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異次元緩和は空回り、日銀は政策変更を 銀行貸出はさほど増えず金利は上昇、円安で物価高に(週刊東洋経済) 
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/403.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 7 月 29 日 09:09:00: igsppGRN/E9PQ
 

「4.4異次元緩和」から、はや4か月が経過しようとしている(撮影:尾形 文繁)


異次元緩和は空回り、日銀は政策変更を 銀行貸出はさほど増えず金利は上昇、円安で物価高に
http://toyokeizai.net/articles/-/16044
2013年07月29日 野口 悠紀雄 :早稲田大学 ファイナンス総合研究所顧問 東洋経済オンライン


日本銀行が4月に「異次元金融緩和」を開始してから、4カ月近く経った。ここでその効果を検証しておくことは有意義だろう。


金融緩和の目的は、マネーストックを増加させることである。では、マネーストックは増加したか?

6月のマネーストックの対前年増加率は、M2で見ると3.76%、M3で見ると3.01%となった。これは、「マネーストックの伸び率が高まった」と報道された。

確かに、これらの伸び率は、2009年以降で最高のものだ。しかし、09年9月、11年11月頃にも、マネーストックの伸び率は今回とあまり変わらぬ伸びを示した。それにもかかわらず、経済には格別の変化は生じなかったのである。

また、季節調節済み前月比(年率)で見ると、6月はM2で6.1%増であるが、これは12年12月と同じ数字だ。M3では4.6%増だが、これは12年12月の4.4%増に比べて高いものではない。また、4、5月の数字は、M2で見てもM3で見ても、12年12月や13年2、3月の数字より低い。つまり、マネーストックが顕著に増えているとは言い難い。

重要なのは、こうした伸び率の観察よりは、マネタリーベース増加との関係である。

図に示すように、マネタリーベースの増加額は、4月以降急増した。これは、異次元金融緩和が導入され、日銀が民間の銀行から巨額の国債購入を始めたことの直接の結果である(日銀が国債を購入した代金は、金融機関が日銀に保有する当座預金に振り込まれる。当座預金はマネタリーベースの一種なので、マネタリーベースが増える)。

問題は、マネーストックの増加額が、どの定義の指標で見ても、その月のマネタリーベースの増加額より、2兆〜4兆円程度少ないことである。5月は、マネタリーベースが増加したにもかかわらず、マネーストックはほとんど変化しなかった。

http://tk.ismedia-deliver.jp/mwimgs/0/9/570/img_09d8675f80180ff90fda241c92e7dbf884136.jpg

■貸出は国債買い上げに ついていけない

13年3月末から6月末までの増加額を見ると、マネタリーベースが28.8兆円、マネーストックが、M2で15.3兆円、M3で16.5兆円だ。同期間の増加率は、マネタリーベースが21.4%増、マネーストックが、M2で1.8%増、M3が1.4%増だ。マネタリーベースの増加率に比べて、マネーストックの増加率は無視しうるほど小さい。

金融緩和に関する教科書的な説明だと、マネタリーベースが増加すると、信用創造メカニズムが生じ、マネタリーベース増加の数倍規模のマネーストック増加が起こるはずだ。

以上で述べたのは、そのような効果が生じていないということだ。

つまり、異次元金融緩和によって国債購入が拡大され、マネタリーベースの増加額は拡大したが、それ以上の効果はほとんど生じていない。いわば、マネタリーベースの増加が空回りしていることになる。

ここでマネタリーベースとマネーストックの関係を復習しておこう。

マネタリーベースとは、中央銀行と政府が民間銀行や企業、家計などに対して持つ負債であり、「日銀券発行高+貨幣流通高+日銀当座預金」からなる。4月4日に導入した金融政策で、日銀は、「マネタリーベースが、年間約60兆〜70兆円に相当するペースで増加するよう金融調整を行う」とした。

マネーストックとは、中央銀行を含む金融機関が、経済のそれ以外の部門に対して持つ負債であり、「現金通貨(日銀券発行高+貨幣流通高)+民間金融機関等に預けられた預金」からなる(通貨は金融機関や中央銀行が保有するものを除く)。どの範囲の預金をとるかで、M2やM3など、いくつかの定義がある。

マネタリーベースとマネーストックの推移を銀行側から見れば、「国債を日銀に売却し、その分だけ日銀当座預金が増えるが、貸出は当座預金増加分ほど増えていない」ということだ。当座預金のうち過剰準備に相当する部分には付利(0.1%)があるが、国債利回りよりは低い。したがって、銀行の収益は悪化する。

異次元緩和政策の目的は、「ポートフォリオ・リバランス」であるとされた。日銀の説明によると、日銀が買いオペを行うと、日銀当座預金が増加する一方、運用資産である国債等が減少する。したがって、金融機関は、ポートフォリオ全体としての収益性を維持するために、リスク性資産への投資や貸出等を積極化する、というのである。

図のデータが示しているのは、日銀の意図に反して、ポートフォリオ・リバランス効果がほとんど生じていないということである。

「リスク性資産」としては、株式、REIT、外国証券など、さまざまなものが考えられる。しかし、銀行にとっての最大の制約は、自己資本比率の維持だ。リスク性資産の保有を増やすことは、この制約に反する。したがって、国債に代わりうる資産は貸出なのだが、企業の資金需要がないために、急ピッチで進む日銀の国債買い上げに、貸出増がついていけないのである。

金融緩和効果がないのは分かっていたこと

実際のデータは、次のとおりだ。

国内銀行の貸出金平均残高の推移を見ると、この数年ほぼ不変である。詳しく見ると若干の変動はあるが、対前月比で0.5%程度以内の変化でしかない。額で言えば、13年5月までの1年間の月間増加額平均は、9400億円程度だ。

前述のように、マネーストック増加額がマネタリーベース増加額と等しくなるには、マネーストックは現在の2倍程度の率で増加しなければならない。しかし、それは至難の業だ。

金融庁が行政指導で銀行の貸出増を指導しているようである。6月におけるマネーストックの増加は、そうした努力の成果なのかもしれない。しかし、市場の動向に逆らっての行政指導には、自ずから限度がある。

マネタリーベースを増やしても、借り入れ需要がない経済では、マネーストックは増えない。つまり、「糸で引くことはできても、押すことはできない」。このことは、日本における量的緩和政策の結果として、はっきり分かっていたことだ。また、アメリカのQE(量的緩和策)の経験でも分かっていた。そのことは、本連載の第4回(12年12月8日号)で指摘したとおりである。そこで述べたとおりのことが起こっているわけだ。

異次元金融緩和の実際の効果は、皮肉にも、金利を上昇させたことだ。これも、日銀の意図には反することだろう。しかし、インフレ率2%が実現した世界で名目金利が2%以下であるはずはないから、異次元緩和政策の直接の結果だ。言うまでもないが、長期金利の上昇は、経済にさまざまな悪影響をもたらす。

