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一票の不平等、高裁「違憲、無効」 最高裁の判断は? 識者に聞く(東京新聞:核心)
http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/691.html
投稿者 播磨 日時 2013 年 3 月 28 日 08:22:38: UcrUjejUJLEik
 

昨年末の衆院選をめぐり、1票の価値が不平等だとして起こされた訴訟で、27日に出そろった全国の高裁・高裁支部の判決。ことごとく「著しく不平等だった」と判断し、2件は選挙のやり直しまで求める厳しさだった。審理を引き継ぐ最高裁は、この司法の流れにどう決着を付けるのか。元最高裁判事の浜田邦夫弁護士と一橋大大学院の只野雅人教授(憲法)の2人に聞いた。


[元最高裁判事 浜田邦夫氏]

◆「違憲」では期待裏切る

東日本大震災や原発事故などの問題が起き、国際状況も変化する中で、社会をどうしていくか、国民一人一人が意思を表すことが大切だ。その意味で「1人1票」という限りなく平等に近い形にするのは当然。「投票権の平等は憲法上の要請だ」との考え方がますます重みを増す時代だ。一連の高裁判決は、そうした根本的な問題に立ち返った上での司法の答えといえる。

2件続いた「無効」判決は、画期的だと思う。これまで「違憲」や「違憲状態」というイエローカードを何十枚と出してきた。だが、抜本的な格差是正を怠る国会に対し、「いいかげんにしろ」といういら立ちが極限に達し、レッドカードという最後の切り札を切った。

広島高裁判決は無効の効力が一定期間後に生じる「将来効」という理論を使った。すぐに選挙を無効にすれば選挙区の議員が関与した法律や選ばれた首相をどう扱うのかといった問題が生じる。それを乗り越えるクレバーな手法だ。

この考え方は、1985年の最高裁判決時に補足意見として出され、私も2001年の参院選を合憲とした04年の最高裁判決で「一定期間内に是正しなければ無効とする」という条件付き判決を提案した。それがようやく現実になった。

立法府の裁量権を立てる裁判所は無効判決は出さないだろうと、国会は高をくくっていた。正に司法の軽視だ。投票権の平等という憲法上の要請があれば、司法が格差是正への役割を果たさなければならない。それが責任というものだ。

最高裁がどう判断するかの予想は難しい。だが現実的には、違憲とした上で「事情判決」の法理を適用して無効まではしないという結論はありえない。前回11年の判決は違憲状態と判断したので、一歩踏み込みことにはなるが、それでは最高裁が世の中の期待を裏切ることにならないか。私が現役の判事なら、広島高裁のような厳しい対応を取るだろう。(聞き手・横井武昭)


[一橋大大学院教授 只野雅人氏]

◆「0増5減」でも不十分

2000年代以降、司法は選挙権に関して厳格な判断をするようになった。選挙権は民主主義の基盤そのもの。政治は複雑な問題を決定しなければならず、決定の正当性を保つには、民主的基盤が欠かせないからだ。

09年の衆院選が、政権交代を実現させたことも影響しているだろう。だが、4割の票で過半数の国会議員が選ばれている現状は民主的とはいえない。三権分立の下、司法は責任を果たし始めた。この姿勢が表れたのが、昨年末の衆院選をめぐり、出そろった一連の高裁判決だ。

今回の訴訟の前提には、09年衆院選を違憲状態とし、是正策として「一人別枠方式」の廃止を求めた11年3月の最高裁大法廷判決がある。

国会は判決から1年8カ月後、解散直前に「0増5減」を成立させたが、選挙区の区割り作業は間に合わず、違憲状態が変わらないまま選挙を迎えた。この程度の是正なら、もっと早くできたはずだという見方は、一連の判決からもうかがえる。本質的に各県最低2議席を確保する一人別枠方式は廃止された。しかし、0増5減を実現しても、どの県も2議席以上あることになり、実質的に一人別枠方式を温存したのと同じで、無効判決をはじめ厳しい判断が続く背景になった。

