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アベノミクスを批判するドイツ連銀の真意 小笠原 誠治 
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/858.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 8 月 21 日 17:24:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://bylines.news.yahoo.co.jp/ogasawaraseiji/20130821-00027425/
2013年8月21日 11時39分 小笠原 誠治 | 経済コラムニスト


アベノミクスの効果は一時的だとドイツ連銀が批判した、と報じられています。

効果が一時的だというのは、まだマイルドな表現であって、時事通信は、(ドイツ連銀は)「「アベノミクス」による景気押し上げ効果は「わらに付いた火」のように、短期間で消え去るとの批判的な分析を示した」とまで言っています。

わらについた火?

わらについた火と言われてもピンとこないかもしれませんが、要するに、火がわらについただけで、まきや石炭には着火していない、と。だから、すぐ消えると言いたいのでしょう。

私は、アベノミクスを支持する者ではないのですが、でも、外国からそのような言われ方をすると、流石に日本人としていい気持ちがしないのも事実。

いずれにしてもこれは、ドイツ連銀の幹部や政治家が、個人的な意見を表明したものではないのです。毎月公表される月報で、ドイツ連銀の意見として表明されたものなのです。

では、ドイツ連銀がどのようなことを言っているかと言えば‥

アベノミクスによって2013年にはGDPを1.25%程度押し上げるが、14年には効果が大幅に縮小、15年には逆に景気の足かせになる、と。

では、何故アベノミクスの効果は一時的なものに過ぎないとドイツ連銀は考えるのでしょうか?

メディア各社が報じる内容をまとめてみると‥

(1)景気刺激策が将来の需要を先取りしているだけだから
(2)刺激策の終了が消費税引き上げ時期と重なり、マイナス効果が増幅するから
(3)賃上げが実現できそうにないから
(4)2015年以降は、財政の悪化が経済を圧迫するから
(5)2015年以降毎年1%を超える過度の物価上昇が続くから

さあ、如何でしょうか?

景気刺激策が将来の需要を先取りしているだけだから、と言われると、何とも反論のしようがないような気がしますが‥

実際、財政出動によってGDPを下支えするのはいいとしても、その後は、もしそれと同額以上の財政出動を続けることができなければ、むしろ成長率を引き下げてしまうことは当然のことなのです。

次に、消費税の引き上げが予定されているから景気に下押し圧力をかけるとも言われている訳ですが、それまた反論の余地がないようにも思えます。では、ドイツ連銀としては、消費税の引き上げを延期すればいいと主張しているのかと言えば、全くその反対。逆に、財政の悪化が中期的にみて経済成長を阻害するとまで言うのです。
「毎年1%を超える過度の物価上昇が続くから」(NHKニュース)景気回復にマイナスの影響を与えるということについては、本当にドイツ連銀がそのように考えているとするならば、日本とは大変大きな認識ギャップがあることが分かるのです。

例えば、今後の日本のインフレ率が3%とか4%になる恐れがあり、それを過度な物価上昇とドイツ連銀が指摘するのであれば分かるのですが、1%のインフレ率というのは、目標値の半分にしか過ぎないからです。

いずれにしても、どうしてまたこう正攻法でドイツは日本の経済政策を批判するようなことをするのでしょう? 何が一体目的なのか?

ただ、メルケル首相も以前から、アベノミクスに対して良くは言っていなかったことを思い出します。そもそもアベノミクスが登場した直後においては、欧州勢から、アベノミクスは円安を武器とした輸出振興策だと受け取られ、批判されました。その後、米国の仲介もあり、通貨安政策であるという理由で批判されることは少なくなったものの、メルケル首相などは、日本が大きな財政赤字を抱えていることを一貫して問題視してきたのです。

何故メルケル首相やドイツ連銀は、そこまでアベノミクスを批判する必要があるのでしょう?

不思議ですよね。仮に日本経済がアベノミクスによって成長を成し遂げ、そして、それが世界経済にも好影響をもたらすことになれば、欧州勢としては少しも損にならないとも考えられるのですが‥或いは、心の底では、アベノミクスは通貨安を利用した輸出振興策だからという思いが今でもあり、それが原因であるのでしょうか?

或いは、そんなことではなくて、本当にアベノミクスが効果がないどころか、副作用をもたらすと信じているからなのでしょうか?

しかし、仮にアベノミクスに効果がないと考えたとしても、それをわざわざ大きな声で世界に向かって言う真意は何なのでしょう?

日本のことが好きでないとしても、普通は黙っていておかしくない。

しかし、こうしてドイツはアベノミクスを批判し続ける。一体、何が目的なのか?

