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長期低迷続く欧州経済 通貨が暴落しないワケ 金融政策の効果は限られるが、通貨は安定 (週刊東洋経済) 
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/259.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 7 月 21 日 10:15:01: igsppGRN/E9PQ
 

長期低迷続く欧州経済 通貨が暴落しないワケ 金融政策の効果は限られるが、通貨は安定
http://toyokeizai.net/articles/-/15741
2013年07月21日 大崎 明子 :東洋経済 記者


欧州の金融緩和の出口が見えない。ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁は7月4日、「政策金利は現在の水準かそれよりも低い水準に長期間とどまる」と発言し、先行きについてコミットする時間軸政策を導入。現在0.5%の政策金利を今後引き下げる可能性も示唆した。

時間軸政策をいち早く導入したのは日本銀行で1999年のゼロ金利政策とその後の量的緩和のときだが、最近では09年以降のFRB(米国連邦準備制度理事会)の印象が強い。ECBはトリシェ前総裁まで、「事前約束はしない」立場だった。

■マジック健在も手詰まり感

市場はドラギ総裁の発言を好感した。株価は上昇、金利は低下して、ユーロは下落。またしても、ドラギマジックを見せつけた。ドラギ総裁は昨年、OMT(債務危機国の国債買い取りプログラム)の導入を発表して、市場のユーロ危機への懸念を払拭。実際には1ユーロも使わないという妙技を見せた。

もっとも、手詰まり感は否めない。今回、時間軸政策を導入した理由は、バーナンキFRB議長が、「年内にQE3(月850億ドルの証券購入による量的緩和策)の規模を縮小する」と表明し、米国に引きずられる形で欧州でも金利が上昇したことから、これを抑制する必要があったからだ。一方で、利下げ余地は狭まっており、このカードはなるべく温存したいという考えがあった。

ドラギ総裁は(1)実体経済が弱い、(2)金融のダイナミクスも弱い、(3)インフレも抑制されている、という三つの要因を挙げ、「経済見通しには下振れリスクがある」ともコメントした。弱い景気、ディスインフレを強調して「超低金利が長引く」と言えば、人々の将来の成長期待を一層低下させる懸念もある。こうした状況は欧州の「日本化」を想起させる。

また、中央銀行の政策は市場を通じた流動性危機、信用危機には効果を発揮するが、欧州の危機は、構造改革や成長戦略が求められるフェーズに移ってきている。

ニッセイ基礎研究所の伊藤さゆり上席研究員は、「債務危機国の銀行の資本余力が小さいために、貸出金利を引き下げることができず、政策金利の引き下げ効果は債務危機国には及んでいない」とし、「統一的な監督基準、共通した破綻処理制度を導入してストレステストを行い、資本を強化するというプロセス、いわゆる銀行同盟の実現が必要で、ECBの措置はあくまでも時間稼ぎ」と指摘する。

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■苦境続く債務危機国

ユーロ圏の実質GDP成長率は、バブル崩壊によるレバレッジ削減(信用収縮)と緊縮財政により、12年、13年と2年間続けてマイナス成長となりそうだ。足元では持ち直しの方向にあり、14年にはプラス成長になるというのが公的機関の見通しだが、ドラギ総裁も指摘するように下振れリスクがある。

リーマンショック後、アイルランド、ポルトガル、ギリシャ、最近ではキプロスがEU(欧州連合)の支援を受けた。もともと産業競争力のあるアイルランドは苦境を脱しつつあるが、ポルトガルは国有企業の民営化などをかなり進めたうえでも、自力での国債発行が可能になるかどうかは微妙だ。ギリシャはなおも政局不安定。財政面でも自転車操業で、追加支援が必要とみられている。

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■地価が下がり続けるスペイン

同様に、債務危機国であるスペインは、かつての日本のように地価が下がり続け、銀行の不良債権問題を抱えたまま。国債がムーディーズにあと1ノッチ格下げされると、投資適格級を失う。イタリアは財政の健全化が進んでいる一方、緊縮財政への国民の反発から、政治が不安定化している。さらに、ユーロを支える側だったフランスも大きな政府志向で改革が進まず、S&Pやムーディーズは昨年、AAAから格下げしている。

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ECBの政策により、債務危機と金融危機が連動し増幅するようなシステミックリスクはいったん収束。昨年6月のギリシャのユーロ離脱危機が高まった騒動を経て、債務危機国では「ユーロから抜けるのは得策ではない」という考え方がかろうじて優勢になった。支援するEU、IMF(国際通貨基金)も、緊縮一辺倒の要求により景気と雇用が悪化し、政治リスクが高まるのは得策ではないという考え方に転換している。

ニッセイ基礎研究所の伊藤氏によれば、「債務危機国には拒否権がなく、ドイツなどの債権国の裁量の余地が大きい」という問題点がある。たとえば、EUが導入した「マクロ不均衡の是正手続き」では、経常収支の不均衡の是正が制度化されたが、赤字国には、赤字を対GDP比で4%以内に抑えることが要求される。黒字国は6%までよいとされ、その結果、黒字はむしろ増えているという。

■やはり深刻なのは失業率の高さ

最も深刻なのは、南欧債務危機国の失業率の高さ、特に半数の若者が失業しているという事態で、かつ長期化していることだ。スキルも身に付かず労働市場への復帰が困難になる。政治・社会の混乱にもつながっている。景気は下げ止まりを見せているとはいえ、地価の下落はまだ続いており、縮小経済の出口は見えない。緊縮は緩やかになったとはいえ、続けなければならない。債務危機国は構造改革や成長戦略を実行するための財源がない。

EUの共通財政による中小企業の支援や教育支援、EIB(欧州投資銀行)の100億ユーロの増資をテコとする中小企業向け融資などの支援は14年初からの導入を目指している。域内の金融行政を共通化する銀行同盟は14年中に発足する予定だ。

だが、そのスケジュール自体、ずれ込んできたものだ。今年9月のドイツ総選挙を待っているからだ。ユーロ圏の経済はドイツ一国が引っ張り、ドイツの独り勝ち。ドイツ議会を通らなければ、おカネがかかることは何も決まらない。

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■物価格差を反映?