また、円安で輸入物価が上昇しており、一部はいずれ消費者物価にも転嫁される。円安による物価上昇は、すでに政府が問題と認め、対策を始めた(飼料や漁船燃料の高騰に対する補助策)。他方で賃金は上昇しないから、実質所得が低下する。

以上の問題については、この連載ですでに何度も述べた。日銀は、異次元緩和の結果が以上のようになっていることを認め、政策変更について検討を開始すべきである。

(週刊東洋経済2013年7月27日号)


 

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コメント
 
01. 2013年7月29日 09:22:13 : niiL5nr8dQ
13/08/03号】 2013年7月29日 週刊ダイヤモンド編集部
知られざる実像と運用の裏側
ヘッジファンドが仕掛けるバブル相場
新興国からマネーが大量流出
ヘッジファンドの次なる標的は先進国株バブル

 米国・ニューヨーク──。6月28日午前8時、ソロス・ファンドのスコット・ベセント最高投資責任者は、1人の聴衆として、ある講演会に出席していた。

 彼が耳を傾けていたのは、「The Growth Strategy of Abenomics(アベノミクスの成長戦略)」。内閣府の西村康稔副大臣と浜田宏一内閣官房参与(米イェール大学名誉教授)が安倍政権の経済政策について、米国の投資家らに説明した。

 5月23日の日本株急落以降、アベノミクスに対する海外投資家の熱は冷めたかに見えたが、決してそうではない。

 この講演会には申し込みが殺到し、途中で募集を打ち切ったほどだ。手元に講演会出席者のリストがある。時に国家をも敵に回し、相場を張ってきたヘッジファンド業界の巨魁、ジョージ・ソロス氏率いるソロス・ファンドからは、べセント最高投資責任者のほか、実に6人が名を連ねている。

 さらに、ヘッジファンド業界の重鎮であるキングドン・キャピタルのトップ、マーク・キングドン氏など、リストにはそうそうたる顔触れが並んでいる。そこからは、昨年来の日本株急騰を演出した海外ヘッジファンド勢が、依然として日本に強い関心を持っていることがうかがえる。

 ドイツ銀行グループが7月17日に同じくニューヨークで開催した、日本株マネジャーを紹介するイベントにも、投資家が大挙して詰めかけたという。

 詳細は本誌で述べるが、今回、パルナッソス・インベストメント・ストラテジーズと組んで、大手ヘッジファンドを中心とした海外の機関投資家に対し、緊急アンケートを実施したところ、参院選後の日本株はまだ「買い」かという問いで、「いいえ」と回答したのはわずか3%、大半は「買い」、または条件付きの「買い」と答えた。

 さらにこのアンケートからは、世界の市場が大きな転換点を迎えている実態が明らかになった。日本株上昇のリスク要因に関する問いで、安倍政権の成長戦略第2弾の不発に続き、米国のQE3と称される金融緩和策の縮小開始が挙げられたのだ。

世界はQE3縮小に揺れている
新興国から米国へ大逆流するマネー

 世界は今、このQE3縮小に揺れている。

 世の中にマネーを供給し、景気の下支えを狙う金融緩和策。その象徴であったQE3が縮小されるとなれば、大量の緩和マネーが流入していた国の株や為替、金利に与える衝撃は計り知れない。

 そのため、縮小観測を契機として、新興国から米国へとマネーが大逆流し始めているのだ。

 これまでQE3によるジャブジャブの緩和マネーが新興国を潤してきたが、資源価格の下落などで新興国の凋落が現実味を帯びてきたところに、QE3の縮小観測が浮上したことで、一気にマネーが逃げ始めたという構図だ。

 ドル資金が新興国から流出したことで、各国の通貨も急速に下落してインフレリスクが浮上している。5月からの2ヵ月間で、ブラジルは11%、インドは10.7%、トルコは8.9%も下がっている。

 7月19、20日にモスクワで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議では、その対策として金融緩和の縮小に伴う市場の混乱を回避するため、各国が協調することを打ち出して閉幕した。

逃げ出したマネーは日本へも向かう
個別銘柄に投資するファンドが伸びている

 では、逃げ出したマネーはどこに向かうのか。その候補の1つが日本である。

 野村證券幹部は「2000年ごろから続いてきた新興国主導の時代が終わり、パラダイムシフトが起こりつつある」と警戒する。この幹部はさらに、米国と日本がこのパラダイムシフトのカギを握る、と付け加えた。

 ヘッジファンド業界の大物も同じ見立てをする。

 前述したリストにも名前が出ている米ヘッジファンド幹部は6月上旬に来日して、日本の金融当局らと情報交換しているが、その幹部と直接面談した日本人の金融関係者は、「今後は日米独のG3が金融市場を引っ張っていくという考えに強く同意していた」と明かす。

 日本市場は新たなステージに移行しようとしているのだろうか。


 ここに1つの興味深いデータがある。

 右の図を見てもらいたい。これはマクロ型ヘッジファンドから資金が流出し、株式ロングショート型ヘッジファンドに資金が流入していることを表している。

 マクロ型のファンドは景気動向を材料に投資する。換言すれば「木(個別企業)を見ず、森(株価指数)を見る」戦略だ。株式ロングショート戦略はその逆といえる。要するに、個別の銘柄に投資するヘッジファンドが伸びているのだ。

 そして彼らが目をつけている投資先こそ日本なのだ。いつもは口の重い日本株ロングショート戦略のヘッジファンドマネジャーは「5月下旬までの日本株の急騰局面はグローバルマクロ型ヘッジファンドが主導したが、6月以降は個別企業の業績をしっかりと掘り下げていこうという相場に転換していて、実際、うちのファンドには足元で、投資家からの問い合わせが大幅に増えている」とまくし立てた。

ヘッジファンドの影響力は
日本市場でも絶大

 ヘッジファンドの市場規模は、日本の国家予算の倍に相当する200兆円近くに達し、過去、幾度となく世界を動かしてきた。

 個別の会社ベースでも、トップクラスのヘッジファンドになると、数兆円もの資産を運用しており、レイ・ダリオ氏率いる米ブリッジウォーター・アソシエイツに至っては8兆円を上回る。

 日本に対する影響力も絶大だ。

 今、日本市場の売買シェアの6割は外国人投資家が握り、アベノミクス相場で10兆円を買い越した。その中心にいたのがヘッジファンドなのである。政府高官ですら、来日したヘッジファンド幹部に、「成長戦略はしっかり実行するので、よろしくお願いします」と頭を下げるほどだ。

 しかし、その実態はほとんど知られていない。本特集では、謎に包まれた彼らの戦略を解明するとともに、米国の金融緩和策の縮小後、いかなる相場を見込んでいるのか、徹底取材した。

 そこから浮かび上がってきたのは、ヘッジファンドに翻弄される世界経済の姿だ。

 中でも、冒頭の講演会の盛況ぶりからもわかる通り、日本市場に対する彼らの関心は依然として高い。ただ、ここで間違っていけないのは、彼らが日本経済、そしてアベノミクスを信じているわけではない、ということだ。

