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マネタリーベースを増やせば流通する通貨も増加するという誤解
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投稿者 若者よ身体を鍛えておけ 日時 2013 年 5 月 09 日 07:41:15: wGk6Yn4HTg00U
 

日銀の黒田新総裁による金融政策では、マネタリーベースを年間60〜70兆円増加させ、2014年末には270兆円に倍増させる計画とのことである。素人はもちろん元東大助教授の政治家でさえ、お金は日銀が刷るものだから、そこがマネタリーベース(紙幣と銀行が日銀に持つ当座預金口座の残高)を倍増させるというのだから世の中にはお金が溢れ、物価は高騰し、通貨価値は下落するインフレが起こるものと誤解する。

まず、お金(通貨)は日銀が作るものだというのは誤解である。
実は大部分の通貨は日銀ではなく、市中の普通の銀行が創るのである。
通貨には、紙幣と硬貨に加えて「預金通貨」がある。大金の取引をする場合、キャッシュを使うのはアングラ世界の住人か政治家くらいのもので、多くは銀行の預金口座間の移動で決済される。現在では小口の支払いでもクレジットカードなどを使うことも多くこれも銀行口座間の資金移動である。
つまり、銀行口座の残高が通貨そのものなのである。
銀行口座の残高はどのように創られるか。次の誤解は、預金残高はキャッシュを預けることで生まれると考えることである。もちろんそれも一部であるが、大部分は銀行からの融資で生まれるのである。

それでは融資の基となる資金はどこから持ってくるのか?
日銀が供給するマネタリーベースもその一部である。預金もその一部であるが、多くは「信用創造」というマジックによって、普通の銀行で預金通貨が創られる。
銀行が融資する原資は庶民の細々とした預金かも知れない、あるいは日銀から供給されたマネタリーベースの一部かも知れないが、融資した資金は銀行の預金口座に振り込まれ、これを別の融資の原資として使うことができるのである。融資を受けた者はそのお金を使うだろうから振り込まれた口座にそのまま留まっている訳ではないが、ほとんどは現金で持ち出されることはなく銀行口座間の振込による移動である。ということは、どこかの銀行で融資の原資になるのである。

この仕組みでは原資は無限であるが、実際には預金を融資に回す場合一部を日銀の口座に預ける仕組みになっており、その割合を「預金準備率」という。これは2兆5000億円を超える預金については1.2%、500億円以下の“小規模預金”については0.05%とか0.1%などという値である。
ということは小口で100万円の預金を基にして1000倍の10億円を融資することが可能でそれが預金残高、つまり預金通貨となるなのである。
マネタリーベースの日銀口座は、準備率を引いた98.8%を融資することは可能で、紙幣を含めて、それらが5000億円以下の“小口預金”に化ければ1000倍に創造可能となる。つまり、理論上は日銀の1兆円のマネタリーベースから1000兆円程の通貨が創造され得るのである。

現金と預金を合わせた広い意味の通貨の総量は日銀から“マネーストック”として統計情報が発表されている。2013年3月の統計として、現金通貨79.2兆円、普通預金や当座預金の要求払い預金である預金通貨472.3兆円、主に定期預金である準通貨が557.3兆円、CDと呼ばれる譲渡可能預金32.5兆円、この総計はM3と呼ばれ、1141.3兆円となっている。

マネタリーベースは2013年3月の統計として146.4兆円と発表されている。
146兆円から仮に0.1%預金準備率で創造され得るマネーはなんと、14.6京円というとんでもない金額となる。もし日銀の新政策によってマネタリベースが270兆円になるとマネーストックは27京円に創造され得るが、実際にはそんなにお金を借りる人はいないのでそんなことにはならない。

マネーストックつまり出回る通貨の量の増加がマネタリーベースで制限を受けることは実際には無いのである。
出回る通貨の量を増やすには銀行の貸し出しを増やす、つまり資金需要が増えるように景気を良くする意外にない。

アベノミクスなどと呼ばれ円安と株高が進行し、景気が良くなっているような気分があるが、日銀の政策が関連したとしたらせいぜいアナウンス効果で、資金需要の増加があるとしたら主に財政出動を期待してのものだろう。

