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アベノミクス@すでに折れている第1の矢
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/126.html
投稿者 安心革命 日時 2013 年 7 月 14 日 16:40:28: dhwFOFH76mN9w
 

 アベノミクスの第1の矢の土台になっている考えは、イエール大学名誉教の浜田紘一の考えである。

 デフレ・インフレは貨幣現象であって、モノに対して貨幣の量が多ければインフレになり、少なければデフレになる。インフレになると景気がよくなり雇用が増す。デフレになると不景気になり雇用が減る。だから、貨幣を供給すればインフレになり、デフレ克服が可能だ。というもので、極めて単純明快である。

 その考えは理屈としては正しいが、現実はそうではない。山に登るとき地図を見て、山の入り口から頂上まで一直線に線を引いて登ろうとするようなものだ。

 これは無理である。登れない。現実は川あり谷あり崖ありで、紆余曲折を経て辿りつく。無理して強行すれば、崖から転落し大変なことになる。

 浜田の言うように貨幣を供給するだけでは、景気は良くならない。無理してやれば、賃金は上がらずインフレだけすすみ、生活はますます苦しくなる。要するに浜田の考えは、机上の空論だ。学者のよく犯す間違いだ。現実が理解できていない。

 すでに日銀は、この10数年、ゼロ金利政策や量的緩和政策を行ってきた。それでもデフレは克服できない。その理由は何だったのか。

 銀行が企業に貸し出さない。バブル崩壊を経験して慎重になっているからだ。企業も不安で投資しない。結局、その金は安全な国債に流れている。国が潰れるのはまだあとの話であろうから、国債はとりあえず安全である。

 とにかく不安があって国債に銀行のお金が流れ、その国債を日銀が量的緩和で買い、銀行にお金をばらまく。すると銀行はまた国債を買う。これがこの10年続いてきたわけで、貨幣供給だけでは、ダメだ。浜田の考えには、なぜ銀行が企業に貸さないのか、企業はなぜ投資しないのかの分析がない。

 国民はみんな不安に思っているから消費しない。雇用保険が充実していない。失業したら大変だ。国は生活保護法でなかなか救わない。だからお金を使わない。老後が心配だ。だからまたお金を使わない。現在、日本の貯蓄の約半分は老人のものと言われる。しかし老人はいつ死ぬかわからないから、使えない。国民に安心を与えないと消費は増えない。

 だから安心革命が必要だ。年金で十分生活ができるようにすることだ。失業しても生活ができるようにする。

 政府は生活保護の予算を削り、何兆円と公共事業にお金を出している。ゼネコンは儲かるが、波及効果が無い。阿部総理はそのへんがわかっているので、垂れ流したお金のあとで賃上げを企業に要求した。しかし、企業の賃金は経営者と労働者が交渉で決めるべきもので、政府の言うことではない。

 政府のできることは、非正規雇用の最低賃金を上げることだ。不利な立場にいる人を保護するのが政府の役割で、やっていいこととやって悪いことの区別がついていない。

 日本の最低賃金はこれまで時給650円から750円だ。近年は少し上がってきたがそれでも低い。同じ経済レベルヨーロッパの半分だ。ヨーロッパ先進国は平均1500円の時給だ。二倍にせよとは言わないが、1000円は欲しいものだ。

 だが、そうすると経営者は「パートを雇わなくなり失業がますます増えるだろう」と言う。

 確かにそうだろう。経営者の立場も分かる。そこで経営者の負担を減らすことも大切だ。まず医療・介護を税方式にすることだ。現在の保険方式では経営者が折半で保険料の半分を払う。それを税方式にして負担を減らす。折半をなくする。財源は所得税の累進度を上げることで解決する。1980年代の税制、つまり最高税率を今の40%から60%に戻すことだ。

 また厚生年金の脱退自由を認めることだ。経営の苦しい会社は国民年金に入るとよい。これで折半が消える。

 その代わり、雇用保険に全労働者を加入させる。現在、週労働時間20時間未満は雇用保険に入らない。そこで全労働者雇用保険に加入させ、週20時間未満は保険料全額会社負担にするとよい。20時間を越したら現行通り、原則折半にする。経営者は折半に持ち込みたいから、すぐにパートの労働時間が増え、ワーキング・プアーはなくなる。

 また年金で生活できるように、最低保障年金を創設する。基礎年金に10万円ほどプラスすることだ。現在の国民年金の実際の平均受給額は5万年、厚生年金が15万年、共済年金が20数万円。これでは生活ができず、貯蓄し、不安で使わない。だから貯蓄を使わせるため最低保障年金が必要だ。

 現役世代や老人に安心を与え、さらに非正規雇用の賃金をあげる。そうすると、すぐ消費が増え景気は良くなる。これが正しい政策だ。

 黒田日銀のようにインフレターゲットなど格好つけなくても景気はすぐよくなる。雇用も増える。
 
 

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コメント
 
01. 佐助 2013年7月14日 21:11:39 : YZ1JBFFO77mpI : YNuNCkd5Dw
紙幣を印刷すれば、百倍の赤字を埋めることができる。紙幣と国債を増発して穴埋めするとハイパーインフレとなる。インフレ待望論者は、インフレを起こせば、国家や企業の赤字は、手品のように消えてなくなる。と同時に、利益のない低価格に悩む企業を助けられるという妄想を抑えることができない。