 これまでヘッジファンドを潤してきた新興国経済が失速することを見越して、次なる“稼ぎ場”として、参院選の大勝でねじれが解消し、改革期待が膨らむ日本を候補に挙げているにすぎない。

知られざるヘッジファンドの実像
あなたの相場観は大きく変わる

 ヘッジファンド──。この言葉は独り歩きしがちです。市場で解明できないブレが起こると、ヘッジファンドが動いた、と都合よく利用されます。ただ、裏を返せば、それだけ影響力が大きいということ。実際、バブルの裏にはヘッジファンドの影がいつも見え隠れします。


 さらに言えば、彼らは日本を舞台にして、今まさにバブル相場を仕掛けている真最中でもあります。にもかかわらず、彼らの実像はいまだベールに包まれたまま。『週刊ダイヤモンド』8月3日号では、謎多きヘッジファンドの正体を追いました。

 パート1ではまず、ヘッジファンドが金融市場でこれからどう動くか、緊急アンケートなども行い、探っています。

 Big Picture(全体像)――ヘッジファンドの中でも、マクロ経済予測に基づき、相場の流れを先読みする「グローバルマクロ」のファンドマネジャーがよく使う表現です。彼らに追随するヘッジファンドも少なくないだけに、ヘッジファンドの日本経済に対する見方を理解するには、同じ目線で世界地図を眺める必要があります。

 目下、ヘッジファンドの最大の関心事はFRB(連邦準備制度理事会)の資産購入策(QE3)の縮小、そして中国のシャドーバンキング対策の2つ。これらの問題に対する彼らのストーリーを読み解くことで、日本株や円の行方が浮かび上がってきました。

 パート2では、ヘッジファンドの運用戦略を掘り下げます。市場の攪乱分子か、バランサーか。はたまた、山師なのか、堅実家なのか。人によって、時に正反対の評価がなされるヘッジファンド。その運用の裏側に迫ります。

 最後のパート3では、外国人投資家に最新投資術を学びます。海外の年金基金や大学基金、ヘッジファンドといったプロの投資家から、個人投資家が学び、まねできる点は何かを取材しました。

 最先端の運用を駆使して市場を動かす彼らの実像に迫ることで、あなたの相場観は大きく変わってくるはずです。

(『週刊ダイヤモンド』副編集長 山口圭介)

http://diamond.jp/articles/print/39386


 


 

 

【第19回】 2013年7月29日 伊藤元重 [東京大学大学院経済学研究科教授、総合研究開発機構(NIRA)理事長]
もはや限界を迎えた中国経済
「成長方程式」が示す生産性上昇のカギとは?
潜在成長力を上げなければ
持続的成長は不可能

 経済成長とは、中長期のトレンドの話である。景気刺激策によって需要を拡大してGDPを引き上げることは、一時的な成長率を高めることにはつながっても、持続的な成長を実現することにはならない。資本投資、技術革新、効率的な資源配分などで供給力を高めることにより、はじめて持続的な成長が実現する。

 経済学の用語を使えば、これはサプライサイドの問題ということになる。日本経済が、利用可能なさまざまなリソースを活用して、どこまで生産能力を高めることができるか――これがサプライサイドの問題である。

 経済学者は、経済成長の問題を分析するとき、よく成長方程式と呼ばれるものを利用する。成長方程式とは、次のような簡単なものである。

 経済成長率=Σ個々の生産要素の増加率×その要素の分配率+TFP

 この式について簡単に説明しておこう。左辺の「経済成長率」は、通常はGDPの伸び率(物価上昇分を除いた実質値の伸び率)を意味する。

 右辺の「生産要素」とは、資本や労働などを示している。「その要素の分配率」とは、たとえば、労働の分配率であれば、GDPのなかで労働に分配される割合を示す。したがって、右辺の第一項は、資本や労働などの増加率にそれぞれの分配率をかけたものを、すべての生産要素について足し合わせたものである(Σは数列の総和を示す)。

 通常の単純な議論では、生産要素として、資本と労働のみを取り上げることが多い。たとえば、GDPのなかに占める労働分配率が80%、資本の分配率が20%であるとしよう。そして資本が3%で増加し、労働がマイナス1%で増加(つまり1%縮小)したとしてみよう。そのとき、右辺の第一項は、

 0.2×0.03+0.8×(−0.01)=−0.002

 となる。つまり、生産要素の伸びで見れば、経済成長率にはマイナス0.2%分の影響が及ぶということになる。

 詳しい経済学の説明は省略するが、労働や資本の分配率は、労働や資本の増加がGDPの増加にどの程度の影響を及ぼすのかという影響力(寄与度という)を示した数値である。それぞれの生産要素の増加率にその寄与度をかけて足し合わせれば、生産要素の増加が経済成長に及ぼす影響がわかるのだ。

 成長方程式で重要なのは、右辺の第二項「TFP」である。TFPは「Total Factor Productivity」のことで「全要素生産性」と訳される。この項は、生産要素の増加以外で経済成長に及ぼす影響のすべてを含むものである。より具体的には、生産性の増加がこの項目によって示される。後で詳しく述べるが、TFPを引き上げる要因として重要なのは、技術革新と、より効率的な資源配分によって生産性の低い分野から高い分野に資源が再配分されることである。

 多くの研究によって明らかにされてきたように、一国が経済成長を続けるためには、TFPが重要な意味を持つ。資本や労働を永遠に増やし続けて成長を維持することは不可能である。労働人口が増え続けることは考えにくいし、資本もあまりに投資で増やしすぎると、その生産性が次第に低下していく。

 さまざまな国の成長のデータを調べても、全体に占めるTFPの貢献度が非常に高いことがわかる。そしてこの点は、今後の日本経済の成長のあるべき姿について考えるうえでも重要な論点となる。

なぜ中国経済の成長は
鈍化してきたのか

 日本の経済成長について論じる前に、この成長方程式を利用して中国の経済成長について考えてみたい。

 中国の過去の成長を考えるうえで、資本の増加が及ぼしてきた影響は非常に大きい。海外から多くの投資を受け入れ、国内的にも非常に高い投資比率で、中国国内の資本ストックは急拡大してきた。こうした資本の増加が中国の経済成長率を大幅に引き上げたことは間違いない。

 しかし、中国の成長は、資本の成長だけで説明できるものではない。より重要な要因が、中国のTFPのなかに含まれている。それは農村部の労働が大挙して沿岸や大都市近郊の工業地帯に移動してきたことだ。

 よく知られているように、中国には農村部に膨大な人口が存在する。それらの多くは、旧来の農業社会のなかにあり、非常に低い生産性に甘んじていた。そうした労働が、より高い所得を求め、沿岸部などに労働者として移動してきたのだ。

 沿岸部には外国から進出した工場などが立ち並び、そこでは先進国並みの技術に基づいた生産が行われている。農村部で低い生産性に甘んじていた労働者も、そうした工場では高い生産性をあげることができる。大量の労働者が農村部から沿岸部などに移動すれば、中国全体の労働の生産性は大幅に上昇する。これがTFPの増加というかたちとなって出てくる。

