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海外勢にも難解 日本株・円、変わる相場の方程式  経済ジャーナリスト・西野武彦
http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/435.html
投稿者 ダイナモ 日時 2013 年 6 月 12 日 09:36:23: mY9T/8MdR98ug
 

 日本で株高が進むと、景気回復期待が高まる→海外からの日本株投資も増える→円高が進む――という流れになるのが従来の常識でした。ところが2012年秋以降はこれとは逆のことが起きています。株価が上がると円安が進み、株価が下がると円高が進むという不思議な構図です。なぜこうなるのでしょうか。

 最大の理由は、外国人投資家が先物市場で円売り・日本株買いの投機を仕掛けてきたことです。日本株を大量買いする際、為替差損を避けるために円先物を大量に売ってきました。このため外国人が日本株を大幅に買い越している間は株高・円安が続いたのです。

 しかし外国人には大きな誤算がありました。5月1日付「日本株4週ぶり売り越し 外国人に2つの誤算」などで触れましたが、株価が上昇すれば株式投資に慎重な日本の機関投資家も積極的に買わざるを得ないと考えていたのに、それが期待外れに終わったのです。

 そこで外国人は頃合いをみて利益を確定するため、株価指数先物や現物株を売って為替先物で円を買い戻す「反対売買」に乗り出すようになったと考えられます。その結果、「5.23」ショック以降は日本株が急落する一方、円は高値に振れているのです。

 この動きがどこまで続くのかは、おそらく外国人自身もよく分からないのではないでしょうか。というのも、外国人も欧州系、北米系、アジア系と分かれており、それぞれ投資スタンスにかなり大きな違いがあるからです。5月22日付「日本株高、欧州勢の買い越し減少にみる投機サイン」で詳しく解説した通りです。

 同じ米国のヘッジファンドでも、既に日本株をかなり利食い売りしたファンドもあれば、ジョージ・ソロス氏のファンドのように先々週から円売り・日本株買いを再開したとされるファンドも出てきています。

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 しかし、仮に一部のヘッジファンドが日本株投資を再開したとしても、日本株が「5.23」までにみせた力強い上昇相場に戻ることは、ほとんど考えられません。原油や金などの商品でも、世界的な投機資金が去った後は過去につけた高値からかなり低い水準で低迷が続いています。

 また投機資金を取り巻く環境も決して良好ではありません。米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和が縮小・解除されるのは時間の問題でしょう。日本でも長期金利が上昇しており、投機資金には逆風が吹き荒れることが予想されます。

 では株安と円高はどこまで続くのでしょうか。日経平均株価が1万5000円まで戻る確率と、1万円まで値下がりする確率はほぼ五分五分ではないかと私はみています。1万円を割り込む場面も想定しておくべきでしょう。

 為替は一時的に1ドル=90円〜94円台まで円高が進んでも、再び100円台の円安に戻る可能性があります。日本政府が抱える世界最悪の借金を考えると、目先は円高に振れても長期的には円安が進むと判断せざるを得ないからです。

 世界の株式市場で下落が始まると、世界の投資(投機)マネーは株式から債券へ、なかでも世界で比較的安全だとみられている日本国債や円に集まり円高を招く可能性もあります。ということは、世界の株価が急落・乱高下している間は円高が進む可能性が高いということになります。

 しかし、為替相場を左右する要因はほかにもあります。日米金利差もその一つです。

 米FRBは量的緩和の出口(縮小・解除)を探っています。一方、日本では日銀が黒田東彦総裁のもとで「異次元緩和」に乗り出したばかりで、今後2年間は継続される見通しです。長期金利は日本が0.8%台なのに対し米国は2%台に乗せています。FRBが量的緩和を縮小・解除すれば、この金利差はますます拡大することが予想され、円安・ドル高が進む可能性もあります。

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 外国人による日本株売りが続いている間は株安・円高が進むことが予想されますが、それが一段落すれば再び株高・円安に振れる可能性も出てきます。

 また貿易赤字が今後も拡大し、さらに経常収支も年間を通して赤字に転じることになれば、円安・ドル高が一段と進む可能性が強まります。

 これまでの上昇相場は外国人による日本株の大幅買い越しがどこまで続き、いつ売り越しに転じるのかを注視していれば相場の行方をある程度正確に予測することができました。しかし今後は(1)外国人の動向を大きく左右するFRBの金融政策の変更(2)米国株の動向(3)日米金利の推移(4)為替(5)貿易収支・経常収支(6)消費増税を実施した場合の影響――など複雑な方程式を組み合わせて相場を読む必要がありそうです。

