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[FT]新自己資本比率「バーゼル3」に振り回される銀行:バランスシート縮小=貸し出し縮小の恐れ
http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/833.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 7 月 09 日 01:12:06: Mo7ApAlflbQ6s
 


[FT]新自己資本比率「バーゼル3」に振り回される銀行
2013/7/8 7:00
(2013年7月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 過去2週間は、大西洋両岸の銀行にとって高くつく2週間となった可能性がある。7月初め、米連邦準備理事会(FRB)は国際的な銀行自己資本の新規制「バーゼル3」を米国で適用する計画の詳細を明らかにした。2週間前には、英国の上位銀行8行が、今後数カ月内に確保しなければならない追加資本の額を提示された。
 両国では、金融機関が痛みを感じている。思ってもいなかった焦点の変化が起きたからだ。英米の金融機関はこの数年間、株主資本をリスク加重資産と関連付けるバーゼル3の新基準、いわゆる「中核的自己資本比率(コアティア1)」を早期に満たすために資本を積み増してきた。

 ところが、ここへ来て、リスクの多寡を問わず、株主資本を全資産と関連付けるレバレッジ比率(調整済み有形資産に対する調整済み有形株主資本の割合)という追加要件も課されると告げられたのだ。
 法律事務所クリフォード・チャンスのパートナー、サイモン・グリーソン氏は「銀行は、規制当局が自分たちをたたく新しい棒を見つけたと感じている」と言う。
 ある意味では、焦点の変化は予想可能だった。2月から4月にかけての通年決算、第1四半期決算の発表で、2019年まで段階的導入が完了しないバーゼル3のコアティア1要件に既に準拠しているという事実を、大半の大手銀行は強調していた。


■ほとんどの銀行が株主資本を調達せず

 だが、多くの銀行が要件を満たしたと見られる方法について、アナリストたちはかなり懐疑的だ。新規の株主資本を調達した銀行はほとんどなく、大半の銀行がリスク加重資産の数値を「最適化」することで要件を満たしたからだ。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は7月初め、バークレイズ、ドイツ銀行、クレディ・スイスの信用格付けを引き下げた際、これら3行は依然として、「経済資本モデルや規制上の資本要件によって適切に把握されない」リスクを抱えた「高レバレッジ機関」だと強調した。

 バーゼル委員会を含め、レバレッジ比率は極めて重要な「バックストップ(安全装置)」だと考える向きが増えている。イングランド銀行のポール・タッカー副総裁は最近、「現在のリスク加重は、金融機関が信じ難いほどレバレッジを効かせることを許した」と述べた。
 こうした国際規則を監督するバーゼル委員会は6月末、銀行は2015年以降、新しい数式に従ってレバレッジ比率を報告しなければならないと述べた。最低3%の比率を満たすまでさらに3年の猶予があるとしてもだ。

 実際問題として、3%という比率は、銀行が100ドル貸し出すなり、何らかの方法でリスクにさらすなりするたびに、これを少なくとも3ドルの株主資本で埋めなければならないことを意味する。欧米の改革派は今、その基準は満足いくレベルとは程遠いと主張している。
 規制当局者は、比較的安定した市場のおかげで、銀行の自己資本に対して第2の圧力をかけられるようになったことに気付いた。「我々は好機を見いだした」とある政策立案者は言う。「市場は比較的安定していた。大きな成果が見込める場所があった」
 イングランド銀行の3月の金融政策委員会で提起された懸念を受け、イングランド銀行傘下の健全性監督機構(PRA)は先月、英国の大手銀行8行は3%という新たなレバレッジ比率に早期に準拠すべきだとする意外な要求を出すことになった。


■「3%では低すぎる可能性」

 米国の改革派ははるかに極端な対策を視野に入れていた。共和党のデビッド・ビッター上院議員と民主党のシャーロッド・ブラウン上院議員は4月、米国の銀行に最大で15%のレバレッジ比率を達成することを義務付けるべきだとする法案を提出した。
 ブラウン・ビッター法案は可決されて法律になることは決してないかもしれないが、法案提出はFRBのダン・タルーロ理事のような政策立案者の間で新たな熱意を駆り立てたようだ。タルーロ理事は最近、バーゼルの3%のレバレッジ比率は「低すぎる水準で設定された可能性がある」と述べた。
 バーゼル3に関する先のFRBの文書は、国際的なレバレッジ比率を是認していた。欧州やその他地域と異なり、米国は長年、一定の比率を定めていたが、効果がないと見られていた。
 FRBは、レバレッジ比率の計算に使われる米国会計基準(US―GAAP)は変更しないと述べた。つまり、負担を相殺するデリバティブ(金融派生商品)残高は今後も計算式に盛り込まれるということだ。これは特にゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーのような金融機関にとって強力な優遇措置になる。
 だが、FRBは米銀が一部の資産を数える方法を変える。例えば、約束されたが、実行されていない貸し出し予約は従来、「簿外」リスクとして扱われていた。これを変更すると、資産総額が膨らみ、追加の資本が必要になる。
 もしタルーロ理事がほのめかしたようにレバレッジ比率が4%か5%に引き上げられたら、他国の政策立案者に圧力がかかるだろう。英国では改革派が、ビッカーズ委員会(銀行に関する独立委員会)が提案した4%のレバレッジ基準を拒否した決断を政府は見直さねばならないと考えている。
 大きな銀行業界を抱えるその他の国は、レバレッジ比率に関してあまり発言してこなかったが、スイスは先月、UBSとクレディ・スイスの比率が「低い」と批判し、新たにこれを重視する姿勢を示唆した。


■バランスシート縮小の恐れ

 これが銀行にとって何を意味するか。規制当局は新規の株主資本調達が行われることを望んでいるが、今のところ、大手銀行で相当量の新株を発行したのはドイツ銀行とオーストリアのエルステ銀行の2行だけだ。アナリストらは、他行が追随する可能性は低いと見ている。また、経済見通しを考えると、内部留保で穴を埋めるという選択肢は難しいかもしれない。
 従って、最も可能性が高い結果は、銀行がバランスシートを縮小することだ。バークレイズは6月末、英国のレバレッジ比率の要件は貸し出しの縮小を意味するかもしれないと警鐘を鳴らした。
 クリフォード・チャンスのグリーソン氏は言う。「可能であれば、銀行はリスク加重の観点からして比較的低い資本負担となる投融資残高をバランスシートから取り除くかもしれない。つまり、優良企業向けの貸し出し、住宅ローンの融資残高、貿易金融などだ」

 規制当局が銀行の安全性を高める取り組みが新たに盛り上がってきたのは明らかだ。リスクの点からすれば、これは各国政府にとって朗報かもしれないが、金融機関が近く経済成長の強力な原動力になってくれるという政治家の望みを打ち砕くことになる。

By Patrick Jenkins
(翻訳協力 JBpress)
(c) The Financial Times Limited 2013. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM05030_V00C13A7000000/?n_cid=DSTPCS013

 

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コメント
 
01. 2013年7月09日 07:38:30 : niiL5nr8dQ
JBpress>海外>Financial Times [Financial Times]
米国の消費者、世界経済回復の牽引役は重荷
2013年07月09日(Tue) Financial Times
(2013年7月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 読者の皆さんはジョー・シックスパック*1を覚えているだろうか? 第2次世界大戦後のほとんどの時期で世界経済の「最後の買い手」という役目を担ってきた米国の中間層は、2008年の金融危機発生後はもう少し軽い役回りになると思われた。そしてここ数年、米国の消費は冬ごもりに入っていた。

 しかし最近になって中国の経済成長が鈍り、欧州の消費が失速し、日本の「アベノミクス」への期待も少し冷めてきたことから、世界経済の成長見通しはジョーの消費意欲に再び左右されるようになっている。果たして彼は幸運だと感じているだろうか?

ほかの需要源が見当たらず、疲弊した「最後の買い手」に再び期待

 米国の中間層は現在、世界経済の成長のエンジンとして巻き返すのに理想的な状態にあるとはとても言えない。所得のメジアン(中央値)は、米国の景気回復が始まってから5.4%減少している。失業率は7%よりも8%の方に近い状態が続いているし、家計は、少なくとも一時的には、債務の返済を停止している。

 しかし、当面の需要を生み出してくれるところがほかにないため、傷を負った米国の消費者に再び期待が集まっている。何しろ、米国の消費は米国の国内総生産(GDP)のざっと70%を占めており、世界の需要の約16%に相当する。そのため諸外国の輸出業者は、米国の消費者が世界経済の繁栄のために応分の貢献をしてくれることを期待している。

 最近の様子を見る限り、消費者の側には貢献するつもりがある。しかし、どの程度貢献してくれるのか、それがどんな対価を伴うのかはまだ定かでない。5月には米国の輸入が急増し、貿易赤字は前月比12%の450億ドルに拡大した。過去5年で最大の増加率だ。

 また、この赤字幅のほぼ3分の2は中国からの輸入によるものだ。このペースが続けば、米国の今年の対中赤字は3000億ドルを突破するだろう。

 一方、米国の輸出は減少した。バラク・オバマ大統領が掲げた、5年間で輸出を2倍にするという目標は――おおざっぱな目標で、ずっと理解に苦しむものだったが――もう達成不可能だ。企業の設備投資も増えていない。

 米国では先月、非農業部門雇用者数が19万5000人増加したが、工場での雇用は減り続けた。米国の景気回復は製造業の復活が主導すると当初は予想されていたが、今となってはかなり的外れであるように見える。

*1=缶ビールの6本パックを手元に置いてテレビのスポーツ観戦に興じる男性にヒントを得た、米国中間層を象徴する架空の人物

 従って、残るのは消費者だけだ。まさにお馴染みの構図である。サブプライムローンの市場が2007年に崩壊する前、ちまたでは世界経済の不均衡を巡って長い議論が交わされていた。

 同年に米連邦準備理事会(FRB)議長に就任したベン・バーナンキ氏の言う「貯蓄過剰」のせいで、世界経済の成長の持続可能性が脅かされている。中国は貯蓄しすぎているし、米国は身の丈以上の消費をしているから貿易赤字が拡大し続けている、という議論だった。

 2008年の金融メルトダウンを目の当たりにしたバーナンキ氏らは、これで中国の消費の増加と米国の貯蓄の増加が加速されると確信した。米国が世界の最後の輸入者である時代は終わったと考えた。しかし、それは早とちりだった。

 聖アウグスティヌスは若かりし頃、「主よ、私に高潔さをお与えください。ただ、今はこのままでいいです」と祈ったとされるが、今日では誰もがそれと同様に、米国の消費者が債務を短期的に増やしてくれることを期待している。バーナンキ議長が任期の最後の数カ月間でどんな成功を収めるかは、米国の家計が支出を増やし続けるか否かに大きく左右されることになろう。

 ここで2つの疑問が浮上する。第1の疑問は、ほかの国々が今後1〜2年で体勢を立て直すまでの間、世界経済の需要を増やす主役として米国の消費者に頼ることは果たして可能なのか、というもの。第2の疑問は、それにはどんな対価が伴うのかというものである。

バーナンキ議長に求められる微妙な舵取り

 第1の疑問の答えは、恐らく「イエス」だろう。市場では、6月の雇用統計を受けて、月当たり850億ドルの資産を購入するFRBの量的緩和プログラムは縮小過程に入るとの見方がさらに強まっている。長期間にわたって金融を緩和するというバーナンキ氏の約束を英国、ユーロ圏そして日本が導入しているちょうどその時に、バーナンキ氏自身はこれを引っ込め始めていることになる。