ユーロ圏は資金の移動性が高い一方、労働力=人の移動は簡単ではない。またドイツに倣って、労働市場の流動化へ向けた改革を進めようとしているが、これにも痛みを緩和するための財源が必要だ。

共通通貨、共通の金融政策の下では、所得移転の仕組み、いわゆる財政統合が必要になる。そのためには条約の改正が欠かせないし、政治的にそのハードルは高い。債務危機国の疲弊を食い止めるには時間がかかる。

経済の長期低迷が続く中で、通貨ユーロは底堅く安定している。一時は崩壊の危機すら叫ばれたのがウソのようだ。ユーロはドル、円と並ぶ規模の通貨であり、資金が南欧からドイツに流れても、ユーロ圏内の動きだ。一方的なユーロ売りは続かないという強みがある。

それどころか、今は堅調といってよい動きだ。この謎の答えについて、みずほ銀行マーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏は、「ユーロの『円化』が進んでいる」と見る。すなわち、「ユーロは対ドルで、インフレ率の格差を反映して通貨の価値が上がっているのではないか。歴史的に見ても、ユーロの対ドル相場は購買力平価が底値で、そうであれば、1ユーロ=1.20ドルが底値。今後、物価の格差が開いていくとすれば、むしろ『実体経済が悪いからユーロは堅調』という相場になっていくのではないか」というのだ。

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憂鬱な均衡である。まずは、域内の格差拡大を食い止められるかどうかが、欧州の課題だろう。

(写真:ロイター/アフロ 週刊東洋経済2013年7月20日号)


 

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コメント
 
01. 2013年7月21日 10:41:01 : Leq45E6jPg
ユーロの「円化」って・・・

要するに、現実には円とユーロ(というよりドイツマルク?)が世界の基軸通貨ということでしょう。

世界の物の価値は円とユーロを基準に決まり、基軸通貨の資格を失った米ドルは、
円とユーロによって決められた物価水準によってフラフラ揺れているだけ。


02. 2013年7月21日 14:46:25 : mHY843J0vA

>実体経済が悪いからユーロは堅調
>域内の格差拡大を食い止められるかどうかが、欧州の課題

購買力平価説で言えば、不況で需要が減り、ディスインフレ化するほど長期的には通貨価値が高くなります

日本の場合は、円高と競争力低下で企業利益が減少し、賃金下落が続いたのが、主因ですが、
欧州の場合、債務危機による不況と緊縮財政で失業が急増した南欧諸国の需要が激減したことが、その主因です

このような場合、米国や日本なら量的緩和と財政支出の増大といったポリシーミックスが効果を発揮しましたが、残念ながら欧州の場合は難しいでしょう



03. 2013年7月23日 00:57:32 : niiL5nr8dQ
JBpress>海外>Financial Times [Financial Times]
実行可能に見えてきたギリシャのユーロ離脱
2013年07月23日(Tue) Financial Times
(2013年7月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 「みなさんにお願いしたいことがあります。新たなヘアカット(債務減免)についてのこの議論は、今の時点ではもう続けないようお願いしたい・・・あなた方の国益になりません」。ドイツのウォルフガング・ショイブレ財務相は先週、アテネでそう語った。

 現時点ではギリシャの債務の減免について議論したくないという財務相を責めるつもりは筆者にはない。何しろ、ドイツはわずか2カ月後に総選挙を控えている。危機解決に対するドイツ政府のアプローチを考えれば、「さあ、これからは現実を直視することにしましょう」と口にすることほど、有権者からの得票を減らすのに確実な方法はないだろう。

ドイツ財務相が描く路線はギリシャにとって合理的なのか?

「メイドに現金盗まれた」、通報した実業家に税務調査 ギリシャ
ギリシャ債務のヘアカットが再び議論されている〔AFPBB News〕

 しかし、ショイブレ財務相はギリシャの国益に言及するという一歩踏み込んだ発言を行った。もちろん、何がギリシャの国益になるかはギリシャ国民自身が判断することだ。

 部外者にできるのはせいぜい、この問題の対象を絞り込んだバージョン、すなわちショイブレ氏が描く路線を歩むことはギリシャ政府にとって経済の面で合理的なのかという問いについて考えてみることぐらいだ。

 ギリシャはユーロ圏を離れる準備をすべきなのか、それともユーロ圏内にとどまってデフォルト(債務不履行)しようとすべきなのか、と言い換えてもいい。

 この問いに答える時に最も難しいのは、ギリシャが将来取る政策の選択肢についての基本的な想定はどうするのか、ということだ。ギリシャ政府は、我々のような部外者が知っていることとは符合しない確約を非公式に得ている可能性がある。

 筆者はいろいろな政策立案者と内々に話をすることがあるが、ギリシャ政府は完全雇用を達成してギリシャ経済を安定させることができるし、現在の債務の元利返済も完全に行えると真顔で話す人には、ごくまれにしか出会えない。

 ひょっとしたらギリシャの首相は、ユーロ圏は最終的にはギリシャの債務再編、既存の借り入れの返済期限延長、利率の再引き下げ、この3点のセット、さらにはそれ以上の施策に同意してくれるという情報を内々に得ているのかもしれない。しかし部外者である我々は、将来の政策はショイブレ氏の言う政策に近いものになるという想定で議論を進めなければならないだろう。

 それに比べれば、ユーロ圏離脱の必須条件を経済の面に限って検討することは容易だ。まず、プライマリーバランス(国債の利払いなどを考慮する前の財政収支)が大幅な赤字である国は、通貨同盟から一方的に離脱することは難しいと判断するだろう。

プライマリーバランスの黒字化で離脱が可能に

 今年5月に欧州委員会が公表した「春の予測」によれば、ギリシャのプライマリーバランスは今年がゼロで、2014年には国内総生産(GDP)比で1.8%の黒字になるという。つまり経済の観点から言えば、ギリシャはユーロ圏離脱に踏み切ることができる状況に間違いなく近づきつつある。

 もしギリシャが離脱することになれば、その時は外国からの資金調達ができなくなる。恐らく、少なくともしばらくの間は、外国への債務の元利返済も停止するだろう。そして強制的に銀行を休業させ、その間に独自の通貨を導入することになる。

 その後、景気後退に陥ることはまず間違いないだろうが、為替が実質的に切り下げられることにより、経済が再び成長する可能性が出てくる。少なくとも初めの間は、ギリシャ観光ブームが最大の恩恵をもたらすだろう。