 中国の農村部には大量の労働力があるため、沿岸部などで生産が拡大しても、労働賃金はそれほど上がらなかった。そのことが海外からの投資をさらに呼び込み、中国は成長を続けることができたのだ。

 しかしここにきて、こうした労働再配置のメカニズムが働きにくくなってきた。農村部の労働力が枯渇し始めたのだ。労働不足が深刻化すれば、沿岸部での賃金も上昇し始める。その結果、中国での生産の輸出競争力も低下してきている。

 中国は、低賃金労働の枯渇という大きな壁にぶつかっている。したがって経済成長率も徐々に低下しつつある。

 こうした状況は、需要のテコ入れで対応できるというものではない。リーマンショック後、中国政府は経済にテコ入れするため、国内投資を大幅に増やす政策に転じた。投資拡大による需要増は景気への刺激となった。しかし、供給力が十分に拡大しない状況での無理な需要喚起策は、経済の過熱や物価上昇をもたらすだけである。実際、中国経済はそうした状態に陥ってしまった。

 最近は、そうした経済過熱の弊害を意識し、中国政府も経済成長率が低下していくことを容認する姿勢を示し始めた。供給能力以上の需要で経済を刺激しても、マイナス面のほうが大きいからだ。

 それでは、今後、中国の経済成長率はどこまで落ちるのだろうか。資本や労働の伸びによって成長を維持することは難しい。重要なのは、TFPをどれだけ高い水準に維持できるかということになる。

 農村部の労働を都市部に移動させるという手法は、そろそろ限界にきた。とはいえ、都市部にはサービス産業などを中心に非効率的な分野が多い。こうした分野の資本や労働を、より効率的な分野にシフトさせることは可能だ。ただ、そうした調整は厳しい改革を必要とする。日本と同じく、その実現は簡単なことではない(日本のケースについては、本連載で後に詳しく論じる)。

 TFPを高めるもう一つの手段は、イノベーションを活性化させることだ。だが、一般的な印象として、いまの中国がそれによってTFPを大幅に上昇させることは難しいように思える(中国の技術革新の能力について詳しく調べたわけではないが)。

 中国経済に悲観論が広がっているのは、成長を支えてきた要因である労働移動のメカニズムがそろそろ限界を迎えたという点が大きい。中国はそれに代わって、TFPを引き上げる新たな要因を見つけることができるだろうか。その点が中国の今後の成長を考えるカギになる。

日本の成長の可能性

 成長方程式は、日本の今後の成長を考えるうえでも有益なヒントを提示してくれる。日本は急速な少子高齢化に直面している。その結果、生産年齢人口(15歳〜64歳の人口)は急速に縮小していく。成長方程式で言えば、労働の成長率が大きなマイナスとなるわけだ。

 そうしたなかで日本がある程度の成長を実現するためには、TFPを高めていくことが必須となる。連載第16回で取り上げた「イノベーション」、そして第17回で取り上げた「資源の再配分」が重要な意味を持つことは明らかだ。次回は、こうした点をさらに詳しく分析し、日本の成長戦略のあるべき姿について考察を進めたい。http://diamond.jp/articles/print/39372


02. 2013年7月29日 11:07:06 : lqOPOFnyLE
>(後半部分について)投資拡大による需要増は景気への刺激となった。しかし、供給力が十分に拡大しない状況での無理な需要喚起策は、

中国の成長が鈍化するのが、一つは安価な労働力の枯渇というのはわかるが、ここでいう”供給力が十分拡大しない状況での”というのが、よくわからない。なんの供給力なのか。投資が長期的なもので供給力に結びつくのが遅いためなのか、土地のような供給力そのものに影響の少ないものへの投資が過度になっているのか、物価上昇に見合うような事業でないものへ投資が進んでしまったのか。

したがって、今後の成長を占う政策の方向を評価することも、この論からは見つけられない。


03. 2013年7月29日 15:31:23 : niiL5nr8dQ
異次元緩和の効果順調、現行の消費増税でも成長損なわず=日銀総裁
2013年 07月 29日 14:49 JST  
7月29日、黒田日銀総裁は、異次元緩和によるデフレ脱却の狙いが順調に進んでいるとの見方を示した。写真は5月、都内で撮影(2013年 ロイター/Yuya Shino) 

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[東京 29日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は29日都内で講演し、4月に導入した異次元緩和によるデフレ脱却の狙いが順調に進んでいるとの見方を示した。

最大のリスク要因として海外経済の下振れを挙げる一方、財政への信認の重要性を強調。消費増税が予定通り来春以降実施されても経済成長は大きく損なわれないとの見方を示した。

黒田総裁は異次元緩和の導入直後、当初の狙いと逆に長期金利が上昇したことなどから、緩和効果についてさまざまな疑問が寄せられたと述べた。しかし円安や株高など「金融の好転、期待の好転、経済・物価の好転」が見られており、狙い通りの緩和効果が見られている点を強調した。

日銀の国債買い入れによる名目金利の低下と、期待インフレ率の上昇により、企業の設備投資などに影響の大きい「実質金利は低下している」指摘。期待インフレ率の代表的な指標である物価連動債と国債の利回り差で示されるブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)も、5月には反動で下落したものの「年初と比較すれば明確に高まっている」と述べた。

6月の全国消費者物価指数(生鮮食品除く)がプラスに転じるなど経済・物価は「日銀の見通しに沿って動いている」とする一方、目標とする2%の物価目標達成までの「道のりは短くない」とも述べた。

最大のリスク要因として海外経済を挙げ、「欧州債務問題の根本的な解決にはなお至っていない」「中国が巡航速度での成長にソフトランディングしていけるか注意を怠れない」と述べた。

政府に対しては、財政の信認確保への取り組みを改めて要望。日銀による国債買い入れが「万が一、財政ファイナンス(穴埋め)と受け取られた場合、長期金利が上昇し、異次元緩和の効果が失われる可能性がある」との懸念を繰り返した。

講演後の質疑応答で、政府が現行法に従い来年4月以降2段階で消費税率を引き上げても「経済成長が大きく損なわれることはない」との見解を強調した。
 

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社会保障負担「能力別に」、同時に財政健全化も必須=国民会議原案
2013年 07月 29日 13:16 JST
[東京 29日 ロイター] - 政府の社会保障制度改革国民会議(会長・清家篤慶応義塾長)の最終報告書の原案が明らかになった。原案は、社会保障の負担のあり方について「年齢別」から「能力別」への切り替えを求めたのが特徴だ。

一方、「社会保障制度改革と財政健全化は『同時達成が必須』とも明記し、財政負担に頼りきった運営手法に警鐘を鳴らした。

高度経済成長期の社会保障制度「1970年モデル」から、現在の社会情勢に沿った「21世紀(2025年)モデル」への再構築を促すのが狙い。この報告書は来月6日に安倍晋三首相に提出される。

