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日本企業が世界で復活する“たった一つ”の方法〜欧州企業が米中の競合に負けないワケ 
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/536.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 8 月 04 日 19:25:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130804-00010004-biz_bj-nb
Business Journal 2013/8/4 17:27 鈴木貴博/百年コンサルティング代表取締役


 戦略の原点は、自分の得意な土俵に相手を引きずり込むことにある。

 最近、苦境に陥った企業の方とお話しをする機会がある度に、結局はここに解があるのではないかと改めて考えさせられることが多い。

 例えばソニーの強い土俵は、私はヨーロッパ部門のデザイン力にあると思っている。アップル製品の洗練されたデザインに対抗できる日本企業があるとすれば、ソニーの名前が本来は筆頭に挙がるはずだ。

 パナソニックの強みは、もともとは販売力、そしてその販売力によって形作られるシェアを背景としたパワーゲームになるとパナソニックは強い。

 トヨタの強みはカイゼンにある。日産の強みは技術にある。こういった、自分が本来得意な土俵がどこにあるのかに立ち戻ることが、戦略の原点なのだ。

 私自身が、戦略家として歩み始めた当時、最初に教わったエピソードとして印象に残っているのが、歴史上のローマとカルタゴの戦いの話である。紀元前3世紀当時、ローマは世界最強の陸軍を誇り、カルタゴは世界最強の海軍を誇り、この二大勢力が地中海をはさんで拮抗していた。第一次ポエニ戦争が起きて、両雄は相まみえることになるのだが、屈強なローマ兵も地中海ではカルタゴの海軍には勝てない。

 ちなみにこの当時の海戦がどのように行われていたかというと、それは船のぶつけ合いである。巨大なガレー船同士を海上でぶつけ合って相手を沈めたほうが勝ち。そのようなルールの下で、カルタゴは造船技術と操船技術の両方においてローマよりも優れていた。海はまさにカルタゴが得意な土俵であって、いくらローマが頑張って新しい船を建造しても、結局ぶつかり合いのルールではカルタゴを凌駕することはできない。

 ところがローマは途中で発想を原点に戻し、自分の得意な土俵でカルタゴと戦闘を行うことを発想する。ローマの得意な土俵に引きずり込まれたことで、最終的にカルタゴは敗北し、以後、地中海の覇権はカルタゴからローマに移ることになる。

 ローマ軍の発想については後で種明かしをするとして、ここには競争で苦しむ日本企業にとってのヒントがあることを強調しておきたい。

 2013年現在、日本企業が直面する苦境とは、

 ・グローバルな競争相手の圧倒的な規模に勝てない
 ・ITを武器とするイノベーションによって自分の製品が陳腐化していく
 ・中国をはじめとする新興国に製造コストで勝てない
 ・それらの要素を組み合わせた国内の新興の競争相手に価格競争を仕掛けられる
 ・対抗するための資金調達が十分にできない

といったあたりが共通点ではないだろうか。

 カルタゴの脅威に直面したローマ軍をイメージしていただきながら、日本企業が直面するこの苦境について考えると、圧倒的な規模を獲得する方向に向かうか、ITによるイノベーションに投資をするか、本社ごと新興国に移して中国企業になってしまうかといった正面作戦で立ち向かうしか、生き残る選択肢はないように思えてしまうのだ。
 
●個性的なグローバルニッチが多い欧州企業

 実は同じような環境変化、同じような脅威に囲まれていても、ヨーロッパの企業群は違う生き残り方を選ぶ傾向が強い。おそらく想像だが、ローマ史についての理解の深さが日本人とは違うこともあり、採る戦略が異なるのではないか。

 家電業界ではヨーロッパには個性的なグローバルニッチが多く存在していて、基本的には自分が強い土俵に勝負を持ち込むことで、結果的に低価格で攻めてくる中国企業に負けてはいない。日本でも有名な企業名を挙げれば、たとえば調理家電分野で強いフランスのグループセブ(商品ブランドのティファールのほうが有名か)の場合、電気ケトルのデザイン性や性能が高い評価を受けていて、価格の安い電気ケトルには代えがたいという市場地位を勝ち得ている。

 スウェーデンのエレクトロラックスの場合は、マーケットシェア的には世界2位の白物家電メーカーであるが、デザイン重視で、業界1位の米国メーカーの低価格路線とうまく戦わずに土俵をずらしている。日本では「エルゴラピード」という独特のデザインの掃除機がコードレススティック型掃除機分野でシェア1位になっているので、「ああ、あの会社か」とわかる方も少なくないのではないか。

