たしか、1980年代ごろに市議会議員レベルで自民党を名乗ることが無くなったが、これは、あまりにこういった癒着構造が目立ってしまって、自民党系と名乗ることが有利ではなくなったからだ。県会議員や国会議員レベルでは自民党系と未だに名乗っているが、これは市民の生活とはある程度離れたレベルでの議論をやっていて、利権構造が市民にはあまり知られることがないからだ。

こういったことは、猪瀬東京都知事の辞任劇で、自民党都議の追及の仕方を見ても分かる。最も肝心な、なぜ現金で受け取り郵便振り込みではなかったのか、また、たとえ現金で受け取ってもなぜ自分の銀行口座へ振り込んで保管せずに、わざわざ貸金庫へ現金のまま保管したのかという疑問点について全く追求がなかった様子だからだ。

結局、市議会から県会議員レベルは、国の予算の分捕り合戦と言う意味があるだけで、経営という感覚はなく、自分が国から獲得した予算だから自分がある程度甘い汁を吸うのは当然と考えてしまったのだろう。

ただ、戦後から数十年続いたアメリカによる日本優遇策は1985年のプラザ合意後は方針転換されていて、日本からの利益吸出し政策に現在はなっている。このことの意味を残念ながら多くの地方議員の方たちはまだ理解されていない様子だ。