 米国の景気回復は最初に走り始めたのだから、できればほかの国々も引っ張っていってほしいところだ。

 しかしそのバーナンキ氏は、微妙なバランスが必要な任務に直面している。ゼロ金利政策の終わりの始まりを、過度な調整を引き起こすことなく知らせるという任務だ。

 中間層の平均的な世帯にとって、期間30年の住宅ローンの金利が過去2年ほどのように3.5%である場合と、今日のように4.5%である場合とではかなり大きな差がある。米国の長期国債の利回りが5.5%に跳ね上がったら、米国住宅市場の回復は頓挫しかねない。消費マインドもしぼんでしまうだろう。

 バーナンキ氏ならこの金融政策の切り替えをスムーズにやり遂げられると想定しても、米国の中間層はどの程度回復しているのかというもっと重大な疑問が残る。資産価格が上昇しており、ローンも利用しやすくなっていることから、米国の世帯は現在、2007年以降先延ばしにしてきた買い物に手をつけ始めている。

借り入れによる消費は好ましくないが・・・

 しかし、その大半は、既に手に入れた所得ではなくクレジットカードでの借り入れによるものだ。米国の株価は危機以降で50%以上上昇しているが、米国民の所得の中間値は逆に低下している。その結果、米国の家計貯蓄率は過去18カ月間で半分になり、GDP比で3.2%というレベルに落ち込んでしまった。消費支出の回復とはまさに対照的な動きだ。

 確かに、米国の中間層が債務を増やすのは褒められた話ではないが、債務を増やさないのはもっと悪い。ジョー・シックスパックがいなければ、経済は全く成長しなくなるからだ。とはいえ、ジョーに支出を続けてもらう最も効果的な方法は、彼自身や彼の債権者たちに働きかけ、住宅をはじめとする資産の価格は今後上昇し続けると納得してもらうことだろう。

 今の米国では、所得の増加がかつてないほど限られた階層に集中している。これを埋め合わせるには、低利のローンがもっと幅広い階層で利用できるようにするしかない。これは米国が過去に通ったことのある道だ。

 中国やほかの国々にとっては幸いなことに、米国の中間層は危機から再び立ち上がった。さらに衰えつつあるとはいえ、消費をする力はまだ残っている。米国政府から本格的な救済計画が出されていない現状で中間層に消費を続けてもらうためには、果たしてどれほどのメタドン(鎮痛剤)が必要になるのだろうか?

By Edward Luce


02. 2013年7月09日 07:58:30 : niiL5nr8dQ
NY外為:ドル指数が3年ぶり高水準から低下、リスク選好で

  7月8日(ブルームバーグ):ニューヨーク外国為替市場ではドルが下落した。ドル指数 は3年ぶり高値から低下した。前週の上昇が行き過ぎ、ピッチも速過ぎたとの見方からドル売りが優勢になった。
リスク選好が強まり、欧米で株価が上昇したため、ユーロは対ドルで3営業日ぶりに上昇した。ドルは主要通貨の大半に対して下落。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は10日に経済政策について講演する。同日にFRBは6月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公表する。
野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は「前週末以降の強いドルのトレンドの反転だ。資産購入の縮小を織り込む上で相場は行き過ぎた可能性がある」と指摘した。
ニューヨーク時間午後5時現在、インターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は前営業日比0.3%安の84.207。一時は84.588と2010年7月6日以来の高水準をつける場面もあった。
ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.2870ドル。対円では0.1%高の1ユーロ=129円95銭。ドルは対円で0.2%安の1ドル=100円97銭。一時は101円53銭と5月30日以来の高値水準に上げた。
ドル指数
JPモルガン・チェースのテクニカルアナリスト、ナイオール・オコナー氏(ニューヨーク在勤)は顧客向けリポートで、ドル指数が上値抵抗線である84.50を持続的に上回れば、84.90−84.95への上昇に道がはっきり開けると指摘。その水準も突破すれば、2010年7月1日以来となる86.07へ上昇する可能性もあるとの見方を示した。
バーナンキFRB議長は今週、ボストンで講演する。議長は6月18−19日のFOMC後、経済が予想通りに成長すれば、年内に債券購入の規模を縮小し、2014年半ばに完了させる可能性があると言及した。金融当局者の今年の成長率予想は最高で2.6%、14年が3.5%となっている。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのチーフ為替ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は顧客向けリポートで、「米金融当局は緩和政策からの長期にわたる出口戦略を始めた。景気軟化の新たな兆候が表れない限り、資産購入を年内に減速させ、来年に完了することを示唆している」と指摘した。
ブルームバーグ相関加重指数によると、ドルは過去6か月間に7%高と先進国10通貨中で上昇率首位。ユーロは5.2%高。円は8.3%安と下げが最もきつい。
ユーロ高
ユーロは対ドルで3営業日ぶりに上昇。ユーロ圏財務相会合は8日、ギリシャ支援の30億ユーロの支払いを承認した。
ポルトガルのコエリョ首相は6日夜、連立パートナーである民衆党のポルタス党首を副首相に起用することを明らかにした。連立政権維持と早期選挙を回避するための合意の一環。
原題:Dollar Weakens From 3-Year High; Euro Rises Amid RiskAppetite(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Joseph Ciolli jciolli@bloomberg.net;Unknown Location Jeff Marshall jmarshall75@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Dave Liedtka dliedtka@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/09 06:36 JST
 

 

 


 

ドルが対主要通貨で下落、軟化は一時的か
2013年 07月 9日 07:11 JST
[ニューヨーク 8日 ロイター] - 8日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが他の主要通貨に対して下落した。

ドルは6月半ば以降、米景気が他の地域に先駆けて回復し、米連邦準備理事会(FRB)が債券買い入れプログラムの縮小に踏み切るとの観測から大幅に上昇してきただけに、この日は騰勢一服となった。

ただ、前週末発表の6月の米雇用統計が好調だったことでFRBの量的緩和早期縮小の観測は高まっており、ドルは上昇基調を取り戻す公算が大きいとみられている。

終盤のユーロ/ドルは0.3%高の1.2872ドル。ドル/円はアジア太平洋取引時間帯に一時101.53円と1カ月半ぶりの高値を付けた後、終盤は0.2%安の100.99円で取引された。

主要6通貨に対するドル指数は84.588と2010年7月以来の高水準を付けた後、終盤は0.3%安の84.204。

ユーロは、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が欧州議会の経済金融問題委員会で「ユーロ圏経済は安定し、ゆっくりとしたペースながら年末に向けて回復するだろう」と述べると、上昇に弾みが付いた。ただ、ドラギ総裁は金利を長期間にわたって低く抑えるとも発言しており、ユーロが対ドルで大幅に上昇するのは難しいとアナリストはみている。

コメルツ銀行の外為調査部門の責任者、ウルリッヒ・ロイヒトマン氏は「先週のドル上昇はかなり速かった。上昇ペースは行き過ぎで、この日の調整は当然」と指摘。「市場はこれまでのドル高から利益を確定する状態になっているが、こうした動きは一時的なものにすぎない」とした。

ユーロ圏諸国がギリシャ向け次回融資で合意する見通しになったとの報道や、ポルトガルの政治情勢の安定もユーロの支援材料になった。

市場の注目は10日公表される6月18─19日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録に移った。

FRBは9月にも量的緩和の縮小に着手すると予想されているのに対して、ECBやイングランド銀行(英中央銀行)は金融緩和を継続する可能性が高く、日銀も大胆な緩和を続けると予想されることから、ユーロ、ポンド、円の各通貨は対ドルで売られやすい状態が続く見通し。

SLJマクロ・パートナーズのマネジングパートナー、スティーブン・ジェン氏は、10日公表のFOMC議事録はタカ派的な内容になりそうだと予想。「ドルが幅広い通貨に対して構造的な上昇を開始すると確信を持っている」とした。

ノルディアの通貨ストラテジスト、ニールズ・クリステンセン氏も「米国は成長の勢いが高まる一方でユーロ圏は低迷し、その差が顕著になるだろう。金利差からドルが選好され、ユーロ/ドルは下げると見込んでいる」と述べた。


 


 


 
米消費者信用残高:5月は196億ドル増加、1年ぶりの大幅増 

  7月8日(ブルームバーグ):5月の米消費者信用残高は前月比で1年ぶりの大幅増となった。
米連邦準備制度理事会(FRB)の発表によると5月の消費者信用残高 は前月比196億ドル増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は125億ドル増だった。前月は109億ドル増加と、速報値から下方修正された。
学資ローンや自動車ローンを含む非回転信用 は130億ドル増と、前月の101億ドルから拡大した。
クレジットカードなどの回転信用は前月比66億ドル増加した。前月は8億ドルの増加だった。
原題:Consumer Borrowing in U.S. Climbs $19.6 Billion (Correct)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Jeanna Smialek jsmialek1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/09 04:54 JST
 

 

 


 


 
米国株:上昇、S&P500種3日続伸−決算シーズン開幕に注目 
  7月8日(ブルームバーグ):米国株 は上昇。S&P500種株価指数は3営業日連続でプラス。引け後に米アルミ最大手、アルコアの決算が発表され、4−6月期決算発表シーズンが開幕した。
アルコアの株価は1.4%高。4−6月期決算はアナリスト予想を上回り、株価は引け後の電子取引でさらに1.3%上昇した。コンピューターメーカー、デルも高い。議決権行使助言サービス会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシズ(ISS)はデルの株主に対し、創業者マイケル・デル氏が提示した買収案を受け入れるべきだと勧告した。インターネット旅行代理店のプライスライン・ドットコムも大幅高。モルガン・スタンレーが同銘柄の投資判断を引き上げたことが買い材料。半導体のインテルは下落。アナリストによる投資判断引き下げが嫌気された。
S&P500種 株価指数は前営業日比8.57ポイント(0.5%)上昇の1640.46。ダウ工業株30種平均は88.85ドル(0.6%)高の15224.69ドルで引けた。
ベル・エアー・インベストメント・アドバイザーズで70億ドル相当の資産運用に携わるゲーリー・フラム氏は「決算シーズンは4−6月期の実績よりも、市場が予想している年末にかけての業績改善が話題になるだろう」と指摘。「金融当局からの支援が減らされても景気は十分に持ちこたえられるとの楽観を市場は強めつつある。市場は少しずつ正常化しているようだ。米金融当局とその行動が市場の動きを左右していた異常な環境ではなくなってきた」と述べた。
S&P500種は先週、1.6%の値上がり。米金融当局による緩和縮小に対する不安が重しとなったものの、予想より良好な経済統計が株価を支えた。
FOMC議事録とバーナンキ議長
市場は10日に公表される連邦公開市場委員会(FOMC、6月開催)の議事録に注目している。同日にはバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演も予定されている。同議長は6月19日の記者会見で、景気が当局の予想通りに回復を続ければ、年内に債券購入の規模を縮小し始め、2014年半ばに終了させる可能性があると語った。この発言を受けて、S&P500種はその後の4営業日で5%近く下げた。
CMCマーケッツ(ロンドン)の市場アナリスト、マイケル・ヒューソン氏は「今週の関心はFOMC議事録とバーナンキ議長の発言に集中しそうだ」と電子メールで指摘。「緩和縮小のタイミングについて何らかの手がかりを与えるだろうか、あるいは数週間前のコメントを繰り返すだけだろうか」と問いかけた。
ブルームバーグがまとめたアナリスト1万1000人超の調査によると、S&P500種採用企業の4−6月期増益率見通しは1.8%。6か月前の8.7%から低下している。
アルコア
シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は0.7%低下の14.78。VIXは約80%の確率でS&P500種と反対方向に動く。
ダウ工業株30種平均に採用されている企業で一番乗りに4−6月期決算を発表したアルコアは1.4%高の7.92ドル。自動車メーカーによるアルミ使用増加が影響し、アナリスト予想を上回る利益を計上した。
デルは3.1%高。ISSはマイケル・デル氏の案を支持する理由として、買収計画が報道される前の株価と比べて25.5%のプレミアム(上乗せ)となっているほか、全額現金の取引により買収額が確実なこと、さらにPC事業が悪化しつつある環境でリスクを移転できる点などを挙げた。
プライスラインは3.9%高。9営業日連続で上昇した。モルガン・スタンレーは同銘柄の投資判断をオーバーウエートに引き上げた。
インテル は3.6%下落。値下がり率はダウ採用銘柄としてもS&P500種銘柄としても最大となった。エバーコア・パートナーズはインテルの2013、および14年通期の利益見通しを下方修正し、投資判断をイコールウエートからアンダーウエートに引き下げた。
原題:U.S. Stocks Rise for 3rd Day as Earnings Fuel Optimism onGrowth(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Lu Wang lwang8@bloomberg.net;ニューヨーク Whitney Kisling wkisling@bloomberg.net;北京 Ludi Wang lwang191@bloomberg.net;シンガポール Luyuan Wang luwang@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/09 06:23 JST
 

