★阿修羅♪ > 原発・フッ素33 > 396.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
〈福島現地ルポ〉「偽りの除染はもういい」は“非県民”か? (週プレNEWS) 
http://www.asyura2.com/13/genpatu33/msg/396.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 9 月 04 日 07:36:59: igsppGRN/E9PQ
 

震災の傷痕がそのまま残る南相馬市の避難指示解除準備区域の住宅。もちろん、除染は手つかず


【福島現地ルポ】「偽りの除染はもういい」は“非県民”か?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130904-00000642-playboyz-soci
週プレNEWS 9月4日(水)6時0分配信


「除染で復興が進むのか?」「このままでは住民が分断される」――。

放射性物質汚染対処特措法の成立から2年、遅々として進まないばかりか、期待したほどの効果が上がらない除染への不満やいら立ちの声が、福島県民から漏れ聞こえてくる。

彼らの言葉から見えてきた被災地の厳しい現実とは?

■除染のエリア分けで住民が分断されている

昨年7月にスタートした国による直轄除染の対象は福島県内の11市町村。今年度中に除染を済ませ、線量が下がった所から避難指示を解除するはずだった。

ところが、除染はベタ遅れ。そのため国は7月下旬、双葉町、浪江町、南相馬市など7市町村について、除染作業を1、2年間延長すると発表した。

ある環境省職員がこう嘆く。

「飯舘(いいたて)村で計画の2%、葛尾(かつらお)村で1%、川俣村で0%。双葉町にいたっては除染計画すらありません。遅れの原因は中間貯蔵施設建設にメドが立っていないため。汚染物質を保管する所がないのでは、除染はできません」

おかげで、国の除染予算も大余り。2012年度の除染経費6556億円のうち、67・9%が使われないままとなっている。

環境省職員が続ける。

「上司からは『予算を余らせるのは省としてマズい。除染を早くやれ』と、矢の催促です。ただ、大きな声では言えませんが、ここまでベタ遅れになると、もはや除染はあまり意味がないんです」

いったい、どういうこと?

「福島第一原発から放出されたセシウム134と137の比率はほぼ1対1で、半減期はそれぞれ2年と30年です。そして、原発事故から2年半たった今、放射能は四十数%減衰していると考えていい。国の目標は今年度中に住宅地などの線量を半減させるというものでした。つまり、巨額の除染費を投じなくても、当初の除染目標は自然減衰の効果でクリアされつつあるんです」

この状況を、被災地の住民たちはどう受け止めているのか?

福島県いわき市南台にある双葉町応急仮設住宅―。

全259戸に双葉町から避難してきた町民約450人が住んでいる。住民のひとりがこう語る。

「除染? 最初は期待したけど、今はもうあきらめていますよ。線量の低い自治体ですら、国の長期目標の毎時0・23マイクロシーベルトに下がらずに悩んでいると聞いた。双葉町は年間50ミリシーベルト超のエリアもある。半分の25ミリに下がったからといって、すぐに帰れるはずがない」

別の住民もこう話す。

「除染で復興が進むんだろうか? 逆に線量で線引きされることによって、双葉町の町民が分断と反目に追いやられるような気がしてならないんだよ」

このコメントには少々、説明が必要かもしれない。

8月8日、国は放射線量に応じて避難区域を3つの区域にする作業を完了させた。段階的に避難指示を解除する「避難指示解除準備区域」(年20ミリシーベルト以下)、「居住制限区域」(年20〜50ミリシーベルト)、5年以上たっても年20ミリシーベルトを下回らないとされる「帰還困難区域」(年50ミリシーベルト超)の3つだ。

この結果、双葉町はふたつのエリアに線引きされた。町面積の96%が「帰還困難区域」に、北部海沿いの残り4%、中浜、両竹(もろたけ)、中野の3地区は「避難指示解除準備区域」となった。

