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衝撃のデータ 1日中座っている人は死亡リスク1・5倍 (ZAKZAK) 
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/104.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 7 月 21 日 13:17:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130721/dms1307210735005-n1.htm
2013.07.21 夕刊フジ


 ただ歩けるだけでなく、速く歩けることが健康寿命と密接な関係があることを、アメリカの最新データで明らかにした、森谷敏夫京都大学大学院教授(人間・環境学研究科応用生理学研究室)。「ロコモの現状」という講演を続けてリポートする。

 「なぜ歩くスピードが生存率を決定するか分かりますか」と森谷教授。

 歩くためにはエネルギーが必要だ。下半身の筋肉に心臓から血液を送らなければならない。歩くための筋肉を「第2の心臓」と呼ぶのは、歩けばそれだけの血液を心臓に戻すから。従って速く歩く人ほど、心臓を使い鍛えていることになる。

 「歩行スピードが落ちると、心臓に戻る血液は少なくなるから、それだけ心臓も弱るわけです。そうした負のスパイラルに陥らないために、足を鍛えることが大事です」

 年齢とともに筋肉が衰えるのは、多くの人は「老化現象」という。

 「でも、半分くらいは『不活動性萎縮』といって、使わないから退化するんですよ。使い続ければ70−80歳になっても筋肉は維持できるんです」

 そこで森谷教授が指摘したのは、日本人のエネルギー摂取量の平均値が減り続けており、今は1846キロカロリーと、終戦直後より低いレベルまで下がっていること。それなのに、日本人男性の肥満度をみると、BMI(体重キロ÷身長メートル×身長メートル)指数25以上の人の割合が40代、50代は約35%、30代、60代でも約30%が肥満レベルなのだ。「飽食の時代なんてとんでもない。それなのになぜ、太っているのか。動かないからです。1日中座ってばかりいるから」

 ここで、森谷教授は再び衝撃のデータを明らかにした。カナダ人の18−90歳の約1万7000人の座っている時間と死亡率を平均12年間追跡調査したものだ。ほとんど1日中座っている人は、死亡リスクが1・54倍高いという結果が出た。

 「軽中度の運動をすすめるのは当たり前で、長時間座っていることのリスクに警鐘を鳴らすべきです」

 森谷教授は高血圧も糖尿病もほとんどすべての病気は運動しないことから起きるという。

 「糖尿病は筋肉の病気ですよ。筋肉で運動すると糖代謝できるのに、運動しないから代謝できなくて糖尿病になる。遺伝や糖質の取りすぎのせいじゃありません。糖は脳の唯一のエネルギー源ですから糖質を制限して糖尿病を治すなんて本末転倒です。運動をすれば、血圧も正常化しますし、最新の脳研究の成果では、70歳でも運動すれば脳の海馬の容積が増えるというデータがあります。鬱病や認知症の予防にもつながりますよ」

 森谷教授は速く歩くことを維持することが、健康寿命を延ばす重要なロコモ対策になると結論づけた。 (木村進)

 ■ロコモ ロコモティブシンドローム=運動器症候群の略。筋肉や骨などの衰えで歩行などに支障を生じ要介護リスクが高まる。予備軍含め4700万人が危機にある。


 

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コメント
 
01. 2013年7月22日 20:13:00 : niiL5nr8dQ
2013年 7月 19日 19:56 JST
禁煙に成功した人、喫煙者や非喫煙者よりも報酬高い=調査 
By KHADEEJA SAFDAR
 以前に喫煙をしていて今は吸っていない人々の賃金は、喫煙者や、一度もたばこを吸ったことのない人々よりも高いことが新たな調査で明らかになった。

 米アトランタ地区連銀の経済学者2人は、1992年から2011年の間のTobacco Use Supplementから米国勢調査局の人口動態調査に至る統計を使用し、1年以上禁煙している人々の賃金は現在喫煙している人々や一度もたばこを吸ったことのない人々よりも高いことを突き止めた。この統計では、現在たばこを吸わない人々(一度もたばこを吸ったことのない人と以前の喫煙者を含む)の時給は、以前の喫煙者の時給の約95%であることが示されている。

