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小泉純一郎氏「核の処分場ないのに原発進めるのは無責任」 (KABASAWA YOUHEI BLOG) 
http://www.asyura2.com/13/genpatu34/msg/334.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 10 月 21 日 20:30:00: igsppGRN/E9PQ
 

小泉純一郎氏「核の処分場ないのに原発進めるのは無責任」
http://ameblo.jp/takumiuna/entry-11646238903.html
October 21, 2013 KABASAWA YOUHEI BLOG


「原発必要論に囲まれる中で私は、原発ゼロを主張している。原子力発電によって電気が供給される過程で出てくる放射能の廃棄物―私は「核のゴミ」という言葉を使っていますが、この核のゴミの捨て場所がない。処分場がない。今まで出た核のゴミがそろそろ(各原発内で)満杯になって、これをどう処理するか、そのための場所は日本国内に一つもない。核のゴミを処分する場所のあてもないのに原発を進めていくほうが、よほど無責任じゃないか、というのが私の主張なんです。」小泉純一郎元首相


小泉元首相の脱原発講演の全容がUPされてますのでシェア致します。
裏を勘ぐればキリがありませんが、言ってることはまともです。
オンカロ視察の核のゴミ問題部分は興味深い内容です。


核のゴミを10万年管理するなんて、どう考えても現実的ではありません。
もっと大きな国民世論にすべき問題です。



小泉元首相「脱原発」講演 全容を聞く 投稿者 tvpickup


原発汚染水の問題で、安倍総理が先月、(福島第一原発に)視察に行ってます。ヘルメットかぶって、防護マスクして、全身防護服、重装備で視察した。あの防護服を着て作業している人たちが、一日約3000人いるんです。しかも一日原発に入るだけで、あの防護服は全部捨てなきゃいけない。使い回しできない。さらに、焼いてしまうと放射能が出るから焼けない。処分場に置いとくだけ。大変なことです。


原子力業界はこれまで、原発は安くてクリーンだと言ってきた。しかし様々なリスクを考えたら、あんなに高いものはない。事故を起こしたら人体への影響、農作物への影響、水産物への影響、地域に対する影響は計り知れない。一民間企業では負担しきれないんです。この原子炉はもう使えない、廃炉するとなっても、廃炉に40年か50年かかるんですよ。


こういうことをほんとにすべて計算に入れて、安全でコストが安いと言えるかどうか。3・11より前に出した、電気事業連合会の(原発がクリーンで低コストだという)資料、信じる人はいまほとんどいませんよ。


原発を造る前に、原子力の専門家はこう言っていました。「文明生活を送るためには原発は欠かせない。原発をいらないと言う人は、経済成長しなくていい、日本は貧乏でいいと言っているようなもんだ」そうじゃないことは、もうわかってますね。原子力発電ほどコストがかかるものはない、というのは多くの国民が理解したんじゃないですか。原発建設をOKしてくれる地域にどれだけ税金を落としたか。廃炉、東電でできるんですか。国民の税金使わなきゃ廃炉事業できませんよ。汚染水の処理もそうです。一民間企業にはできない。


大方の皆さんは、「原発ゼロなんて言ってる人がいるけども、あれは無責任だな。代案も出さないで原発だけゼロにすればいいなんて、実に無責任な言い方だ」と言って、憤っている方がかなり多いんですね。


そんな原発必要論に囲まれる中で私は、原発ゼロを主張している。原子力発電によって電気が供給される過程で出てくる放射能の廃棄物―私は「核のゴミ」という言葉を使っていますが、この核のゴミの捨て場所がない。処分場がない。今まで出た核のゴミがそろそろ(各原発内で)満杯になって、これをどう処理するか、そのための場所は日本国内に一つもない。核のゴミを処分する場所のあてもないのに原発を進めていくほうが、よほど無責任じゃないか、というのが私の主張なんです。


 

