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日銀は一刻も早くインフレターゲットをやめよ 異次元緩和の矛盾で混乱が続くマーケット (週刊東洋経済) 
http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/487.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 6 月 17 日 08:42:00: igsppGRN/E9PQ
 

日銀は一刻も早くインフレターゲットをやめよ 異次元緩和の矛盾で混乱が続くマーケット
http://toyokeizai.net/articles/-/14293
2013年06月17日 野口 悠紀雄 :早稲田大学 ファイナンス総合研究所顧問


日本銀行が公表した政策委員会議事録によると、4月26日の金融政策決定会合で、複数の委員が「異次元緩和」の本質的な矛盾を指摘した。

すなわち、(1)金利の押し下げにつながる大規模な国債の買い入れと、(2)金利押し上げにつながる物価上昇の目標は相反すると市場が受け止め、動揺した可能性があるとの指摘である。

これは、この連載で述べてきたことと同じである。日銀内部でも同じ議論が行われているのは、当然と言えば当然のことだ。

金利は上がるのか? 下がるのか? どちらのメッセージを信じるかで、国債を買うか売るかの判断は、まったく逆のものになってしまう。そして、誤った判断をした場合の損失は巨額だ。先日、ある年金ファンドの運用責任者の方から、「胃が痛くなりそうだ」という話を伺った。

日銀は、「金利がどうなるかはマーケットが決めること」とかわすことはできない。なぜなら、正反対の方向付けを明確に述べているからである。どちらの方向付けが実現するのかを、明確化する必要がある。そうでなければ、市場の混乱は続く。

これまでのような1%のインフレ目標であれば、「インフレ期待を1%引き上げ、一方で実質利子率を1%引き下げる。そして名目金利は不変に保つ。現実の金利は、さまざまな要因で変動するだろう」という説明を行うことは可能だった。しかし、インフレ期待を2%にしてしまうと、もはやこのような説明はできなくなる。実質利子率をゼロまで引き下げたにしても、名目金利は上昇すると言わざるを得なくなるからだ。2%という目標は、この意味で「高すぎる」のだ。

インフレターゲットは多くの国で採用されているが、通常は高すぎる現実のインフレ率を抑制するための目標値だ。インフレ率を高めようとすると、さまざまな問題が発生する。まず、どのようにしてインフレ率を上げるのか、その道筋がはっきりしない。問題はそれだけではない。本質的な問題が二つある。第一は、インフレターゲットを設定しても経済は活性化しないこと。第二は、それが有害であることだ。

■インフレ率上昇の効果は名目金利上昇で消滅する

まず、第一の問題を取り上げよう。期待インフレ率を高めるべきとの議論が誤りであることを、これまで指摘してきた。なぜなら、消費や投資などの決定に期待インフレ率は影響しないからである。

これは、本連載ですでに何度か述べたことなのだが、アベノミクスがよって立つ基盤が誤りであることを示すものなので、繰り返し述べたい。そして、なぜ消費や投資に影響しないのかを、言葉だけではなく、数式を用いて正確に示すこととしたい。

いま、期待インフレ率がπであるとしよう。現時点の価格をp0とすると、来期の価格は、p1=(1+π)p0だ。実質利子率をrとすると、名目金利は、i=r+πである。ここで、期待インフレ率が、π+凾ノなったとする。来期の価格は、p1=(1+π+凵jp0となり、名目金利は、i=r+π+△となる。

現時点で1円を貯蓄すると、来期に(1+i)円だけ支出できる。その実質値は、(1+i)/p1=(1+r+π+凵j/(1+π+凵jp0だ。

右辺は(1+r+π+凵j(1−π−凵j/p0と近似できる。これを展開し、高次の無限小であるπ、r、凾フ積を無視すれば、(1+r)/p0となる。

ここに凾ヘ含まれていない。つまり、インフレ期待が変化しても、1円の貯蓄で来期購入できる実質値は不変なのだ。

表には、それを数値例で示した。現時点で1円貯蓄した場合に1年後に購入できる実質値は、インフレ率が1%、2%であっても、1.02で変わりがない(100分の数%の差はあるが、無視しうるものだ)。

