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年収800万円未満の投資家56%はアベノミクスを実感せず (@DIME) 
http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/683.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 7 月 01 日 07:42:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130701-00000301-dime-bus_all
@DIME 7月1日(月)6時44分配信


 不動産投資ポータルサイトで収益物件のマッチングサイト『不動産投資の楽待』を運営する株式会社ファーストロジック(東京都港区)は、不動産投資家を対象に行なった「最近の市況」に関する調査の結果を発表した。2013年3月には日経平均株価がリーマンショック前の水準まで上がるなど「アベノミクス効果」を目にするようになり、不動産投資家はこの市況をどう感じているのかアンケートを実施。調査は同サイトに会員登録をしている不動産投資家を対象に2013年6月にオンラインで実施、不動産投資家の『最近の市況』に対する見解について、344名の回答を得られた。

■年収800万未満の投資家56%はアベノミクスを実感していない

年収800万円未満の不動産投資家で、「アベノミクスを実感していますか?」との質問に対して「実感している」と回答した人は43%であった。年収800万円以上の不動産投資家は「実感している」という回答が55%を占めた。

■今後、ローンを組むなら固定金利と答えた投資家が63%

「これからローンを組むならどちらにしますか?」との質問に対して、固定金利と答えた投資家が63%、変動金利と答えた投資家が37%という結果となった。

■いま投資物件が買い時だと答えた投資家は58%、今後の融資条件に注目集まる

「今、投資物件は買い時だと思いますか?」との質問に対して、買い時と答えた投資家は58%となった。


 

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コメント
 
01. 2013年7月01日 08:59:56 : KO4C9oEhYU
買い時と答えた投資家さん夢を見る事は一瞬出来ても最終的にはお金をドブに捨てると覚悟して買ってください。流れは回収に変わっていると思いますよ。もちろんこれは一人のコメンテイターの意見ですが。信じるも八卦信じないも八卦。

02. 2013年7月02日 06:20:52 : e9xeV93vFQ
年収1000万円、うまく使えますか?

独自アンケートから消費を考える

2013年7月2日(火)  中川 雅之

 日経ビジネスの7月1日号で「年収1000万円世帯の憂鬱」という特集を組んだ。世帯年収が1000万円前後の家庭を取材していく中で分かったのは、彼らの多くが家計に不安を抱えていることだった。

 サラリーマン社会の「勝ち組」ととらえられることも多い層だが、イメージされるほど彼らは余裕を持って生活しているわけではない。むしろ、老後の資金や教育費を捻出するために、節約にひた走ろうとしている。記事ではそんな彼らの姿を紹介した。

 今回の特集を組むに当たり、日経ビジネスは年収1000万円層の心理をより定量的に知るためにアンケートを実施した。年収1000万円クラスの求人を主に取り扱う転職サイト「ビズリーチ」の協力を得て、同サービスの会員に消費意欲などを聞き取った。

 特集の中では紙幅の関係もあり、世帯年収が850万〜1250万円未満の約600人の回答結果だけに絞って結果を掲載した。だが、実はアンケート自体は単独の年収が750万円以上の人を対象としており、回答者の総数は約1700人。せっかくなので、今回は誌面では紹介しきれなかったアンケート結果について、もう少し紹介しようと思う。

半数が「1500万円でも足りない」

 「今後2人の子供を育てると仮定した場合、年収1000万円は親子4人が余裕を持って暮らすのに十分な額だと思うか」

 この質問の結果は本誌でも紹介したが、約1700人の回答者全員を対象にすると、「思う」または「少し思う」の合計が39.1%という結果が出た。残りの60.9%は「あまり思わない」または「思わない」という人で、半数以上が「1000万円は親子4人が何の心配もなく暮らせる額ではない」と思っていることが分かった。

 質問文の「余裕を持って」という表現の定義がないため、結果に曖昧さはあるが、年収1000万円といえば平均的な給与所得の倍以上にあたる。それでも足りないものなのか。「十分とは思わない」「あまり思わない」という人に、その理由も尋ねてみた。