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コメント
 
01. 2013年10月21日 21:46:49 : uHup6MqP6c
ばら撒き続けている放射性核物質、無差別大量被曝、
始末できない、ばら撒かれている放射性核物質、
人為的に、ばら撒き続ける核物質・・・
被曝疾病、死者続出中・・・
初めから全部嘘であった、詐欺無限大負の核発電、巨大核パワー。
無責任ではなく、誰もが言う、極刑に値する現行凶悪確信犯罪。

02. 2013年10月21日 21:55:32 : 2R5ATadpbs
目先の利権に目が眩むと判断間違うのが原発だからね。 子子孫孫の為ならずは解り切った事! 高性能ガスコンバインなら当面のエネルギー問題は解決するのに解決阻むマフィアどもが未だ居る(政・官・財・学・大手メディアの中に)のも現実だな。

03. 増税反対 2013年10月21日 22:04:11 : ehcoR2LmdzYII : D9cvjI5T92
一言も未だに帰宅できない方々に対する言葉がありませんでしたね。

全く不十分な賠償金の話も出てきませんでしたね。更に第一級戦犯である

本人の反省と謝罪が、何故だかありませんでした。

 こんな鬼畜を殊更持ち上げる日本のマスコミには、呆れてものが言えません。

「お前たち馬鹿じゃないのか」と怒鳴りたくなります・・・


04. 2013年10月22日 09:34:15 : EVPeu9THNw
詐欺師が人の真似してたった一回良い事を言ってもね〜^^

そういうのを「信じるものはバカを見る」って言うんじゃないの?
又騙されて小泉を選んだ途端「政策を実行出来ないなんて事はたいした事じゃありません!依って・・・・脱原発なんてこれでチョンです。54基も有るんだから40年以上過ぎた原発くらいは廃炉にしますよ、ヘヘ^^それで笑って許して〜〜〜」って事になるかもよ。
それが小泉流じゃないの?

騙される人は何度でも騙される、それを良く知っているのよ詐欺師って。


05. 2013年10月22日 11:46:08 : BTKuKttwSg
>>03
>一言も未だに帰宅できない方々に対する言葉がありませんでしたね。

馬鹿か?大事なことを言うときは、そこに絞って話す必要があるのだ。それに他の機会
にそのことには触れている。

>>04
詐欺師はおまえだ。日本が放射能で消えて亡くなるかもしれんのに、原子力村の工作員
をやっている。そういう人生恥ずかしくないのか。一片の良心もないのか。


06. 2013年10月22日 12:23:01 : RtHpc6Pa3U
核爆弾、核実験、原発、原発事故による放射能漏洩、
放射能汚染と人体汚染、健康被害、それらの質と量、
こういったすべてが軍事機密、国家機密であることから
人々には何も知らされないまま、人々は人権侵害に放置されつづける。
これが原子力行政、秘密保全法のある行政府の本質です。
問題が人権侵害であるのに、核のゴミについて語っても
核のゴミによる人体汚染、健康被害について語らない、
原発事故被害者の行く末について語らないとしたら
言語道断です。
人々の暮らし、人権が損なわれることが問題です。
小泉は一言もふれません。
日米地位協定、日米原子力協定、日米安保、原発輸出についても
ふれません。本質的に反原発なんかじゃないからです。

07. 2013年10月22日 15:27:08 : EVPeu9THNw
>>05 BTKuKttwSg

04ですけど。

何であなたはそんなに小泉を応援したいの?
小泉なんて、あんな男が今さら何を言おうと言葉で言うだけなら簡単なんだよ!
「感動した!」「自民党をぶっ壊す!」
なんてあんなワンフレーズは詐欺語って言うんだよ。
「自民党をぶっ壊す」と言って総理になったあの男が親の地盤・看板・カバンを受け継いだ二世議員排除に自民党が揺れた時その自民党に「やっぱり子供は可愛いのです、進次郎をヨロシク」って言ったけど、あれがあの男の本心だよ。


08. 2013年10月22日 19:56:07 : XXhldHt4HI
ガジェット通信
河野さんはなにか勘違いしている
://getnews.jp/archives/414625
「残念ながら電力というものの性質を考えれば大量に作った方が安上がりだし品質も安定する。」


