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コラム:2050年の勝ち組、世界で一番住みたい都市はどこか(ロイター) 
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/862.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 8 月 21 日 20:25:10: AtMSjtXKW4rJY
 

http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE97A00820130811
2013年 08月 11日 10:04 JST


By Parag Khanna and Greg Lindsay

ただちに温室効果ガスの排出を抑制しなければ「気候変動カオス」がやってくるかもしれない──。40年以上にわたって米航空宇宙局(NASA)で気候科学者として働き、今年4月に退職したばかりのジェームズ・ハンセン博士は、コロンビア大学の学生を前にこう話した。

ドイツのミュンヘン再保険によると、自然災害の数は世界中で現在年間800件以上。20年前と比べると倍増しているが、これはほんの始まりに過ぎない。

米ゼネラル・エレクトリックの世界戦略担当ピーター・エバンズ氏は、2030年までに年間の災害件数が1万5000件に達すると予測する。今年5月にオクラホマ州を襲った巨大竜巻の大きさが、標準的なサイズになるとの見通しだ。

こうした自然災害でまともに被害を受けるのは大都市だ。いかに人口が集中し、経済の起点となり、政治の中枢となったとしても、大都市はこれまで以上にサイクロンや地震、津波といった災害の脅威にさらされている。

米国を襲ったハリケーンのサンディとカトリーナは、いずれも1000億ドル(約9兆7000万円)の損害を与えた。キャットボンド(カタストロフィ・ボンド=大災害債券)の草分け的存在であるジョン・セオ氏は、1兆ドルの損害を与える自然災害がニューヨークを直撃するか、大災害によって今後10年の間に東京が壊滅すると予測している。自然災害の他にも、紛争や格差問題が原因の「人間が作り出す危機」、感染症のパンデミックもある。

では、21世紀に待ち受ける危機に対応するための運や展望、柔軟性を兼ね備えている都市はどこだろうか。あなたは2050年の世界で、どこに住みたいと思うだろうか。

<自然災害リスク>

世界で最も人口密度が高く、経済的にも重要な拠点となっている都市の中には、すでに国連世界都市化予測の中で「3+」のカテゴリーに位置付けられているものもあり、こうした都市は干ばつや地震、火山の噴火などの危険にさらされている。この中には、ニューヨーク、東京、ロサンゼルス、リオデジャネイロ、上海、サンフランシスコが含まれている。

最も頻繁に発生する自然災害である洪水は、バンコクやマニラ、ダッカといったアジアの大都市に住む貧困層を繰り返し絶望のふちへと追いやってきた。急成長する沿岸部の136都市を経済協力開発機構(OECD)が調べたところ、洪水の危機にさらされる人口は2070年までに今の3倍になる恐れがあるとの結果が出た。また米連邦緊急事態管理庁が6月に発表した報告によると、米国で頻繁に洪水に見舞われる地域は2100年までに45%増加する。

英ロンドンのテムズ川防潮堤とオランダ・ロッテルダムのデルタ計画は、海面上昇から都市を守るのが目的だ。ニューヨークのブルームバーグ市長も、水害対策として200億ドル(1兆9300万円)の構想を発表している。

<気候変動リスク>

一方では気候変動によるリスクもあり、世界では政治的な難民よりも「気候変動難民」を重要な問題として認識するようになってきた。アースポリシー研究所のレスター・ブラウン氏は先月、世界の全人口の半分を占める計18カ国で水不足に直面しているとする報告書を発表した。水の汲み上げによって帯水層が乾燥し、これによってサウジアラビアやシリア、イラクやイエメンといった国の都市に住む人々にも影響が出る可能性がある。

中国では、多くの河川が農業・工業用地に転用され、約2万8000本の河川が消えてしまった。水を求める国民が、国内で移住せざるを得ない状況に陥る可能性もある。

皮肉なことに、温暖化が進んだ世界で恩恵を受けるのは北極圏の都市だ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校の地理学者ローレンス・スミス氏は自著の中で、温暖化が進んだことで航路が氷で覆われる期間が短くなった北西航路を活用するため、スカンジナビア半島では新たな海運の拠点が作られていると指摘した。

世界で最も広い国土を持つロシアとカナダは、石油や鉱物資源だけではなく、豊かな水資源がある国だ。河川や永久凍土層から新鮮な水を獲得できる両国は、それぞれの隣国である中国と米国へと大量に販売している。