住民が続ける。

「友達の家がその4%のエリアにあるんだ。俺の家は帰還困難区域にあるから、精神的損害として5年分1人当たり600万円を一括して補償してもらえる。でも、友達の家は線量の低い避難指示解除準備区域にあるから、月に10万円ずつしか補償されないと聞いている。町の4%がきれいに除染されて人の住める環境になったとしても、残り96%で線量が高く、インフラも復旧しないままでは帰還は無理だよ。生活できないから。

なのに、補償に差がつくのでは3地区の住民は不満だし、残り96%の地域の住民をねたむようになるだろ? そんなふうに除染のエリア分けで、町民を線引きしてほしくないんだよ。そんな除染に力を注ぐくらいなら、避難先のこの仮設住宅での暮らしをもっと支援してほしい」

■避難する権利を主張できない理由

だが、国にそうした被災住民の声が届いている様子はない。その象徴が昨年6月に成立した「子ども・被災者生活支援法」への対応だ。国際環境NGO(非政府組織)「FoE Japan」の渡辺瑛莉氏が語る。

「被災者に被曝を避ける権利を認め、支援するという法律です。ところが、この法律がいまだに実施されていない。予算も1円もついていません。チェルノブイリ原発事故時、旧ソ連は年間1ミリシーベルト以上の土地に住む住民に移住の権利を認め、支援した。ところが、日本では20ミリシーベルト以下は住んでも大丈夫とされ、避難よりも除染が優先される傾向にある。避難を望む被災者の権利はもっと認められるべきです」

確かに、避難住民への支援は貧弱だ。2013年度予算でも、7094億円の原子力災害復興関係経費のうち、6095億円が除染・廃棄物対策に投じられ、被災者のために使われる額は675億円にすぎない。

しかも、その多くは福島県内に住民を戻すためのものだ。「避難区域等帰還・再生加速事業」(72億円)、「福島中通り等への定住支援事業」(100億円)といったメニューが並ぶ。

福島県郡山市から山形県山形市へ、3人の子供と自主避難中の主婦、中村美紀さんが現状を説明する。

「郡山市は原発から30km以遠で避難指示の対象ではありませんが、娘の学校の空間線量が1.5マイクロシーベルトもあったため、夫を残して山形へ自主避難しました。ただ、郡山と山形の二重生活の負担は大きい。経済的にも大変だし、夫が郡山市に戻る前夜は子供たちは泣いて寂しがります」

なのに、東京電力からの一律賠償は昨年8月分で打ち切りに。それ以降の経費については原子力損害賠償紛争解決センターに持ち込み、東電と交渉するしかないのが実情だ。

県外に自主避難中の別の女性は安倍政権が原発輸出に力を入れていることに違和感を覚えるという。

「安倍首相がトルコを訪問して原発輸出を決めるなど、経済、外交面で原発促進の政策が進む一方で、被災者支援、特に自主避難者へのサポートは遅々として進まない。『子ども・被災者生活支援法』を放置していることといい、国は被曝を避けたいと願う避難者を支援しようという気持ちが欠けているのではないでしょうか」

だが、こうした訴えはなかなか聞こえてこない。女性が続ける。

「避難した人々のことを福島に残った県民は、快く思っていないんです。こちらは放射能から子供を遠ざけようとしただけでも、残った人々の目には、故郷を捨てて逃げた裏切り者、“非県民”と映る。だから、それ以上の反発を受けたくなくて、避難の権利を主張することを控えてしまうんです」
復興を大義名分に、避難より除染を優先し、まだ線量の高い被災地へ住民を戻そうとする―。

そんな空気に強く反発するのが前双葉町長の井戸川克隆(いどがわかつたか)氏だ。反原発を訴え、先の参院選に「みどりの風」比例区から出馬したが、落選。その井戸川氏が語る。

「今の除染を私は否定します。線量の高い場所へ住民を連れ戻すための見せかけ、偽りの除染だからです。住宅から20mまで除染して、それ以遠はやらないなんて、どう考えてもおかしい。年間20ミリシーベルト以下の場所は住んでもよいという基準もそうです。なぜ、それで安全なのか、説明など一切ない。福島に住んでいない人が、住んでいる人の安全の基準を決めているなんて、おかしいと思いませんか。そんな無責任な基準を信じて住民を戻せません。だから、私は町長として双葉町は除染をしない、町民ごと県外に避難すると決めたんです」