原発を推進する人たちって、必ずといってよいくらい『原発の電力は安い』っていうよね。
廃炉にかかる費用は無視して。

廃炉費用の不足、電気料金で…秋にも改正方針
://snsoku.net/news/1991371


<経産省>原発廃炉の新会計決定 一括での損失処理改める
://snsoku.net/news/1989189


経産省 東電救済でこっそり省令改正のデタラメ
://gendai.net/articles/view/news/145028


09. 2013年10月23日 10:39:42 : dbXSugNf1w
>>07
>何であなたはそんなに小泉を応援したいの?

正論(核の処分場はない、原発ほど高い発電法はない)言うと工作員が一斉攻撃を
はじめる。だから、脱原発を言うのは誰にとっても大変だ。

それをあえて言うとしたら、愛国心からだろう。それと勇気だ。大きなことをなしと
げるにはリーダーシップをとる人間がいる。暴風のなか先頭を行く人間だ。


10. 2013年10月23日 11:10:28 : EVPeu9THNw
>>09 dbXSugNf1w

あほらし!

>「愛国心からだろう」だって?

「親心からだろう」って言うべきじゃないの?
小泉が自分をも投げ出すとしたらそれはただ一人、息子ジンジロさんの為。
それも”勇気”と言うなら、確かに勇気には違いないわな〜

>大きなことをなしとげるにはリーダーシップをとる人間がいる。暴風のなか先頭を行く人間だ。

それが小泉であっては断じてならないと思う。
なぜなら「この程度のやくそくをを守らないのはたいした事じゃない」って言った人だし、「自民党をぶっ壊す」と言って総理になりながら自民党に二世議員排除の動きが出たら自分が「ぶっ壊す」と言った自民党に「親はやっぱり子供が可愛いのです、進次郎をヨロシク」と言って進次郎を自民党に入れてもらったコウモリ男。

こんな男を勇気のある男?
リーダーシップのある男?
暴風のなか先頭を行く人間?

あんた小泉をあまりにも買いかぶり過ぎ!
小泉がたとえ火の中、暴風の中でも身をもって守りたいのは自分の息子シンジロちゃんただイチニン。
国民でもなけりゃ国でもないと私は思うけどネ。

別にあんたがどう思おうとかまわないし、誰をシンジロとも言わないけどぅ〜

ま、他の人の為にも一応違う意見も載せておいた方が良いと思って〜。
あなたのいう事をシンジて勘違いしちゃう人だっていると思うから。


11. 2013年10月23日 11:47:09 : oykDT8TU4I
中国主導になる世界の原子力産業
2013年10月22日  田中 宇

--------------------------------------------------------------------------------

 英国が、経済面で中国にすり寄っている。英政府の財務相やエネルギー相、ロンドン市長らが次々と中国を訪問し、中国とのつながりを強めることで破綻した英経済を救う試みをやっている。今月訪中したオズボーン財務相は、中国政府と交渉し、英ポンドと人民元の為替の直接取引(ドルを経由しない取引)を強化することが目的だった。ジョンソン・ロンドン市長の訪中は、ロンドンを人民元建ての金融取引の国際センターにすることが目的で、米英の30年間の経済成長を支えてきた債券金融システムがリーマン倒産以来崩壊している状況を乗り越え、ロンドンを多極型世界の金融センターとして蘇生させる構想だ。(Chancellor George Osborne cements London as renminbi hub)

 英国が、破綻が近い米英金融同盟(債券金融システム)に見切りをつけ、人民元の国際センターとして延命しようとしていることは、以前から書いてきた。今回、私が驚いたのは、それでない。英国のデイビー・エネルギー相が訪中し、中国の国営企業2社から資本金の半分以上にあたる投資を受け、中国とフランスの技術で、英国内に新たな原子力発電所(南西部のヒンクリーポイント原発)を建設すると決めたことの方だ。原発建設の主幹事はフランスの公益企業EDFで、中仏合弁の受注だ。同原発の建設は、2011年の福島原発事故以来、欧州で初めての原発建設決定だ。(UK nuclear deal with China a `new dawn')