原案ではまず、経済成長の鈍化と少子高齢化のさらなる進展の中で、社会保障費は経済成長を上回って継続的に増大しており、「国民負担の増大は不可避」と指摘。「持続可能な社会保障を構築していくためには、徹底した給付の重点化・効率化が求められる」とした。

また、社会保障費の負担のあり方について「これまでの『年齢別』から『負担能力別』に切り替え、社会保障・税番号制度も活用し、資産を含め負担能力に応じて負担する仕組みとしていくべき」であると訴えた。

将来世代への「負担の先送り」を解消するため、社会保障制度改革と財政健全化は「同時達成が必須」との記述も盛り込んだ。受益と負担が見合わない社会保障はいずれ機能しなくなり、社会の活力そのものが失われないからだとしている。

(山口貴也)


04. 2013年7月29日 15:44:49 : niiL5nr8dQ

 

日銀総裁:消費税率上げで「日本経済の成長大きく損なわれない」 (1)

  7月29日(ブルームバーグ):日本銀行の黒田東彦総裁は29日午後、都内で講演し、2014年4月から2度にわたり予定されている消費税率引き上げの影響について「日本経済の成長が大きく損なわれるということにはならない」との見方を示した。講演後の質疑応答で述べた。
総裁はさらに「財政運営に対する信認を確保するという観点から、持続可能な財政運営を確立するための取り組みを着実に推進していくことは極めて重要であり、この点は1月の政府・日銀の共同声明でも確認されている」と語った。
その上で、日銀の政策委員会の成長率 見通し(中央値)では、年度当初に消費税が3ポイント引き上げられる14年度がプラス1.3%、年度半ばに2ポイントの増税となる15年度がプラス1.5%になっていると指摘。いずれの見通しも日本の潜在成長力を上回るとし、「消費税の2段階の引き上げによって、日本経済の成長が大きく損なわれるということにはならない、と日銀政策委員会のメンバーは考えている」と述べた。
講演では、4月4日に打ち出した量的・質的金融緩和から「3か月余りが経ったが、この間、金融市場や実体経済には前向きな動きが広がっており、人々の経済・物価に関する期待も好転している」と指摘。
その上で、「日銀としては、今後とも量的・質的金融緩和を着実に進めることによって、2%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現し、日本経済の最大の課題であるデフレからの脱却を果たすということをお約束」すると語った。
講演後の質疑応答では、日本経済は「デフレ脱却に向けた道筋を着実にたどっている」としながらも、「2%の物価安定の目標の実現の道のりはそう短いものではない。まだまだ時間が掛かる」と述べた。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net東京 藤岡 徹 tfujioka1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/29 14:13 JST

 
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米GDP統計の基準改定、米国経済に光明か
2013年 07月 29日 14:33 JST
[ワシントン 28日 ロイター] - 米商務省は31日発表の国内総生産(GDP)統計で測定基準を改定する。これまでGDP統計に反映されていなかった研究開発費を投資に算入することが柱で、基準改定に伴い米国のGDPは3%程度膨らむことになる。

米国では、民間の研究開発費が投資に占める割合が過去50年で倍増しているが、研究開発費はこれまでGDP統計に反映されていなかった。

例えば、がん治療薬の生産が増えれば、経済成長の押し上げ要因となるが、治療薬の研究開発費が増えても、経済成長には影響しなかった。

基準改定に伴い、研究開発費を投資に算入することで、2010年のGDPは3000億ドル増えることなる。

商務省経済分析局(BEA)のスティーブン・ランデフェルド局長はインタビューで「(研究開発費が)経済に占める比率は増える一方だ。統計に組み入れる必要がある」と語った。

今回の基準改定では、映画や書籍といった芸術作品の制作費用も投資に算入する。

一見すると、政府が景気押し上げのために「魔法の杖」を使ったような印象を受けるが、この基準は、各国の統計局が2008年に国連で合意したもので、今後、米国以外でも導入される。

欧州連合(EU)は来年から研究開発費を投資に算入する予定だ。

情報技術(IT)の進歩により、知識産業の研究開発費は増大しており、一部の著名研究者からは、今回の基準改定でも、知識経済の統計把握はまだ不十分との声が出ている。

<現在も試行錯誤中>

例えば、メリーランド大学のチャールズ・ハルテン氏とコンファレンス・ボードのキャロル・コラド氏は、ブランド構築・社員教育・事業効率化に向けた支出も投資に含めた試算を行っている。

イノベーションへの投資を定量化しようという試みで、ハルテン氏によると、暫定的な試算では、経済規模が1兆ドル増えるという。

もっとも、この場合でも、年間の経済成長率は0.2─0.3ポイントしか増えないが、米国の民間固定資産投資のストックが、過去50年間、総じて伸び悩んでいるという傾向への懸念が和らぐ可能性がある。

両氏によると、知識経済への投資は確実に増加し、有形資産への投資の減少を相殺しているとみられ、「米国経済の未来は明るい」(ハルテン氏)という。

イノベーションを重視する姿勢は、職種の変化にも表れている。

「データアナリスト」という職業はそれほど耳慣れない言葉ではなくなった。

企業では、管理職の占める割合が1960年代後半の約10%から、16%に上昇している。管理職が業務効率化のアイデアを生み出していることが背景とみられる。

BEAのランデフェルド局長は、こうした知識経済の実態を今後さらに統計に反映させていきたいとしているが、研究開発費の信頼できるデータを蓄積するのに数十年の歳月を要したことも指摘した。

前回、GDP統計の測定基準が大きく改定されたのは1999年。このときは、ソフトウエアへの支出を投資に算入した。

EBAは、将来的には研究開発費の対象をサイエンス、エンジニアリング以外に拡大し、製品デザインの開発費なども投資に含める可能性がある。

この場合、例えば、アップルが「iPhone」のデザインを美しくするための研究開発費もGDP統計に反映されることになる。

また、企業が支払うコンサルタント料も、収益改善が目的であることが多いため、将来的に投資に算入される可能性がある。

ただ、どちらも信頼できるデータは蓄積されておらず、「まだかすかな光が見える程度」(ランデフェルド局長)という。

(Jason Lange記者;翻訳 深滝壱哉 編集 吉瀬邦彦)

 

 

 

 

焦点:米財政めぐる与野党対立再び、緩和縮小と重なり市場動揺も
2013年 07月 29日 13:57 JST
[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米政府・議会では今年もまた、財政をめぐる民主・共和両党の対立が始まろうとしている。金融市場のパニックに直結するわけではないが、ことしは米連邦準備理事会(FRB)による資産買い入れ縮小をめぐり市場が神経質になっているため、昨年よりも財政対立の影響は大きいかもしれない。

ここ数日は両党とも一歩も譲らない姿勢を示しており、財務省の予想では11月に訪れそうな連邦債務上限到達をめぐり、激しい神経戦の種がまかれている。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクのデピュティ・チーフ・インベストメント・オフィサーであるロン・フローランス氏は「FRBは既に市場のボラティリティを高めているが、率直に言ってこれは現時点であるべき行動だ。そこに議会側からもボラティリティを高めかねない動きが出てきたが、こちらはあるまじき行動だ」と話す。