 掃除機では世界で最初にサイクロン掃除機を開発したダイソンも、日本で7割のシェアを持つロボット掃除機・ルンバを開発したiRobotも、どちらもイギリス企業である。

 このように小さな池に市場を区切ったうえで、その池で巨大な魚として成功する企業がヨーロッパには多いのだ。

 以前、ある分野のヨーロッパの市場リーダー企業のトップの方に、「なぜ、ヨーロッパにはこのようなグローバルニッチで成功している企業が多いのか?」と訊ねたことがある。そのときの答えは、次のようなものだった。

「ヨーロッパは国ごとに制度も顧客ニーズも異なる。そういった土地で長年戦ってきたから、顧客セグメントが細分化されればされるほど、ヨーロッパ企業にとって戦いやすい土俵が出現するのだよ」

 アメリカ的なグローバル覇権戦法や中国的な低コスト高品質戦術は、単一の大きな市場では有効でも、ヨーロッパのような細分化された市場では、なかなか有効な展開ができないのである。

 日本は以前、「一億総中流」と呼ばれた大規模単一市場だった。だからアメリカ企業や中国企業に攻略されてしまったともいえるのだが、ひるがえって考えてみれば、この20年で格差も広がり、顧客ニーズも極めて多様化してしまっている。ということは、ヨーロッパのようなニッチで強いという戦いを仕掛けるには都合のよい市場に、いつの間にか日本社会も変質しているのかもしれない。

 だとすれば、アメリカや中国が強い土俵で戦い続けるよりも、一度、自社が本当に強い土俵とはどこだったのかという原点に立ち戻って、自社に都合のよい戦法での戦いを仕掛けるというのは、意味のある考察になるのではないだろうか。

●自分の強い土俵に相手を引きずり込む

 さてここで、冒頭の歴史的エピソードの話に戻ろう。ローマ軍はカルタゴ海軍をどう破ったのか?

 ローマ軍は、海の戦いを陸地での戦いに変えたのだ。コルウス(カラス)と呼ばれるイノベーションが、それを可能にした。コルウスとは船のへさきにとりつけた架橋装置である。ローマ軍は海戦で、突入してくるカルタゴ軍の船に対して、すれ違うように操船する戦法を編み出した。船同士がナナメにぶつかった瞬間に、ローマの船からカルタゴの船へとハシゴのようなコルウスが降ろされる。コルウスの先端には鋭い鉤がついていて、これがカルタゴ船の甲板にがっしりと食い込んで、ふたつの船が陸続きになる。

 そこで世界最強のローマ陸軍が、一気にカルタゴ船へと乗り移って、剣による白兵戦に持ち込むのである。海戦だからこそカルタゴ軍に勝てなかったローマは、こうして海の上での陸戦に戦いの土俵を持ち込むことで、カルタゴ海軍を打ち破ることになったのだ。

 この話を披露した際に、ある大企業の経営者の方が語ってくれた言葉が印象的だった。

「そうだよなあ。大企業にとって、新しい戦力を育てるのは時間が間に合わない時代だからな。数年間で競争前提が変わる現代においては、自分が本当に強い土俵に相手をひきずり込むのが唯一の戦い方なんだと思うよ」

 けだし名言である。


 

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コメント
 
01. 2013年8月04日 21:25:36 : yWJRFD9wyQ
鈴木貴博さんの指摘、私には新鮮です。
当たっていると思います。

02. 2013年8月05日 10:42:12 : niiL5nr8dQ
【第20回】 2013年8月5日 伊藤元重 [東京大学大学院経済学研究科教授、総合研究開発機構(NIRA)理事長]
「低成長運命論」を受け入れる前に、
日本が取り組むべきこと

カギを握るTFP

 前回、成長方程式という考え方を説明した。そこで強調したように、多くの国の成長の経験からもわかることは、TFP(全要素生産性)こそが持続的な成長を維持するうえで最も重要であるということだ。

 労働や資本などの生産要素が増えていくことも、もちろん成長に寄与する。しかし、労働や資本が増え続けて成長を維持したという事例はあまりないと考えたほうがよい。

 日本の人口減少、とりわけ労働人口の減少を理由として、日本の経済成長は悲観的だと見る人は多い。たしかに、労働人口が減少していけば、それだけ成長率にはマイナスで効いてくる。しかし、そのマイナス要因を跳ね返すだけのTFPの上昇があれば、日本はそれなりの経済成長を続けられるはずだ。

 人口減少社会にありがちな低成長運命論を受け入れるのではなく、いかにTFPを引き上げていくかを、前向きに考えていく必要がある。

「失われた20年」を通じて低かったTFP

 バブル崩壊から20年、日本は経済的な低迷を続けた。非常に低い成長率に甘んじ、需要不足からデフレにまで陥る。「失われた20年」と呼ばれる時期だ。この時期、日本のTFPは、他の先進国に比べてもきわめて低いものであった。このTFPを上げていくことが、日本の成長戦略の目標である。