 一方、喫煙者たちは職場でそれほど報酬を得ていないことも分かった。彼らの賃金はたばこを吸わない人の賃金の80%程度だった。エコノミストのジュリー・L・ホッチキス氏とM・メリンダ・ピッツ氏は、たとえ1日に1本でも、喫煙者とたばこを吸わない人の間の賃金格差が生じていると記している。ピッツ氏は「喫煙により、労働市場でのあなたの人的資源としての価値が損なわれる」と指摘した。

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 たばこを吸うことで生産性が下がるから喫煙者たちの賃金は低いのだろうか。ホッチキス氏とピッツ氏はその証拠を見出せなかった。2人のエコノミストは賃金と喫煙の度合いをテストし、たばこを吸う頻度は賃金にそれほど影響を与えないことが分かった。ピッツ氏は「生産性が喫煙により影響を受けるのであれば、より多くたばこを吸う人々の賃金の差は一段と大きいだろうという考え方だ。この仮説に対する裏付けは見つからなかった」と述べた。

 喫煙をする人としない人の学歴などの特徴に加え、喫煙に対する雇用主の許容度といった測りしれない要因の違いが、主に賃金格差をけん引していると結論付けた。

 2人はまた、教育水準が最大の要因だと指摘した。たばこを吸わない人々は、喫煙者と比較して、より高い教育を受けていて、配偶者が喫煙する可能性も低く、たばこの価格がより高い州に住んでいるという傾向がある。

 調査結果では、以前たばこを吸っていた人の特性が、喫煙者や一度もたばこを吸ったことのない人々との比較で、労働市場で一段と高い報酬をもたらしていると示唆している。ピッツ氏は「常習的な行為を止めるには特別な努力が必要だ。そのために、一度も吸わなかった人よりも見返りは大きい」との見方を示した。さらに、「粘り強さや忍耐、また、禁煙を可能にしたあらゆる特性が、雇用主にとって価値があるのだと思う」と述べた。


02. 2013年7月24日 10:54:49 : niiL5nr8dQ
2013年 7月 23日 19:36 JST
内向的な人は外向的にふるまうことでより幸せに=研究

内向的な人も外向的な人も人前での発言はうまくいく可能性がある。しかし、外向的な人はその後に他の人々と話したがる一方、内向的な人は散歩するなどして、反省したり1人の時間が必要だと感じるかもしれない

 社交的で人付き合いが良く、個性をはっきりと出している外向的な人々は、概してより幸福なことが複数の研究で示されている。また、ある調査で、本来引きこもりがちな内向的な人々は、外向的に行動すれば一層幸せに感じることも分かった。

 外向的にふるまうことで人々の気分が良くなる理由については、専門家の間でも確信は得られていない。1つの理論は、おしゃべりで愛想がいいことは、人々があなたにどう接するかに影響する。特にその反応がポジティブであれば、一層そうだろう。また、人々は本来の自分や意見を出す時に一層満足が得られるとの憶測もある。もう1つの可能性としては、幸福は例えば、講演をするといった目標をうまく達成することからも生じる可能性があるだろう。

 米ノースカロライナ州ウィンストン・セーラムのウェイク・フォレスト大学の心理学教授、ウィリアム・フリーソン氏は「内向的な性格の持ち主は、外向的にふるまえば、より幸せになるだろう。自分が誰なのかは関係ない。何をするかが問題だ」と述べた。

 さらに、他の研究では、外向的な人々は内向的な人々に比べて一段とやる気があることも示されている。研究者たちは、外向的な人々が、報酬に駆り立てられる行動において大きな役割を果たす神経伝達物質ドーバミンにより敏感なことが一つの理由だと確信している。


New research suggests that extroverts tend to be happier, and there's a way to get a taste of those feel-good vibes even if you aren't the outgoing type. Your Health's Sumathi Reddy and Carleton University's John Zelenski explain. Photo: Getty Images クラーク・パウエルさん(46)は自分が内向的だと考えているが、メディア向け広報・マルチメディアプロダクション企業のバイスプレジデントという自身の職業のために、内向的性格にとどまっていられないことがしばしばある。オハイオ州在住のパウエルさんは「仕事のために私はテレビに出たり、大勢の人の前でメディア向けトレーニングやプレゼンテーションを行う必要があり、時にはこれほど苦痛なことはない」と話した。その上で、プレゼンテーションをするのを恐れるかもしれないが、実際に行った後は、わくわくした気分になると話す。「安心するとともに意気揚々と感じるが、その経験のためか、その経験が終わったからかは分からない」と続けた。

