増税「慎重論」の“旗振り役”、浜田宏一内閣官房参与

消費増税「慎重論」は危険だ　国債の暴落招く可能性高い
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130804/dms1308040727000-n1.htm
2013.08.04　大前研一のニュース時評　夕刊フジ

　安倍晋三首相は、来年４月に予定される消費増税の税率引き上げ幅や時期について、複数の案を想定し景気や物価への影響を再検証するよう関係者に指示した。

　昨年８月に成立した消費税増税法では、現行の税率５％を来年４月に８％、２０１５年１０月に１０％へと引き上げることが決まっている。だが、安倍首相はデフレ脱却と経済再生を最優先させる考えを示し、増税実施の是非に加え、上げ幅に関しても慎重に検討するという。

　これはかなり危険な考えだと思う。消費増税は民主党政権のときに自民党も合意して決めたことだ。これが繰り延べになると、結局は「財政規律」（財政が秩序正しく運営されて歳入と歳出のバランスが保たれていること）が忘れられたということで、国債の暴落を招く可能性が非常に高い。

　麻生太郎財務相と財務省は何とかやめさせようとしているが、安倍首相のブレーンは消費増税を“オモチャ”のように扱い、「１年に１％ずつ、なだらかに上げるというのはどうか」など、いろいろな提案をしている。

　安倍首相は「消費増税については景気の推移を見ながら秋に判断する」とも語っているが、現在の日本が抱える最大の問題は、実は景気ではない。

　この２０年、景気が低迷しても、飢え死にした人はいなかった。失業率もほぼ４％と低い数字を保っている。若者の失業は増えているが、ポルトガルやスペインのようにひどいことにはなっていない。景気が低迷してもこの国は潰れない。

　最大の問題は、次の世代に巨大な借金を送ることだ。働く世代が毎年８０万人ずつ減少する状況のなか、ＧＤＰ（国内総生産）の２倍もの借金をつくって、何かいいことがあるのか。スペイン無敵艦隊の時代から歴史を振り返っても、そんな借金を抱えて立ち直った国なんて、１つもない。

　積極的金融緩和論者として知られる安倍首相のブレーン・浜田宏一内閣官房参与（東大および米国エール大名誉教授）は、自分の言うとおりに景気が動いた、ということを示したいだけだ。

　これは表現は悪いが、一瞬だけアップしてすぐにダウンするバイアグラみたいなものではないか。こういうことを日本は求めているのか。安倍首相も自説の正しさを検証しようというリフレ学者の言うことを聞いてはダメだ。

　「この飛行機はこれから乱気流に入りますが、どうしますか？」と言われるのと、「もうすぐ落ちますが、どうしますか？」と言われるのと、どちらを選ぶかという話だ。増税を先送りして、借金を返済する気がないことを市場が知れば、その瞬間に国債の暴落が起きる。

　この国の借金の大半は歴代の自民党政権が作り出したもの。景気刺激か財政規律か、どちらが大切か、議論の余地はない。自民党はこのことから逃げてはいけない。

　■ビジネス・ブレークスルー（スカパー！５５７チャンネル）の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