 英国は、これまでフランスやスペインの企業に国内の原発建設を発注してきたが、国策の根幹である核とエネルギーの政策に外国が影響力を行使するのを防ぐため、原発を所有する会社の株の半分以上を外国企業が持つことを禁止してきた。しかし今回、新原発の株の半分以上を中国の2社が持つことを中国側が強く主張し、中国と経済関係を強めることを重視して英国側が折れた(最初は少数派株主)。(George Osborne to give the ok for Chinese nuclear power stations to be built in the UK)

 今回の英中の取り決めは、単に一機の原発建設にとどまらず、もっと戦略的だ。先進諸国で中国製の原発が作られるのは今回が初めてだし、先進国の原発建設に中国の資本が入るのも初めてだ。英国は、今回の中国による原発建設と投資を、これから中国が世界に向けて原発を売り広げていく際のショーケースにすることを中国に提案している。英国には、ロールスロイス、INSなど、原子力技術関係の企業がいくつかあるが、これらの企業は今後、中国企業と一体となって、中国の原発の開発や建設に参加する。(UK wants Chinese nuclear to help move to a low-carbon economy)

 これは要するに、英国の原子力産業を中国側と合体し、中国が自国内外で原発を建設していく中で英国勢も儲けようとする戦略だ。英国はかなり前に、自国の産業のみで原発を作っていくことをあきらめ、外国の資本と技術を導入した。どうせ外国勢と組むなら、未来があまり明るくないフランスや日米勢と組むのでなく、これから国内に何十機も原発を作る予定で、国際政治力をテコに世界に原発を売っていこうとする中国と組もう、というのが英国の戦略だ。

 英経済は、すでに破綻している。英国には250万社の企業があるが、その1割は事実上債務超過のゾンビ企業で、ゾンビの数がリーマン倒産後の5年間で倍増した。英国民の間では飢餓が増えており、福祉事業の食糧支援所に行く人の数が、今年上半期に前年同期の3倍になった(1・5万人から6・5万人へ)。英国は、従来の米英覇権体制の世界において支配する側だし、18世紀からのたくみな国際プロパガンダ術を持つので、自国の経済破綻を隠している。だが現実をみると、英経済はすでに破綻している。(第一次大戦以来、英経済の基調は「破綻」であり、90年代から08年までの米英債券金融システムなど、効果的な延命策があった時だけ蘇生していた)(Insolvency threat from UK's `zombie' businesses)(British PM urged to launch public inquiry into question of food poverty)

 経済が破綻しても、英国は旧覇権国なので国際政治を熟知している。原発を世界に売り込むには、国際政治力が必須だ。中国は、アフリカやアジア、中南米などの途上諸国との経済関係を拡大し、政治影響力が増している。そこに英国の国際政治技能を加えることで、原発以外についても、中国の国際販売力を強化し、同時に英国が中国の発展の恩恵にあずかって国家経済的に延命しようとするのが、英国の戦略だろう。英政府の原発の発注価格が高すぎると批判されているが、政治戦略であると考えれば、価格の評価が変わってくる。(An expensive nuclear deal that ignores all the energy alternatives)

 中国は、経済発展の中心を輸出から内需に転換していく過程にある。中国の内需は統計上なかなか増えないが、実際の内需は統計よりかなり大きな勢いで拡大しているとの指摘がある。中国は、所得税や法人税の課税制度が不完全で、金持ちはお金の出し入れを隠して所得をごまかし、経営者は企業を私物化して個人使用のものを法人使用として計上する傾向が強い。お金持ちがごまかした分だけ、中国の消費は過小評価され、個人の消費が法人の消費として登録される。この分を加えると、中国の内需はかなりの勢いで拡大していると指摘されている。(China may be in much better shape than it looks)

