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早野教授が故意に見逃している重要な点が二つある
http://www.asyura2.com/13/genpatu31/msg/274.html
投稿者 taked4700 日時 2013 年 4 月 13 日 20:43:58: 9XFNe/BiX575U
 

(回答先: 福島県内の子どもの内部被ばく検出人数はゼロ 国内から初、食事による内部被ばく影響論文 (週刊ダイヤモンド)  投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 4 月 13 日 13:50:00)

実際の論文を読んでいないので、本当は二つどころかもっと多数あると思うのですが、今気が付いた点を二つ挙げます。

1.ホールボディカウンタ(WBC)ではガンマ線しか測れない。つまり、アルファ線核種やベータ線核種による内部被ばくは測れていない。そして、このことに関連し、食品の検査そのものがガンマ線についてしかされていない。つまり、セシウムに関連してしか調査がされていないのだ。しかし、例えばストロンチウム90などがかなり放出されたのではないかと言う。そして、ストロンチウム90は基本的にベータ線しか出さない。だから、ストロンチウムのような食品中のベータ線核種については食品検査自体が行われていず、WBCでの検査もできない。WBCではガンマ線しか計測できないのでアルファ線もベータ線もどのぐらいの線量があるのか分からない。

2.原発事故当初の例えばヨウ素やキセノンなど半減期の短いものによる被曝、当然ガンマ線もベータ線もアルファ線による被曝もあったはずだが、ともかく半減期が1週間とか10日程度のものに付いての影響が一切考慮されていない。つまり、半減期が10日であれば10日で半分、20日で4分の1、30日で8分の1、40日で16分の1、50日で32分の1となって減少していく。早野論文で使っているデータは「2011年10月17日から12年11月30日の間」ということなので、7か月後、つまり、最低限210日程度は経過したものであり、60日で64分の1、70日で128分の1、80日で256分の1、90日で512分の1、100日で1024分の1、110日で2048分の1、120日で4096分の1、130日で8192分の1、140日で1万6千、、分の1ということで、210日以上経過しているので半減期の短い核種の影響は無視されている。しかるに、福島原発は4基分の原子炉及び使用済み核燃料がおかしくなり、そこから放射性物質が漏れ出している。つまり、チェルノブイリ事故の大まかに見ても8倍以上の半減期の短い核種が出ているわけで、これらの影響はかなりあるはず。

以上、2点あげましたが、早野教授はこういった点については故意に無視をしているはずです。まあ、食品からのガンマ線被ばくは食品検査をした結果、かなり抑えらえれているということでしょうね。

 

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コメント
 
01. 2013年4月13日 21:10:43 : 42nGc6judU
>WBCではガンマ線しか計測できないのでアルファ線もベータ線もどのぐらいの線量があるのか分からない。
 大げさだが質量分析計でも使って元素の分析をするのがよい。

>原発事故当初の例えばヨウ素やキセノンなど半減期の短いものによる被曝、当然ガンマ線もベータ線もアルファ線による被曝もあったはずだが、
 細胞の染色体を調べるしかない?

 それよりもゼオライトとか使って除染はできない?


02. 2013年4月13日 22:07:45 : 0NVoEL5OjY
おまえが見誤っている点が2つあるのはわかった

03. taked4700 2013年4月13日 22:11:52 : 9XFNe/BiX575U : wzR93AwKBc
>>01

>それよりもゼオライトとか使って除染はできない?

ゼオライトはセシウムの除染には役立つ様子です。農地にまいたり、汚染水をゼオライトの層に通したりしてそれなりに除染はできるようです。

結局、水(河川、海、農業用水)の除染と、大地(農地などの地中、道路や公園・グラウンドなどの地表面)の除染、大気の除染といろいろやるべきものがあり、実質的にまだ原発事故の収束、つまり、放射性物質の漏れ出しが止まっていない状況では除染と言っても限定的なもの、つまり、地表面や建物表面の除染しかできないようです。森の除染はほとんど気休め程度であり、実質的な意味はなさそうです。

仮に食べ物からの被曝が限定的であっても、アルファ線核種などがかなり細かいちりとなって拡散したはずで、それを吸い込んで肺をやられている例がかなりあるはずだと思います。これは肺がんとして症状が現れるのに5年やそこらは簡単にかかるので、これからが大変です。ここ数年は、がんとしての症状が出るのはあまりないはずです。それ以外の原爆ブラブラ病のようなものはかなり出るでしょうが。


