのです。このような予算による管理体勢から抜け出すのは容易なことではありません。結果的に多くの研究者が政府の犬になり下がっていく現実を、私は目の当たりにしています。
すべての資金がひも付きではありません。「ひも無し」予算を獲得して、屈することなく科学的・社会的な真理を追究することこそ、今の研究者にできる唯一の道ではないか、と思います。


04. 2013年2月24日 16:37:24 : 8tFWC3ExoM
>03

なるほど、温暖化論の正否などには目をつむり、とにかく「怖いことになるぞ」という研究結果を政治的に出すわけですな。
ま、研究員の方に改めて言われなくても、とっくに見抜かれている話ですけどね。

このようなデタラメは、研究分野ばかりではなく環境調査などコンサルもすべてそうです。国や行政が絡む研究や調査が公正・客観的なものだなどと思っているのは、何も知らない者だけです。

研究や調査の信頼度を測る物差しは、肩書や実績など関係なく資金がどこから出てるかという一点だけです。


05. 2013年2月24日 17:31:17 : OTOSIyOeKE
 日本学術会議が、腐りきっているということですか?

日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信の下、行政、産業及び国民生活に科学を反映、浸透させることを目的として、昭和24年(1949年)1月、内閣総理大臣の所轄の下、政府から独立して職務を行う「特別の機関」として設立されました。職務は、以下の2つです。


06. 恵也 2013年2月24日 18:33:40 : cdRlA.6W79UEw : 1pMOA5uQTF
>>03 科学的・社会的な真理を追究することこそ、今の研究者にできる
>>  唯一の道ではないか

お金がなくても研究できることを選んで、なんとか本物の科学者になってください。
御用学者にだけは遠慮してください。


07. 2013年2月24日 19:32:36 : yWJRFD9wyQ
03さん
私もそれが実態だと思います。
しかし世の中の風潮として「科学者は純粋な気持ちで研究している。だから学術的な裏付けがある科学者の発言は正しい」というものがあり、とくに権威のある大学や研究所や権威ある学術雑誌の報告を鵜呑みにしがちです。
その研究者がどんな意図で、発表したかについてはとかく無視されます。
けっきく研究といっても,会社(政府)が販売しようとしている商品(思想)がいかによいかの宣伝のためにある。そして研究者は、販売促進のための戦略スタッフのような立場としてある。
という面があることももっとみんなが理解しないととんでもないことになりそうですね。

08. 2013年2月24日 21:11:15 : YLyiAEW7Bs
独法の研究所に勤める研究員です。
独法を取り巻く状況は日に日に悪くなっていってます。
T大の御用教授だった理事長の思いつきで無責任な専横ぶり。理事長や監督官庁の顔色しか見ていない幹部。
科学的思考などどこに行ったのかと思えることばかりの無能ぶりです。
この国全体の劣化が如実に現れています。この国には先がないようにつくずく思います。

09. 2013年2月24日 23:46:40 : FfzzRIbxkp
03さんのような研究員を応援します。
どうしたらいいのかな。 どうしたらいいのかな。


10. 2013年2月25日 02:14:57 : oK1xnW0icU
>科学は進歩をもたらすが、時に害悪ももたらします。

それは「科学」ではなく、技術、というか、道具や手法の事でしょ。
言いたいことはわかるけど。 1qmOy4Hy0U


11. 不乱坊 2013年2月25日 05:34:03 : kbTBOGSw0930o : DYWY0uYClo
>10 それは「科学」ではなく、技術、というか、道具や手法の事でしょ。
この前、科学と技術は別で、技術つまり工学なんかは、大学ではむしろ経済学部なんかと一緒にするべきだ、
という大学教授の意見を読みました。
科学はどちらかと言えば、価値中立的、技術はむしろ金儲けという価値に傾くから、という理由だったと
思います。

以前もちょっと書いたけど、日本の体制は、基本的に大久保利通の作ったものが続いている、という人が
いて、そういう目でみれば、日本の大学なんか、個人の人格を育成するというより、
「富国強兵・殖産興業」のため、国家や経済社会に貢献する「人材」を促成栽培するのが目的で、
文学や哲学を学ぶことなく、技術だけを身につける、ということが起きる。
高度成長時代ならあまり気にならなかったが、これからはそうはいかないのではないかな。
原子力もそうだけど、遺伝子工学など、もしそれをやるなら、哲学とか倫理学を学ぶべきではないか、
という分野が、これから先も増えるでしょう。
好例はレイチェル=カーソン。専攻は生物だが、副専攻は哲学だったそうです。大学に入ったのも文学を
志向してのことだったらしいしね。
技術の向上だけをめざすのではなく、それが人類にとってどうなのかということを、立ち止まって
考えることが大事だと思います。

>03 すると、「お前の研究所(大学)は成果(論文)が出ない」とお上から言われて、
日高敏高先生は、若い頃、東京で助教授時代に講演をしたら、質疑の時間に、客席から一人の
おっちゃんが立ち上がって、
「あんた国立大の先生だというのに、蝶の飛び方なんて役に立たんものの研究なんかしてどうするんだ」
と叱責された、というエピソードがあるそうです。
それから、深海魚の研究者が書いてたけど、日本の魚類の研究は、ずっと食える魚にしかお金が
出なかった、のだそうです。

ホント、ゼニもうけ。基礎科学より技術偏重。
だいたい原発にしたって、現実に起きている地震の強度は、阪神が1000ガル弱、東日本は3000弱
くらいでしたっけ。
ところが原発は450とか600とかいう数字が耐震強度だそうな。
そんなんで、事故が起きたとき「想定外」なんて言い訳が通じますか。
そんなことを言う連中が科学などとほざくのは許せない。
「科学的」と言いたがる奴は、専門外の人間からの批判を封じ込めるのが目的です。
何か言われたら「それは科学的ではない」。それが殺し文句だった時代が続いた。
もうそれは通用しないのだ、とわからせてやらなければ。


12. 2013年2月25日 10:40:55 : yojz36vA3I
一般の人は科学者を美化しやすい。「寝食をわすれ、自身の利益をかえりみず研究に打ち込む」
というイメージだ。この記事もそういう科学者であってほしいという願望が見える。

>>03,>>08の実際の研究者なら、そんなイメージとは違う本当の科学者の、愚鈍さや悪辣さを
たっぷりみているだろう。科学者の世界も世間となんら変らないものであるからだ。

だとしたらわれわれ一般国民はどうすべきか。科学者によらず自分たちで選択をすべきだろう。
記事では、「 科学技術とは、人のためにあるべきものです。だから今度こそ科学者が屈するこ
となどあってはならないと強く思うのです。」とあるが、科学者に期待してもよい人はほんのわ
ずかしかいないという現実は変らないとおもう。

脱原発を決めた国は、科学者もさることながら、他の方面の専門家も一般国民も自力で判断を
したのだろう。御用学者を見抜くことだ。そしてそれがわかったら2度とその人間を相手にし
ないことだ。


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