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2013-11-16
伊勢海老の価格(浜値)が急騰しています。ホテルなどで偽装表示が相次いだことから、もう誤魔化しは効かないということで、本物を買う動きが広がっているためと見られます。
笑ってしまうような騒動ですが、日本も中国に引けをとらない偽装大国であることが明らかとなりました。現場の人の話では、中国などから来る客が高級食材をたくさん注文するため、これに対応する必要があったということですが、もちろん正当化の理由にはなりません。
客の方も、高級食材がそんなにあるはずがなく、手頃な値段で食べられるのは可笑しいと思うべきなのに、誰も見抜けなかったようです。調理した方も、どうせ味覚音痴で判りはしないだろうと高を括っていたのでしょう。
100円均一の回転寿司で出されているトロなどが本物であるとは誰も思っていないでしょうが、高級レストランまで軒並み偽装を行っていたということで、信用が一挙に失われました。年末年始のかき入れ時のタイミングだったので大打撃ですが、自業自得ですから致し方ありません。
虚偽表示と認めている店は殆どなく、大半は「誤表示」として突っぱねています。単なる表記の手違いというわけですが、そんな言い訳が通るほど世の中は甘くありません。誤表示なら、高級食材を安く提供するケースもあるはずですが、そんな例は一つもありません。意図的であることは明らかで、詐欺同然です。
高級レストランでの食事は庶民には高嶺の花で、年に数回程度、特別な日に利用するだけですが、そんな記念日も偽装食材で台無しにされていたわけです。今後、本物の食材が使われるようになれば、一般の人たちには高すぎて口にすることができなくなります。
金持ちだけが舌鼓を打つということになり、格差社会の実態が浮き彫りとなることでしょう。これまで偽装食材で偽りの中流意識を持っていた人たちは、厳しい現実に直面することになります。
この国は偽装だらけで、あちこちで杜撰な仕事ぶりが露呈しています。食材の偽装表示はその一つに過ぎませんが、真実が明らかになることは悪いことではありません。
日本人はお上意識が強く、最後にはよきに計らってくれるだろうという甘えがあります。ところが実際には、無責任かつ冷酷無比な人たちが社会を牛耳っていることが誰の目にも明らかとなって来ました。遅きに失していますが、ここで目覚めなければこの国に未来はありません。
食材の偽装表示は些細な事かも知れませんが、意外にインパクトがあると思われます。食べることは誰しも関心がありますし、食べ物の恨みは恐ろしいですから。
米国でも貧困が深刻化し、フードスタンプに頼らざるを得ない人たちが急増しています。フランス革命の発端も食料不足ですから、体制変革の機運が醸成されつつあり、各国政府もそれを察知してか、管理支配体制を強化しようとしています。
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