 


 


 

ECB総裁、低金利の長期間継続を再表明 フォワードガイダンスの効果は見守る必要
2013年 07月 9日 04:06 JST
[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は8日、欧州議会の経済金融問題委員会で行った証言で、現時点で利上げは正当化されないとの認識を示し、ECBの主要金利は長期間にわたり過去最低水準にとどまるとの見通しをあらためて示した。

ただECBが前週にこれまでの慣例を破って表明した将来の政策指針(フォワードガイダンス)について、市場の沈静化に十分な効果があるかはまだわからないとの見方を示した。

米連邦準備理事会(FRB)が前月、経済の改善が続けば緩和規模の縮小が適切になるとの方針を示して以来、金融市場は大きく動揺。こうしたなかECBは4日の理事会で、政策金利が今後長期間にわたり過去最低水準にとどまるとの見通しを示し、金融政策に予断は持たないとしてきたこれまでの慣例を破る形でフォワードガイダンスを表明した。

ドラギ総裁はこの日の証言で、ECBが示した指針は十分かと質問に対し、「これまでの市場の反応に加え、現在、および今後の反応も見極める必要がある」と述べるにとどめ、市場の沈静化に不十分だった場合、ECBが追加措置を打ち出すかについては明確にしなかった。

ただ、ECBが前週に示した指針について、ECBの対話能力を高めるものとの認識を示したうえで、「ECBの主要金利が長期間にわたり、現行水準もしくはそれを下回る水準になると予想する」とのECB理事会の見解をあらためて繰り返した。

この日の証言では、前週のECB理事会に関連する質問が相次いだ。そのなかでドラギ総裁はECBの政策金利について、「予見可能な将来」は、金利は現行水準かそれを下回る水準で推移するとの立場をあらためて示し、「緩和的な金融政策スタンスからの脱却はまだ先の話だ」と述べた。

中銀の緩和政策をめぐっては、国際決済銀行(BIS)が6月、長期化するほど出口が困難になるとの見解を示している。

ドラギ総裁はBISの指摘に関する質問に対し「過度に低い金利の長期化に伴うリスクをめぐるBISの指摘に異議を唱えることは難しい」としながら、「物価安定および世界の大部分での経済情勢を踏まえる限り、より高い金利は現時点では正当化されない」と答えた。


 


 


 

 


 
ユーロ圏、68億ユーロの対ギリシャ融資承認 分割で実施=関係筋
2013年 07月 9日 04:02 JST
[ブリュッセル 8日 ロイター] - ユーロ圏財務相は8日、ギリシャに対する総額68億ユーロ(87億ドル)の融資を承認した。ただ、支払いは改革の進ちょく状況を監視しながら分割で行うことを決定した。

関係筋がロイターに明らかにした。

ギリシャは8月に償還期限を迎える国債のデフォルト(債務不履行)を回避する見通しとなったが、改革への取り組みで国際支援機関の厳しい監視の目にさらされながら、段階的に融資を受け取ることになる。

関係筋によると、ユーロ圏はまず月内に25億ユーロをギリシャに対し支払う。その後、10月に5億ユーロの支払いを予定している。

ユーロ圏中銀は7月に15億ユーロ、10月に5億ユーロを拠出。また国際通貨基金(IMF)は8月に18億ユーロを拠出する見通しという。


 


 


 

ポルトガルの債務再編リスク高まる、デフォルト確率は約3割強
2013年 07月 9日 06:13 JST
[ロンドン 8日 ロイター] - 欧州金融市場で、ポルトガルが債務再編に追い込まれる可能性を織り込む動きが広がっており、デフォルト(債務不履行)の確率は約3割強になっている。

一部市場参加者は取引の際に利回りではなく現金価格を提示しており、投資家不安の表れと見られている。

10年物のポルトガル国債価格は0.85ユーロ。利回りは7.1%と前週つけた8%超からは戻しているものの、5%強だった年初来の低水準からは大幅に上昇している。

10年物と2年物の利回り格差は140ベーシスポイント(bp)と約1年3カ月ぶりの水準に縮小。ただ2011年当時の逆イールドの状況には至っていない。

INGのシニア金利ストラテジスト、アレッサンドロ・ジャンサンティ氏は、「ポルトガルが支援要請に踏み切った場合、支援を得る前に債券の持続性が試されるとの不安がある」と指摘。「これまで政府は諸条件を順守する姿勢を示していることから、そうした状況には陥らないとわれわれは考えている。ただ、政府が消極的になれば欧州当局の態度も変わる可能性がある」と述べた。

マークイットによると、ポルトガル国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッドは足元470bp程度で推移。今年5月以降では約2倍に拡大している。CDSスプレッド1bpは、債務1000万ドルに対する保証料1000ドルに相当する。
 

 


 


 


 
トルコ中銀、リラ支援へ過去最大の外貨売却入札 強力な引き締め開始
2013年 07月 9日 02:06 JST
[イスタンブール 8日 ロイター] - トルコ中央銀行は8日、通貨リラが対ドルで過去最安値をつけたことを受けて強力な追加的金融引き締めを行うと発表し、過去最高となる総額22億5000万ドルの外貨売却入札を実施した。

トルコリラ TRYTOM=D3 はこの日一時、過去最安値となる1ドル=1.9737リラに落ち込んだ。中銀が7回にわたり外貨売却入札を行った後は、1454GMT(日本時間午後11時54分)時点で1.9512リラに上昇した。

8日の入札の規模はトルコ中銀の外貨売却額としては過去最高で、強力なシグナルを市場に送る格好となった。

中銀は声明で「今日から強力な追加的金融引き締めが始まる」と発表し、引き締めは「強力かつ効果的で一時的」になるとした。

リラは5月下旬以降、対ドルで約6%下落している。トルコで反政府デモが何週にもわたり続いたことが売りに拍車を掛けたほか、米連邦準備理事会(FRB)による景気刺激策の縮小見込みもリラ売りにつながっている。

リラを支えるために中銀は6月11日以降、外貨売却入札を行っており、これまでの売却総額は49億ドルに達している。

ソシエテ・ジェネラルの新興国市場リサーチ部門責任者ブノア・アン氏はこの日の入札について「非常に積極的だ」と指摘し、「極めて強力な政策シグナル」との見方を示した。その上で、トルコは外貨準備がそれほど潤沢ではないため状況は複雑だとし、中銀は今後、外為市場への直接介入から金利引き上げを通じたリラ支援に軸足を移す可能性があると分析した。

スタンダード銀行の新興国市場調査責任者、ティモシー・アッシュ氏は「中銀はリラが対ドルで最安値をつけ、さらに下落する兆しを見せていたことにいつかは対応しなくてはならなかったのだろう。今後のさらなる引き締めを言明することで、中銀は2012年初めにしたように、国内需要を鈍化させ、経常赤字を縮小させることを狙っている」と指摘した。

アナリストは、トルコ中銀が次回23日の金融政策決定会合で利上げを迫られる可能性が高まっているとみている。HSBCアセット・マネジメントのストラテジスト、アリ・カキログル氏は、リラへの圧力を踏まえれば、トルコ中銀は次回の会合で上限金利の引き上げが必要になるとの見方を示した。

前回の会合で中銀は主要政策金利の1週間物レポレートを4.5%で据え置き、下限金利である翌日物借入金利も3.5%で、上限金利の翌日物貸出金利も6.5%で、それぞれ据え置いた。

 

 


 


 
英BGとBP、エジプト情勢悪化受け一部従業員を国外退避へ
2013年 07月 9日 01:10 JST

[ロンドン 8日 ロイター] - エジプトの治安情勢が不安定となっていることから、英天然ガス大手BGグループ(BG.L: 株価, 企業情報, レポート)と英石油大手BP(BP.L: 株価, 企業情報, レポート)は合わせて160人の従業員や家族らを同国から退避させる。

BGグループによると、エジプトには現在、従業員の家族も含め約150人が滞在。広報担当者によると、このうち主要業務に就いていない約100人を国外に退避させる。

BPでは従業員と家族合わせて約100人が同国に滞在しているが、関係者によると、BPは従業員のうち40人を残し、あとは国外に避難させる。

両社とも退避措置は一時的なものとしている。

© Thomson Reuters 2013 All rights reserved関連ニュース

米国、エジプト情勢を「深く懸念」=国務省報道官 2013年7月4日
最盛期過ぎた金融相場、中国など情勢不安定化 2013年6月21日
ドル/円下落し一時95.61円、安全資産の円需要高まる 2013年6月13日
5月米フィラデルフィア製造業業況指数は悪化 2013年5月17日


03. 2013年7月10日 10:59:46 : niiL5nr8dQ

焦点:メルケル独首相、3期目への道は険しい可能性
2013年 07月 9日 18:53 JST
[ベルリン 7日 ロイター] - 9月22日のドイツ総選挙までまだ2カ月以上あるが、すでに多くの人が選挙後のシナリオを描いている。大方の予想では、メルケル首相が3度目の勝利を収める見通し。その場合、ドイツの政策に大幅な変更はないとみられている。

最新の世論調査によると、メルケル首相率いる保守派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は、第2勢力の中道左派、社会民主党(SPD)に対し16─19ポイントリード。メルケル氏が総選挙後に自由民主党(FDP)との中道右派連立を継続できる可能性を示している。

ただ、メルケル氏のCDU・CSUがFDPと合わせても過半数議席を確保できない場合、選挙後の展開はドイツ政治の素人が予想するよりも混沌としたものとなる可能性が高い。このシナリオでは、メルケル氏は首相職にとどまるために政策面での譲歩という大きな犠牲が必要になる。

さらにメルケル首相が退陣する可能性も排除できない。JPモルガンのアナリスト、アレックス・ホワイト氏は今週、メルケル首相が総選挙後に退陣を余儀なくされる確率は20%と指摘した。

ヘリベルト・プラントル氏は南ドイツ新聞の論説記事の中で「総選挙で、中道左派と中道右派のどちらも過半数議席を確保できない可能性は非常に高いが、その場合は、ドイツ連邦共和国の歴史上、最も困難で、時間を要する、ドラマチックな連立協議を目撃することになるだろう」と指摘。「勝者がすべてを得るルールはドイツの政治には通用しない」とし、「メルケル首相が必ずしもトップに立つとは限らない」と述べた。

ドイツの政治システムでは、首相は連邦議会(下院)の絶対過半数の賛成で選出される。

メルケル氏率いる保守派勢力は世論調査でこそSPDに大差をつけてリードしているが、実際の総選挙で40%以上の得票を得る可能性は低い。このことは、政権を維持するには連立相手を探す必要があることを意味する。

現在の連立パートナーであるFDPは得票率が下院議席獲得に必要な5%に届かない可能性がある。メルケル氏はFDPとの連立継続が不可能な場合、1期目の2005─09年に連立を組んでいたSPDとの連携を模索する可能性がある。