 パウエルさんは、外向的な人々のほうがより幸せでもっとやる気もあるという研究結果には賛同していない。外向的な人々は他人のフィードバックから幸せを引き出すかもしれないが、パウエルさん自身の喜びの源泉は、新たなことを学ぶとか、良い本を読むといったことだと語る。「私は幸せを他の人々ほど積極的に共有しないかもしれないが、個人としては同じくらい幸せで、学んだり成長する動機が極めて高いと思っている」と続ける。

 人が外向的か内向的かは、心理学者が個性を分類するために一般的に使用する大きな5つの特徴の1つだ。(他の4つは、経験の受け入れやすさや誠実さ、同調性、神経症的傾向だ。)研究者たちは、人々は通常、両方のタイプの特徴を有し、どこか真ん中当たりに位置していると指摘する。外向的な人々は他人との相互関係で切り抜ける傾向がある。一方、内向的な人々は通常、もっと控えめだが、必ずしも恥ずかしがり屋だというわけではない。彼らは単独行動や小集団での関わりを好む。

 研究者は、人々がより外向的か内向的かについては、遺伝的特徴が大きな役割を果たす可能性があると指摘する。特に、神経細胞間の結合が確立される時期にある子供や若者は、社会的経験、特に家族環境の外での経験も重要だ。

 ウェイク・フォレスト大学のフリーソン博士はジャーナル・オブ・パーソナリティーに発表した2012年の記事で、内向的な人々が一層外向的にふるまう時により多くの幸福感を経験したという実験結果を報告した。1週間に及ぶこの研究で、どれだけ外向的にふるまい、どれほど幸せに感じたかをパームパイロットに記録した85人の被験者について研究者たちは調査した。内向的行動についての他の研究でも、同様な結論が得られた。

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 では、内向的な人々はなぜもっと頻繁に外向的にふるまわないのか。オタワのカールトン大学の心理学者ジョン・ゼレンスキ氏と研究者たちはジャーナル・オブ・パーソナリティー・アンド・ソーシャル・サイコロジー誌の4月の記事で、この質問をめぐり調査した。

 600人以上の大学生を含む一連の研究で、内向的な人々が外向的にふるまった後にどう感じるかについて誤った判断をすることが分かった。不安や気まり悪さを感じると予想する声が多かったが、実際にはこうした感情は発生しなかった。

 ゼレンスキ博士は「内向的な人々は外向的にふるまえばどれほど楽しいかをいわば過小評価している」と指摘した。「パーティーに行きたいとは思わないが、行けば非常に楽しい」と続けた。同博士と他の研究者たちは、天性の気質に反するやり方で行動する人々は疲れ果てる可能性があるかどうかについて検討した。2つの研究で、合計約150人の大学生は団体行動中に外向的あるいや内向的に振る舞うよう指導された。アンケートや認知テストで、精神的エネルギーがどれほど消耗するかを測った。

 ゼレンスキ博士は「外向的にふるまうことが内向的な人々を疲労させるという見方を裏付ける証拠はあまり見つからなかった」と語った。しかし、「内向的にふるまうことで、外向的な人々が疲れきる傾向があることが分かった」と述べた。外向的な人々は認知テストで成績が悪化した。

 一方、英ケンブリッジ大学の心理学教授ブライアン・リトル氏は、性格と異なる振る舞いをすると、神経系や免疫システムに心理的な影響が出ると確信している。リトル氏は自分は内向的だが、仕事で昇進するために、講演をするなど、外向的にふるまわなければならないことがしばしばあると話す。講演後には、精神的に再充電する必要にしばしば駆られると話す。