金融商品と原材料の値上がりを放置しながら、消費者の所得は増やさないまま、生産工場を海外に移転すれば、どうなるか? その答えは、国内市場が縮小するため、消費者物価のインフレは発生することができない。そして、アベノミクス株価バブルで,3年半ごとの景気循環さえ見えなくなる。さらにエコノミストの目には、バブルの膨張が頂点に近づく足音は、匂いはしても聞こえない。

常識として「自由な貿易と内外投資が、世界市場を拡大させるので、バブルは絶対発生しない」と確信している。ところか,TPP交渉は行き詰まり、二国間の交渉に中心が移ると世界信用大恐慌前後と同じ状況に突入したことを意味する。そのためにアベノミクス株価バブルは,自然エネルギーでの技術革新でなく通貨の切り下げによる暴騰なので,アベノミクスバブルは逃走パニックで弾ける。同じ姿では現れないアベノミクスという妖怪お化けで変身しただけなので,第一次世界信用大恐慌前後と同じ状況に突入したことを意味する。従ってドルと株の暴落で、第二次世界金融大恐慌の妖怪の姿は、誰の目にも見えてくる。しかもこの妖怪の姿は銀行・証券・為替の一時閉鎖まで認識することができない。

将来に必要な巨大な年金や保険を、できるだけ増やそうと思ったが、食いつぶしてしまった年金保険は,アベノミクスという妖怪の税金の取り立てによって,人民に我慢を強制するだけで、金持ちのかまどの煙しか気にして,人民のかまどから煙が立ちのぼることなく放射能物質を全国にバラマキ沈没するのである。

消費者の購買力を縮小させたまま、アベノミクスという株価暴騰金融緩和を人為的にインフレ発生させ、国家と企業の悩みを解消したいというインフレ待望論者の妄想は、雄鶏の首を締め殺せば、早起きから開放されると考えたイソップ物語の寓話とそっくりではないか!

こうして、株式バブルの膨張係数は、一時的に足踏みしても「上昇するから買う」の繰り返しさえ妨害されなければ、宇宙よりも大きく膨らませることができる。アベノミクス株価は世界の投機資金を再び集中させることに成功した。信頼感などが永遠につづいたためしはない。バブルは、信頼感を崩壊させる事件を連続させる。そのため、世界で膨張する巨大なドルのマグマは、地震や火山の爆発のように、出口を求めて徘徊する。こうして金融商品や日常生活商品のアベノミクスバブルに巻き込まれて損しなかった貧乏人も、あらゆる経済指数(生産・販売・雇用・投資・貿易)が三分の一以下に激減する世界的金融大恐慌の影響から逃れることはできない。

世界恐慌で生き残った企業も、既存店の売上や国内販売の売上高の低下を解消できないまま、経済指数三分の一以下という長期不況に突入しなければならない。アベノミクス株価は、バブルの底から、米国は4倍に上昇し、日本は倍となり、四分の一になっていた平均株価は二分の一戻すと,最後の大ジャンプをして,大暴落をする。そしてアベノミクス株価破裂は世界経済全体に波及して古今未曾有のパニックを迎え,貧乏人に我慢と格差をつけて、自己破産のハードルを高くし、生活保護を減額し、増税するために景気は大底を迎える。そのために日本大企業の総入れ替えが発生する。ところが産業革命を10年前倒しできた企業は生きのびることができる。生き延びた人のみが素晴らしい世の中を満喫できるはずです。


02. 2013年7月15日 06:48:30 : 4GxHq9ub7o
ここ3年、中国は毎年500兆円、韓国でも毎年200兆円も通貨供給していたが、
日本は3年で合計しても300兆円もゆかなかっただろう。

やっと、アベノミクスで今年175兆円、来年270兆円になるが、
それでも過去5年合計で韓国よりも通貨供給量は小さい。

世界が超異次元金融緩和をしていた中で日本は窮乏化し、デフレ化し、
今やっと金融緩和は始まったばかりだと言える。



03. 2013年7月15日 10:31:56 : y0EQLTyFiM
> その考えは理屈としては正しいが、現実はそうではない。山に登るとき地図を
>見て、山の入り口から頂上まで一直線に線を引いて登ろうとするようなものだ。
> これは無理である。登れない。現実は川あり谷あり崖ありで、紆余曲折を経て
>辿りつく。無理して強行すれば、崖から転落し大変なことになる。

> 日本の最低賃金はこれまで時給650円から750円だ。近年は少し上がって
>きたがそれでも低い。同じ経済レベルヨーロッパの半分だ。ヨーロッパ先進国は
>平均1500円の時給だ。二倍にせよとは言わないが、1000円は欲しいものだ

一直線に上ろうとするのはよくないと言いながら、最低賃金は650円から5割り以上上乗せした1000円ほしいという。
都合のいい主張だろう。

相対的に見て日本の金融緩和は、始まったばかりである。2年間でデフレの脱却ができるかが問題だ。


04. 2013年7月15日 16:40:17 : nJF6kGWndY

>さらに非正規雇用の賃金をあげる

BIにすれば、その必要もない


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