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通貨戦争(RFI)
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/149.html
投稿者 無段活用 日時 2013 年 1 月 27 日 10:32:25: 2iUYbJALJ4TtU
 

(La guerre des monnaies : RFI)
http://www.rfi.fr/emission/20130123-guerre-monnaies


2013年1月23日水曜日

通貨戦争

記者 ドミニク・ベヤール


picture

日本は通貨戦争を再び勃発させた。
REUTERS/Truth Leem/Files



日本政府が円を供給し続けるという決定をしたために、「通貨戦争」という言葉が再び現れた。

確かにバーチャルな戦争だが、日本は刀をさやから抜いた。経済に酸素を与えるために、インフレのコントロールを少し忘れて通貨印刷機を回すよう、日銀に命令したのだ。日本の新政権の狙いは、円を切り下げて輸出競争力を高めることだ。そして、それは回った!今のところ、言葉の力が十分効いている。11月に日本の保守勢力が勝利してから、日銀が大規模な円売りを始めたことはなかったが、円は対ドルで10%、ユーロと比べても14%、価値が下がった。日本の自動車メーカーはもみ手をしたが、その競争相手たちは不平を言い始めた。たかが為替手形のことで競争に晒されるのはずるいと考え、アメリカ人たちは連邦政府に対策をとるよう求めた。貿易戦争は通貨戦争に移行し、おそらく終わりなく高値が付けられることで、これは勢いを増すだろう。


なぜ、円の切り下げに出たの?

もし、日本政府がこの通貨兵器の使用に訴えたとするなら、それは日本に他の手段があまり残っていないからだ。今回の危機の状況では、投資を制限して企業の価値を改善するよう産業界に求めるのが難しい。それというのも、成長を取り戻すためには、まさにその投資を増やすことが必要なのだ。ましてや、経済危機のために購買力が既に蝕まれているのに、賃金を絞るのはもっと難しい。国内的な解決策として、痛みを伴わない唯一の武器として、円の切り下げが現れた。この解決策ならば財政にも痛みが伴わない。なぜなら、円を売りたいだけ売る力を持っているのは、円を創造する元である日銀だからだ。


この手を使うのは日本が最初じゃない

スイスとデンマークは、ユーロ圏を怖れる投資家たちが押し寄せると考えて、1年前から、それぞれの通貨にかけられる圧力を落とすための措置を講じた。人為的な切り下げを最も祝福した国は、そこから最大の利益を得た。それは中国だ。そのうえ、中国は平然とした態度で、日本の政策を厳しく批判した。通貨戦争のリスクに対して、中国の当局は敵国日本を警戒しているのだ。


ユーロは被害者の側

ユーロの価値については、今のところまだ憂慮すべき問題になっていないと、マリオ・ドラギ氏は考えている。ユーロの威信は低下しつつあるが、ユーロ圏経済の脆弱化が進んでいることの方が問題だ。この単一通貨を強化しても、スペイン経済が競争力強化の取り組みを始めれば、消えてしまう。それどころか、ドイツやオーストリアは強いユーロに持ちこたえている。さらに、全世界が通貨印刷機を回し始めたなら、本当の危機が世界に広がる。浮遊する資本の塊の上に、新たなバブル経済が形成されることが危惧されている。なぜなら、中央銀行総裁や財務大臣たちは、口では華々しい戦争の言葉を出すが、通常、よりテクノクラート的な隠語を笠に着ることの方を好むからだ。



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(投稿者より)

RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかもしれません。ご容赦下さい。

「第2次通貨戦争を日本が始める」、でも、「第1次」は日本だけが参戦しなかった。内政の不手際もありましたが、根本的には、円だけが異常に上がったのはそのためでした。 その歪みをいま解消している、という理解を私はしています。

「1ドル100円まで下がらないと厳しい」という声を個人的に聞いています。市井は景気に敏感です。ましてや、場所によって、いまはリーマン・ショック以上の不景気です。雇用が回復する程度の円安を望みますが、「日本はわがままだ」と見られるのも困るので、これも難しい問題です。

最終的には、輸出に依存しない経済の仕組みを作らなければならないのだと思います。ただ、日本は食費と光熱費がドル建てですので、この分だけは外貨を稼ぐ必要がありますが、海外進出した企業の収益で賄えないのでしょうか?  