だが、福島県からは住民を県内に戻すよう圧力がかかった。

「埼玉県加須(かぞ)市にまず町民1400人が避難した後、第2陣として茨城県つくば市に町民を移そうとしたのですが、福島県庁が強く反対し、協力を拒まれてしまった」

そのため、つくば市への集団避難はついに実現しなかったという。

「当時、私が考えていたのは、線量の低い県外に仮の双葉町をつくるというもの。土地とインフラを他自治体から借り、町民の本籍は双葉町のまま、その“仮の町”に住民票を移して避難する。そうすれば、町民の連帯感もコミュニティも維持できる。故郷へ戻るのは線量が落ちた後にすればいい。効果のない除染に巨額の予算を投じるくらいなら、それを県外の仮の町づくりに流用すべき。1兆円もあれば、仮の町はいくつもつくれるはずです」

だが、町議会は“仮の町”構想に反発、井戸川氏は町長退任を決意することに。今では福島県いわき市に大規模な双葉町支所がつくられ、町民6898人中1582人が住む最大の「双葉コミュニティ」がつくられた。その一方で、埼玉県加須市の避難所の県外コミュニティは107人に激減している(8月1日時点)。

「国と福島県は危ない賭けをしています。線量の高い所に無理に住民を戻して、将来、子供たちに健康被害が出たら、どう責任を取るつもりなんでしょう?」

非県民呼ばわり覚悟で、こう発言する井戸川氏。その問いかけに、国はどう答えるのだろう。

(取材・文・撮影/姜 誠)


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年9月04日 07:53:24 : DnMKHAQt3w
行政は、住民が白血病で死ぬのを待つ「牛歩戦術」に出たか。

02. 2013年9月04日 09:29:43 : jUXGRDJo37
除染はね、放射能を取り除くのではなく本来は被災者の移転費用となるべき金を関係者にばら撒くシステム。これにより利益を得るのは原子力関係、土木関係だけでなく職場がなくなったり縮小したりすると仕事を失う議員や公務員、各種団体職員。
被災者の中には上記に関わっているため潤った者もいるかもしれないが多くの被災者ははした金と引き替えに本来はもらうべき金を騙し取られている。

03. 2013年9月04日 09:58:04 : SKzokM3JNY
安全神話を振り撒く、菊池誠やその他が明後日の方向の福島差別を心配してるけれど、
戦後、昭和30年代〜40年代の広島・長崎の「実情」を知ってる人ならば、
コミュニティー内の中の人同士の『区別』がまず先に来るってことが分かる。
しかもケロイドで外形が変化した被ばく者よりも、外面的に何も変わらない
ガン患者が大量に出るとなるとさらにやっかいなことに。

もう福島は余所者にとってアンタッチャブルなダークエリア。
そのうえ飛び火は困るとばかりに福島の地域の実情は日本全体の実情とばかりに
必死になって安全・安心神話確立の対策がされるだろう。
長年、福島から選出され続けてきた自民党の吉野議員が、広島選挙区に転出したのは
広島の実情、「内部調査」だったりしてね。


04. 2013年9月04日 11:02:45 : rnIqlna5ws
除染したら 大量のその他の物質を取り除いて
放射性物質だけに濃縮する方法がないと
汚染地域内にホットスポットを増加すること
になってしまうので 放射性物質を除去できる
施設が必要になってしまう
参考になるモデルはないので 物質を粉砕して
ナノ レベルにする方法や遠心分離機などを
一から模索して作らないとならない
また 放射性物質が壊変して 線量が徐々に
減少する期待感があったのも災いして
その研究も一向に進んでいないと思われる
かと言って メルトダウンした核燃料を
流出させない処置が万全かというと
ほぼ 運まかせで 幸運を祈るのみでは
将来の不透明感が増すばかりだ


