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STAP細胞論文:剽窃の証拠 難波紘二 広島大学名誉教授 小保方論文での「盗用」を指摘し信用性を完全否定
http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/224.html
投稿者 ダイナモ 日時 2014 年 2 月 27 日 17:21:42: mY9T/8MdR98ug
 

以下の記事は、難波紘二 広島大学名誉教授の発行するメールマガジンの転載です。

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/00f0c35b5abd548bd3098066400c1a9f

【STAP細胞論文:剽窃の証拠】

1. 第1論文の構造:小保方第1論文には8人の著者がいる。
そのうち一番責任が重いのは論文執筆者で、この論文の場合、小保方と笹井芳樹が担当したとある。文章能力とか英文作成能力の問題があるから、同僚なり上司が執筆に大きなウェイトを占めることはままあるが、いずれにしても執筆者は研究の内容を理解し、執筆内容が真実であることに責任を負わなければならない。
 しかし、今回の事件の場合、理研の笹井芳樹氏の名前は全然出て来ず、もっぱら山梨大に移った、実験担当者の一人に過ぎないはずの若山照彦教授が表に立っているのはどういうわけだろう。

 実験を担当したのは、小保方、若山照彦、笹井芳樹、移植実験は小島が行った、と論文には明記してある。
 一般には、実験を行ったら、手順と結果を「実験ノート」(英語ではログ・ブックという。航海日誌の意味である)に記載し、蛍光など結果が一過性で保存がきかないものや計器の読み取り数値などは、画像として保存する。
 これは各実験者が管理しており、上司や同僚は不審点があればいつでもログ・ブックをチェックできる体制になっているはずだ。また画像や計測値などのデータは、各実験者が保存しており、論文としてまとめる段階で、執筆者が最適の画像やグラフなどの論文用資料の提出を求めるのが普通である。

 2/25「産経」は<若山氏は「不作為の単純ミスだと思う。画像は数百枚あり、小保方さんが勘違いで同じものを使ってしまったようだ。私を含め、共著者全員のミス」と話した。>
 http://sankei.jp.msn.com/science/news/140225/scn14022508010000-n1.htm
 と報じているが、数百枚の画像データを執筆者の小保方が管理するというのは、共同研究のシステムからみて、考えにくいと思う。騒ぎを小規模に収めるために、若山教授が貧乏くじを引いて、泥をかぶろうというのなら別だが。

 第1論文は、以下のように8つの小見出しに分かれている。
 1.Low pH triggers fate conversion in somatic cells.
 2.Low-pH-induced Oct4+ cells have pluripotency.
 3.STAP cells compared to ES cells
 4.STAP cells from other tissue sources
 5.Chimera formation and germline transmission in mice
 6.Expandable pluripotent sell lines from STAP cells
 7.Discussion
 8.Method

 この区分は、この種の原著論文には異例というべき、5つの組合せ図により図解されている。
 図1=「刺激により惹起されてリンパ球がOct4-GFP+細胞になる」=この図は上記1の小見出し及び本文にほぼ対応している。
 Oct4という遺伝子の発現は「多潜能細胞」の特徴である。この遺伝子にgfpという「蛍光タンパク」を作る遺伝子をくっつけた「人工遺伝子Oct4-gfp」をあらかじめC57BL/6という系統のマウスに遺伝子導入しておく。これが実験動物である。

 実験1:この遺伝子導入マウスの生後1週間めの新生児脾臓から、まずリンパ球分画を取りだし、ついでフローサイトメーター(FACS)を使ってCD45+の細胞だけを取り出す。これが実験対象の細胞である。CD45は「白血球共通分化抗原」とも呼ばれ、リンパ球、顆粒球など白血球に広く分布している分化抗原である。
 実はこの箇所は一文が5行あり、1)脾臓からリンパ球分画を取り出した後で、FACSによりCD45+細胞を回収したのか、2)それとも脾臓からCD45+細胞をいきなり回収したのかが、かならずしも明瞭でない。
 ともかくこのCD45+細胞をpH5.7、30分というストレスに曝した後、培養液にLIF(白血病阻止因子)とB27という物質を加えて7日間培養すると、Oct4-gfp遺伝子の活性化が起こり、細胞が緑色の蛍光を発するようになる。
 ここまでの実験を著者らは30回繰り返し、すべてに蛍光細胞の出現を認めたとしている。
 これが全実験の基本である。