 前回も説明したように、TFPは主に2つの要因によって動く。1つは、イノベーションによって生産性が上がるというものだ。そしてもう1つは、生産性の低い企業や部門から生産性の高い部門へ資本や労働が移動し、社会全体の生産性が向上するというものだ。

 残念ながら、失われた20年の間、日本では、このいずれもが非常に低調であった。2つの要因を通じていかに日本のTFPを引き上げていくか――これが日本の成長戦略のカギになる。

 現在、政府によってさまざまな分野での成長戦略の具体策が検討されている。その内容は実に多岐にわたるものである。対象分野だけでも20を超えるような数となる。

 対象分野を思いつくままにいくつか挙げてみれば、ICT(情報通信技術)などを利用した生産流通革新、農業の競争力強化、グローバル化を進めることによる経済活性化、医療や雇用分野を通じての雇用拡大、エネルギーや環境を通じたグリーンイノベーション、労働市場の改革による女性や若者の活躍の支援、等々である。

 こうしたそれぞれの分野で、具体的な政策や制度改革がさらに多数ある。医療での改革を例にとれば、医療機関の再編、医療保険制度の強化、薬価制度の見直し、ICTを利用した医療効率化、医療人材の強化など、多様な政策が挙げられる。

 このように、成長戦略は結果として非常に多くの政策メニューで形づくられることになる。これを批判して「総花的だ」とか「中核となる政策に乏しい」といった議論もなされている。

 しかし、個別の手段にまで踏み込んだ施策でなくては、実効性を伴ったものにはならない。「医療や介護で雇用を拡大する」というお題目を唱えるだけでは、何も変化が起こらない。そのために、具体的にどのような規制緩和や政策を行っていくのかが重要となるのだ。「神は細部に宿る」という言葉があるが、細部を詰めてこそ、初めて実効性のある成長戦略となる。

 もっとも、誤解してほしくないが、これは政府が箸の上げ下ろしまで細かく設計するということではない。あくまでも主役は民間であり、政府に期待されるのは規制緩和などの制度変更である。

雇用調整の重要性

 さて、話をマクロ経済に戻そう。多様なミクロレベルでの成長戦略の政策が提示されたとき、重要なのはそれをマクロの眼できちっととらえることである。成長戦略が、全体として日本のTFPをどのように高めていくのか──それを検証する議論が必要である。

 日本のTFPを高めるためには、当面、産業間や産業内の労働の移動が最も重要となる。イノベーションも重要なのだが、これから数年という期間で、イノベーションによって目に見えるほどTFPの上昇が期待できるというものでもない。イノベーションを活性化させるような手を打って、将来それが少しずつ実を結ぶことを期待しつつ、当面は労働移動による資源配分の効率化を通じてTFPの上昇を狙っていくことになる。

 資本の移動も重要だが、それを規制しているものはあまりないと言ってよい。労働の移動さえスムーズに進めば、結果的に、資本はより利益の高い分野に向かって流れるはずだ。あえて大胆に言い切れば「雇用調整を進めることなく、日本のTFPを高めることは不可能」なのだ。

3つのタイプの労働移動

 さて、雇用調整は具体的にはどのようなかたちをとるだろうか。生産性の低い分野から高い分野への労働移動というのが基本であるが、少なくとも3つのタイプの労働移動が考えられる。

 1つは、企業内での雇用調整である。多くの企業は従業員の雇用を守るため、生産性の低い分野で余剰の雇用を抱えている。この労働者を、より生産性の高い分野にどう移動させていくか――これは個々の企業にとって重要な経営課題である。

 より生産性の高い分野に労働をシフトさせていくためには、そうした分野への投資も必要だろう。また、労働者にも痛みを負担してもらわねばならない。長引くデフレのなかで、重要な決断を先送りしてきた企業も少なくない。それが企業の業績不振とも関わっている。

 もちろん、従業員の長期雇用を前提とする日本の仕組みのなかで、大胆な雇用調整を断行するのは容易ではない。非常に悩ましい問題だが、企業内の雇用調整なしに、生産性を高めていくことは難しいのだ。

 この問題は、政府が行う雇用政策とも関連する。従来、政府は「雇用を守る」という観点から、業績の厳しい企業に対して雇用助成金を出していた。しかし、こうした旧来の助成制度ではなく、「新たな雇用を創造する」ことに対して助成をしていくという方向に、いま大きく変わろうとしている。雇用を維持するのではなく、雇用調整と雇用創造の方向に舵を切るのだ。

同じ産業内でも、個別の競争力に
大きな差ができている

 雇用調整の2つ目のチャネルは、同じ産業内での、生産性の低いところから高いところへの労働移動である。これは産業の競争力の確保とも深く関わる。最近の産業研究などで注目を浴びているのは、同じ産業内でも生産性や競争力の高い生産者(企業)と、そうでない生産者が共存していることだ。

