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消費税率引き上げ延期=国債暴落は本当か 海外投資家が売るから、消費税率を上げよという議論は誤り (東洋経済) 
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/176.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 8 月 29 日 09:48:00: igsppGRN/E9PQ
 

安倍首相は、消費税率の問題にどんな決断を下すのか(日本雑誌協会代表撮影)


消費税率引き上げ延期=国債暴落は本当か 海外投資家が売るから、消費税率を上げよという議論は誤り
http://toyokeizai.net/articles/-/18496
2013年08月29日 小幡 績 :慶應義塾大学准教授 東洋経済オンライン


消費税率引き上げの是非の議論が盛り上がっている。私自身は、基本的に、消費税率引き上げをすべきであり、2014年4月にそのまま8%に上げ、15年10月に10%に上げるという案か、もしくは、14年4月から1%ずつ5年にわたって引き上げるという案のどちらかがいいと考えている。個人的には、1%ずつの案で、これは景気とは無関係に毎年機械的に上げ続ける、景気対策は別の手段で行うべきであり、かつ、現在は景気が良いので、少なくとも14年4月の引き上げに向けては、消費税率引き上げにともなう痛みを緩和するための措置、あるいは景気浮揚措置などは一切取らない、という案を主張している。

■引き上げ延期をしてみないと、本当のところはわからない

この案の是非はここでは議論の対象ではないのだが、あえて述べた理由がある。それは、予定通り8%に引き上げるべきだと主張するマーケット関係者が、税率引き上げ延期だと、国際的に国債への信認がなくなり、国債が売られて暴落するから、延期はやめた方がいい、という理由を挙げているが、これは本当なのか、という議論をしたいからだ。

本当かどうか。それはわからない。延期してみないと、本当に売られるかどうかはわからない。それが今日の結論だ。

ふざけているのではない。それが真実であり、それ以外の真実は存在しないのだ。

すなわち、国債が暴落するかどうかは、そのときに国債を売る主体がどれだけいるかであり、その主体(投資家またはトレーダー)は、「そのときの気分」で決めるからだ。気分?という言葉に違和感があるかもしれないが、学問的には、investor sentimentで学問的にも確立した考え方だ。

ちなみに、投資家と言ったときには、その金融商品をある程度の期間保有して、配当や利子などのインカムゲインあるいはキャピタルゲインを狙うような経済主体のことを指し、トレーダーとは、短期の値動きを利用して利益を上げることを狙う経済主体のことを指す。学問的にも、一般的にも、トレーダーという言葉は、ある意味蔑称であり、合理的でない投資家のことをノイズトレーダーと呼んでいる。

■投資家の行動を規定する要因は、いくつもある

では、investor sentiment(私は投資家機運と訳したが、投資家心理と訳されることも多い。しかし、センチメントとは、個々の投資家の気分やノリが、市場に広がって雰囲気を作り出す、という意味に近いので、心理とは少し違う気がする)とは、合理的なのか非合理的なのか、と言われると苦しくなっているが、合理的であるはずの投資家まで、実際の売買においては、気分や市場の雰囲気に左右されてしまい、全体として非合理的な行動を取ってしまう、というニュアンスだ。

合理的、という言葉もあいまいに使われることが多いが、何が合理的かは考え方によって違うから注意しないといけない。伝統的なファイナンス理論においては、ファンダメンタルズ以外の要因で投資(invest)あるいは売買(trade)すると、非合理的ということになり、この定義が広く使われており、私は行動ファイナンス理論アプローチをとっているので、ファンダメンタルズは投資に関係ないという考え方に基づけば、すべての投資行動が非合理的になってしまうので、違和感があるが、言葉としては、非合理的というのは、わけがわからない、理屈が立たない、ということではなく、ファンダメンタルズ以外の理屈で投資している投資家が非合理的投資家である、という言葉の使い方が無難だろう。

長々と議論してきたのは、このように、市場での投資家の投資行動あるいは売買取引を規定する要因はファンダメンタルズを筆頭に複数あり、最後は、投資家の意思決定だから、それは気分あるいは市場の雰囲気(日本語的な意味でのムード)によって左右されるという事実、そして、それは私だけの意見でなく、学問的に共有されている見方だということを伝えたかったのだ。

すなわち、投資家は気分によって左右されるため、今は、消費税引き上げできなければ日本売りするよ、と言っていても、いざ引き上げが延期になったときに、必ず売るかというとそうとは限らない。