<大連立の悪夢>

ここで問題となるのは、SPDがメルケル氏との「大連立」を断固拒否していることだ。SPDが連立に参加していた当時、メルケル首相はSPDの政策の多くを取り入れ、支持者がSPDから流れた結果、SPDは4年前の総選挙で戦後最悪となる惨敗を喫した。SPD党員にはこの大連立が悪夢として頭に残っている。

SPDの幹部は、たとえ選挙後の混乱が数カ月続くことになっても、今年9月の総選挙後の保守派との大連立復活は回避する方針を表明している。

SPDのある幹部は匿名を条件に「SPDが大連立にすぐさま参加すると考えるのは、党内の雰囲気も州の影響力も知らない人間だ」とロイターに語る。

ここ数年の地方議会選挙で勝利が相次ぎ、SPDは国内16州のうち、13州で第1党となった。SPDの地方の有力者は選挙後の「大連立」復活を特に懸念し、他の選択肢を検討するよう党指導部に強い圧力を掛けている。

先のSPD幹部は「われわれの党には、メルケル氏との大連立よりも同氏と緑の党との連立を望む人間が多い」と述べた。

ボン大学の政治学者フランク・デッカー氏は、選挙でメルケル氏が望む中道右派による過半数確保ができなかった場合、SPDは不本意ながらも、連立参加を避けることはできないと指摘する。なぜなら、他の連立の組み合わせが実現する可能性はさらに低いからだ。

<政策面の譲歩>

2011年3月の東京電力福島第1原発での事故を受け、メルケル首相がドイツの原子力発電からの撤退を決断したことで、同氏が緑の党との連携するための最大のハードルが取り除かれた。この組み合わせでの連立は州レベルでは試されたことがあるが、連邦レベルでは例がない。

ただ、文化や政策の違い、特に経済問題をめぐる政策の違いは克服できないほど大きい。

SPD・緑の党・FDPの組み合わせ、CDU・FDP・緑の党の組み合わせでも、同じことが言える。また、SPD・緑の党・左派党の組み合わせは、SPDが拒否することが明白だ。また、メルケル氏周辺の一部が懸念している、SPDと緑の党が、左派党の潜在的支持を得て少数与党政権を樹立するというシナリオも、安定にこだわるドイツでは非現実的とみられている。

選挙でどの政党も単独で過半数議席を確保できない場合、連立に向けた主要政党の探りあいが予想される。各党が各党と協議するなか、2005年の総選挙後のように連立協議が11月まで長引く可能性がある。2005年の総選挙では、当時のシュレーダー首相(SPD)は勝利したメルケル氏率いるCDU側との差が僅かだったため、敗北を認めることを当初拒否していた。

SPDが方針を転換し、メルケル氏と連立を組む場合、政策面で譲歩させて「借りを返させる」ことをまず目指すだろう。その場合、次のメルケル政権は、銀行に対してより強硬な路線に転じ、歳出拡大、さらには、メルケル氏自ら実施しないと公約している高所得者への増税にさえ着手する可能性がある。

ゲッティンゲン大学のピーター・ロッシュ名誉教授は「SPDはメルケル氏に本当に影響力を行使できる一つのテーマを見つけようとするだろう」と指摘。「増税は手始めにいいテーマだ。メルケル氏は他の選択肢を持たないだろう」と述べた。

公共テレビARDの今週の世論調査では、国民の81%がメルケル氏の首相続投を予想、野党SPDが首相候補に指名したシュタインブリュック氏が首相の座を奪うとの見方は13%にとどまった。

ただ、連立協議の複雑さや反ユーロを唱える「Alternative for Germany」 など他の政党が下院議席を獲得する可能性も踏まえると、メルケル氏が抱える問題は見た目より深刻かもしれない。

首相側近の一人は選挙後の展開について「見た目ほど容易ではないだろう。 FDPと過半数議席を獲得できない場合、厄介な事態になる。非常に困難を極めるだろう」と述べた。

(Noah Barkin記者;翻訳 高橋恵梨子;編集 内田慎一)





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緊縮財政に苦しむフランスはどんな経済政策で対応するのか
2013/7/9
 6月22日から28日にかけて、海外ビジネスや経済の状況を視察するためにフランス・スイスを訪れました。フランスでは、オランド政権の支持率が30%を切る状態です。経済の状態が良くない中で、増税や財政緊縮を行っているからです。一方、日本では安倍内閣の支持率は比較的高い状態を維持していますが、やはり円安・株高が進み、経済に明るい兆しが見えたことも大きいと思います。本稿の最後の部分でより詳しく述べますが、経済の状況が政権の安定に大きな影響を与えるということを感じざるをえません。

 フランスと日本は、以前から経済の関わりが強く、日本企業の対仏投資およびフランス企業の対日投資(ともにストックベース)では上位に入っています。対仏投資では、トヨタや自動車関連産業の現地工場への投資やサントリーなどのワイナリーへの投資などがあります。対日投資では、ルノーの日産への投資などがあります。

 しかし、近年の関わりを見ますと、フランスから見て貿易相手国としては、日本は輸出入ともに11位で主要相手国とは言えない状況になっています。代わりに中国が、輸出入ともにベスト10入りしています。

 フランス滞在中、日本貿易振興機構(JETRO)のパリ事務所でフランスの政治や経済情勢、雇用、産業などについての丁寧な説明を受けました。今回は、私がフランス訪問で感じたことや、伺った内容についてお話ししていきます。

>> フランスでは、景気後退にともない雇用が悪化

フランスでは、景気後退にともない雇用が悪化

 フランスのGDPは2012年10〜12月期以降、2四半期連続のマイナス成長となり、景気の悪い状況が続いています。この原因は、欧州全体の経済が低迷していることもありますが、オランド政権が行っている緊縮財政も大きく影響しています。


 また、当然ですが失業率も悪化しています。2012年にはユーロ導入後初めて10%を超え、2013年第1四半期には10.8%まで上昇したと推定されました。特に若年層の失業率は高く、20%まで悪化しているそうです。

 なぜ、ここまで失業率が悪化しているのでしょうか。もちろん景気が悪いことが元凶ですが、それ以外にも理由があります。フランスは社会保険料が非常に高い国なのです。

 日本ですと、社会保険料の負担は労使折半となっています。一方フランスでは、雇用側が従業員に支払う給料の50%程度を社会保険料として負担しなければなりません。そして従業員は給料のうち25%を負担します。

 例えば、給料を100としますと、従業員は社会保険料として25を引かれます(税金とは別です)。そして雇用者は、従業員の給料100+社会保険料50=150を負担しなければならないということです。こうした社会保障の高負担が、企業の経営を圧迫しているという見方もあります。

>> 解雇のハードルがとても高い

解雇のハードルがとても高い

 さらに、フランスでは解雇をすることが非常に難しい。例えば解雇をする場合、雇用側は2年分くらいの給料を支払わなければなりません。ですから、一旦雇ってしまうと、ほぼ解雇ができないことに等しいのです。正社員として雇用すると、高い社会保険料を支払う上に、解雇のハードルがとても高いのです。

 このような事情があるため、今のように景気が悪化しますと、特に若年層の雇用を妨げる大きな要因になってしまうのです。

 そこで政府は、労働市場を改革するために、企業負担を減らそうと動き出しました。具体的には、解雇手続きの簡素化や、景気低迷時の労働時間の短縮などの実現を目指しています。ただ、まずは法律で決めるのではなく、労使間で合意をしたうえで少しずつ改革を進めていくということです。

 しかし、イタリアでは同様の労働改革がうまくいかなかったこともありますから、本当に改革が進むのかどうかは分かりません。フランスはどちらかというと、雇用という観点からは、社会主義的な要素が強く、それが企業経営に大きな影響を与えているので、今後の動きに注目したいところです。日本でも、解雇についての議論が行われていますが、雇用のあり方というものは、企業経営、ひいてはマクロ経済に大きな影響を与えかねないものです。

>> 内需型のフランス経済 最大の強みは原子力

内需型のフランス経済 最大の強みは原子力

 次に、フランスの経済や産業について話を進めます。フランスは個人消費型の経済ですので、景気が悪いと内需が伸びず、ますます経済が落ち込んでしまいます。一方、隣国のドイツは輸出型の経済ですから、ユーロ安の追い風を受けてプラス成長を維持しています。このように、同じ欧州でも国によって経済構造が全く違うことに注意が必要です。

 フランスとドイツは、産業構造も違います。ドイツは自動車や工作機械などの機械類が強く、フランスは航空機や鉄道車両、原子力、水事業などが強いのです。特に原子力では、世界最大規模の原子力企業アレバがあることでも有名ですね。さらに近年は、周辺国が脱原発に動いていることから、余計に原子力の技術がフランスに集積しているのです。逆に言いますと、フランスもそれで儲けていこうという思惑があります。

 特に興味深かったのは、自動車産業です。高級車の市場はほとんどドイツに奪われてしまっていますが、フランスでは小型車の需要が多いのです。しかし、この自動車産業について問題もあります。乗用車のフランス国内生産の状況を見ますと、2001年には318万台だったのが、2011年には193万台まで約120万台も減少しているのです。

 これはなぜかといいますと、国内企業がコスト削減のために自動車の製造拠点を旧東欧圏に移しているからです。当然ですが、その分、国内の雇用も減少しています。フランスの自動車大手PSAプジョーシトロエンでも国内の雇用を削減しているそうです。ただでさえ失業率が悪化しているわけですから、フランス政府にとっては頭の痛い問題です。

>> フランスの成長戦略に見習うべき点がある

フランスの成長戦略に見習うべき点がある

 次に、フランスの産業政策の話に移ります。日本でも参考になると思ったのは、「産業クラスター政策」です。

 クラスターとは、「群れ」や「ぶどうなどの房」を意味します。つまり「産業クラスター」とは、ぶどうの房のように、関連する企業や研究機関が地理的に近いところ集まって連携しやすくし、産業を伸ばす政策のことです。

 フランスでは、2005〜2007年の間に全国71拠点の産業クラスターを設置しました。具体的には、IT、医療、バイオ、エネルギー、環境などの有望とされる産業です。

 私自身も以前から主張していますが、日本で中長期的に経済を成長させていくためには、国内産業を育成すること、特に強い分野や有望な分野を重点的に伸ばしていくことが非常に大切だと考えています。そこで、フランスのように拠点を決めて効率よく連携させていくことは、経済の成長にとても有効な手段ではないでしょうか。

 もう一つ、注意すべき点があります。

 フランスは原子力産業が強いですが、その一方で風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーを増やそうとしています。そこで政府は、太陽光エネルギーを高く買い取り、普及を進めようとしました。しかし、予想以上に太陽光パネルの設置が増えすぎてしまい、財政を圧迫する要因となってしまったのです。しかも、その時増えたのは、欧州製のパネルではなく、安い中国製のパネルでした。

 こうした事態に対し、フランス政府は、太陽光エネルギーの買い取り価格を下げたうえで「欧州製のパネルによるエネルギーならば、買い取り価格を10%高くしますよ」という措置をとるようにしたのです。

 日本でも再生可能エネルギーの普及を進める際、中国製のパネルに席巻されてしまう恐れがありますから、このようなフランスの対処法が参考になるかもしれません。

 しかし、いずれにしてもフランスでは内閣支持率が落ち込んでいますから、今は思い切った政策を実行することが難しいという状況です。

>> 緊縮財政によって支持率を落とすオランド政権

緊縮財政によって支持率を落とすオランド政権

 最後にフランスの政治情勢についてお話しします。冒頭でも触れましたが、フランスでは緊縮財政が行われているため、景気が低迷しています。特に富裕層に対する増税が経済を圧迫し、国民の不満が高まっているのです。

