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オバマの中東外交の裏 原油高騰を目論み、シェールガスと原発を世界戦略の武器に (世相を斬る あいば達也) 
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/427.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 9 月 13 日 15:55:00: igsppGRN/E9PQ
 

オバマの中東外交の裏 原油高騰を目論み、シェールガスと原発を世界戦略の武器に
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/cb94ba2ebfa5c956d0de4cc5292722bc
2013年09月13日 世相を斬る あいば達也


アメリカの、アフガン、イラク戦争においても、その根拠自体、西側諸国が攻撃されたとか、そういう事ではなく、世界の警察が己の考えが、地球上のすべてに影響を及ぼす、と云う信念と云うか、思い上がりで始められたことだ。アラブの春を招いた勢力に米英イスラエルは加担したいただろうし、今ではアラブの嵐を巻き起こし、知らぬ顔の半兵衛を決めこんでいる。アフガン、イラク、北アフリカを食い散らかし、今度はシリアだと貪欲さを見せている。しかし、アメリカは何が欲しくて、世界中を混乱に巻き込もうとしているのか、今ひとつ納得がいかない。

 科学兵器が人の道に外れる武器であるなら、核爆弾は、それ以上に醜悪な悪魔の武器であり、それを使用した国家は、世界広しといえども、唯一アメリカ合衆国なのだ。ベトナム戦争では、7500万リットルの枯葉剤を南ベトナムの森林、農村、田畑にバラ撒いた。ダイオキシンを含む枯れ葉剤の化学的副作用が現在なおベトナムの遺伝子等に強い被害を残している。あれも、モンサントが作った化学兵器の一つに分類できる。劣化ウラン弾系の武器も、放射能内部被曝や化学的毒性による健康被害が残るのだから、化学兵器と見る事も出来る。自分らが勝手に、劣化ウラン弾は化学兵器ではないと、平気で言っているだけだ。

 今後のシリア情勢は、米露の話し合いの成り行きが、次のステップを暗示させるだろう。WSJは以下のように報じている。


≪ 米ロ外相がきょうジュネーブで会談―シリアの化学兵器問題を協議

【ワシントン】ケリー米国務長官とラブロフ・ロシア外相は12、13の両日ジュネーブで会談し、米国の対シリア攻撃を回避するため、シリアの化学兵器を国際管理下に置き廃棄させるとのロシア側の提案について協議する。

 米政府当局者はこれに関連して、国際管理を確実に実行させるため、シリアが違反した場合には軍事行動を認めるとの国連安保理決議を採択すべきかど うかについては、外相会談で決着をつけるつもりはないと言明した。国連安保理決議を求めるかどうかは、米ロ間の主要な対立点となっている。

 国務省のサキ報道官は「外相会談の目的は、ロシア案が真剣なものかどうか確認し、化学兵器を特定・検証・確保・破壊する仕組みを具体的にどのように実施していくのかについて話し合うことだ」と述べた。ケリー長官には専門家チームも同行し、ロシア側専門家とロシア案を詳細にわたって検討する。

 外相会談は、オバマ大統領がシリア問題について国民に向けた演説を行った10日に設定された。大統領は、シリア政府軍が8月21日に化学兵器を使用して多数の市民を殺害したと非難し、軍事攻撃に言及した上で、議会に対し武力行使を承認する決議案の採択を求めた。

 しかし、武力行使には議会の抵抗や国民の反発が強く、米政府は袋小路に追い込まれた。ケリー長官は9日ロンドンで、シリアは1週間以内に化学兵器を国際管理下に置けば、軍事行動を回避できると発言。同日に、すかさずロシアが化学兵器放棄に関する提案を行い、シリア当局者は初めて化学兵器を所有していることを明らかにし、化学兵器を引き渡すことに同意した。

 だが、ロシアの提案については、西側諸国の間では遅延戦術ではないかと強い疑念を抱いている向きがある。

 マケイン米上院議員(共和、アリゾナ州)は11日、ウォール・ストリート・ジャーナル主催の朝食会で、「我々はしばらくの間消耗戦に引きずり込まれ、その間シリアでは虐殺が続くことになるのではないかと懸念している」と語り、「ロシア提案に対する検討は、できるだけ短期間に終えるべきだ」と強調した。

 ロシアの国営通信は、同国が11日に米国に対しロシア案を伝えたと報じた。ただその詳細については明らかになっていない。ロシアの外交当局者は、 シリア政府に圧力を加え続けるために、武力行使や制裁を認めるような国連安保理決議には反対すると言明している。ロシアは、シリアがロシアの提案を直ちに 受け入れたことで十分だとし、それ以上の譲歩を求めるのは化学兵器引き渡しの約束の履行上の問題が生じてから検討すべきだとの立場をとっている。

 これに対し米国は、「強制力のある」国連決議を求めているが、何を求めるかについては具体的には示していない。  米ロとも、今回のロシア案をめぐる外交交渉が不調に終わったとしても、自分たちにプラスの効果をもたらすとみている。マケイン議員らは、外交上の対立が深まれば、オバマ政権にとっては武力行使を承認する決議案の議会通過に向けての論拠を強めることができるとみている。同議員は「ロシア案が受け入れ難いものであるならば、大統領の影響力は強まる可能性がある」と述べた。

 一方ロシアは、同国が米国の攻撃回避のためのイニシアチブをとったことをロシア外交の勝利と自賛している。ロシア下院のクロエドフ国防委員長は、 「シリアの化学兵器を国際管理下に置き、その後破壊するとのロシアの画期的な提案は米国政府ならびにオバマ大統領にとっては他に選択の余地がなかった」と 語った。下院は10日、米国はシリアに対する「侵略計画」を断念すべきだとする拘束力のない決議を圧倒的多数の賛成で可決した。≫(WSJ日本版)


 正直、オバマにとっては渡りに船の話なのだが、仲介がロシアであることが、 今ひとつ愉快ではないようだ。ブッシュは違法を犯して、政策や戦争を遂行したが、オバマは、その同様の行為を合法的に行おうとする小賢しさに満ちた男である。そもそも、中東や北アフリカなど、イスラム圏の国々を、アメリカ式のデモクラシーでコントロール乃至は支配しようと云う試み自体が不遜なのだ。サウジやイスラエルを西側圏にとどめ置く為とはいえ、力での支配は、弱者の怨念の連鎖を新たに生むわけで、永遠に米国はテロの恐怖にビビることになるのだ。まさに、力を失いつつある覇権国家の自画像という感じが否めない。

 「イラン・イラク戦争や湾岸戦争での化学兵器の使用あるいは使用の疑惑といった状況を背景にして、化学兵器の使用だけではなく、開発から生産、貯蔵までをも禁止するべきだとの国際世論が高まり、化学兵器禁止条約の署名に到った。」(ウィキペディア抜粋)なのだが、膨大な種類の化学兵器禁止法規制物質が定められている。しかし、放射性物質は含まれていないようなので、劣化ウラン弾は白血病を誘因するとしても、化学兵器でない辺りが米露の話し合いの後のようでもある。但し、化学兵器禁止条約第2条9項の規定によると、国内の暴動の鎮圧等、法の執行のための目的で化学兵器を使用することは認められている。警察などが暴徒鎮圧に催涙弾を使用しても条約違反にならないのはこの条項による物である。そのため、解釈によっては国内のテロリストなどに対して化学兵器を使用することは違法行為ではない。この観点から、シリアのアサド政権が、国内の反政権勢力をテロリストと位置づける事も可能なことになる。

 アメリカにもの言えるロシアという国が存在しなかったら、シリアの国民がどれ程の犠牲を強いられるかは、考えただけでも判る。アサドを殺害すれば、それで済む話ではない。中東全体を巻き込む、未曾有の民族紛争になりかねないのだ。仮に、渡りに船を出されたにも関わらず、覇権国の沽券の為には、戒めの爆撃だけはしておきたい。このような誘惑もあるだろうから、ここで一見落着となるかどうか、自明ではない。おそらく、ロシアの力が中東のど真ん中に突き刺さっている事が、アメリカにとって、最も気分の悪いことかもしれない。しかし、オバマと云う男は、単なる覇権上の問題ではなく、経済戦略として、原油価格の高止まりを目論んでいる可能性もある。

 この北アフリカ、中東における紛争のお陰で、今、世界では何が起きているか、考えてみると、穿った見方も浮上する。これら中東・北アフリカで起きている、個別のクーデターや内乱には、個別の経緯があるわけだが、そのことで、世界に共通して起きる現象がある。それは原油価格である。この世界的原油価格の高騰は、世界のエネルギー問題に強く影響する。主に、石油に依存する現在の世界的エネルギー構造の主役を直撃するわけだ。

 原油価格の推移を時系列に見てみると、驚くほどの速度で上昇しているのである。20世紀半ばまでは、1バレル・2ドル程度だった原油価格は、第二次石油ショック時に40ドルに達したが、その後10〜20ドルのレンジに入っていた。その原油価格が21世紀に入った途端、BRICsなど新興国需要が急速に増え、2008年には1バレル・147ドルをつけたのである。リーマン・ショックで急落したが、その後持ち直し、概ね90〜100ドルのレンジで推移している。

 専門家の話を聞くと、原油価格の利益込みの原油相場は、70ドル程度が妥当だろうと言われている。最近ではBRICsを含む新興国の経済も鈍化し、原油逼迫の環境とは言い切れなくなっていた。本来であれば、米国におけるシェールガス開発のインパクトのある技術的革新は、原油価格を強く押し下げる要因であるべきだったが、まったく原油価格に影響していない。そして、北アフリカや中東で、キナ臭い問題が生じるたびに、原油価格は100ドル以上になるのだ。今日あたりは108ドルのようだが、米露の会談決裂とでもなったら、一気に130ドル等と云う、悲鳴の出るような価格が生まれるかもしれない。

 よくよく考えると、原油価格の高騰は、シェールガスの価値も上昇させる要因となるので、米国にとって、原油価格の高騰はダメージどころか、メリットの方が比較にならない程大きいのだ。また、日本中心に活動する方向となった原発マフィアにとっても、米国シェールガスと日本の原発はウィン・ウィンの関係にあると云う事実も見逃せない事実だろう。この米国が振り撒く世界の混乱と原油価格の高騰はリンクしている。そして、その原油高騰で利益を得るのは誰なのか?産油国だけが激太りするわけではない。


 

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コメント
 
01. 2013年9月13日 16:58:28 : niiL5nr8dQ
市場の関心は五輪からFOMCに、議長人事含め予断許さず
2013年 09月 13日 16:17 JST
[東京 13日 ロイター] - 市場の関心は、東京五輪から来週17─18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に移ってきた。量的緩和第3弾(QE3)縮小の決定はほぼ織り込まれており、資産買い入れ額の縮小幅やフォワードガイダンスの修正が焦点になっている。

総合的にタカ派的な内容でなければ安心感が広がり、リスクオンになるとの見方が多い。ただ、次期議長人事で、量的緩和政策に批判的なサマーズ氏が有力との一部報道も出ており、リスクオフに傾くシナリオも否定できず、FOMC後の市場動向は予断を許さない。

<様子見の機関投資家>

日本株市場は上値追いに欠かせない売買ボリュームが低下している。東証1部売買代金は、東京五輪決定を機に今週前半の9─11日は、連日2兆円を超えたが、前日12日は1兆7449億円に減少。13日は2兆7297億円だが、SQ(特別清算指数)算出に伴う売買が約8400億円あるとみられており、実質的には2兆円割れペースが続いている。

「東京五輪を材料に個人投資家の売買が活発となったが、それも一服。国内外の機関投資家はFOMCを警戒し、ほとんど動いていない。FOMCで不透明感が払しょくできるかが焦点だ」(岡三証券・投資戦略部シニアストラテジストの大場敬史氏)という。

為替市場でもFOMCを前にポジション調整が進んでいる。米国経済の相対的な強さから、FOMC後にドル高基調が再開するとの見方は多いが、米雇用関連指標がやや弱いことから、いったんドルロングを解消する動きが出ているという。ドル/円は99円台で上値が重くなっており、日本株の圧迫要因にもなっている。

野村証券・金融市場調査部チーフFXストラテジストの池田雄之輔氏は、ドル/円相場について「日本側の要因としては、5兆円を超える経済対策や2014年度にも法人税率が引き下げられる予想など、投機筋にとって円安的な材料が出てきている。ただ、ヘッジファンド勢は目下、米金利など米国側の要因を強く意識しており、日本側の要因のみで円安が進む環境ではない」と話す。

<縮小幅とフォワードガイダンス>

決め打ちできる材料がそろっているわけではないが、市場では、17─18日のFOMCでQE3縮小が決定されるとの見方が、ほぼコンセンサスになっている。ロイターが前週の8月雇用統計発表後に実施したエコノミスト調査では、そうした見方が69人中ほぼ4分の3を占めた。

QE3縮小決定を前提として、市場が注目するのは買い入れ額の縮小幅だ。米連邦準備理事会(FRB)はQE3の具体的な実施手段として毎月、450億ドルの国債と400億ドルのモーゲージ担保証券(MBS)の計850億ドルを購入している。これをどこまで減らすかで、FRBの政策スタンスを推し量ろうとしている。