 たとえば農業などはその典型だ。日本の農業の国際競争力は弱いと言われることがあるが、それは個々の農業者を見ると必ずしも正しくない。農業者のなかにも、非常に質の高い農産物を効率的に生産する「プロ農家」と呼ばれる人たちから、補助金漬けになって片手間の農業しかしていない人まで、多様な層が存在する。

 日本の農業が中長期的に目指すべき方向は、生産性の高い農業者あるいは専業で農業をやっていこうとする意欲のある農家に、農地を集約させ、支援を集中していくことである。これらが実現すれば、農業の生産性は飛躍的に高まるはずである。

 農業は地域コミュニティやそこでの人々の生活が関わっている分野なので、産業という視点だけで見ることには抵抗もあるだろう。したがって、拙速に調整を進めていくべきかどうかは議論が必要となる。ただ、長期的な変化の方向は明らかである。生産性の高い農業者に資源を集めていく――これに尽きるのだ。

 同じ産業のなかで、生産性の低い生産者から高い生産者に資源を集中していくことは、農業に限らずあらゆる産業分野で必要なことだ。サービス業から製造業まで、市場競争のなかで産業の再編が起これば、それに伴って労働の移動も起こるだろう。

 産業内のこうした再編は、各産業の特性によっていろいろなかたちを取るだろう。個別産業ごとにもう少し緻密な議論が必要だが、今回はスペースの関係で議論するのが難しい。いずれ、いくつかの産業の再編について考えてみたいと思う。

 雇用調整の3つ目のチャネルは、産業間の壁を超えた労働の移動だ。生産性の低い産業から高い産業に労働が移動することで、一国全体のTFPを高めることが期待される。ここで特に重要となるのは、今後成長が期待できる分野を活性化させ、若い労働力がそうした分野で仕事を確保できるような流れをつくり出すことである。

 政府の成長戦略のなかでも、ITCを活用した新しいビジネス、グリーンイノベーションなど、今後さらに市場拡大が期待できる分野の重要性が指摘されている。セミマクロ的な視点で、日本の産業構造がどのように変化していくべきか、グローバル経済の現実も踏まえつつ、さらに踏み込んで議論する必要がある。この点についても、本連載でいずれ取り上げたいと考えている。

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03. 2013年8月06日 04:13:58 : niiL5nr8dQ

【第1回】 2013年8月6日 千田琢哉
出世して年収がUPする人の20の共通点【前編】
仕事はできるのになぜか評価が低い人がいる。一方で、仕事では目立たない人がなぜか出世することも多い。どうやら仕事ができるかどうかと出世の基準は違うらしい。
出世する人とそうでない人、果たしてどこが違うのだろうか? 文筆家・千田琢哉氏が3300人のエグゼクティブとの対話から生み出した『出世の教科書』。その70のルールの中から厳選した「出世する人の20の共通点」をご紹介しよう。

その1 手柄はすべて譲る

「上司が私の手柄を全部横取りしてしまいます!」。これは、出世できない人間の典型的な口癖だ。

 最後に天下を取るのは、上司に手柄をすべて譲る人間だった。

 あなたの仕事は上司を出世させるために存在すると考えていい。ここを押さえておかないと、永遠にあなたは出世することができないだろう。

 あなたが出世するためには、あなたの上司を出世させるのが一番近道なのだ。上司が求めてくる前に、間髪入れず全部手柄を与えてしまおう。

 あなたも出世すればわかるが、「上司の上司」にはすべての実態は丸見えだ。

出世の法則 1
出世する人は、手柄を譲り続けて最後に際立つ。
窓際の人は、手柄を奪い続けて最後に干される。

その2 服装は控えめだが結果を残す 

 外見の派手さと仕事の能力は、およそ反比例する。

「第一印象ですべてが決まる!」「第一印象が命!」と虚勢を張ると、相手に自信のなさが伝わり敬遠され、嫌われてしまう。嫌われるということは、一緒に仕事をしたいと思われないということだ。一緒に仕事をしたいと思われないということは、お金を稼げないということだ。

 第一印象では「いかに相手を威嚇するか」ではなく「いかに相手に気を遣わせないようにするか」に注力すべきなのだ。

出世の法則 2
出世する人は、控えめな服装で派手な実績を残す。
窓際の人は、派手な服装で控えめな実績を残す。

その3 雑用が丁寧で速い

 雑用のやり方を見ていると、出世コースを歩むか窓際コースを歩むかが露骨にわかる。

 出世コースを歩む人は、雑用を丁寧に速くやる。普通は手を抜きがちな雑用を丁寧に速く仕上げていくと、社内で際立つ。その結果、「こいつに雑用させておくのはもったいない」と雑用を取り上げられて出世していく。

