ユーロ圏のデフレリスク指摘　内閣府の報告書［日経新聞］
2013/12/8 6:00

　内閣府は７日まとめた報告書「世界経済の潮流」で、「ユーロ圏及び英国は物価の下振れリスクに注意が必要」との見解を示した。ユーロ圏は政府債務問題などで景気回復力が弱いため賃金上昇率が低く、物価上昇率の低迷につながっていると指摘。人々の物価が上がらないとの予想が実際の物価の低迷につながる可能性にも言及した。
　消費者物価指数や実質実効為替レートなどからデフレへの陥りやすさを示す「デフレ・リスク指数」で分析した結果、ユーロ圏と英国は0.45と日米の0.27を上回った。デフレになる直前の日本（0.91）よりは低く、「短期のうちにデフレに陥るリスクはまだ低い」とも指摘した。

　中国については、１人あたり国内総生産（ＧＤＰ）が１万ドル前後で停滞する「中所得国のわな」に陥る可能性を指摘。市場の自由化を進めて生産性の向上に取り組まなければ「わな」に陥る可能性があるとした。
　仮に「わな」にはまらなかった場合でも、今後10年間の中国の成長率はここ10年の平均10％から6.4％まで低下すると見込んだ。「わな」に陥って生産性が伸び悩んだ場合には、潜在成長率が2.0％下がると予測した。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0604S_X01C13A2NN1000/

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