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金市場と世界経済
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投稿者 あっしら 日時 2013 年 11 月 18 日 03:55:48: Mo7ApAlflbQ6s
 

金市場と世界経済


※ 日経新聞の11月13日〜15日連載記事


(1)下げ基調に転換 ドル信認回復 映す

 2011年9月に1トロイオンス1900ドルを超す史上最高値を記録した金の国際相場が、今年に入って下げ基調を強めた。金の相場や市場の動きは、世界経済の変化と密接に関係している。国際商品の中でも金は原油などと異なる性格を持つ。金は人類の歴史の中で貨幣として使われたり、通貨制度の中で重要な役割を果たしたりしてきたからだ。

 東京大学の増田義郎名誉教授は著書「黄金の世界史」で、古代には宗教的な用具などとして使われることが多かった金が、18世紀にブラジルで大量に生産されるようになり、それが英国で蓄積されて19世紀初めの英国での金本位制導入につながったと解説している。

 米国が1971年にドルと金との交換をやめ、通貨制度の中での役割を終えてからも金は「通貨」の顔を持つ。「資産保全の対象として、今なお多くの国で利用されている」(資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表)

 こうした特徴から、現在の基軸通貨であるドルの信用が揺らぐと金の国際相場は上昇し、ドルの信用が増すと金の価値は相対的に低下する逆相関の関係が強いとされる。

 為替アナリストの深谷幸司氏は、02年から下げ基調にあったドル相場が底入れしたことで、金相場の上昇は終わり下げ基調に変わったと分析。シェールガスなど非在来型エネルギーの産出増が米経済好転に寄与し、ドルの信認回復につながったという。

 非鉄金属などの値下がりの主因が世界最大の消費国である中国経済への不安なのに対し、金相場下落の背景としてはドルと米国の影響が大きい。

(編集委員 志田富雄)

[日経新聞11月12日朝刊P.30]


(2) 買い手に転じた中銀 新興国が積み増し

 金は中央銀行にとっても重要な資産だ。各国の中央銀行は保有する金の量を国際通貨基金(IMF)に報告しており、総量はIMF自身の保有分を含め10月時点で3万1920トン。17万トン台と推定される地上在庫(過去の鉱山生産量の蓄積)の2割近い。

 金の国際市場で中銀はこれまで金の供給者(売り手)だった。ドルの信認が強かった1990年代には英国などの欧州各国が金の保有量を減らし、購入をひいたネット売却量が622トン(92年)にまで膨らんだ。
 売りが売りを呼ぶ連鎖反応を懸念した欧州各国は99年、年間の売却量を計400トンに制限した。この合意は会議が開かれた場所にちなみ、ワシントン協定と呼ばれる。
 欧州が金の売却に走る中でも、動かなかったのが世界最大の金保有国である米国だ。99年に上院銀行委員会で売却の可能性を問われたグリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長(当時)は「金は究極の通貨であり、米国が保有金を売却することはない」と答えた。

 2010年に中銀は金の買い手に変わり、昨年のネット購入量は544トンに達した。欧州各国の売却が減る中で、中国、ロシアなどの新興国が準備資産として金を積み増している。

 金の国際機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は2月のリポート「中央銀行の分散化戦略」で、世界の中銀の保有資産が00年の2兆ドルから12年には12兆ドル強に拡大したと指摘。森田隆大WGC日本代表は「新興国の金購入には、米ドルに偏った資産を分散する狙いがある」と話す。

(編集委員 志田富雄)

[日経新聞11月13日朝刊P.29]


(3)存在感増す中国 過剰資金 吸収狙う

 非鉄金属や穀物と同様に、金市場でも中国の存在感は増している。世界最大の金産出国であり、インドと並ぶ世界最大級の金需要国でもある。
 金鉱石の産出では南アフリカ共和国が長い間、首位の座にあったが、資源枯渇で生産量が減り、2007年に中国に抜かれた。金の国際機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の調べでは、12年の南アの生産量は178トンと最盛期だった1970年の5分の1以下にすぎない。一方、中国政府は金の生産に力を入れ、12年の生産量は413トンと初めて400トン台に乗せた。
 中国の金需要(香港を除く)は今年6月までの1年間で947トンと前年比で21%増え、インドの1049トンに迫る。背景にあるのは、中央政府が進める金の自由化だ。国内の商品取引所に金を上場し、金を取り扱う金融機関も増やしている。
 中国の金市場にも精通するマーケットアナリストの豊島逸夫氏は著書「金を通して世界を読む」で、政府が金市場を自由化する狙いは、過剰流動性の吸収にあるとみる。過剰な資金を金が吸収すれば、不動産投機などを抑制できるからだ。
 中国人民銀行(中央銀行)も保有量を1054トンまで増やしたが、人民銀が国際市場から金を直接買い付ければ相場が高騰しかねない。金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏は「中国は国民保有という形で金の蓄積を増やしている」と考える。
 中国政府は国内の金市場を自由化しながら輸出には規制をかけ、国内生産の増強とともに金の蓄積を拡大している。
(編集委員 志田富雄)

[日経新聞11月14日朝刊P.30]

(4)売り続ける日本 国力の勢いを反映

 日本政府は1973年に金の輸入を民間企業に解禁し、78年には輸出も自由化した。金の研究家である佐藤秀夫氏は81年に出版した「財産としての金の研究」で、金はいつでも国際市場に連動した価格で換金できるようになり、日本人のだれもが資産財として金を持てる条件が整った、と時代の変化を強調している。

 70年代に起きた2回の石油危機の余韻と、バブル経済に向かう好景気を背景に、日本の金輸入量は80年代にピークを迎える。昭和天皇在位60年記念金貨を発行するために政府は300トン強の金を輸入し、86年の輸入量は600トンを超えた。

 東京税関調査部のまとめでは、76〜2012年の間に日本には2376トン(輸出量を引いたネット)の金が流入。しかし、その多くは世界最大級の金需要国だった90年代前半までの蓄積だ。01年には主要国では異例の「金の流出国」に転じた。
 高値に誘われて宝飾品などのリサイクルも増え、国際価格が初めて1トロイオンス1000ドルを超えた08年の流出量は363トンに達した。今年1〜3月の輸出量も51トン(輸入は3トン)に及ぶ。今年の輸出先上位には中国の輸入窓口である香港のほか、インドネシア、タイと需要の盛り上がるアジア地域が並ぶ。

 金市場には「金はつねに国力の勢いをかぎつけて移動する」という定説がある。英国や米国も国力が揺らいだ局面で大量の金が国外に流出した。日本から金の流出がこのまま続くのか、それとも歯止めがかかるのかは、日本の趨勢を占ううえでも注目される。
(編集委員 志田富雄)

[日経新聞11月15日朝刊P.27]


 

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コメント
 
01. 2013年11月18日 13:18:42 : nJF6kGWndY

新興国は先進国の金融緩和政策による外貨準備の目減りを防ぐために、金を始めとする希少資源や採掘会社を買うのは合理的

ただし商品バブルには注意しないと高値掴みさせられることになる


02. 2013年11月18日 23:37:33 : aQq0UGoaxY
金価格のことを言うのなら現物金とペーパー金を分けて書いてくれないと。
隷米工作員たちからペーパー金のことなどを幾ら説明してもらっても、おまえらが金融詐欺に加担しているとしか思えない。
JPモルガンの地下金庫から消えた現物はどうしたのでしょう。
そもそも現物金はなかったのでは。

だいたい日経が1971年のニクソン・ショックのことを言わないでこの記事を書くのは工作目的だからでしょうね。


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