04. 2013年4月13日 22:55:29 : waJRD18Tup
早野論文には以下のような記述があります。

WBC検査の前に、日立アロカのサーベイメータTGS−146Bを使って表面の汚染をチェックした。汚染が見つかった場合は、病院のガウンに変えてもらった。
>The subjects were screened for surface contamination using a hand-held survey meter (model TGS-146B, Hitachi Aloka Medical, Ltd.) before whole-body counting, and initially were required to change into a hospital gown only if such contamination was detected.

2012年3月1日からは、サーベイメータの結果に関わらず、全員、病院のガウンに着替えてもらった。
>After March 1, 2012, all subjects changed into a hospital gown regardless of their surface screening results.

2012年3月以降、全員、病院のガウンに着替えてもらって以降、Cs−137の検出が急減した。特に子どもで顕著だった。
>there is a sharp decrease in the 137Cs detection percentages after March 2012, in particular among
children, when the policy of having every subject change into a hospital gown was instituted.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjab/89/4/89_PJA8904B-01/_pdf

日立アロカのサーベイメータTGS−146Bは、表面汚染があったにも関わらず、それを検出できない欠陥製品なのかと言うと、全くそれはあり得ないことです。

日立アロカのサーベイメータTGS−146Bは、cpm表示でβ線とγ線の両方計測します。
http://www.hitachi-aloka.co.jp/products/data/radiation-002-TGS-146

身体表面汚染の測定法では、先ずバックグラウンドを測定し、○○cpmと表示されます。

それから「表面より約1cm 離し、身体表面の各測定部位内をゆっくりとした速さ(3〜6cm/s)で移動させて、計数率が最大となる場所を探す。最大値が得られた場合、その場所に・・・約30 秒保持してから」○○cpmと読み取ることになります。
http://www.jcprg.org/nrdfa/houshasen/siryou/H21kisoII03_02.pdf

ひらた中央病院が、2012年2月29日まで、病院のガウンに着替えさせていた基準cpmは分かりません。

しかし、日立アロカのサーベイメータTGS−146Bが汚染を見逃していたとは、到底考えられません。

全員、病院のガウンに着替えてもらってから、Cs−137の検出が急減した理由は、日立アロカのサーベイメータTGS−146Bではなく、病院のガウンにあるのではないだろうか?

使い捨ての医療用ガウンは、ポリプロピレンの不繊布から出来ている。

ところで、Graded-Z shieldingとは、5〜6種類の材料を貼り合せることによって、放射線防御用に設計された素材である。

その材料の一つとして、スズ、鉄、銅と並んで、ポリプロピレン、炭化ホウ素(ホウ酸は核分裂抑止剤として用いられている)がウィキの英語版に挙げられている。
http://en.wikipedia.org/wiki/Radiation_protection#Graded-Z_shielding


05. 2013年4月14日 08:51:22 : 3jkzrFNaJE
原発作業員として、福島第一原発で働いた、ジャーナリストの鈴木智彦氏も、放射線医学総合研究所関係者から、日立アロカのサーベイメータTGS−146Bが一番良いと言う話を聞いたと書いています。

>放射能測定器 現場では10万円以下の外国製はおもちゃ扱い

緊迫した作業が続いている福島第一原発。フリーライターの鈴木智彦氏が、福島第一原発で実際に作業員として働きながら、現場の放射能汚染対策についてリポートする。

4月頃は、放射能を測定するサーベイメーターの不足が深刻だった。放射能パニックによって多くの一般人が購入したため在庫が一掃され、本当に機器が必要な業者まで回らなかったのだ。サーベイメーターとは放射線測定装置の総称で、テレビニュースでよく観た映像――完全防護服を着込んだ係員が、コードで繋がれた筒状の機器を持ち、フルノーマル(業者はマスクなしの私服をこう呼ぶ)姿の住民の体に当て、被曝線量を測る機械がそうである。なにを計測しているかといえば、1分当たりのカウンター数で、単位はcpmが使われる。