 外向的な人々は、会議の休憩中に他の参加者と話しをすることから恩恵を受けるかもしれないが、リトル博士は時間があれば、散歩したいと思う。そうでなければ、トイレに隠れるかもしれない。博士は「外向的にふるまう内向的な者として、私は刺激が多すぎる同僚という試練から逃れる必要がある」と語った。

 リトル博士は、性分に合わない振る舞いをすることで生じるコストについて、一部の学生が研究を始めると話している。博士は「性質に反することで(グルコースといった)資源を使い果たすことを示すことができると確信している」と述べ、「集中力を必要とすることは何でも、グルコース源を使い果たすことになる」と続けた。

 研究者たちは、遺伝的な違いでも、内向的な人々が外向的にふるまいたいと思わない理由が説明できると主張している。ドーパミンに敏感な外向的な人々は、行動を起こすことで報酬を得られるが、内向的な人々はこうした報酬を得られないからだ。コーネル大学の人類発展分野の神経科学の教授リチャード・デピュー氏は、こうしたことが発生する理由は完全には理解されていないと指摘する。結局のところ、外向的な人々は報酬を得るために動機付くのだ。

 オーストラリアのメルボルン大学の心理学の上級講師、ルーク・スマイリー氏は、内向的な人々と外向的な人々についての研究の大半は、外向的な方がより価値があるとみなされることが多い米国をはじめとする西洋諸国で実施されていると指摘する。「問題は、社交的とか積極的といったことにこうした価値がおかれない文化でも同じような結果となるかだ」と語った。

 以前、企業の弁護士をしていたスーザン・カイン氏は昨年、「Quiet: The Power of Introverts in a World That Can't Stop Talking」(静かに。話すのを止められない世界での内向的な人々の力)を執筆。同氏は、内向的な人々に一段と外向的に行動させようとするよりも、良い聞き手であることや創造的に働くことなど、こうした人々の強みを社会は利用すべきだと主張する。


03. 2013年7月25日 17:10:27 : niiL5nr8dQ

記者の眼

ITpro
子供のネット依存、治療に当たる久里浜医療センター院長が「生易しい問題ではない」と警告

2013/07/25
(川又 英紀=ITpro)
 「おそらく多くの人たちは『ネット依存』なんて大した問題ではないと思っているのではないでしょうか。それはとんでもない話です。子供たちのネット依存は、そんな生易しい問題ではありません。私は長年、アルコールや薬物に依存する大人たちの治療に携わってきましたが、ここに来る子供たちのネットへの依存度は、アルコールや薬物への依存と変わらない重大なものばかりです」。

 ネット依存の子供たちと向き合う独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターの樋口進院長は、真顔で私にそう語った(写真)。


写真●神奈川県横須賀市にある久里浜医療センターの樋口進院長
[画像のクリックで拡大表示]
 神奈川県横須賀市の海沿いにある久里浜医療センターは、日本で最初にネット依存の治療を始めた医療機関だ。それでも開始は2011年7月。実際に患者が来るようになったのは同11月から。まだ1年8カ月ほどである。久里浜医療センター以外で対応できているのは、全国規模で見ても数カ所もないという。そのため久里浜医療センターには全国から悩み相談が集中する。

 2013年7月までの間に、久里浜医療センターには約350件の電話相談が寄せられ、そのうちの3分の1に当たる約120人が実際にセンターにやって来た。半分以上は、親に「無理やり」連れてこられた未成年者だ。

 ネット依存といっても、これまでに来院した子供たちの80%は、パソコンを使って多人数で遊ぶオンラインゲームへの依存が強い人たちばかり。先に社会問題になった携帯電話やスマートフォンで楽しむソーシャルゲームの方ではなく、「家に引きこもって何時間もパソコンやゲーム機にのめりこんでしまう子供たち」だという。大学生を含む、10代の男子学生がほとんどである。

 逆に女性は20代以上。男性と違ってSNSにはまる傾向が強く、ゲーム依存はまれ。「好きな芸能人の追っかけがいつしか度を越し、四六時中SNSばかりしている女性がいる」(樋口院長)。

 男性と女性で傾向が異なるのは、そもそも依存対象が男性と女性では違うからだ。ちなみに米国では出会い系などにはまる人が多いそうだが、久里浜医療センターにはそうした相談は少ない。