無効判決が出るかどうかに焦点が当たったが、そもそも違憲自体が重い。衆参両院での「違憲状態」はかつてない深刻な事態なのに、国会の認識はあまりにも甘かった。

人口に比例した配分では「地方の声が届かなくなる」という批判があるが、地方の課題は選挙区割りとは違う形で解決しなくてはならない。この点でも11年最高裁判決は、地方への配慮は国会議員が「全国民の代表」の立場から行うべきだ、というシンプルなメッセージを出した。

各高裁が厳しい姿勢を見せている以上、最高裁はたとえ無効判決を出さないにしても、これまでよりも踏み込んだ指摘をするのではないか。(聞き手・小嶋友美)


2013年3月28日 東京新聞 朝刊[核心]より
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013032802000117.html
 

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コメント
 
01. 2013年3月28日 08:41:51 : cWIBtbognM
違憲なんだから無効にしないと変だ
不正選挙なんだから選挙をやり直してください

02. 2013年3月28日 09:44:50 : Y3nPO9hCj2
新自由主義的な弁護士群の齎せたもの。国会に代表出せない地域が発生する。TPPの先取り的な判決誘導だ。世銀の判決も含め裁判によってこの国の仕組みは各個撃破されて仕舞う。間もなくイブツでゾンビが支配する完全な亡国が出現する。

03. 2013年3月28日 21:27:19 : YxpFguEt7k
東京新聞社説
「四五年三月、戦時下大審院は、東条政権下翼賛選挙に「衆議院議員ノ選挙ハ之ヲ無効トス」と宣言。再選挙させるほど、腹をくくった。
 憲法が要請するのは、実際上、可能な限りの一票の平等であることは、疑いがない。試されるのは最高裁の覚悟である」

孫崎享氏
「東京新聞は本当に頑張っている。」
https://twitter.com/magosaki_ukeru/status/317244422125408257

孫崎氏も本当に頑張っている。見習おう。


04. 2013年3月28日 23:05:25 : bmy0Jh9smY
2013年3月28日

衆議院小選挙区区割り改定案の勧告にあたって(談話)

社会民主党幹事長 又市征治

1. 昨年の総選挙直前に緊急是正された衆議院小選挙区定数の「0増5減」に基づき、衆院選挙区画定審議会が本日、新たな区割り案を首相に勧告した。これにより、2010年の国勢調査に当てはめた場合、1票の格差は最大1.998倍となった。2009年の総選挙における最大格差2.30倍を違憲状態と断じた2011年の最高裁判決時と比較すると、格差はかろうじて2倍以内に収まっているものの、今後の人口推移を勘案すれば、ごく近い将来に格差2倍以上の違憲状態に再び達する可能性は極めて高い。「0増5減」の定数是正が、投票価値の平等に真正面から応えるには、ほど遠いことを浮き彫りにしている。

2. おりしも、勧告前に1票の格差が最大2.43倍にまで広がった昨年の総選挙に対する16件の高裁判決が出そろったが、判決は2件が違憲状態、14件が違憲と断じ、14件の違憲判決のうち2件は、総選挙そのものを無効とした。さらに札幌、福岡の両高裁判決は「0増5減」による格差是正について「必要最小限の改定」に過ぎないとして、2011年の最高裁判決が求めた「一人別枠方式」の廃止と質的に異なると指摘している。人口比に忠実な「21増21減」とも異なり、この点からも「0増5減」の不十分さは疑いのないところである。

3. また、現在97の市区町が複数の選挙区に分割されているが、平成の大合併を経た今回の区割りによって、さらに分割市区町が増加したものと推察される。この点、区割りにあたっては、行政区画を考慮して合理的に行われなければならないとした選挙区画定審議会設置法の趣旨から現実がかい離しており、分割市区町の有権者ならびに立候補者に、分かりづらさや混乱を与えている。