それは、アベノミクス的な手法を欧州でも真似したらどうかという動きを牽制することにあるのだと思うのです。英国では、イングランド銀行総裁が交代し、何やらアベノミクスを意識したような政策を打ち出しているでしょう?

アベノミクスは3本の矢で構成されます。大胆な金融政策と機動的な財政政策。そして、投資を喚起する成長戦略。

そのうち、大胆な金融政策というのは、通貨安とインフレを招く効果があるのは言うまでもないでしょう。しかし、その通貨安を武器とした景気対策を打つという考え方自体が、ドイツというかユーロ圏にとっては受け入れがたいものなのです。

何故かと言えば、戦前の歴史的経緯に鑑み、そうした通貨安政策を欧州各国が放棄したからこそ、ユーロという通貨統一が成し遂げられたからであるのです。つまり、ユーロ圏とアベノミクスの考えは根本的に相容れない、と。

プラス、アベノミクスがインフレを招く政策だということも、第一次大戦後に未曾有のハイパーインフレに苦しんだドイツとしては受け入れることができない理由であるのでしょう。

さらに、機動的な財政政策というのも、財政事情がまだまだ余裕がある国が採用するのであればともかく、日本のように対GDP比で断トツの借金大国が、さらに借金を重ねるという大胆さが怖くてならないのでしょう。それほどまでに借金の山を積み重ねていけば、いずれ中央銀行が国債を引き受けざるを得ないような事態になり‥というか、そもそもアベノミクスによって市場からバンバン国債を買い入れていること自体が、国債の直接引き受けとなんら変わりのないように見えてしまうのかもしれません。

そんなことをしていて、もし日本が本当に財政破綻を来してしまえば‥それは相当な影響を全世界に与えるであろう、と。

従って、ドイツとしては、日本のためというよりも、自分たちにとって悪い影響が及ばないようにアベノミクスを批判しているのだと思われるのですが、しかし、それは彼らの率直な意見であるのでしょう。

いずれにしても、そこまで手厳しいドイツにしても、第3の矢である成長戦略については悪く言うどころか、今後とりわけ重要になると指摘しているのです。

それについては国内でも異論はないですよね? そして、総理自身も何とか強力な成長戦略を策定したがっている。

しかし、その重要である筈の成長戦略の中身が、全然期待したものになる気配がないのです。

もうそろそろ9月。稲も穂をつける季節です。

大衆薬のネット販売の再規制とかタクシーの台数制限の義務化とかの動きを見ると、逆の方向を向いているとしか思えないのですが。

以上


小笠原 誠治
経済コラムニスト

小笠原誠治(おがさわら・せいじ)経済コラムニスト。1953年6月生まれ。著書に「マクロ経済学がよーくわかる本」「経済指標の読み解き方がよーくわかる本」(いずれも秀和システム)など。「リカードの経済学講座」を開催中。難しい経済の話を分かりすく解説するのが使命だと思っています。


 

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コメント
 
01. 2013年8月21日 18:33:54 : 3ZGIITzC3A
アベノミクス効果は「一時的」 ドイツ連銀が月報で指摘
2013年8月20日22時44分

 【ベルリン=松井健】ドイツ連邦銀行は19日に公表した8月の月報で、安倍政権の経済政策「アベノミクス」について、「一時的に成長を押し上げるが、中期的には景気への効果はつかの間のものであることがはっきりする」と指摘した。

 報告は「日本の新しい経済政策のマクロ経済効果について」と題した章で、アベノミクスは2013年には国内総生産の成長率を1・25%押し上げる、と分析した。だが、14年には効果は弱まり、15年には逆にマイナスを見込んだ。

 6月に公表された成長戦略は漠然としたものだとしたうえで、「思い切った改革の予告と、何よりもその迅速な実行が待たれる」と指摘。財政健全化を重視するドイツでは、財政出動による景気刺激には以前から懐疑的な見方が強い。

http://www.asahi.com/business/update/0820/TKY201308200437.html


02. 2013年8月21日 18:35:51 : 3ZGIITzC3A
ドイツ連銀“アベノミクス効果は一時的”
8月20日 23時13分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130820/k10013911801000.html

ドイツの中央銀行、ドイツ連邦銀行は、安倍政権の経済政策、アベノミクスについて、このままでは効果は一時的なものに終わるとする分析結果を公表し、日本に対し、より具体的な改革を打ち出し実行に移すよう促しました。