 フランスの政権はほとんど左派的であり、オランド政権も中道左派です。前サルコジ政権は中道右派と言われていましたが、世間一般から見ると左寄りと言えます。フランスだけでなく、欧州は全体的に社会主義的なところがあるのです。

 オランド政権の支持率が徐々に落ち込み、今年4月には25%まで下がりました。経済状況が思わしくないからです。しかし、5月に入って29%まで戻したのです。これは、なぜでしょうか。

 フランスの財政赤字の規模は日本ほどではありませんが、「2013年までに財政赤字を対GDP比で3.0%まで引き下げる」という目標がありました。しかし、この目標の達成が困難になったため、オランド大統領は欧州委員会に財政赤字削減目標を一時的に緩めるように求めたのです。

 そして5月に認められ、緊縮財政が少し緩和されました。これが緊縮財政に苦しんでいた国民から評価され、オランド政権の支持率が少しですが回復したというわけです。

>> 経済の調子が悪いと支持率が落ちる

経済の調子が悪いと支持率が落ちる

 それでも30%を切る水準ですので、楽観はできません。来年には市町村選挙が行われます。今のところ、オランド政権を支える社会党が地方議会でも国会でも過半数を占めている状況ですが、来年の市町村選挙で敗れることがあれば、政権が安定しなくなる可能性があります。

 このように、経済の調子が悪いと支持率が落ちる。逆に経済が回復すると、支持率が上がるということが如実に現れていたのです。

 これは、日本の政治にも当てはまります。今のところ安倍政権の支持率が高いのは、経済の状況がいいとは言えないものの、好転したところが大きいのではないでしょうか。つまり、経済をいかによくするか、国民から見て明るい状況にあるかということが、政権を安定させることに非常に大きく影響するのです。

 アベノミクスがこれから日本経済にどういった結果をもたらすのかは分かりません。しかし、経済を疎かにしては、景気が悪くなるだけではなく、支持も得られないということです。安倍政権は、日本の経済についてどのように考えているのでしょうか。

 これまでアベノミクスが経済に与えた影響については、次回の記事で詳しく説明しますが、小手先の金融政策で満足するのではなく、本質的に経済の足腰を強くするための経済政策、成長戦略を打ち出してほしいと強く願います。

(つづく)
>> 本連載は、BizCOLLEGEのコンテンツを転載したものです

◇   ◇   ◇

小宮一慶(こみや・かずよし)


経営コンサルタント。小宮コンサルタンツ代表。十数社の非常勤取締役や監査役も務める。1957年、大阪府堺市生まれ。81年京都大学法学部卒業。東京銀行に入行。84年から2年間、米国ダートマス大学エイモスタック経営大学院に留学。MBA取得。主な著書に、『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』(以上、ディスカバー21)、『日経新聞の「本当の読み方」がわかる本』、『日経新聞の数字がわかる本』(日経BP社)他多数。最新刊『ハニカム式 日経新聞1週間ワークブック』(日経BP社)――絶賛発売中!

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高い出生率の背景
投稿日時:2013/07/04 18:43

 出生率や育児休業について日本で改善に向けた取り組みが進んでいますが、英国では近年、出生率の回復が急ピッチ。合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数の推計)は2010年、1.98に達しました。人口増減の分かれ目となる「2」に迫る水準であり、日本の最新の数字1.41(2012年)と比べると、格段に高い値です。
 英国の当局はこの回復の理由を、「 出産時期を遅らせた1960〜70年代生まれの女性が、希望する人数の子供をもうけようとしている」「制度面の支援が充実してきた」「出生率の高い移民が増えた」という3つを挙げて説明しています。安倍政権でも育児休業の拡大といった子育て支援政策を打ち出して、人口減少のペースを落とす対策に取り組む構えを見せています。ただ、英国の出産・育児を取り巻く諸制度がとても整っているかというと、必ずしもそうでもない感じがあります。
 国が定めている、英国の育児休業は最長で52週(ほぼ1年間)です。もっと早くに切り上げて職場に復帰することもできます。出産時の休業は2週間。日本は既に育児介護休業法で出産後原則1年の育児休業取得を認めていて、その点では英国に特段、見劣っているわけではありません。つまり、育児休業の期間だけを長くしても、直接的に出生率のアップにはつながらないと見ることもできます。
 むしろ、日本との大きな違いとなっているのは、性別に関係なく働く環境を用意している英国のビジネス風土のほうでしょう。能力主義が徹底しているので、「女性だから」という理由で給与やポジションが格段に不利になることは考えにくく、女性の仕事モチベーションも高く保たれています。「働けばしかるべく報われる」という認識が出産後、仕事に戻る意欲を後押ししているようです。
 英国で近頃、見掛ける頻度が上がってきたのは、赤ちゃんを2人並べて乗せられる横2連の手押しベビーカー。日本では双子用として使われることが多いようですが、英国ではよく見ると、赤ちゃん2人の育ち具合がちょっと違います。1歳程度の年違いで生まれた2人の赤ちゃんなのです。
 日本では働く母親が第2子をもうけるに当たって、いったん職場に復帰して、さらに多少の時間を置いてといった人生スケジュールを考えるケースが多いそうです。でも、英国の「年子」ブームは、せかされるように仕事に復帰するわけではない出産・育児との向き合い方を示していて、出産・育児休業と仕事環境の両にらみを迫られる日本とは事情が異なるようです。
 英国では転職が珍しくない上、1つの仕事を複数の働き手で分かち合う「ジョブシェアリング」が浸透している点も、子どもを持つ女性の働きやすさにつながっています。自分が職場から離れても、誰かがカバーに入ってくれるのに加え、自分が復帰する場合にも、子育て時間割を前提にしたタイムプランで仕事に参加できるからです。
 そうは言っても、小さい会社や昔風の仕事環境では、不当なプレッシャーを受けるケースも珍しくありません。第1子の出産後に復帰したら、「次も考えているの?」と尋ねられるような不愉快な体験を耳にすることがあります。復帰のタイミング次第で仕事への情熱を値踏みされてしまうこともあるようで、出産後は早々に職場に戻る人も結構います。
 チャンスが男女ほぼ平等という働き環境を生かして、若いうちにある程度のキャリアを築いて、30代で第1子をもうける女性も増えています。女性だけが育児に携わるという意識は英国では一般的ではなく、子育てに積極的な男性はむしろ普通です。
 ブレア元首相は首相在任中の2000年に夫人が第4子を出産した際、家族で過ごす時間を持つために公務を減らしたり、キャンセルしたりして話題を集めました。出産・育児に関して女性が複数の選択肢からチョイスできるのは、こういった勤め先やパートナーなどの諸事情のおかげであり、一概に政府のどれかの支援策の効果とは考えにくいところです。
 10代の母の多さも出生率の背景になっているようです。ただ、こちらはまだ親自身が十分に成熟していないこともあって、教育資金や生活費、家庭環境などの面で難しい問題をはらんでいます。移民者の増加も出生率を押し上げているとされますが、割と懐の深い対応で移民と接してきた英国でも、近年は移民に仕事を奪われることへの不安が広がっていて、風向きに変化が感じられます。
 医療費のかからないNHSをはじめ、英国流の様々な制度や家族観、ビジネス慣習などが出産・育児との向き合い方を方向づけています。日本でこれからさらに進む議論も育児休業や手当などに的が絞られすぎないほうが効果が期待できるのではないでしょうか。

英国で廃れないラジオ


ウエイド美加 オックスフォードの風
オックスフォード

プロフィール
ibee UK Ltd取締役、ワインウオッチャー。1965年生まれ。横浜市出身。87年全日本空輸(ANA)入社。国際線客室乗務員を経て、96年からワインのプロモーション業に携わる。アカデミー・デュ・ヴァンをはじめ日本各地でワインセミナー講師。2002年渡英。ビジネスパーソンの語学留学、シニア、ジュニア向けのサマースクール、英国文化体験留学をサポートする「ibee UK」を英国で設立。英国人夫と結婚20年。オックスフォード在住。著書に『イギリスを旅する会話』『ダーリンはイギリス人』(ともに三修社)。

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04. 2013年7月10日 14:47:39 : niiL5nr8dQ
JBpress>海外>欧州 [欧州]
クロアチアのEU加盟は繁栄か破綻か
移行プロセスで経済疲弊〜北欧・福祉社会の光と影(17)
2013年07月10日(Wed) みゆき ポアチャ
 クロアチアとセルビア、その数年前まではユーゴスラビアという1つの国であったが、すでに分離していたこの2国に最初に足を踏み入れたのは、1999年6月、米国・北大西洋条約機構(NATO)連合軍によるセルビアへの空爆が終結した数週間後だ。なぜそんな時期に行ったのかというと、隠すほどのことでもないので言うが、新婚旅行だったからだ。

 スウェーデンから車で出発、まずフェリーでデンマークへ渡り、その後はひたすら南下した。ドイツという国は予想以上に広大で、アウトバーンをかなりの速度で飛ばしても、抜けるのに1日かかった。オーストリアにたどり着き、そびえ立つ山々の絶景をながめながらホテルに1泊した。

初めて訪れたクロアチア、セルビア

 翌日にはクロアチアの首都ザグレブに到着した。

 義父の妹の家に立ち寄り休憩して後、山がちの内陸部を通過して、セルビアの首都ベオグラードに向かった。道中は崩れた家と瓦礫が交互に現れる殺伐とした風景で、過去何世紀にもわたり、1990年代に入ってからも何度も戦われた戦闘の痕跡が生々しかった。

 ベオグラードは日本の夏と同じくらい暑かった。街の人は歩きながらコカ・コーラを飲んでいたし、マクドナルドの看板も破壊されたりすることなく、世界中のマクドナルドと変わりなく営業していた。  

 が、市民はもちろん市街や住宅への爆撃を遂行した米国に対して憤っていたし、この戦争により多大な損失を受け、あらゆる物資が不足し、経済的には非常に困窮していた。夫のいとこの1人は、ガソリンを売って何とか生計を立てていると言ったが、恐らくヤミ取引なのだろう。

 日が落ちた後のレストランでは、通りにしつらえたテーブルで、夫のいとこたちと一緒にチェバプチチと呼ばれる俵型肉だんごを食べ、ビールを飲んだ。多くの人通りでにぎわい、音楽隊が路上でアコーディオンやバイオリンを奏で、お祭りのようだった。通りや広場には屋台のように出店が立ち並び、キティちゃんの風船や人形なども売っていて、私を何がしかほっとさせてくれた。

 ベオグラードには、義父の親戚縁者がいる。義父はセルビア人で、ポアチャという姓もセルビア系だ。彼の一族は、もともとクライナという辺境の出身だが、20歳ほど年が離れた義父の兄が出世し政府に要職を得た縁で、義父一家はクライナを出、一気にベオグラードという大都会に住めることになったのだ。義父はそこで、働きながら夜間高校を出ることができた。

 義父はある時、スウェーデンに移民していた別の兄を訪ね、その地に魅せられそのままスウェーデンに住むことを決めた。何よりスウェーデンにはまともな職があった。


クロアチアの海岸
 私と夫は、その後クロアチアへ向かった。義母はクロアチア人で、アドリア海に浮かぶ小島の出身だ。

 ベオグラードからクロアチアの海岸まで、間に挟むボスニア・ヘルツェゴビナを通過すれば数時間なのだが、それはできないという。「何で?」と聞くと、それは政治的な理由などでは全くなく、「車が走れるような道路はすでに存在しない」からだ。なので到着まで十数時間かかったように記憶している。

 義父母は、旧ユーゴ時代にスウェーデンへ移民したが、将来的にはクロアチアに戻るつもりでアドリア海沿いに家を建てていた。窓からすぐ見える海は青く透明で、小さい頃家族で毎夏訪れていた伊豆の海を思い出させた。