コメント
01. 2013年8月04日 15:32:10 : mHY843J0vA >増税を先送りして、借金を返済する気がないことを市場が知れば、その瞬間に国債の暴落が起きる。 浜田参与は、さららに緩和を増やせば、金利上昇は抑えられるし、それによって再び円安が加速すればインフレ率２％が確実に実現できると見ているのでしょう ただし財務省出身の黒田総裁は増税容認ですし、自民党の主要閣僚は、増税して財政支出を増やしたいので、このまま予定通りの増税スケジュールになる可能性が高いでしょう
02. 2013年8月04日 15:34:12 : TENDCFHYNM アホウ、公務員の賃金を減らせばいいじゃないか。 天下り禁止を徹底すればいいじゃないか。 累進最高税率をせめて6割程度にもどし、所得税からとればいいじゃないか。 くだらない、ヨイショ記事を書くな、詐欺師。
03. 2013年8月04日 15:43:20 : yy7D5jhcis どうして法人税を上げないのか（元に戻さないのか）？個人所得税も昭和40年代のレベルに戻せばよい。それだけのことだ。法人税は下げないとダメだ、消費税は上げないとダメだ。という論調を裏で操っているバカがいるね、これは。それに操られて金や太鼓で囃し立てるメディアは、もう企業ちんドン屋と呼んだ方がいい。「読売新聞に入社した？」「そりゃ良かった。大手のちんドン屋に入れて、親御さんもさぞかし鼻が高いでしょう。」「娘さんが電通に入ったって。そりゃ素晴らしい、何と言ってもちんドン屋業界の司令塔だから、あそこは」てな会話が普通になるのではないか、
04. 2013年8月04日 16:06:28 : LiDVJPdIgI >この２０年、景気が低迷しても、飢え死にした人はいなかった。失業率もほぼ４％と低い数字を保っている。 生活保護を受けられずに餓死した事件があったろうが。 失業率の正確性について異議を唱えたことがある大前。 大前は年を追うごとに言うことがカルトになっていく。 こんな人間の講義をありがたく拝聴する人の気が知れん。
05. 2013年8月04日 16:22:02 : 4Cf3sCqwOs 肥大化した公的部門(政府の放漫支出)の削減が筋。増税したところで消費がますます冷え込むだけで、特にいいことはない。国債バブルは遅かれ早かれ弾ける運命にある。財政規律とは増税という名の搾取で保たれるものではない。
06. 2013年8月04日 17:33:09 : 5JdQxpgQuU 国と独立行政法人の借金があわせて１４００兆円になるそうです。 さらに毎年５０兆円も借金して、こんな膨大な借金返せますかね。 消費税を上げたところで所謂、焼け石に水。 短期間の悪性インフレにして借金を返し、 国をいったん破綻させ、ゼロから再興させるしかないでしょうね。 昭和２１年にもこうやって戦後復興を可能にして来ました。 消費税を上げれば未来永劫子孫に借金の付けを回すことになりますから、 むしろ消費税を廃止し、財政を破綻させたほうがいいでしょう。 大して貯金や金融資産の無い若者にはこのほうが得策ですね。
07. 2013年8月04日 17:53:49 : PZcIMthPNo 国債暴落したら新規国債発行を減らせばよいだけでしょう、その分歳出を減らしましょうね。いくらでも元はある、独立行政法人の民営化、売却、自治体でも道路、水道、消防などをすべて民営化すればよい。 公務員給料は下げ、民間相場に引き戻す、これも当然でしょう、嫌なら公務員になるな。行政サービスを削減すれば、公務員数も削減できる。 何と言っても医療費、年金の国庫負担をやめ、完全な保険方式に移動する。生活保護は現物支給に切り替える。 恐ろしいほど巨額な財源が転げ込み、所得税減税さえ可能となろう。 1000兆円の政府債務は国債投資家への利払いという形で国民経済の打撃になるから、利子課税を強化して少しでも取り戻そう、後の世代の利益のためだ。それで国債売れなきゃ、売るなよ、新規発行を減らしなさいよ。
08. 2013年8月04日 18:51:59 : LiDVJPdIgI 本質的にカネは使っても消えないのに、 どんどん市中に出回るカネが少なくなって景気が悪くなる。 この原因に焦点を当てなければ、解決の糸口は掴めない。 それと中央銀行制度。 経済が成熟すると例外なく国の借金が膨れ上がる。 根本の原因には触れないのだからいくら増税したって何も解決しない。
09. 2013年8月04日 21:45:00 : sUpHQ8Q75g ビッグマウス大前研一のクソ時評なんかより >>01〜08のコメントの方が遥かにまともだ罠ｗ
10. 2013年8月05日 00:59:13 : AzEIYK9yFI 買い物に魅力を感じなくなり、この一年で買ったものは服が二着ほどです。 たぶん数年後にはほとんどの日本国民がこうなると思っています。 自分がやっていることは五年くらいだいたい先取りしている体感ですので。 (以前反米を唱えたときも周囲からは理解されませんでしたが今は通じます。 脱原発は自分が唱えたのは2010年頃なのであと2年くらいかかると思います) そして今考えているのは国家からいかにうまく離脱していくかということです。 しょせん自治体なんてものは、人が集まったときの雑用処理係にすぎないのです。 税金として強制的にお金を取られるので相手の仕事を増やしてあげたのでしょうが、 仕事を増やした結果「料金追加して」とお金の要求が増えてきたので、 気分的にしんどく感じる人が増えてきている感じがします。 そのお金があれば自分たちで出来るじゃないか、という感じが今しています。 この思い付きは一年くらい前からなのであと4年はかかるのかな。 消費税の引き上げは終わりの始まりになると思っています。

11. 2013年8月06日 15:21:44 : BDDFeQHT6I 国債が暴落したら日銀がすべて買い取ってめでたしめでたしじゃないのか。
12. 2013年8月06日 21:39:46 : ogy8HgtL16 暴落したら日銀が買い取ればいい話。小学生でもわかる。 暴落暴落っていう奴らは何か意図があるね。それに９０％以上国内の銀行やらが保有している。銀行も一民間企業だから売りたいだろうけど、勝手に売却はできないでしょう。 TPP参加などで、アホラックと日本郵政ががん保険で提携となったが、最終的には日本郵政の乗っ取りでしょう。郵政は日本国債の２０％くらいは保有している。乗っ取られたら、日本国債など売っぱらって、米国債購入しましょとなる。 これまで、歳入の部門で国債発行で賄われていた部分がそっくり消える。２０％分をどうしましょか？そうなり財政赤字が深刻になり最後はIMFの登場か。それでも日銀ががんがん国債を買い取ればいい。日銀に払う金利も最後には政府の入り込んでくる。 いっそ政府が紙幣を発行して、国民にばら撒いたほうがいいかと、高橋洋一氏によれば、一人当たり億単位でばらまなければハイパーインフレにはならないと。

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