今回の原発事故で広くその名が知れ渡ったガイガーカウンターもこの一種で、ガイガー=ミュラー計測管(GM管)を使っているためそう呼ばれる。ガイガーカウンターは性能も値段もピンキリで、4万円から10万円程度の外国製は、気休め程度の性能と割り切ったほうがいい。私が買った6万円の中国製は1Fの正門前で針が振り切れた。

「そんなおもちゃ捨てちまえよ」

業者に笑われゴミ箱に捨てたが、彼曰く、「正確な測定のためには、測定器を定期的に測定して補正せねばならず、まともなGMサーベイメーターなら最低、30万円はする」らしい。

後日、私が購入したのは日立アロカメディカル社(以下アロカ社)製のTGS-146Bという機種で、36万円だった。私が就職した企業が所有している機器もアロカ社製だし、4月21日、最初に1F正門前に出向いた後、サーベイを受けに出かけた放射線医学総合研究所でも、「コストを考えないならアロカが一番のオススメ」と教えてもらった。
http://fileman.blog94.fc2.com/blog-entry-1480.html

2012年2月29日までWBC検査を受けた被験者のうち、何人が、日立アロカのサーベイメータTGS−146Bによって衣服の汚染が確認され、病院のガウンに取り替えたのか。

病院のガウンに着替えた被験者のWBC検査結果は、他の被験者、つまり、日立アロカのサーベイメータTGS−146Bで汚染が確認されなかった被験者の検査結果と、どのように違っていたか、あるいは、違っていなかったのか、調査する必要がある。


06. 恵也 2013年4月14日 10:13:18 : cdRlA.6W79UEw : haAhVh0wX6
>>03 吸い込んで肺をやられている例がかなりあるはずだと思います。
>>  これは肺がんとして症状が現れるのに5年やそこらは簡単にかか
>>  るので、これからが大変です。

この表現は相手に誤解を与えますし、デマも含んでます。
「吸い込んで肺をやられている」のは事実だがストロンチウムなどは
肺の細胞膜で遮断は出来ません。

原子の単位で言えば酸素は細胞膜をス通りしますし、肺細胞膜にくっ
ついたストロンチウムも劣化ウランでさえもス通りしてしまいます。

湾岸戦争で戦った米軍兵士が、撃破したイラク軍戦車などで記念撮影を
したくらいで吸い込んだ劣化ウランが、帰国後に精液から検出されてる。
このことは重たいウランでさえ肺→血液→精液と移動したことを示す。

ーーーーー引用開始ーーーーーー
帰還した米兵から生まれた子どもたちにもおよんでいます。米軍は、復員
兵の精液中からウランが検出されることを認めました。精液中にウランが
出ているというのは、遺伝メカニズムがめちゃくちゃになっているという
ことです。

その条件で受胎された子どもは、アルファ放射線によって凄まじい細胞損
傷や遺伝子損傷を受け、何もかもおかしくなります。湾岸戦争に従軍した
男性兵士から奇形児が生まれる確率は通常の2倍、女性兵士では3倍に上
るという研究結果が出ています。・・・・

私の任務は兵士たちに核・生物・化学戦争について教え、無事に復員させ
ることでした。私はその任務に心血を注ぎました。

湾岸戦争で私に与えられた軍命は単純明快、「兵士を生きて国へ連れ戻せ」
でした。しかし、私がそれに必要な訓練内容をまとめ、環境浄化マニュアル
を書き上げ、医療指示をすべて整えたにもかかわらず、何ひとつ実行されな
かったのです。

(ダグ・ロッキー米陸軍少佐の証言 より)


07. taked4700 2013年4月14日 12:08:07 : 9XFNe/BiX575U : NbJSgvx6LE
>>06

>精液中にウランが出ているというのは、遺伝メカニズムがめちゃくちゃになっているということです。

知りませんでした。勉強になります。しかし、ウランのようなかなり大きな元素がこうやって移動するというのは驚きですね。肺に入った時点では少なくともエアロゾルのような形であり、酸化ウラン、または炭酸化、硫酸化したウランが集合したものであったはずだと思いますが、それが生体に吸収されるとはあまり考えていませんでした。重金属は一般的に比較的イオン化傾向が低く、生体へ取り込まれることも一般的にあまりないとなんとなく思っていたので、驚きでした。