 クロアチアでは何年か前に、日本アニメ「キャンディ・キャンディ」が日本語のまま放映されていたという。私は夫のいとこたちに、くり返しくり返しこのテーマソングをせがまれ、歌う羽目になった。

 それから後はほぼ1〜2年おきにクロアチアで夏を過ごしている。

EU加盟に対する国民感情の変化

 クロアチアの幹線道路沿いに「2013年7月1日、EU(欧州連合)加盟実現を!」といった看板が立ち始め、あらゆる場所に「クロアチアのEU加盟!」というポスターが見かけられるようになってきたのは、筆者が覚えている限りでは2009年頃だっただろうか。

 当時は政府と国民がEU加盟の実現に向け、一致団結して頑張ろう、というすさまじいほどの熱気があった。世論調査でも加盟支持は80%に上り、反対は10%以下だった。

 スウェーデンでの加盟時は、賛成と反対がほぼ拮抗し、反対派が大キャンペーンを展開していたのとは対照的だ。少なくともクロアチア国民は、EU創設の原理原則が今も50年前と変わらず意義があると信じていた。EUに加盟しその一員となることは、クロアチアの人にとって戦争と一切の暗い時代の終わりであり、もはやクロアチアはバルカンの戦争ゾーンではなくなることだ。

 セルビア人もクロアチア人もセルブ=クロアチア語と呼ばれる言語を話しているのだが、クロアチア政府は「クロアチア語辞典」を編纂し、無理やりセルビア語との違いを作り出していた。「我々はもはや旧ユーゴとは違う!」のだ。

 こうしてクロアチアは、新しい欧州の一員となり、フランスや英国と同じ通常の欧州の一国になろうとしていた。これはほとんど全国民の悲願だ。

 そういった気運が、次第に冷めてきたような気がしてきたのは、いつ頃からだっただろう。

 政府だけは依然として熱狂的に「加盟の実現を目指そう!」と言い、「加盟は国家に繁栄をもたらす」という空気を作り続けていたようだが、クロアチアに行くたびに雰囲気がさびれ、人がどんどん貧しくなってきているような印象を受けた。

 端的に言うと、泥棒に入られてモノが盗まれたり、ということがとにかく頻繁に起きるようになった。特にここ数年は、何だかひどかった。

年々悪化する生活実感

 義父母は、1年の半分をスウェーデン、半分をクロアチアで過ごしているのだが、クロアチアの家に帰るたびに窓が破られていたり門が破壊されていたりなど、いろいろな被害を受けていた。


クロアチアの義父母の家に住み着いていたカメ
 庭にいつの間にか住み着いたカメの一家がいて、毎年子ガメが生まれ、子供たちがレタスやトマトをやってかわいがっていたのだが、2年前にはそのカメすら盗られてしまった。

 しかも子供たちの話では、皆が見ている前で庭にズカズカ入り込み、さっとさらって行ったのだという。

 義母の妹はクロアチアでブドウやオリーブ畑を作っており、私たちが行くたびに、義母は妹が自作したワインやオリーブ油をたくさん分けてくれる。最近知ったことは、その見返りに義母は多大な金銭を妹に渡しているということだった。わが家がぱーぱー使っているオリーブ油は、恐らく世界一高い値がついていると思われる。

 夫のいとこ、つまりこの義母の妹の息子なのだが、先年行った時には彼は失職した直後で、会った時にはひどく落ち込んでいた。


クロアチアの家のバルコニーで
 そして、クロアチアの物価は高い。年々モノの値段が高くなっている印象を受ける。所得は低いはずなのに、物価だけはフランスや英国と同じ通常の欧州国家並みだ。値段の割に品質が悪いので、義父母は食料品から洗濯機まで、いろんなものをスウェーデンから持ち込んでいる。

 EU加盟の前年、つまり昨年行われた国民投票では3分の2が加盟に賛成票を投じたと報道されたが、政府が「歴史的に重要な投票だ」と宣伝していたにもかかわらず、全体の投票率は43.5%だ。ちなみにその前月に実施された議会選挙の投票率は54%である。

 つまり積極的に足を運んで「加盟賛成!」を表明した人は、有権者の30%に満たないということになる。支持する国民が3割以下という状況で加盟国になって、大丈夫なのか。というより、これは合法なのか?

EU加盟が繁栄をもたらすのか

 正式に加盟した7月1日の翌日、クロアチアのいとこに電話して聞いてみた。

 「そっちはどういう感じ? 街に出てみた? 加盟のお祝いとかしてるの?」

 「いやー、ボクはそれほどEUのニュースはフォローしてないんだけど・・・それほどお祭り騒ぎ、という感じでもないみたいだよ。マスコミも割と静かだし、投票率も低かったとか言ってるし・・・でも、何年も不況が続いてて失業してる人も多いから、加盟後には国内投資が増える、という期待はあるみたいだ」


ザグレブでEU加盟を祝って打ち上げられた花火〔AFPBB News〕

 報道によると、一万数千から2万人の市民が首都の広場に集い、加盟を祝ったとなっている。2008年には、同じ広場に6万人が集まって、最低賃金制の導入とインフレ率に見合った賃上げを要求する声を上げている。

 加盟がクロアチアにとって繁栄をもたらすのかは疑問だ。

 加盟の数日前、ゾラン・ミラノビッチ首相はブルームバーグのインタビューでこう言っている。「多くの、過剰なほどの新たな市場、新たなチャンスの可能性がたくさんある」「一生懸命働いてよく準備する場合は、それらを得るかもしれないが、また敗者となることもある」

 さらに「我々は圧力の下にいる・・・支出を削減し、人々への政府の給付、社会保障の余裕はない」と発言している*1。

縮小する経済、ほぼ60%の若年失業率は欧州最悪

 このほぼ10年間、加盟実現のために借金を減らし市場経済を安定させるとして、政府はEUが要求する厳格な緊縮予算を受け入れて支出を削減し、大量の解雇者を出す「移行」プロセスを遂行してきた。このプロセスが国民を窮乏化させ、国の経済をここまで疲弊させた元凶であることは明らかだ。

 米ニューヨーク・タイムズ紙は「EUとIMF(国際通貨基金)が提唱する危機への新自由主義対策により、失業率の悪化は必然だ」と書いている。IMF自身が、公式のリポートで自分たちの政策が「所得の低下を促し、特に賃金労働者が他より大きい影響を受ける。また、特に長期失業を発生させる」と書いている*2。

 さらに、政府は1月から付加価値税を2%から25%へ引き上げた。EUではハンガリーの27%に続く最高率だ。

 国際資本に大きく依存していたクロアチアの経済は、2008年の金融危機によって大きな打撃を受けて以来、何年も深刻な不況に入ったままだ。

 国の国内総生産(GDP)は現在、2008年に比べてほぼ12%低くなっており、今年もさらなる縮小が見込まれている。 外国直接投資は2008年以来80%減少しており、昨年は1999年以来の低水準だった。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムーディーズの両方はこの数カ月の間に、クロアチアの信用格付けをジャンク債へ格下げした。

政府の意図

 政府は「市場経済の正常化」を声高に呼びかけているが、その内実は東欧の他の「共産主義」国家群で起きたことと同様に、EUと国際資本が旧国営産業を解体・民営化し、ごく少数の特権者を豊かにすることだ。この間クロアチアでは製造拠点の80%が失われた。 
公式の失業率はほぼ20%、若者の失業率は5月には59%と、ギリシャ、スペインをも超え欧州での最悪値を記録した。

 クロアチアのEU加盟実現キャンペーンは結局、EU主導の厳しい改革により国内経済を破壊し、国民の大多数を窮乏化させただけだ。

*1=http://www.bloomberg.com/video/croatia-pm-determined-to-tap-funds-after-eu-entry-EPHoqRbMQl6lXaYlPCj4mg.html

*2=http://www.nytimes.com/2013/05/14/business/global/14iht-youthjobs14.html , http://www.imf.org/external/pubs/ft/fandd/2011/09/ball.htm

 付加価値税の25%への引き上げを実施したスラフコ・リニッチ財務相は、「クロアチアの金利は外部の市場よりもはるかに低いということを国際市場に認識させよう。我々は、経済的利益が何であるかを明確にする必要がある」「まず2万件から3万件の企業を倒産させれば、クロアチア経済の問題が半年で解決する。それは迅速で効率的な洗浄になるだろう」とも言っている。

 加盟国になったことで、クロアチアは2020年までに140億ユーロのEU資金を受け取ることになっている。すでに中欧と南部バルカンを結ぶ大陸横断道路や鉄道回廊の建設が計画されている。

 これにより多少の雇用は創出されるのかもしれないが、結局大部分の利益は国民には還元されないのだろう。これまでクロアチアでは元首相をはじめ何人もの政治家が汚職容疑で逮捕されている。汚職と腐敗は、ほとんどクロアチア政界の文化であり、伝統だ。

 この経済的誘因が、政府がひたすら宣伝し、EU加盟にこぎつけた理由であり原動力だろう。

 加盟により、国民はさらなる社会的不平等と貧困を押しつけられる結果になると思われる。


http://epp.eurostat.ec.europa.eu/statistics_explained/index.php/Unemployment_statistics
EU内の温度差

 クロアチアのいとこは、加盟に関して「(国内の)マスコミは割と静かだ」と言った。これが、受け入れ側であるEU加盟国全体にも共通する雰囲気のようだ。大げさに歓迎するわけでもなく、露骨にいやな顔をするわけでもない。スウェーデンもそうだが、多くの国でとりあえず「加盟を歓迎する」が、クロアチアの経済状態に言及し、ちょっと当惑している、といった状況だ。

 が、各国で温度差もある。

 英フィナンシャル・タイムズ紙は社説で「歓迎する」と書いているが、同紙のインタビューで、ドイツ議会議長のノルベルト・ランメルト氏は「クロアチアは加盟するための十分な準備ができていない」と述べている。ドイツ議会は先月、最終的に加盟条約に批准した。EU国間で一番最後だ*3。

 独シュピーゲル誌も「EUは、もう一つのルーマニアを必要としていない」と書き、独ビルト・ツァイトゥン紙もクロアチアを「債務、腐敗や失業」の国であり、ドイツの「何十億ものカネを埋葬する次の墓場はクロアチアだ」と書いている。アンゲラ・メルケル首相は、1日の記念式典を当日ドタキャンした*4。

*3=http://blogs.ft.com/beyond-brics/2012/10/17/croatia-german-warning-over-eu-bid/?Authorised=false#axzz2XskrENQ7

*4=http://www.spiegel.de/international/europe/leading-german-politicians-are-skeptical-about-croatian-eu-accession-a-862675.html , http://www.bild.de/geld/wirtschaft/europaeische-union/kroatien-naechstes-milliarden-grab-30506248.bild.html

 クロアチアの加盟により一番影響を受けるのは、域内最大の経済国ドイツだ。だが、多かれ少なかれ、EU加盟国全部が実は同様な本音を持っているのだろう。クロアチアの膨大な国家債務の額は、加盟国全体を戦慄させるのに十分だ。

 EUが不承不承ながらクロアチアの加盟を承認した背後には、EUの政治的・地理的な意図があるという指摘もある。

EUの地理戦略的意図

 フィナンシャル・タイムズ紙は25日に、クロアチアのベスナ・プシッチ外相のインタビューを掲載した。この中で同外相は「EUがソフトパワーを失った場合、南東ヨーロッパを安定させる力を失うことになる。そして南東ヨーロッパを安定できなければ、南東ヨーロッパやヨーロッパ南部地中海から、中東からの不安定の危険性が拡大する」と言っている。

 さらに、「EUがクロアチアの加盟を承認しなければ、不公平だけではなく危険だ。南東ヨーロッパは、中東へ続く大陸の移行帯であり、政治的に動揺するトルコと戦争状態のシリアのすぐそばだ」と言う。 