「あまり思わない」「思わない」という方に伺います。 年収1000万円が十分でない理由は何ですか。(複数回答可)

 
 圧倒的に多かったのは「老後に必要な蓄えを考えると足りない」という回答で、65%が理由に挙げた。物価が高く、何かと出費が膨らみがちな「東京など大都市では足りない」という人も49.4%いた。勤労世帯が都市部に集中していることから考えれば、現役時代の都市部での生活コストが家計を圧迫し、十分に老後に備えられない構図が見える。

 では逆に、「世帯年収がどの程度あれば、親子4人が余裕を持って暮らせると考えられるのか」。その結果は下記の通りだ。

世帯年収がどの程度あれば、親子4人が余裕を持って暮らすのに十分と考えられるでしょうか

 「1200万〜1500万円あれば」とした人は全体の48.1%。残りの半分強の人は、それでも足りないと考えている。

 1500万円以上の年収となると、相当にハードルは高い。国税庁の「民間給与実態統計調査(2011年分)」によると、1年間勤務した給与所得者のうち、1500万円を超える所得を得た人は1%しかいない。

 夫婦合わせて1500万円を得ようと考える場合でも、その約半分にあたる700万円を超える所得がある女性は2.7%しかいない。500万円超でみても女性の9.2%だ。1000万円超〜1500万円以下の男性が4.5%なので、男女の組み合わせとしてはかなり狭き門となりそうだ。

 「十分」と思える所得を得るのが難しいならば、家計にメリハリをつける以外に方法はない。要するに節約だ。

 世帯年収が850万円〜1250万円未満の約600人に、「今後支出を抑えたいと考える項目」を複数回答可で尋ねたところ、次のグラフに示す結果が出た。

今後「支出を抑えたい」とお考えの項目を教えてください。(複数回答可)

 3割以上の人が支出を抑えたいとしたのが「光熱費」と「通信費」だ。家計の中で支出の大きな割合を占めるものではないが、日々の生活の中で削りやすい部分への節約意識はやはり高い。

 次いで挙げられたのは「外食費」。「世間の水準よりも多く使っている」という意識は多くの1000万円層が持っているようで、削る余地も感じている。

 ただ、仕事で遅くなることが多かったり、周囲とのつき合いがあったりすることから「なかなか削れない」という声も多い。贅沢と言ってしまえばそれまでだが、社内などで同じ給与水準の人たちに囲まれていると、自分だけ極端な節約はしづらいという心理は理解できなくもない。

お金をかけたいのは教育費より旅行

 面白いのは、「自動車およびその燃料代」と「家電製品や家具など耐久消費財に対する支出」はともに2割以上の人が抑制項目に挙げた一方で、「旅行代」が11.3%にとどまったことだ。生活に必要でないはずの「旅行」に対する支出は確保したいという意識は、「モノ」よりも「コト」という消費意欲の変化を如実に表している。

 反対に、「今後、もっとお金を使ってもいいと考える項目」も聞いた。ここでも「モノよりコト」という傾向は変わらず、「旅行代」は33.2%の人が挙げてトップ。一方で「自動車およびその燃料代」と「家電製品や家具など耐久消費財に対する支出」は1割に届かなかった。

今後、「もっとお金を使ってもいい」とお考えの項目を教えてください。(複数回答可)

 なんと旅行を挙げた人の割合は、家庭の聖域たる「教育費」の27.0%をも上回った。先ほどの「今後支出を抑えたい項目」では「教育費」を挙げた人は5.5%で、「旅行代」のわずか半分。教育に関する投資を抑えたいと考える人は少ないが、積極的にお金をかけていきたい度合いで言えば旅行代を下回ることになる。

 経団連が今年5月、今夏の大手企業が支給するボーナスの第1次集計をまとめた。これによれば、主要21業種240社の平均妥結額は84万6376円で、前年比7.37%増だった。2年ぶりの増加に、景気浮揚の期待もかかっている。