 しかし、これで十分なのだろうか? こういう展開になると確信してよいのだろうか? 以前唱えられたユーロ圏離脱反対論において経済的な面で最も強調されたのは、前述した資金調達の問題もさることながら、離脱しても利点はほとんどないというものだった。

 ギリシャには、ちゃんと機能している徴税システムがない。また労働市場のカルテルのせいで、名目為替レートの下落による利益は実現しない恐れがある。名目為替レートの下落によって競争力はすぐに向上するものの、その向上した部分は賃金の引き上げが吸収してしまい、実質的な為替レートは変わらないという状況になる、と考えられたのだ。

 従って、過去そして現在の改革によりギリシャ経済はどの程度強化されてきたのかをまず考えなければならない。これは筆者の直感だが、改革による経済の強化は進んでおり公的セクターの活動の仕方などでは特にそうだと言えるものの、恐らくはまだ続ける必要がある、というところではないだろうか。

改革と財政緊縮にまつわる皮肉

 ユーロ圏の対ギリシャ政策を筆者が批判しているのは、過酷な調整を課しているからではなく、基本的なマクロ経済を理解できていないからだ。この無理解の根っこには、ギリシャの債務は持続可能な状況に戻すことができるという思い違いがある。とはいえ、ギリシャの改革は――そして財政緊縮も――不可避だった。

 そして、ここに1つの皮肉がある。改革と財政緊縮はギリシャがユーロ圏にとどまる前提条件であると同時に、ユーロ圏から離脱する前提条件でもあるのだ。

 このため、ギリシャは2つの選択肢を手にする。第1の選択肢は、改革を進め、ユーロ圏にとどまったままデフォルト(債務不履行)を宣言するというもの。この戦略を実行するには、これに進んで協力する人々がほかの欧州諸国の政府や欧州中央銀行(ECB)に存在する必要がある。

 第2の選択肢は、改革を進め、ユーロ圏を離脱してからデフォルトを宣言するというものだ。こちらの決断は、マクロ経済の条件が整っていれば、ギリシャが一方的に下すことができる。

離脱が経済的に実行可能になれば、議論の土俵が変化

 これまでは第2の選択肢を採用することはできなかったが、それは「これまでは」の話である。改革を進めてデフォルトしないというショイブレ氏の選択肢が理にかなうのは、同氏の視点から物事を見る場合に限られる。ギリシャにとって、ショイブレ氏の選択肢は選択肢ではないのだ。

 もちろん、ユーロ圏離脱が経済的には可能かもしれないとか、むしろ利益になるかもしれないといったことが分かっても、そんなことは考慮に値しないのかもしれない。政治的、あるいは安全保障上の理由からユーロ圏にとどまる国もあるかもしれないからだ。

 しかし、ユーロ圏からの離脱が経済的な面で実行可能になれば、議論の土俵は間違いなく以前とは違ったものになるはずだ。

 これまでは離脱はあり得なかった。ギリシャにとっても、危機に陥ったほかのどの国にとってもあり得なかった。だが離脱するのかしないのかを本当に選べるようになれば、その後の展開はさらに予測しにくいものとなる。

By Wolfgang Münchau
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/38288


04. 2013年7月23日 06:44:28 : niiL5nr8dQ
英国のEU加盟は成長に寄与、税政策は主権維持が重要=政府報告書
2013年 07月 23日 00:45 JST

7月22日、英政府が公表した英国のEU加盟に関する報告書によると、EU加盟により経済成長が押し上げられたとの認識が示された一方で、税政策について国家主権が維持される必要があるとの見解が示された。ロンドンで2011年10月撮影(2013年 ロイター/Toby Melville)
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[ロンドン 22日 ロイター] - 英政府が公表した英国の欧州連合(EU)加盟に関する報告書によると、EU加盟により経済成長が押し上げられたとの認識が示された一方で、税政策について国家主権が維持される必要があるとの見解が示された。

英国では2017年末までにEUに残留するか脱退するかを問う住民投票が実施されるが、政府はそれまでに32の報告書を公表する予定。政府は第一弾として、単一市場、税制、外交政策、海外支援、医療保健、動物保護に関する報告書を公表した。

ヘイグ外相は一連の報告書について、英国がEUに加盟したことによる国民の日々の生活に対する影響について、幅広い分野にわたり詳細に検証する初めての試みとなると発言。直接税など国家主権の維持の重要性が洗い出された一方で、航空輸送費の低下などEU加盟による恩恵があったことも示されたと述べた。

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05. 2013年7月24日 11:34:38 : niiL5nr8dQ

【第285回】 2013年7月24日 加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
フォワードガイダンス導入した
ECBの時間軸が曖昧な背景
「その質問をするということは、あなたは私の声明をちゃんと聞いていなかったということですね」

 ECBのドラギ総裁は7月4日の記者会見での最初の質問にニヤニヤしながらそう答えた。質問は、イングランド銀行のカーニー新総裁は、政策金利を当面引き上げないことを市場に示唆するフォワード・ガイダンス(日本でいう時間軸政策のこと)を採用する様子だが、ECBはどうするのか? というものだった。

 直前にドラギが読んだ声明文には「理事会は、政策金利は今の水準あるいはより低い水準でかなりの期間維持されると予想している」と書かれていた。地味な表現なので、彼はそういった質問が来ることを予想していたようだ。

 日銀やFRBがこれまで採用してきたフォワード・ガイダンスには、ゼロ金利政策解除の条件として、インフレ率や失業率が示されていた。カナダ銀行や一時のFRBのように特定の時期を明示する手法もある。市場に示唆する超低金利政策継続期間が長いほど、長期金利は低下することになる。

 しかし、今回のECBのガイダンスは曖昧だ。記者会見では「かなりの期間とは、6カ月?12カ月?」といった質問が相次いだが、ドラギは「“かなりの期間”は“かなりの期間”だ」と答えていた。

 曖昧にしている背景には、金融政策の固定化を嫌う理事会メンバーがいることに加え、景気見通しをECBは下方修正していないことがある。追加景気対策というより、米長期金利急騰につられて欧州の長期金利も上がってしまったことの悩みに対処したのが今回の決定だった。導入によって欧州の長期金利はある程度低下した。