前出のエコノミスト予想における削減幅は100億ドルが多く、現在の市場の予想は100─150億ドルというのが一般的だ。バーナンキ議長は来年半ばまでにQE3を終了する意向を示しており、来年6月までに850億ドルを縮小するとすれば、月100億ドル程度ずつ減らしていくペースになるというのが、予想の背景となっている。

ただ、縮小幅の多寡だけでは市場は動かないとみられている。いわゆるフォワード・ガイダンスを変更してくるかが、もう1つの焦点となっているためだ。

現在、FRBは失業率が少なくとも6.5%に低下するまで事実上のゼロ金利政策を継続するとしているが、これを6%に引き下げるか注目されている。引き下げられれば、QE3縮小が始まったとしても金融緩和環境は長期化するとの期待が広がる。

三菱東京UFJ銀行・金融市場部戦略トレーディンググループ次長の今井健一氏は「縮小幅が100億ドルで失業率目標を6.0%に引き下げなら、ハト派的なトーンが強くなり株買い・債券買いになろう。市場予想通りだとしても、安心感が広がるためリスクオンの展開になりやすい。一方、縮小幅が200億ドル以上でフォワードガイダンスにも変更がなければ、株売り・債券売りだ」との見方を示している。

<FRB議長人事に警戒感>

議長会見を含め、縮小幅とフォワードガイダンスには、いろいろな組み合わせがありうるため政策スタンスの判断は難しくなる可能性もある。さらに次期FRB議長の人事にも大きく影響されるため、不透明感が払しょくされるかは、まさに「不透明」だ。

次期FRB議長にサマーズ元財務長官が指名された場合、米上院で承認を得られないリスクも指摘されており、この面でも不確定要素が増えることになる。バーナンキ議長とイエレン副議長が去ることになれば、ハト派的だったFRBが大転換する可能性も出てくる。

サマーズ氏が指名されれば、米金利上昇要因であり、その点ではドル高・円安の材料だ。しかし、金融引き締め懸念が強まり、リスクオフの株安が進めば、円買いにつながりやすいため、日本株にとってもネガティブ材料になる可能性がある。

市場では「現在の金融緩和策に否定的とみられているサマーズ氏が就任すればフォワードガイダンスさえ反故(ほご)にされかねない」(三菱東京UFJ銀行の今井氏)と警戒感が強まっている。

(伊賀 大記 編集:田巻 一彦)


02. 2013年9月13日 17:00:33 : niiL5nr8dQ
コラム:米QE波乱相場の先に見えるユーロブーム再来=嶋津洋樹氏
2013年 09月 13日 13:57 JST
嶋津洋樹 SMBC日興証券 シニアマーケットエコノミスト(2013年9月13日)

予想より弱めの8月雇用統計やシリア問題を受けて、米量的緩和(QE)縮小観測は冷や水を浴びせられた。しかし、米連邦準備理事会(FRB)が17―18日の連邦公開市場委員会(FOMC)でQE縮小に踏み切る可能性は引き続き高いと考えている。

金融政策の変更はあくまで当該国の問題で、海外が注文をつけることではないが、米国はドルが事実上の基軸通貨であることから様々な恩恵を受けている。その分、ドルの価値を左右する金融政策が予期せぬ影響を内外に与えることも事実だ。実際、一部の新興国では、市場がQEの規模縮小を織り込む過程で資金流出が深刻化。過去の経験から、FRBの金融引き締めで通貨危機を誘発するリスクも指摘されている。

確かに、1990年代を振り返ると、米国の金融政策が引き締められる局面で新興国の通貨危機が発生している。メキシコ通貨危機(95年1月)、アジア通貨危機(97年7月)、ロシア通貨危機(98年8月)はその典型だろう。ただ、当時のフェデラルファンド(FF)金利は軒並み5%超で、利上げの最終局面だった。今回のようにFF金利どころか、緩和の度合いを縮小する議論だけで新興国が危機に陥るというのは、非伝統的金融政策の効果が未知数とはいえ、行き過ぎた懸念に思える。

<痛みに耐えた欧州への評価は一変>

こうしたなか、過剰な懸念にさらされる新興国を尻目に、急速に評価を上げているのが債務危機に苦しんでいた欧州の国々だ。特にユーロ圏については危機が去ったかのような錯覚すら覚える。

実際、欧州各国は債務危機を前にただその通過を待っていたわけではない。ドイツを筆頭とする支援国は、欧州金融安定メカニズム(EFSM)および欧州金融安定ファシリティ(EFSF)、欧州安定メカニズム(ESM)の設立、欧州中央銀行(ECB)による国債買い入れプログラム(OMT)の創設など、事実上の財政移転や欧州連合(EU)加盟国の救済を容認。それまで頑なに否定していた財政統合に向けた最初の一歩を大きく踏み出した。

また、ギリシャやアイルランド、ポルトガルなどの被支援国も、「痛み」を伴う財政再建や構造改革を実施。欧州内外からはドイツ流の押しつけで「やり過ぎ」との批判や、被支援国にユーロ圏からの離脱を勧める声さえあったが、改革路線が大きく変わることはなかった。EUは、リーマンショック後に債務危機に陥ったハンガリーやルーマニアに対しても同様の支援を実施。その際も構造改革の受け入れを迫っていた。

欧州各国が課題を抱えながらも、QE縮小観測で新たな危機に見舞われず、新興国からの資金の逃避先になっているのは、「痛み」に耐えた成果と言えるだろう。経常収支の赤字を抱えるトルコやインド、ブラジル、インドネシアでの混乱は、欧州の危機時の対応が正しかったことを裏付ける。これらの国々はインフレ圧力が残るなかで、緩和的な金融政策、拡張的な財政政策を続け、自国通貨高も受け入れてこなかった。

EUは今年7月、ラトビアによる14年1月のユーロ導入を正式に承認。そのEUには同じ7月にクロアチアが加盟した。欧州の外から見ると、債務危機を抱えるEUやユーロ圏への参加は奇異に映るだろう。しかし、ラトビアやクロアチアのような独立間もない国にとって、危機時に大国の支援が得られる仕組みは魅力的に違いない。上述した通り、支援を獲得するには「痛み」を受け入れる必要があるが、交渉の余地が全くないわけではない。国の大小にかかわらず一定の発言権を与えられるのが、EUやECBの基本的な構造だ。

むろん、欧州債務危機の解決には、いっそうの時間と努力が必要だ。ギリシャへの三度目の支援の是非や、イタリアでの政治的な混乱と財政再建路線の後退、キプロスでの資本規制の継続など、依然として課題は山積している。債務危機の再発防止で中心的な役割が期待される銀行同盟は、突破口とされる監督業務の一元化ですら合意が得られていない。

また、新規加盟国の増加が欧州通貨危機を誘発する恐れはゼロとは言えない。というのも、域内最強のドイツと新規加盟国の経済力の差を、安定成長協定の順守や為替の統合比率で完全に調整することは難しいからだ。そして、その差はFRBが金融緩和を強化する際に問題を引き起こす。

事実、92年9月の欧州通貨危機と08年10月の東欧通貨危機、そして現在の債務危機はすべてFRBの金融緩和のなかで発生した。筆者はその原因を世界経済が減速するなかでの自国通貨高を容認する欧州、特にドイツの姿勢にあると考えている。つまり、「物価の安定」を半ば絶対視する旧独ブンデスバンクや、その伝統を受け継いだECBと、「物価の安定」とともに「雇用の最大化」を掲げるFRBとの金融緩和策のペースの差だ。

具体的には、FRBが金融緩和に踏み切ると、ドルに下落圧力がかかる。その際、自国通貨をドルに連動させている国は通常、ドル買い・自国通貨売りに踏み切る。ただ、「物価の安定」を優先する旧独ブンデスバンクやECBの場合、金融緩和策はFRBに比べて慎重になりやすい。タイミングも遅れがちだ。その結果、当時のドイツマルクや現在のユーロは世界経済が減速するなかで上昇圧力にさらされる。

ドイツのように輸出競争力が高い国では、こうした自国通貨高を容認しても影響は限られる。しかし、92年はすでに欧州通貨制度(EMS)の下で、共通為替政策を模索していた時期だ。ドイツ以外の国がドイツマルク(当時)高に追随せざるを得ない通貨政策はEMS内での軋轢を高めただろう。輸出競争力の劣る英国(ポンド)、イタリア(当時リラ)が投機にさらされたのは当然に思える。通貨安の波はその後、スペインなどにも波及。EMSからの離脱やEMS内での通貨切り下げに追い込まれる国が相次いだ。東欧通貨危機も、その後の欧州債務危機も危機が拡大する構図は全く同じ。ドイツが最終的に危機拡大の阻止に乗り出さざるを得なくなる点も変わらない。

それでも、ドイツが通貨統合をあきらめたり、ユーロから離脱したりすることはなかった。ドイツはむしろ、ある程度の負担を前提に通貨統合を前進させ、ユーロの存続に腐心しているようにすら見える。筆者はドイツが自国よりも競争力の劣る新規加盟国を迎えることで、意図的かつ国際的なルールに抵触することなく通貨高を抑制していると分析している。ドイツが通貨危機時に救済資金などを負担するのは、そのコストに過ぎない。つまり、EUやユーロの存続はそこに所属する全ての国にとってメリットがあると言える。欧州のこうした構図を理解すると、EUやユーロの崩壊はあまり現実的なシナリオではないことが分かる。

<債務危機を経たユーロの基盤は強固に>

筆者は欧州が通貨ユーロの誕生に取り組んだ原動力として、米国とドルへの不信があったと考えている。欧州各国は米国の都合で大きく変動するドルの影響から逃れるために、最強と言われたドイツマルクを軸に通貨ユーロを作った。

ちなみに、そう考えれば、米国と特別な関係を持つ英国がユーロに懐疑的なのも理解できる。英国のユーロ懐疑論の背景には、かつての基軸通貨である英ポンドへの愛着やこだわり以上のものがあると見ている。それはすなわち米国とドルに対する大陸欧州との立ち位置の違いである。英国が欧州債務危機をきっかけにEUやユーロを負担と感じたとしても、それもまた当然の流れだ。英国の姿勢だけを見て、ユーロの前途を悲観する必要はない。

むしろ、ユーロの基盤は欧州債務危機が発生する前よりも強さを増したと言えよう。債務危機はユーロが抱えていた問題を顕在化させると同時に、ユーロ圏各国に改めて通貨統合に対する覚悟を迫った。そして前述したように、ユーロ圏各国は痛みに耐え、この難局を乗り越えつつある。リーマンショックと欧州債務危機でいったん終了したユーロをめぐるブームは近い将来、再び到来する可能性が高いと筆者は見ている。

*嶋津洋樹氏は、1998年に三和銀行へ入行後、シンクタンク、証券会社へ出向。その後、みずほ証券、BNPパリバアセットマネジメントを経て2010年より現職。エコノミスト、ストラテジスト、ポートフォリオマネージャーとして、日米欧の経済、金融市場の分析に携わる。


03. 2013年9月13日 17:40:11 : niiL5nr8dQ
銀行のリスクを消すヘッジファンドの魔法−「安全」は幻影か 

  9月13日(ブルームバーグ):ロンドンのハイドパーク・コーナーに近い明るい会議室に、白い開襟シャツ姿のロイック・フェリー氏が入ってきた。試合の成績も業績も良好なサッカークラブのオーナーらしい自信にあふれている。同氏と一族が2009年に破綻の縁から救い出したフランスのサッカークラブ、FCロリアンは同氏の下、87年の歴史の中で最良のシーズンを何度か経験。ここ4年はフランスの1部リーグチームの中で唯一黒字を保っている。
フェリー氏は、ロンドンに本拠を置くヘッジファンド、チェナバリ ・インベストメント・マネジャーズの共同創業者だ。すご腕の投資家として評判も高い。ところが同氏ら一部の運用担当者が活用するある戦略が、監督当局や学識者らに懸念材料を与えている。世界の金融システム強化のための新資本規制の抜け道になりはしないかというのだ。ブルームバーグ・マーケッツ誌10月号が報じている。
チェナバリはキャピタル・リリーフ・トレード(CRT)と呼ばれる取引を行う数少ない運用会社の一つ。これは銀行がヘッジファンドや年金基金などの第三者に料金を支払い、自行の融資に絡むリスクの一部を引き取ってもらう取引だ。これによって銀行はリスク加重資産に対する自己資本比率の最低基準を満たしやすくなる。多くの場合CRTは、銀行をデフォルト(債務不履行)から保護するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)や特別目的会社を使った複雑な構造を持つ。
フェリー氏のチェナバリ・クレジット・ファンドの一部であるCRT戦略を使ったファンド「トロU」は2011年5月に、当初資金7500万ドル(約75億円)で設立され、今年7月末までで43%の利益を上げた。
把握しづらい実態
CRTの大半はプライベート取引であるため、現在幾つのCRTが存在するのかは不明だが、監督当局への届け出資料によれば、欧州の銀行は09年以来少なくとも300億ドルの取引に関わったもようだ。CRTはローン担保証券(CLO)やCDSなど08年の金融危機を増幅させたのと同じ金融商品を利用している。これらの仕組みはベア・スターンズやリーマン・ブラザーズ・ホールディングスがバランスシート上の不良資産を隠すのに役立ち、CDSの主な売り手の一つだったアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)を破綻の縁に追いやった。
監督当局は銀行業界がリスクの移転に再び関心を強めていることを不安視している。バーゼル銀行監督委員会は昨年12月に、CRT取引のコストを高めるような新規則を検討していることを明らかにした。新規則は今月中に公表される予定で、各国当局によって採用される必要がある。バーゼル委の作業部会に参加するスイスの当局者、クリスティーヌ・ラング氏は新資本規制の抜け道探しについて銀行に警告したと述べた。「業界に対して非常に厳しい姿勢で臨まなければならないかもしれない」という。
AIGと一緒
金融危機に至るまでの時期と同様、今日のCRT利用は銀行の真の財務状況を見えにくくし、システミックリスクの発見を難しくする可能性があると、米スタンフォード大学のアナット・アドマティ金融学教授が述べた。「これはまさにAIGで起こったことだ」と指摘した。
皮肉なことに、08年の危機再発を防ぐための規制強化が銀行や投資家をCRTに引き付けている。CRTは金融業界ではクレジット・リスク・ミティゲーション(CRM)とも呼ばれている。今年から段階的に適用される新たな自己資本比率規制バーゼル3の下、銀行はリスク加重資産額の8%の自己資本を持たなければならない。そのより多くを普通株や内部留保利益で持つことが求められる。従来の規制では2%だったコアTier1資本比率の最低基準が19年には4.5%に引き上げられるほか、全体の資本比率は最高13%が求められる。バーゼル委は世界の大銀行75行が合わせて3000億ドルの中核的資本を新たに調達する必要があるとみている。
チェナバリのロンドンオフィスでフェリー氏は、新規則の影響について心配してはいないと語った。むしろ、新規制がCRTにさらなる機会を提供するかもしれないと考える同氏は「当局と銀行の目的は同じだ」とし、当局は銀行の自己資本比率の上昇を歓迎すると説明した。問題は、CRTが本当に銀行と金融システム全体を安全にするのか、それとも安全だという幻想を与えるだけなのかだ。
原題:Banks Converging With Hedge Funds on Risks as CapitalRules Bite(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Jeremy Kahn jkahn21@bloomberg.net;ロンドン Liam Vaughan lvaughan6@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Stryker McGuire smcguire12@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/13 08:01 JST