もちろん、市場がどう反応するかは下期の景気動向とFRBの決断に掛かっている部分が大きい。景気回復に弾みが付き、FRBが予想通り資産買い入れを小幅に縮小するだけなら、市場が財政対立を大目にみることは容易かもしれない。

しかし景気が腰折れしたり、FRBが急ブレーキを踏んで長期金利が予想以上に上昇したりすれば、波乱を招きかねない。

<株式市場のリスク>

民主、共和両党の不和は今回も、おなじみのイデオロギー対立に根差している。オバマ大統領は成長分野への投資増加を、議会の民主党指導部は増税を望んでいる。これに対して共和党は歳出を削減し、ホワイトハウスに医療保険制度プログラムを縮小させたい意向だ。

共和党のベイナー下院議長は先週、歳出削減がなければ共和党は連邦債務上限の引き上げに賛成票を投じないだろう、と警告した。

今回、事態を複雑にしているのは、政府プログラムの運営を維持するための歳出法案可決の期限が10月1日に控えていることだ。資金が手当てできなくても政府部門が実際に閉鎖されることはないとの見方が大勢だが、法案をめぐる対立が激化すれば、その後の連邦債務上限引き上げ交渉においても合意が難しくなるかもしれない。

皮肉なことに、昨年末から年明けにかけての財政協議で、両党がぎりぎりまで歩み寄りを拒否した結果、足元では財政見通しが好転している。協議により、広範な増税が回避されて超富裕層への増税が決まり、10年間で1兆ドル以上の支出を強制削減する法律が発効した。

成長加速も相まって、米国の格付けが一段と引き下げられる可能性は遠のいた。議会予算局(CBO)は現在、金融危機以来、数年にわたり1兆ドルを超えていた財政赤字が2015年までに3780億ドル、国内総生産(GDP)の2.1%まで抑えられると推計している。

とはいえ、財政問題でまたしても両党がぎりぎりまで合意に至れない見通しとなっても、金融市場が落ち着いていられるとは限らない。

最も影響が大きいのは米国株だろう。ウィリアム・ブレア社のポートフォリオマネジャー、ブライアン・シンガー氏によると、S&P500種総合株価指数は海外市場をアウトパフォームして過去最高値を付けているため、相場調整の機が熟している。「財政協議が、状況の不安定化や政策不透明感をめぐる恐怖を招くようなことがあれば、株価は下落しかねない。そしてそのことが米国の経済成長にも問題をもたらすと受け止められれば、それも株安の原因になるだろう」という。

<債券市場の試練>

債券市場はこれまでの財政対立を無傷で切り抜けてきた。しかしブラウン・アドバイザリーのポートフォリオマネジャー、トーマス・グラフ氏は、投資家は「市場は常に寛容だと高をくくるべきではない」と言う。

第一に、米国債と債券全般に対する需要が世界中で大幅に衰えている。金融危機が相次いだここ数年間は多額の需要があったが、バーナンキFRB議長が5月、来年にかけて資産買い入れを縮小、停止する可能性を示唆して以来、投資家は債券ファンドから大量の資金を引き揚げた。

この結果、10年物米国債利回りは一時、約2年ぶりの高水準である2.75%まで上昇し、現在は2.58%前後となっている。

グラフ氏は「債券への資金流入が減少する時に、この種の政治対立が起こった前例はない。これまでは他の買い手がいたものだが、今回はいないかもしれない」と語った。

ダブルライン・キャピタルのポートフォリオマネジャー、グレゴリー・ホワイトリー氏は、投資家は債券市場のボラティリティがさらに高まることを覚悟すべきだと指摘。ただ、FRBの資産買い入れが一夜で消えるわけではない上、なお不確実な景気見通しが金利上昇を抑えそうだとし、「米10年国債利回りが年末までに2.75%、さらには3%まで上昇する可能性があるかと言われれば、もちろんあるだろう。しかしそれは、次は4%に向かうということを意味しない」と述べた。

(Steven C. Johnson記者)


05. 2013年7月29日 16:03:13 : uPQKynh7AA
銀行が国債の下落を予想して、国債をリスク性死さんとしてみなし始めたんでしょ。

【当座預金のうち過剰準備に相当する部分には付利(0.1%)があるが、国債利回りよりは低い。したがって、銀行の収益は悪化する。】

将来金利上昇が確実ならば国債価格は下落する。
資金需要が出たときに、国債売却すれば、今の低金利の国債では、元本割れだ。

満期までもてば、元金割れしないが、1%の金利であり、市場金利上昇の際の収益機会をうしなう。
収益機会を失うだけならよいが、銀行といえども同業との競争がある。
既に都市銀行は、長期国債の売却に走っている。
リスク性の国債保有よりも、当面、日銀当座預金に預ける方が得策と判断しているのだろうね。


06. 2013年7月29日 18:26:26 : w0VW2a1hs2
>また、アメリカのQE(量的緩和策)の経験でも分かっていた。

>日銀は、異次元緩和の結果が以上のようになっていることを認め、政策変更について検討を開始すべきである。

まず、アメリカのQEの可否について言及してくれないか?
東洋経済はQEも止めろ、と言ってるのかな。
何度も書くように、QEを止めるどころか金融拡大縮小と言ったら新興国が一気に苦境に陥ったんだが?
日本は止めて、アメリカのQEはそのまま続けるのか?


07. 2013年7月29日 18:52:01 : niiL5nr8dQ
黒田日銀総裁が消費増税で財務省サポート、緩和効果の確保で
2013年 07月 29日 18:29 JST
[東京 29日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁が29日都内での講演で、来年4月の消費増税を計画通り実施しても、景気への影響は軽微との認識を示した。

増税をめぐり安倍晋三首相周辺と財務省など政府内での見解の相違が表面化しつつあるが、この日の発言は古巣の財務省の主張を結果的に支援したかたちだ。

黒田総裁は29日に開かれた「内外情勢調査会」で講演。金融緩和の効果を高めるためにも政府による財政の信認確保が重要と強調。日銀の国債買入れが財政ファイナンス(穴埋め)と受け取られれば「長期金利が上昇し、異次元緩和の効果も失われる可能性がある」との懸念を示した。

講演後の質疑応答では、政府が予定通り2014年4月に3%、15年10月に2%の計5%の消費増税を行っても「日本経済の潜在成長率を上回る成長を遂げる見通しだ」「成長が大きく損なわれることはない」と答えた。

黒田日銀が4月に巨額の国債買入れを伴う異次元緩和を打ち出した際、政府が消費増税など財政再建を進めるのを前提としていた。

また、通貨の信認を守る立場の日銀総裁が財政再建の重要性を強調するのは自然。ただ、このように細かく政府の消費増税計画に関連して言及するのは珍しい。黒田氏は財務省主税局出身で、来春の3%増税をめぐり守勢に立っているかに見える財務省の主張に理解を示す見解を表明した、とみる関係者もいる。