 窓際コースを歩む人は、雑用を文字通り雑にだらだらとやってしまう。その結果、「まだこんなこともできないのか」と定年まで雑用をやらされ続けるのだ。

出世の法則 3
出世する人は、丁寧に速くやる。
窓際の人は、雑にだらだらやる。

その4 最初に失敗し、それを活かす

 成功者は最初に失敗することが多い。自らハードルを上げるからだ。そして、失敗を死ぬほど悔しがって次に活かすからどんどん成長していく。

 それに対して窓際の人は、最初に成功することが多い。人の背中に隠れて挑戦者の失敗をこっそり見ておきながら、自分はやや低めのハードルに挑んで成功させるのである。

 そしてそのまま過去の栄光にしがみついて努力を怠り、いつまでも周囲に武勇伝を語り続けることになる。

出世の法則 4
出世する人は、最初の失敗を活かす。
窓際の人は、最初の成功にしがみつく。

その5 締め切りは、死んでも守る

 仕事とは、約束の期限までに依頼者の期待を超えるサービスを提供することだ。プロの世界では、約束の期限を守れない仕事は問答無用ですべて0点だ。 0点どころか、次から二度と声がかからない。場合によっては永久追放だ。

 遅刻に対する考え方の厳しさで、その人の思いやりがわかる。遅刻しないということは、相手の命を重んじるということだ。

 時間というのは、誰にとっても寿命の断片なのだから。

出世の法則 5
出世する人は、期限切れは極刑に値すると考える。
窓際の人は、期限切れは質でカバーできると考える。

その6 ヒソヒソ話は一切しない

 これまで出逢ってきたサラリーマンで、「ああ、この人は最高でも部長止まりだな」とわかりやすい人がたくさんいた。

 取締役以上になる人と、部長止まりの人の決定的な違いは「口の堅さ」だ。将来組織を背負うためには、絶対に信頼できる人間でなければならない。信頼とは、口の堅さのことなのだ。

 社史に残るような圧倒的な実績を挙げたにもかかわらず、なぜか部長止まりで名を残さずに消えゆく人は例外なく口が軽かった。

出世の法則 6
出世する人は、驚くほど口が堅い。
窓際の人は、呆れるほど口が軽い。

その7 退職者を裏切り者扱いしない

 サラリーマン社会では退職者など珍しくも何ともない。

 将来出世する人は、たとえそれがどんな相手であろうと退職者をとても丁寧に見送る。別に何か見返りを求めるわけでもなく、同じ釜の飯を食った戦友を敬うように。その結果、退職者のうちから成功者が出た時には大きなビジネスに発展したり、間接的に応援してもらったりしていた。

 それに対して窓際の人は、退職者を裏切り者扱いする。本当は自分も辞めたいのに、勇気がなくて辞められないのだ。その結果、社内外で「嫌な奴」というレッテルが貼られて孤立無援になるのが関の山だ。

出世の法則 7
出世する人は、退職者を丁寧に見送る。
窓際の人は、退職者を裏切り者扱いする。

その8 訪問先の秘書や受付の人に対して丁寧に接する

 訪問先の受付や秘書に対して傲慢な人がいる。たいていは中途半端な役職に就いたオジサンや、ブランド企業に入社して少し慣れてきた若者に多く見られる傾向だ。

 受付や秘書といえば、パートや派遣、あるいは、出世コースとは無縁の社員と思う人もいるかもしれない。これはとんでもない誤解だ。大企業でも受付や秘書には重役の身内であることは珍しくない。たとえ身内でなかったとしても、社内ネットワークは強烈だ。

 出世する人は、受付や秘書に対しては訪問先の社長以上に丁寧に接する。否、受付や秘書のみならず、訪問先で出逢う人すべてに丁寧に接するものなのだ。

出世の法則 8
出世する人は、秘書に対して社長以上に丁寧に接する。
窓際の人は、秘書を軽く見る。

その9 経理部からの評判がいい

 サラリーマンが知ったらゾッとする事実を公開しよう。

 あなたの出世は経理部が握っているということだ。

 人事で「この人間は信頼できるか否か」を目利きする場合、経理部のデータをチェックするのだ。チェックは大きく分けて2つある。

 1つ目は書類の提出期限を守っているか否かだ。

 2つ目は出張精算で水増し請求しているか否かだ。

 出張精算で嘘をつくということは、会社のお金を横領しているということだ。経理部のベテランなら、水増し請求など一瞬で見抜くことができる。あなたが社長なら、会社のお金を横領する人間を出世させるだろうか。

