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日本の国債市場の混乱は、もっと激しくなる (東洋経済オンライン) 
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/805.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 5 月 17 日 10:58:01: igsppGRN/E9PQ
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130517-00013997-toyo-bus_all
東洋経済オンライン 5月17日(金)8時0分配信


 「How to make money with Junk Bond」(ジャンクボンドでの儲け方)。数日前まで米国に出張していたのだが、ニューヨークでたまたま隣に居合わせた人が読んでいた本のタイトルがそれだった。今、米国では市場のあちこちでバブル的な過熱が現れている。

 ジャンクボンド(ハイ・イールド社債)市場や、MBS(住宅ローン担保証券)を購入してレバレッジを効かせる「エージェンシーREIT」市場には空前の資金流入が起きている。5月7日のウォールストリート・ジャーナル紙は、ハイ・イールド社債の利回りが最近異様な低下を見せていることを取り上げ、「ジャンクはハイ・イールド(高利回り)と言ったのは誰だっけ? 」と市場の過熱に警戒を促す記事を掲載していた。

■ 金融機関や投資家にリスクをとれと促す中央銀行

 FRB(米国連邦準備制度理事会)の緩和策によって安全資産の利回りが低下したため、少しでも利回りが高い金融商品には投資家がわっと群がる構図になっている。政策は多くの人々に過剰なリスクを取らせているので、ひとたび市場の流れが逆転したら、傷つく投資家が多数現れる恐れがある。

 FRBを含む世界の中央銀行は、奇妙な矛盾を発生させている。先進国の金融規制当局は、金融機関にリスクを減らせ、と規制を強化している(米国のドット・フランク法、新バーゼル規制など)。しかし、FRBも日銀も、銀行や投資家に対してもっとリスクをとって資産価格を押し上げろ、と促している。全体をコーディネイトしている人が誰もいないという怖さがある。

 米国では大都市部の優良物件を中心に住宅価格が急騰している。3月末のサンフランシスコの住宅価格は前年比33%上昇していた。シリコンバレーの高額所得のITエンジニアが好むような物件が売りに出ると、奪い合いのような状態になっている。信用スコアが高い人に対しては金融機関は積極的に融資を伸ばそうとしていることも高額物件への需要を押し上げている。

 こうした状況を聞いていると、FRBはそろそろQE3(月850億ドルの証券購入)の縮小に入るべきではないかとの印象を受ける。しかしながら、全米規模で見渡すと、中低所得層の賃金・雇用機会の改善はまだまだ遅れている。FRBの緩和策は資産・所得格差を大きくしているが、それゆえ金融緩和策を転換するタイミングの見極めには困難が伴う。住宅ローン金利が上昇してしまうような政策転換を今FRBが行ったら、中低所得層は生活が圧迫される恐れがあるためだ。

■ 「バズーカ砲」緩和で安全度が低下した国債市場

  日本では4月前半に続き、5月前半にも国債市場が再び混乱を見せた。

 「異次元」の量的質的金融緩和策が4月4日に決定されてから、改めて確認されたのは、日本の国債市場はボラティリティに対して構造的に非常に脆弱だということである。裏返して言うと、日本政府のこれまでの安定的な国債大量発行は、市場の変動が小さいことが前提で可能となっていた。しかし、「バズーカ砲」緩和策によってその前提が崩れ、国債の最大の購入者である国内機関投資家にとって日本国債の安全度は低下してしまった。

 日銀が4月26日に開催した市場関係者向け説明会でも明らかに示唆されていたが、近年の日本ではフィリップス曲線が極端に寝ているので、その上方シフトが突然起きるような国民のマインド転換がなければ、2年後からの継続的なインフレ率2%は実現できない。

 そのために日銀は量的質的緩和策によって、日本経済が「緩やかなデフレ均衡」からジャンプするように仕向けた。ジャンプが大きくなるように「バズーカ砲」的な緩和規模によって市場にサプライズを発生させた。サプライズは外為市場には有効だが、国債市場では金利を暴れさせた。金利の市場にとっては予測可能性が大事だからである。

 「異次元」緩和策決定前日の4月3日の5年国債は0.135%、10年国債は0.55%だったが、4月15日の引け値はそれぞれ0.42%と0.87%だった。景気回復観測、インフレ予想の上昇に裏付けられた自然な国債利回りの上昇ならば、通常は経済は受け止めることができる。しかし、実体経済の改善が顕在化する前に金利上昇がより激しくなると、景気回復の勢いが殺がれる恐れがある。「名目金利が上昇しても、実質金利は低下しているから問題ではない」と言い切れるほどの状況にはまだなっていない。