 だが、業績回復を背景に一時金の満額回答が目立った今春の労使交渉でも、ベースアップに踏み切る動きはごく一部に限られた。景気の先行きに対する懸念はなお大きく、個人単位でも年金受給などに関する不安は大きい。このような状況で、増えたボーナスを家計がどれだけ消費に回すかは分からない。

何のために働くのか

 節約意識に目覚めた1000万円世帯は、支出に対して費用対効果を厳しく見るようになっている。欲求を片っ端から満たせないとすれば、自分は何にお金を使いたいのか、何に使うのが最も満足を得られるのか、優先順位をつけざるを得ない。

 同じ条件なら、誰もがより高い報酬を望むだろう。だが、1000万円の年収を確保するために、都心の高い家賃や、つき合いのためだけの外食費が年間で200万円、余計にかかっているとすれば、別の地域で800万円の年収を得たいと考える人もいるに違いない。

 「子供の保育費に月8万円かかる。共働きするために子供を保育園に入れているのか、保育園に入れるために働いているのかよく分からない」

 取材中に耳にしたある30代女性の言葉が耳に残っている。当たり前のことだが、収入の多寡だけで人間の価値や人生の満足度が図れるわけではない。カネは何かしらの対価を得るための手段でしかなく、1000万円という金額の価値も当然ながら人によって異なる。

 問題はいかにそれを自分にとってうまく使えるかであり、うまく使えないなら年収がいくらあっても自身の満足感が高まらないのは道理だ。

 収入は多い方がいいので、稼ぐ能力は磨きたいと思う。だがそれと同時に、将来への備えなども含めて、うまく「使う」能力も磨きたいと切に願う。


記者の眼

日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130627/250320/?ST=print


 


 
「役員は報酬1億、万年ヒラは解雇?」 日本企業の歪んだ評価

終身雇用と年功序列は本当に“悪習”なのか?

2013年7月2日(火)  河合 薫

 何だかホッとした。話を聞いていて、心がなぜか温まった。こんなふうに部下のことで苦悩している方に会ったのは、何年ぶりだろうか。

 年功序列――。今では終身雇用とセットで、「ニッポンの悪習」とまで言われるこの制度について、今回は考えてみようと思う。

 「私は今から36歳のときに課長になりました。最初の部下は5人。年上もいました。やっぱり苦労しましたよ。人を動かすってホントに難しいと思いましたし、何を言ってものれんに腕押しで、『なんで動いてくれない』とか、『意識が低い』とか、憤りを超えて恨みを感じるようなこともありました。でも、それ以上に初めて人を評価する、というポジションになったことが、結構ストレスでしたね」

 「で、今。当時、私が評価しなかった人たちって、実は会社が用意した評価基準に当てはまらなかっただけだったんじゃないかって、思うようになった。結果を出しにくいポジションもある。つまり、会社に必要な人たちなんじゃないかと。彼らがいるおかげで、回っている仕事って結構ある。多くは40以上の昇進もできていない、マンネンヒラの社員たちです」

 「今の部下の中にも、やはりどうしても評価基準に当てはめると、難しい人たちがいます。残念ながら、彼らの良いところを評価する項目がない。しかも悩ましいのが、例えば彼らをどうにかして、評価するとしましょう。すると、役職が上がるなどして、仕事内容が変わるわけです。そうなると、彼らはますます厳しい状況に置かれてしまうんじゃないかという危惧もあります。彼らは今のポジションでの仕事には合っているけど、役職が上がって仕事内容が変わると、うまくこなせなくなるんじゃないかって」

 「以前、部下に次々と抜かれて、マンネンヒラだった方が、役職が上がったことがありました。上司が心ある方で、彼を昇進させたんです。昇進すれば賃金も上がるので、良かったなと私も思いました。ところが、彼は昇進したポジションで求められる仕事をうまくこなせなかった。で、結局、いち早く早期退職者のリストに載ってしまったんです」