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コメント
 
01. 2013年1月27日 11:39:20 : E3i38K0G5w
「通貨戦争」[通貨政策」?そんな大層なものではない。アメ債を大量に買わされ続ける限り、円安になるだけ。その証拠に買ってもらっているアメリカはそう、文句を云ってはいない。周りがうるさいだけ。逆にアメ債購入のつけを、日本国民が払い、輸入物価があがり、困る、日本国民こそ、文句がないというのが、異常。

02. 2013年1月27日 11:44:21 : dEqdQrxnL2
いわゆるアベノミクスの件だが、マスコミさんたちは未だに
インフレについて「物価上昇率」という一側面ばかりを必死に強調してやがるね。
消費税増税の為だけに言ってる のにね。
インフレは物価が上昇するんじゃなくて、通貨価値が下落するもんなんだって。

マスコミにしろ教育にしろ、
 カネに関する、すまり通貨価値ってモノへ対しての啓蒙を絶対にさせようとしない
 目を向けさせようとせずに徹底的に隠そうとしている
そういう意志を ものすごく感じるのだよ。
どうしても国民に知られたくないのだろうな。

通貨価値が下落して カネに対する信奉が崩れると、
・財政再建論、
・ムダを削れ論
など「カネの絶対化による国民奴隷化政策」に多くの人間が疑問を抱くようになるんでね


03. ちゃむちゃん 2013年1月27日 12:51:42 : QzYqxt1M.l5BI : 37v53HTJaY
日本銀行券発行高が、先月、5兆円近くも増えてますね。

安倍の日本紙幣の紙くず化計画は、着々と進行中というとことでしょうか!

先月12月

日本銀行券発行残高 86兆6,534億
通貨流通高 4兆5,775億


マネタリーベースと日本銀行の取引(日本銀行)
http://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mbt/mbt1212.pdf

昨年末の日本銀行券発行残高82兆3140円

http://www.stat.go.jp/data/nihon/pdf/n0400000.pdf


04. 2013年1月27日 17:02:48 : sekAj4S9tQ
2さま

「インフレは物価が上昇するんじゃなくて、通貨価値が下落するもんなんだって。」というお言葉について。

そもそも「インフレ」という用語の使い方に混乱があるのですね。二つの用法が考えられる。普通一般には単に物価上昇(品目を限定している場合が多い)を指している。しかし、物価変動の原因を考慮に入れれば、実際は、通貨の大量供給の必然的結果としての物価の上昇というべきでしょう。従って、通貨量の膨張(「通貨価値の下落」はその裏返し)自体をインフレと定義することも出来る。後者で考えた方が経済活動の実体を仔細に分析する上では重要ですね。

ただ、財政再建が「カネの絶対化による国民奴隷化政策」であるという論理が私には理解出来ません。巨額の財政赤字に目をつぶり続ける事は出来ません。普通に考えて、これ以上の財政金融政策だけでは既に解決出来ないところまで来ていると思われます。財政再建の真の意義とは、国民の汗水たらして得た富を、国民に還元して行くということになければならない。政府による税金の無駄遣いをなくすというのは、そういうことでしょう(無論何が無駄で何が必要かという問題はあります)。今の政府の巨額の借金や中央銀行によるインフレ策は、結局は国民の資産を犠牲にして成り立っているのです。


05. 佐助 2013年1月27日 18:32:56 : YZ1JBFFO77mpI : TUhrPgEJIU
世界経済は関税と通貨切下げ競争で、10年以上は悪夢にうなされる
今の浮ついた楽天主義は、間もなく絶望の苦しみに変わるだろう。それは果てしなく続くように思われるが、たとえ悪夢でも永遠に続くものは何もないことを忘れてはいけない。偉大な社会は、人間の精神が絶望の奈落に落ちたとき、初めて誕生するのだ。

信頼感などが永遠につづいたためしはない
消費者の購買力を縮小させたまま、人為的にインフレ発生させ、国家と企業の悩みを解消したいというインフレ待望論者の妄想は、雄鶏の首を締め殺せば、早起きから開放されると考えたイソップ物語の寓話とそっくりではないか!
あらゆる経済指数(生産・販売・雇用・投資・貿易)が三分の一以下に激減する世界的金融大恐慌の影響から逃れることはできない。