 次に著者らはこのCD45+細胞を「T細胞」、「B細胞」、「造血幹細胞」の3種に分け、それぞれに実験1を繰り返し、蛍光細胞が出現するかどうかを調べている。
 T細胞の分離にはCD90という分化抗原による識別が用いられている。
 B細胞の分離にはCD19という分化抗原による識別が用いられている。
 造血幹細胞の分離にはCD34という分化抗原による識別が用いられている。
 その結果、T細胞とB細胞の場合、実験1の方法で、7日後に生存細胞の20〜50%にOct4-gfpの蛍光が認められ、CD34+細胞の場合は2%以下の細胞が蛍光陽性になったにすぎないとしている。

【こりゃダメだ】ここまで書いてきて、ふとネットを見たら興味あるブログ「小保方晴子のSTAP細胞論文の疑惑」に接した。
 http://stapcells.blogspot.jp/
 ここにはとんでもない指摘が行われている。小保方第1論文には「方法」の頁があり、そこに核型分析の方法が述べられている(p.9)が、10行にわたる文章はドイツ・ハイデルベルグの研究者J. Guoらの論文(In Vitro Cell Biol Anim. 2005: 41(8-9), 278-283)からの丸写しであることが指摘されている。それでいて、著者らはこの論文を引用していない。

 みながブログを仔細に点検するいとまがないかと思われるので、ここに要点を再掲する。 
 上記、Guo J.らの「マウス胎児性幹細胞のマルチカラー核型分析」と題する論文には以下の文章がある。

 <Metaphase spreads of the ES cells were performed as follows. Subconfluent ES cells were arrested in metaphase by adding colcemid (final concentration 0.270 μg/ml) to the culture medium for 2.5 h at 37° C in 5% CO2.
 Cells were washed with PBS, treated with trypsin-ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA), resuspended into cell medium and centrifuged for 5 min at 1200 rpm. To the cell pellet in 3 ml of PBS, 7 ml of a prewarmed hypotonic 0.0375 M KCl solution was added.
 Cells were incubated for 20 min at 37° C. Cells were centrifuged for 5 min at 1200 rpm and the pellet was resuspended in 3–5 ml of 0.0375 M KCl solution.
 The cells were fixed with methanol/acetic acid (3:1, vol: vol) by gently pipetting. Fixation was performed four times prior to spreading the cells on glass slides. >
この論文の本文は無料では見られないが、ここにあることは間違いない。
 http://link.springer.com/article/10.1290/990771.1#page-1

 小保方論文はこうなっている。

<Karyotype analysis was performed by Multicolor FISH analysis (M-FISH). Subconfluent STAP stem cells were arrested in metaphase by colcemid (final concentration 0.270 µg ml−1) to the culture medium for 2.5 h at 37 °C in 5% CO2.
 Cells were washed with PBS, treated with trypsin and EDTA (EDTA), re-suspended into cell medium and centrifuged for 5 min at 1,200 r.p.m. To the cell pellet in 3 ml of PBS, 7 ml of a pre-warmed hypotonic 0.0375 M KC1 solution was added.
 Cells were incubated for 20 min at 37 °C. Cells were centrifuged for 5 min at 1,200 r.p.m. and the pellet was re-suspended in 3–5 ml of 0.0375 M KC1 solution.
The cells were fixed with methanol/acetic acid (3:1; vol/vol) by gently pipetting. Fixation was performed four times before spreading the cells on glass slides. >

 赤字部分(< >)が両論文に共通した文章で、これだけの一致が偶然に起こることはありえない。
 しかも原文には正しく表記されているのに、剽窃文では「EDTA(EDTA)」とEDTAが二重表記されたり、HCl(塩酸)が「HC1」となるなど、明らかな誤りがある。
 画像の食い違いは1枚か2枚だから「単純ミス」という言い逃れがきくが、このような10行にもわたる文章が偶然に一致することなどありえない。論文コピーを手元に置き、写し取ったものと結論できる。これは明らかに剽窃であり、犯罪行為である。まったく同じ手順を用いたのなら、論文を引用して「Guoらの方法によった」と書けばすむことである。それをしないで文章のみをコピーしたのは悪質であり、悪意の存在を示すと考えて良い。
 この行為だけでネイチャーから論文取り下げに値する。実際他の雑誌で剽窃のため論文取り下げになったり、大学を辞職した研究者はたくさんいる。

 こういう証拠があるのなら、それ以外の証拠を探しても意味がない。
 理化研やネイチャーやハーヴァード大や早稲田大がどういう調査結果を出すか分からないが、私自身に関してはもう結論が出た。「この論文は完全な食わせ物である」と。
 