05. 2013年9月04日 11:53:51 : 8NcqzHYN5c
産業廃棄物の野積みは処理法違反。

しかし、2年以上も経ってから除染しても無駄と言えないし、本音を言った人は大バッシングで更迭されるし。

若い人はさっさと出て行くから、残る年寄りが死ぬまでのらりくらりやるのが前例を重視する国の常套手段。

あほらしいから無駄な除染の話題は辞めましょうよ。


06. 2013年9月04日 13:03:44 : 7oSKGju5kA
井戸川氏を支持する

07. 2013年9月04日 15:41:41 : djSgbAp5ho
除染除染と相馬に進む 除染居よいか住みよいか
下卑た文句に振り返りゃ お国雇いのOKさ学者
針が振り切る麦畑

08. 2013年9月04日 23:28:01 : A8EfLZgQes
「想定外、もう許さない」 東電汚染水 福島の警察信じ告発
2013年9月4日 朝刊

 「汚染水対策の失敗はまさに『想定内』。今度こそ『想定外』の言い訳は許されない」。東京電力福島第一原発の汚染水問題で、福島県民による福島原発告訴団が三日、広瀬直己社長ら東電幹部を公害犯罪処罰法違反容疑で福島県警に告発した。県民たちは真相解明の役割を、同じく原発事故の被害者でもある地元の警察官たちに託した。

 代理人の河合弘之弁護士は東京都内で会見し「安全よりお金を優先して原発事故を起こした東電の体質や構造は、事故後もまったく変わっていない」と批判した。

 告訴団は昨年六月、原発事故をめぐり東電幹部らを業務上過失致死傷容疑で福島地検に告訴。検察当局の捜査に、東電幹部たちは「大津波は想定外だった」と過失を否定し、告訴団が求めている家宅捜索もいまだに行われていない。

 告発の理由を、河合弁護士は「被害を受けた人と暮らしている県警なら、被害者に寄り添った捜査をしてくれると思った」と話す。

 告訴団は告発に合わせ、汚染水対策に関する東電の内部文書を公表した。文書には、東電が事故の三カ月後の時点で、原発地下に遮水壁を造るのが「最も有効」と位置付けながら、費用や着工時期を公表しない方針が書かれていた。

 団長を務める武藤類子さん(60)は「抜本的な対策を取らないと大量な汚染水が出ることは、東電にとって想定内だったはず。文書はそれを示す証拠だ。これまでのずさんな汚染水対策を見ると、私たち被災者の犠牲はなんだったのかと思う」と憤る。

 東電広報部は三日、本紙の取材に対し、告訴団が入手した文書が「社内に存在する」と認めた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013090402000123.html


09. 2013年9月05日 01:07:22 : xxpM7jkFPI
『敢えて言う。<福島県民>よ、覚醒せよ!』

自ら思考し自ら行動すべき、タイムリミットにさしかかっているんですよ?
‘除染'の非科学性と利権構造をあなた達はほんとうに知っているんですか?
御上の言う通り、なすがままと考えているのなら、そうしなさい。後で‘泣き言'を言っても知りませんって。

3.11以降、2年半に亘って、多くの‘市井の賢者'が警告し、多くの‘ボランティア'がそれを検証・実証ししてきたことを、あなた達<福島県民>は何だと思ってるんですか?
自分たちのとって都合の悪いことでも、少しは、他人の言うことを‘聞く耳'をお持ちなさい。
それは<福島県>の限らず、全<原発立地県>の皆々様にも言えることである。
立ち止まって考え直す…これしかありませんって。


10. 2013年9月05日 13:02:37 : BxgKgNJpDM
福島県、政府、厚生省などが避難させない、いやむしろ戻している
これに福島県民が怒らなければ何も変わらないだろう
非県民などという大嘘に屈服してしまうのか?

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

 次へ  前へ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 原発・フッ素33掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

▲上へ      ★阿修羅♪ > 原発・フッ素33掲示板
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