 とはいえ、ECBの悩みは尽きない。南欧の若年層の高失業率は欧州における最大の経済問題だ。BMWは先日、スペインで採用した若い人材25人をミュンヘン本社に招き、開発、マーケティングなどの訓練を行うと発表した。他の南欧の国にも拡大する可能性があるという。近年、ドイツの教育システムの有効性に注目が集まっており、同社をはじめとする独企業はそれに応えようとしている。ただし、訓練生はプログラム終了後に本国に戻されることをBMWは強調している。南欧からドイツへの人材流出も深刻な問題だからだ。

 若年層の雇用問題は金融政策での対処は困難とはいえ、ユーロの長期的存続のためには、南欧の競争力向上が必要である。

 (東短リサーチ代表取締役社長 加藤 出)

 


 

 

 

 


 JBpress>海外>The Economist [The Economist]
欧州の若年失業:失敗が「保証」された失業対策
2013年07月24日(Wed) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年7月20日号)

欧州の若年失業に対処するドイツ主導の対策はあまりにも貧弱だ。

 ドイツのアンゲラ・メルケル首相が何かがユーロ圏の優先課題だと宣言すると、欧州の政策機構がギアを1段上げる。メルケル首相はここ数カ月で、とてつもなく高い南欧の若年失業率のリスクに目覚めた。

 緊縮財政の擁護者たるメルケル首相は、スペインやギリシャ、イタリアの首脳と同調し始め、若年失業は欧州の「最も差し迫った問題」であり、このまま放っておけば「失われた世代」を生みかねないと述べた。その結果、首脳会議が相次ぎ開催され、欧州大陸の若年失業者を支援する計画が次々と打ち出された。

 欧州各国の首脳は「若年保証」制度を約束した。欧州のすべての若者を対象に、失業後、あるいは正規教育から離れた後4カ月以内に仕事を見つけるか、職業訓練や高等教育を受けられるようにする仕組みだ。指導者らは向こう2年間で、危機で最も大きな被害に見舞われている国々に80億ユーロ(105億ドル)を支給することを誓った。

 欧州投資銀行(EIB)は、中小企業が若者を雇い入れ、教育するのを支援する計画だ。また、欧州の「構造基金」の一部が若年層の支援に振り替えられる。外国留学を促進する欧州連合(EU)のエラスムス計画の強化版は、就学や職業訓練のために国境を越える若者を増やす一助となるだろう。

 これらの提案は格好の宣伝文句になる。追い詰められている南欧諸国首脳のみならず、選挙を2カ月後に控えたメルケル首相にとっても、小さからぬ関心事だ。しかし実際には、これらの対策は期待外れに終わる可能性が高い。

 一連の対策は、過去3年間のEUの危機対応と同じ欠陥に苦しめられている。すなわち、大胆さの欠如、問題に対する分析の甘さ、ドイツの政策の模倣への過信である。

数字の甘さ


 大胆さに欠ける点は、数字を丁寧に追うとすぐにはっきりする。

 労働、教育、職業訓練のいずれにも参加していない若者は欧州で800万人近くに上っている。つまり若者の7人に1人がニートだということだ。イタリアとスペインではその割合が5人に1人、ギリシャでは4人に1人以上に上る。

 問題の規模に比べると、提案されている資金は取るに足りない。2年間で80億ユーロという約束は、支援を受ける資格のある国々にとって、年間国内総生産(GDP)の0.1%にも満たない規模であり、これらの国のニートの若者1人当たり年間850ユーロ程度だ。

 構造基金と実施されるかもしれないEIBの融資を足すと支援金は増えるが、大半の国の予算縮小を考慮するとまだ少なく、職業訓練や実習制度計画を大幅に拡大するには確実に足りない。

 職業訓練と実習制度は名案だが、欧州各国政府が成長のてこ入れにも成功しない限り、欧州の若年失業者の支援策としてはほとんど役に立たない。南欧の若年失業が急増した一番の理由は、南欧各国の景気後退の深刻さにある。時間が経つとともに、景気循環的な失業が定着してしまうことがある。

 経済協力開発機構(OECD)が最新の雇用アウトルックで明示した通り、若年層は年長者よりも深刻な打撃を受けてきた。まる1世代がスキルを習得できず、その傷はなかなか消えない。実習制度は、若者を雇用可能な水準に引き上げることで、多少は役に立つかもしれないが、経済回復の代わりにはならない。欧州経済が回復するまで、「失われた世代」予備軍の将来展望は上向かないのだ。

 3番目の問題は、ドイツの成功の解釈を巡る単純さだ。ドイツには古くから実習と職業訓練の制度がある。また、ドイツの若年失業率は欧州で最も低い。しかし、前者が後者をもたらしたと結論付けるのは間違いだ。

 ドイツが「欧州の病人」で、若年失業率が15%を突破していた2005年当時も、同国には実習制度と職業訓練制度があった。また、製造業に重点を置いたドイツ特有の産業構造と密接に結び付いたシステムは、容易に輸出できるものではない。

 職業訓練制度にもっと重点を置くことは、すべての国の若年失業対策の武器の1つであるべきだが、南欧では結果をもっと早く出せる政策がほかにある。政策リストの先頭に来るのは、常勤労働者と(若い)有期労働者の差が縮まるよう、常勤者の労働規則の自由化を進めることだ。

 スペインとギリシャはある程度前進したが、まだ十分ではない。労働市場の弾力性を高め、分断された市場を改善させれば、企業の雇用拡大が促され、若者の雇用機会が好転するだろう。ほかにも若者の雇用を促進する方法として、イタリアが先頃実施したような若者にかかる給与税の減税が挙げられる。

問題解決に本当に必要な対策

 若年失業に対する欧州の戦略は、有益ではあるが小粒な取り組みの羅列だ。メルケル首相のおかげで、実行される対策は増えているが、決して十分ではない。欧州で「最も差し迫った」問題を解決するには、南欧が労働市場改革を進めるのを後押しする資金援助の増額とともに、南欧諸国の経済成長を高めるための一層大胆なアプローチが必要だ。

 緊縮財政の緩和から銀行同盟に向けた迅速な進展に至るまで、ユーロ圏の課題リストは、事に当たるメルケル首相の慎重さと同じくらいお馴染みのものだ。しかし、一連の対策は必ず実施されなくてはならない。さもなくば、「若年保証」は空約束になってしまう。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/38281

 

 


 


 