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コメント
 
01. ダイナモ 2014年2月27日 17:45:24 : mY9T/8MdR98ug : a1MVESpESU
おそらく「改ざん常習者」である小保方の犯行と考えられる。

この人は基本的知識がないから「盗用」でごまかしたのだろう。都合の悪いところはデータや画像のねつ造、改ざん、盗用で切り抜けてきたと思われる。その意味では「天才的なペテン師」といえるかもしれない。

この「盗用」は、この論文の「ずさん」さを示す数ある証拠の1つに過ぎない。

こうした事実が分かれば、追試を行なおうとする科学者などいなくなる。


02. 2014年2月27日 17:45:35 : nJF6kGWndY
>まったく同じ手順を用いたのなら、論文を引用して「Guoらの方法によった」と書けばすむこと

英語が下手な日本人に限らず、文章のパクリは、同じ手法を使っている研究のMethodでは珍しくは無いが、拝借元の論文を引用していないのは、かなりマズイね


それにEDTA (EDTA)は笑える。普通は、もっとレベルが低い雑誌でも、ありえない話だから

Nature査読者が、おトモダチで、まともにチェックしていなかった可能性を疑うね


03. 2014年2月27日 18:16:51 : NrnWIa4XYo
小保方氏の博士論文、ネイチャー論文、特許出願とは関係なく、一般に次のような事が言えます。
「ドイツ・ハイデルベルグの研究者J. Guoらの論文」と言うのは、2005年のもので特許で言えば「従来技術」にあたる部分ですよね。
特許明細書で「利用分野」「従来技術」を紹介する場合、従来存在していたと言う内容がきちんと紹介されていれば、別に「文献・・・・・に於いて」とか「特開・・・・・に於いて」とかの記入漏れがあっても別に大きな問題にはならないのではないでしょうか。既にある技術の事は言っているのですから。
学術文献上は多少問題かも知れませんが。
小保方氏の博士論文については詳細は把握しきれていませんが今回の特許出願とは時期的にも無関係ではないでしょうか。年数が開きすぎで、博士論文は公知技術だからです。
また小保方氏の経歴なども問題にする人はいますがこの分野の技術は特にですが、ゴッドハンドとかそれまでの実績とかは関係ない場合が多いのです。
「闇雲に何でも試してみたらすごいのに当たっちゃった」と言うケースも多く、それまでの概念に捕らわれているとかえってそれが足枷となり新たなものが開発(発見?)できない事も多いのです。
青色LED開発の中村教授は「実績のある研究者が挑戦して駄目だったなら逆にチャンスがある」とトライして成功したようです。
実際にこのSTAP細胞技術がどこまで出来ているのかはわかりませんが、仮に再現できたとしても公開した途端に涎を垂らした狼達に狙われるでしょう。
以上、一般論をこのSTAP細胞技術に当てはめてコメントした迄です。


04. 2014年2月27日 19:33:37 : nJF6kGWndY
>>03 学術文献上は多少問題か

明らかな手順と文章のパクリを引用していないのは、学術研究では、かなりマズイ

Karyotype analysis(Chromosome preparation)に関する小保方の引用論文は、下の2003年で、Guoの前のものだし
Guoも、この論文を引用しているから、その点では、多少、情状酌量の余地はあるが

やはり文章をパクッタから引用しなかったというのが本当のところだろう


http://epub.ub.uni-muenchen.de/16951/1/10_1159_000076294.pdf
Cytogenet Genome Res 103:84–88 (2003)
DOI: 10.1159/000076294
Seven-fluorochrome mouse M-FISH for
high-resolution analysis of interchromosomal
rearrangements
I. Jentsch,a,b J. Geigl,c C.A. Klein,c and M.R. Speichera,b
aInstitut für Humangenetik, Technische Universität München, München (Germany);
bInstitut für Humangenetik, GSF-Forschungszentrum für Umwelt und Gesundheit, Neuherberg (Germany);
c Institut für Immunologie, Ludwig-Maximilians-Universität München, München (Germany)


http://download.springer.com/static/pdf/788/art%253A10.1290%252F990771.1.pdf?auth66=1393668974_607db76b5706ecc087eec6c2dc3c0732&ext=.pdf
Multicolor FISH analysis (M-FISH). For M-FISH analysis mouse chro-
mosome-specific painting probes were combinatorially labeled using seven
different fluorochromes and hybridized as previously described (Jentsch et
al., 2003). For each cell line 9-15 metaphase spreads were acquired by using
a Leica DM RXA RF8 epifluorescence microscope (Leica Mikrosysteme
GmbH, Bensheim, Germany) equipped with a Sensys CCD camera (Photo-
metrics, Tucson, AZ). Camera and microscope were controlled by the Leica
Q-FISH software (Leica Microsystems hnaging solutions, Cambridge, United
Kingdom). Metaphase spreads were processed on the basis of the Leica MCK
software and presented as multicolor karyograms.