新たに注目を集めている北部地域「ニュー・ノース」には、トロント、バンクーバー、オスロ、ヘルシンキ、モスクワなどが含まれ、いずれの都市も成長が早く、移民にとって魅力的で、資源が豊富にある点で共通している。また市場関係者なら、ロシアのムルマンスク、カナダのチャーチル、グリーンランドのヌークといった港湾都市にも着目する必要があるだろう。

さらに南に目を向けると、少なくとも米国の五大湖周辺のバッファローやクリーブランド、デトロイトは真水が枯渇する心配もなく、気候変動を乗り切ることができそうだ。

<経済のリスク>

そしてもう1つは経済のリスクだ。経済全体が金融部門に依存している状態は、近年の金融危機によってその危うさが露呈した。金融に依存した経済では、ロンドン市場の健康状態がキプロスやスロベニアにも影響を及ぼしてしまう。

中国の大規模な輸出産業地区を抱える珠江三角州地帯は、輸出だけに頼り続けた結果、廃墟と化した工場やショッピングモールが残されることとなった。自動車に依存し続けたデトロイトも、アウトソーシングとオートメーションの波に飲まれ、同じような運命をたどった。

大都市で経済のリスクが生まれる一因に格差問題がある。成長や機会を増幅させるとしてもてはやされてきた都市化だが、同じ国の中での格差問題が注目されるようになったきっかけでもある。例えば、都市化が進んだインドネシアのジャカルタは、市民の生活水準という点でロンドンに近づいているが、一方で同じ国内の西パプア州といった農村部とは差が開いているということである。同じ国の中での格差是正を訴える「ウォール街を占拠せよ」の運動は記憶に新しいところだが、都市化が進めば1%の富裕層とそれ以外の99%の人々が隣り合わせで生活することとなるのだ。

大都市の経済がこのような問題を対処できるような柔軟性を身に付けるには、早急に計画を立てる以外に手はない。金融危機で打撃を受けたドバイだが、西側諸国以外の投資家たちを引き込もうと、地理的なメリットなどをフルに活用して、ただちに資本集めを再開した。

一方、ニューヨークは金融街としての機能だけではなく、テクノロジーや観光業の中心地としての魅力を押し出す戦略で、金融危機から復活を遂げた。今やニューヨークは、シリコンバレーに続く国内2番目のIT集積地に成長している。ニューヨークのようなリスク分散をするに当たっては、国や市のトップが資源や投資をどのように配分するかを先回りして決めていくことが必要になる。

<最も優れた都市は>

こうした世界で勝ち組の都市を選ぶのは非常に難しいが、統治が行き届いていること、紛争地域から離れていること、土地の造成といった面を考えれば、アジアではシンガポールが最も有望な都市だ。汚染や人口密集、汚職が急速に広がる香港よりも確かだろう。

環太平洋地域では、安定した政治とインフラへの十分な投資、そして大西洋と太平洋の両方にアクセスできるという点で、コロンビアのボゴタが南米の経済拠点として頭角を現してきている。

世界から投資が集まっているとはいえ、アフリカから勝者になる都市が生まれるという保証はない。南アフリカのヨハネスブルクとナイジェリアのラゴスは、活発な都市である反面、それぞれ経済格差と暴力が問題となっており、いずれも危険な都市としても認識されている。

いずれの都市であっても将来の保証はなく、感染症のパンデミックやテロ、市場の混乱が起きないとは限らない。だが、優れたリーダーたちは相互依存と自立のバランスをうまく取りながら戦略を立てていくものだ。例えば、テロリストなどの情報や病原菌に関するデータを共有して相互依存の関係を築きつつ、経済を金融依存から脱却させるなどして自立性を保つという方法が挙げられる。

世界の主要都市に人口や富が集中し、こうした都市で多くの資源が消費されているのは21世紀の現実だ。都市への集中は人類に革新と幸福をもたらすのか、それとも都市そのものに脅威を与える連鎖反応を引き起こすのか。

不確かさが待ち受ける未来で、あなたはどこに住みたいと思うだろうか。

(6日 ロイター)

 