08. 2013年4月14日 13:50:20 : RtHpc6Pa3U
故意に見逃される事柄は、何よりも個々人の諸症状と原発事故影響との
関連性で、最終的には原発事故影響なるものはない、
あったとしても小児甲状腺癌程度である、という命題の権威化と
世界的な原子力推進行政続行です。

原子力工学、放射線医学いずれにおいても、素人判断やおもちゃの手習いは
排除すべしと、つねに「権威ある専門家」が待ち構えて反原発の市民行動と
放射能汚染脅威論を排除し、安全、数値は厳密かつ正確にしろ、低いんだよ、
で話を閉じます。
個々の患者さんの風邪、無気力感、ねたきり、発がんといった事例は
運が悪いだけ、原発事故影響ではない、ミソもクソも一緒くたに原発事故影響と
する解釈は断固として排除されているのが現状で、政府も東電も
原発事故責任、避難権確立、避難補償実現に向けた歩みに関心を示さない。
とりもなおさず権威が、広範な原発事故人体影響を認めないからで、
内部被曝も数値でごまかし、個々の人々の状態を観察する疫学的比較対照調査は
なされずじまいだった。鼻血や下痢に注目した放射線医学権威がいますか。
いません。かれらは所詮、100ミリシーベルト以上の外部放射線被曝の影響しか
認めない資料しか見向きしません。本来なら、福島などにおける甲状腺調査結果報道や今回の内部被曝量報道には、バンダジェフスキーの研究結果も付されているべきところがそうはならず、セシウム体内蓄積微量脅威論を消し去る結果に権威が荷担するだけとなった。本来マスコミ各紙はこの投稿にあるような見解を補足説明にあげ、人々に注意を喚起する努力を行うべきだった。原発運営と原発輸出は金のなる木だからそれはしにくいだろうが、やるべきだった。個々の患者さんたちがさまざまな苦しみのもと孤立化させられる。原発事故のせいじゃないか?といっても誰も相手にしないからだ。値は低いだろ?というわけだ。


09. 2013年4月14日 14:06:03 : RtHpc6Pa3U
上の投稿で述べたかったのは、素人判断である、おもちゃであると
馬鹿にされながらでいいから、繰り返し原発事故影響を言い続けるようじゃないと
憲法の規定する生存権にもとづく避難権と避難補償を政府に歩ませることは
難しい、ということです。実際、それは相当困難です、このまま権威が居座るようだと。困難を認めれば、避難は進まず、帰還が進み、原発事故の被害者がその自覚もなしに増えるばかりです。ひとたびチェルノブイリ事故の影響が小児甲状腺癌のみならず広範な病気と諸症状だと、バンダジェフスキー、ヤブロコフ、ネステレンコといった人々とともに述べるなら、チェルノブイリ事故影響は四千人だったとするIAEAに逆らって百万人以上だったと原発事故影響の大きさと原子力行政の愚かさを述べるなら、ひたすら権威に馬鹿にされながら低線量外部被曝と体内被曝脅威論を言い続ける道を歩むべきです。それはしかし、思いの外、厳しい風当たりにぶつかります。弱い眼差しでいい、ささいな病気に苦しんで孤立している患者さんのつぶやく、これは原発事故のせいじゃないかな?権威は低線量とか微量とかいって影響を認めないけどじゃあなんで苦しいわけ?に心を寄せ続ける人がどれだけいるかに今後がかかっています。原発事故風化の勢いはもの凄いです。東日本に取り残された人々、避難してきた被曝者は確実に孤立していきます。それが無関心と権威主義からなる日本社会の行く末です。

10. 2013年4月14日 14:31:06 : RtHpc6Pa3U
2011年には、爺さん、ポリーテイアーさんとが
その日本語訳要約・部分訳を阿修羅に投稿し続けた
ヤブロコフほか「チェルノブイリ〜大惨事の環境と人々へのその後の影響」
日本語訳がいよいよ四月下旬、紙媒体で岩波書店から出版されます。
内容的に批判がおそらく必要でしょうが、それでも、ないよりましです。