1929年を振り返ると歴史は繰り返すようでもある
1929年の世界大恐慌から1933年に米国を襲った通貨、生産性、金融などの収縮ショックは痛ましかった。1929年世界大恐慌前の失業率は3%程度だったが1937年には17.2%にまで増えた。GDPは1933年にトレンドから39%も下落した。マネタリーベースは1933年から1939年までの間に倍増した。

10年を経過しても世界恐慌は収束しない
1929年米国は、経済指数を、3分の1以下に縮小させるスーパーバブルに直撃された。10年を経過しても、生産・販売・株式・雇用・投資・貿易の指数を回復できなかった。この恐怖の体験を今度は日本は避けられないことになる。日本はその不況を短縮化させる努力をしなければならないのに,日本の政治と経済の指導者は無視続けていることが最悪である。

通貨を安定させるべき
それよりドル・円・ユーロの三極基軸通貨体制を採用し、固定為替システムに戻し、通貨を安定させるべきだ。キンに頼らずに世界の信用を維持するシステムを構築し、バブルの行動と正常な行動を峻別すべきであろう。

消費税を増税すると節約によって消費が低迷して消費資金不足になる,その結果,生産者や金持ちを救済して公共事業に投資すると消費資金がなく,実質GDPより名目GDPが下回り乖離が進み,借金が増えデフレーダが下降線を描いて国民はデフレの泥沼から抜け出せなくなるのである。経済は逆の作用が働き政治経済学者とマスコミの理論と違う方向に走りだす。

いずれドル単独表示から,ドル・円・ユーロ通貨表示に移行する。それはいずれ激烈なキン争奪戦争をスタートさせることで鮮明になる,アルジェリア事件はそのレアメタルやキン争奪戦争前兆期に当たるだろう。エコノミストや評論家マスコミの目には、バブルの膨張が頂点に近づく足音は、匂いはしても聞こえない。そして世界経済は関税と通貨切下げ競争で、10年間も悪夢にうなされることになる。

しかも悪いことに2013年は、素材・形(デザイン・ディテール)・技術の要素が、一斉に反転する珍しい年になる。一時的に素材消費ブームとなり「景気は回復した」とマスコミは騒ぐ。しかし物価が上昇し景気が下降するスタグフレーションを経験する。そして経済指数三分の一以下という長期不況に突入しなければならない。

安倍総理は公共事業にお金をバラマクと宣言しただけで,信用を膨張させれば、経済学の常識では、円の価値が下がってインフレと騒ぐ、そして銀行の貸し出しが増えて、円安になる。連れて株価は上がる。ところが生産量は増えても飽和社会の消費は絶対に進みません。政府日銀と経済の指導者と学者の思うとおりにはならないのが世の常。


06. 2013年1月27日 20:04:31 : jrpznZoDco
つい4,5年前まで100円台だった円が大底から15l上がって90円になっただけで何で騒ぎになるのかわかりません。

12年前の橋本内閣のときは140円台でした。
大昔の固定相場制じゃないんだから相場が動いて当たり前です。


07. 2013年1月28日 18:29:42 : 3aQtDD9ixk
経済成長を必用とするのは、人口増などの要因で国民の「需要」が増えた時で
ある。
だが、今の金融経済構造は、金融資産の配当や利息を賄うために経済成長を必用としている。
しかし、消耗品以外の需要は無限にあるものではない。
そこで、最初は企業が新たな消費地と資源の争奪を繰り返す、やがて企業が国家をその争奪戦に参加させる。

国民の生活が一定のレベルに達すると、そこからの需要は個人によって
違ってくる。
また一般の消費だけでなく、インフラの整備についても個人の価値観は
違ってくる。
物をいつまでも大切に使う「もったいない」精神は自然や環境にはよいが、新たな消費は生まれなくなる。
また自然を残そうという人が増えれば、公共投資の需要も減少する。

国民の生活が一定のレベルに達した社会でも、生産物のロスを少なくするための構造改革は必用なことであるが、自給率を向上させる生産力などの供給サイドの規制緩和は、給与所得者の購買力を奪うことになり「需要」を減退させる。

今考えなけねばならないことは、中世からの金融経済のルールの
部分変革内での振る舞いより、難しいことではあるが人として恥じることのない
新たな金融ルールであろうかと・・・・。