ドイツ連邦銀行は、19日に発表した今月の月報で、安倍政権の経済政策、アベノミクスについて、独自に分析した結果を公表しました。

それによりますと、金融緩和の強化や財政出動によって、日本のGDP=国内総生産は、ことしおよそ1.25%押し上げられるとしています。

ただ、来年には、消費税率の引き上げをきっかけに効果が大幅に小さくなり、再来年、2015年以降は、財政の悪化が経済を圧迫するとともに、毎年1%を超える過度の物価上昇が続いて、アベノミクスの効果は一時的なものに終わると分析しています。

そのうえで、ドイツ連邦銀行は、「今回の分析には盛り込まれなかった、アベノミクスの3本目の矢となる成長戦略が、とりわけ重要になる」と指摘し、日本に対し、より具体的な改革を打ち出し実行に移すよう促しました。

ドイツは、過去に急激な物価の上昇を経験したことなどから、インフレへの懸念がとりわけ強く、アベノミクスについて、繰り返し厳しい見方を示しています。


03. 2013年8月21日 21:47:05 : ZE5ukFsdfQ
アベノミクスはもともと一時的だとアレほど公言していたが
なんだ?! あえてか?

04. ピッコ 2013年8月21日 22:30:30 : ldyqn.PAmBFfI : DNUm4luFTo
「批判した」のではなく単に分析評価しただけの話なのでは? さすがドイツ連銀。 的確でまともな判断だと思う。 むしろこの小笠原 誠治というコラムニストが「私は、アベノミクスを支持する者ではないのですが、でも、外国からそのような言われ方をすると、流石に日本人としていい気持ちがしないのも事実」とかいう気持ちのほうがわからない。

05. 2013年8月22日 02:02:06 : FRmkrBBzaE
経済学に通じていれば、ドイツ連銀の予想は確実に現実のものとなると理解できる。歴史は必ず、答えを出す。

中央銀行の暴走を自ら選択している中央銀行の政策は経済学放棄、未来放棄、降り坂をただ降りるだけの無能な政策だ。正常な経済に戻る道は降り坂の道ではない。

中央銀行の劇薬は歩く距離だけを増やす目的に安易に服用できるが、登り坂を登る体力を喪失させた。これからが本当の世界大不況の始まりだ。


06. 2013年8月22日 03:11:09 : Y2bkRRrsZQ
真意もなにも、アベノミスクの失敗が世界経済のリスク要因になるから本当のことを主張しているだけ。
「アベノミクスの効果は一時的」これ常識的な見解でしょ。
むしろ、他に何かがあるなら、その事を具体的に記述しなければならない。

07. 2013年8月22日 04:35:00 : 7OpGsifAXA
国内しか見ていないから楽観できるのだ。
世界経済の実相を無視、というより国民の目をそらせようと必死なところを看ると、どうやらやってる連中はこれが無理でおとぎ話にすぎないことを知っている。愚衆どもが破綻に気づかないかぎり破綻はない。誰も間違いを指摘しなければ永遠に間違いがないように。
だがドイツはこの茶番に付き合う義理がない。だから本音をいう。
こちらもEUがすでに破綻状態であることを指摘してやればよい。
今のユーロ高など全く実態に見合わぬ投機の結果にすぎず、手の平かえせばいつでも暴落する局面にある。

08. 2013年8月22日 09:40:01 : hViZKmZ9hk

筆者の分析が間違っていますね。
ドイツにとっては受け入れがたいものという結論はあってます。

これにはドイツにとって大きな大きな理由があります。
ユーロにおいて、なぜドイツだけが日本の金融政策を批判するのか。
イタリア、ギリシャがなぜ批判しないのか。

ドイツにとってユーロ通貨は恩恵を受けている有利な制度です。今の体制は維持したいのです。
しかし、日本が金融政策でデフレを脱却し景気の回復まで果たしたらイタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャといった国々も金融緩和の効果に気づいてしまいます。
でもユーロを使用している限り、金融政策ができません。
ユーロを止めて自国通貨(リラやドラクマ)を復活させ、自国の中央銀行に金融政策をさせようと画策し始めるかもしれません。

イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャといった国々がユーロ通貨からの離脱をすることが、ドイツにとって一番危惧していることなのです。