 最近はLINEなどにはまる子供の話もなくはないが、「現在までにセンターに寄せられた相談はオンラインゲームが圧倒的に多い。ただし、ネットの分野はトレンドの移り変わりが激しいので、どんどん依存対象が変化していくことも考えられます。頻繁に調査をしない限り、実態をつかむのは本当に難しい」。

 ネット依存傾向者は全国に約270万人ほどいると推計されている。ただそれも「2008年の調査結果。5年前のものです。現在ちょうど最新の調査を実施中ですが、スマホの登場で状況はまた変わり、依存傾向者はさらに増えていると思われます」(関連記事:スマホから離れられない子供たち、「スマホチルドレン」は今)。

 しかも270万人という数字は、国内の成人だけが対象だ。問題がより大きい未成年者が含まれていない。「未成年者については別に調べているところで、近々結果が出ます」。そのとき、驚愕の事実が判明するかもしれない。「具体的な数字が出てきて初めて、対策に向けて重い腰を上げてくれる人たちが出てくるかもしれません」。

 ともかく、日本での取り組みは始まったばかり。ゲームやスマホアプリの仕組みまで理解しながら、子供たちと根気よく向き合える専門性の高い医師の数も非常に限られている。

中高一貫校や有名大学のエリート学生が多く来院するわけ

 オンラインゲームへの依存(正確には「嗜癖」と呼ぶ)が強まると、子供たちはどうなるのか。

 家に閉じこもって夜型になり、学校に行かなくなる。当然成績は下がり、落ちこぼれて、退学を余儀なくされる人もいる。こうなるまでに、ゲームを始めてから半年とかからないこともある。重症化するまでの期間が短いのも特徴だ。

 この1年8カ月、100人を超えるネット依存の子供たちを見てきた樋口院長によれば、オンラインゲームにはまる子供たちは皆、「ゲームをしている間は異常なまでのハイテンション状態が続き、ものすごいエネルギーを消耗している」。生活は昼夜が逆転することが多く、「ゲームを終えたときには“電池切れ”の機能不全状態になって、何もできなくなってしまう」。すると風呂には入らず、食事もろくに取らなくなる。要するに、社会生活が営めなくなる。

 オンラインゲームにはまる子供たちのなかには、発達障害など別の問題を抱えている人も少なくない。人とのコミュニケーションが苦手なうえ、「自分をうまくコントロールできなくなってしまう」。こだわりが強く、「ゲームをやりたい」という衝動を抑えきれない。

 親が心配して、パソコンやゲーム機、スマホを取り上げるとどうなるか。

 親に暴力を振るい出したり、ゲームを続けるために無茶をし始めて、「ネットカフェで無銭飲食して補導されたり、パソコン機器などを万引きして捕まったりするケースも出始めている」。

 そういう子供たちと治療で向き合うのは容易ではない。樋口院長など医師側も毎回真剣勝負で、体力の消耗が大きいというのが本音だ。

 自主的に来院する子供など、まずいない。親に引きずられるように連れてこられる。来院するタイミングはちょうどゲームが面白くて仕方がない頃なので、「ものすごい不機嫌な状態でやって来ます」。本人がかたくなに抵抗し、親だけが先に相談に来て、後日、本人が現れることも珍しくない。

 意外なことに、来院する子供たちの多くは中高一貫校や有名大学に通う、いわゆるエリート学生が多いのだという。それはどういうことなのだろうか。成績優秀な子供たちほど、実はネット依存に陥りやすいのだろうか。

 樋口院長は「そうではありません」と説明する。

 ネット依存はまだまだ実態が知られていない。ましてや、久里浜医療センターのような治療施設があることを知らない親の方が多い。

 そのため、「ここに来院してくるのは今のところ、もともと教育熱心な家庭で育った子供たちに偏っていると見られます。情報にアンテナを張っている親が当センターの存在を自分で見つけて連絡してきたというのが大半です」。つまり、氷山の一角が露呈したに過ぎず、それが現時点に限っては、エリート学生に偏って見えているだけ、ということである。