会社の評価基準に従うと評価できないことに苦悩

 話をしてくれた男性は、現在、44歳。課長になったときは、会社がそれまでの年功序列をやめて、成果主義に移行したときだったそうだ。

 それでも最初の頃は、成果主義と言いながらも、ある程度の年齢になると役職だけは上がり、賃金も上がっていた。だが、3年前からそういった制度もなくなり、目に見える成果を出さない限り、賃金は上がらない。それどころか減らされてしまうこともある。

 上司としては、どうにかしてあげたいという気持ちを持ちながらも、どうすることもできない自分に歯がゆさを感じていたのである。

 会社の評価基準に従うと評価できない。でも、彼らがいるから回っている仕事がある――。

 こんなフレーズ、久しぶりに聞いたように思う。

 フィールドワークでいろんな方たちにインタビューをしていると、時代の流れというか空気というものを、如実に感じることがあるのだが、数年前までは彼のようなジレンマや、苦悩を聞くことが度々あった。

 「完全な年功序列で職種による賃金差は全くなかったところに、成果主義が取り入れられ、生産ラインの工場長たちの給料が、多い人で月20万円くらい下がってしまった。うちの会社の技術は工場で生まれたのに」と、嘆く上司。

 「大規模なリストラが行われることになり、真っ先に高卒の40歳以上の平社員がターゲットとなり、それまでのキャリアと全く関係のない部署に異動させたり、正面から早期退職を迫ったりと、会社は彼らが『辞めます』と言わざるを得ない状況に追いやった」と、やりきれない気持ちを語った人。

 目に見えない力、数字に反映されない労働力は評価されない。経営側の評価基準に、当てはまらない人はいらない人。

 そんな現実に、ホントにこれでいいのか? と自問する上司たちが少なくなかった。

 だが、最近はそういう人に滅多にお目にかからなかった。社会全体の余裕のなさが、そうさせているのかもしれないし、上司部下関係が微妙に変わってきたのかもしれない。理由は定かではない。でも、明らかに減った。だから、とても新鮮だった。

年功序列のすべてを肯定するわけではないが…

 今では年下が上司になるなんてことは、珍しいことではないし、年功に基づく賃金の勾配は近年急速に緩やかになっていて、特に製造業では学歴や職種いかんによらず、就職後10〜15年を超えると、ほぼ横ばい状態になることが確認されている。

 もちろん年齢や経験に関係なく、結果を出した人、数字に反映する仕事をした人など、高いパフォーマンスを存分に発揮した人は評価されるべきだ。「若い」というだけで、努力が報われないことも問題なので、年功序列のすべてを肯定するわけではない。

 でも、決してパフォーマンスは高くはないし、数字につながるような結果や、目に見えるような成果を出せないけれども、その人がいることで、組織が回ることってある。会社に評価されることはないし、昇進することも、給料が上がることもないけれども、その会社が好きで、そこの商品が好きで、お客さんのために、地道に働いている人たち。陽の当たらない仕事を、頑なまでに真面目にやっている人たち。そんな会社の土台を支えている人たちがいる。

 そういう部下に、自分は上司として何ができるのか? そんなジレンマを前出の男性を抱えていたのだろう。

 ここでちょっと興味深い調査結果を紹介しよう。労働政策研究・研修機構の、「第6回 勤労生活に関する調査」結果である。

 この調査は、1999年、2000年、2001年、2004年、2007年と過去に5回実施されており、6回目の調査は、2011 年11月〜12月に実施された。対象は全国20歳以上の男女4000人。調査方法は調査員による訪問面接という、極めて手の込んだ調査である。

 まずは「終身雇用」について。「良いことだと思う」「どちらかといえば良いことだと思う」と答えた人の割合は、87.5%と回答者の9割近くが支持し、過去最高となった(初回の1999年の調査では72.3%だった)。

