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先週、アメリカのオハイオ州の郊外村で起こった惨殺事件。複数のティーンエイジャーを含むロ―デン氏一家の８人が夜襲をかけた何者かに殺された。全員が頭部を銃撃されており、計画的な虐殺行為であることは疑いようがない。
犯人はいまだに特定されていない。これまで出てきた仮説は下の通りであるが、どれも決定的だとはされず、捜査はその手をあぐね、有力情報には懸賞金がかけられている。
① 中西部の田舎にはデモリション・ダービーなどと呼ばれるイベントがあり、ポンコツ車を競技参加者が持ち寄り、それをぶつけ合って生き残りをかけて闘う。ロ―デン家はそのイベントの常連であり、ひときわ目立つ車で活躍していたことでライバルからの妬みがあったのだという。
― デモリション・ダービーに出場するのはたいがい５００ドル～１０００ドルの評価価値しかないスクラップ同然の車なのだが、ロ―デン家所有のローデン号は３０００ドルほどの見栄えがする代物で、周囲に差をつけていたのだと。３０００ドルの車というのは、一般社会では「走行可能な最低レベルの中古車」とされているのだが、オハイオのレッドネック集落では特権的になりうるのであろう。
しかし、それでもって一家８人を殺してしまう説には無理がないか？オハイオ州民ども。
② ローデン家にはマリファナを大量に栽培した形跡があった。これはすなわち、販売用であり、収入源になっていたことを意味する。
― 日本ではあまりニュースにならないかもしれないが、アメリカの南隣のメキシコでは、ドラッグ利権をめぐった虐殺が日常茶飯事である。自分達のシマで、別の組織が流通網を確立することは、Warの導火線に火をつける行為である。ドラッグ販売をめぐるメキシコ人グループによる米人殺害の事件はアメリカの国境内でもすでに発生しており、この可能性はいくらオハイオの片田舎でも消去することはできない。
③ ローデン家の敷地内には、オハイオでは違法（全米で合法なのは３州しかない）である闘鶏用の鶏が飼育されていた。闇博打への関与が疑われ、これが起因となった処刑ではないか。
― ほんとにロクでもないことばかりしている家庭だな。
④ 事件の直前に、被害者の1人である高校生の息子が路上でのイザコザをおこしており、またFacebookにも加害を予告するような脅迫があった。
― それくらいあるだろう、余興のない田舎では。ただ、それで夜中に襲撃して８人殺害するような機動戦士ならISISにスカウトされているだろう。
いまだに捜査に発展がみられない状況が続いているが、私の見立てでは、おそらく②にこれから焦点があたるだろう。
オハイオやイリノイなどの中西部の州は、都市からさほど離れていない区域に、貧乏人でも手が出る一戸建ての住宅がかなり売りに出されており、その数百万円の値がついた物件が散在する過疎地復興ベッドタウンに新たなスラムが建設されるおそれがある。
幼児をのぞく一家の構成員を皆殺しにしたこの凄惨な殺人事件の主犯者は、おそらく他州に高飛びして、報酬を待っているはずである。コーンチップにチリソースをぶっかけて食べては、スプライトで割ったテキーラをがぶ飲みする。モーテルのドアにノック。たじろいで逃げ道を探し、シャワーカーテンをひきちぎるが、窓がない・・・・・そこでピザの配達を注文していたことを思い出す。ほんとに炭水化物の好きな連中である。
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