http://31634308.at.webry.info/201305/article_3.html
2013/05/04 00:00　かっちの言い分

社説はその新聞社の考えであり魂である。それを読めばその新聞社が何を考え、どういう考えに立脚しているか明らかになる。今日は憲法の日である。憲法は日本の全ての法律の基本で、日本の国の在り方、社会、個人の在り方を規定する。この憲法に対する各社の社説を読めば、その社の基本姿勢がわかる。特に、社説のタイトル名は、体を現すという。

以下は各社の社説のポイントを記した。

東京新聞：『歴史がつなぐ知恵の鎖　憲法を考える』
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2013050302000114.html

　憲法改正を叫ぶ勢力の最大目的は、九条を変えることでしょう。国防軍創設の必要性がどこにあるのでしょうか。平和憲法を守る方が現実的です。

　選挙で第一党になる、これは民主的な手法です。多数決で法律をつくる、これも民主的です。権力が憲法の制約から自由になる法律をつくったら…。　

熱狂を縛る立憲主義

　日本国憲法の役目は、むろん「権力を縛る鎖」です。立憲主義と呼ばれます。大日本帝国憲法でも、伊藤博文が「君権を制限し、臣民の権利を保障すること」と述べたことは有名です。

　たとえ国民が選んだ国家権力であれ、その力を濫用する恐れがあるので、鎖で縛ってあるのです。また、日本国民の過去の経験が、現在の国民をつなぎ留める“鎖”でもあるでしょう。

朝日新聞『憲法を考える―変えていいこと、ならぬこと』
http://www.asahi.com/paper/editorial.html?ref=com_top_pickup

　憲法には、決して変えてはならないことがある。

　近代の歴史が築いた国民主権や基本的人権の尊重、平和主義などがそうだ。時代の要請に合わせて改めてもいい条項はあるにせよ、こうした普遍の原理は守り続けねばならない。

　安倍首相が憲法改正を主張している。まずは９６条の改正手続きを改め、個々の条項を変えやすくする。それを、夏の参院選の争点にするという。

　だがその結果、大切にすべきものが削られたり、ゆがめられたりするおそれはないのか。

　いまを生きる私たちだけでなく、子や孫の世代にもかかわる問題だ。

毎日新聞：『社説:憲法と改憲手続き　９６条の改正に反対する』

　上映中の映画「リンカーン」は、米国史上最も偉大な大統領といわれるリンカーンが南北戦争のさなか、奴隷解放をうたう憲法修正１３条の下院可決に文字通り政治生命を懸けた物語だ。彼の前に立ちはだかったのは、可決に必要な「３分の２」以上の多数という壁だった。

　◇「権力者をしばる鎖」

　安倍晋三首相と自民党は、この夏にある参院選の公約に憲法９６条の改正を掲げるとしている。かつてない改憲論議の高まりの中で迎えた、６６回目の憲法記念日である。

　９６条は憲法改正の入り口、改憲の手続き条項だ。改憲は衆参各院の総議員の「３分の２」以上の賛成で発議し、国民投票で過半数を得ることが必要と規定されている。この「３分の２」を「過半数」にして発議の条件を緩和し、改憲しやすくするのが９６条改正案である。

　　その時の多数派が一時的な勢いで変えてはならない普遍の原理を定めたのが憲法なのであり、改憲には厳格な要件が必要だ。ゆえに私たちは、９６条改正に反対する。

　確かに、過半数で結論を出すのが民主主義の通常のルールである。しかし、憲法は基本的人権を保障し、それに反する法律は認めないという「法の中の法」だ。その憲法からチェックを受けるべき一般の法律と憲法を同列に扱うのは、本末転倒と言うべきだろう。

上記を読むと、普段もまともな東京新聞は別格として、日頃おかしいだろうと批判したくなる朝日新聞、毎日新聞も、自民党が公約にするという憲法改正について反対している。特に本命の９条の改正以前の９６条の憲法改正の発議の条件である３分の２の緩和に反対した。これがマスコミの権力抑制の役目であろう。

これに対して、予想通り、読売新聞は改正の議論の高まりを活かして、この機を逃がさず改正を行えと唱えている。この改正の前哨戦は９６条であり、攻める本丸は憲法９条であるという。読売新聞を読む購買者の世論調査を見てみたい。憲法９条改正に賛成する人は、自分自身、または自分の子供が戦争に行けば良い。