4. 社民党は、一連の高裁判決と今回の区割り勧告を受け、立法府の責任を自覚し、違憲状態を一刻も早く解消するため、各党間協議を再開するよう求める。その際、投票価値の平等、あるいは区割りの合理性を考えた場合、それらを保障するには小選挙区制度そのものに限界があると考える。また、昨年の総選挙において、小選挙区で自民党が43%の得票率で議席総数の79%を占有した。小選挙区制度が民意を切り捨て、多くの死票を生み出す制度であることは、もはや明白である。この点、1票の格差の解消と同時に民意を的確に議席数に反映させることが求められており、社民党は、比例代表選挙を中心とした選挙制度への抜本改革を主張していく。

http://www5.sdp.or.jp/comment/2013/dannwa130328.htm


05. 2013年3月29日 15:49:10 : fL2veIDbxs
民主の時は
「できもしない議席削減なんか言わずまず0増5減」って言って
自民の時は
「0増5減では抜本的な解決にならない、議席削減を」って言って

一番恥知らずなのはメディアなんじゃないの?
八ッ場の時も沖縄の時もそうだったけどさあ
結局、「半歩前進じゃダメ!半歩前進じゃダメ!」って言って「0歩前進(もしくは後退)」の味方してるだけじゃんか
改革しろ改革しろって、お前らのやってること自体が一番の改革つぶしだ


06. JohnMung 2013年3月30日 00:05:16 : SfgJT2I6DyMEc : 2uBqko1BAw

 下記のスレをご覧下さい。

 ”130329 参議院予算委員会 森ゆうこ議員質問 〈一票の格差問題・再稼働問題・TPP問題〉 動画・文字起こし”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/742.html
 投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 3 月 29 日 22:00:01: igsppGRN/E9PQ

 以下は、アンカーNo.03のコメンとの再掲です。

 森ゆうこ議員のご指摘に同意の上、一票の格差是正、原発再稼働阻止、TPP交渉参加反対に向けて、できる限りのことをやります。

 阿修羅閲覧者のみなさん!、日本国民・有権者のみなさん!

 一票の格差是正についてですが、最高裁の判断が「違憲」→「無効」となるように、原告団を支持支援しましょう。
 また、もしそうならない場合、どうするかについても考えておきましょう。

 安倍総理の答弁の中にある、「選挙区画定審議会から、選挙区間の人口格差を二倍未満とする区画の改定案の勧告答申」ですが、これは「1.998倍」という「まやかし」そのものであり、まったくふざけています。
 総選挙での公約ずらし・破りを次々にやっている安倍自民及び安倍自公政権の欺瞞性を象徴するもので、看過・放置すべきではありません。

 最高裁の裁定が「違憲」→「無効」にならなかった場合は、原告団が、国民・有権者が参加できる形で、立法府の責任を問う国家賠償請求訴訟を起こすように働きかけ、これに可能な限り多くの国民・有権者が参加するようにしましょう。

 まずは、最高裁の裁定(7月頃?)に向けて、1千万人規模の参加になるように運動を広げましょう。そして、時期がずれたり、あるいは、いい加減な裁定となるなら、運動をさらに強めて、2千万人〜3千万人規模を目指しましょう。

 仮に1千万人規模として、補償額を1人当たり1万円とすれば、1,000億円となります。これを衆議院議員定数480で割れば、議員1人当たり、2億円余の負担を求められます。立法府の怠慢を連帯責任で問われるのですから、馴れ合いや居眠りなどは以ての外で、質疑も真剣にならざるを得ないでしょう。与野党問わず、議員のみなさんも目が覚めるでしょう。なんたって、「選良」なんですから(笑!

 安倍自公政権が「0増5減」とか「2倍未満」とかのいい加減な対応であれば、総選挙の度に、「違憲→無効訴訟」を起こし、高裁・最高裁の対応如何では、「国家賠償請求訴訟」を起こしましょう。

 このことは、来る参院選でも同様のことが可能でしょう。

 立法府に責任と自覚ある言動を求めることは、国民主権の民主政治を確立する上で、枢要かつ喫緊の課題です。美辞麗句に詭弁を弄する安倍自公政権の無責任な対応を看過・放置しないようにしましょう。
 併せて、村木事件や陸山会事件・小沢裁判といった検察司法による不法無法行為を抜本的に改めさせることも、表裏一体の課題です。
 さらに、国家公務員の、例えば、東日本震災復興予算の流用・横流しといった逸脱行為に対しても、今後は国家賠償請求訴訟を起こすこともあり得ましょう。


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