チェルノブイリ被害実態レポート翻訳プロジェクト
http://chernobyl25.blogspot.jp/2013/02/blog-post.html

タイトル決定と発売日のお知らせ
2011年4月に始まった当翻訳プロジェクト。まる2年かかりましたが、チェルノブイリの大惨事から 27年後の 2013年4月26日、岩波書店から『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』として発売が決まりました。すでに全文入稿済み、現在鋭意校正中です。どうぞご期待ください
http://www.amazon.co.jp/調査報告-チェルノブイリ被害の全貌-アレクセイ・V-ヤブロコフ/dp/4000238787
単行本(ソフトカバー): 400ページ
出版社: 岩波書店 (2013/4/27)
ISBN-10: 4000238787
ISBN-13: 978-4000238786
発売日: 2013/4/27

阿修羅投稿版は阿修羅検索窓から ヤブロコフ とやれば
みつかります。


11. 2013年4月14日 14:38:28 : RtHpc6Pa3U
こちらの書物も非常に重要です。
アマゾンのレヴューも参考になります。一読すすめます。
http://www.amazon.co.jp/低線量汚染地域からの報告―チェルノブイリ-26年後の健康被害-馬場-朝子/dp/414081571X/
レヴューを少し転載します。:
以下、備忘録。

- 年間20ミリシーベルト以下は健康悪化がわからない(から避難させなくてよい)とした「低線量被ばくのリスクに関するワーキンググループ」で、ウクライナの報告は国際機関に認められていない(から考えなくてもよい)的な発言をした、あるいはそれを支持したのは長崎大学の柴田義貞教授と長瀧重信名誉教授、東京大学の前川和彦名誉教授。一方、木村真三准教授は、世界でほとんどやられていない手法であっても、現地で問診をしながらきちんとデータを取ってやっていく(べき)、と言ったら上記の人たちから予想通りの反撃を受け、最終的に報告書で20ミリシーベルトでまとめられてしまい、これを2012年現在、政府が避難などの基準としている。


12. 2013年4月14日 14:54:57 : euboqkSxJg
>>06>>07
そのあたりは微妙というか大ざっぱすぎると思う。
経口、吸気などで摂りこまれた放射性物質の挙動は、その物理形態、化学形態に大きく依存する。

たとえば劣化ウラン弾の場合、硬い標的に衝突した劣化ウランは微小粒子となって飛び散るだろう。衝突による高温でただちに酸化するだろうが、一口に酸化物といってもUO3、UO2などさまざまなものがあるはず。
UO3は水溶性なので比較的速く体液に取り込まれるだろう。
UO2は水には溶けないが、酸にはおそらく溶ける。したがって吸気で肺に入った場合は体液に取り込まれず、肺胞マクロファージによって運び出されるまで肺に留まることになるだろう。
経口で取り込まれた場合、胃酸に溶けて体内に入ることが考えられるが、溶解速度と胃内滞留時間によるだろう。

セシウムの場合、放出後1ヶ月も経ったあたりからは水酸化物や炭酸塩などの形で存在することのほうが、むしろ稀だろう。
セシウムイオンが粘土粒子の結晶構造内に包蔵されるか、結晶外表面に電気的に吸着している状態が多いと考えられる。
表面に吸着しているものは、水など中性の環境ではほとんど脱離しないが酸性が強い環境では脱離する。内部に包蔵されているものも酸性環境では脱離する傾向にはなるが、その速度はゆっくりしたものだろう。
したがって、粘土粒子の形で吸気により肺に取り込んだ場合は長く肺に留まることになるだろう。このほか生理的条件として、肺胞マクロファージはシリカや粘土など珪酸塩鉱物が苦手という事情もある。水中では珪酸塩鉱物の表面にシラノールという物質ができているが、これはマクロファージにとっては細胞毒になる。肺胞から気道への排出が滞る。
そういうわけで粘土粒子セシウムは長期間にわたって肺胞内に留まり続けるだろう。
これを経口で取り込んだ場合、表面吸着セシウムは胃酸によってすぐに溶け出し、かなりの割合で体内に取り込まれるだろう。
結晶内部包蔵分はあまり溶け出さないのではなかろうか。

ストロンチウムの場合、どういう物理、化学形態で地上に飛散しているか不明なので省略。
ただし、海などで魚に摂りこまれているものを食べた場合は魚のカルシウムと似た挙動をとるだろうと考えられる。

