度肝を抜いたのは、自転車の大群。それも軽快車ではなく、昔に個人商店で使っていたような実用車ばかり。それから自動車と言えばボンネットトラックばかり。荷台に大勢の人が乗っていた。「軽自動車もないんだね。」と、みんな中国大陸の貧しさに驚いていた。

それから40年以上が経過したが、今や中国大陸の自動車年間販売台数は2012年の数字だと1,930万台。乗用車に限ると1,550万台だそうだ。事実上、何もなかった市場がここまで成長したことに驚くが、北米と欧州を合わせたほどの巨大市場になったのだから、燃料としての石油も膨大な消費量になる訳だ。

消費もすごいが、排出される排ガスの量もすごい。首都の北京など大気汚染がひどい。安くガソリンを精製するために硫黄分が多いまま出荷されているし、自動車自体に排出ガス規制がない。最も、日本を含む先進各国も自動車の排気ガスに悩まされて1970年代に排気ガス規制を次々と導入した。

それにしても、かつては「文化大革命で無実の人たちが殺されて、国民は貧しいからかわいそうだね。」と誰もが同情していた中国大陸が、今や尖閣諸島や南沙諸島などで紛争を起こすし、日本排斥で暴動を起こしたり、「憎まれっ子、世にはばかる。」状態になってしまったことに、時代の変化を感じざるを得ない。

膨大な貧困層が存在しながら世界の超大国になった中国大陸は、大型セダンを好む市場でもある。金持ちのステータスとしての自動車なのだ。これは南朝鮮(韓国とも言う。)にも共通する性格である。やつらは小さい自動車ばかりの日本を「小日本」などと馬鹿にする。しかし恐竜は巨大すぎて地球の環境変動についていけずに滅んだのと同じく、中国大陸にも同じような結末が待っているのではないか。