読売新聞：『憲法記念日　改正論議の高まり生かしたい（5月3日付・読売社説）』
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130502-OYT1T01473.htm

　◆各党は参院選へ具体策を競え◆

　安倍政権下の国会では憲法改正を巡る論議がいつになく活発だ。

　夏の参院選の結果次第で、安倍首相が公約に掲げる憲法改正がいよいよ現実味を帯びてくるだろう。

　きょうは、日本国憲法が施行されてから６７年目の憲法記念日。日本の内外情勢は激変したにもかかわらず、憲法はまだ一度も改正されていない。そんな憲法の在りようを考える機会としたい。

　◆まずは発議要件緩和を◆

　憲法改正論議の根底にあるのは安倍首相が指摘するように、「日本人は自身の手で憲法を作ったことがない」という事実である。

　国民自ら国の基本を論じ、時代に合うよう憲法を改正するという考え方は、至極もっともだ。読売新聞の世論調査でも１９９３年以降、ほぼ一貫して憲法改正賛成派が反対派を上回っている。

　憲法改正の核心は、やはり９条である。

　第２項の「陸海空軍その他の戦力は保持しない」は、現実と乖離(かいり)している。「自衛隊は軍隊ではない」という虚構を解消するため、自衛隊を憲法に明確に位置付けるべきだ。