 


 

 


 

米国で最も憎まれたファルド氏の受難−他のリーマン組と明暗 
  9月13日(ブルームバーグ):「こんにちは。私が米国で最も憎まれている男、ディック・ファルドです」。
危機の直後、ファルド氏は珍しく人前に顔を出した。アイダホ州サンバレーにある元ファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)トップ、ジム・ジョンソン氏の邸宅でのパーティーだった。
自嘲的な自己紹介は、同氏の名前を聞いた人がまず思い浮かべることから身をかわす防御手段だった。同氏の名前を耳にして人々が最初に思うことは「ディック・ファルド:2008年9月15日に米史上最大の破綻劇を演じ、世界の金融システムを炎上させたリーマン・ブラザーズ・ホールディングス の最高経営責任者(CEO)」ということだ。
パーティーはファルド氏に以前の生活を思い出させた。財界と政界の大物たちの、見慣れた顔が並んでいた。
ファルド氏もサンバレーに家があったが、すっかり仲間外れにされていた。当時オバマ大統領の国家安全保障担当補佐官だったトム・ドニロン氏も近所に家を持っていたが、パーティー会場でファルド氏の姿を見ると顔色を変えてそそくさと出て行ったと、パーティー参加者の一人が話した。ブルームバーグ・ビジネスウィーク9月16日号が報じている。
あれから5年。リーマンの名はもはや破綻直後のような強い怒りを米国民の心に呼び起こしはしない。リーマンの幹部の多くはウォール街の他の金融機関で有利な職を得た。リーマンの米事業の多くを買い取った英バークレイズ に入った人も多い。社長だったバート・マクデード氏とトップトレーダーだったアレックス・カーク氏は投資会社、リバー・バーチ・キャピタルを設立、リーマンのウェルスマネジメント部門だったニューバーガー・バーマンを率いていたジョージ・ウォーカー氏は同じポストにとどまり、独立したニューバーガーで成功した。
米州UBSの元会長兼CEO、ロバート・ウルフ氏は「それぞれの個人に、リーマンの後遺症というものがあったとは思えない」と語った。
しかしファルド氏は例外だった。破綻後、同氏は助言会社アルバレツ・アンド・マーサルによるリーマンの整理を助けるためにとどまり、その後独立。2009年に合併・買収(M&A)コンサルティング会社マトリックス・アドバイザーズを設立した。
ファルド氏の友人によれば、同氏はブラックストーン・グループのスティーブ・シュワルツマン氏やコールバーグ・クラビス・ロバーツのヘンリー・クラビス氏など投資会社のトップや運用会社ブラックロック の幹部などと接触していたが、リーマン時代やウォール街の知人、友人やライバルらに聞く限り、過去5年に目立った成功は収めていない。
同情されたり恨まれたりしているわけではないが、忘れられた存在となっているようだ。今もファルド氏と付き合いのある人々によれば、同氏は再び世間から認められることについて幻想を抱いてはいない。元リーマンのマネジングディレクターが設立したマーチャントバンク、スプリング・ヒル・キャピタル・パートナーズの社員と破綻から数週間後に昼食を共にした際「私がここから立ち直ることは絶対にないだろう」と話していたという。
ファルド氏は15年にわたり、アメリカン・エキスプレス から不要とされて分離された部門をウォール街の主要プレーヤーに育て上げてきた。周囲の人々にも忠誠を要求したが、自身も個人資産の大半をリーマンに投じていた。一時は10億ドル(約995億円)超ともされていた個人資産の大半を失ったのではないかと友人たちは言う。
ウォール街のトップには壊滅的な誤判断をした人も多いが、ファルド氏ほどの代価を、自身の評判と個人資産で支払った者はいない。
原題:‘Most-Hated’ Fuld Slow to Find Success of Other LehmanRefugees(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Joshua Green jgreen120@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Josh Tyrangiel jtyrangiel@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/13 08:56 JST
 

 


 


 

 

JPモルガン、法令順守とリスク管理に40億ドル支出へ=報道
2013年 09月 13日 15:05 JST
[ニューヨーク 12日 ロイター] - 規制当局による調査が相次いだ米金融大手JPモルガン・チェース(JPM.N)は、リスクおよびコンプライアンス(法令順守)問題を解決するため、総額40億ドルを投じ、5000人を問題解決に当たらせることを計画している。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が12日、報じた。

WSJによると、JPモルガンは具体的には15億ドルをリスク管理と法令順守に支出し、15億ドルを下期に訴訟関連の引当金として積み増す計画という。

関係筋が同紙に語ったところによると、さらにリスク管理を担当する従業員を30%増やす見通し。

ジェイミー・ダイモン会長兼最高経営責任者(CEO)は同紙とのインタビューで「内部管理の問題を解決することが当社の最優先課題だ」と表明。「大規模な人員、時間、資金を費やすことになるが、長期的には当社の強化につながるだろう」と述べた。

JPモルガンはデリバティブ取引で60億ドルの損失を引き起こした2012年の「ロンドンの鯨」問題や、中国での違法な縁故採用の疑いなどに関して米規制当局の調査を受けている。

 
JPモルガンが独立取締役の権限拡大、ダイモンCEOの権限集中軽減へ 2013年9月10日
PIMCOとブラックロック、ベライゾン債を大量購入=報道 2013年9月13日
JPモルガン 、ダイモンCEOへの監視を強化 独立取締役トップの権限拡大 2013年9月10日
米JPモルガン、モーゲージ組成で下期に小幅損失見込む 2013年9月10日

 


 

 

 

焦点:米緩和縮小を見越したアジアからの資金流出はごくわずか
2013年 09月 13日 14:30 JST
[シンガポール 13日 ロイター] - アジアの金融市場では、米連邦準備理事会(FRB)の資産買い入れ(量的緩和)縮小に対する懸念が出ている。だが過去4年間に流れ込んだ外国からの投資資金がこれまでほとんど流出していない点からすれば、そうした懸念は誇張されすぎているかもしれない。

FRBが早期の緩和縮小を示唆したことを受け、アジアの債券、通貨、株式は4月以降売りを浴びてきた。6月には新興国市場は惨憺たる状況となり、アジアでは株価が軒並み数年来の安値に沈み、インドルピーなど一部通貨は最安値をつけた。それでも伝聞情報と統計の両方とも、アジアから去ったお金は極めて少ないことを示唆している。

外貨準備だけでみると、中国からフィリピンまで新興アジアのトップ10諸国には、FRBが大規模な量的緩和を行ってきた2008年11月から今年4月までの期間に、2兆1000億ドル相当の資金が流れ込んだ。それ以降で流出したのは約860億ドルと、流入総額の4%程度で、金融市場の主要基準からみればかなり些細な規模といえる。

中央銀行の介入や通貨価値の変動などを含む外貨準備は、資金移動を見積もる上で最適な指標ではないかもしれない。

しかし他の資金移動を判断する指標も同じ結論を示している。ドイツ銀行の推計では、6─8月にアジアの自国通貨建て債券市場から外国人投資家は約190億ドルを引き揚げたにもかかわらず、年間ではなお50億ドルの流入超であり、09年初め以降の流入額である2030億ドルとは比べ物にならない。

ロンドンの投資会社SLJマクロ・パートナーズの共同創設者、スティーブン・ジェン氏は「10年に及ぶ新興国市場への大規模な資金流入が10週間で巻き戻されるはずがない」と述べた。

もっともジェン氏は、新興国市場の資産が長年の金融緩和局面で先進国市場よりも安全とみなされていたので、先進国市場でそれなりの回復が起きれば新興国市場からのさらなる資金流出につながると認めている。

同氏は今週の顧客向けノートで「新興国市場への資金流入が『突然止まる』リスクはなお大きい」との見方を示した。

<あわてて逃げ出す動きなし>

FRBの量的緩和は08年11月から10年3月が第1弾、10年11月から11年6月が第2弾で、資産買い入れ額はそれぞれ2兆1000億ドルと6000億ドル、昨年9月から無期限方式で始めた第3弾は毎月850億ドルの債券を購入している。

こうした大量の流動性と欧州でも実質ゼロ金利になったことが相まって、国際金融協会(IIF)によると高利回りの新興国市場には09年以降で総額3兆0500億ドルが流入した。このうち公的部門の資金は2310億ドルだけで、大部分は理論的には特定の国に献身的に資金を振り向け続ける性質のものでないため、FRBが金利正常化を始めれば逃げ出す可能性がある。

とはいえ資金はなかなか逃げ出そうとしていない。また1994年、1999年、2003年という過去のFRBの金融引き締め局面から手掛かりを得ようとしているアナリストは、重要な違いを見落としているという事実に突き当たる。

第1に、FRBは単に資産買い入れ額を減らすと言っているだけで、以前のような利上げとは同列に論じられない。FRBは実質ゼロ金利を15年半ばまで継続するとしている。

第2に、だれも緩和マネーがどれくらい早く消えてなくなるか、あるいは緩和縮小に伴う米国経済の回復ぶりがどのような姿になるかに確信が持てないでいる。

最後に、米国債の利回り上昇は緩やかだ。10年債利回りは4月以降で110ベーシスポイント(bp)上がっているといっても、なお2000年の水準の半分にも達せず、1993─94年のピークだった8%には遠く及ばない。

モルガン・スタンレーの推計では、5月末以降に新興国市場ファンドから流出した資金は240億ドルで運用資産の10%近くだが、これらのファンドに09年以降に流入した資金額からすればほんの一部だ。

<株式よりも債券に打撃>

新興国市場資産の売りは、米長期金利の上昇が引き起こしたとの見方が投資家の間では根強いため、株式は痛手が比較的小さい。

米金利が上がればドルで資金調達した資産の保有コストが上がり、米国債と連動するアジアの高利回り債は打撃を受ける。ドル高と資金流出が進む結果としてアジア通貨は値下がりしてきた。

しかし米金利上昇に経済成長の高まりが付随する場合は、世界的な需要増と企業収益改善を意味するので、株式には好材料になり得る。

MSCIのアジア新興国株価指数.MIAPJ0000PUSは5月末以降で11%下落したものの、08年終盤からの上昇率の153%をいくらか削り落としただけだ。インドネシア株の指標であるジャカルタ総合指数.JKSEも、08年11月から今年5月までの上昇率が380%だったのに対してそれ以降の下落率は24%。

対照的にインドネシアの国債は、本来株式よりボラティリティが低いはずなのに、今年に入って350bpも利回りが上昇(価格は下落)し、08年からの値上がりの3分の1が失われた。JPモルガンの新興国市場債券指数.JPMEMBIGLBLは年初来で10%下げた。

アジア債券は、ファンドマネジャーが投資家の解約に直面しているため、さらに売り込まれる恐れがあるとの声も出ている。

ドイツ銀は「新興国の自国通貨建て債券ファンドは解約請求の動きが広がる可能性が見込まれ、これらの債券市場を圧迫しつつある」と指摘した。

(Vidya Ranganathan記者)

 
焦点:新興国から資金流出、投資家は選別姿勢強める 2013年9月12日
米金融・債券市場=小幅高、米FRBの量的緩和縮小めぐる不透明感で値を削る 2013年9月13日
米QE解除、痛み伴っても必要=仏中銀総裁 2013年9月13日
NY外為市場=ドルが対円で下落、FRBは緩和縮小に慎重との見方 2013年9月13日

 

 
 