円安はマネタリーベースの増加で起きたのではなく、政府・日銀の政策で円安に誘導されると予測した投機資金の動き、あるいは日本経済の本質的な弱さから将来的な円安を予測した投機資金の動きによるものだろう。

マネタリーベースの増加が実質的にはどのような効果があるか?
日銀の資金供給では金融資産を買い上げる。この金融資産には国債はもちろん株式などの上場投資信託もある。国債の買い上げは一般銀行が保有するリスクを日銀が引き受けることである。
国債の貸し倒れリスクはほとんど考えられないとしても、金利の増加による価格下落のリスクは大きいが、日銀が引き受けてくれれば銀行にとってこんな有難いことはない。
上場投資信託の買い上げは株式や債券の買い支えである。
日銀の政策は銀行の救済なのだろう。

マネタリーベースの増加で出回るマネーが増えるために景気が良くなるというゴマカシに騙されないようにしたいものである。  

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コメント
 
01. 2013年5月09日 08:30:40 : JfFbs5hoTk

ま、むつかしのこた分からんが、やはり鍵は財政出動だろうね

ヒトラーな先生は、財政は火の車なのに、公債を刷りまくって、巨大な公共事業を
やりなはった。そのさい、お金が、地主やゼネコンばっか儲かることなく
労働者に回るように監視組織までつくったとゆう。その結果、5割ぐらいは
労働者に回ったらしいね。同時に失業解消、ドイツ国民がヒトラー先生に
熱狂したのもわかるわな。日本でわ公共事業やっても労働者に回るのが5%
ぐらいとか。
 公共投資で一番効果あるのは、今は軍事らしいね。
巨大な軍拡&列島強靭化をやれば景気回復するんじゃないか。大きい政府だ。

と同時に、やはり労働運動を再興せにゃイカン。
企業中心の政策ばかりやっとる。国民経済への大転換をせにゃ。



02. 2013年5月09日 08:42:41 : FRmkrBBzaE
銀行が恐れているのは景気が良くなって金利が上昇することだから、国債が暴落しないうちに手持ちの国債を売却しなければならない。必然的に日銀はますます、国債を買い続けなければ、国債価格の暴落を防ぐ手段はなくなる。低金利の国債などますます人気がなくなり、日銀しか持とうとしない国債の存在は金融危機どころの話ではない、国家信用崩壊そのものだ。

03. 縄文ビト 2013年5月09日 09:02:10 : egUyw5BLxswRI : ENcte8pPBU
現在の日本の状況下では銀行の貸し出しを増やせないと考える。それは貸出先が中小企業とか不況から資金を必要としている零細企業というリスクの高い会社であり、もしかしたら不良債権化する可能性が高いところが大部分ではないだろうか。
銀行はその中で選別をしていく。

 ただ唯一の貸出先としては今まで買い控えていた若者の不動産投資先となるマンション購入とか建売住宅とかの資金となるのではないだろうか。そこに資金が投入されるとしたら不動産のプチバブルとなるのではないだろうか。

 信用創造それは銀行が陥る不良債権の増大から銀行自体の国有化を招いてしまう。
ただこのくだりは誤解を招いてしまう>まず、お金(通貨)は日銀が作るものだというのは誤解である。
実は大部分の通貨は日銀ではなく、市中の普通の銀行が創るのである。

 信用創造は銀行が貸し出しをしたお金が全て銀行に戻るのではなく、融資を受けた企業なり個人が物を購入する、売った先はその入ってきた資金を支払いに回す、それが順番に回転し出せば経済は順調に動く。そのことは貨幣の交換機能が完全に作用していれば永久運動となるが実際はその途中で一部の人たちが利益として保存してしまう。その保存された資金が銀行に戻りそれを新たに貸し出すということから信用創造は始まる。何も利益は物を作り出し販売した物ばかりではなく、株で利益をえたとか、為替で利益を得たとかの資金が銀行に入る。つまり銀行預金がいうまでも無く信用創造を作り出してしまう。


