環境省の井上信治副大臣は1日、東京電力の石崎芳行副社長を同省に呼び、福島第1原発事故に伴う除染費用の早期支払いを求めた。井上副大臣が記者会見を開き明らかにした。同省は約404億円を請求しているが、東電の支払いは67億円にとどまっている。

　石崎副社長は「来週中にもう一度来て、具体的な支払額を回答する」と述べたという。除染費用は、放射性物質汚染対策特別措置法に基づき、国がいったん支払った後、東電に請求する仕組み。井上副大臣は会見で「これ以上支払わないのであれば、別の手段も考えざるを得ない」と述べたが、具体的な手段については明言を避けた。

　http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131101-00000183-jij-pol

彼らはこの実態（原発がなくても電力会社は維持できる）を
知られたくないこともあり，決算前に再稼働したかった。

しかし，決算までに再稼働できないことで，原発稼働ゼロ時の真のコストと利益が，
明らかになってしまったのです。企業会計が（原則として売上や損失を先送りできない）
時価会計であることが，今回は真相の究明に役に立ちました。

日本の電力会社は，原発が稼働しなくても，現在の電力料金程度で大赤字ではなく，
それどころか黒字もありうる決算でした。
つまり，原発がまったく稼働せず，それが電力を1kwも生み出さなくても，
この電力料金で，発電コスト＋原発の再稼働のためのコストをカバーできているのです。

原発が稼働できないから，電力料金は何倍も，場合によっては一桁も高くなる。
事故後，再稼働派がさんざん口にした，根拠のない汚い脅しです。
それは，大嘘でした。彼らは，電力料金が何倍にもなるという脅しを撤回して，
根拠がないことを主張したことを謝罪すべきです。

真実は，現在の電力料金，それも福島第一原発事故前の1割強高いだけですが，
これで，すべてのコストをカバーできています。
津波対策の巨大な防潮堤も，非常用電源を設置しても，それで原発が1kwの電力も
生まなくてもです。

さらにいえば，防潮堤などの原発の付随コストが不要ならば，今の電力料金すら，
値下げできる。これが何よりの決定的な根拠（エビデンス）です。

諸悪の根源，つまり，もっともコスト高だった発電方式が原発だったのです。
原発がはじめからなかったら，原発をもっていなければ，電力料金は，
もっと安くて済んでいたのです。

それは，火力だけの新電力のエネット（NTTファシリティーズ・東京ガス・大阪ガス系）や，
国内で唯一原発のない地域電力である沖縄電力で，さんざん証明されていたことです。

それをいくら言っても，小馬鹿にしてきた人に，今期の旧電力の決算は，
重大な証拠をつきつけました。

原発稼働がゼロでも，さらに原発に安全装置を付加したり，再申請する調査費用を払っても，
この電力料金で黒字になる。
ならば，原発が元々なければ，もっと電力料金は下げられている。

原発がなければ，電力料金が高騰して，日本経済が行き詰まる，
そういうプロパガンダは，時価会計のもとに，大嘘であったことが実証されました。

発電方式で，実は高コストなのが原発，原発がもともとなければ，
もっと電力料金は下げられていた。これが真実です。

諸悪の根源は，それを隠してきた原発関係者であり，
さらに，上の事実をいつまでも小馬鹿にしていた，
原子力ムラに言いくるめられた人々だったのでしょう。

人の言い分よりも，各発電コストの原データを自分で読んでいれば，
こういう情報操作には乗せられなかったはずなのですが。

　東北電力は３１日、２０１４年３月期連結決算の損益予想を発表した。純損益は前期の１０３６億９８００万円の赤字から１５０億円の黒字転換を見込んだ。通期業績の黒字は４期ぶり。９月に実施した電気料の本格引き上げによる増収のほか、退職金制度見直しで計上した１６２億円の特別利益が寄与した。

　前期９３２億３５００万円の赤字となった経常損益は１６０億円の黒字とした。東日本大震災後の原発停止で燃料費は増加基調だが、安価な石炭を燃やす原町火力発電所（福島県南相馬市）の復旧による圧縮効果などを織り込んだ。
　売上高予想は、８月公表と同じ２兆１００億円（前期比１２．１％増）。値上げ分８８０億円に加え、電気料として徴収して国に納める「再生可能エネルギー付加金」も増収要因となった。
　記者会見した海輪誠社長は「黒字見通しは、特別利益など一時的な要因にすぎない」と説明した。期末配当は「中長期的な収支の見極めが必要」として未定とした。
　東北電は同日、１３年９月中間連結決算も発表した。
　売上高は前期比８．７％増の９１８０億２３００万円。経常損失は３３３億６９００万円から８１億８３００万円に赤字幅が縮小し、純損益は３６８億６５００万円の赤字から１８億９７００万円の黒字に転換した。中間配当は見送った。

2013年11月01日金曜日

http://www.kahoku.co.jp/news/2013/11/20131101t72019.htm