  日本国債の場合、政府債務が膨大で低格付けの割に国債の利回りが低いため、海外からの参加者は少ない。他方、米国債市場には世界中から多様な投資家が参加している。金融危機のような時を除けば、仮にあるグループの投資家がリスクを取れない状態に陥って米国債の購入を控えても、それによって歪んだ価格形成を利益のチャンスととらえて誰かが市場に参戦してくることが多い。だが日本では市場参加者の大半は銀行を含む国内の機関投資家であり、多様性に欠ける。

■ 売りが売りを呼ぶスパイラルに

 基本的にプレーヤーの多くは日本の金融規制当局の監視の下、同じリスク管理手法を採用しており、その結果、売買の判断も同じ方向に傾きやすい。4月4日以降、日銀は財務省が市場で発行する国債の4分の3を購入しており、市場の流動性は大幅に低下した。市場の売買注文が薄い状態にあるだけに、その中で、円安、株高、FRBのQE3の縮小観測などの材料が台頭して金利先高感が強まると、金利上昇ペースは速くなる。

 シャープレシオなどのリスク計測手法を導入しているので、ボラティリティが増大すると、国債保有のリスクを減らさざるを得ない金融機関が現れる。そうした金融機関が国債をまとまった額で売却すると、それを受け止めて買い支えるプレーヤーが少ないために、金利上昇は加速する。それが更にリスク管理の観点からの売りを誘発する、といった危険なスパイラルにつながる恐れが潜在している。

 日銀は5月15日に1年物共通担保資金供給を2兆円実施した。このオペレーションで金融機関が0.1%で資金を1年間借り入れば、保有国債のリスクをある程度低下させることができる。4月にも日銀はこの手段を多用して国債市場を落ち着かせた。今回も日銀は市場の様子を見ながらこのオペを使うだろう。
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 5月16日現在ではやや落ち着きが出始めたが、もし市場が鎮静化しない場合は、5月21〜22日の金融政策決定会合で日銀が国債市場安定化策を発表する可能性が出て来る。

■ 国債の購入を増額すれば、日銀は出られなくなる

 例えば、日銀は今年、保有長期国債を51兆円増加させる予定だが、その範囲内で購入を前倒しして、一時的に増額させて、市場の国債売り圧力を吸収しようとするかもしれない。ただし、そういった政策が円安を招くことがあると、国債に新たな売り圧力が発生する恐れがあるだけに、実施の見極めは難しい。共通担保資金供給オペの最長期間を2年に延ばして、市場に安心感を与えるという手も考えられる。

 とはいえ、そのような対策で国債市場の動揺がいったんは落ち着いても、国債市場の流動性が低い環境は継続する。何かの材料で金利上昇圧力が現れると、それがきっかけで国債の金利が再び暴れ始める可能性は今後もある。

 その度に日銀が市場鎮静化のために国債買入れオペを増額していったら、市場はどこかの段階で「日銀の国債購入はどこまで膨張するのか? これはマネタイゼーション(財政赤字の貨幣化)ではないか? 」と疑心暗鬼になるだろう。そうすると長期金利の上昇はさらに激しくなる恐れが出てくる。

 ひとたび、そうした観測が台頭したら、日銀はさらに国債購入を増額して金利上昇を抑え込みに行かねばならなくなり、この一連の政策は「ホテルカリフォルニア」化してしまう(つまり、一度入ったら出られなくなる)。そういった事態を避けるためにも、政府は中長期的な財政再建方針をしっかりと打ち出さなければならないのだ。

 今回の国債市場の動揺のきっかけのひとつは米国の雇用統計、小売販売統計の改善による「QE3減額の前倒し観測」が台頭したことだ。先行き、実際にバーナンキFRB議長がその開始を示唆したら、日本国債市場の混乱はより激しくなる恐れがあるだけに注意が必要である。

加藤 出


 

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コメント
 
01. 2013年5月17日 23:53:11 : e9xeV93vFQ
アベノミクスの円安に踊らない大企業
2013年05月17日(Fri) Financial Times
(2013年5月16日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


スズキの鈴木修社長は、円安への疑問を投げかけた〔AFPBB News〕

 日本の円高撃退を設計した人たちが、日本の自動車業界の大御所である鈴木修氏のことを、ちょっと恩知らずではないかと思ったとしても仕方ないかもしれない。

 83歳のスズキの社長は先週行われた決算説明会で、自社の利益を50%押し上げる助けになった円安そのものに疑問を投げ掛けた。

 「『おい、大丈夫か』と聞きたくなるくらいの円安だ」。鈴木氏はこう述べた後、日本製造業の経済学について、円高撲滅の最高司令官である安倍晋三首相に真っ直ぐに向けられたように見えるミニ講義を一席ぶった。

 「我々はインドやタイ、インドネシアに設備投資しているから、にわかに円安になったからと言って(突然日本に)戻ることはできない」

賃上げや雇用拡大への期待は報われるか?

