日本原燃の再処理工場＝青森県六ケ所村

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130713/biz13071300000029-n1.htm

2013.7.12 23:59

　原子力規制委員会による原発の再稼働に向けた安全審査が本格化しつつある中、国が推進する核燃料サイクルの実現に不可欠な日本原燃の使用済み核燃料再処理工場（青森県六ケ所村）の操業時期が注目されている。工事着工から２０年を経て、規制委による最終的な「使用前検査」などが残されているが、年内の操業は厳しい状況だ。再処理工場や全国の原発にある貯蔵プールで保存できる使用済み核燃料の量は限られており、このままでは原発が再稼働しても数年後には停止せざるを得ない状況に陥る。電力業界は再処理工場の早期の操業開始を求めている。

　６月下旬、六ケ所村にある日本原燃の再処理工場。同社幹部は「将来のウラン燃料の価格上昇に備えるためにも、サイクルの確立は必要だ」と訴えた。

　再処理工場は核燃料サイクルの中核施設で、年８００トンの使用済み核燃料を再処理する能力がある。平成５年に着工したが、使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出した後の廃液を、専用の炉でガラスと混ぜて固める「ガラス固化体」の製造試験でトラブルが続き、当初９年を予定した操業時期は１９回にわたり延期された。

　５月に製造試験を終え、ようやく工場の操業に必要な国による使用前検査を受ける準備が整った。電力業界は「サイクル確立への前進だ」と期待を寄せる。

　ただ、操業開始には難題が立ちはだかる。規制委は１２月に使用済み核燃料再処理施設を対象にした新規制基準を施行する。操業するためには、新基準と使用前検査をクリアしなければならない見込みだ。このため、予定している１０月の操業開始は延期が濃厚で、来年以降にずれこむ可能性がある。

　再処理工場の操業が延期されるのは、電力業界にとって切実な問題だ。工場敷地内にある使用済み核燃料の貯蔵プールは全容量の９８％が埋まり、ほぼ満杯の状態。全国の原発に併設されている貯蔵プールも７０％が使用中だ。各原発が順調に再稼働すれば、数年で燃料プールがいっぱいになる恐れがある。放射性廃棄物の最終処分場の選定も進んでいない。大手電力幹部は「再処理工場の操業が遅れると原発を停止させざるを得ないのでは」と心配する。

　政府は「原発の活用」を掲げており、核燃料サイクルに関しても「継続して進める」と明言する。電力業界は「原発を動かす上で、核燃料サイクルの実現は一体。再処理工場の早期操業も含め、国策として取り組んでほしい」（大手電力幹部）と期待している。 　

コメント
01. 2013年7月13日 15:41:18 : FfzzRIbxkp トイレのないマンションを作ってみましょうか。 そちらで、何日間かお過ごしください。 原発再稼動する電力会社のトイレは取り外しましょうか。 こういう書き方をすると、 政府や電力会社、省庁の人たちが、核燃料に見えてくる。 この人たちが出す排泄物は、使用済み核燃料です。
02. 2013年7月13日 16:04:01 : AAa7KaqJWo 核燃料サイクルなどとうに破綻している。 高速増殖炉など世界中でどこも破綻した。日本のもんじゅも破綻しているがまだ１日５千万以上の金を食い続けている。まだ破綻を公式に認めない。 プルトニウムを使った原子炉を稼働させればさらに放射性が強くなったプルトニウムを生み出す。処置なしのレベルになる。もりろん半減期が数万年のプルトニウムの処理場所などどこにもない。
03. 2013年7月13日 19:39:55 : S7EgAG6qTc 六ヶ所再処理工場とは何か 小出裕章 http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/cat_138076.html 「再処理」とは，多くの人が誤解しているような原発から出てくる放射能のゴミを処理することではなく，使用済み核燃料からブルトニウムという物質を取り出す作業のこと。 プルトニウムは原爆の材料であり，元々は軍事的な技術。 核兵器を持たない日本がプルトニウムを持つことを正当化するためのものが，プルトニウムを燃料に使う高速増殖炉もんじゅという原発だったが，もんじゅは度重なる事故や不祥事のため運転することができず，今日となってはプルトニウムとウランを混ぜてMOX燃料として燃やす，プルサーマル原発のみになってしまった。 これまで日本は英国とフランスに再処理の作業を委託していたが，日本も原爆を作る技術ほしさに自国で再処理工場を持ちたいと思い，作られたのが六ヶ所村の再処理工場。 最初は日本の技術だけで作ろうと思ったが，無理だと判り，フランスに頼んで作ってもらった。 それでは余りに格好がつかないので，再処理で生じる高レベル放射性廃液をガラス状に固める工程の部分は日本が受け持った。 それがうまく動かず，現在は停止したまま。 この恥ずかしい施設を作るために2兆数千億円のコストがかかっており，わたしたちの払う電気代から出ている。
04. 2013年7月13日 21:04:24 : w8osJdPojo 馬鹿の骨頂が再処理だ。高速増殖炉が破綻しているため。MOX燃料用のプルトニウムを作ることになるが、MOX燃料は燃やしたら最後、とてもダーティーな放射性廃棄物を作り出すこととなるため、結果として日本国中を核の廃棄物置き場にしてしまうという厄介者。 再処理工場が各地原発の使用済み燃料プールに大量に保管された核のゴミの一時保管場所とさせるだけの目的で曲がりなりにも稼動している振りをして、持込体制を維持しようとあがいているだけの存在で、仮に許せばその後は地獄が待っているということだ。 再処理工場など直ちに廃棄し、核のゴミはこれ以上作らず、今ある分のみ直接処分の道を考えることが最善の策となる。 それまでは原発施設が核のゴミの一時保管場所だ。当然ながら原発の稼動は停止。原発は廃炉に向かわせることだ。
05. 2013年7月14日 15:46:22 : MUywgL6w4H 核燃料サイクル また惨めで滑稽な惨稽か

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