 年齢階層別では、20歳代が84.6%、30歳代も86.4%で、若年層で8割を超えた。一方、60歳代では89.8%、70 歳以上が88.7%と、若干割合が高くなっているものの、若年層との差は、5ポイント程度だった。

 また、前回の2007年の調査で、20歳代、30歳代の若年層で「終身雇用」を支持する割合がともに10ポイント以上急激に伸びていたのだが(20歳代は65.3%から81.1%、30歳代は、72.1%から85.9%)、直近の2011年の調査でさらに支持率が上がったため、年齢階層別の差はより縮まっている。

労働政策研究・研修機構の調査が示した意外な結果

 続いて、「年功賃金」(本調査では、年功序列ではなく、年功賃金を調査項目にしている)。この項目でも、支持する人の割合は過去最高で、74.5%だった。(1999年は60.8%)。

 年齢階層別では、20歳代74.5%、30歳代73.1%、40歳代70.2%、50歳代73.0%、60 歳第の75.5%、70歳以上80.2%で、年齢階層が上がるに従って、支持割合が高まるという明確な関係は見られなかった。

 「年功賃金」も「終身雇用」同様、前回調査で、20歳代の支持割合が約20ポイントと大きく伸びている。ちなみに、1999年の初回調査では、20歳代の支持割合は56.2%だった。

 さて、これってどういうことなのだろう?

 これだけ世間では、「終身雇用・年功序列=悪習」とされているのに、9割近くが終身雇用を、8割が年功賃金を、「良いことだと思う」「どちらかといえば良いことだと思う」と答えている。しかも、どちらも過去最高の支持割合で、終身雇用や年功序列にアレルギーが強いと思われている20歳代と30歳代で、大幅にアップしているのだ。

 ただし、この調査では、いったん年功序列や終身雇用が否定された“経緯”が感じられる調査結果も出ている。

 「組織や企業にたよらず、自分で能力を磨いて自分で道を切り開いていくべきだ」という「自立独立志向」の考え方についても、聞いているのだが、「自立独立志向」を支持する(「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計)割合は、73.2%。

 これは1999年の初回調査時の70.6%よりも高い数字ではあるが、時系列変化をたどると、顕著な傾向は見られず、一貫して7割の人たちが支持していた。

 年齢層別を見ると、20歳代が78.2%で最も高く、次いで50歳代が77.3%。40歳代の75.9%となっている。

 厳しい就活を経験し、父親世代がリストラに遭うのを目の当たりにしてきた20歳代と、リストラのターゲットになりやすい40歳代、50歳代ほど、「組織に依存してはいけない」という危機感が高い。そうとも受け取れる結果だ。

 つまり、今回の調査結果をざっくりとまとめると、「将来を不安に思うことなく、安心して働きたい。賃金だって年々上がってほしい。でも、だからといって会社に依存してはいけないし、そうならない努力をしよう!」。そんな欲求と覚悟を、8割近くの人たちが持っているといえるのではなかろうか。

現実には一向に賃金が増えていないという矛盾

 昨年、日本経済新聞に、若年層の就業者が勤続年数によってどれだけ賃金が上がるかをシミュレーションした結果のグラフが掲載されていた(日本経済新聞2012年7月30日付朝刊)。

 2000年に働き始めた世代は、勤続年数を経ても2倍程度にしか賃金が増えず、そのまま横ばいになる可能性があり、それより以前に就職した人たちより、賃金の増加の割合が少ないのだという。

 また、日本経済団体連合会は2011年、「経営労働政策委員会報告」の中で、定期昇給制度について、国際競争の激化や長引くデフレで「実施を当然視できなくなっている」と明記。雇用年数によって自動的に賃金を上げることを「やめる」との意思を明確に示し、能力の高い人、会社に利益を与える人を尊重する仕組みへと移行する方針を示した。