 歴史的に中国で一番ずるく搾取したのは英国だが、中国人は、学校名から商品名まで英国のブランドへのあこがれが強い。英国は、うまくやれば中国の内需拡大を利用して自国経済を立て直せる。(UK education system grabs China audience)

 英国は、国権を剥奪されるので欧州統合に参加したくない。欧州統合は独仏中心の事業であり、英国は、統合に本格参加すると歴史的ライバルのドイツに国権を奪われる。EUが統合を加速しても、英国は部分的にしか参加せず、本質的に孤高を保とうとするだろう。孤高を可能にするには、英経済が国際的に儲かる状態を維持せねばならない。今のように貧困が加速するばかりでは、いずれEUに吸収されるしか手がなくなる。それは国家的な英国の終焉だ。それを避けるには、大胆な国際戦略が必要だ。

 従来のように米国が世界を支配する体制が続くなら、英国は、米国の政財界に影響力を行使し続ければ繁盛するが、世界はいま、米国の覇権が崩れ、BRICSやEUなどが並び立つ多極型へと転換している。多極化が歴史の必然なら、英国は、BRICSなどとの関係を猛然と強化するしかない。英国は、これまでの米国覇権下で、米英同盟を強化するため、米国と一緒にロシアや中国、イランなどを敵視・包囲してきた。しかし今後の英国は、これら最近まで敵視してきた国々と、急いで協調していかねばならない。米国がイランを許しそうになったとたん、英国は、イランと国交を回復し、イスラエルから非難されても無視している。(Britain and Iran to restore diplomatic relations)

 英政府は最近まで、チベットのダライラマと公然と仲良くし、中国政府を意図的に怒らせる包囲網戦略を採っていた。しかし、米国の自滅的な財政破綻騒動などで米国の覇権衰退が如実になったため、英国は転換を余儀なくされ、自国を中国原発産業のショーケースにしたり、英中の原子力産業の一体化を模索したりして、中国との戦略提携に熱心になった。英国は、これまで中国を敵視してきただけに、仲良くしてもらうために大胆な策をやっている。英国の動きに接するたびに(ときに茶番で喜劇的な)国際政治のダイナミズムを感じる。

 米国の財政危機は、議会共和党がオバマに譲歩して政府閉鎖が終わったことで一段落したかに見える。しかし、米政府が再開されても、財政赤字が拡大しているのに政府支出が縮小し、米国の経済状況が悪化して社会崩壊が加速している事態は変わらない。米政府の生活保護策(フードスタンプ)は11月1日から縮小され、その後はさらなる事業縮小(支出削減)が予定されている。11月からの縮小は、米政府が閉鎖している間に発表されたので、私はてっきり政府が再開されたらフードスタンプの縮小も取り消されるかと思ったが、実はそうでなかった。縮小は、リーマン危機後の景気対策としてのフードスタンプ拡大の時限政策が終わることによるもので、財政難の中、時限的拡大の終了はやむを得ないと考えられている。失業増の中、フードスタンプの縮小は、餓死や貧困を増やし、米国の社会危機を拡大する。(Food stamp benefits going down before the holidays)(◆米覇権自壊の瀬戸際(2))

 米国で財政騒動が始まると同時に、BRICSが相互の結束を強め始めた。中国とインドは、来週インドのシン首相が訪中するのに合わせ、国境紛争を終わらせる協約を結ぼうとしている。ロシアとインドは首脳会談を行い、ロシアの石油をパイプラインでインドまで送る計画を開始することや、一緒に原子力開発すること、インドがロシア版GPS(GLONASS)を使うこと、シリア和平策でインドがロシアに協力することなどを決めた。(India, China near pact aimed at keeping lid on border tension)(Russia and India talk direct oil supplies, joint use of GLONASS, nuclear power generators)