 

 

イタリアの銀行、欧州決済機関のルール改定で資金調達難に陥る可能性
2013年 09月 13日 14:56 JST
[ミラノ 12日 ロイター] - 欧州の決済機関LCHクリアネットがイタリア国債のレポ取引に関する保証を取りやめたため、イタリアの銀行は資金調達難に直面する可能性がある。

アナリストらによると、LCHを通じてイタリア国債レポ取引の決済を行う投資家の潜在リスクが増すという。

事情に詳しい関係筋によると、今回の決定は、イタリアや欧州の当局との数カ月にわたる折衝を経て、LCHの決済ルールが8月2日に改定されたことに伴うもの。

ルール改定に伴い、イタリアの決済機関CCGがデフォルトを引き起こした場合に「現金決済」を導入。レポ取引の貸し手を保護することを定めた従来のLCHの義務はなくなる。

関係筋は「イタリア銀行(中央銀行)、イタリア財務省、欧州中央銀行(ECB)はいずれもこの改定に懐疑的だった」と指摘する。

イタリア銀行、イタリア財務省、ECB、LCHはいずれもコメントしなかった。

シティの推計によると、イタリアの銀行は民間のレポ取引を通じて約1300億ユーロ(1729億ドル)の資金を調達しており、欧州における民間のレポ取引の借り手としては最大。このうちLCHを通じた資金調達は過半に達しているという。

シティのアナリストらによると、イタリアの銀行は相対で取引をしなければならず、LCHが仲介役となるのに比べ、取引の規模が小さくなり、コストも上昇することが見込まれる。

LCHの決定は規制ガイドラインに沿ったものとはいえ、ユーロ圏崩壊リスクが和らぎ、イタリア経済が今四半期に景気後退から抜け出すことが見込まれる中、市場関係者を驚かせている。

LCHクリアネットとCCGのはともにロンドン証券取引所(LSE)グループ(LSE.L)の傘下。両機関は過去10年間、パートナーシップを結んでいた。
 


 

 


 
イタリアは経済改革と財政健全化を続けるべき=IMF
2013年 09月 13日 09:16 JST
[ローマ 12日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は12日、イタリアの政局の混乱に市場が神経質になっていることを受け、同国は経済改革と財政健全化を続けなければならないと表明した。

IMFのライス報道官は「イタリアは改革や財政規律において重要な進歩を見せてきた。これを持続することが大切だ」と表明した。同国の政治情勢についてはコメントしなかった。

中道右派の自由国民(PDL)を率いるベルルスコーニ元首相の議員資格剥奪問題を受けてイタリア国内では政局の混迷が続いており、財務省が12日実施した3年債入札は平均落札利回りが2.7%と、約1年ぶりの高水準となった。


 

 


 


 米QE解除、痛み伴っても必要=仏中銀総裁
2013年 09月 13日 07:29 JST
[パリ 12日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノワイエ仏中銀総裁は、米量的緩和(QE)の解除について、一部新興国市場にとって痛みとなっても必要な措置との考えを示した。

仏紙ロピニオンに対して述べた。

総裁は「米連邦準備理事会(FRB)が示す時間軸における金融政策の正常化は、たとえそれが過大評価されている一部新興国市場の収縮につながっても、必要な措置だ」と語った。

「構造的な不均衡がある新興市場国は(改革に向けた)努力が必要だ。それ以外の国については、状況はかなり迅速に是正される」と指摘した。

FRBは来週にも量的緩和の縮小を決定するとみられている。ノワイエ総裁は「ECBの行動はFRBとは無関係であり、ユーロ圏経済の状況を踏まえれば現在のわれわれの緩和策は完全に適切だ」と述べ、ユーロ圏の経済見通しが改善しているものの、ECBが直ちに追随することはないとの考えを示した。

フランスについては、オランド政権は政府支出の見直し、企業に関する規制の緩和、公的部門の人員削減などに取り組む必要があると指摘した。

 
追加LTROは選択肢、現行のECB金融政策は適切=エストニア中銀総裁 2013年9月12日

[タリン 11日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのハンソン・エストニア中銀総裁は11日、短期金利引き下げとユーロ経済の回復支援に向けた手段として、期間3年の流動性供給オペ(LTRO)の追加実施は選択肢との考えを示した。ただECBの金融政策は現時点で適切とした。

ロイターとのインタビューで述べた。

総裁は「LTRO追加実施は選択肢として協議した」とした上で、「現時点では、現行の金融政策が適切であると思う」と述べた。

ECBの緩和策終了は時期尚早、状況を注視=アスムセン専務理事 2013年9月12日
ギリシャ、少なくともあと1度の追加支援必要に=ベルギー中銀総裁 2013年9月11日

 


04. 2013年9月13日 18:11:59 : niiL5nr8dQ

2013年 9月 13日 17:16 JST
ボルカー・ルールの文言策定で紛糾─承認から3年を経てもまとまらず
 
By SCOTT PATTERSON, DEBORAH SOLOMON
 今年2月に財務長官に就任したジェイコブ・ルー氏は、宣誓して数時間のうちに規制当局者たちを会議室に招集すると、単刀直入に、ボルカー・ルールの最終案をまとめよと指示した。

 それから半年以上が過ぎた9月10日、ルー財務長官は、いまだにまとまっていないその最終案を巡る会議を進行している自分に気付いた。

 ドッド=フランク法として知られる金融規制の全面的な見直しの中核であるボルカー・ルールは、金融システムをリスクから守ろうとするものだ。その概念は単純で、銀行が自己資金で投資を行うことを禁じている。

 ところがそれを施行することは非常に難しいということがわかった。破綻しつつあった金融企業が世界的危機を引き起こしてから5年、ドッド=フランク法が政府の中心的な対応策としてボルカー・ルールの概要を示してから3年が経過した今も、細則を定めるはずの5つの政府機関は政策のもつれや内紛から抜け出せておらず、ボルカー・ルールを巡っては施行されるどころか最終案も出来上がっていない。

 最終的な表決権がある22人の担当者を含む、このルールの策定に取り組んでいる人々はこの数年間、取引の定義から会議の場所まで、あらゆることを巡って激しいやり取りを繰り広げてきた。

 銀行規制当局者と証券取引委員会(SEC)の担当者たちが参加したある会議では、顧客の代理として証券を売買する「マーケット・メイキング」についての1つの表現をめぐって2時間の議論になった。担当者たちはその交渉プロセスから互いの機関を締め出そうとし、書類を分かち合わなかった。ある当局者のグループが離れた場所で交渉の会議を行うことを承諾したのは、ファストフードのフライドチキンが食べたいときだけということすらあった。

 このルールの名前の由来となったボルカー元米連邦準備制度理事会(FRB)議長はこうした遅延について「ばかげている」と断じ、「ボルカー・ルールの策定に3年もかける理由」などないと述べた。

 多くの現職、元当局者とのインタビューで浮き彫りになった、このルールの長い策定期間は、進化し続ける金融界に適するように一定の規制文を定めようとするときに連邦機関が直面する困難を象徴している。

 法律事務所デービス・ポーク・アンド・ウォードウェルの推定によると、ドッド=フランク法の400近い条項のうち、規定文で肉付けされて最終的に決定したものはわずか40%ほどだという。

 デビットカードの手数料に上限を設けるという規定と先物取引での投機的なポジションを制限する規定で、裁判官が規制当局者の誤った法解釈を指摘するなど、裁判沙汰になった条項もある。単に広範囲に変更を呼び起こしかねないことや市場に予想外の波及効果をもたらし得るという懸念から行き詰まっている条項もある。

 米国は金融危機で深い衝撃を受け、その脆弱(ぜいじゃく)性を露呈した。にもかかわらず、こうした遅延のせいで、米国の金融インフラの大部分はリスクにさらされたままになっている可能性がある。米国の10大銀行の資産は40%近く成長して11兆ドルとなっており、特定の金融機関は「大きすぎてつぶせない」という問題を政府は本当に解決したのだろうかという疑問の声も上がっている。

 規制当局者たちは現時点で、ボルカー・ルールを施行させるための規制文言の作成が承認から3年半後となる今年末には終わるかもしれないと述べている。ボルカー氏が記した1ページ半の概要から始まったアイデアはこの間に膨大な文書となり、最終的には900ページ以上にもなり得る。

 2014年7月の完全施行を予定しているボルカー・ルールだが、規制当局者たちはその導入にあたって多くの新たな難題を抱えることになるだろう。そして、銀行も、そのほとんどが自己勘定取引を専門とする部門をすでに廃止しているにもかかわらず、早急にそれを順守できるかが試されることになる。最終案の公表から完全施行まで、適用移行期間がわずか数カ月になる可能性が高いからだ。

 2008年9月の危機の1年後に、ボルカー元FRB議長によって提案されたボルカー・ルールには、将来の税金による救済を未然に防ぐという意味もある。利益目的の自己資金での投資──いわゆる自己勘定取引──を禁止することで、預金保険のような連邦政府による保証をあてにしている金融機関でのリスクテイキングを抑制することを目指しているのだ。

 このアイデアは2010年に成立したドッド=フランク・ウォール街改革・消費者保護法の策定中に激しい議論を呼んだ。当時、オバマ大統領の経済再生諮問会議で議長を務めていたボルカー氏らは、銀行が連邦政府という後ろ盾を利用し、低金利で借りた資金を、時には無分別に投資することで、顧客の預金やより広範な金融システムを危険にさらしていると主張した。

 一方で反対派の主張は、金融危機の原因は自己勘定取引ではなく、それを制限することは米国の銀行の収益源を不必要に奪いかねない。その立場は世界的にも不利になり、まっとうな銀行業務をも抑制しかねない、というものだった。

 ボルカー・ルールの策定者たちにとって中心的な課題は、銀行の利益のためだけに行われる取引と、そのように見えるかもしれない他の取引、例えば顧客やヘッジのための取引、あるいは、損失を防ぐために取られたポジションなどをどのようにはっきりと区別するかである。

 ルールの制約が厳しすぎると、顧客の期待に沿うサービスが提供できなくなるかもしれないというのが銀行の懸念である。昨年、ある金融機関団体が規制当局者たちに宛てた手紙には「提案されたボルカー・ルールが想定している複雑な規制制度により、偶発的なルール違反を避けようとする金融機関が市場参加を抑制せざるを得なくなる事態をわれわれは懸念している」と書かれていた。その一方で、ボルカー・ルールの擁護者たちは、規制が緩すぎると銀行がその抜け穴を見つけ得ると心配している。

 とはいえ、最終案の策定が遅れている原因は、定義という厄介な問題だけではない。銀行規制当局──FRB、米連邦預金保険公社(FDIC)、米通貨監督庁(OCC)──とSECの対決になることもあるように、それぞれの機関の異なる使命も関係している。FRBは銀行システムの安定が維持されることを重視する。SECの役割は不正行為を防止するために金融界の規則を守らせることにある。財務省は、商品先物取引委員会(CFTC)も含む規則の策定者たちがルールの一本化で合意することを強く要求している。

 銀行幹部や政府当局者、開示された会議の内容などによると、ウォール街の銀行はこうした使命の違いにつけ込んで、政府機関の最高責任者とも連携しながら、ルールの緩和を求める組織的な活動を展開した。事情に詳しい人々によると、政府機関同士の意見の不一致に直面した規制当局者たちは、昨年末、その取り組みの評判がさらに落ちるのを恐れ、銀行との協議をやめることを決断したという。

 規制当局者たちはボルカー・ルールの第一草案を2011年10月に提示した。298ページに及ぶその規則案にはコメントを求める380以上の設問も含まれていた。そうしたなかには、ある政府機関から最初の段階でその書類を公表することの承認を得るためだけの設問もあった。

 ヘッジファンドについての設問もあった。ドッド=フランク法に略述されているように、ボルカー・ルールは銀行が行うすべてのタイプの投資を禁止しているわけではない。例えば、米国債や地方債への投資は可能なままである。その規則は、ヘッジファンドやプライベートエクイティー(PE)ファンドへの投資についても、出資額がそれぞれのファンドの3%以内という条件付きで認めている。

 SECは、銀行規制当局がヘッジファンドやPEファンドを定義した文言に難色を示した。ファンドはその構成を変更することで、そうした投資制限をかわせるのではないかと懸念した。2011年10月の第一草案の設問には、この点に関する規則のアプローチが正しいかどうかを問うものもあった。

 結局、全部で1万8000通もの手紙が寄せられた。財務省はそれを綿密にチェックするのに15人のスタッフを任命した。彼らは特定の問題が何度、誰によって提起されたかを概説する100ページの「ヒートマップ(色分け地図)」をまとめた。

 寄せられた意見があまりにも多かったので、2人の共和党系のSEC委員、ダニエル・ギャラガー、トロイ・パレデスの両氏はその草案をボツにし、最初からやり直すことを提案した。

 そうはならなかった。しかし、SECのスタッフはその専門的知識の範囲内と考えたマーケット・メイキングに関する部分で、独自の文言の草案作りに着手した。マーケット・メイキングは他の取引を伴うことが多いので、これは難しい作業となった。

 ある銀行にXYZ社の社債1000万ドル分を購入したがっている顧客がいるとする。もし銀行がその社債を保有していなかった場合、銀行はこの取引を扱うために市場でそれを購入せざるを得なくなる。しかし、保有している間にその社債が価値を失うリスクにさらされたくない銀行は、別の取引を通じて自らを守る──これがヘッジングである。