したがって、現在と将来の支出の配分は、実質金利のみで決まるのであって、期待インフレ率には影響されない。つまり、「デフレだから将来買う」「インフレになればいま買う」という議論は誤りなのだ。

投資についても、同じことが言える。投資の決定は、名目収益率を名目金利と比較することによって行われる。インフレ率が高まれば、将来売り上げの名目値は増加するので、名目収益率は高まる。しかし、他方で名目金利も上昇してしまうので、投資の決定には影響は及ばないのだ。

以上で述べた議論は、私が昔から何度も行ってきたものだ。しかし、「現実離れした机上の空論」と片づけられてきた。しかし、決して空論ではないことを、いま現実の経済が証明しつつあるのだ。長期金利の上昇は、期待インフレ率の上昇に応じて、前述の調整が現実に進んでいることの証拠なのである。

期待インフレ率が高まるのは、日銀がそのように宣言しているからである。それを信じる限り、名目金利の上昇は、経済の自然の調整メカニズムなのだ。

したがって、インフレターゲットをそのままにして名目金利を無理やりに抑えこもうとすれば、これまで述べた調整メカニズムを壊すことになり、経済を歪めることになる。

■インフレターゲットがもたらす弊害

インフレターゲットが持つ第二の問題は、弊害があることである。

すでに述べたように、名目金利の上昇は、それが期待インフレ率の反映である限り、実体経済活動に影響を与えない。

しかし、次の場合、経済活動の抑制につながる可能性がある。

第一は、期待されたインフレ率上昇が、実際には生じなかった場合だ。この場合に何が起こるかを、前述のモデルで説明しよう。

インフレ期待が高まると、名目金利はr+π+凾ノ上昇する。しかし、実際にはインフレ率は不変で、来期の物価は(1+π)p0のままだったとしよう。こうなると予測する人の行動はどう変わるだろうか?

この場合、現時点で1円貯蓄した場合に来期に購入できる実質値は、(1+r+π+凵j/(1+π)p0となる。これを近似すると、(1+r+凵j/p0となり、凾ェ正であれば、前より大きくなる。つまり、いま支出せずに将来支出したほうが有利になる。このため、現在の消費が抑制される。名目金利が上昇するため、消費せずに貯蓄するほうが有利になるからだ。

投資についても同様である。将来の生産物価格は高くならず、比較すべき名目金利が上がるので、投資は抑制される。

多くの人は、2%というインフレ目標は達成できないと考えている。しかし、金利は現実に上昇している。したがって、ここで述べたような経済抑制効果が働く可能性が高い。

第二は、財政への効果だ。名目金利が上昇すると国債の利払いが増加し、財政の維持可能性に対する信頼がゆらぐ。そうすると、実質金利が上昇する危険がある。

このように、インフレターゲットは、百害あって一利ない。それはいまや、日銀のアキレス腱になりつつある。

過ちを改めるに遅すぎることはない。日銀は、一刻も早く、インフレターゲットを取り下げるべきだ。

(週刊東洋経済2013年6月15日)


 

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コメント
 
01. 2013年6月17日 09:33:13 : nJF6kGWndY

>インフレターゲットをそのままにして名目金利を無理やりに抑えこもうとすれば、これまで述べた調整メカニズムを壊すことになり、経済を歪める
>名目金利が上昇すると国債の利払いが増加し、財政の維持可能性に対する信頼がゆらぐ。そうすると、実質金利が上昇する危険

インタゲだけで名目金利が上がるなら
白川も一応1%、最後は2%のインタゲをしてきたな

この手のインタゲ害悪論自体は完全に見当違いだろう

それより、インタゲ自体は、投機的な効果を除けば
やってもやらなくても実質的にはほとんど効果はないというのが正しそうだ

http://fis.nri.co.jp/ja-JP/knowledge/commentary/2013/20130123.html
http://ameblo.jp/novausagi0116/entry-11408562563.html
日銀の白川方明総裁は都内で行った講演で、インフレ目標について「物価も賃金も上がらない状況が長く続いた日本では現実的ではない」と述べた。
その理由について、日本では「物価は上がらないのが普通だという感覚」が定着していて、インフレ目標を設定しても「いきなり人々のインフレ予想が高まることは起こり得ない」ということを挙げた。 