08. 2013年1月30日 10:50:33 : xEBOc6ttRg
コラム:日本発「通貨戦争」リスクを語る欧州の本音=嶋津洋樹氏
2013年 01月 29日 14:40 JST
嶋津洋樹 SMBC日興証券 債券ストラテジスト(2013年1月29日)

日銀が従来以上にデフレ脱却へ取り組む必要性が高まったという点で、1月21―22日開催の政策決定会合の発表内容について、筆者は前向きに評価している。

市場参加者のなかには、補完当座預金のゼロ金利への引き下げが提案されなかったこと、2013年中の金融政策に変更がなかったことなどを受けて「期待外れ」との見方もあるようだが、「(物価安定の目標を)できるだけ早期に実現することを目指す」以上、デフレが続けば、日銀はいずれ追加的な金融緩和策を打ち出さざるを得なくなる。新たな正副総裁が安倍晋三自民党政権の意向に沿って選ばれることを踏まえると、「期待外れ」というよりは「お預け」ということだろう。

とはいえ、日銀の方針転換に対し、内外では批判も強まっている。特に安倍総裁の率いる自民党が大胆な金融緩和策でデフレ脱却を目指すと繰り返し主張するなかで、日銀法の改正や総裁の解任、国債引き受けなどをちらつかせたことが日銀の独立性を侵害するとの懸念につながっているようだ。また、特に欧州を中心に海外では、日本が極端な円安政策を追求し始めたことで、「通貨戦争」を引き起こしたとの見方も強まっている。

こうした批判は、今回の政策変更による「副作用」のリスクを抑制するという意味で傾聴に値するだろう。しかし、ほとんどが誤解に基づいており、日本政府、日銀はいずれもきっちりとした説明をする必要がある。

まず、日銀の独立性。安倍政権のやり方がやや強権的だったことは間違いない。しかし、それ以前に日銀は「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」との理念に基づいた金融政策の運営を行ってきたといえるのだろうか。中央銀行の独立性は一義的には法律で担保されるべきものだが、それが国民から支持されるにはそれなりの実績が必要だろう。中期的な物価安定は中央銀行が責任を負うという先進国共通の考えに基づけば、日本がデフレから10年以上も脱却できない理由を政府や企業の努力不足というのは、責任逃れに過ぎない。

また、日銀の金融政策と「通貨戦争」に直接的な関係はない。実際、日銀が実現しようとしているのは、特定の為替水準ではなく、「物価の安定」のはずだ。スイス国民銀行(中央銀行)は11年9月6日、スイスフラン高による同国経済への脅威とデフレのリスクを回避するため、為替介入で1ユーロ=1.20スイスフランを下回らないようにすると発表した。スイスの経験はデフレ回避という目的のためならば、為替介入という手段が正当化される可能性を示すが、日銀が現在、そうした手段に打って出ているわけではない。

一方、政府関係者はたびたび、為替水準に言及。それが人為的な円安政策を追求しているとの批判につながっている可能性は否定できない。それでも、日本政府は今のところ、為替介入を実施したわけではない。外債購入ファンドの構想が実現した場合、一種の為替介入とみなされる可能性はあるが、官民協調や運用の枠組みが早期に具体化するとは考えにくく、財源も今のところ不明。しかも、産油国などを中心に政府系ファンド(ソブリン・ウェルス・ファンド)が存在し、中国や韓国も外貨の一部を積極的に運用しているという事実がある以上、日本だけが批判されるのは均衡を欠いているようにみえる。

<円安進行で本当に困るのは誰か>

にもかかわらず今回、主要国に加え国際通貨基金(IMF)までもが日本の政策変更を議論し批判していることには、かなりの違和感を覚えざるを得ない。特にドイツを中心とした大陸欧州勢の反応は過剰ともいえる。そもそも、現在の日本はドイツやそれを含むユーロ圏とは異なり、貿易収支が赤字で、経常収支の黒字幅も東日本大震災を機に縮小している。米国で住宅市場の回復が意識され、欧州債務問題も最悪期を脱したとの評価が浮上するなか、持続的な円高はむしろ不自然だった。安倍政権の発足はこうしたファンダメンタルズの変化が顕在化するきっかけとなったに過ぎない。

