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米国債：下落、緩和縮小決定で−市場は覚悟していたとの声も
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MY0O7J6TTDSW01.html
2013/12/19 07:32 JST
12月18日（ブルームバーグ）：米国債相場は下落。連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）は月間の資産購入規模を100億ドル減額すると発表。米経済に成長加速の兆候が見られるとして、異例の景気刺激策を解除する一歩を踏み出した。
10年債利回りはほぼ２週間ぶりの水準に上昇した。ＦＯＭＣは２日間の会合後の声明で、１月から資産購入額を月間750億ドルに縮小するとの決定を明らかにした。利回りはその後伸び悩む展開。政策金利であるフェデラルファンド（ＦＦ）金利誘導目標は０−0.25％で据え置かれた。ＦＯＭＣの経済予測によれば、大半の会合参加者は初回利上げが2015年に決定されると見込んでいる。
パイオニア・インベストメンツ（ボストン）で200億ドル相当の債券運用に携わるリチャード・シュランガー氏は緩和縮小について、「不可避と思われていた。引き金を引く時機だった」と指摘。「市場は覚悟ができていた。縮小はゆっくりとしたペースで、比較的慎重に、当局の予測次第での展開となるだろう」と述べた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後５時現在、10年債利回り は前日比６ベーシスポイント（ｂｐ、1ｂｐ＝0.01％）上昇し2.89％。一時は９ｂｐ上昇し2.92％に達した。同年債（表面利率2.75％、2023年11月償還）価格は前日比1/2下げて9825/32。
ＦＯＭＣは声明で、「最大限の雇用に向けた一段の進展や労働市場環境の見通し改善を踏まえ、委員会は資産購入のペースをやや落とすことを決定した」と発表した。
「さらなる慎重な措置」
バーナンキ米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長は記者会見で、経済の展開次第では資産購入のペースを落とす「さらなる慎重な措置」を講じる可能性があると述べた。ＦＯＭＣ声明によると、資産購入は米国債が400億ドル、住宅ローン担保証券（ＭＢＳ）が350億ドルとなる。
ＳＥＩインベストメンツ（ペンシルベニア州オークス）で80億ドル相当の資産運用に携わるショーン・シムコ氏は「当局は経済データをまずまず良好とみているが、警戒は依然緩めず状況を見守るというシグナルを発信した」と述べた。
米国債は朝方の取引で一段安の展開。米商務省が発表した11月の住宅着工件数 （季節調整済み、年率換算、以下同じ）は109万戸と、前月から22.7％増加し、2008年２月以来の高水準となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想をすべて上回った。
このほか今月発表された統計では、11月の米失業率が５年ぶり低水準の７％に低下。小売売上高は予想以上に増加し、製造業景況指数は約２年ぶりの水準に上昇した。
失業率6.5％を下回った後も
ＦＯＭＣ声明は「ＦＦ金利誘導目標について、現在の０％から0.25％という異例の低水準が少なくとも、失業率が6.5％を上回り、向こう１−２年のインフレ率予測値が委員会の中長期的な目標である２％を0.5ポイントを超えて上回らず、中長期におけるインフレ期待がしっかりと抑制される限り適切になると」との文言を変えなかった。
声明はその上で、「特にインフレが引き続き委員会の中長期的な目標である２％を下回ると予測される場合には、失業率が6.5％を下回った後もしばくはＦＦ金利誘導目標を現在のレンジで据え置くことが適切であろうと想定している」と加えた。
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