 
JBpress>海外>欧州 [欧州]
訪れた多くのドイツ人を魅了してやまない日本
しかし、官製クールジャパンの評判は最悪
2013年07月24日(Wed) 川口マーン 惠美
 先日、「クールジャパンは日本の成長力か?」というテーマの座談会に出席した。

 まずもって私は、クールジャパンが何かを知らなかった。ドイツでは聞かない。そこで事前に調べたところ、日本の創造的な産業やサービスが海外で高く評価されている現象のことだという。

 そして、その現象をさらに宣伝し、推進し、ビジネスにしましょうというのが、日本政府のクールジャパン戦略だそうだ。日本政府は2010年6月に経済産業省内にクールジャパン室を設置した。

世界の若者に日本語を学ばせる「アニメ、マンガ、ニンテンドー」

 では、具体的に何がクールジャパンかというと、アニメや漫画、コンピューターゲーム、芸能などのエンターテインメント、ファッションやキャラクター商品、食文化、伝統工芸などで、それにさらに宅配便、旅館など、日本独特のサービス文化が加わる。早い話、何でもよいようだ。

パリで「第13回ジャパン・エキスポ」開催
フランス・パリで毎年開かれている「ジャパン・エキスポ」に集まる若者(2012年7月7日撮影)〔AFPBB News〕

 確かに、アニメ、マンガ、ニンテンドーが、海外の若者にとってクールであるというのは、ドイツにいるとよく分かる。これら3つの言葉が、ドイツで検索される日本関連の言葉の最初の3つなのである。

 ドイツの大学では、専攻学科に関わらず、誰もが登録して受講できる語学講座があり、日本語学科が設置されているところでは、それが結構な人気だ。

 ところが、その日本語の受講者の動機のほとんどが、“アニメを原語で見たい”、あるいは、“漫画を原語で読みたい”というものだと聞いて、ビックリしてしまった。私のドイツの従妹の息子もそうだったというので、なぜ、わざわざ日本語で読まなければいけないのかと訊くと、彼はこう答えた。

 「日本の漫画は、基本的に大人向きであり、内容は高度で、緻密な心理描写なども多い。ところが、ドイツで漫画を許可する官庁は、漫画といえば子供の物だと思い込んでいるため、子供向けに修正を施す」

 「例を挙げれば、ある主人公はくわえ煙草がトレードマークであったが、ドイツではタバコは社会から追放されつつあり、特に子供向けの物には使えないということで、その主人公は、いつも棒付きキャンデーを嘗めている。マンガファンとしては遺憾の極みである。この調子では、他にもどれだけの改竄が行われているか分からないではないか」

 そこで漫画オタクは、「原語で読まなければ!」と奮起し、日本語の勉強という無謀な行動に突進するのだが、始めてみるとそれは意外と難しく、ひらがなも制覇できないまま、1カ月ほどで受講者の脱落が始まるそうだ。

 しかし、中にはこれをかなりものにする学生も出てくる。その私の親戚もその一人で、彼は数年かけて、日本語検定の2級まで取った。そのあいだに日本を何度か旅行もした。

 そして今では、残念ながら漫画はまだすらすらとは読めないものの、ある日本の有名な自然科学の研究所で、物理の研究者として働いている。日本語学を勉強した長女の話では、日本を旅している外国の若者の大半が、アニメファンだという。

「日本人」に接して日本ファンになる外国人

 いずれにしても、動機は何であれ、日本を訪れる外国人が増えることは大変好ましいことである、と私は思っている。

 日本以外の国は、イメージ作りが上手なので、旅行者は大いなる期待を抱いて出かけていくが、行ってみると、タクシーにはぼられる、切符の自動販売機からおつりが出てこない、駅はゴミだらけだし、電車は遅れ放題で何の説明もなく、おまけにホテルのサービスが悪いなどといった人的トラブルが結構多い。

 ところが、たいした期待もせずに行った日本は、外国人にとって驚くべき国なのだ。まず、着いた空港は清潔で、すべてが滞りなく機能し、人々は親切。

 もっと具体的に言えば、例えば、今日、成田に降り立った外国人がまず感じるのは、この異常な暑さだ。動きたくなくなるほどの蒸し暑さ。座っているだけでも汗の流れる不快さを、全員が即座に感じる。

 たいていの暑い国では、人間の働く速度は極端に遅くなるのだが、ところが日本では、この過酷な労働条件にもかかわらず、仕事のスピードが落ちない。電車は遅れないし、それどころか、人々はお客に対して笑顔を絶やさない。

 外国人は驚愕する。禅寺でもなく、富士山でもなく、秋葉原でもなく、彼らは初めて日本人に注目する。彼らの頭の中で、日本人が具体的な顔を持つ瞬間だ。それは予想もしていなかった顔でもある。

 短い滞在中に次々にこういう体験に襲われた結果、出張先からドイツへ戻った彼らは、やおら日本の良さを絶賛するようになる。中には私に、「日本人の君が、よくこんな国(ドイツのこと)で暮らしているね」と言った人までいた。

 つまり、日本というのは、世界で唯一、イメージよりも実態の方が良い国なのである。

 外国人が日本に足を一歩踏み入れたが最後、日本ファンは確実にそれだけ増えると言っても過言ではない。だから、日本ファンを増やすためには、日本に来る外国人を増やしさえすればいい。

 そのきっかけは、漫画でもアニメでもニンテンドーでも、何でもよい。つまり私は、クールジャパン構想は、そういう意味では悪くないと思っている。

ピント外れな日本政府のクールジャパン戦略

 ところが、座談会でのクールジャパンの評判はすこぶる悪かった。まず、「新しい日本の創造―『文化と産業』『日本と海外』をつなぐために―」という官民有識者会議の提言があるのだが、これが難解。

 1つ例を挙げれば、「ファッション分野の基本戦略」という項の「iii. 他産業との連携」には、「日本の伝統に根を下ろした前衛的伝統力や『リミックス』力を見直し、デザインやアート、エンターテイメントなどの総合的な『クリエイティビティ』を発信し、アジアのファッション中心地としての東京のブランディングを行う」と書いてある。

「忍者」が路上強盗を撃退!オーストラリア
海外ではニンジャも人気(写真はオーストラリア・シドニーの忍者学校)〔AFPBB News〕

 確かに意味不明だ。カタカナが氾濫しており、これはすでに日本語とは言えない。有識者会議の提言というのが、聞いて呆れる。そもそも、「日本の伝統に根を下ろした前衛的伝統力」とは何だ? リミックス力? 東京のブランディング? もう少し、ましな日本語は書けないものか。

