自動車市場はどこの国だって基本的に「ガラパゴス」なんですよね。
国土や都市の歴史はそれぞれで、道路事情もエネルギー事情も千差万別。

日本とヨーロッパを比べても相当違います。
ヨーロッパ内でもまた細かな違いがあります。

この30年で日本のクルマは随分大きくなりました。アメリカ様のご指示によるものです。
結果は、日本メーカーの大型車が良くなって世界中に進出し、
日本の輸入車市場ではむしろアメ車はドイツ車に駆逐されてしまいました。

世界的に見ると米国の自動車行政の方がよほど変わっています。
世界最大の債務国のくせに、
ガソリン税が安く、巨大で燃費が悪い自動車を野放しにしているのは
犯罪的とも言えますよね。

米国がガソリン税を日欧並に上げ、燃費の悪い大型車に重税を課すだけで
世界のエネルギー問題はかなり改善するはずです。

　　　アメリカの車市場のどこが解放的なんだ？

この連邦安全基準は隣国カナダも採用した。カナダはフランス語圏のケベック州があり、フランス系住民がシトロエンを購入していた。カナダで放映されていた同社のコマーシャルです。

CITROEN DS CANADA 1970 http://www.youtube.com/watch?v=SvTuu2OnmXM

CITROEN DS CANADA http://www.youtube.com/watch?v=Xzdxy3cxg5Q

シトロエンは北米市場から撤退したため、愛好家が中古車を維持するのみです。禁酒法じゃないが、連邦安全基準だとか排気ガス規制とか、何かと規制を作るのが好きなアメリカ。結果的にビッグスリーを保護するための非関税障壁を次々と設けてきました。それらの基準は国際的に見てもガラパゴス基準。EUと統一されていません。日本の自動車メーカーは必死になってアメリカの基準に合わせるべく努力してきました。結果的に脱落するどころか、第二次石油危機で低燃費が評価されて販売が急進。日米貿易摩擦に発展しました。

ところで当方、シトロエンが好きでオーストラリアでも乗っていますが、カナダから愛好家が移民してきたので聞いてみると、あちらでは新型が手に入らないから来たのだと言ってましたな。英語が出来ると、我慢できずに国替えすることも可能です。そういえば、南アフリカではアパルトヘイトが廃止されて黒人が強くなり、レイプや犯罪が激増して、オーストラリアやニュージーランドに移民してきた白人も多いですよ。彼らも1960年代に現地生産されていたシトロエンDSに乗っていたとか。