04. 2013年5月09日 10:30:38 : nJF6kGWndY

>マネタリーベースを増やせば流通する通貨も増加するという誤解

マネタリーベースとマネーストックは正の相関があるので、誤解ではない

ただし金利が低下していくと効果は低下し、0金利で、(期待効果を除き)ほぼ消滅する

現状は短期金利は0なので、長期金利に働きかけているが、そろそろ限界

>マネタリーベースの増加で出回るマネーが増えるために景気が良くなる

景気=企業の投資増加=銀行貸し出し増加だから

上の主張は第1近似では正しい

ただし何度も言うように問題は、量的緩和には副作用があり、結局は利益の先食い(一般労働者と貯蓄している者から借金している者への所得移転)に等しいということだ

金融政策はサポート役に過ぎず、成長戦略と生産性の上昇なしには国民の消費生活は低下していくことになる


05. 2013年5月09日 10:41:15 : KxxBl3LzOk
>ただこのくだりは誤解を招いてしまう>まず、お金(通貨)は日銀が作るものだというのは誤解である。実は大部分の通貨は日銀ではなく、市中の普通の銀行が創るのである。

誤解の余地はないと思うのですが。

2013年3月現在、
市中に出回っている通貨(マネーストック)1141.3兆円の内
日銀が発行したものはマネタリーベースの146.4兆円で、
それを除いた994.9兆円は日銀ではなく市中の一般銀行が創造したものです。


06. 2013年5月09日 11:47:09 : FRmkrBBzaE
市中に出回っている通貨(マネーストック)1141.3兆円の内、1000兆円近くが
国家の信用が源泉となっている。

今の日本で問題になっているのは国民が直接引き受けることになる不良債権の話だ。

国債残高のうちどれだけが不良債権なのか?
国家の粉飾財政の累積は銀行の信用創造なんて何の意味もないほどに日本の金融システムを内部崩壊させた。


07. 2013年5月09日 12:11:03 : 8NWByD7w0o
白川はマネタリーベースをリーマンショック後に45%増やしたが、マネーストック(M3)は1/5の10%しか増えなかった。

黒田の金融政策は資金需要を作る政策がないと、マネーゲーム後の崩壊という事になる。


08. 2013年5月09日 14:23:35 : sekAj4S9tQ
1さん
「公共投資で一番効果あるのは、今は軍事らしいね。
巨大な軍拡&列島強靭化をやれば景気回復するんじゃないか。大きい政府だ。」

歴史上の巨大政府がそれをやっては崩壊して行きましたね。かつての大日本帝国やナチスドイツのように戦争に破れ外から潰されるか、ソ連や今のアメリカのように外に敵を作りつつ内部から崩れるか、いずれにしても、極端な統制国家と精神的・物理的荒廃が約束されていますね。金があるものも、常に何かに脅かされるような生活となるでしょう。政府の拡大は、その影響下にある庶民の生活の何等かの犠牲の上に成り立つもの(たとえそれが福祉であろうとも)。軍事はその最たるものです。今のアメリカをその内部からよく観察する事です。


09. 2013年5月10日 00:30:35 : 4GxHq9ub7o
最後の蛇口を絞っていたのは金融庁の金融機関に対する行政マニュアル、
金融検査マニュアルだ。
安部政権になってこのマニュアルの改定が進んでいる。
今年に入って銀行の融資額も増えている。
不動産が活況なのは融資が受けやすくなったからだ。

10. 2013年6月08日 16:10:46 : qgOdH3ltjg
いっそのこと国民一人当たり3百万円ぐらい支給して370兆円ぐらい札をすれば1ドル120円ぐらいになると思うんですが・・。

11. 2015年5月08日 12:49:38 : 8UUUotDjO6
02. 2013年5月09日 08:42:41 : FRmkrBBzaE
銀行が恐れているのは景気が良くなって金利が上昇することだから>

解釈があまりもありきたりですな。
ぎゃくでしょう、
金利があがらにゃ、資金需要も増えない、
景気もよくならない。


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