 しかし、まあ、百歩譲って、この提言の変な日本語は無視するとしよう。要は、どのように日本の良さを世界に広めるかということである。しかし、その具体的な内容も、現在のところ、あまりよく見えない、あるいは、ピントが外れているというのが、この日の座談会で大勢を占めた意見だった。

 そこで、私なりに少しクールジャパンの具体案を出してみたい。例えば、ヨーロッパの観光局は、常に一定の予算を、外国のジャーナリストの誘致に割いている。つまり、訪れる外国のジャーナリストに、旅費や宿泊費、美術館の入場料などを補助する。

 特典を与える唯一の条件は、取材した内容を、それぞれの国の影響力のあるメディアで発表することである。報道内容に縛りはないが、ジャーナリストといえども人間であるので、快適な取材環境を提供してくれた国のことをボロクソに書くのは何となく気が引ける。

 そこで、批判眼が鈍らない程度に、やはりその国の良い面を抽出して書くことが多い。これは、結構効果的なPRとなる。

 日本の観光局がそういうことをすでにやっているのかどうかは知らないが、ドイツでの日本に関する報道はとても少ない。日本の現代社会、ましてや日本のよい側面は、不思議なほど知られていない。

 だから、日本政府もこういうPRを積極的にやって、日本についての報道、望むべくは、日本人の真の姿の分かる、日本のためになる報道を増やすことを目標にすればよいと思う。

 また、本物の日本食の海外への輸出も、積極的に支援してほしい。ドイツには、日本人でない人の経営する不可思議な日本食レストランが多い。

 特に、寿司文化が、ビックリするようなものに置き換わっているのを見るのは、とても悲しい。それを皆が日本のお寿司だと信じてしまうのだから、これは本来なら、捨て置けない事態だ。

 そこで、海外の日本料理屋を対象にしたコンテストを行い、経営者の国籍にかかわらず、よい日本食レストランに賞を出すというのはどうだろうか。かなり、ニュースバリューはあると思うのだが。

「クールジャパン」には効果的な税金の使い方を望む

 一方、あまりしない方がいいのは、日本のアーティストへの直接投資。芸術を官庁が主導して、アーティストを育てようなどとすると、ろくなことが起こらない。そのときの政権におもねるアーティストが台頭する可能性もある。

 アーティストが政権の代弁者になると、芸術はつまらないものになる。漫画やアニメは、官が主導したものではなかったからこそ、これだけ自由に、想定外に広がり、世界を席巻したのだと、私は思っている。

 だから、芸術に投資するなら、これも、日本人であるか、外国人であるかにかかわらず、日本文化を世界に広めることに貢献した芸術家に与える大きな賞を設置し、その賞の存在を世界にアピールしていくといったことの方が、効果的であるような気がする。

 一つ確かなことは、現在、世界の若者が日本に関心を持っているとしたら、それは、日本の伝統とはまるで繋がっていないということだ。彼らの関心は、活花でも茶の湯でも禅でもなく、アキハバラであり、アニメであり、ニンジャであり、コスプレであり、和太鼓だ。

 それを残念だと思う向きもあろうが、そもそも、日本人が日本文化をすでに知らないのだから、それを外国に広めようとすること自体が無理な相談だ。

 つまり、クールジャパンが成功するなら、それはおそらく、ジャパンという名の無国籍文化の発信となるに違いない。文化の無国籍化は、日本だけでなく、世界的風潮でもある。

 ただ、伝統文化の方も、やはり国がちゃんと税金を注ぎ込んで保存してほしい。そして、伝統文化とその他の新文化が、雑多に、多様に共存できれば、「枯れ木も山のにぎわい」ではないが、それはとても日本らしくて、一番良い状態であると、私は思っている。


 

 

 


 


 


 

 


06. 2013年7月25日 16:32:31 : niiL5nr8dQ
EUへの市民の信頼低下、ギリシャ・キプロスは8割「不信」=調査
2013年 07月 25日 14:21 JST  

7月24日、欧州委員会の世論調査機関ユーロバロメーターによると、EUを信頼しない人の数が過去6年間でほぼ倍増し、これまでで最高となった。写真はEU旗。スペイン南部で1月撮影(2013年 ロイター/Jon Nazca)
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[ブリュッセル 24日 ロイター] - 欧州委員会の世論調査機関ユーロバロメーターによると、欧州連合(EU)を信頼しない人の数が過去6年間でほぼ倍増し、これまでで最高となった。特に財政危機で支援を受けているギリシャとキプロスでEU不信が強い。

EUは昨年ノーベル平和賞を受賞したが、経済危機や記録的に高い失業率、域内の財政危機国支援に揺れている。

今週発表された調査では、回答者の60%が「EUをどちらかといえば信頼しない」と答えた。08/09年の世界金融危機、欧州債務危機が起こる前の07年に実施された調査の32%のほぼ2倍。

今年、大口預金者が一定の負担をする形で救済を受けたキプロスでは、EUを信頼しないとの回答が83%。不況に苦しみ、支援条件として痛みを伴う雇用と支出の削減を課されているギリシャでも、EUを信頼しない回答が80%を占めた。

英国でもEUへの失望が強まっており、EUをほとんど信頼しないとの回答が68%となった。

調査では、EUの将来を悲観しているとの回答は全体のほぼ半数と、07年末の約4分の1から増加した。

ユーロバロメーターの調査は5月10─26日にEU全域で3万2694人に面接形式で実施された。

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07. 2013年7月30日 00:44:31 : niiL5nr8dQ
JBpress>海外>Financial Times [Financial Times]
出生率低下が政府の税収を脅かす
欧州諸国の出生率に生じた微妙な差
2013年07月30日(Tue) Financial Times
(2013年7月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

英大衆紙「Sun」、男児誕生祝い題字を「Son」に
英国は将来の英国王の誕生に沸き、大衆紙「The Sun」は、王子誕生を報じる日の題字を「The Son」にした〔AFPBB News〕

 英国は7月第4週、赤ん坊の話題で持ち切りだった。だが、新たな王子の誕生に夢中になるなか、投資家がじっくり思案した方がいいもっと大きな問題がある。西側の世界で今、赤ん坊が生まれていないところはどこか、という問題だ。