 日経平均が1日で500円前後も乱高下する様子を見ていると、日本株全体が仕手株と化しているかのようです。仕手株では仕掛けた仕手(今回は外国人)だけがもうけて、ちょうちんをつける個人投資家はカモにされるのが一般的なパターンです。

 プロでも判断が難しい相場になったわけですから、個人投資家には「休むも相場」という格言を実践することをお勧めします。


http://www.nikkei.com/money/investment/stock.aspx?g=DGXNMSFK1003V_10062013000000  

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コメント
 
01. 賢者の石 2013年6月12日 12:41:23 : Qf5ShLuWtoZHs : DICmDnrvEk
ダイナモどのへ

私はあふぉな管理側に投稿制限くらったし、

文字数制限をサーバーでかけないor動画投稿もできないサイトには

レトロすぎて萎えるので以後、あほらしくてつきあいきれんのでおりる!

あの赤かぶとかいう偏った奴が削除依頼して妨害したのだろう

だが私の投稿は天地神明に誓って、中立で状況認識に皆の役立ったと思う

賢者の石死すとも、自由と真実は死さずじゃ!

以後、がんばってくれ!


02. 2013年6月12日 12:49:17 : lqOPOFnyLE
>そこで外国人は頃合いをみて利益を確定するため、株価指数先物や現物株を売って為替先物で円を買い戻す「反対売買」に乗り出すようになったと考えられます

利益確定において株を売って、どうして為替先物で円を買い戻さなくてはならないのか。常々、為替差損の保険のために円を売っていたわけなのだから。
したがって、「いずれにしろ投機なのだから、国際的に見て、円株の買いと為替先物の円売り、円株の売りと為替先物の円買いが、セットになっていると見られる」とした方がよいのではないか。

相場では、これらに付随していろいろな動きが出て、相乗されるのであろう。


03. 2013年6月14日 07:22:07 : e9xeV93vFQ

2013年 6月 13日 14:23 JST
デイトレーダー、マーケットの乱高下に便乗
By KANA INAGAKI

 【東京】日経平均株価がここ数週間、乱高下しながら急落してきている。

 フルタイムでデイトレードを行っているヤマシタ・タクマさん(27)は、この下げ相場での売買を通じて、合計で36万6739円を稼いだ。ヤマシタさんは市場が乱高下した5月に1100万円もの予期せぬもうけを得たという。全体では日経平均の上昇分が同じ期間にほとんど消えてしまったにもかかわらずだ。ヤマシタさんが昨年10月にデイトレードを初めて以来、最高の月だったという。

画像を拡大する

 ヤマシタさんは日経平均が推移する波にうまく乗ろうとするデイトレーダーの1人で、その数は今増えている。デイトレーダーの動きは、日銀が経済に流すマネーの量を増やしていることと信用取引の規制が緩和されたことから活発化してきた。この規制緩和は市場が強気相場になりつつあった1月に実施された。そして、このデイトレーダーの存在が、ここ数週間の相場のボラティリティーが拡大する一因となっている。

 デイトレーダーの多くはお金を借りて株の売買を行い、その日の内に取引を終える。彼らはチャート上のテクニカルなサインに基づいた大きな値動きのある銘柄のスピーディーな取引を糧にしている。わずかな時間しかポジションを維持しないため、値動きが速い時の方がうまく取引ができる傾向にある。

 「弱気でも強気相場でも関係ない。下がるなら思いっきり下がってくれた方がやりやすい」とヤマシタさんは話す。

 日本の株式市場についての主な見出しは、過去3週間にわたる株価下落を伝えるものだったが、相場は日々大きく乱高下し、驚くほど落ち着きのないものだった。日経平均は12日、5月下旬につけたピークから15%安の水準で引けた。

 7日の取引が良い例だ。日経平均は前日比0.2%安で引けたが、日中は500円を超える値幅の中で推移し、一時はわずか13分の間に319円も急騰する場面もあった。

 日経平均が7.3%安で終わった5月23日は、値幅が1000円を超える乱高下となった。翌24日の終値は高かったが、相場は上下に振れ、値幅は再び 1000円を超えた。この日以来、日経平均は毎営業日、少なくとも200円の値幅を上下する落ち着きのない動きを繰り返している。

 市場ウォッチャーは、この不安定な値動きを主にけん引しているのは、世界の大手ヘッジファンドだと指摘する。彼らはこれまで積極的に買ってきた株を売却し、利益を確定している。だが、個人投資家──特に信用買いを行うデイトレーダー──がこれらヘッジファンドの動きに便乗する形で参加し、相場の乱高下を加速させてきた。