 この場合のヘッジングは、単純にXYZ社の社債と反対の値動きをする証券化商品を買うことかもしれないが、より巧妙な取引もあり得る。さまざまな組み合わせのデリバティブ、あるいは他の資産の価値や値動きと連動した商品の取引になるかもしれない。

 銀行は過去にヘッジのためだけではなく、利益目的でもデリバティブを取引することが多かっただけに、こうした売買のすべてを自己勘定取引と区別するのは難しいかもしれない。規制当局者たちにとっての課題は、ある取引の前に、それが許可されているかどうかを銀行が判断できるようにし、まっとうな銀行業務を妨げないように規制案の文言を工夫することだった。

 2012年の春、SECは独自に策定したマーケット・メイキング規制案を昔から銀行を規制してきた3つの政府機関に提示した。ある関係者によると、SECへの反応はほとんどなく、銀行規制当局者たちは「無線封止状態」に入ったという。

 同じころ、あるウォール街の銀行が取引で巨額の損失を出したことで、銀行はそうした取引をヘッジングと見せかけることで自己勘定取引の禁止をかわし得るのではないかというもう1つの懸念が再浮上した。

 JPモルガン・チェースの最高経営責任者(CEO)、ジェームズ・ダイモン氏は当初、「ロンドンのクジラ」と呼ばれるトレーダーが取ったポジションをそのように説明していた。ある企業グループの信用力に関連したそのデリバティブ取引は、同行の損失に対するエクスポージャーの管理を手助けしていた部署内で行われていた。

 ボルカー・ルールの起草者の1人、カール・レビン上院議員(民主党、ミシガン州選出)はその説明に異を唱(とな)えた。同議員は当時の記者会見で「これはわれわれがその法律で定義したヘッジではない」と述べた。同議員とやはりボルカー・ルールの起草者の1人であるジェフ・マークリー上院議員(民主党、オレゴン州選出)は規制当局者たちにそのルールの文言策定を完了させることを強く要求した。

 2012年6月の緊迫した議会公聴会でマークリー上院議員はいら立ちをあらわにした。同議員はOCCのトーマス・カリー長官に対して「あなたはウォール街の銀行がヘッジファンドスタイルの業務を継続できるように主張している抜け穴の封鎖を支持するつもりなのか」と質問した。

 カリー長官は「それはすべての関連政府機関が検討している問題の1つだ」と答え、JPモルガンの「クジラ」による取引でこの問題に関する規制当局者の見解が明らかになったとも述べた。

 カリー長官とFRB理事で銀行の規制を担当するダニエル・タルーロ氏は、ロンドンの鯨が行ったような取引を禁じる文言の策定をスタッフに指示した。

 関係者によると、銀行規制当局者のカリー長官、タルーロ理事、マーティン・グルーエンバーグFDIC総裁は公聴会の数週間後に昼食を共にし、未解決の問題の解決を決断したという。彼らはSECや監督役を担う財務省との定期的な会合をやめることにした。銀行規制当局だけなら文言の策定作業をより早く終わらせることができると考えたのだった。

 2012年の初秋、銀行規制当局はヘッジングに関する厳しい制限を含む大筋で合意した。その結果は10ページほどの条件規定書に記されている。

 銀行規制当局者たちがその作業内容を知らせてこないことにSECの当局者たちは懸念を募らせた。議員たちは作業の進展を妨げている理由を聞こうと、SEC当局者に電話をかけ始めた。当時の状況を知る関係者によると、書類のコピーも受け取っていなかったSECの担当者たちは激怒していたという。

 財務省も、政府機関の最高責任者たちと当時の財務長官、ティモシー・ガイトナー氏が参加する会議の直前まで、そのコピーを受け取っていなかった。その場にいた関係者によると、ガイトナー長官はその会議で、財務省がヘッジングに関する規則の草案を受け取っていなかった理由をタルーロ理事に問い正したという。それに対する返答は、同日早くに渡していたというものだった。

 FRBは最終的にSECとそれを共有した。ところが、その草案には、その考え方をはっきりさせる前文が含まれていなかった。ギャラガーSEC委員は自分のスタッフに「何を見ているのかさっぱりわからない」と話した。

 SEC担当者たちの懸念は、銀行規制当局者たちがあまりも制約を厳しくしたことで銀行が顧客のために証券の売買を行う能力まで抑制され得るというものだった。銀行規制当局者たちはその心配は無用であり、銀行の日々の取引を追跡できる自分たちの能力があれば、マーケット・メイキングが妨げられることもないと保証した。SECの当局者たちのこれに対する反応は、銀行規制当局と違ってSECには銀行の取引を習慣的に監視する能力がないというものだった。

 昨年の秋、当時のSEC委員長、メアリー・シャピロ氏と3つの銀行規制当局の最高責任者たちが昼食を共にすると、その行き詰まりはわずかに緩和された。各政府機関は不可能な試みではなく、合意している分野を探すべきだとシャピロ委員長は述べた。その場にいた関係者によると、シャピロ委員長は「海を煮詰めるのはやめよう」と発言したという。

 高官レベルが参加することもある一連の長時間に及ぶ会議では、主に若手の大勢のスタッフが新たなアイデアについても合意を生み始めた。

 こうした会議をどこで開くかで口論になることもあった。銀行規制当局のスタッフは街の反対側、ユニオン駅近くにあるSECのオフィスまでわざわざ出向いていくことに難色を示した。財務相の当局者たちは、ユニオン駅にあるフライドチキン・レストラン、ボージャングルズへの寄り道を約束することで彼らの承諾を勝ち取ったこともあった。

 交渉があまりにも難しくなると、SECと銀行規制当局の一部は、独自の取引規制の策定を検討し始めた。その一方で、そんなことをすれば、銀行を混乱に陥れることになると警告する者もいた。

 昨年12月、SECがようやくその規制のいくつかの側面で主導権を握り始めたとき、シャピロ委員長と数人の直属の部下たちが同機関を去ってしまった。これがさらなる遅延を招き、最終案をまとめよというルー財務長官から規制当局者への指示にもつながった。ルー財務長官は6月にもこの要請を繰り返し、担当者たちには遅延のせいで市場に不透明感が生じていると伝えた。

 ルー長官は9月10日の会議で、年末までの作業終了という目標を達成するためにも一連の期限に間に合わせることを担当者たちに強く求めた。それが本当にできるかどうかはまだわからない。


 

 


 

 


 

2013年 9月 11日 19:01 JST
米金融危機から5年:救済のドラマとその教訓
 
By DAVID WESSEL
 世界の金融システムが崩壊寸前の事態に陥ってから5年。米国人は勝利を祝うこともできるだろう。


Five years after the financial crisis, enough time has passed to identify key moments in the war to save the world economy. It could have been worse, but could it have been better? David Wessel discusses on the News Hub. Photo: AP関連記事

金融危機から5年─米国で再び盛り上がる借り入れ機運
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金融危機の主な登場人物の経歴

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In this special Crisis Plus 5 series of The Big Interview, former U.S. senator and co-author of the Dodd-Frank Act Chris Dodd shares with WSJ Washington Bureau Chief Jerry Seib why he believes Too Big To Fail has been solved, why he's still watching Fannie and Freddie from the sidelines, and why Ben Bernanke will go down in history as a great leader. Photo: AP

 実際、米国経済は成長しており、1人あたりのGDPは危機以前の水準に戻った。失業は減少し、銀行は活力を回復。2450億ドル近く注入された公的資金はほぼ返済された。株式市場は失った分を回復した。家計の純資産も同様だ。

 しかし、一方では、米国人はなぜ状況が依然として厳しいのか問いただし、追求すべき政策や回避すべき措置など経済的痛みの長期化を和らげるために別の方策があったのか見直すべきかもしれない。

 4年に渡る経済成長が続いたにもかかわらず、依然1130万人もの失業者がいる。雇用は増加しているものの、就業者数は2008年のピーク時よりも190万人少ない。

 住宅価格は上昇しているが、住宅ローンを組んだ6人に1人が現在も住宅の価値を超えるローン残高にあえいでいる。最新の予測では、典型的な家計の所得(統計上の中間値)はインフレ調整済みベースで08年9月時点を5%下回っている。

 国民は全般的に反感を持っている。ウォール街が救済され、メーンストリートは放置されたとの見方が大勢を占める。「経済を救うために、われわれは『リスクを負えばその結果を受け入れなければならない』という米国の肝心な原則を侵さなくてはならなかった」と米財務省で納税者の資金を銀行に注入する不良資産救済プログラム(TARP)を率いたニール・カシュカリ氏は語った。

 世界経済を救う戦いを巡り、重大な局面を見極めるには十分な時間が経過した。司令官について後から述べることでも同様だ。さらなる事態悪化の可能性もあった中、大恐慌は免れた。しかし、もっと良くなった可能性はあるのか。失政は危機を悪化させたのか、あるいは次の危機の火種になったのだろうか。

 MITのエコノミスト、アンドリュー・ロー氏は、危機の原因、解決策のいずれについて議論の余地は大いにあると述べる。「われわれは国として、社会として、こうした失敗を研究しなくてはならない。国家運輸安全委員会が航空機事故を研究し、旅行をより安全にするように」とロー氏は語った。

大きすぎる大きさとは

 ウォール街のドミノ倒しのきっかけはベアー・スターンズだった。JPモルガン・チェース(NYSE:JPM)が政府の支援の下で同社を買収したため、多くの投資家が政府は大手金融機関をつぶすことはないと結論づけた。しかし、この想定は恐ろしいほど間違いだったことが数カ月後に証明された。


Five years after the bankruptcy of Lehman Brothers, where does the U.S. economy stand now? Looking at the latest data on GDP, jobs, and housing, WSJ's Jason Bellini has #TheShortAnswer ベアーを救うために、米連邦準備制度理事会(FRB)は08年3月に公的資金290億ドルをリスクにさらし、買収を成立させた。バーナンキFRB議長はこれを「最も厳しい選択だった」と振り返る。バーナンキ議長はその理由について「最初の1件」だったため説明する。それは、FRBが監督対象外の金融機関にセーフティーネットを適用した最初のケースだった。

 バーナンキ議長や当時の財務長官だったヘンリー・ポールソン氏、ニューヨーク連銀総裁だったティム・ガイトナー氏ら金融当局の司令官は、ベアー・スターンズの救済は、金融システム全体と同社があまりに密接につながっていたため回避できなかったと述べる。そして、納税者は注入した資金をすべて回収したと指摘している。

 批判派は、ベアーの破綻を黙認していれば、投資家がその後ウォール街の企業に容易に資金を提供することもなく、その後の事態悪化を招くこともなかったと反論する。元連銀幹部のビンセント・ラインハート氏は、ベアー・スターンズの破綻を食い止めた判断は「一世代で最悪の失政」だったと述べた。

 大きなドミノは、不良債権にあえいだ投資銀行、リーマン・ブラザーズだった。08年9月に同社を破綻させたことは、危機全体で最も議論を呼ぶものだった。コロンビア大学の経済学者、フレドリック・ミシュキン氏は「振り返ると、これが間違いでなかったと主張することはかなり難しい」と述べた。同氏は08年8月にFRBを離れた。

 それでも当時は、ウォール街に教訓を与えるためリーマンを破綻させるべきとの主張もあったと同氏は語る。

 ミシュキン氏によると、中央銀行や他の規制当局は、「システムを破壊しない程度に厳しく対応する」ことを使命と考えている。もちろん、難しいのは、いつ厳しく臨み、いつシステムの崩壊を防ぐために介入するかという点だ。

金融危機から丸5年―苦渋に満ちた当時の表情の数々

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 リーマンのCEOだったリチャード・ファルド氏は、金融危機調査委員会に対し、政府の支援下で救済されることを最後の最後まで信じていたと述べた。ポールソン氏に対しては「つなぎ(ローン)を提供してくれるならリーマンを一緒に立て直そう。われわれはポジションを解消し、多くの醜さをなくすことができる」と伝えたという。

 政府がこれを拒否したことは言うまでもない。

 バーナンキFRB議長はリーマン破綻の1年後、「われわれはリーマンの破綻が壊滅的な影響をもたらすと確信していた」と金融危機調査委員会に語った。財務省やFRBはリーマンの売却を目指したものの、実現しなかった。当時はさまざまな説明を行っていたバーナンキ、ガイトナー、ポールソンの各氏だが、現在では破綻を認める以外に選択の余地はなかったとの見解で一致している。

 バーナンキ議長は「われわれはリーマンを救うためあらゆる努力を尽くしたが、法的権限の欠如からそれを成し遂げられなかったことを、私は死の床まで抱えていくことになる」と語った。

 ポールソン氏は、議会が10年に認めたような権限を金融監督当局が08年に得ていたならば、リーマンを管理下に置いただろうと述べた。「たとえ混乱の極みになっても、より良い選択となったことだろう」と同氏は語った。

 リーマン破綻の翌日、世界中の市場がパニックに陥る中、FRBは渋々ながらアメリカン・インターナショナル・グループ(NYSE:AIG)を救済した。巨大な保険会社である同社は、デリバティブ(金融派生商品)取引で巨額の損失を抱えていた。