 欧州の統計機関ユーロスタットが公表したばかりの注目すべき報告書は、過去数十年間で様々な欧州諸国の出生率の軌道に微妙な差が出てきたことを示している。

 スペインやイタリアといった地域では、1970年代以降、出生率が急激に低下した(もっとも、戦後の比較的高い水準からの低下だが)。一方、ドイツやフランスといったユーロ圏の中核国では、出生率が横ばいか上昇している。

危機に見舞われたスペイン、ギリシャなどで出生率が大幅に低下

 さらに興味深いのは最近の状況だ。2008年から2011年にかけて、オーストリアでは出生率が若干上昇する一方、フランスでは横ばい、ドイツとオランダでは若干低下した。だが、スペイン、ギリシャ、アイルランドでは、出生率が著しく低下した。

 そして、いくつかの人口グループの間では際立った対照を見せている。例えば、ドイツでは、仕事のない女性の間で2008年以降出生率が上昇している。証券会社ジェフリーズの調査リポートが示唆するように、その要因は、危機が「出産の絶好の機会」を提供したことなのかもしれない。「だが、スペインでは逆のことが起きており、女性のこのグループでは出生率が急落した」という。

 ドイツのエコノミストたちのグループが出した別のリポート*1も、これに同調している。「最近の経済危機は欧州の周期的な出生率のパターンに大きな傷跡を残している。一部の国では、表れ始めていた出生率の上昇傾向に経済危機がブレーキをかけた。別の国では出生率が大幅に低下しており、特に南欧では失業によって出生率が低下している」

 ある面では、このような動きは驚くには当たらない。何しろ、経済的に苦しい時期には出生率は低下することが多い。例えば、米国では1930年代の大恐慌の時代、ロシアでは1990年代初めにソビエト連邦が崩壊した時に出生率が低下した。

 だが、欧州の出生率の状況を二重に注目すべきものにしているのは、より大きな――そして、より重大と言える――生産年齢人口の振れを経験している時に起きていることだ。経済危機に見舞われる直前、アイルランド、スペイン、イタリアの生産年齢人口はそれぞれ年約3%、2%、1%のペースで増加していた。

*1=Fertility reactions to the “Great Recession” in Europe: Recent evidence from order-specific data. Demographic Research July 10 2013

 だが、昨年はこれら3カ国のすべてで、生産年齢人口が1%から2%という顕著な減少を示した。見る限りは、国外移住と高齢化が原因だ。対照的に、ドイツ、オランダ、オーストリアといった中核国では、生産年齢人口が増加した。

 これを単に経済的な調整過程の一部と解釈することは可能だ。結局、労働者が危機に陥ったユーロ圏周縁国からより豊かな中核国に移動しているとすれば、それは有益である可能性もある。

 一方で、こうした人口動態上の変化が一時的なもので終わる可能性もある。ユーロ圏危機が後退すれば(あるいは後退した時には)、労働者は自国に戻るかもしれないし、女性は、それまで景気後退に応じて先延ばししていた子供を産むかもしれない。

 だが、危機の後退が起きなければ、ユーロ圏にとってもっと大きな影響が出る可能性がある。理論的には、筆者の同僚マイケル・ストサードが指摘したように、人口の高齢化は、確定利付き商品に対する需要を拡大することで債券市場を後押しする助けになることも考えられる。

 しかし、実際には、生産年齢人口の減少は大きな財政問題も提起する。政府債務の返済に必要な成長を生み出すだけの労働者がいるのか、という問題だ。

 もちろん、これはユーロ圏だけの頭痛の種ではない。米国はユーロ圏よりはるかに有利な人口動態に恵まれているが、この国にも人口の変化に打撃を受けている地域がある。例えば、デトロイトは2010年以降、人口移動によって生産年齢人口を約25%失ったと推計されており、それが税収基盤を破壊し、現在の財政危機の一因になっている。

ユーロ圏よりひどい日本の人口動態、見るべきは1人当たりGDP

 そして日本では、人口動態がユーロ圏よりもはるかに悪い状態にある。ポール・ボルカー氏はニューヨークの会議で最近こう述べている。「日本の人口が減少している時に、どうして日本経済全体が成長すると予想する人がいるのか私には分からない。我々は、日本の国内総生産(GDP)ではなく、1人当たりGDPに目を向けるべきだ」

 もちろん、この点について批判的な見方をするエコノミストもいる。理論的には、人口減少によってもたらされる被害は、生産性の向上や労働参加率の水準上昇によって常に相殺される可能性があるからだ。言い換えるなら、人口動態が必ずしも運命を決するわけではないのである。

 だが、どちらにしても、重要な点はこうだ。人口統計は、単に現在の経済的痛みを表すサインであるだけはない。何年も続く遺産を残すこともあり得るということだ。そして、それは実に厳しい現実を突き付ける。経済的、社会的な重圧だらけのユーロ圏では特にそうだ。

By Gillian Tett


 


 

欧州よ、米国に学べ:見込みがなければ破産させよ
2013年07月30日(Tue) Financial Times
(2013年7月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

米GM、連邦破産法11条申請へ
GM破産の数年後にデトロイト市が破産した(写真の正面はデトロイトのGM本社ビル)〔AFPBB News〕

 かつての偉大な都市デトロイトの破産は、この「モータウン」の伝説的な自動車メーカーであるゼネラル・モーターズ(GM)が破産したほんの数年後にやって来た。どちらの破綻劇も、現実を早く直視しなかったことなど、様々な失敗が数十年間蓄積された結果だ。

 これらはまた、米国には欧州に対し大きな優位性があることの象徴でもある。成功している事業や活動に成長の余地を与えるために見込みのない者を退場させることについては、米国の方が前向きなのだ。命運の尽きた事業に引導を渡せることは、弱さではなく強さの表れである。

 もし欧州――特にユーロ圏――が危機を脱したいのであれば、この厳しいながらも愛のある米国のやり方を導入すべきだ。

 巨大な組織が崩れれば騒ぎになるのは当然だ。GMで再編された債務の額は1720億ドルに上った。その本社があるデトロイト市が直面する債務も、同市の緊急財務管理者ケビン・オーア氏によれば200億ドルに達する可能性があるという。