Jentsch, I.; Geigl, J.; Klein, C. A.; Speicher, M. R. Seven-fluorochrome mouse
M-FISH for high-resolution analysis of interchromosomal rearrange-
ments. Cytogenet. Genome Res. 103:84-88; 2003.


05. 2014年2月27日 20:18:17 : NrnWIa4XYo
03です。
投稿に「そこに核型分析の方法が述べられている(p.9)が」とある通り、これはSTAP細胞技術の中心部分ではなくて、効果の確認方法の例に過ぎないのではないでしょうか?
特許出願の「STAP細胞技術の中心部分」に盗用(単なる引用)があったのなら、既にそれは公知技術だから今更「STAP細胞技術が成功した」と言う話になる前にその公知技術の時点で「STAP細胞技術成功」と言う事になっていたはずなのに今までそうではありませんでした。
04さん他、ご指摘の論文に於ける「盗用」と見える点ですが、私には状況はよくわかりません。
従来になかった新規の中心部分が「盗用」なのか、単に新規の中心部分ではない周辺部での単なる「引用」なのか?と言う点でしょう。
ただ論文と特許出願は別でしょう。
それとネイチャーにしろ、早稲田大学にしろ、その他関係機関にしろ、こんな程度の一致など、提出されてからすぐに「語句の組み合わせ」とかをコンピューターで検索をかければ一発、或いは絞込みで推定できて「盗用」などわかりそうなものですが、なぜ今頃騒ぎ出すのか、どうもそこがおかしな点です。
そんな検索、サーチでチェックもせずに論文を評価したり、掲載したりするものなのでしょうか?
余程杜撰なのか、わかっていて泳がしていたのか、そんな話ではないかと疑いたくなりますね。
それともう一つ、あくまで推定ですので事実とは関係ありませんが、本当は全く別の日本人が成功したのでそれを暗示したくてやったのか、と言う事です。

06. 2014年2月27日 23:00:34 : nJF6kGWndY
>>05 従来になかった新規の中心部分が「盗用」なのか、単に新規の中心部分ではない周辺部での単なる「引用」なのか?と言う点でしょう。
ただ論文と特許出願は別でしょう。

論文に関しては限りなくブラックに近いし、研究人としても、かなりマズイ人であることは、ほぼ間違いないが、

本当にSTAPの作成に成功しているのであれば、もちろん、重要な研究成果だし特許も通るだろう

大分、怪しくはなってきたが、ホンモノなのかどうかは、今後の追試次第だな


>そんな検索、サーチでチェックもせずに論文を評価したり、掲載したりするものなのでしょうか?