 FRBと財務省はAIGに合わせて1820億ドルを投じた。その見返りに納税者は同社の株式の大半を取得した。現在これらの株式はすべて売却されており、財務省の試算によると、納税者は全資金を回収し、230億ドルの利益を得た。AIGの規模は危機前の半分となっている。

 しかし、AIGの国有化は、特にゴールドマン・サックスや他の企業との取引が清算され、損失の現場にいたAIGの幹部、トレーダーらが巨額のボーナスを得たことが判明したことから、政治的反発を浴びた。

TARPの下でのサプライズ

 リーマン破綻やその後の一連の出来事を受けて、銀行救済のためにTARPに公的資金7000億ドルを投じるというブッシュ前大統領の要請を、議会は大いにためらいながらも承認した。ポールソン氏が議会に示した構想は、資金が用いられる前に変更されたものの、政府の目的はおおむね達成され、納税者が負担したコストは08年当時の最も楽観的な予想よりも少なくすんだ。

 ポールソン氏は、TARP制度は「不良資産」、つまり完全な返済が見込まれないモーゲージ(住宅ローン)を銀行から購入するために活用されると議会に伝えた。しかしこれは実行されなかった。代わりに、財務省は金融機関の株式を購入し、その資本強化を支援した。

 「危機の深刻さや常に拡大する危機の性質は、われわれが頻繁に即断を迫られたことを意味する」とポールソン氏は振り返る。「われわれはTARPで実行しようと思ったことはできなかったが、別の方法で素晴らしい成功を収めた」。

 TARPの条件については、救済された金融機関の配当継続、その後のシティグループ(NYSE:C)、バンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)の救済、幹部報酬への介入(厳しすぎる、緩すぎるなどの批判)、TARP資金の受け入れと融資拡大との関連性(あるいはその欠如)などを巡り、依然として議論の的となっている。

 議会が指名した監視委員会はその後、TARPについて、「深い不透明感を伴う時点に重要な支援を市場に提供した」ものの、「市場のひずみの持続、大衆の政策担当者への怒り、完全な透明性や説明責任の欠如」など「問題となる遺産」を残したと述べた。

 連邦議会予算事務局(CBO)の推定によると、TARPでは当初の7000億ドルのうち4280億ドルが支払われたか支払われる予定。この大半は返済された。CBOは最終的な納税者の負担を210億ドルと見込んでいる。

 政府の金融機関救済キャンペーンにおける最大級の成功の1つは、厳しい批判の対象となった「ストレステスト(健全性審査)」にある。09年前半に導入された大手金融機関19社のストレステストは、これを満たさなかった企業に増資を強いた点で重要な意味を持つ。

 その後欧州でも同様のストレステストが実施されたが、その内容は米国ほど積極的でも厳しくもなかった。現在、苦境に陥っている欧州の金融機関はユーロ圏経済の足を引っ張っている。

米国のハンドルさばき

 米自動車業界の救済は、振り返ると驚異的な成功のように見える。ブッシュ、オバマ両大統領とも、少なくとも金融パニックの時期には、同業界を大きすぎてつぶせないと考えた。注入された公的資金は800億ドル前後にのぼった。財務省によると、これまでの回収額は約510億ドル。クライスラーは借入金を完済したが、ゼネラル・モーターズ(NYSE:GM)の株式については納税者が損失を被ることは必至となっている。

 デトロイトの自動車メーカーは復活を遂げ、多額の利益を生み出している。政府主導の事業再編によって余剰生産能力の大半は解消され、債務負担が軽減されたほか、多くのケースで賃下げや労働規定の柔軟化につながった。これらは各社による値上げや、利益をより効率的な自動車、トラックに投資することを可能にした。

 自動車および部品業界は09年6月から19万件の雇用を追加したものの、労働力は危機前よりもはるかに縮小している。

 救済には副作用もある。TARP監視委員会は、自動車業界救済の結果、「米国のあらゆる企業が破綻によって大量の雇用が失われるか、あるいは経済的打撃を及ぼす恐れが場合には、政府の支援が受けられる」と期待するようになったと指摘した。

住宅セクターの後遺症

 住宅価格の30%下落を受けて、ブッシュ、オバマ両政権と議会は誰も満足できないような悩ましい選択を余儀なくされた。そして住宅は最近まで経済に重くのしかかっていた。

 最悪時には住宅ローンを借り入れている米国人の4人に1人近くが住宅価値を上回るローンを抱えていた。不動産調査会社コアロジックによると、債権者は過去5年間で450万戸の住宅を差し押さえた。

 住宅保有者を救うため、複数の公的プログラムが打ち出され、その多くは効果をもたらした。ある制度の下では、住宅ローン90万件近くが毎月の返済額引き下げの対象になった。低金利での借り換えでも約270万件が支援を受けた。

 しかし、多くのローン借り手は支援を得られなかった。

 TARPを監視したカシュカリ氏は、「ある意味で、こうした制度はいずれも失敗に終わった。いずれも若干の支援のみを必要とする人々を支える意図があったものの、対象となったのは返済に窮した住宅保有者のごくわずかに過ぎなかった」と語った。

 より大きな取り組みも議論された。連邦預金保険公社(FDIC)のシーラ・ベア元総裁は、「われわれははるかに大規模な措置を講じることもできた」と述べた。「導入は困難だっただろうが、不可能ではなかった」。

 しかし、いくつかのスキームは高コストを伴ったため、債券保有者に打撃を及ぼすか、購買力以上の住宅を購入しなかった米国人から徴税し、購入した人々を支援することにもなりかねなかった。ブッシュ、オバマ両政権とも、それがうまく機能するとは考えなかった。

 ガイトナー氏は今年行われたインタビューで、住宅について、「何が可能か、何が現実的かを巡り、人々の期待に最大のギャップがあった分野だ」と語った。「元本削減を支援するための資金はなかった」、「それを実施すれば、経済を支援する上でかなり非効率的な方法になったほか、多くの面で不公平をもたらした」と述べた。

経済:引き続き回復

 5年が過ぎ、金融システムは十分に癒され、過去に見られたような過剰融資が復活しているとの懸念がしばしば聞かれるまでになった。しかし、経済は財政・金融面の驚異的なパワーをもってしても完全に治癒したとは言えない。

 政策を巡る根本的に未解決の疑問は、財政・金融刺激策が誤った処方箋だったのか、あるいは役割を果たす上で小さすぎたかという点だ。

 08年以来、政策担当者はケインズの著書からホコリを払った。大恐慌への対応に向けて歳出拡大や減税を提唱した20世紀半ばの英国人経済学者による学説は、日本でも20世紀終わりにかけてデフレに直面する中で参考にされた。

 オバマ大統領は、歳出拡大や減税について議会から承認を得た。CBOの最新推定によると、これは10年間で最大8300万ドルに達する。FRBは08年12月に短期金利をゼロ%に引き下げたが、ほぼ5年経った今でもあと数年はそれを据え置くと約束している。FRBはそれでも不十分と考え、債券買い取りを通じて長期金利を引き下げるため約2兆8000億ドルを投じるという前例のない措置を講じた。

 それでも、ここ数年は毎年のように年初時点で年3%の成長を遂げると期待されているが、その後は失望に変わる状況が続いた。CBOは、米国の物品、サービスの生産は少なくとも17年まで潜在力を割り込むと予想している。失業率も以前はリセッション(景気後退)時にしか見られなかったような水準に高止まっている。

 この観点では、共和党員がしばしば観測するように、財政・金融出動は失敗したように見える。ガイトナー氏は、欧州ソブリン債務危機や日本の津波、原発事故など相次ぐ悪運に見舞われたと指摘する。

 現在、オバマ政権や連銀の上層部は、より多くの財政出動を通じて民間セクターの需要不足を補うことが望ましかったと考えている。

 オバマ大統領のアドバイザーの1人で、バーナンキ氏の後継者として次期FRB総裁候補でもあるローレンス・サマーズ氏は、「われわれは最適を超えるペースで赤字を縮小し、その影響で必要以上の成長減速に苦しんだ」と述べた。

 危機への対応を主導した政策担当者は、刺激策がなければ経済はさらに悪化したはずだと主張する。この見解は民間エコノミストからも幅広い支持を得ている。

 しかし、誰もが納得しているわけではない。スタンフォード大学のエコノミスト、ジョン・テイラー氏は「問題の原因は政府の政策にある」と指摘する。同氏が示す処方せんは、歳出縮小と「過剰マネーの解消」。それに加え、FRBによる裁量の余地を狭め、ルールに則ったより予測可能な手法に戻すことだ。

 また、不透明感や不安が景気を圧迫しているとの感覚も残る。

 クリストファー・ドッド元上院議員は「人々の気分が上向く瞬間があるかと思えば、その後再び落ち込むこともある」と述べた。同氏の名前は危機後に金融規制強化を目指して策定された金融規制改革法(ドッド・フランク法)に刻まれている。同氏は「大丈夫だという安心感の欠如」が「離陸できない」主因だと指摘している。
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323410304579068562650344276.html


05. 2013年9月13日 18:26:26 : niiL5nr8dQ
ドバイ原油・13日午後、続伸
2013/9/13 16:37 
 アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格は13日午後、続伸した。取引の中心となる11月渡しは1バレル109.90ドルとなり、前日比で1.70ドル上昇した。前日の欧米市場で原油先物価格が上昇した流れを引き継いだ。シリア情勢の先行きやリビアの減産など、原油の供給不安が再び意識されている。

 

 


 
原油高、石化素材の相場上昇 食品トレーやペットボトルに波及
2013.9.13 06:00

 原油高を背景に、ポリスチレンなどの石油化学素材の価格が軒並み上昇している。シリア情勢が混迷の度合いを増す中、石化素材の安定供給に対する不安も高まる。これらはペットボトルをはじめとする容器などの原料にも使われており、食品メーカーなどは価格改定やコスト削減などの対応を急いでいる。

 関係者によると、ペットボトルなどの原料となるパラキシレンは、アジアでの価格指標となる「アジアコントラクトプライス」で、今月に入り1トン当たり1500ドル程度で推移。昨年7〜9月の平均価格である1398ドルと比べ約100ドル上昇。食品トレーの原料となるポリスチレンも、1キロ当たり200〜220円台だった2008年の水準を上回り、足元では240円台前後で推移する。

 背景にあるのは、石化素材の原料とされる原油由来のナフサ(粗製ガソリン)価格の上昇。石化素材は「基本的には原油価格に共連れする」(大手メーカー)ナフサ価格に連動して値決めされるため、原油価格の上昇に伴い、昨年末から今年8月までに3割近く上昇したという。

 石化素材の上昇は、ペットボトルや食品トレーなどの包材価格にも影響を及ぼしている。包装材卸・販売のシモジマは、為替相場の影響も含め4〜7月にスーパー向けレジ袋などの商品を約1割値上げした。ただ法人向け販売については、「競合が厳しく、予定通りの価格転嫁は難しい。なるべく価格は吸収している」という。

 ペットボトルなどを使う食品メーカーも対応に苦慮する。ヤクルト本社は10日、容器コストの上昇などにより乳酸菌飲料「ヤクルト」1本当たりの希望小売価格を5円値上げすると発表した。サントリー食品インターナショナルや伊藤園は、主力商品のミネラルウオーターや緑茶系飲料で、これまでより大幅に軽量化したペットボトルを採用し、コスト削減を図る。特にサントリーは、ペットボトルの外側に巻く商品ラベルも国内メーカーで最も薄くした。

 素材価格は、シリア情勢次第でさらに上昇するリスクもはらむ。シリア自体の産油量は少ないものの、米国などの軍事介入が近隣の産油国を巻き込む事態に発展すれば、原油の需給はますますタイトになる可能性がある。中東以外から十分なナフサを調達できるかは不透明で、メーカー各社は神経をとがらせている。
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130913/eca1309130600001-n1.htm
 


 


 


NY原油時間外:上下に浮動−シリア化学兵器で米ロ協議開始 
  9月13日(ブルームバーグ):ニューヨーク原油先物相場は13日の時間外取引で上下に浮動。米国とロシアがシリアの化学兵器の放棄をめぐる協議を開始した。
前日の通常取引は続伸した。ロシアのラブロフ外相はケリー米国務長官との会談を前に、シリアへの軍事攻撃が必要でなくなるような解決策を模索する方針を示した。シリアのアサド大統領は米国が軍事的な威嚇と反政府勢力への武器提供を止める必要があると述べた。リビア国営石油によると、さらに3カ所の石油輸出ターミナルで不可抗力条項を発動した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物10月限はシドニー時間午前9時46分(日本時間同8時46分)現在、横ばいの1バレル当たり108.60ドルで推移。前日の通常取引は1%高で引けた。全限月の取引高は100日平均を約74%下回った。今週は1.7%下落。
原題:WTI Oil Fluctuates as U.S., Russia Begin Talks on SyrianWeapons(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:Melbourne Ben Sharples bsharples@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Alexander Kwiatkowski akwiatkowsk2@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/13 09:51 JST
 


 


06. 2013年9月13日 18:47:05 : niiL5nr8dQ
# >>1 〜 >>4 のコメントは 元々
http://asyura2.com/13/hasan82/msg/403.html
への予定が、なぜか、こちらに・・