 この債務の大半は、自分たちの支払い請求は履行されると確信していた人々の損失だ。これは明らかに不公正であり、損失を被る債権者たちが――デトロイトの労働組合が連邦政府に支援を要請しているように――誰かにこれの穴埋めをさせようと手を尽くすのを責めることはできない。

 しかしながら、総じて言えば米国は、結果がどうなろうと構わないという覚悟ができている。欧州に比べればそうだ。

 以前は、常にそうだというわけではなかった。1975年には、財政危機に陥ったニューヨーク市に当時のジェラルド・フォード大統領が「くたばれ」と言い放ったと報じられた(実際にはそのような発言はなかった)が、最終的には支援の融資が実行された。

破産が終わりを意味しない米国、再起を果たすことに名誉

 しかしここ数年は銀行(リーマン・ブラザーズや多数の中小銀行)、経済全体に影響を及ぼし得るそのほかの企業(自動車産業)、さらには多数の自治体が最寄りの破産裁判所に駆け込む事態となっている。

 米国のこの厳しい対応には、それに見合う愛がある。この国では、リスクを取って失敗することは終わりを意味しない。再び立ち上がることが名誉とされる。破産すれば新たなチャンスが与えられるし、そうした場面で戦い続けることがこの国の文化では好まれる。米国経済のダイナミズムは、リスクを取ることに寛大な態度による部分が大きいのだ。

 これに対しヨーロッパ人は、支払い不能の状態に陥ることをもっと悪く、道徳的な汚点だと捉える。昔から、破産することは信頼できない人物だという烙印を押されることだった。ビジネスの世界から完全に身を引いてしまったり、昔であれば自分の人生を終わらせたりしてでも隠そうとするような恥ずかしいことだった。

 こうした見方は今でも、破産期間を12年間と定めたアイルランドのルールなど古めかしい法律に残っている(もっとも、アイルランドのこのルールはようやく改正されることになったが)。

失敗に対する欧州の文化的アレルギーがもたらす歪んだ政策

 逆説的だが、失敗に対する欧州の文化的アレルギーは、リスクがあまり取られない状況を招くだけでなく、大きなリスクを取って損失を出した人々を救済する政策にもつながっている。今日の危機で欧州は、デフォルト(債務不履行)などとても容認できないと考えているために、破産者の債務を穴埋めする政策を選択している。そしてその結果、自らが苦しむことになっている。

 ギリシャの事例ではこの構図がはっきりしていた。債権国側は救済など受け入れられないと主張したが、欧州の主権国家が債務の元利返済をしないかもしれないという見方の方がそれ以上に受け入れられないことだった。そして、最後の審判が下る日を先送りするために、ユーロ圏諸国が融資を行うことになり、国際通貨基金(IMF)もそこに無理やり参加させられたのである。

 銀行が破綻した時にも同じ現象が生じていた。アイルランド政府は2010年、同国の複数の銀行のバランスシートにあいた穴を国民の税金で埋めようと、あらゆる手を尽くした。これらの銀行を支払い不能と認定し、小口の預金者を保護したうえで債権者に後始末をさせるというやり方を採らなかったのだ。

 アイルランド政府はその後、国民の税金ではこの穴は埋めきれないことを理解し、それを見たほかのユーロ圏諸国は、アイルランドに力づくで資金を貸し付けて銀行救済を継続させた。破産を毛嫌いするこの姿勢は、スペインやそのほかの国々の銀行政策をも損なうこととなった。

 通常のパターンではあるが、現実に直面したヨーロッパ人は考え方を変えざるを得なくなっている。例えば、ギリシャのソブリン債務は最終的には再編された(確かに、債務再編の利益の大部分が消えてしまう前にこれを実行するというわけにはいかなかったし、ギリシャ国債の保有者が自主的に行ったという偽りの看板を掲げることにもなったが)。

 またキプロスの危機でも、金額こそ小さかったが、ロシア人預金者を救済するという提案は欧州北部の国々には容認できないものだった。

 こうした教訓でさえ、理解されるにはそれなりの時間がかかる。米国では2010年に、大銀行の規模を段階的に縮小させて損失をその債権者たちに負わせる権限を政府が手にした。一方、欧州連合(EU)加盟国政府の大半は、この重要な法律を成立させる手続きにも取りかかっていない。

 債権者に損失を求める「ベイルイン」の必要性については原則的には合意されているが、EU本部から成立を義務づけられるのは何年も先のことになるだろう。

 もし、今回の危機が始まった時からユーロ圏が債務再編を実際的な政策として取り入れていたら、果たしてどれほどの資金が節約できただろうか。もちろん、その答えは誰にも分からない。しかし、数年間にわたって経済成長が失われた――目覚ましいとは言えないがまずまずの速度で危機を脱している米国と比べるならそうなる――ことの一因は、欧州がいまだに抱える過剰な債務に求められる。

 米国では債務残高の急減を背景に、人々が再びお金を使い始めている。片や欧州では、自己資本があまりにも少ない(ほかの資金調達源が干上がっている時に債務の株式化を拒んだ結果である)ためにぐらついている銀行が経済の足かせになっている。

リーマン破産から欧米が引き出した異なる教訓

 こうした指摘に欧州諸国は、米国のように破綻を容認すればどんなダメージがもたらされるかはその最悪の破産劇――リーマン・ブラザーズの破産――で明らかになったと反論できるだろう。もっともな指摘である。しかし、あの一件から米国人と欧州人が異なる教訓を引き出したことも、また事実だ。

 米国は「大きすぎて潰せない」という考えに終止符を打つことに取り組んできた(まだ道半ばではあるが)。片や欧州は、キプロス危機まで正反対のことをやってきた。最も小さな規模な銀行の破綻に対しても、リーマン・ブラザーズのそれと同じくらい破滅的であるかのような対応を続けていたのだ。

 F・スコット・フィッツジェラルドはこんな一文を残している。「私は以前、米国の生活には第2幕なんてものはないと思っていたが、ニューヨークの好景気の時代には間違いなく第2幕になるものがあった」。フィッツジェラルドが念頭に置いているのは、どんちゃん騒ぎの1920年代を静かにさせた1929年の株価大暴落だ。

 米国が何度も見せてくれた教訓を欧州は今こそ学び取り、まず第2幕が始まるようにしなくてはならない。そうすれば、やがて第3幕が開く可能性も出てくるのだ。GMの時はそうだった。デトロイトでもきっとそうなっていくだろう。

By Martin Sandbu


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