出世の法則 9
出世する人は、経理部からの評価が高い。
窓際の人は、経理部からの評価が低い。

その10 打ち合わせのあと、会社の玄関まで送る

 偉い人ほどお客様と一緒にエレベーターに乗ってお見送りしようとする人が多いのに対し、窓際の人ほどエレベーター前で消える人が多い。

 中には「ここまでで結構です」と言って、やんわりと断ってくる人もいる。その場合は「それではここで失礼します」と言って、さっと引き下がるのも一段上のマナーだろう。

 いずれにせよ、どこまで相手のことを考えているのかは100%相手に伝わる。100の準備をして臨機応変に90を削ぎ落とした人と、最初からたった10の準備しかしていなかった人とでは、まるで違うのだ。

出世の法則 10
出世する人は、一緒にエレベーターに乗ってお見送りする。
窓際の人は、エレベーター前で消える。

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【第4回】 2013年8月6日 バイロン・ケイティ [『ザ・ワーク』著者],ティム・マクリーン(訳者),高岡よし子(訳者)
おだやかに逝ったYさんが教えてくれた
「死」との向き合い方
「今、ここに共にあること」の大切さ
世界中で大きな反響を呼んでいる「ワーク」。4つの質問と「置き換え」というシンプルなステップでありながら、ストレスや苦しみから劇的といえるほどの解放をもたらす。この「ワーク」を開発したバイロン・ケイティの新著の訳者による連載4回目では、ワークが、目の前にある悩みや問題解決にとどまらず、病や死などへの根源的な恐れに向き合うことにも役立つことを、訳者の恩人を看取った経験から紹介する。

死を宣告されて

 Yさんから私たち筆者に国際電話があったのは、4月上旬のこと。70歳を目前にした男性で、20年以上前に家族でハワイに移住していました。人生の要所要所で的確なアドバイスをしてくれたり、大変な時に助けてくれたりと、30年以上にわたり、とてもお世話になりました。その彼が末期がんで、あと2週間から数ヶ月の命であると告知を受けたというのです。私たちは衝撃と悲しみの大きさに圧倒される思いでした。
 Yさんは死については覚悟ができていると思う、と言い、過剰な延命治療はせず、自宅で最後を迎えると言います。数日後、私たちはとるものもとりあえず、ハワイへ。

 豊かな森を背後に抱えたご自宅に到着してみると、Yさんは寝室で横になっていて、話はできましたが、やせて腹水がたまり、体が辛そうでした。ただ、食事やトイレなどは大変ながらも何とか自力でこなすことができましたし、体調のよい時間帯は、訪れる友人たちと話をしたり、音楽を聞いたりして過ごしていました。ご家族は本当に献身的にYさんの看病に当たっていました。

 寝室は三方に大きなガラス窓があり、外の緑が見えました。美しい部屋で、静かで平和でした。ハワイの豊かな自然の中にいると、人が自然の中で生まれ、自然に還っていくことを受けとめやすくなるような、不思議な安堵感を覚えます。

ただ一緒にいる時間がクオリティ・タイム

 私たちは、多くの死にゆく人たちと関わったYさんから話を聞いていた他、自分たち自身がこれまで体験したことを通じて、死に臨んでいる人に接するために重要なことは、「今、ここに共にあること」(“being”)であると学んでいました。孤独や不安に陥る本人の支えとなるのは、関わる側が恐れなく、その人の存在と共にあるという態度なのです。

 以前に知り合いの依頼で、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の末期の男性の精神的サポートをさせていただいたことがありますが、その方は奥さん、娘さんとは事情があって離れて暮らしていて、妹さんと医療チームが家で面倒を見ていました。私たちは具体的なケアをする必要がなかったので、ただしていたことは、その人の話を聞いたり、抱きしめたりして、そばにいることでした。

 でも、そんなシンプルなことが本人にとっては助けになるのだということを改めて感じる経験でもありました。周囲が忙しく立ち働いていると、本人の心が置き去りになることがありますし、「今、ここにただ共にいる」というのは、残された時間の中で、生きている感覚を共有することが、とても大切になってくるからです。

 今回のYさんの場合も、少しでもご本人やご家族に役立つことをと思い、あれこれ「すること」(“doing”)に意識が行きがちな時、それよりもただ一緒にいて、本人の話の相手をしたり、マッサージをしたり、ただ体に触れていればいい時もあると気づかされることもありました。

 後にその時の経験について振り返った際も、そうしたただ一緒にいる時間というものが、「クオリティ・タイム(密度の濃い時間)」として、とくに心に残っています。

看取りのプロセス

 それから数日後、日本に戻りました。このハワイ訪問は、とりあえずお会いして、何かお手伝いできることがあるかを見てくるという意味合いがありましたが、筆者(ティム・マクリーン)が以前にホスピス・カウンセラーをしていたこともあり、お役に立てそうだったので、10日後に戻ることになりました。