肺での全般的な挙動についていうと、肺胞から体液に簡単に吸収される場合には肺よりも、放射性物質が蓄積される臓器のダメージが大きいだろう。
簡単に吸収されない場合、肺が長期間集中的に被曝することになり、肺へのダメージが大きいはずだ。これが肺癌に発展するかどうかは各人の免疫能力などよるだろう。運次第というところか。肺癌に発展するとして、それまでの期間がどれだけかというのも確定的には言えないはず。20歳以下の年齢層なら5年もかからないかもしれない。

ついでだが、劣化ウランの場合、これによる障害が放射線の作用によるものかどうかよく理解できないでいる。
というのは、ウラン238の放射能は1グラムあたり12400ベクレルとかなり弱い。
球状で直径1μmの酸化ウラン粒子(比重11として)だと1粒あたり1億分の6ベクレル程度。
こういうのを1億個とか10億個とかのレベルで取り込めば放射能は無視できないが、重金属としての化学毒性も無視できない量になる。
劣化ウラン弾が毒として働くメカニズムはまだよくわかっていないのではなかろうか?
ウランはリン酸との親和性も良いのだが、体内に豊富にあるリン酸との相互作用も関係するかもしれない。
そのあたりは専門家が研究しているところだろうが。


13. 2013年4月14日 15:09:22 : euboqkSxJg
>>12
ちょっと自己修正。

>20歳以下の年齢層なら5年もかからないかもしれない。

これも確定的に言えることではないので、
>青少年、乳幼児など若い年齢層では
としておく。


14. 2013年4月14日 19:02:26 : wF1chrUjpE
ポリプロピレンの他に、ポリエチレンにも、中性子やガンマ線に対する遮蔽効果があります。鉛と並んで挙げられています。

>Conventional shielding materials for neutrons and γ-rays,
such as polyethylene and lead, generally have low thermal conductivity.
http://www.google.com/patents/US5015863

ポリエチレン製の医療用のプラスチックガウンです。
http://www.medicom-japan.com/products/gown_pe_gown_long.html

日立アロカのサーベイメータTGS−146Bでも、キャンベラ社のFastscanでもなく、着替えさせた医療用ガウンに、検出急減を解く鍵があります。

原子力関係者や放射線医学関係者には、ポリプロピレンやポリエチレンの遮蔽効果は既知の事柄ではなかったでしょうか?

知っていて、意図的に行ったとすれば、犯罪的な欺瞞行為です。


15. 2013年4月14日 19:07:15 : wF1chrUjpE
>>14 追加

放射線遮蔽効果は水素元素にあります。
水素元素を有する物質には大なり小なり、遮蔽効果が認められます。


16. taked4700 2013年4月16日 04:44:36 : 9XFNe/BiX575U : FTut4jKyHE
>>15

一般的にプラスチックは石油から作られるので水素原子がかなり多く含まれますから、放射線の遮蔽効果がある程度あると考えていいのですね。

しかし、大きな問題があると思えるこういった論文がほかの専門家によってノーチェックで公開されるということが恐ろしいですね。


17. 2013年4月16日 11:07:09 : xEBOc6ttRg


>スズ、鉄、銅と並んで、ポリプロピレン、炭化ホウ素(ホウ酸は核分裂抑止剤として用いられている)がウィキの英語版に挙げられている。

いろいろ勘違いしているな

γ線の減衰効果は、薄っぺらい洋服よりも、人間の身体自体が一番大きい

WBCは、その効果も含めての検査

まあ、危険だ危険だと騒ぎたい人たちには、何を言ってもムダなだのだろうが

放射能より、もっと危険なリスクが日本にはたくさんあることを忘れない方がいい



18. 2013年4月19日 12:46:46 : rWn9PLlcps
>>17
>放射能より、もっと危険なリスクが日本にはたくさんある

利いた風な口を利くな馬鹿者。
放射能より危険なリスクがあるのならそれは何でどこがどう放射能より危険なのか具体的に示してみろ。
もしそれが出来ないのならお前こそがデマ風説の流布犯罪者である。厳しく検挙して相応の罰を受けさせてやるからそう思え。

さあ、たくさんある「もっと危険なリスク」とやらを具体的に箇条書きで全部書け。


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