一般に大学や研究機関が、個別の論文を事前にチェックすることはない

研究者の自己責任に任せられている

しかし、今後は、研究費同様、事務によるチェックが入り、余計なコストが増えていく可能性はあるね


07. 2014年2月27日 23:03:00 : nJF6kGWndY

>ネイチャーにしろ、

あ、ネーチャーに関しては、普通は、査読者は専門分野の人だから、厳しくチェックしているはずだし、関連論文や、つまらない表現を見落とすことはないはず

だから >>02 Nature査読者が、おトモダチで、まともにチェックしていなかった可能性を疑うね



08. 2014年2月27日 23:20:34 : nJF6kGWndY

まあ、こういう動画を見ると、インチキには見えないし

癌化というのも、環境刺激による全能性の獲得だから、直感的には不自然ではないからな

http://www.youtube.com/watch?v=lVNbwzM2dI0&feature=youtu.be
http://www.riken.jp/pr/press/2014/20140130_1/
リンパ球を30分間ほど酸性(pH5.7)の溶液に入れて培養してから、多能性細胞の維持・増殖に必要な増殖因子であるLIFを含む培養液で培養したところ、7日目に多数のOct4陽性の細胞が出現しました(図3)。酸性溶液処理[10]で多くの細胞が死滅し、7日目に生き残っていた細胞は当初の約5分の1に減りましたが、生存細胞のうち、3分の1から2分の1がOct4陽性でした。ES細胞(胚性幹細胞)[11]やiPS細胞などはサイズの小さい細胞ですが、酸性溶液処理により生み出されたOct4陽性細胞はこれらの細胞よりさらに小さく、数十個が集合して凝集塊を作る性質を持っていました。次にOct4陽性細胞が、分化したリンパ球が初期化されたことで生じたのか、それともサンプルに含まれていた極めて未分化な細胞が酸処理によって選択されたのかについて、詳細な検討を行いました。まず、Oct4陽性細胞の形成過程をライブイメージング法[12]で解析したところ、酸性溶液処理を受けたリンパ球は2日後からOct4を発現し始め(図3)、反対に当初発現していたリンパ球の分化マーカー(CD45)が発現しなくなりました。また、このときリンパ球は縮んで、直径5ミクロン前後の特徴的な小型の細胞に変化しました。(YouTube:リンパ球初期化3日以内)
次に、リンパ球の特性を生かして、遺伝子解析によりOct4陽性細胞を生み出した「元の細胞」を検証しました。リンパ球のうちT細胞は、いったん分化するとT細胞受容体遺伝子に特徴的な組み替えが起こります。これを検出することで、細胞がT細胞に分化したことがあるかどうかが分かります。この解析から、Oct4陽性細胞は、分化したT細胞から酸性溶液処理により生み出されたことが判明しました。
これらのことから、酸性溶液処理により出現したOct4陽性細胞は、一度T細胞に分化した細胞が「初期化」された結果生じたものであることが分かりました。これらのOct4陽性細胞は、Oct4以外にも多能性細胞に特有の多くの遺伝子マーカー(Sox2、SSEA1、Nanogなど)を発現していました(図3)。また、DNAのメチル化状態もリンパ球型ではなく多能性細胞に特有の型に変化していることが確認されました。
産生されたOct4陽性細胞は、多様な体細胞へ分化する能力も持っていました。分化培養やマウス生体への皮下移植により、外胚葉(神経細胞など)、中胚葉(筋肉細胞など)、内胚葉(腸管上皮など)の組織に分化することを確認しました(図4)。さらに、マウス胚盤胞(着床前胚)に注入してマウスの仮親の子宮に戻すと、全身に注入細胞が寄与したキメラマウス[13](YouTube:100%キメラマウス_STAP細胞)を作成でき、そのマウスからはOct4陽性細胞由来の遺伝子を持つ次世代の子どもが生まれました(図5)。これらの結果は、酸性溶液処理によってリンパ球から産生されたOct4陽性細胞が、生殖細胞を含む体のすべての細胞に分化する能力を持っていることを明確に示しています。小保方研究ユニットリーダーは、このような細胞外刺激による体細胞からの多能性細胞への初期化現象を刺激惹起性多能性獲得(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency; STAPと略する)、生じた多能性細胞をSTAP細胞と名付けました。
続いて、この現象がリンパ球という特別な細胞だけで起きるのか、あるいは幅広い種類の細胞でも起きるのかについて検討しました。脳、皮膚、骨格筋、脂肪組織、骨髄、肺、肝臓、心筋などの組織の細胞をリンパ球と同様に酸性溶液で処理したところ、程度の差はあれ、いずれの組織の細胞からもOct4陽性のSTAP細胞が産生されることが分かりました。
また、酸性溶液処理以外の強い刺激でもSTAPによる初期化が起こるかについても検討しました。その結果、細胞に強いせん断力を加える物理的な刺激(細いガラス管の中に細胞を多数回通すなど)や細胞膜に穴をあけるストレプトリシンOという細胞毒素で処理する化学的な刺激など、強くしすぎると細胞を死滅させてしまうような刺激を少しだけ弱めて細胞に加えることで、STAPによる初期化を引き起こすことができることが分かりました。


09. ダイナモ 2014年2月27日 23:23:06 : mY9T/8MdR98ug : Kr2S1L17Og
>>05

>これはSTAP細胞技術の中心部分ではなくて、効果の確認方法の例に過ぎないのではないでしょうか?