 再びハワイのお宅に到着した翌日。Yさんの容態が悪化しました。それでもその次の日に日本から弟さんがくることになっていたので、会いたいと頑張っていました。そして弟さんが到着。午前中は数時間、不快な状態が続いていましたが、医師が投薬をしてくれて、意識がはっきりし、痛みが和らぎました。しかし同時に、あと24時間という最後の宣告がなされました。

 家族全員と共に、Yさんの手を握り、お互いのつながりを感じます。最後のリズミカルな呼吸の中、Yさんは、窓から差し込む光を見上げ、それからひとりひとりを見、部屋を見、そして目を閉じ、逝きました。この時の彼の意識的な逝き方、そしてその場がとても静かで平和だったことが心に残っています。

 日没の時間、寝室は灯したロウソクの光であふれていました。お香を供え、禅を学んだことがある筆者(マクリーン)が般若心経を読みました。自分なりの解釈では、次のような意味です。

「私たちの本質は生まれることも死ぬこともなく、この気づきによる平和の内に、心はあらゆる妨げから解放される。妨げるものがなければ、恐れは存在せず、現実とひとつになる。ストーリーや幻想を超える。この目覚めそのものが涅槃であり、平和と喜び、慈悲の中にある」

ストーリーを超える

 この大きな体験が起きたのは、筆者がバイロン・ケイティの新著、『新しい自分に目覚める4つの質問』の出版に向けて最後の作業をしているさなかでした。この本の中に、「生老病死――老いや病、死をどう受けとめるか」という章があり、ケイティの言葉はとてもリアルで的確に心に響くと共に、大きな支えとなりました。

 ケイティは本の中で、次のように言っています。

 あなたが死についてクリアな状態でいることができれば、誰かが死に向かっている時に、その人と完全に共にいることができます。(中略)その人をただ愛し、抱きしめ、気にかけることができます。なぜなら、そうすることがあなたの本性だからです。

 恐れを抱えてその人のところにやってくることは、恐れを植えつけることになります。その人があなたの目をのぞき込むと、自分は大変な状態であるというメッセージを受け取ることになるのです。けれどもあなたが恐れなく、平和な状態で訪れたとしたら、あなたの目をのぞき込んだ時に、何が起きていても大丈夫だとわかるでしょう。

 そして不安や罪悪感など、さまざまな考えや感情が湧いてきて、クリアな状態でいられない時、4つの質問と置き換えからなる「ワーク」に取り組むこともできるのです。実際、介護をしている家族にワークを使ってサポートしたこともあります。

 ケイティはまた、次のようにも語っています。

 体の痛みにうんざりしている人たちにとり、コントロールできないものをコントロールしようとするほど悪いことはありません。本当にコントロールしたいのであれば、コントロールという幻想を捨てましょう。人生の流れに任せるのです。実際、人生の流れに任せざるを得ません。あなたが語っている、コントロールできるはずというストーリーは、決して現実(リアル)にはなりません。

病や死とかかわる「知恵」

 Yさんは、以前から「無為自然」を大切にする人で、病においても、コントロールしようとすることがかえって事態を悪くすることをよく知っていて、起きている現実やプロセスを信頼し、その流れに沿っていこうとしていました。

 そして亡くなる際のプロセスに付き添っていたご家族や筆者にとり、その場で必要とされたことは、瞬間瞬間に意識を集中することだけ。考えることなく、自然に動くことができ、すべてが完璧に展開していく感覚を体験しました。それは、まさにケイティが言っていることと同じでした。

 死に向かう人もその身近にいる人も、死を意識すると、「お父さんは自分の考えを押しつける」とか、「〜があれば自分は幸せになる」といった日常的なストーリーが成立しなくなり、時間を超えた感覚になります。何が大切で本質的なことかが見えてきて、死を目前に和解が起きることもあります。そして死そのものも、ストーリーにとらわれずに直接的に体験すれば、決して残念で悲しいだけのことではありません。

 Yさんの例がそうであったように、残された者たちにとって、平和で愛を感じる体験でもあるのです。そしてワークは、ストーリーを超えたところにある平和や愛、自由を思い出す助けになってくれます。

 人の誕生も死も、人生の中でもっとも重要な体験といってよいでしょう。そうした体験は伝統的な社会においては家の中で起き、家族やコミュニティがどのように関わったらいいかということが、人としての大切な知恵ということで継承されてきました。私たちは新たな形で、こうした知恵を活かしていくことができるのではないでしょうか。

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【第137回】 2013年8月6日 小川 たまか [編集・ライター/プレスラボ取締役]
20代男性の44%が「交際経験ナシ」
“恋人がいなくても恥ずかしくない”気持ちの行方
 20代の未婚男性のうち、恋人がいる人は23.4%。これに対し、今まで一度も異性と付き合ったことがない人は44.3%――。