むしろ、みんなが売れば売る可能性はあるが、みんなが売るとは限らない。しかも、国債に関しては、もともと非合理的な投資行動の結果として(私は、限定合理的投資家による国債の買い、と位置づけているが、ここでの限定合理性については、拙著「ハイブリッド・バブル」参照)、日本国債は、生保や中小の金融機関あるいは、政府系(あるいはかつての政府系)金融機関が、安定した買いを入れているのである。また彼らは、他の投資家の行動や市場での評価に対して、他の投資家よりもセンシティブでなく、反応するインセンティブが弱いので、多少の売り浴びせに対しては、割安だとして絶好の買い時と捉え、買いを入れてきた。

この結果、海外ヘッジファンドなどの空売り攻撃は、過去に失敗を繰り返してきた。今回は違う、というのは、財政は短の可能性に関するハーバード大教授のケネス・ロゴフの言葉、本のタイトルだが(This time different:邦題は「国家は破綻する」)、ここでは、日本の国債の空売りが今度は起こり、かつ成功する、という意味だが、本当にそうだろうか。

それはわからない。

日本のほかの経済状況にもよるし、何より世界の金融市場の情勢による。世界の投資家あるいはトレーダーのセンチメント次第で、それは米国および中国の金融市場に大きく左右されるからだ。あるいはシリアなどに見られるような、地政学リスク、戦争リスク、それに米国が関係するリスクだ。

したがって、まっとうに議論すれば、消費税率引き上げの延期あるいは修正は、日本国債に対する信認が低下するリスクが高まる可能性があり、そのリスクは重いので、引き上げは延期するべきでない、ということになる。

そして、このときの信認が低下するリスクというのは、投資家やトレーダーが国債についてどう見るかではなく、日本政府の財務的健全性そのものが、投資家がどう解釈しようと揺らぐことによるものであり、いわば、ファンダメンタルズにより、信認が揺らぐというリスクだ。

■主導権を、人為的な「市場の声」に委ねるのは誤り

これが、私が提案するファンダメンタルズの定義だ。すなわち、他の投資家による評価、解釈に拠らず、その金融商品そのものを売買せず、長期あるいは満期まであるいは永遠に持ち続けるとした場合の投資家にとってのリスクとリターンがファンダメンタルズなのだ。

この意味でのファンダメンタルズに関して、日本国債のリスクが高まるのであれば、消費税引き上げ延期は避けるべきである、というのがもっとも誠実な議論だ。

これは、海外投資家が売り浴びせることになるから、引き上げないといけない、という議論とは、似ているように見えて、質的には全く異なる。海外投資家の行動は予測できないし、海外投資家に媚びているに過ぎないからだ。なぜ媚びるのがいけないか。それは、投資家が間違っていても、それにあわせて行動すると言うことは、主導権を投資家の雰囲気、メディアで言うところの「市場の声」にゆだねることになるからであり、実は、その「市場の声」とは、利害関係のある投資家による意図的な雰囲気作り、あるいはポジショントークにより、作られる可能性が高いからだ。

したがって、「海外投資家が売り浴びせるから、消費税を上げるべき」という議論は、脅しのように聞こえるから悪いのではなく、将来の投資家行動を予言できると考えている点で誤りであり、同時に、政策哲学あるいは政策立案側の戦略として、「負け」の戦略なのだ。


 

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コメント
 
01. 2013年8月29日 10:11:18 : MBD1umCKSk
マーケットの動向で政策が決まるなら、選挙権なんかより
国債を持った方が政治に大きな影響を与えられるってことだ

日本国民は消費税増税したら預金を全額引き出すと脅してやればいい


02. 2013年8月29日 10:13:59 : LGUfwnafEI
>>01

そんなこと誰もしないし、ここで呟いててもなにも変わらない。

残念!