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コメント
 
01. 2013年8月22日 01:00:50 : cKftockbJN
>>あなたはどこに住みたいと思うだろうか。

20万人都市程度から郊外へ5キロから10キロあたり。

田か畑つきの駐車場4台とれて家面積は少なくとも40坪から50坪。
その土地は少なくとも60坪から100坪程度。
釣りにも出かけられればいうことなし。

ぎっしりと詰まった都会の住宅街にはすみたくない。

北なら北海道、関西なら三重、九州なら熊本あたりがいいかな。
北海道は太平洋側苫小牧あたりがいい。道幅がゆったりひろーいのがいい。


02. 2013年8月22日 19:16:19 : niiL5nr8dQ
人が去り、犬が残った−破たんしたデトロイトに野良犬5万匹

  8月21日(ブルームバーグ):米連邦破産法9条の適用を申請した米ミシガン州デトロイト市では、最大5万匹もの野良犬が路上や空き家をうろついており、近隣住民の平和な生活を脅かしている。動物保護管理を担当する市当局も対応が追いつかない状況だ。
かつては180万人が住んでいたこのコミュニティも、今では人口約70万人に減少。ドアや窓を板でふさいだ空き家に、20匹もの野良犬が集団で暮らしていたケースもある。
金銭的に余裕のない飼い主に捨てられたり、飼い主が正しい飼い方を理解していない場合もある。ほかのペットを殺したり、郵便配達員にかみつく野良犬もいる。こうした野良犬であふれている動物保護シェルターでは、70%以上が安楽死させられる。
市動物管理局責任者のハリー・ウォード氏は「これほどまでに広範囲にわたって空き家があれば、犬の問題が発生するのは当たり前の状況だ」と述べる。
野良犬の数は人道の危機を示唆していると話すのは、米動物愛護協会HSUSのアマンダ・アリントン氏。同氏は昨年10月にデトロイトを訪問したときを振り返り、「まったく活気が感じられない、終末後の世界のようだった。屋内にいる住民と路上を走り回る犬以外、何もなかった」と語った。    
アリントン氏によると、住民は近所の人が世話をしてくれると期待して、ペットを置き去りにすると指摘。こうして飼い主を失った犬が路上をうろつき、繁殖するという。
管理局員は4人
7月18日に破産法9条の適用を申請したデトロイトは180億ドルを超える長期負債を抱える。歳入の落ち込みは警察や消防などの縮小につながり、動物管理局も例外ではない。
動物管理局の予算は年間160万ドル。ワード氏の下で4人の局員が360キロ平方メートルのデトロイトを担当する。同氏が責任者となった2008年以降、局員数は11人減少した。
ワード氏は「われわれは極度の疲労と人手不足に心底苦しんでいる」と語った。
関連ニュースと情報:
原題:Abandoned Dogs Roam Detroit’s Streets in Packs as HumansDwindle(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:デトロイト Chris Christoff cchristoff@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Stephen Merelman smerelman@bloomberg.net
更新日時: 2013/08/22 02:09 JST


03. 2013年8月23日 09:56:42 : niiL5nr8dQ
【第236回】 2013年8月23日 岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
デトロイト市の破綻から日本が学ぶべき教訓
 米国の主要都市の1つであるデトロイト市が財政破綻を宣言してから1ヵ月が経ちました。本件に関する最近の報道は、公務員の年金給付などレガシーコストを削減して債務を圧縮できるかという点が目立ちますが、デトロイトと同様に破綻の危機に瀕する自治体が多い日本としては、デトロイトから学ぶべき別の点があるのではないでしょうか。

破綻したデトロイトと繁栄するシカゴの差

 デトロイトの財政破綻の原因として言われるのは、地元を代表する産業である自動車産業の衰退です。それに伴い、地元の人口が減少の一途を辿り、税収も激減して大幅な債務超過になったからです。

 しかし、より本質的な破綻の原因は、長年にわたるデトロイト市の経済運営の失敗です。米国の自動車産業の最盛期(1950年代)から半世紀以上が経つ中で、米国の自動車産業のイノベーション能力の低下は既に明らかだったのですから、それに代わる雇用への波及効果の高い新たなイノベーション部門を地元で育てるか誘致すべきでした。しかし、それに失敗してしまったために破綻へと至ったのです。

