16. 2013年4月11日 15:10:19
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早野論文。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjab/89/4/89_PJA8904B-01/_pdf論文にある、平田中央病院は、医療法人誠励会が経営する病院。 医療法人誠励会は、公益財団法人震災復興支援放射能対策研究所を設立。 >当公益財団のホールボディカウンタ キャンベラ社製(アメリカ) FASTSCAN 2251型 立位で2分間測定 検出限界はセシウム134、137共に300Bq/bod http://www.fukkousien-zaidan.net/body/index.html ところが、キャンベラ社のホームページにはFastscan 2251なるWBCは、示されていない。 http://www.canberra.com/products/hp_radioprotection/fastscan.asp 公益財団法人震災復興支援放射能対策研究所のホームページにあるWBCの写真を見ると、キャンベラ社の2250に相当するものであることが分かる。 キャンベラ社は、2250の検出限界値について、Cs−137、Co−60の典型的な検出下限値は、1分の計測で180ベクレル以下であると説明している。 http://www.canberra.com/literature/invivo_counting/tech_papers/fastscan.pdf http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/540.html#c10 キャンベラ社が公表している1分計測180ベクレルが達成できずに、2分計測300ベクレルしか出ないのであれば(他に南相馬市立総合病院、日本原子力研究開発機構にある2250も同じ検出限界値)、何故、そのような事態が生じるのか、最初に説明されなければならない。 南相馬市立総合病院のWBC検査でもそうだったが、バックグランドの線量が高い場所で行うWBCは、バックグランドの線量を器機が拾ってしまい、正確に測定できない可能性が高い。だから、2分計測300ベクレルなのだ。 論文の図4(The ratio of 134Cs to 137Cs body concentrations・・・)が、それを示唆している。 体内では、Cs−134もCs−137も生物的半減期に従うべきなのに、何故か物理的半減期に従って減って行く傾向が見られる。 これは、バックグランドのCs−134の寄与分が減ったために起きたことではないだろうか? すなわち、WBCがバックグランドの線量を拾っていた証拠ではないだろうか? 6歳(21.4kg)と15歳(54.2kg)の男子の平均体重を考えると、6歳児は15歳児の2.53倍の内部被曝をしていないと、平田中央病院のWBC検査では、不検出になる可能性が高くなる。 次の問題は、公益財団法人震災復興支援放射能対策研究所のホームページでは、以下のように説明されている事柄だ。
>ひらた中央病院では、2012年2月29日まで基本的に更衣なしでWBC検査を行っていましたが、3月1日より更衣を徹底した結果、有意検出者の数が劇的に減じました。つまり、前回公表分の有意検出者のうち、多くの方は衣服に微量に付着した放射性セシウムを検出していた可能性があります。前回の結果に多く含まれていた「更衣なし」の方の結果と、今回のようにすべて「更衣あり」の方の結果を単純に比較するのは難しく、この結果から、@今年度に入ってからの放射性セシウムの摂取が減少した、もしくはA体内からの排泄が進んだ、等を、残念ながら積極的にいうことできません。 http://www.fukkousien-zaidan.net/research/index.html 論文では表2(Results of WBC・・・)で2012年2月と3月の検出者数を比べてみると113人から9人へ急減しているのが分かる。 WBC検査の前に、サーベイメーターで衣服が汚染されていないことを確認しておきながら、実は衣服が汚染されていたことになる。 これについての見解が、早野論文にはない。 2012年3月以降のデータを都合よく利用して、内部被曝は少なかったとの結論を出しているだけだ。 非常に遺憾なことは、早野論文も公益財団法人震災復興支援放射能対策研究所も衣服が、どの位の濃度で汚染されていたのか調査していないことである。 最後に論文は、WBC検査に応じた子どもたちの家庭は、放射線防護に関心があったために、検査結果が不検出になると言うバイアスがない例として三春町を挙げるが、バイアスフリーと言うためには、面接による聞き取り調査が必要だが、それは行われてはいない。 |