 「間違いなく、このデイトレーダーらが株式市場のボラティリティーを加速させている」と話すのは立花証券の平野憲一執行役員だ。

 オンライン取引専門の松井証券がまとめたデータによると、デイトレーダーの取引は1月、個人による取引全体の約60%を占めていた。2012年の割合は通年で50%だった。また、10年前はわずか19%を占めるにすぎなかった。

 日本では30%の証拠金が要求されるが、これはどんな株の取引についても、その売買に必要な額の30%をキャッシュで積んでおく必要があり、残りの70%は借りることができるという意味だ。米国の場合は50%であるため、投資家は売買額の半分をキャッシュで支払う必要がある。

 規制当局は個人投資家の株への投資をさらに容易にするため、今年に入って信用取引の規制を緩和した。株の取引に比べて緩い外国為替の証拠金取引のルールに近づいたことになる。背景にあるのは、為替取引──日本の個人投資家の中で尋常ではない人気がある──から家計の資金を誘い出し、株をもっと購入するよう奨励し、株式市場を活性化させたいという意図だ。

 以前の規則の下では、信用取引を行うトレーダーは借りた資金で購入した株を売却した場合、3営業日を待たなければ次の取引にその証拠金を使うことができなかった。例えば、月曜に取引を終えた投資家は、その取引のために使った証拠金を次の取引に使うためには木曜まで待たなければならなかったのだ。

 この「クーリングオフ」の期間が1月に解除された。トレーダーは取引終了の直後から同じ担保を使えるようになったため、1日に複数回の取引も可能になったのだ。

 この規制緩和は信用取引を拡大させたようだ。東京証券取引所によると、個人投資家による売買高のうち、信用取引は今、65%を占めている。規制緩和前はその割合が53%で、10年前は46%だった。

 松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏は、新しい規則が「日中の値動きを拡大させている」と指摘する。

 規則の変更により、ヤマシタさんは一段と大きなレバレッジを効かせた取引が可能になり、素早い売買も活発にできるようになった。

 昨年10月に株式営業マンとしての仕事を辞めてデイトレーディングを始めた際、ヤマシタさんは1日に最大600万円までの取引しかできなかった。証券会社に差し出していた証拠金が約200万円だったからだ。ヤマシタさんは現在、同じ担保で1日に何度も取引を行っている。ヤマシタさんは1日に10億円の取引を執行することが可能だという。規制緩和に加え、自身のポートフォリオが10倍に膨らみ、投資資金が2000万円になったからだ。

 ただ、信用取引にはリスクもある。特に株価が急落した場合がそうだ。取引の規模を大きくするために資金を借りることは、相場がどちらかの方向に大きく動いた場合に、投資家が負う損失も大きくなる可能性が高い。

 だが、松井証券のような仲介業者は、マージンコール──相場が下落した場合に業者から求められる追加の証拠金の要求──の回数は08年の世界的な金融危機や11年3月の東日本大震災のときに市場に調整が入った局面と比べて減っているようだと指摘する。

 その理由の1つは、ここ数週間の急落にもかかわらず、多くの投資家はそれより先の上げ相場の局面で得た利益がまだあり、最近の下落でむしろ値頃感が出ていることだ。12日の終値は依然として年初比で28%高い。

 株式ブログのランキングで900件中17位にランクインしている人気ブロガーの33歳のデイトレーダーは、証拠金の規制緩和で成功したと話す。1日当たりで昨年比3倍の量の取引を行っているためだ。テスタの名前で投稿するこのブロガーは5月に1億3300万円の利益を上げたと話す。これはこの1年の月当たりの利益の約10倍だという。本名を明かさなかったこのブロガーは「親に家を買おうと思っている」と話した。

 大阪のデイトレーダー、村上直樹さん(34)は05年から取引を始めた。村上さんのポートフォリオは昨年の2倍を越えて7000万円になった。 

 株価が急落した5月23日の朝、村上さんは下落を予感したという。前日夜の取引で先物が急騰したのに、その日の取引が始まると株価はその流れに続かなかったためだ。村上さんはその日の前場、消費者金融のアイフルといった株価が大きく変動した銘柄の取引で30万円の利益を上げた。だが、株価が急落した後場は ほとんど様子眺めに徹した。

 ところが、村上さんは翌日に400万円の損失を出し、それ以来苦しんでいる。これまでのところ、村上さんはその損失の約60%を取り返しただけだ。

 村上さんはすでに下げ基調にある株価の急落には慣れていると話す。ちょうど11年の大震災後にあったようにだ。しかし、強気相場でこれだけ大きな下落は経験がないという。

 「下げ相場の最後のクラッシュからのリバウンドの記憶はよくあるけど、上げ相場の落ち方はどんなんだろうというのに戸惑っている」という。


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