 またブラジルは、米欧から武器を買っていたのを減らし、ロシアから迎撃ミサイルを買うことにした。ブラジルは、米当局のNSAが各国の要人が送受信する電子メールなどを盗み見していたのをやめさせるため、BRICS諸国などを集め、米国を経由しないインターネット網の構築を目標とする国際会議も主催している。このように、BRICSが米覇権に対抗するかのように結束を強めているのは、米国債とドルの危機が今後も続き、米国覇権が崩壊していく過程にあると考えているからだろう。これら米国とBRICSの動きと同期して、英国が中国にすり寄っている。(Brazil builds Russian defence ties with missile plan)

 英国と今回の原発建設は、中国とフランスの合弁事業で、フランス勢は中国と並んで出資もしている。フランスは、かつての日本と並ぶ世界有数の原子力立国だ。今回の英仏中の合弁は、英国だけでなくフランスの原子力産業も中国と組む傾向にあることを示している。EU統合の主役であるドイツは、強く原発反対であり、経済的にドイツより立場が弱いフランスは、EU統合にともない、いずれ原発を国内に作れなくなるかもしれない。中国と組み、BRICSや途上諸国に原発や周辺技術を売れると、仏の原子力産業は、何とか延命できる。(終わりゆく原子力発電)

 福島原発事故以来、世界的に原発の危険性への懸念が強まっており、英仏と中国が組んでも、原発が売れないかもしれない。原発と核兵器は表裏一体であり、世界的核廃絶が実現すると、原発の新設もなくなるかもしれない。しかし、イラン核問題の交渉の落としどころに象徴されるように、今の世界の決まりは「核兵器開発はダメだが、原発など核の平和利用を行う権利は、世界のあらゆる国にある」というものだ。(中国が核廃絶する日)(US Considering Letting Iran Keep Its Civilian Uranium Enrichment)

 BRICSの雄である中国が、英仏と原発で組むなら、中国と並ぶBRICSの大国で強い原子力産業を持つロシアも、この枠組みに入ってくるかもしれない。中国との経済協力関係を強化しつつある韓国も、ここに関係するかもしれない。

 ここで気になるのが、もう一つの勢力である「日本」ないし「日米」である。米国の原子力産業(GEとウェスティングハウス)は、すでに東芝や三菱重工業といった日本勢に吸収されたり統合したりしており、日本の原子力産業は「日米」の原子力産業でもある。従来、世界の原子力産業は、日米勢とフランス(欧州)勢が二大勢力だった。フランス(英仏)が中国と組むと、欧中と日米の戦いになると考えたくなるが、実態は「戦い」になっていない。日本は稼働原発ゼロの状態で、再稼働できない可能性があるし、米国も原発の新設がとりやめになり、廃炉も進んでいる。(日本の原発は再稼働しない)

 米国では、採算の悪化でバーモント州のヤンキー原発の廃炉が8月に決まったし、オハイオ州のデービスベッセ原発で原子炉内に亀裂が見つかり、ミズーリ州のキャラウェイ原発は設計ミスが指摘され、いずれも廃炉の可能性が強まっている。米国ではシェールガス・石油のバブルが喧伝され「米国はシェールによって大産油国になったので、もう原発は不要だ」という空気になっている。実際のところ、米国のシェール石油ガス田の多くは数年で産出量が急減する。シェールブームは金融界が仕組んだ投資の「詐欺」だといえる。しかし表向きのマスコミや世論の世界では「シェール革命」と原発の廃炉が大まじめで語られ、実際にシェールのバブルが崩壊するころには、米国の原発の多くが不可逆的に廃炉にされているだろう。(More cracks discovered in Davis-Besse nuclear reactor shield)(US nuclear power: meltdown)(Callaway atomic reactor remains closed following fire in central MO)(シェールガスのバブル崩壊)

 米国は、原子力産業を日本企業に高く売りつけた末、自国の原発も廃止の傾向で、原発新規建設は言葉だけで、実際のところ原子力をほとんど放棄している。米政府の原子力安全委員会(NRC)は、福島事故の直後、非常に厳しい報告書を出しており、米国は上層部の意志として、日本にも原発を廃止させたいと考えていると感じられる。米国は、日本には原発を廃止させたいが、中国が原発を国内に無数に作って世界にも売りまくることは看過するという、隠れ多極主義である。(日本は原子力を捨てさせられた?)