安倍首相の経済ブレーンである浜田宏一、本田悦朗両内閣官房参与は、7月に入り増税が景気に水を差す可能性がある場合は、毎年1%ずつの増税を実施するべきと提案。安倍首相も複数の増税案について、経済への影響を検証するよう指示するなど、規定路線である来春3%増税がやや流動的となる兆しが出ている。

一方、財務省側は、来年4月の増税は15年度に国・地方の基礎的財政収支の名目国内総生産(GDP)比の赤字幅を10年度から半減させる中期財政計画の前提で、国際公約にもなっているとの立場だ。安倍首相が増税の最終判断を行うとされる秋の臨時国会開催まで増税議論は大きな曲折を描く可能性が高まっている。

(ロイターニュース 竹本 能文 編集;田巻 一彦)

 


 

アングル:海外勢円売りポジション解消、消費増税の不透明感も後押しか
2013年 07月 29日 18:33 JST
[東京 29日 ロイター] - 参院選後に株高/円安基調が崩れる中で、消費増税をめぐる不透明感が円売りの手じまいにつながっているとの指摘が出ている。現時点では海外短期筋の円ショート・ポジション巻き戻しの「味付け」的な材料に過ぎないが、日本株がさらに崩れるような場合にはリスクオフの円高が加速する可能性もある。

週明けのマーケットでドル/円が一時97円後半まで下落したのは、参院選後にアベノミクスに対する海外勢の期待がはく落したことが一因だったと大手国内銀行の関係者は指摘する。「選挙で与党が勝って、日本のコアCPIは順調にプラス圏に浮上したが、消費増税がどうなるか分からなくなってきている。アベノミクスにすごく期待した海外勢から、このままでいいのかと疑問を投げかけられている」という。

政府筋によると、安倍晋三首相は増税による経済への影響について、複数案に分けて検証するよう関係部局に指示した。1)消費税率を現行法通り2014年4月に8%、2015年10月に10%に2段階で引き上げる、2)最初に2%上げ、その後1%ずつ引き上げる、3)毎年1%ずつ引き上げる──などのケースで国内経済への影響を検証。予定通り実施した場合と小刻み上げ案の比較検討を試みるという。

ドル/円が100円に乗せても上値が重かったことに加え、7月に期待されていたほど国内勢の円売り/海外資産買いが膨らまなかったことも失望を誘い、一部の海外勢は円売りポジションを閉じているという。前出の邦銀関係者は、ドル/円の下落はポジションの「調整」とは異なり、じりじりと下落する展開になりそうだとみている。

消費増税をめぐる不透明感の高まりは、現時点ではあくまでポジション調整の「味付け」的な動きに過ぎない。シティバンク銀行・個人金融部門の尾河真樹シニアFXマーケットアナリストは、「参院選後に株高やドル/円の上昇がそれほど進まなかったことで、アベノミクス・ポジション(株買い/円売り)がいったん調整している。加えて、米国のイベントが今週は多いので、イベントを控えてのポジション調整が出ている」とする。消費増税をめぐる不透明感がドル/円の下落につながっているとの見方には否定的だ。

ただ、実際に消費増税が見送られればマーケット全体への影響は小さくない。円債金利が上昇すれば、金利面では円高要因だが、日本の信認低下につながり、悪い円安が進む可能性がある。一方、日本政府の「信用問題」に発展しないまでも、景気腰折れの可能性がなくなったと好感して日本株が上昇すれば円安材料だが、日本株の買い主体である外国人投資家が失望して売りに転じればリスクオフ方向の円高材料になりかねない。

金融機関の為替トレーダーからは「消費税ネタで相場は動くかもしれないが、どちらに動いていいかわからないというのが正直なところ。日経平均の反応を見極めなくてはならず、為替のプレーヤーとしては動きにくい」(大手証券)との声が出ている。

(ロイターニュース 和田崇彦 編集:伊賀大記)


08. 2013年7月30日 00:13:56 : 5js7pLq7y6
強まる消費増税反対 首相の最終判断にも影響か
2013.7.29 19:29
 産経新聞社とFNNの合同世論調査で、来年4月の消費税率8%への引き上げについて反対(55・8%)が賛成(39・5%)を上回り、1年前と比べて反対と賛成の差が広がった。安倍晋三首相は10月ごろに増税の是非を決断するが、政府内にも増税への慎重論が台頭する中、世論に広がる増税反対の声は首相の最終決断に少なからず影響を与えそうだ。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は29日の記者会見で、増税時期の最終判断について「さまざまな意見を聞きながら首相が責任をもって判断していく」と述べた。

 民主党政権だった昨年8月、社会保障・税一体改革関連法が成立した。消費税については、来年4月に8%、平成27年10月に10%に引き上げるとする内容だが、経済の状況次第で執行を停止するなどの「景気条項」も盛り込まれている。

 昨年9月の合同世論調査では、関連法成立を「評価する」との回答が48・1%に上り、「評価しない」の47・8%をわずかに上回っていた。

 今回の世論調査では、安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待は61・2%と、国民の期待は相変わらず高い。一方で、景気回復を「実感していない」という人が83・2%に達しており、アベノミクス効果を実感できない中での増税への抵抗が強まっているとみられる。

政権内も揺れる。自民党の石破茂幹事長は29日、産経新聞の取材に対し「予定通り引き上げるべきだ」と強調した。同時に、平成9年4月に消費税率を3%から5%に引き上げたときの状況に触れ、「あのときと比べて財政事情ははるかに悪いが、経済指標ははるかに良い」と述べ、世論への理解が必要だと指摘した。

 麻生太郎副総理兼財務相も来年4月の増税を主張する。23日には「国際公約だ。変えると大変な影響が出る」と訴えた。

 しかし、首相のブレーンである浜田宏一内閣官房参与は、今月になって「増税すれば景気は一気に悪化するだろう。極めて慎重に判断すべきだ」と主張する。政権内での対立が世論調査にも影響しているようだ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130729/stt13072919320005-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130729/stt13072919320005-n2.htm


09. 2013年7月30日 00:25:57 : 5js7pLq7y6
「景気回復実感なし」 知事、消費増税へ慎重判断要望 2013/7/29 14:11

 2014年4月に予定されている消費税率引き上げについて、徳島県の飯泉嘉門知事は29日の定例会見で「(徳島県などの)地方は、はっきり言ってまだ景気回復の実感はない」と述べ、政府に慎重な判断を求めた。

 消費税率引き上げの判断材料となる各種経済指標は好転しているが、知事は「地方が実感を持てるときこそ景気回復してきたということになる。大都市や大企業ではなく、地方や中小零細企業の実感を聞き、最終的に決断してほしい」と述べた。

 また「全国知事会では(安倍晋三首相の経済政策の)アベノミクス効果の実感がないとの声が地方の知事から寄せられている。参院選を通じて(地方の)声を聞き、安倍首相、菅義偉官房長官も慎重になっているのではないか」と指摘した。