ただ、それでも議論が沈静化しないのは、問題が日本にではなく、他にあるからだろう。

過剰反応ぶりから判断して、ドイツや大陸欧州、ユーロに関係する可能性が高い。実は日本円とドイツマルクは第2次世界大戦後、一貫してドルが下落するなか、その負担を一手に引き受けてきた通貨である。実際、1971年に米国が一方的にドルの金兌換停止を発表したニクソン・ショック以降、日本円は対ドルで約80%、ドイツマルク(99年以降はユーロ)は約60%も切り上がった。ただし、ドイツマルクはユーロへの統合によって、対ドルでの上昇が一服。リーマンショック後も上昇が続いた日本円とは明確に一線を画している。

筆者はドイツを含む欧州各国のドル(切り下げ)への不信がユーロ誕生の1つの原動力になったと考えている。それが、欧州債務問題の顕在化以降、ドイツを筆頭とする欧州各国がギリシャやポルトガル、アイルランドなどを救済する資金負担を受け入れている理由だろう。

つまり、欧州各国はドルが下落する際に生じる自国通貨高というコストの負担よりも、ユーロという自前の国際通貨を作り出し、維持するコストを選んだといえる。ちなみに、このことはユーロが基軸通貨を目指すことに限界があることも意味するだろう。フランスは欧州のなかで最も覇権にこだわる国の1つだが、同国にはユーロを基軸通貨として維持するだけの経済力がない。

このように考えると、ドイツを中心とした欧州勢が日本の政策変更に批判的なのも理解しやすい。米国が強力な金融緩和策を維持するなか、日本が円高の是正に取り組めば、通貨高の圧力は自然とユーロにかかる可能性が高いからだ。

しかし、今や経済規模で世界第3位へ転落した日本にドルの下落を単独で受け入れる余裕はない。日本がこれまで通貨高として受け入れていたコストは、少なくとも一部を新興国や資源輸出国などファンダメンタルズに余裕がある国々へ分散させる必要があるだろう。それは新興国や資源輸出国に輸出競争力の低下をもたらす可能性が高いが、国内景気の過熱やインフレを緩和させることもできる。

とはいえ、「主要国」の概念は20ヵ国以上へ拡大。そのなかには、政治経済の体制が米国と大きく異なっている国も多く含まれる。また、資源輸出国の対ドルでの通貨切り上げは、米国に資源価格の上昇と同じ効果をもたらすという問題もある。米国が今後、シェールガス革命でエネルギーの海外への依存度を低下させれば、資源輸出国での通貨切り上げも現実的な選択肢になり得るが、それにはもう少し時間が必要だ。今後1―2年程度は米国景気が力強さを増す局面でもあり、ドルの下落圧力は緩和。その負担をめぐる「通貨戦争」も目先は沈静化する可能性が高い。

筆者は今後1―2年の日本経済を取り巻く環境について、米国でバランスシート調整が一服したこともあり、リーマンショック後で最も良好になると予想している。国内では、安倍政権の誕生で政策が分配重視から成長重視へ変化したこと、日銀が「物価の安定」について従来以上に責任を負ったことも追い風だ。その間に消費者物価の上昇率が前年比2%へ達することはなくても、デフレからの脱却は十分に実現可能だろう。

ただし、そうした良好な外部環境がいつまでも続くとは限らない。目先は米国の景気循環から「通貨戦争」が避けられそうだが、ドルの中長期的な下落基調に歯止めがかかるかという点には疑問が残る。米国が再び景気後退に陥り、積極的な金融緩和策で対応することになれば、日本はリーマンショック後と同様、外需の低迷と円高で景気後退とデフレのリスクにさらされる可能性が高い。そうならないためには、中国や資源輸出国などに変動相場制への移行を促すなどドル下落時の通貨高を分散させる枠組みをつくっておく必要がありそうだ。

*嶋津洋樹氏は、1998年に三和銀行へ入行後、シンクタンク、証券会社へ出向。その後、みずほ証券、BNPパリバアセットマネジメントを経て2010年より現職。エコノミスト、ストラテジスト、ポートフォリオマネージャーとして、日米欧の経済、金融市場の分析に携わる。


経済にとり最大の危険は通貨戦争=ソロス氏 2013年1月25日
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〔アングル〕政府・日銀の共同声明、抜け落ちた「円高是正」 海外批判を警戒 2013年1月24日
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