 今年の春闘でも、基本給を底上げするベースアップを「実施する余地はない」と一蹴。年齢に応じて賃金が上がる定期昇給の延期や凍結の可能性にも言及した。

 安倍晋三首相は先月に行われた講演会で、「今年の春闘では、たくさんの企業がよく応えてくださったと思います。報酬が上がることは、消費を拡大し、景気を上昇させて、企業にもメリットがあります」と成果を強調したそうだ。しかし連合が5月末に発表した春闘の結果によると、平均賃上げ額は前年比で「月額24円」のマイナス、非正規労働者の時給引き上げ額も前年比マイナスだったと報じられている(週刊ポスト2013年6月21日号)。

 一方、「報酬1億円以上の役員急増 証券大手、株高で業績回復」なんて記事(朝日新聞デジタル 6月28日(金)6時34分配信)が報じられ……

 ごく一部の人たちだけを、“ホクホク”させる会社の利益は、その人たち“だけ”の貢献によるものなのか? 何だかなぁ……。これって何なのだろう。

 人間は努力しているのに報われない状態が続くと、心身ともに疲弊していく。報酬は、金銭などの経済的報酬だけではなく、昇進や他者からの心理的報酬もある。自分の努力に対する対価の期待と、相手から受ける報酬のバランスが崩れた状態が続くと、それが慢性的なストレッサーとなり、働く人たちに冷たい雨を降らせ続けるのだ。

 ドイツの労働者を対象にした調査結果ではあるが、ドイツの社会学者J・シグリストらによれば、低報酬で慢性的なストレッサーにさらされると、急性心筋梗塞、突然死、脳卒中を発症するリスクが高まることが確認されている。その割合は、ブルーカラーで2.9倍、ホワイトカラーで4.4倍だった。頑張っても報われないと、健康までもが脅かされてしまうのだ。

 また、「他者からの尊敬」などの心理的報酬には、社内の上司からのねぎらいの言葉なども含まれる。もともと村社会で生活していた日本人には、この他者からの心理的報酬によって承認を得たい欲求が強いとの指摘もある。日本人は他人の目を気にする傾向が個人主義の欧米人に比べて強く、仲間たちに尊敬されることで、自分の価値を決める傾向が強いというのだ。

 いずれにしても、年功序列という制度は、これらの3つの報酬を働いている人にもたらす制度だったと言えるのではないか。「長い間頑張りました。うちの会社で働き続けてくれてありがとう」という会社からの報酬だった。

 現場で問題が起こったときや不測の事態が生じたときの対処には、経験が物を言うが、その「経験」も年功序列では評価できた。

 パフォーマンスは決して高くないし、目立つこともない。でも、会社が滞りなく回るための土台を支えている人たち。そんな働き続ける力と経験という“目に見えない”力を評価できる唯一のものが、年功序列という制度にはあったと思うのだ。

50代で早期退職した人に30代の後輩がかけた言葉

 「私は会社に大した貢献もできなかった。目立たない存在でしたし、同期でも私のことを覚えてないヤツラもいるんじゃないですかね(笑)。でも、先日、退職の日に、『僕、〇〇さんに一度でいいから褒めてもらいたかった。それがモチベーションになっていたんです。〇○さんの仕事との向き合い方が好きでした』って、30代の若い人に言われました。思いがけない一言で…。その一言に救われました。自分もここで働いていた意味があったんだなって。うれしかったです」

 これは52歳で早期退職することになった、男性が以前、話してくれたことだ。「使えない」とか、「年だけ取ってるからって、俺らより給料もらってるなんて許せない」と思っている人たちの中にも、目に見えない力を発揮してくれている人たちがいる。きっといる。

 そんな彼らに会社が報酬を放棄したとしても、彼らに「ありがとうございます」とメッセージを送ることは誰にでもできる。多分、私が冒頭で紹介した方の話を聞いていて、心がなぜか温まったのは、「努力しても報われない人」に気がついている彼の心のしなやかさにホッとしたのだと思う。


河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学

上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは、上司の立場、部下の立場をふまえて、真のリーダーとは何かについて考えてみたい。


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