キン価格が暴騰すると、キン鉱山株・キン預金・キン投信・キン商品取引などに手を出す人が増大する。キンだけが、価格が高くなると、生産量が減少する希少金属(レアメタル)でもある。キン価格が上昇すると、それまで採算があわないため閉鎖していた鉱道を開き、採算がとれた鉱道を閉じ、将来のために保存する。そのために「価格が上昇すると生産が下降する」ことになる。

キンの暴騰は、国家がキンの買手の主体にならなければ発生しない。しかしキンが通貨の尺度となると、再び十倍になる日が近い。だが市場がドルとの交換を拒絶されるとキンは急上昇し「ドル本位制」は強化されると，キン価格は放置されよい，すると10倍，20倍と上昇続ける。もし世界で唯一、民間銀行が紙幣を発行している香港が、ドルと固くリンクしているため、ドルが暴落すると、キンは十倍になる。国家が買い上げると宣言するとキンは1オンス3500±50ﾄﾞﾙで安定する可能性が高い。つまりキンが通貨の尺度にになると，再び10倍以上となる。

赤字を補填するための売買や戦争では、キン価格は±30〜50％の範囲内でしか変動しない。キンを大量に保有する国の通貨が世界通貨であることは、それ自身矛盾し、信用の膨張が避けられない。為替を固定化することに成功しても、時間とともに、キン相場とキンの公定相場との乖離が再発する。その結果、再びキン離れへの移行が不可避となる。

今回は1972年からのニクソンのキン離れによる為替フロート制は必ず終わる。そして、世界の為替システムは、まず、ドルとユーロ通貨に各国がリンクする固定レート時代へ移行する。次に、国家がキン買いの主役となるキン獲得競争の勝者が三極目＆四極目の世界通貨となる。

キン価格は倍に上昇したが、石油と銅を含めたレアメタル素材は、約４倍に膨張した。だが、増産されて、２年半〜５年以内にバブルは弾け、価格は元に戻る。普通は世界に浮遊しているドルは、間接的にキン価格に吸収され、ドル本位制を強化させるが、これはマスコミエコノミストの目には見えない。

ニクソンのキンとドルの交換停止で、キン価格は八年後、二十倍も上昇し、二年半後、十倍に暴落すると安定した。世界の通貨はキンの束縛から開放され、膨張を加速し未曽有の繁栄をもたらした。日本でも輸出の神風が吹いたと騒がれたものだ。

キンを大量に保有する国の通貨が、世界通貨を兼務する矛盾を解消しないかぎり、世界に波及する金融恐慌バブルは、アベノミクスのように姿を変えて復活する。キンの束縛から開放された通貨は、世界の信用を膨張させる。その膨張したエネルギーが出口を求め、石油や外債や株式にバブルを発生させることになる。

そのためにドルがキンとリンクするとドルの暴落は止まり基軸通貨として機能が保てるが，1ドル200円になる可能性が高くなる。ドルは一時持ち直ししても再び暴落する。もしも新ドルデノミやアメロなら1ドル50円もあるが，キンとリンク宣言すると1ドル150円で安定，MAX200円もある。金本位制でドル暴落を止めると1ドル200円にもなろう。キンは1オンス3500ドルで安定に向かう可能性が高い。

　鬼塚英昭著『金の値段の裏のウラ』が大変に参考になると思います。

・ロス茶をボスとする国際通貨マフィアは、2002年、〈金の戦争〉に勝利した／鬼塚英昭
　http://www.asyura2.com/07/dispute27/msg/526.html
　投稿者 仁王像 日時 2008 年 3 月 01 日 09:30:19: jdZgmZ21Prm8E