どの部分であろうが、他人の論文の「盗用」は科学者としてあるまじき不正行為であり、小保方は理化学研究所を懲戒解雇されてしかるべき。小保方のような理化学研究所のユニットリーダーの年収は約1000万円だそうだが、受け取った給与はもちろんこれまでに使い込んだ研究費用も返還する義務がある。

>特許出願の「STAP細胞技術の中心部分」

特許の話しは今回の「不正工作」の事実関係とは無関係。特許の内容なんか何でもありなんだからどうでもいい話し。

>ご指摘の論文に於ける「盗用」と見える点ですが、私には状況はよくわかりません。

「盗用」と見える? これが「盗用」でなかったら、何をどうしたら「盗用」になるのか逆に訊きたい。

>ネイチャーにしろ、早稲田大学にしろ、その他関係機関にしろ、こんな程度の一致など、提出されてからすぐに「語句の組み合わせ」とかを
>コンピューターで検索をかければ一発、或いは絞込みで推定できて「盗用」などわかりそうなものですが、なぜ今頃騒ぎ出すのか、
>どうもそこがおかしな点です。

誰でも思っているように、論文を審査する側は性善説に立っている。誰も論文の中に「盗用」している部分があるかないか調べるような「犯罪探し」はしていない。だから小保方のようなペテン師がのさばる余地があるのだが。それ以前に盗用された論文は有料で、検索には引っかからない。


10. 2014年2月27日 23:31:33 : nJF6kGWndY
>癌化というのも、環境刺激による全能性

全能性ではなく無限増殖性だった


11. ダイナモ 2014年2月27日 23:36:46 : mY9T/8MdR98ug : Kr2S1L17Og
>>08

>まあ、こういう動画を見ると、インチキには見えないし

その動画もかなり前から専門家の間で批判の的になっている。

動画をフルスクリーンでじっくり見てもらえば誰でも分かることだが、2つの細胞は最後に細胞膜が破れて中身が外部に漏れ出している。つまり2つの細胞は死んだ(おそらく酸で)細胞であり、細胞が死ぬときに発する自家蛍光を、多能性発現だと偽っている動画である。

STAP細胞の正体は「死んだ細胞」ということになる。


12. 2014年2月28日 01:26:33 : nJF6kGWndY
>>11

自家蛍光は波長がGFPの波長と違うからフィルタリングすれば簡単に区別できる

普通 それを怠っているとは思えないけどね

もちろん普通の研究者ならだがw


13. 2014年2月28日 07:24:53 : krDz6752nY
素人だが、コメントの議論面白かった。
善意に解釈すれば、死ぬほどの刺激を与えられれば、死ぬ間際にリセットが起こる。死ぬ一歩手前で止める技が神業なのかもしれない。
人間も死ぬ前に赤ん坊に戻るのかも。
寸止めの技。

14. 2014年3月03日 14:17:00 : vuQpagMXxI
Natureは、文章を小慣れた読みやすいものにするために、英語を相当書きなおします。
少なくとも、今のスタイルになる前にはそうでした。
ですから、EDTA (EDTA) の部分が印刷に残るようなことは考えられないです。
レフェリーは、本質的な部分の改訂の他に、technical な間違いを指摘しますから、
KC1やEDTAがそのまま印刷されてしまったということは、
正規の審査過程を経たようには思われませんね。



15. 太平洋 2014年4月13日 19:18:01 : NahjyzZ/qiX8o : GlOCjk3stg
理研に限らず、主な大学、主な学会、特に土木、建築、原子力、情報、機械、精密、医学、医薬関係の論文も過去に遡って、コピペを調査して欲しい。80年代後半からこの種の論文が増えた。そして、中間管理者年代になったのである。もちろん、真面目な論文も多いが、文部省の予算をもらうため論文の本数が目標になったことが一つの要因である。今回事件は、氷山の一角であり組織ぐるみの馴れ合いももう一つの要因である。最近も、その村社会が大事故を起こしたではないか。誰も原因追求や責任を取らない。
まじめな研究者が報われ難い事態は少なくすべきである。
情報システムのプログラムの分野も同じようなコピペが起きている。プログラムのバグも内在したままコピーされ、同じようなバグがいろんな異分野で発生している。特に制御関係のプログラムである。その中には原子力も、防衛分野も含まれる。

16. 2014年5月29日 19:32:26 : Lo8eqPLQUA
Polenska 7 retrouve un lot plus sa convenance. Etant la plus riche de lpreuve, elle trouve l un bon engagementpour prouver tous ses dtracteurs quelle a de la classe.2003 : La Star de la Famille Faith and Hope Srie TV : Faith Ferfild comme productrice<a href

17. 2023年7月07日 11:24:47 : bFcuh1Guvc : Wkx4MHdXWVowQnc=[3] 報告
小保方晴子と2ショット写真に収まってた瀬戸内寂聴の本名は
やたら子宮を連発する官能小説を書いてた瀬戸内晴美で
昭和30年代に評論家大宅壮一が“子宮作家”と命名したもんだ

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