 「ネット依存は誰にでも可能性があります」。樋口院長はそう警告する。

ゲーム以外に面白いものを見つけられるかが転機に

 ネット依存の治療は今まさに始まったばかりだ。しかし樋口院長は、既に問題解決の難しさを痛感している。

 まず治療のゴールをどこに設定すべきか。

 樋口院長のもともとの専門であるアルコール依存や薬物依存、たばこ(ニコチン)依存などは、依存対象の摂取をやめることが1つの明確なゴールになる。しかもこれらの依存は続けると確実に体を蝕むので、本人が依存を自覚しやすい。

 ところが新しく浮上してきたネット依存は、ゴールが設定しにくい。今後、私たちの生活からネットがなくなることはなく、むしろどんどん密着していく。便利なサービスは使っていかなければならない。そうした環境のなかで、例えばゲームだけを遮断するのは容易ではない。「利用するサービスを限定するとか、使う時間帯を決めるとか、うまく付き合っていかなければなりません」。

 依存する人が大人ではなく、子供なのもネット依存の特徴だ。「これまでアルコール依存や薬物依存は、主におじさん(中高年)の問題だった」。だがネット依存は大半が子供。治療を難しくしているのは、その子供たちの自覚の少なさだ。

 特にオンラインゲームでは、ネットの世界にログインした途端に、自分と同じように今まさにゲームを楽しんでいる“仲間”がたくさんいると思えてくる。「自分が“どこかおかしい”という感覚を持ちづらく、『これが普通だ』と錯覚してしまいます。『問題だ。何とかしなければ』という意識にはなりにくいのです」。これが今後スマホへの依存に移っていくと、もはや生活の一部なだけに、ますます自覚がなくなるだろう。周りから見ても、ネット依存なのかどうかが分かりにくい。持ち歩くので引きこもりになるとも限らない。

 実はいかなる依存症の治療も、出発点は「本人の自覚」からと樋口院長は指摘する。「本人の自覚なしに、単にゲームを取り上げても暴れるだけ。何の解決にもなりません」。入院するにしても、やはり本人の自覚がないとうまくいかないのは、過去の依存症治療から明らかである。

 そのため通院が始まると、樋口院長がまず始めるのは「子供たちとの信頼関係の構築」である。治療はその先だ。

 私が久里浜医療センターを訪れた7月中旬のこの日も、樋口院長は直前まで子供たちと昼ご飯を一緒に食べながら話をしていたところだった。信頼関係を築き、自覚を促すまでには相当の時間がかかる。1〜2回の通院で何とかなるような問題ではない。

 まして、相手はこれから先のある子供たち。通院や入院したことが「心の傷」になって残りかねないし、将来のキャリアに傷がつく可能性も否定できない。治療には慎重さも求められる。1つとして同じケースはない。

 「ネット依存の問題は経験の蓄積がまだない。今の子供たちが大人になる10年後にどんな影響が出てくるのか、まだ全く分かりません。子供時代のちょっとした気の迷いで済まされる問題なのか、それとも人の成長に深刻な影響を及ぼすものなのか、研究は始まったところです」。

 もちろん、悲観してばかりもいられない。樋口院長は相手が子供たちだからこそ、光明が差すこともあり得ると前向きに捉える。

 「子供たちはまだ人生経験が浅い。それゆえに、ゲームよりも楽しいことがほかにたくさんあることを伝えてあげられれば、切り替えは大人よりも早いでしょう」。

 クラブ活動を始める、アルバイトに精を出す、興味が持てる学校に入り直すなど、ゲーム以外のアクティビティーに目を向けてもらうのが肝心だ。それがネット依存から抜け出す転機になる。ある子供は音楽の世界に関心を移し、ネット依存から脱却した。

 なお、久里浜医療センターのWebサイトでは、ネット依存のスクリーニングテストを利用することができる。心配事のある人は試してみてほしい。センターで受診を希望する場合は予約が必要だ。


04. 2013年7月30日 09:24:52 : XqZ7qO7Otk
>>03

子供の親が多重人格の精神病患者で

普段から子供に暴力を振るいまくっているのに

病識がないために、結果として毒親になり

子供がネット依存症になる比率はかなり高いんだが

ここの「良心的」医療チームは理解できているんだろうか???


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