07. 2013年9月14日 17:01:05 : niiL5nr8dQ


残された課題------WTO の輸出国偏重
畠山 襄 Noboru Hatakeyama
(一財)国際貿易投資研究所 理事長

日本の TPP 交渉参加が認められ、アジアの貿易大国として漸
く「一人前」の扱いを受けるようになった、と言われることが昨
今多い。例えば米国では、このところシェールガスを含む LNG
輸出を認可制の下に置き、TPP交渉に参加している國には自動的
にその認可が与えられるという。日本も TPP 交渉への参加が決
ったので米国の LNG 輸出認可が自動的に与えられるとして喜ぶ
向きも多い。確かに日本は天然ガスの世界最大の輸入国でありな
がら価格面などで差別を受けてきた。我が国のエネルギー自給率
が極度に低い点につけ込まれたとも言えよう。それだけに、その
供給者として米国という強力な競争者が現れたこと自体は大い
に歓迎すべき事実だ。

しかし、一般論だが、そもそも輸出規制は原則的にWTO違反
である。それを、@ 特定の産品が輸出国にとって不可欠、A 輸
出規制は一時的に実施、B その品目の危機的な不足、という条
件を充たす時に限り例外的に規制が認められているものだ
(GATT 第 11 条第 2 項(a))。米政府が実施している LNG 輸出
認可制は LNGの輸出制限に他ならない。

それでは、その米国の LNG輸出認可制は、WTOの輸出制限実
施条件を充たしているだろうか? LNG は米国経済にとって不
可欠な物資であることは疑いを入れない。したがって「不可欠性」
の要件は充足している。然しこの認可制は期限を設定していない
ので「一時的」の要件は満たしていない。しかも最近、周知のご
とく、米国ではシェールガスが次々に発見されて LNG が「危機
的な不足」な状況とは正反対だ。他方、米国及び EUは中国のボ
ーキサイト輸出規制を GATT 第 11 条他の WTO 規定に違反する
として WTO に提訴し、同上級審が中国の敗訴と決定を下した。

米欧日が提訴し、年内に結論が出ると言われる中国のレアメタル
輸出規制も同じ結論になるだろう。米国の LNG輸出規制措置も、
WTO へ提訴者がいれば、ボーキサイトやレアメタルと同じ道を
たどるに違いない。このようにWTO違反になりそうな米国の措
置を免れたからと言って貿易大国日本がただただ喜んでいるわ
けにもいくまい。

GATT 第 11 条等に規定する輸出規制に関しては、上述の個別
ケースもさることながら、そもそも WTOが輸出規制を容認して
いること自体に基本的な問題がある。しかも、輸入規制の方は、
特に今世紀に入って、TPP、RCEP、米 EUFTAなど FTAを中心と
した規制撤廃への動きが急速に進展しつつある。これに対して輸
出面の規制撤廃の動きは乏しく取り残され気味だ。ことの性格か
ら言って輸出の方が輸入より自由というのが自然だ。これに対し、
WTOは第11条で堂々と輸出制限を容認する場合があることを明
確に述べている。これは例えば自然災害による凶作のリスクを全
面的に輸入国側に転嫁することをWTOが容認するものであって
適正な規定ではない。この規定は輸出国国民の利益を輸入国のそ
れの上に置くものだからだ。A国が年 100の農産物を生産し、60
を国内販売、40 を輸出していたと仮定しよう。そして例えば昨
年が凶作でその農産物の総生産量が 70 に減ったとする。このた
めA国は輸出を 10に削減し、国内販売60を維持した。この措置
は現行 WTO では法的には認められている。これに対し NAFTA
はその 315条で輸出は減らしてもよいが、過去 3年間の平均輸出
比率の確保を義務づけている。A国の凶作による供給不足を A国
の貿易相手国とで適正に分担しようという試みだ。例えば TPP
においてもこのような規定の導入を検討すべきであろう。これに
対して、条約でいくら輸出規制を制限しようとしても、実際にそ
の品目の供給不足が生ずればその国の政治家は、条約に何と書い
てあろうと輸出規制を行うからその様な条約は無意味だ、という
意見もある。しかし、凶作の場合に A 国が合法的に上述のよう
な措置を実施出来るのか、そうでないのかは、政治家の決断にあ
たって大きな要素であるべきであろう。
http://www.iti.or.jp/kikan93/93echo.pdf


シェールガス革命と日本のエネルギー通商戦略−日本のエネルギー調達のどこが問題なのか−
馬田 啓一 Keichi Umada
(一財) 国際貿易投資研究所 客員研究員
杏林大学 教授

要約
・「シェールガス革命」によって世界のエネルギー地図が大きく塗り替わ
ろうとしている。米国で安価なシェールガスの生産が拡大し、天然ガス
の市場にパラダイム・チェンジが起きたからだ。
・シェールガス革命に伴う「玉突き現象」によって、ロシアの欧州向けガ
ス輸出は打撃を受けた。苦境に立たされたロシアはアジアへの LNG 輸
出に活路を求めている。
・今年 5 月、米エネルギー省がシェールガスの日本向け輸出を認可した。
米国は原則、FTA を結んでいない国への天然ガス輸出を規制している。
非締結国の日本への輸出解禁は、日本が TPP 交渉参加を決めたことも
一因だが、日米同盟重視という戦略的意味が込められている。
・福島原発事故の後、原発が停止し火力発電に依存する日本は、ガス輸出
国から足元を見られ、「ジャパン・プレミアム」という高値買いを強い
られている。昨年度の貿易赤字が過去最大の 8兆円に達したのは、円安
も加わって LNG輸入額が膨らんだことが主因だ。
・LNG の調達コスト引き下げが喫緊の課題となっている日本にとって、
通商戦略上、米国産シェールガス輸入というカードを握ったことの意義
は大きい。これを切り札にして、アジア、豪州、中東・アフリカ、ロシ
アなど他のガス産出国との間で、LNG 価格交渉を有利に進め、日本に
とって不利な「原油価格連動型」のガス価格決定方式を見直すことが可
能となった。
・アジアの LNG 価格は市場メカニズムが十分に働いていない。原油価格
に連動して決まる LNG価格は、原油高で高止まりしている。LNGの需
給バランスと関係なく、LNG 価格が決定される現行の仕組みは改善さ
れるべきだ。
・国際エネルギー機関(IEA)は今年 2 月、アジアのガス市場の課題につ
いて報告書を発表した。割高なガス価格がアジア経済の重荷になってい
るとし、需給に応じた価格を設定するため、アジアのガス取引市場を整
備することの必要性を指摘している


4.LNG 調達先の多様化:価格交
渉のカード
米シェールガスの輸入を契機に、
LNG 調達先の多様化を進めていく
ことも重要だ。調達先の多様化は、
日本のエネルギー・セキュリティを
拡充させるだけでなく、ガス産出国
図3 天然ガス価格の推移:日米欧の比較
注:年次価格は年間の平均価格
資料:IMF-Primary Commodity Pricesより作成。
http://www.iti.or.jp/82●季刊 国際貿易と投資 Autumn 2013/No.93
との価格交渉のカードとして使える。
日本は LNG 調達先を、従来から
のカタール、豪州、マレーシア、イ
ンドネシア、ブルネイなどにとどま
らず、シェールガスの対日輸出が解
禁となった米国はもちろん、シベリ
アやサハリンの天然ガス開発を進め
ているロシアなどにも調達先を広げ
るような戦略を進めるべきである11)。
LNG 調達先に関して注目すべき動
きとして、ここ数年、ナイジェリア、
赤道ギニア、エジプトなどアフリカか
らの輸入が急増している。日本の昨年
のアフリカ産LNG輸入量は、前年比で
2 倍に増え過去最高、全体の 1 割を占
める。このほか三井物産が参画するモ
ザンビークのLNGプロジェクトも、新
たな調達先として有望視されている。

さらに、シェールガスの生産は米
国だけに限らない。今や欧州、アジ
アなど世界各地でシェールガスの開
発が進められている。カナダや豪州、
インドネシアからシェールガスを調
達する可能性も十分にある。シェー
ルガス生産の世界への広がりは、
LNG 調達先の多様化と調達コスト
の低下を狙う日本にとって、追い風
となりそうだ 12)。
なお、今年 3 月、日本政府は愛知・
三重両県沖の海底のメタンハイドレ
ートからガスを生産した。メタンハ
イドレートとは、メタンと水が結晶
化した氷状の塊で、「燃える氷」とも
呼ばれる。日本の周辺海域でメタン
ハイドレートが埋蔵されており、日
本の天然ガス消費量の 100 年分とも
いわれる。海洋産出や輸送などコス
ト面での課題が残るが、日本政府は、
商業化は早くて 10 年後と見ている。
メタンハイドレートの開発は、日本
にとってガス産出国との価格交渉に
使えるカードになる。
5.焦るロシア:LNG 調達で日本
に好機到来か
ロシアは焦っている。シェールガ
ス革命の余波による「ガスの玉突き」
で、欧州へのガス輸出が伸び悩み、
ガス価格の引き下げを迫られている
からだ。苦境に立たされたロシアは、
アジアへの LNG 輸出に活路を求め
ている。
ロシア国営ガス会社ガスプロムは
今年 6 月、伊藤忠や丸紅など日本の
5 社と極東ウラジオストクに合弁で
LNG 基地を建設することで基本合
意した 13)。2015 年にも着工し、2018
年に稼働、日本向けに LNG を輸出
する。
ガスプロムは、2009 年に三井物産
や三菱商事などと共同で進めるサハ
リン大陸棚の資源開発「サハリン 2」
で LNG の生産と日本などへの輸出
を始めており、極東での LNG 生産
量を倍増させる計画だ。
ロシアの天然ガス輸出はパイプラ
インを利用した欧州向けが大半を占
める。LNG の技術は遅れており、こ
のままでは今後急増すると見込まれ
る世界のLNG需要に対応できない。

そこでプーチン大統領は今年 2 月、
ガスプロムが持つガス輸出独占権を
自由化した。LNG 開発を加速させる
狙いからだ。ロシアが日本や中国な
どアジア諸国への LNG の供給拡大
を急ぐ背景には、米国産や豪州産の
ガスとの競争に負ければ急成長する
アジア市場を失いかねないとの危機
感がある。
そうしたなかで、国営石油最大手
ロスネフチも今年 2 月、米エクソ
ン・モービルとガス田開発事業「サ
ハリン 1」の LNG 基地の建設に関す
る契約を締結した。また、丸紅がロ
スネフチと 20 年の長期契約を結ん
だ。日本企業がガスプロム以外から
長期契約で LNG を調達するのは初
めてである。
ロシア国内では今後、ウラジオス
トクとサハリンの極東 LNG プロジ
ェクトの開発をめぐって、日本企業
を巻き込んだ形で、ガスプロムと新
規参入のロスネフチの間で激しい競
争が繰り広げられることになろう。
ロシアは、極東の LNG 基地の共
同開発で、高い技術力と豊富な資金
力を持つ日本の協力に大きな期待を
寄せている。日本は、これをガスの
輸入価格引き下げの好機と捉え、
LNG 開発協力のカードもちらつか
せながら、ロシアとの価格交渉では
米シェールガスと競合できる価格の
設定を要求していくべきだ。
今年 4 月末の日露首脳会談で発表
した共同声明には、石油・ガス分野
における日露協力の拡大が明記され
た。プーチン露大統領との会談で、
安倍首相はロシア側を牽制するため、
米国からのシェールガス輸入拡大に
言及したと言われる。米国産シェー
ルガスの輸入は、すでにロシアに対
する強力な「牽制球」となりつつあ
る。

6.エネルギー調達でアジアは連
携できるか

安価な LNG を安定的に確保する
ことが日本の通商戦略にとって優先
課題である。そのためには、LNG 調
達でアジア域内の連携を進めるべき
だ。
昨年 9 月、東京で LNG の生産国
と消費国双方の官民が集まる世界初
の国際会議である「LNG 産消会議」
が開催された。会議では日本や韓国
など消費国側から、LNG 価格の決定
方式について具体的な改善を求める
声が上がった。
アジアの LNG 価格は市場メカニ
ズムが十分に働いていない。米国で
はシェールガス生産の本格化で天然
ガスの価格が下がっているのに対し、
アジアの LNG 価格は原油価格に連
動して決まるので、原油高で LNG
も高止まりしている。LNG の需給バ
ランスと関係なく、LNG 価格が決定
される現行の仕組みは改善されるべ
きだ。
国際エネルギー機関(IEA)は今
年 2 月、アジアのガス市場の課題に
ついて報告書を発表した。高いガス
価格がアジア経済の負担になってい
るとし、需給に応じた価格を設定す
るため、アジアのガス取引市場を整
備すること(ハブの創設)の必要性
を指摘している。
アジアにおけるガス取引ハブの創
設は、価格設定の透明化につながる
と IEA は見ている。スポット契約の
交渉が可能になるため、ガス価格が
需給で決定される傾向を強めるから
だ 14)。
ところで、一般的に LNG 消費国
が価格交渉を有利に進めようとすれ
ば、個別の交渉は避けて、消費国同
士が一つにまとまって共同戦線を敷
くのが常套手段である。交渉中の日
中韓 FTA の枠組みを利用し、世界全
体の LNG 輸入量の 6 割近くを占め
る日中韓 3 国が共同して、ロシアの
弱みに付け込んで原油価格連動型の
見直しをロシアに迫るやり方は、き
っと功を奏するだろう。
だが、残念ながら現在の日中韓は
そんな雰囲気でない。日中韓のぎく
しゃくした関係がいつまでも続き、
LNG 調達で他国を出し抜こうとし
て性急な個別交渉に走れば、まさに
ロシアの思う壺である。プーチン政
権は極東の LNG 開発で日中韓を分
断し、互いに競わせて、実利を引き
出すのが狙いだ。
原油価格連動型の契約見直しに加
えて、もう一つ改善すべき契約事項
がある。売り手の了解なしには第 3
国への転売を禁じた「仕向け地条項」
(destination clause)が、通常、LNG
の契約に盛り込まれている。このた
め、現状ではガス消費国は余った
LNG をお互いに融通し合うことが
できない。
http://www.iti.or.jp/
http://www.iti.or.jp/kikan93/93umada.pdf