 それは、同じ米国中西部の都市であるシカゴと比較すると非常に明らかとなります。シカゴもデトロイトと同様に1950年代、60年代は製造業で栄えていました。そして、1969年の家計所得の中位値はデトロイトが3万4972ドルであるのに対して、シカゴは3万3674ドルと、ほぼ同じでした。

 その後、新興国の製造業が成長するに伴い、両市の製造業も衰退傾向を辿っていくのですが、デトロイトと異なりシカゴでは、1990年代以降にビジネス・サービス、金融、教育、ヘルスケアなどの高度なサービス分野が地域の産業として成長し、そこでの雇用も増加していきました。シカゴは地域のイノベーション部門を上手に製造業からサービス業へとシフトさせたのです。

 その結果、今やシカゴでは住民の3分の1が大卒以上の学歴を持つまでになり、家計所得の中位値も4万7371ドルと40年で41%も増加しました。これに対して、現在のデトロイトの家計所得の中位値は2万7862ドルと、40年で20%減少しており、その差は歴然です。

 では、ともに中西部に位置し、かつては製造業が中心産業で所得水準も同様と、かつては同じ特徴を有していたデトロイトとシカゴが、なぜ現在は破綻と繁栄という正反対の状況にあるのでしょうか。

 米国で指摘されているのは、以下のような点です。デトロイトは、自動車産業にのみ依存し、かつ米国の自動車産業はかつての繁栄時に部品製造も内製化するなど“内向きの産業”になっていきました。それに対しシカゴは、多様な製造業を擁していたのに加えて、商品取引所などがあったため、地域外や海外との交流が盛んで、イノベーションの変化に敏感だったのです。実際、住民に占める移民の割合は、デトロイトが5%であるのに対してシカゴは21%です。

 そして、重要なのは、シカゴは1980年代以降今に至るまでプラグマティックな市長が続いたのに対して、デトロイトは1970年代から20年も保守的で経済に疎い市長が市政を牛耳ったという違いです。

 デトロイトの財政破綻から日本の自治体が学ぶべきは、産業の盛衰を敏感に察知して、雇用を創出できるイノベーション部門を柔軟にシフトできる首長や自治体職員のアンテナの高さが必要ということではないでしょうか。

地域活性化を阻む“corporatism”のリスク

 そうした事実を踏まえると、安倍政権が地域経済の活性化に向けて、今秋から“地方版産業競争力会議”を全国10ヵ所程度で発足させるというのは、地域が地元に昔からある産業に安住せずに新たなイノベーション部門を呼び込むきっかけになり得る点で、取り組みの方向性としては評価できます。

 ただ、そこで心配になるのは、結局6月に政府が策定した成長戦略の焼き直しになり、経産省の官僚が勝手に決めた成長4分野を地域に押し付けるだけになりはしないか、ということです。

 本来イノベーションとは、政府が好む“技術イノベーション”以外に、ビジネスモデルの進化などの“ビジネス・イノベーション”も含まれます。そう考えると、過剰規制の日本では、農業を含め地域に今ある産業でもイノベーションを創出できる余地はまだかなりあります。かつ、起業や外からの企業誘致でイノベーションを起こすのもありです。

 そして、それらすべてについて、大事なのはイノベーションのネタを持つ民間が自力で頑張ることです。そこに政府や補助金狙いの大企業がしゃしゃり出て、乱立した官民ファンドの利用の推奨など6月の成長戦略の押しつけをすれば、結局、地域の国依存と甘えの構造は変わらないどころか、地域に今あるイノベーションのネタを殺してしまうことにもなりかねません。

 そうした懸念を表す言葉として、米国のある学者が提唱している”corporatism”という言葉をご存知でしょうか。これは、経済活動が政府や一部の大企業によってコントロールされることへの懸念を意味しています。”corporatism”がはびこると、地域で頑張っている小さな企業や個人のクリエイティビティやイノベーションが阻害されかねないのです。

“地方版産業競争力会議”が”corporatism”の牙城とならないよう、しっかりと監視していく必要があるのではないでしょうか。


04. 2013年8月23日 10:27:02 : cKftockbJN
>>近所の人が世話をしてくれると期待して、ペットを置き去りにすると指摘。こうして飼い主を失った犬が路上をうろつき、繁殖するという。

・・・・猿の惑星ならぬ 犬の惑星 

    日本なら 猪の惑星 いや 鹿かな?


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