03. 2013年8月29日 10:34:08 : nJF6kGWndY

>消費税率引き上げ延期=国債暴落は本当か

暴落というのはウソで
せいぜい金利上昇は1%以下だろうし、追加緩和で十分対応できる

ただし副作用(正作用?)として円安とコストプッシュ・インフレが進み、国内実質消費を下押しするし

当然、今後のファンダメンタルな金融リスクも、より大きくなる。

また、より大幅な増税が将来不可避になるので、経営者や増税リスクを意識する層では、投資や消費を控える傾向

つまりデフレ圧力は強まるかもしれない


>ファンダメンタルズに関して、日本国債のリスクが高まる
>消費税率引き上げの延期あるいは修正は、日本国債に対する信認が低下するリスクが高まる可能性があり、そのリスクは重いので、引き上げは延期するべきでない

結局、中央銀行がQEを行う限り、増税も国債増発+QEも、長期的に民間経済に及ぼす影響は、ほぼ等価だから

根本的には、経済成長の促進政策と、歳出を持続可能なレベルに抑制するインフラや社会保障改革などが最も重要


ただし負担する階層のバランスが変わるので、短期的には様々な影響がでてくるし

明らかにデフレ脱却(緩やかなインフレによる実質価格の抑制と既存債務軽減)は、国内投資促進にとって有効だから、歳出膨張さえ注意していれば、増税は全く急ぐ必要はない



04. 2013年8月29日 10:42:07 : nJF6kGWndY

>>03 副作用(正作用?)として円安とコストプッシュ・インフレ

ただし、短期的には、海外投資家のポジション解消(=株売り、円買)で、円高に振れる可能性は高いが、あくまで一時的なものだろう


05. 2013年8月29日 13:19:50 : V3DZQtnCJ2
>「海外投資家が売り浴びせるから、消費税を上げるべき」という議論は、脅しのように聞こえるから悪いのではなく、将来の投資家行動を予言できると考えている点で誤りであり、同時に、政策哲学あるいは政策立案側の戦略として、「負け」の戦略なのだ。

そのとおり。「負け」の戦略の先にあるのは、本当の負け。

増税を良しとする議論には、本当の意味で「庶民」の暮らしを守る視点が無い。そんな者達にこの国の舵取りを任せてはならない。


06. 2013年8月29日 21:41:46 : JIJRbvm69Q
2013/08/29 「消費税法により還付金を貰っている輸出大企業は、税務署を使った横領に等しい行為を行なっている」 〜「消費税増税の中止を求める税理士のアピール」記者会見

 消費税増税に反対する税理士が集まり、中止を求める記者会見が29日(木)に開かれた。消費税法の仕組みでは消費税の納税義務者は事業者とされ、力の弱い事業者ほど消費税の転嫁ができずにいる現状に加えて輸出については消費税は免税とされる。そして、非課税とは異なり「仕入れに含まれる」とされる消費税相当額が還付されることによる不公平が拡大することを話された。(IWJ・松井信篤)


□会見者
 浦野広明税理士、湖東京至税理士、佐伯正隆税理士、永沢晃税理士、平石共子税理士
□主催
 「税理士アピール」事務局

※掲載期間終了後は、会員限定記事となります。

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/98763


07. 2013年8月30日 00:59:54 : JIJRbvm69Q
☮〖超限戦〗TPP・消費増税・対馬の山林入札、国民経済と文化の防衛を[H25/8/29]
http://www.youtube.com/watch?v=QV-0TrnZTf8

08. 2013年8月30日 09:34:26 : HEtBW6AVsA
国債暴落はあっても一時的でしょう。
国債暴落で慌てて売りに回るのは弱い金融機関、この時、強い金融機関はしめたとばかり買いに回る、結局、期間の短い国債は前よりも上昇するのでは。日銀は暴落で買い、反動だか、回復で売りに回るべきだろう。
何と言っても今の金融機関には国債を売って、その代金で運用するべき貸出先があるの?怖くてできないのでしょう。

09. 2013年9月03日 01:25:56 : DOzD2dJtWA

そもそも消費税上げたら株価は下がるだろ。


10. ほんの一言 2013年9月03日 22:57:42 : Ul.1Wje9FqLxA : yfM8v42Jzo
国債大暴落と言いますが、売り手の主体は誰なのでしょう。
外国人は日本国債をあまり持ってませんから、売ったとしても大したことはありません。
そうすると売りの主体は日本の機関投資家という事になります。日本の機関投資家は銀行も生保も運用難で国債をを大量に抱えていますが、今の日本の経済状態で
自らの破滅を予想させるような国債の投げ売りをやるとは思えません。
何にでも100%という事はありませんから、絶対とは言いませんが、少なくとも近未来において日本国債の大暴落はないでしょう。
小幡教授は学者典型の屁理屈をこね回していますが、実務サイドから見れば単なる学者のたわ言でしかありません。
それにこんなことを言うのは僭越ですが、いったい何を言いたいのかいまいちよく解りません。

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