 日本の原子力産業は、何とか原発を再稼働させたいと考え、政府に圧力をかけている。だが米国は、表向き日本の原発再稼働問題に何も言わないが、実際のところ、日本に再稼働させたくないようだ。民主党の対米従属派である前原誠司もかつて脱原発を標榜した。安倍首相も対米従属派なので、米国の不歓迎を知っているはずだ。だから小泉元首相に応援を頼み、小泉が「原発を全廃すべきだ」と言い出したのでないか。(日本も脱原発に向かう)

 日本は東京五輪を開催することになったが、おそらくその前に原発の全廃を決めねばならない。福島事故以来、米国中枢の隠然たる再稼働反対もあり、世界のマスコミが「福島事故の悪影響がいかにひどいか」を誇張して報じるのが国際プロパガンダの傾向だ。東京五輪が近づくにつれ、この国際報道の傾向が強まり、たまたま起きる(実は大したことない)放射能漏れなどが誇張され「東京は五輪開催地として危険すぎる」という国際世論が張られ、日本政府は原発全廃を宣言して五輪開催を世界に許してもらうという展開が考えられる。

 日本の権力を握る官僚機構は「震災復興」にくわえて「東京五輪」を、国民を結束させて官僚機構に従属させる策として得た。官僚の権限が強化される震災復興に協力しない者が非国民であるのと同様、東京五輪に賛成しない者は非国民であるという印象が、マスコミで喧伝されている。テレビで「私も大賛成です」という感じでタレント(テレビに出続けたい人々)が熱弁するテーマを見ると、プロパガンダの方向性を感じ取れる。東京五輪は、国民の結束、国際的印象の向上、ハコモノ行政(五輪施設建設)など、官僚が好む方向性をいくつも内包するので、やめるわけにいかない。原発全廃を決定しても、五輪はやるだろう。

 このように、原発に関して日米勢は、英仏中の対抗馬として機能していない。米国が本気で原子力に力を入れ、日米の原子力産業が隆々としていたら、英国は中国などと組まず、日米と組んだだろう。しかしそもそも英国勢は、米国のウェスティングハウス(WH)を2000年に買収したものの、06年に東芝に転売している。この時点で、すでに米国は原子力産業を棄てており、だからこそ英国はWHを何も知らない日本に高く売りつけた。米国が原子力を放棄し、迷走しているので、英国は中国と組むことにしたのだろう。

 英国の世界戦略はもともと地政学的な「ユーラシア包囲網」(ユーラシア周縁の海洋勢力が、内部の大陸勢力を包囲する)だ。明治時代に弱体化したとき英国は、ロシア包囲網維持のため「日英同盟」を組んだ。しかし今回、英国が原子力で組む相手として選んだのは、海洋勢力の日本でなく、大陸勢力の中国だった。これは、英国が現代のユーラシア包囲網策である「冷戦」や「テロ戦争」をやらせてきた米国の覇権が崩壊し、英国が包囲網策を放棄して大陸勢力と組まざるを得なくなっていることを意味している。

 日本にとってもう一つの選択肢として、日本が原発建設で中国、韓国と組むことが、以前(鳩山政権時代など)はありえた。しかし、日本が対米従属維持のため中国や韓国との対立を扇動する国是を選択した今では、まったく無理だ。原子力の分野でも、中国が勝ち組で日本が負け組の構図が確定しつつある。自国を負け組だと書く私に対する中傷がくるだろうが、実のところ、国際政治で自国が負けている現状をまず把握することが、安倍首相の言葉を借りていうと「日本を取り戻す」ための第一歩だろう(そもそも日本を「取り戻し」が必要な喪失状態に陥らせたのは、中国などの外敵でなく、安倍とその背後にいる官僚機構自身なのだが)。

http://tanakanews.com/131022nuclear.htm


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