 菅氏は28日のフジテレビ番組で、首相が10月めどの臨時国会召集前に最終判断するとの見通しを示した上で、税率の引き上げ幅や時期に関して複数の案を想定し、経済への影響を検証する方針を示唆した。

http://www.topics.or.jp/localNews/news/2013/07/2013_13750747255192.html

本社世論調査:消費増税に抵抗強く 「予定通りに」26%

毎日新聞 2013年07月29日 00時17分(最終更新 07月29日 11時11分)

 毎日新聞が27、28日行った全国世論調査で、来年4月に予定される消費税率の8%への引き上げについて尋ねたところ、「予定通りに引き上げるべきだ」は26%で、「引き上げるべきだが、時期は先送りすべきだ」(36%)、「現在の5%を維持すべきだ」(35%)をともに下回った。安倍晋三首相は秋に最終決断する方針だが、抵抗感は依然として強い。

 安倍政権の支持層でも「予定通り」は30%にとどまる。「先送り」は42%、「5%維持」は25%で、延期・凍結派を合計すれば賛成派の2倍を上回った。不支持層では「予定通り」24%▽「先送り」27%▽「5%維持」46%で、延期・凍結派が賛成派の約3倍に達した。

 これに関連し、菅義偉官房長官は28日のフジテレビの番組で「9月に4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値の改定値が発表される。秋の臨時国会の前までに首相が判断する」と語り、臨時国会前に最終判断する考えを示した。「安易に決めるのではなく、ありとあらゆる指標や可能性を示した方がいい」とも指摘。景気失速を招いたと指摘される橋本政権下(1997年)の税率5%への引き上げを検証し、必要な対策を検討する考えを示した。

 一方、参院選で大きく議席を減らした民主党について「再建を期待するか」どうかを聞いたところ、「期待する」は26%で、「期待しない」の66%を大きく下回った。党運営の混乱が続く同党への有権者の視線は依然厳しい。【竹島一登】

 ◇調査の方法

 7月27、28日の2日間、コンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った電話番号に、調査員が電話をかけるRDS法で調査した。福島第1原発事故で帰還困難区域などに指定されている市町村の電話番号は除いた。有権者のいる1521世帯から929人の回答を得た。回答率は61%。

http://mainichi.jp/select/news/20130729k0000m010075000c.html


10. 2013年7月30日 00:30:54 : 5js7pLq7y6
消費増税反対58%

中川秀直

2013年07月25日 10:33

朝日の参院選の結果を受けた調査で、内閣支持率は、1ポイント増の53%、不支持率は1ポイント増の26%。政党支持率は自民が4ポイント増の39%、民主が3ポイント増の7%、維新が1ポイント増の3%、公明が2ポイント減の4%、みんなが2ポイント増の4%、共産が1ポイント増の4%、支持政党なしが7ポイント減の31%。

ねじれ解消は良かったが53%、良くなかった24%で、29ポインと差もあり、民意は与党圧勝を評価しているが、勝因は、野党に魅力がなかったからが66%と敵失をあげている。自民党が評価されたからは17%しかない。事実、今後自民党の進める政策への期待41%、不安39%と拮抗している。

問題は、消費増税に民意の58%が反対していることである。消費増税について、昨年12月の衆院選、今回の参院選でも、直接国民に信を問うていないが、民意は間接的に、消費増税NOを明示している。消費増税を主導した民主党の衆院選、参院選の相次ぐ惨敗がそれである。野党に魅力がなかったから66%の要諦は、消費増税反対58%にある。

共同通信調査でも、自民党支持層の40・1%が時期の先送りを求めた。「5%を維持」も32・8%で、「予定通り引き上げる」は25・4%にとどまった。

民主党の43・6%、日本維新の会の43・7%、公明党の45・2%、みんなの党の55・3%、共産党の61・9%が増税反対。

「支持政党なし」の無党派層では、5%維持がトップの43・0%を占め、先送りは35・4%、予定通りは19・0%。

首相は、消費増税反対58%の民意に応じて、来年4月から8%引き上げについて、時期、幅共に、慎重に調整すべきである。千載一隅の好機である「黄金の3年間」を決める歴史的決断が必要だ。

http://blogos.com/article/66955/


11. 2013年7月30日 00:44:29 : 5js7pLq7y6
消費増税、先送りを=デフレ脱却に逆行−米格付け大手エコノミスト

http://www.jiji.com/jc/zc?g=eco&k=201307/2013072400718&p=0130724at59&rel=pv
インタビューに答える米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)主任グローバル・エコノミストのポール・シェアード氏=23日、ニューヨーク

 【ニューヨーク時事】米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の主任グローバル・エコノミストで、知日派のポール・シェアード氏は23日、時事通信とのインタビューに応じ、安倍晋三首相が来年4月の実施を検討している消費税引き上げについて、首相が優先課題とするデフレ脱却に逆行し「時期尚早」として、先送りすべきだとの見解を示した。
 安倍首相は、秋に発表される経済指標を踏まえ、消費税率を8%に引き上げるかどうか判断する方針。
 シェアード氏は、日本などの格付けそのものには関与していない。同氏は安倍政権の経済政策「アベノミクス」が掲げる積極的な金融緩和と、景気を支えるための機動的な財政政策を通じて「デフレから確実に脱却できる」と指摘。消費増税は消費減退につながることから、来年4月の実施はデフレ脱却に好ましくないとの考えを示した。
 その上で、デフレ脱却に失敗すれば、日本の株高を主導した外国人投資家が「日本市場から引き揚げるだろう」と警告。そうなれば、株価急落などで日本経済は「非常に深刻な逆風」に見舞われると語った。(2013/07/24-17:16)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201307/2013072400718


12. 2013年7月30日 00:53:21 : 5js7pLq7y6
消費増税に63%が反対=家計の負担懸念―時事世論調査

2013.07.13 23:45

 時事通信が7月上旬に行った世論調査で、政府が2014年4月に予定している消費税率5%から8%への引き上げについて「反対」と答えた人は63.1%に上った。理由は「家計の負担増」が最も多く、賃上げの動きが広がらず家計に恩恵が行き渡らない段階での消費増税に、国民が警戒感を抱いている実態が浮き彫りとなった。

 調査では、消費増税に対して「反対」と答えた割合が6割を超えた一方、「賛成」は35.4%だった。地域別には、景気回復が遅れている地域で反対の比率が高く、四国は72.7%、東北は69.2%だった。

 反対の理由を複数回答で尋ねたところ、「家計への負担増」が71.7%で最も多かった。以下、「低所得者の負担が大きく、不公平」が50.5%、「行政の無駄遣い減らしの努力不足」が50.2%で続いた。

 一方、賛成の理由については「社会保障のために必要」が74.1%でトップ。2位は57.8%の「財政健全化が必要」だった。

 調査は全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で今月5〜8日に実施。有効回収率は64.9%だった。 

[時事通信社]

http://getnews.jp/archives/379074


13. 2013年7月30日 23:09:24 : W4sW7lkKxg
この国は政策を失敗しても責任を追求されないから楽でいいよな
他国なら安倍も黒田もただでは済まない

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