 リクルートマーケティングパートナーズのブライダル総研が行った調査によって、このような結果が明らかになった。また、同調査によると自らを「草食系」と自認する20代男性も48.1%と半数近く。晩婚化が進む理由のひとつとして言われてきた恋愛への消極性がますます「リアル」になりつつあるように見える。身もふたもない言い方だが、恋人がいない人には、なぜ恋人がいないのだろうか。

 調査は首都圏、東海、関西在住の20〜49歳までの結婚経験のない男女2352人(男性:1335人、女性1017人)が対象。調査期間は3月18日〜19日。調査方法はインターネット。

自己採点は低く、
恋人に求める理想は高い人たち

 調査対象者全員に現在の恋人の有無を聞いた調査では、「恋人がいる」と答えた人は27.5%、「現在はいないが異性と付き合ったことはある」が42.9%、「これまで異性と付き合ったことがない」が29.6%だった。男女別で見ると、「恋人がいる」男性は20.6%なのに対し、「恋人がいる」女性は36.6%。本来であれば同程度になるはずのところに男女差が出たのは「一極集中」の状況があるのかも…などと思ってしまう。

 年齢・男女別に見て特に印象的なのは冒頭に書いたように、今まで一度も異性と付き合ったことがない20代男性の割合が高いこと。異性と付き合ったことがない20代女性が28.1%なのに対し、20代男性では44.3%だった(20代男性、20代女性の調査対象数はそれぞれ653人、573人)。「自分は『草食系』だと思う」と答えた割合も、40代男性30.2%、30代男性42.2%、20代女性37.5%などに比べ、20代男性は48.1%と最も高かった。


 また、今回の調査で、調査対象に見られた特徴は「理想が高い」こと。恋人に求める外見・内面の「理想」の点数が、自分の外見・内面を自己採点した点数よりも軒並み高かった。例えば、20代男性の内面の自己採点は平均で54.4点、外見は50.0点だったが、「何点以上の異性であれば、告白されたら付き合うと思いますか」という問いに20代男性は、内面は70.2点、外見は64.0点と答えている。これはどの年代、性別でも同じ傾向にあり、20代女性の場合は、自己採点内面=56.1点、外見=53.2点、恋人に求める点数内面=75.0点、外見=61.8点だった。

 自己採点が低いのは「謙虚」とも取れるが、見方を変えれば自信のなさ、ネガティブさの表れとも言える。また、自分より内面・外見ともに高い点数を恋人に求めているのは、理想の高さの表れであり、恋愛に幸運的な要素を求めているようにも思える。

外見・性格に問題ナシ
なぜ恋人ができないのか

 大きなお世話ではあるが、恋人がいない人にはなぜ恋人がいないのだろうか。調査では、「恋人がいる人」「今はいないがいたことはある人」「いたことがない人」の順に、「相手に合わせて柔軟に対処できる」「初対面の人でもすぐに打ち解けられるタイプである」などの割合が高く、恋人がいる人の方が、積極的に行動し、コミュニケーションにある程度の自信を持つ傾向があることがわかる。

 筆者は実際に、「恋人がいた経験がない人」が身近にいるという人たちに「なぜ彼・彼女たちに恋人がいないと思うか」を聞いてみた。話にあがった「恋人がいた経験がない人」は15人。サンプルが少なく恐縮だが、興味深かったのが「(身近にいる、恋人がいた経験がない人は)外見や性格に大きな問題があるわけではなく、普通に見える人たち。周囲からもなぜ恋人がいないのだろうと思われている」と話す人が多かったこと。

 具体的に恋人がいない理由は、「よくわからない」と答える人が多かったが、「初恋の人を思い続け、他の人と付き合う気がない」「ずっと片思いしているから」「好きなアーティストの追っかけに夢中で恋人がいないらしい」「引きこもり状態だから」「本人は気付いていないかもしれないが理想が高い」といった理由も聞かれた。また、恋人がいないことに劣等感を感じている人ばかりではなく、「『自分はこれで良い』と思っているように見える」という声も複数聞かれた。

 疑似恋愛のツールとして、恋愛シミュレーションゲームやアイドルの応援などがよく挙げられるし、もちろん映画やドラマなどの昔からあるエンターテインメントでも疑似恋愛は可能だ。情報過多な現代では、実際に恋愛をしていなくても、「自分は恋愛をしている」「自分は恋愛についても異性の気持ちについても詳しい」と思い込むことができる機会はあふれている。思い通りの恋愛を手に入れられないのであれば、最初から恋愛をしなくても良い。恋人を作らない人の中には、そんな意識もあるのかもしれない。

(プレスラボ 小川たまか)


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