中東情勢を巡る原油の高騰リスク〜シリア後も地政学リスクの長期化に留意:みずほインサイト
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/mk130913.pdf




米国農務省穀物等需給報告(2013年9月12日発表のポイント)
平成 25 年 9 月 13 日
大臣官房食料安全保障課

米国農務省は、9月 12 日(現地時間)、2013/14 年度の5回目の世界及び主要国の穀
物・大豆に関する需給見通しを発表した。その概要は以下のとおり。

−2013/14年度の穀物全体及び大豆の生産量は消費量を上回る見込み−

1. 世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
@ 生産量:24億3,120万トン(対前年度比 8.0%増)
A 消費量:23億9,397万トン(対前年度比 4.5%増)
B 期末在庫量:4億6,708万トン(対前年度比 8.7%増)
期末在庫率:19.5%(対前年度差 0.7 ポイント増)

【主な品目別の動向】


小麦 :生産量は、米国で乾燥等の影響により減少となるものの、ロシア、カザフスタン等旧ソ連諸国や、
EU 等で増加となることから、世界全体で前年度を上回り史上最高となる見込み。また、消費量もイン
ド、ロシア等で増加し史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回るものの消費量の
伸びに対して期末在庫量の伸びが小さかったことから、期末在庫率は前年度より低下。


@ 生産量:7億889万トン(対前年度比 8.2%増)・・・ロシア、EU、カザフ等で増加、米国、インドで減少
(前月に比べ、カナダ等で上方修正)
A 消費量:7億647 万トン(対前年度比 3.8%増)・・・インド、ロシア等で増加、米国等で減少
B 期末在庫量:1億7,628万トン(対前年度比 1.4%増)・・・中国、EU等で増加、米国、インド等で減少
期末在庫率:25.0%(対前年度差 0.6 ポイント減)


とうもろこし :生産量は、米国で高温・乾燥の影響により単収が低下した前年度と比べて増加し史上最高、
旧ソ連諸国、EU、中国等でも増加となることから、世界全体で前年度を上回り史上最高となる見込み。
また、消費量も、米国、中国等で増加し史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回
り、期末在庫率は前年度より上昇。

@ 生産量:9億5,667万トン(対前年度比 11.2%増)・・・米国、旧ソ連諸国等で増加、ブラジル等で減少
(前月に比べ、米国で上方修正)
A 消費量:9億2,784万トン(対前年度比6.7%増)・・・米国、中国、旧ソ連諸国、メキシコ等で増加
B 期末在庫量:1億5,142万トン(対前年度比 23.5%増)・・・米国、旧ソ連諸国等で増加、中国等で減少
期末在庫率:16.3%(対前年度差 2.2 ポイント増)


米(精米) :生産量は、インド、タイ、ベトナムで史上最高となるほか、東南アジアを中心に増加することか
ら、世界全体では史上最高の前年度を更に上回る見込み。また、消費量もインド、中国等で増加し史
上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。

@ 生産量:4億 7,677万トン(対前年度比 1.7%増)・・・インド等で増加
A 消費量:4億 7,455万トン(対前年度比 1.3%増)・・・インド、中国等で増加
B 期末在庫量:1億739万トン(対前年度比 2.1%増)・・・タイ等で増加
期末在庫率:22.6%(対前年度差 0.2 ポイント増)

2. 世界の大豆需給の概要(見込み)

生産量は、米国で高温・乾燥により収穫量が減少した前年度と比べて増加。ブラジルで収穫面積の増加
により史上最高、アルゼンチンで高単収と史上最高の作付面積により増加となること等から、世界全体で
前年度を上回り史上最高となる見込み。また、消費量もアルゼンチン、中国等で増加し史上最高となる見
込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。

@ 生産量:2億8,166万トン(対前年度比 5.3%増)・・・ブラジル、アルゼンチン、米国等で増加
(前月に比べ、ブラジル等で上方修正、米国等で下方修正)
A 消費量:2億 6,889万トン(対前年度比 4.3%増)・・・アルゼンチン、中国、ブラジル等で増加
B 期末在庫量:7,154万トン(対前年度比 16.2%増)・・・ブラジル等で増加
期末在庫率:26.6%(対前年度差 2.7 ポイント増)


世界の穀物の価格動向(2013年)
● 小 麦:6.35ドル/bu(前年同時期の価格:8.85ドル/bu)
(価格は、シカゴ商品取引所における9月第1週末の期近価格。)

2012年1月以降、世界的に在庫が豊富な中、6ドル/bu台前半〜半ばで推移。5月中旬に
米国南部やEU東部、旧ソ連諸国、豪州等での乾燥天候による作柄懸念から一時値を上げ
たものの、その後の各地の降雨により値を下げた。6月半ば以降、高温乾燥で被害を受け
た米国産とうもろこしの急騰に追随したことに加え、乾燥天候等による旧ソ連諸国の減産
見込みから高騰したものの、7月半ば以降、米国産春小麦の収穫進展で値を下げた。9月
以降、値を下げた大豆、とうもろこしに追随しながらも、米国の需要増、豪州の生産見通
しの悪化懸念や10月以降の米国冬小麦地帯での乾燥による初期生育状況の悪化、ウクライ
ナの輸出規制の動向等から、8ドル/bu台後半から半ばで推移。その後、南米産の良好な生
育見通しによるとうもろこし価格の下落や、インド、カナダの輸出余力等から、12月後半
から8ドル/buを割り込んだ。

2013年1月以降、米国冬小麦地帯での乾燥の継続から一旦上昇したものの、2月以降の
降雨・降雪による乾燥懸念の緩和から7ドル/bu前後に値を下げた。3月末の米国四半期在
庫報告で市場予想を上回る在庫となったものの、4月以降、米国で冬小麦の凍害や乾燥に
よる作柄の悪化懸念、春小麦の作付け遅れ等から6ドル台後半から7ドル台前半で推移し
た。6月以降、中国の旺盛な輸入需要があるものの、米国産冬小麦及び春小麦、北半球の
小麦生産地での収穫の進展と世界全体の豊作見込みから、現在6ドル/bu台前半で推移。

● とうもろこし:4.92ドル/bu(前年同時期の価格:7.95ドル/bu)
(価格は、シカゴ商品取引所における9月第1週末の期近価格。)
2012年1月以降、6ドル/bu台半ばで推移したものの、3月半ば以降、米国の作付面積が
1937年以降最大と見込まれたことや、例年以上の作付進捗から値を下げた。4月半ば以降、
一時中国等の堅調な輸入需要から値を戻したものの、米国産の順調な生育やブラジルの冬
とうもろこしの増産等から値を下げた。6月以降、米国コーンベルトでの受粉期を通じた
高温・乾燥による作柄への影響から値を上げ、7月に8.25ドル/buと最高値を更新し、8月
21日には8.31ドル/buと過去最高値を記録した。9月以降、南米の降雨過多によるとうもろ
こしの作付け遅れがあったものの、米国産の収穫進展や、高値による輸出需要の不振等か
ら値を下げた。11月以降、引き続きアルゼンチンの降雨過多によるとうもろこしの作付け
遅れがあったものの、米国の輸出不振から7ドル/bu台前半から半ばで推移。その後、南米
の天候回復や引き続く輸出不振から、12月後半以降7ドル/buを割り込んだ。
2013年1月以降、米国のエタノール生産は減少したものの、飼料用需要が増加したこと
やアルゼンチンの高温・乾燥天候から7ドル/bu台前半に値を上げた。2月以降、米国の輸
出需要の不振やブラジルの豊作見込みから一旦値を下げたものの、飼料用需要、エタノー
ル生産の増加等の需要回復見込みから再び値を戻した。その後、3月末の米国四半期在庫
報告での市場予想を上回る在庫から値を下げたものの、4月中旬以降、米国で低温多雨型
の天候による2013/14年度の作付け遅れから値を上げた。5月半ばには天候の回復による作
付けの進展から6ドル/bu台後半に下げたものの、その後は旧穀の需給の引き締まりから、
7ドル/bu前後に上昇した。7月中旬以降、2013/14年度の米国産の豊作が見込まれること
から、4ドル/bu台後半に下落。8月以降も、米国産の生育の遅れや米国コーンベルトの降
雨不足傾向があったものの、4ドル/bu台後半で推移。


● 大 豆:14.37ドル/bu(前年同時期の価格:17.32ドル/bu)
(価格は、シカゴ商品取引所における9月第1週末の期近価格。)
2012年1月以降、引き続く南米産の減産見通しや米国作付意向面積の伸び悩み、中国
等の輸入需要から一時15ドル/bu台まで値を上げたが、5月中旬以降、米国での平年を上回
る作付けの進展や、初期生育期の良好な天候から値を下げた。6月以降、米国では例年よ
り早い生育進捗となったが、コーンベルトの開花期の高温・乾燥による作柄への影響懸念
から、7、8月と最高値を更新し、9月4日には17.71ドル/buと過去最高値を記録した。
9月半ば以降、収穫の進展から値を下げた。10月半ばには南米の降雨過多による作付け遅
れ等から一時上昇したものの、その後の天候回復見込みや、11月の米国需給報告で作柄の
回復が示されたこと等から下落した。11月半ば以降、米国の輸出需要の復調等から14ドル/
bu台後半に上昇したものの、南米の天候回復やブラジルの一部で収穫が開始されたことか
ら14ドル/bu台前半で推移した。
2013年1月以降、好調な輸出成約やアルゼンチンの高温・乾燥天候から値を上げたもの
の、2月以降、アルゼンチンの天候回復やブラジルの豊作見込みから一時値を下げた。そ
の後、米国の堅調な輸出需要から値を戻したものの、3月中旬から南米の収穫の進展や3
月末の米国四半期在庫報告で市場予想を上回る在庫となったことから値を下げた。4月中
旬以降、米国で低温多雨型の天候による2013/14年度の作付け遅れや、旧穀の需給の引き締
まりから16ドル/bu台前後に上昇した。7月中旬以降、2013/14年度の米国産の豊作が見込
まれることから、13ドル/bu台後半に下落。8月以降、米国産の降雨不足による作柄への影
響が懸念され、14ドル/bu台前半で推移。


● 米:458ドル/トン(前年同時期の価格:616ドル/トン)
(価格は、タイ国家貿易取引委員会における9月第1水曜日のFOB価格である。)
2012年4月以降、タイで担保融資制度による買上げで輸出向けの供給量が引き締まり、
600ドル/トン台前半で推移。7月以降、輸出需要が落ち着いたことから、600ドル/トン前
後で推移。
2013年1月以降、引き続き輸出向け供給量が引き締まったことから、価格は堅調に推移
したものの、2月以降、タイにおける政府在庫の放出や輸出需要の動きが鈍いこと等によ
り、現在は450〜460ドル/トンで推移。


(参考2)
1 為替レート(対ドル円相場)
単位:円/ドル
17年 18年 19年 20年 21年度 22年度 23年度 24年1月 2月 3月
113.26 116.89 114.35 100.64 92.85 85.71 79.05 76.97 78.45 82.43
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 25年1月
81.49 79.70 79.32 79.02 78.66 78.17 78.97 80.87 83.64 89.18
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
93.21 94.75 97.71 101.08 97.43 99.71 97.87
注 : 東京市場銀行間取引、直物相場終値平均(日本経済新聞)

2 海上運賃(フレート)
単位:ドル/トン
17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年1月 2月 3月
49.49 41.59 85.22 94.68 51.29 61.77 53.05 50.24 45.90 47.01
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 25年1月
51.01 48.60 44.71 45.77 44.49 42.71 46.30 45.19 44.11 44.24
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
44.28 47.52 44.84 43.75 43.02 46.13 44.42
注 : 米国ガルフ−日本間(穀物、パナマックス級 ; World Maritime Analysis Weekly Report)
19年4月よりパナマックス級のサイズ変更(65,000DWT→72,000DWT)
25年7月の数値は、25年9月6日現在の暫定値

3 原油価格(WTI:米国ウエスト・テキサス・インターミディエート)
単位:ドル/バレル
17年 18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年1月 2月 3月
56.56 66.21 72.34 99.65 61.80 79.53 95.12 100.32 102.26 106.20
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 25年1月
103.35 94.72 82.41 87.93 94.16 94.56 89.57 86.73 88.25 94.83
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月
95.32 92.96 92.07 94.80 95.80 104.70 105.79
注 : 内閣府「海外経済データ(平成25年8月)」
25年8月の原油価格(WTI)は「U.S.Energy Information Administration」の8月23日までの週別価格の平均値。

http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_usda/pdf/usda1_1309.pdf



新たなフロンティア−アフリカの潜在性 http://ba.kpmg.or.jp/knowledge/comentary/2013/new-frontier-africa.html


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