09. 2013年8月22日 10:16:10 : nJF6kGWndY

>アベノミクスがインフレを招く政策だということも、第一次大戦後に未曾有のハイパーインフレに苦しんだドイツとしては受け入れることができない理由

それもあるが、簡単に言えば、現状が、ドイツにとって最も良い状態だということ

QEを行えば、インフレと国債暴落の負担はドイツなどに集中し、メリットは南欧に集中する

面白いはずがない


日本国内で言えば、デフレと通貨高が利益になる既得権集団がドイツだと思えばいい


10. 2013年8月22日 12:19:16 : niiL5nr8dQ

【第17回】 2013年8月22日 野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
実質成長を支えてきたのは、物価下落による実質消費増
 2013年4−6月期の実質GDP(国内総生産)の成長率は、0.6%(年率2.6%)となった。前期からの増加額は3.3兆円だが、そのほとんどは、民間最終消費支出の増によるものであった(2.4兆円)。
 したがって、民間最終消費がなぜ増加しているのか、その原因を解明することが、今後の成長にとってきわめて重要である。
 報道では、これはアベノミクスによって株価が上昇し、その結果、高額消費が増加したためであると説明されている。この解釈が正しければ、株価上昇によって高額所得者の所得が増えることは、所得分配の観点からは問題があるにせよ、経済成長の観点からは正当化されることになる。
 しかし、この解釈には、大きな疑問がある。
 家計調査を見ると、一部の高額消費が増加しているのは事実だ。しかし、消費全体に占めるウエイトはきわめて低いので、これが消費全体を引き上げたとは考えられない。また、商業動態統計調査を見ても、6月を除けば、百貨店売上が顕著に増えているわけではない。
 実質消費が増加しているのは、一般に報道されているのとはまったく異なる理由によると考えられる。
 以下では、実質消費増がいかなる要因で生じているかを分析しよう。
GDP需要項目中最も顕著な増加は、実質消費支出
 まず最初に注意すべきは、消費支出の増加は、最近になって生じた現象ではないことだ。
 2007年から11年の間に、実質GDPは減少したが、実質消費支出は増加している。
 より詳しく見ると、図表1のとおりだ。

 2001−12年の期間を見ると、実質GDPは9.0%増加した。実質民間最終消費は10.8%と、これを上回る伸びを実現した。この期間の実質GDP増加額42.8兆円のうち、実質民間最終消費の増加は30.1兆円であり、70.3%を占めた。
 07−12年の期間では、実質GDPは0.8%減少した。しかし、実質民間最終消費は、4.0%増加した。
 この期間では、実質民間住宅投資、実質民間企業設備、実質純輸出は減少した。実質設備投資は、9.0兆円減少した。それに対して、実質民間最終消費は、11.8兆円増加したのである。つまり、実質で増加したのは、公的支出と消費支出だけであったわけだ。
 このように、ここ10年以上の期間にわたって、実質GDPの伸びを支えているのは、設備投資ではなく、消費支出なのである。
実質消費の中でも、娯楽・レジャー・文化の増加が顕著
 実質民間最終消費を目的別に見ると、図表2のとおりである。
 注目されるのは、「娯楽・レジャー・文化」の伸び率が高いことだ。

 より詳しく見ると、つぎのとおりだ。
 2001年から11年の期間を取ると、国内家計最終消費支出は14.3%増加したが、「娯楽・レジャー・文化」は87.9%増加した。
 この間の同項目の増加額は24.4兆円であり、国内家計最終消費支出の増加額39.0兆円の中で、62.5%を占める。
 07年から11年の期間では、国内家計最終消費支出の増加率が7.1%であり、「娯楽・レジャー・文化」の増加率が53.7%だ。増加額では、娯楽・レジャー・文化が18.2兆円であり、国内家計最終消費支出20.8兆円の87.6%を占める。
 11年における娯楽・レジャー・文化の実質支出額は約52兆円であるから、設備投資の額66.2兆円とそれほど変わらないわけだ。いまや、規模の面で、実質民間最終消費の一項目である娯楽・レジャー・文化が、設備投資と同程度のウエイトを持つにいたっているのである。
 そして、こうした傾向は、安倍内閣成立のずっと以前から続いている現象なのである。
 このように高い伸び率を示している項目の内容は、いったい何であろうか?
 国民経済計算の説明中、「付表8. 一般政府の機能別最終消費支出」の「(参考3)政府の機能別分類について」にある説明によると、政府が提供する「娯楽・文化・宗教サービス」は、つぎのものである。
 (1)娯楽・スポーツサービス、(2)文化サービス、(3)放送・出版サービス、(4)宗教・その他の地域社会サービス、(5)R&D(娯楽・文化・宗教)、(6)その他の娯楽・文化・宗教に関する支出。
 消費支出の娯楽・レジャー・文化の中の娯楽・文化も、これに対応していると考えられる。なお、交通、通信、外食、宿泊は、別項目になっている。
物価下落が実質成長を支えてきた
 ところが、図表3に示す名目値は、図表2で見た実質値とは非常に違う様相を呈している。
 保健・医療が高い伸びを示す半面で、娯楽・レジャー・文化の伸びは低いのだ。
 これは、物価動向の違いが影響している。デフレーターの推移は、図表4に示すとおりである。