 鈴木氏のメッセージは、期待を弱めるための試みと見ることができるかもしれない。日本の輸出は今、昨年末以降の20%に及ぶ円安のおかげで理論的には競争力を高めているため、政府や多くの一般市民は、スズキのような企業が賃上げや雇用拡大によってその恩恵を分かち合うことを期待している。

 こうした期待は、拡張的な金融、財政政策によって日本経済を復活させる安倍氏の取り組みである「アベノミクス」と密接に関係している。

 首相と中央銀行総裁の黒田東彦氏は、15年以上続くデフレから日本を抜け出させるために、この国を現金で溢れさせている。国民も、特に国の政策によって株式市場が半年で70%も上昇しているため、両氏を支持している。

 だが、アベノミクスが生み出そうとしているインフレが、給与の増加ではなく、単に物価の上昇だけを意味する結果に終わった場合には、有権者が安倍氏に群がったような速さで安倍氏に反旗を翻す可能性がある。

自動車業界が先導しなければ・・・

 鈴木氏のような経営者の反応が重要なのは、このためだ。自動車は特に重要だ。日本で最も力強い産業が、アベノミクスを金融市場の好材料から実体経済の好材料に変える先導的な役割を担わないとすれば、一体誰がその役割を担うのか。

 早稲田大学の野口悠紀雄氏は、円の購買力低下を「消費者、電力会社、輸入業者から自動車メーカーへの移転」と呼んでいる。安倍ブームが続くためには、これらの経済主体が報われなければならない。


トヨタ自動車をはじめ、日本の自動車大手は軒並み大幅増益となっているが・・・〔AFPBB News〕

 移転がほぼ一方通行になると考えるべき理由がある。自動車メーカーの利益は急増している。最大手のトヨタ自動車は、前期に純利益が3倍以上膨らんだ後、今期さらに40%増加すると予想している。

 だが、幹部らは、賃金改善や国内生産の大幅な拡大を求める要求には抵抗している。

 ホンダは今週、2005年の打ち切りまで国内で生産されていた高級スポーツカー「アキュラNSX」が再投入される時には、オハイオで生産されることになると話していた。

2000年代半ばの苦い経験

 愛国心がないように見えるこうした言動は、苦い経験の産物だ。自動車メーカーは、前回円安が進んだ2000年代半ばに国内生産を拡大したが、金融危機の時期に円が急騰し、需要が急減した際にやけどを負う羽目になった。

 電機業界もさらに大きな規模で同じことを経験し、いまだにその報いを受けている。シャープとパナソニックは、2013年3月期に合計で130億ドル近い赤字を出した。

 自動車業界以外では、円に対する矛盾した感情を見つけるのがさらに容易だ。日本が依存する輸入エネルギーは今、価格が上昇しており、日本の原子力発電所がほぼすべて遊んでいる時に大きな問題になっている。

 日本の貿易収支は赤字に転落しており、電気料金は上昇している。確かにインフレだが、多くのエコノミストを喜ばせる類のインフレではない。

過度な円安への不安


多くの専門家は1ドル=105〜110円まで円安が進むと見ている〔AFPBB News〕

 元日銀副総裁で、現在はシンクタンク、日本経済研究センターの理事長を務める岩田一政氏は、1ドル=100円前後が円の適正価格だと考えている。

 円がそれより大幅に安くなれば、輸入原材料価格が企業が負担できないほど高くなり、日本の回復が制限される可能性があると言う。

 円は先週、岩田氏が好ましいと考える水準を割り込み、多くの専門家は105円か110円まで円安が進むと考えている。岩田氏は、「過度な調整」が進み、円が120円まで下げる可能性があると心配している。

 だが、円がそこまで安くなれば、もっと多くの「恩知らず」の日本人が鈴木氏の仲間に加わると思っておいた方がいいだろう。

By Jonathan Soble in Tokyo
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/37802


02. 2013年5月18日 10:35:25 : 0MxxUg9noA
日本でモノを製造して売らないと、海外に拠点のある大企業のみ為替差益で儲かる事になる。
そうなると、そのほうが儲かるから大企業は国外へ逃げる。
そして国内では大失業時代のはじまりだ。
しかし、国内でモノを製造したところで、放射能汚染で外人に忌避される事になる。
まだ円高のほうがマシ。

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