 彼女が言うソフトパワーというのはクロアチアのことだ。つまりEUは地理戦略的な観点から、南東ヨーロッパを安定させ、中東からの不安定の危険性がEU域内に及ばないようにするためにクロアチアが必要だ、ということである*5。

 米ニューヨーク・タイムズ紙によると、昨年12月から今年2月を通じてクロアチアからヨルダンへの武器輸送が36回行われており、この武器の内容は「特別仕様のユーゴスラビア製の無反動銃、アサルトライフル、グレネードランチャー、機関銃、迫撃砲や対戦車やその他の装甲車両に対するロケット砲」である。

 英テレグラフ紙によると総量3000トンになるこの兵器はクロアチアからヨルダンへ空輸された後、トラックでシリア国境へ運ばれてシリアの反政府軍へ供給される。

 クロアチアは、EUの公式な武器禁輸措置がまだ発効していた間にも、旧ユーゴ製の武器を供給し、こうしてEUにとって便利な武器調達および輸送の拠点になっていたということだ*6。

*5=http://www.ft.com/intl/cms/s/0/d0b8e790-d800-11e2-9495-00144feab7de.html#axzz2Xu9hMrhQ

*6=http://www.nytimes.com/interactive/2013/03/25/world/middleeast/an-arms-pipeline-to-the-syrian-rebels.html?ref=middleeast , http://www.nytimes.com/2013/03/25/world/middleeast/arms-airlift-to-syrian-rebels-expands-with-cia-aid.html?pagewanted=all&_r=0 , http://www.nytimes.com/2013/02/26/world/middleeast/in-shift-saudis-are-said-to-arm-rebels-in-syria.html?pagewanted=all , http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/middleeast/syria/9918785/US-and-Europe-in-major-airlift-of-arms-to-Syrian-rebels-through-Zagreb.html

 


 

 


JBpress>海外>The Economist [The Economist]
中国人留学生:海亀族の苦境
2013年07月10日(Wed) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年7月6日号)

海外留学から戻ってくる学生は現代中国の発展を支えてきた。では、今なぜ彼らは労働市場で憂き目に遭っているのだろうか?

 「私は1980年にポケットに3ドルしか持たずに中国を出た」。こう振り返るのは李三g氏。文化大革命の暗い時代の後、海外で学ぶことを許された最初の留学組の1人だ。

 このエリート集団の大半がそうであるように、李氏も優れた成績を収め、複数のハイテク企業を起業しながら、テキサス大学で誰もが望む地位に上り詰めた。そして世界に通用する多国籍企業の創設・育成に携わるチャンスに引かれて帰国し、現在、中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の役員を務めている。

 李氏は「海亀(ハイグイ)」(北京語では「海帰=海外から戻ってくる」という語句の発音が、海亀の発音と似ている)の見本のように思える。海亀族は中国で長年、先端技術を持ち帰ることで称賛され、確実に国内の労働市場で相場を大幅に上回る報酬を得ていたが、もはや、そうではなくなった。

エリート集団だった海亀族、今や就職もままならず

 海亀族が押しなべて称賛されるようなことはなく、賃金格差も縮まり、就職できない人さえいる。今は海亀族を「海帯(ハイダイ、昆布の意)」と呼ぶべきだと陰口を叩く向きもある。海亀族の過去の貢献を考えると、驚くべき変わりようだ。

 中国の帰国留学生団体で、今年創立100周年を迎える欧美同学会の王輝耀氏は、海亀族の帰国には5つの波があったと言う。

 19世紀の最初の波は、中国初の鉄道建設業者や最初の大学総長を生んだ。1949年以前の2番目と3番目の波は、中国国民党と中国共産党の多くの指導者を輩出した。1950年代にソ連圏に留学した4番目の波は、江沢民や李鵬のような指導者を生み出した。

 現在の波は1978年に始まり、断トツに大きな波になっている。1978年以降、約260万人の中国人が海外に留学した。海外への大量脱出は最近一段と増え、年間約40万人に達している。留学生の過半数は外国にとどまるが、帰国した110万人は中国に変化をもたらしてきた。

 王氏は、最初の3つの波が中国に大変革をもたらし、4番目の波が国を近代化させたのに対し、5番目の波は中国をグローバル化させていると論じている。

 海亀族は、中国経済を世界と結び付けることに一役買っている。彼らは百度(バイドゥ)のような有力ハイテク企業を創業した。海亀族の多くは多国籍企業の中国部門の経営幹部になっている。彼らは海外の商業的、政治的、大衆的な文化と中国を繋げることに貢献している。

 それではなぜ、留学組の重要性が薄れてきたのか? いくつかの研究によると、海亀族は平均して、国内の新規採用者と比べた報酬格差が以前より小さく、職位が低い仕事に就くにも長い時間待たねばならばならなくなっている。大卒者の就職が一様に厳しくなっていることも理由の1つだ。

 もう1つの理由は、中国の国内市場が本格的に離陸するに従い、電子商取引などの産業が、長年海外で過ごした人にとっては馴染みのない形で発展を遂げたことだ。

 ベンチャーキャピタル、啓明創投(チミン・ベンチャーズ)のギャリー・リシェル氏によると、10年前にはシリコンバレーから戻ってきた人だけに資金を出していたような投資家が、今では中国の大学を卒業した起業家を支援しているという。こうした起業家の方が、中国国内の消費パターンやゲームの習慣、「微博(ウェイボ)」や「微信(ウェイシン)」といったソーシャルメディアに詳しい。

 中国経済が急成長するにつれ、中国の経営者は劣等感を克服し始めている。中国のソーシャルメディア大手、騰訊控股(テンセント)の上級幹部は、いまだに外国企業から海亀族を引き抜いているが、彼らは国内のエンジニアを使うのに苦労していると言う。

 欧州のある投資銀行家は、海亀族は透明性や実力主義、道徳規範というような古臭い欧米の概念に固執することが多く、猛烈なダーウィン主義経済においては、それが不利に働くと話す。国内の人材は上司や顧客が望むことなら何でも喜んでするからだ。

 中国に事業所を置く外国企業でさえ、採用する人材を選り好みするようになってきた。ドイツの経営コンサルティング企業ローランド・ベルガーのヤニーク・グルムロン氏は、海外駐在員に対する気前の良い報酬体系を葬り去った多国籍企業の利益圧迫が海亀族に与えられる優遇給与の大幅削減にもつながったと見ている。

凡庸な海亀たち

 さらに別の説明もある。直近の波で帰国した学生の多くは資質が低いというのだ。以前は本当に優秀な学生のみが留学を許可されており、そのため政府奨学金の獲得競争が熾烈を極めた。しかし所得増加に伴い、凡庸な学生を抱える多くの家庭が、就職見通しを改善しそうにもない怪しげなレベルの大学の学位に多額のカネをつぎ込んでいる。

 さらに悪いことに、欧米経済が低迷していることもあり、多くの留学生が就業経験のないまま帰国している。

 雇用条件を満たさないような留学生が大量に帰国する一方で、聡明な人たちは海外にとどまっている。米国国立科学財団(NSF)が出資した調査では、米国で博士号を取得した中国人の92%が、卒業後5年経った時点で米国にとどまっていることが分かった。インド人では、その割合が81%、韓国人は41%、メキシコ人は32%だ。

 こうしたスーパースターを呼び戻すために、中国政府は多額の補助金やその他の厚遇措置を与える「千人計画」に大金をつぎ込んでいる。強大な権力を持つ中国共産党中央組織部は、地方の共産党幹部や大学の上層部に対し、エリート獲得ノルマの達成を要求している。

 前出の王氏と、香港科技大学の崔大偉氏は近く発表される論文で、優秀な人材を獲得する努力において、中国は「恐らく世界一積極的な国だ」と論じている。

 この取り組みはうまくいくだろうか? 効果のほどは疑わしい。一連の政策にもかかわらず、帰国する起業家は多くの問題に直面する。人件費と地価は高騰しており、依然として知的財産の盗用が横行し、汚職が蔓延している。トップクラスの科学者が帰国する例は、ほとんどない。

中国政府が本当にすべきこと

 王氏と崔氏の論文が、その理由を説明している。もし中国が最高級の頭脳を本国に呼び戻したいのなら、採用や予算を担当する政治色の強い役人の権力を打破するために「学術や科学の制度機構を抜本的に改革する必要がある」という。

 厳しい真実は、海外に暮らす中国人が概して、母国に対してどっちつかずの態度を示しているということだ。ファーウェイの李氏は一見すると典型的な海亀族だが、妻子は今も米国に住んでいる。

中国当局者はただ補助金をばら撒くだけでなく、むしろ法の支配を徹底し、汚職を根絶し、中国の空気と水と食品の汚染をなくした方がいいかもしれない。そうすれば、海亀族は間違いなく気付くはずだ。


 


 


 


 

JBpress>海外>アジア [アジア]
日本人が世界一住みたい国、マレーシアの“黒い霧”
世界最長民主政権の足元に押し迫る政治の津波(1)
2013年07月10日(Wed) 末永 恵
 「イランは、イラン!」と外交関係を絶っている米国も含め、全世界が固唾を呑んで見守った先月のイラン大統領選挙。その結果に「え、本当・・・」と驚きを隠せなかったのは私だけではないように思う。

 大半の予想を裏切り、保守穏健派のロハニ師が決戦投票を待たずに圧勝、“民主主義が死んだ”と称されたイランでの「過激、強権主義政治に対する勝利」と世界のメディアが一斉に報じたのは記憶に新しい。

東南アジア経済の「優等生」は、民主化では「劣等生」?

 時を同じくして、これまで中東・イスラム教国で唯一の民主国家としてEU加盟交渉中のトルコは民主国のリーダーとして存在感を示してきたが、強権主義的で派閥を超えた独裁者と批判されるエルドアン首相の退陣を求める民主化運動が続いている。

 2010年12月のチュニジアの抗議活動、ジャスミン革命が発端でアラブ世界(イスラム圏)の民主化活動に発展したアラブの春――。あれから3年半。その民主化の動きは、アジア諸国へと波及している。2013年は“アジアの春”をも呼び起こすかもしれない機運が高まっている。

 民主化要求の強い中国では、中国広東省の地元紙、「南方週末」の記事を当局が改竄した問題で、国内メディアだけでなく、大学教授等の知識人も政府批判を展開。米国務省も中国政府のメディア検閲を非難している。

 当局が事態収拾を図り、現在、事態は一応“消炎”したように見えるが、根底のマグマは根強くくすぶっており、メディアや国民の不満は払拭されるどころか、今後、“火山爆発”が起きる可能性もゼロではない。


「東南アジアの優等生」、リッチな国のマレーシアを象徴するペトロナスツインタワーは、1998年から2003年まで世界最高峰のビルとして知られた。世界30カ国以上で事業展開する国営石油公社「ペトロナス」の所有(著者撮影、以下同)
 他のアジア諸国はというと、とりわけ、韓国、台湾、フィリピン、インドネシア、タイは民主化を積極的に進めてきた。

 一方、1人当たりの名目GDP(国内総生産)がアジア一の超リッチなシンガポールや、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国ではシンガポールとブルネイに次ぐお金持ちのマレーシア(2012年)は、1990年以降、年率5%を超える経済成長を続け、1人当たりのGDPが1万ドルを超え、「東南アジアの優等生」の名をほしいままにしてきた。

 マレーシアの1人当たりのGDPはASEANで第4位のタイの2倍近くで、石油や天然ガスなど天然資源にも恵まれ、東南アジア屈指のリッチな国。しかし、その目覚しい経済発展の影で、同2カ国はASEANのツートップでありながら、”真の”民主化は出遅れている。