02. 2013年6月17日 09:42:23 : nJF6kGWndY

>現在と将来の支出の配分は、実質金利のみで決まるのであって、期待インフレ率には影響されない。つまり、「デフレだから将来買う」「インフレになればいま買う」という議論は誤り

これは投資家が、完全に合理的だという仮定に基づくから、十分に長期間であれば成立するが、現実はそうではない

ちなみに、黒田緩和後はインフレ期待の上昇が名目金利の上昇を大幅に上回り、実質金利は下がった
その結果、円安と株高が投機的な水準まで上昇した


03. 2013年6月17日 09:44:04 : lqOPOFnyLE
財政の累積赤字が極端に大きいので、金利上昇が即、国債発行を困難にする以上、インフレ策は無理なのだ。長期金利を低く維持できないことが確認された以上、一刻も早く政策を転換すべきことはいうまでもない。


04. 2013年6月17日 09:50:22 : nJF6kGWndY

>>03 財政の累積赤字が極端に大きいので、金利上昇が即、国債発行を困難にする

これは間違い


05. 2013年6月17日 09:54:04 : FRmkrBBzaE
アメリカと日本の現状からも、リフレの敗北は決定している。
インフレで国債価格が下落することは、すべての既発の民間債券も下落し、国や民間が新たに資金を借りたり、借り換えたりする時の金利も上昇することだ。

超低金利が生み出した安定的な経済構造は破壊され、金融商品を高値づかみした敗者と金利以上の収益が出せない事業家が数多く生まれる。

この現象は中央銀行の暴走=国家破綻そのもので、ここで、初めて債権債務の大清算が起こるだろう。すべての人々が国債は国民の資産ではなく、国民共通の不良債権だと気付くのだ。


06. 2013年6月17日 10:19:10 : nJF6kGWndY

>>05 アメリカと日本の現状からも、リフレの敗北は決定

欧米金融バブル崩壊後は、金融システムが破壊され、世界大恐慌が起こるリスクすらあったから
QEと巨額の財政支出の組み合わせは、それを防いだという意味で、有効だったと言える

ただし、過剰なQEは副作用も大きくなる

本来は、世界レベルので金融資産課税と再分配政策が必要なのだが、
それができないのが、現実の世界だから、これも必然ということだ



07. 2013年6月17日 12:52:55 : bR6HtcMLCU
20年以上も体力を消耗して床に伏せていた病人に対して、いきなり、栄養過多な食べ物を無理矢理口に放り込ませた挙げ句「殺してしまう」のが、資格も何も無いヤブ医者・阿部晋三の「アホノミクス」だ。
自分を何様だと考えているのか?

08. 2013年6月17日 14:15:26 : EbrYOY8LOw
何倍もの台数の輪転機で煙を上げるぐらい、札束を刷るのは、1400兆円とも云われる、国民の貯蓄をインフレで強奪する為。金利が上がろうが下がろうが、知った事でない政策。為替も、もとにもどりそうで50兆円ともいわれるアメ債購入も早くも効果ぎれ。奴隷根性丸出しのアベと同じく、阿修羅に張り付いて、屁理屈やわけのわからない経済用語で阿修羅をひつかけまわし、本質をずらす、暇人か雇われ人がいるが同等の「カス」だ。

09. 2013年6月17日 22:08:00 : 7OpGsifAXA
経済通のふりをしたニートだろ。
何一つとして正鵠を射ることもなく、的中もしないことで正体がわかる。
もしそれなりの力量を持つならば、こんなところでグダグダゴネているヒマなどない。
稼ぐのに、そして得た利益を使うのに忙しいはずだ。

10. 2013年6月18日 17:19:09 : hViZKmZ9hk
野口 悠紀雄は、妄想による極論を本で書いてたなぁ。
信用できない。

インフレターゲットは、インフレ率を高めたり抑制するための目標値のはずだ。
経済学者ならインフレ率を高める別の方法を提案してから文句を言え!
まったく信用できないし信頼のおけない学者だ。


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