　憲法の改正要件を定めた９６条も主要な論点に浮上してきた。

　自民党だけでなく、日本維新の会やみんなの党も９６条の改正を公約している。参院選後の連携を図る動きとしても注目される。この機を逃してはなるまい。

コメント
01. 2013年5月04日 00:23:54 : OFF6Gyx9fI 職業選択の自由〜 ラララ〜
02. 2013年5月04日 03:28:48 : AjT2wU6UUk アホ安倍チャン、麻生のたわけが、米軍との戦いで先頭に立って、叫んでいます。 突撃！いけー、鬼畜英米　殲滅せよ！ 安倍、麻生、死んでもらいましょう。 安倍、麻生、自民党は、憲法改正して、死にたいのでしょう。 がな、アメリカ軍の下請けでは、到底出陣できんゾ！ 三島由紀夫の国の危惧はここにあったのだ。 ”君たち自衛官は、米軍の手下となっている、それでいいのか？”と 自衛官たちに自主独立への反応がなく、失望して自決！ 祖国防衛なら立ち上がる。 が、海外進出企業防衛、金儲け目的の戦争で庶民は必ず傷つく。 戦争するなら、改憲論者立ち！自ら戦争に行き、死んできなされ！
03. 2013年5月04日 04:17:56 : HvR1OpLc8Q ９条や９６条に拘らなくても 安倍らは国民を奴隷としか見ていない 国家主義的価値観を徹底的に批判すればいいこと 北朝鮮と変わらない全体主義を蔓延させようとしている 人より国が上に来るなんて事は有り得ないから
04. 2013年5月04日 04:26:57 : Ok6OICAkOk 憲法の前文は誰が読んでも現実には存在しない事が書かれている。 理想と現実の混同と言うか倒錯である。 そこから平和憲法が生まれた。
05. 2013年5月04日 06:49:05 : Emgpn0vIvQ お国のために死ね！　とまた言える時代にしたい。
06. 2013年5月04日 07:04:12 : 37v53HTJaY 憲法改正と騒いでる連中って！ 国防軍に用なしの奴ばかり！ よく考えてみましょう、 ４０才以上の年寄りなんてほとんど定年組の、今更自衛隊にも入れない役立たずなわけね。 更に、前回の戦争に実際に参加した皆様って、８５才以降ぐらいの年代と考えると ３０代前と、８５才以上を除くと ４０〜８５才ぐらいの連中って 自衛隊だと定年組の 国防軍に入れない 後方の茶の間で 茶でもすすってオコタでミカンでも食べながら 国防軍をテレビで観戦するしか能のない ！！！！生涯！！！！ 「後方でのほほんとしていられる」 役立たずって分けよ！ そんな奴らに限って、改憲だ〜〜〜とか言ってんだよね〜〜〜！ そこの役立たずの君！　思い当たる節はないwww
07. 2013年5月04日 07:06:24 : keq01DgxRw >>05 おまえのようなクズでも、大ニッポン国の兵隊さんになれりゃ、戦友の屍肉むさぼり食ったあげくジャングルで野垂れ死にしようが、敵襲にビビって逃げ出して味方に射殺されようが、神様になって九段下に祀られるんだろうから大出世だわな。 平和っていうのは、世間から不必要な無能人間にとっては厳しいのかもな（笑）
08. 2013年5月04日 07:12:56 : eDSpB4Kx1M 第９条のお陰で、領土を盗られてもニコニコ笑うだけで、無慈悲なミサイルに反撃もせず、悠揚として死に赴く覚悟は出来ている。 そういう人に、私はなりたくない。
09. 2013年5月04日 10:56:23 : OH5QYqiedc 02様、 ＞安倍、麻生、自民党は、憲法改正して死にたいのでしょう。がな、アメリカ軍の下請けでは、到底出陣できんゾ！ 彼らは自分は美味しい思いをしたいが死にたくない、日本の若者が死ぬのは高見の見物したいだけの人です。麻生がはっきり自分で明言したも同然の一例です。 2013.4、麻生が訪米しCSISで公演、「日本の水道工事も全部、外国に開放する」と言った。「その瞬間、マイケルグリーンがコップの水を飲んだ」と報道されてます。日本が各国と良好な関係で推移するなら良いが、工事を請け負った国々との紛争に巻き込まれると、日本全国、誰もが不安で、水も飲めなくなる。（毒入り？）。 麻生は考えない上、水道管がもし『工作されていても』、日本人には解らない。機密の外国技術の毒入り水道菅を、諸外国の誰が解明してくれるのか。もしどこかの国が「自国民の食糧と水を分け、日本に輸出してくれる」として（トルコならしてくれるけど猪瀬が潰したアホ）輸送ルートの安全確保ができず、輸入不可能。 日本人は水も飲めないで死んでいく。 麻生案、TPPでした。
10. 2013年5月04日 11:18:57 : LE7gnVrWZE 憲法改正して、「お国のため、天皇陛下のために死ね」等という国に戻したい連中に対しては、それこそ、幾らでも、騙されたふりをして、「ふざけるな！だったら、お前らこそ、全人類のため、お国のため、天皇陛下のために、幾らでもアメリカの言いなりになって、勝手に戦争に参加して、勝手に死ね！」と言い返してあげるくらいの怒りを幾らでもぶつけて、これを、物凄い「逆転の罠」として利用して、喜んで、根絶やしにし、そっと静かに見捨ててあげることで、これを乗り越えて、成熟した素敵な大人の国となって、そっと静かに自立して行くことで、全人類から、日本は、心豊かで尊い平和孤児と見られることだけを、大いに誇りとして生き残る運命を選択して参りましょう。

11. 2013年5月04日 12:53:10 : yLUQPbEdAQ 派遣の賃金より少しマシな手当で徴兵するのでしょうね国は！。 正社員首切り−＞派遣社員−＞失職−＞兵隊−＞輸出原発の警備任務 その後はどうなるのでしょうね。
12. xyzxyz 2013年5月04日 17:07:35 : hVWJEmY6Wpyl6 : JI2Seycs4s >日本は、心豊かで尊い平和孤児と見られることだけを、大いに誇りとして生き残る運命を選択して 世界好感度調査でも日本は上位常連だけど、その理由として平和憲法を 理由にあげてる人がいないんですよね。 結局、平和憲法をもってることを認知されてないか、どうでもいいと 諸外国には思われてるわけで、外部に対してのアピールにはいまいち繋がってないですね。
13. 2013年5月11日 19:31:29 : m8MoUKtCoc 産めよ増やせよの時代はとっくに終わりました。 再軍備等してたら益々高齢化に拍車が掛ります。 自民党が憲法に記載しようとしている公の秩序のための言論弾圧はすなわち霞が関のための弾圧であり、その正体は財務省のための弾圧なんでしょう。 計画停電で守るべき国家とは山手線の内側でしかない事が良く解りました。

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