 シンガポールは、一般的なイメージでは政治も街中もクリーンで、今年5月末に発表されたIMD(国際経営開発研究所、スイス・ジュネーブ本部)の国際競争力指標ランキングでは世界5位(2010年1位、2011年3位)。世界の投資誘致ではエリート的存在で、アジア屈指の人気観光スポットでもある。

 しかし一方では、50年近くの長期にわたり単独与党政権が存続し、デモ行進や反政府行動は原則禁止制限され、主要メディアは政府系で、政府批判は国外退去となる場合が通例。5月には、マレーシアの選挙結果を不当とし集会を開催したマレーシア人ら21人が逮捕され、起訴された。また、別件で、一部、就労ビザの取り消しも行われたという。

 世界的にも厳格な死刑制度を実施している国でもあり、数々の罰金制度も設けられ、諸外国にとっては“不思議な”法律が実際に施行されているのも、また、シンガポール。経済的にはアジアの超先進国でも、民主的には“後進国”なのだ。

 また、外貨を落とす観光客にはフレンドリーだが、いざ長期滞在してみると、日常生活だけでなく、不動産投資、車の購入等々、外国人には規制がかけられるダブルスタンダードで、外国人や外国投資を巧みに操る二面性を併せ持っている。


オーチャード近くにあるシンガポールの五つ星高級ホテル「Goodwood Park Hotel」。コロニアルスタイル建築で特にアフタヌーンティーが日本人に大人気
 加えて、今年の6月からニュースサイトの免許制度を導入。そこには政府が大株主の新聞やテレビ局のサイトだけでなく、ヤフー等も含まれ、2015年にも予定される総選挙を意識し、メディア統制を強めている。

 免許取得には400万円が課され、当局が「好ましくない内容」と判断した場合は24時間以内の削除や、違反には罰金や免許停止も義務付けられた。

 こうしたシンガポールの現況は、主要メディアの全てが政府系の「御用メディア」であり、皮肉にも“怪我の功名”で「世界一独立系のインターネットメディア」が発達したマレーシアにも後れを取る。

絶対安定のはずの長期単独一党支配に“異変”

 マレーシアから独立した1965年以降、一党単独政権を長期継続してきたシンガポールだが、ここに来て、その綻びが少しずつ見え始めてきた。2011年5月の総選挙では、リー・シェンロン首相率いる与党、人民行動党(PAP)が定数87議席に対し81議席を獲得したものの、同党の得票率は60.1%と、独立以来46年ぶりで過去最低得票率に甘んじた。複数候補者擁立のグループ選挙区でも史上初めて野党に敗北し、現職閣僚2人が落選。

 また、今年1月末の国会補欠選挙でも、野党労働者党(WP)候補が約55%の得票率を獲得、PAPの候補らを破り、独立以降、過去50年近くPAPが圧倒多数で牛耳ってきた国会で、野党勢力が過去最多を更新するという異変が起きている。


1人当たりGDPがASEAN諸国第3位のマレーシア。首都・クアラルンプールには高級ブランドが立ち並ぶハイエンドなショッピングモールが数知れない
 2015年には総選挙を迎えるシンガポール。そのシンガポールだけでなく、国際社会がここ数年、固唾を呑んで注目してきたのが、マレーシアでの総選挙。

 とりわけ旧マラヤ連邦から独立したシンガポールは、その歴史的背景などから、マレーシアとは人種、領土、開発問題、諸外国との外交、とりわけ欧米諸国への姿勢などで外交上、衝突してきた。

 地理や文化・心理的には緊密だが、関係は決して良好ではなく、複雑な関係を維持してきたとも言える。

 しかし、特にマレーシアのマハティール元首相退陣後は、開発、経済関係の再構築がなされ、ジョホール州の大規模開発「イスカンダル計画」に加え、今年2月には“両岸”の経済ブームを引き起こす2020年の建設を目指す東南アジア初の新幹線構想でも、両国首脳間で最終合意に至った。

 実現すれば、クアラルンプール−シンガポール間を90分以内の「”夢”の陸の旅」で満喫できることになる。受注には、日本を含め、ドイツ、中国などの鉄道会社が熱い視線を注いでいる。

 このように地理的、経済的に切っても切れない関係の両国にとってのアキレス腱は、政治・政権の不安定。

 しかし、1957年の英国からの独立以来、56年間の半世紀以上にわたって一党支配を続ける“世界最長の民主政権(選挙投票で選出された政権)”を維持してきたマレーシアでもここ数年、政治的異変が続き、世界有数の親日国で、エネルギーや貿易分野の重要なパートナーであるマレーシアの動向は、日本を含めた周辺地域や欧米社会の注視を集めてきた。

日本にとって中国牽制でも重要なパートナーのマレーシア

 日本は安倍晋三首相が参院戦後、7月末にもマレーシアを訪問予定。前回の首相時代にもキヤノンの御手洗冨士夫会長(当時、経団連会長)など財界人らと同国を訪問した安倍政権にとって、日本は中国、シンガポールに次ぐマレーシアの重要な第3の貿易相手国。

 また、マレーシアは、南シナ海の南沙(英語名:スプラトリー)諸島領有権において中国と対立しており、「利害共有の戦略的パートナー」として認識される。南シナ海で中国と領有権問題を抱える関係国と連携を強化することは、「日本の安全を“外交”で」「デフレ脱却で“経済”を」、との政権使命において重要課題の1つ。

 7月23日から3日間、マレーシア・ボルネオ島で開催される環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉(交渉全期間は15日から25日)に、日本は初参加する。日本企業の国際的競争力増強を促すTPP参加実現は、安倍政権の成否を占う試金石になるのは必至。安倍首相とマレーシアのナジブ首相の首脳会談(予定)では、アジア圏の安全保障の問題を含め、TPP問題などの経済連携についても話し合われる見通しだ。

 ホスト国のマレーシアは日本の交渉初参加を後押しし、日本のTPP参加歓迎を早々に表明しており、日本は、安全保障だけでなく、経済連携の両面から、中国を牽制するのが狙い。


2012年までの7年間連続で「世界一人気のロングステイ国」のマレーシア。日本食の食材から、生活日用必需品に至るまで日本関連の物は調達に困らないほど、日本系ブランドや百貨店が多いのもロングステイでの人気の一つ
 日系企業進出も30年以上の安定成長を続け、経済成長が著しくインフラも整備されているマレーシアは、2015年の経済統合を目指すASEANの中でも、「チャイナリスク」を抱える日本経済の再生を目指す上で重要なパートナーである。

 特筆すべきは、マレーシアは日本人の長期滞在(ロングステイ)で、2006年から2012年の連続7年間、世界で一番人気の国となっている(ロングステイ財団発表)。

 特に最近は、子供の教育移住を目的に30代、40代の家族での長期滞在が急増していることも新しい傾向だ。

政権交代を狙う“黒い霧”、マレーシアで勢いを増す民主化潮流

 そんな日本にとって重要な近隣国である「東南アジアの優等生」が目下抱える最大の課題が、“黒い霧”。黒い霧と言っても、インドネシアでの焼畑等が発端でマレーシアで被害拡大の環境大気汚染、「ヘイズ(Haze、煙害)」の話ではない。

 本原稿の大見出しにもある“黒い霧(Black Fog)”とは、今、起きているマレーシア政治史で最も活発化している民主化潮流のこと。では何故、“黒い霧”?

 それは、与野党伯仲の中、56年ぶりの政権交代が予測された5月5日実施の第13回総選挙(マレーシア連邦下院=定数222)で、ナジブ首相率いる与党連合、国民戦線(BN)が過半数を上回る(133議席)を獲得し政権維持を果たした結果を受け、野党連合・人民同盟(PR)のカリスマ的指導者、アンワル元副首相が「勝利は不正手段によるもの。『民主主義の死』だ」と、選挙結果の受け入れ拒否を表明。多くの不正があったと主張し、民主主義の死を悼むため、自らもそうだが、支持者に黒い服を着て抗議行動に参加するよう呼びかけているためだ。

 アンワル元副首相は、不正追及の事実として、バングラデシュ人など外国人に投票させる*1という“慣例的工作”や、二重投票回避の有権者に塗られる“インクの消滅”で1人が複数回投票したケース、投票箱運搬の際に野党側の監視が認められなかった等、具体的な不正を列挙。

*1 主に海外に在住し、選挙権を行使しないマレーシア人の名前を外国人等に貸与する、“替え玉工作”疑惑が浮上。独立系メディアは、“The Phantom Voter=幽霊投票者”と呼称。実際、中国系の名前で投票に臨んだバングラデシュ人がその明らかな容姿の違いで摘発されたという、思わず笑いを呼ぶ工作も。


野党連合のカリスマ指導者、アンワル元副首相(写真中央)。国民の絶大な人気を誇る
 結果、独自調査により、25選挙区で不正があったと最終確認し(その証拠資料は9月末公表予定)、投開票を含め、選挙戦の運営を実施する首相直轄の選挙管理委員会(EC)の総辞職を求め、長年与党に有利に仕組まれているゲリマンダー*2の選挙制度改革を求めている。

*2 特定の政党や候補者に有利なように選挙区を区割りすること

 また、選挙結果の白紙撤回を求め、25選挙区における不正に抗議する陳情書と申し立てを裁判所にも提出。野党支持者らは、米国のホワイトハウスなどにも同様の陳情書を送り、マレーシアでの「公平、公正な選挙制度実現」への協力と理解を国際社会にも求めている状況だ。

 実際、今回の選挙における全体の得票数は、野党連合が約562万票、与党連合が約524万票で、全体の51%が野党、47%が与党(他は独立系政党票、無効票など)で、民意を反映する結果は明らかに「政権交代」。マレーシア国民は、野党による新政権を求めていたことになる。

つづく



05. 2013年7月10日 19:26:21 : niiL5nr8dQ

 
ユーロ圏財務相、ラトビアのユーロ導入を最終承認
2013年 07月 10日 09:57 JST

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[ブリュッセル 9日 ロイター] - ユーロ圏の財務相は9日の会合で、バルト3国の1つであるラトビアが来年1月1日から通貨ラトに代えて単一通貨ユーロを導入することを最終承認した。ユーロ導入は同国が18番目。

ラトのユーロへの交換レートは1ユーロ=0.702804ラト。ラトビアは2008─09年に金融危機に見舞われたが、その後は経済が回復。債務の対国内総生産(GDP)比は40%とユーロ圏諸国の平均の半分以下の水準。

ラトビアのビルクス財務相は会見で「欧州への統合を成し遂げる。欧州とユーロを信用している」と述べた。

バルト3国のうちエストニアは11年にユーロを導入しており、残るリトアニアは15年に導入の見通し。

 

 

 

 

 


 
S&Pがイタリア格付けを「BBB」に引き下げ、2013年成長率見通しも下方修正
2013年 07月 10日 04:28 JS 

[ニューヨーク/ローマ 9日 ロイター] - スタンダード&プアーズ(S&P)は9日、イタリアのソブリン格付けを「BBBプラス」から「BBB」に引き下げた。見通しは「ネガティブ」。

S&Pは声明で「格下げは、イタリア経済の構造および耐久性、十分に機能していない金融伝達メカニズムに対し、成長鈍化が及ぼす影響に対するわれわれの見方を反映したもの」とした。

イタリア経済見通しが悪化するなか、S&Pは同国の2013年成長率見通しをマイナス1.9%とし、3月に示したマイナス1.4%から下方修正した。

他の格付け機関によるイタリアの格付けは、フィッチ・レーティングスが「BBBプラス」、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが「Baa2」。両社とも見通しは「ネガティブ」としている。

S&Pによる格下げを受け、イタリア財務省関係者はロイターに対し匿名で、「S&Pは成長と競争力の低迷に注目しているが、これまでに政府が実施した措置は勘案していない」とし、格下げは「正当化できない」と述べた。
 


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