 娯楽・レジャー・文化のデフレーターは、2001年から11年の期間をとれば、実に半分以下になっている。07年からの期間をとっても、6割未満に低下している。これは、PC、テレビ、カメラなどの価格下落が著しいことの影響と考えられる。
 なお、保健・医療は、名目で見れば、かなり伸びている。図表4に示すように、この項目のデフレーターは、07年からの期間をとれば、下落はしていない。
 実は、GDPの増加傾向を見ても、名目と実質は、きわめて異なる様相を示しているのである。
 図表5に見るように、01−12年をとっても、07−12年をとっても、名目GDP成長率はマイナスだ。しかも、政府最終消費と07−12年の公的固定資本形成、01−12年の輸出、輸入を除けば、どの項目もマイナス成長だ。
 つまり、名目値で見れば、民間最終消費もマイナス成長であり、その点で、住宅投資や設備投資と質的に違う動きを示しているわけではない(減少率が穏やかなことは事実だが)。

 このように、民間最終消費は、実質はプラス成長だが、名目はマイナス成長なのである。つまり、物価が下落したことが、実質消費を増やした原因なのだ。価格下落が著しい耐久財が多いため、他の需要項目に比べて、価格下落率が高いのだ。
 2013年4−6月期について目的別消費の数字はまだ公表されていないので、以上で述べた傾向が続いているかどうかは、まだ数字では確かめられない。つまり、13年4−6月期の消費増がいかなる要因で生じたのかは、現時点で公表されている統計では確認できない。
 しかし、アベノミクスが実質消費を増やしているのでないことは、ほぼ明らかである。4−6月期においても、以上で述べたここ10年来の傾向が続いていることは、ほぼ間違いない。
 つまり、実質GDPが増加してきた基本的な原因は、物価下落である。安倍内閣の経済政策は、消費者物価上昇率を高めようとしている。つまり、これまでの成長メカニズムを壊そうとしているのだ。これは、まことに愚かな政策だと言わざるをえない。
________________________________________
●野口教授が監修された経済データリンク集です。ぜひご活用ください!●
http://diamond.jp/articles/print/40393

11. 2013年8月22日 19:21:40 : niiL5nr8dQ
8月ユーロ圏サービス業活動、19カ月ぶり拡大−ドイツけん引

  8月22日(ブルームバーグ):ユーロ圏ではサービス業 の経済活動が8月に、1年7カ月ぶりに拡大した。ドイツがけん引した。域内経済は4−6月(第2四半期)に、過去最長のリセッション(景気後退)を脱した。
英マークイット・エコノミクスが22日発表した8月のユーロ圏サービス景気指数(速報値)は51.0と、前月の49.8から上昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト32人の予想中央値 (50.2)も上回った。同指数は50が活動拡大・縮小の分かれ目。
ユーロ圏の4−6月域内総生産(GDP )は前期比0.3%増と、7四半期ぶりにプラス成長を回復した。ドイツとフランスがけん引役となった。域内ではイタリアとスペインを含む少なくとも4カ国が引き続きリセッション下にある。
クレディ・アグリコルCIB(パリ)のエコノミスト、フレデリック・デュクロゼ氏は「ここ数カ月で改善が見られたものの、改善の出発点は極めて低かった」とした上で、「7−12月(下期)には域内経済が勢いを増す望みが十分にある。スペインとイタリアも回復し始めるかもしれない」と語った。
マークイットによれば、ユーロ圏製造業景気指数 は51.3と、前月の50.3から上昇した。製造業とサービス業を合わせた総合景気指数 は51.7と、7月の50.5から上昇。両指数はともに、2カ月連続の拡大を示した。
同日発表された8月のドイツ製造業景気指数は52と、2年1カ月ぶり高水準に達した。サービス業景気指数は6カ月ぶり高水準の52.4に上昇した。
原題:Euro-Area Services Output Grows for First Time in 19Months (1)(抜粋)Eurozone August Flash PMI: Statistical Summary (Table)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:フランクフルト Stefan Riecher sriecher@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.net
更新日時: 2013/08/22 18:07 JST


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